JPH1197248A - 積層型ノイズフィルタ - Google Patents

積層型ノイズフィルタ

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JPH1197248A
JPH1197248A JP25568497A JP25568497A JPH1197248A JP H1197248 A JPH1197248 A JP H1197248A JP 25568497 A JP25568497 A JP 25568497A JP 25568497 A JP25568497 A JP 25568497A JP H1197248 A JPH1197248 A JP H1197248A
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JP
Japan
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coil
electrode
noise filter
ground electrode
laminate
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Application number
JP25568497A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Takenaka
一彦 竹中
Ken Takaoka
建 高岡
Yutaka Komatsu
裕 小松
Masashi Morimoto
正士 森本
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で、かつ、優れたノイズ除去性能を有す
る積層型ノイズフィルタを得る。 【解決手段】 複数のセラミックシートの表面に形成さ
れた各コイル導体24が、ビアホール27を介して直列
に電気的に接続され、積層体28の内部にて、螺旋状の
コイル29を形成している。外部入出力電極31a,3
1bは、コイル29の軸AXに対して垂直に配置されて
いる。そして、コイル29の軸AXは、セラミックシー
トの積層方向に対して平行である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型ノイズフィ
ルタ、特に、高周波用の積層型ノイズフィルタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の積層型ノイズフィル
タとしては、例えば実開昭59−144918号公報に
開示されているような積層型LCフィルタ素子や実開平
4−93115号公報に開示されているような積層チッ
プインダクタ等が知られている。
【0003】従来の積層型LCフィルタ素子の一例を図
11〜図13に示す。図11に示すように、LCフィル
タ素子1は、コイル導体4を設けたセラミックシート
5、ビアホール7のみを設けたセラミックシート5、内
部アース電極2を設けたセラミックシート5及び保護用
セラミックシート5にて構成されている。各コイル導体
4は、セラミックシート5に形成されたビアホール7を
介して直列に電気的に接続され、螺旋状のコイル9を形
成する。
【0004】これらのセラミックシート5は、積み重ね
られて一体的に焼成され、積層体とされる。次に、図1
2に示すように、この積層体8の左右の両端部にそれぞ
れ外部入出力電極11a,11bが設けられ、中央部に
外部アース電極12が設けられる。外部入出力電極11
a,11bは、それぞれコイル導体4にて構成されたコ
イル9の両端部に電気的に接続している。外部アース電
極12は、内部アース電極2に電気的に接続している。
【0005】以上の構成からなるLCフィルタ素子1
は、図13に示すように、積層体8の内部に、セラミッ
クシート5の積層方向に対して平行な軸AXを有した螺
旋状コイル9を形成している。この螺旋状コイル9の軸
AXの方向は、外部入出力電極11a,11bの面に対
して平行である。外部アース電極12は、コイル9を構
成しているコイル導体4との間に分布状の静電容量を形
成し、これによりキャパシタC1を構成する。また、内
部アース電極2は、セラミックシート5を間にして対向
しているコイル導体4との間に静電容量を形成し、これ
によりキャパシタC2を構成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の積層
型LCフィルタ素子1にあっては、外部入出力電極11
a,11bの面がコイル9の軸AXに平行であるため、
各コイル導体4と外部入出力電極11a,11bとの間
にそれぞれ分布状に浮遊容量Csが発生する。特に、コ
イル9の両端近傍部分と外部入出力電極11a,11b
間に発生する浮遊容量Cs1,Cs2は、それぞれコイル
9と外部入出力電極11b間、あるいはコイル9と外部
入出力電極11a間の電位差が大きく、かつ、間隔が狭
いため、大きい数値となる。これらの浮遊容量Csは、
外部入出力電極11aと11bの間に電気的に並列に挿
入されるので、トータルの浮遊容量Cxは以下の(1)
式で得られ、その値はコイル9の巻数nに比例して大き
くなる。 Cx=n×Cs …(1)
【0007】従って、従来の積層型LCフィルタ素子1
は、例えば外部入出力電極11aに入ったノイズが、確
実にコイル9及びキャパシタC1,C2を介して外部ア
ース電極12からアースに流れず、浮遊容量Csを介し
て外部入出力電極11bから出力される場合があり、ノ
イズ除去性能が低くなるという問題があった。特に、コ
イル9の巻数nが多くなればなるほどコイル9と外部入
出力電極11a,11bとの対向部分が大きくなり、ま
た、LCフィルタ素子1の形状が小さくなればなるほど
コイル9と外部入出力電極11a,11bとの間の間隔
も狭くなる。従って、LCフィルタ素子1のコイル9の
巻数を多くしたり、形状を小さくすると、トータルの浮
遊容量Cxがさらに大きくなり、ノイズ除去性能がさら
に低下するという問題があった。
【0008】そこで、本発明の目的は、小型で、かつ、
優れたノイズ除去性能を有する積層型ノイズフィルタを
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】以上の目的を達
成するため、本発明に係る積層型ノイズフィルタは、
(a)複数のコイル導体と複数のセラミック部材を積層
して構成した積層体と、(b)前記複数のコイル導体を
電気的に接続して構成した、前記コイル導体と前記セラ
ミック部材の積層方向に対して平行な軸を有した状態で
前記積層体に内蔵されたコイルと、(c)前記コイルの
軸方向に対して垂直な前記積層体の両端面にそれぞれ設
けられ、かつ、前記コイルの両端部がそれぞれ電気的に
接続された外部入出力電極と、(d)前記コイルの軸方
向に対して平行な前記積層体の側面に設けられ、かつ、
前記コイル導体との間に生じる静電容量により第1のキ
ャパシタを構成する外部アース電極と、を備えたことを
特徴とする。
【0010】また、本発明に係る積層型ノイズフィルタ
は、積層体の内部に、外部アース電極に電気的に接続さ
れた内部アース電極をさらに設け、該内部アース電極が
コイル導体との間に生じる静電容量により第2のキャパ
シタを構成している。
【0011】また、本発明に係る積層型ノイズフィルタ
は、積層体の内部に、外部アース電極に電気的に接続さ
れた内部アース電極と、コイル導体に電気的に接続され
たキャパシタ電極とをさらに設け、該キャパシタ電極が
前記内部アース電極との間に生じる静電容量により第3
のキャパシタを構成している。
【0012】以上の構成により、外部入出力電極がコイ
ルの軸に対して垂直であるため、外部入出力電極とコイ
ル間に発生する浮遊容量は小さくなる。なぜなら、各コ
イル導体と外部入出力電極との間に発生する各浮遊容量
Csは、一対の外部入出力電極間に電気的に直列に挿入
されるので、トータルの浮遊容量Cxは極めて小さくな
るからである。また、コイルを流れるノイズは、第1の
キャパシタ、第2のキャパシタ、あるいは第3のキャパ
シタを介して外部アース電極からアースに流れる。
【0013】さらに、本発明に係る積層型ノイズフィル
タは、積層体の端面にセラミックが露出するように、外
部入出力電極を前記積層体の端面に一部分に設けてい
る。これにより、外部入出力電極とコイルの両端部のコ
イル導体との対向部分が小さくなり、コイルの両端部の
コイル導体と外部入出力電極との間に生じる浮遊容量が
小さくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る積層型ノイズ
フィルタの実施形態について添付図面を参照して説明す
る。
【0015】[第1実施形態、図1〜図5]本発明に係
る積層型ノイズフィルタの第1実施形態を図1〜図3に
示す。図1に示すように、積層型ノイズフィルタ21
は、コイル導体24を設けた磁性体セラミックシート2
6、ビアホール27のみを設けた磁性体セラミックシー
ト26、内部アース電極22を設けた誘電体セラミック
シート23、コイル導体24を設けた誘電体セラミック
シート23、ビアホール27のみを設けた誘電体セラミ
ックシート23及びビアホール27のみを設けた緩衝用
セラミックシート25にて構成されている。各コイル導
体24は、セラミックシート23,25,26に形成さ
れたビアホール27を介して直列に電気的に接続され、
螺旋状のコイル29を形成する。内部アース電極22の
両端部22aは、シート23の手前側及び奥側の辺に露
出している。
【0016】誘電体セラミックシート23は、Pb−N
i−Nb系やチタン酸バリウム系の誘電体材料からなる
ものである。磁性体セラミックシート26は、Ni−Z
n系やNi−Cu−Zn系の磁性体の材料からなるもの
である。また、緩衝用セラミックシート25の材料とし
ては、磁性体セラミックシート26の材料と誘電体セラ
ミックシート23の材料を混合したものが使用される。
磁性体の熱膨張率と誘電体の熱膨張率が異なることに起
因した熱ストレスが、磁性体セラミックシート26と誘
電体セラミックシート23の境界に集中するのを防止す
るためである。コイル導体24及び内部アース電極22
は、Ag、Ag−Pd、Cu等の導電性ペーストを用い
て、それぞれシート23,26上に印刷法等の方法にて
形成される。
【0017】各セラミックシート23,25,26は、
積み重ねられて一体的に焼成され、積層体28とされ
る。次に、図2に示すように、この積層体28の左右の
両端部にそれぞれ外部入出力電極31a,31bが設け
られ、手前側及び奥側の中央部にそれぞれ外部アース電
極32が設けられる。外部入出力電極31a,31b
は、それぞれ螺旋状コイル29の両端部に、最外層に配
置されているシート26に設けたビアホール27を介し
て電気的に接続している。外部アース電極32は、内部
アース電極22の端部22aに電気的に接続している。
これらの電極31a,31b,32は、Ag,Ag−P
d,Cu等の導電性ペーストを塗布、焼付けることによ
って形成される。
【0018】以上の構成からなる積層型ノイズフィルタ
21は、図3に示すように、積層体28の内部に、セラ
ミックシート23,25,26の積層方向に対して平行
な軸AXを有した螺旋状コイル29を形成している。こ
の螺旋状コイル29の軸AXの方向は、外部入出力電極
31a,31b面に対して垂直である。外部アース電極
32は、コイル29を構成しているコイル導体24との
間に分布状の静電容量を形成し、これによりキャパシタ
C1を構成する。また、内部アース電極22は、誘電体
セラミックシート23を間にして対向しているコイル導
体24との間に静電容量を形成し、これによりキャパシ
タC2を構成する。図4は積層型ノイズフィルタ21の
電気等価回路図である。
【0019】このノイズフィルタ21は、コイル29と
外部入出力電極31a,31b間に浮遊容量Csが発生
するが、コイル29の両端部分と外部入出力電極31
a,31b間に発生する浮遊容量Cs1,Cs2は、それ
ぞれコイル29と外部入出力電極31a間、あるいはコ
イル29と外部入出力電極31b間の電位差が小さく、
しかも間隔が広いため極めて小さい数値となる。従っ
て、浮遊容量Cs1,Cs2の影響は実用上無視できる。
【0020】そして、コイル導体24及び外部入出力電
極31a,31bの隣接導体間に発生する各浮遊容量C
sは、外部入出力電極31aと31b間に電気的に直列
に挿入されるので、トータルの浮遊容量Cxは以下の
(2)式で得られ、その値は極めて小さい。従って、浮
遊容量Csの影響も実用上無視できる。 Cx=1/{(1/Cs)+(1/Cs)+…+(1/Cs)} …(2)
【0021】この結果、例えば外部入出力電極31aに
入ったノイズが確実にコイル29を流れ、キャパシタC
1,C2を介して外部アース電極32からアースに流れ
る。これにより、ノイズ除去特性が優れた積層型ノイズ
フィルタ21が得られる。特に、この積層型ノイズフィ
ルタ21は、その形状が小型になっても、またコイル2
9の巻数が増加しても、外部入出力電極31a,31b
間の浮遊容量Csが増加しにくいという利点がある。
【0022】さらに、具体的な数値を用いて説明する。
磁性体セラミックシート26として透磁率が800のN
i−Cu−Zn系フェライト材料からなる厚み45μm
のグリーンシート、誘電体セラミックシート23として
誘電率が3300のPb(Ni1/3Nb2/3)O3の誘電
体材料からなる厚み45μmのグリーンシートを積層し
た後、焼成温度950℃で2時間焼成し、チップサイズ
が2.0×1.25×1.05mmで、インダクタンス
が800nHで、キャパシタC1,C2のトータル静電
容量が520pFの値を有する第1実施形態の積層型ノ
イズフィルタ21を作製した。図5は、この積層型ノイ
ズフィルタ21の挿入損失特性を示すグラフである(実
線A1参照)。比較のため、従来の積層型ノイズフィル
タの挿入損失特性も併せて記載している(点線B1参
照)。グラフから、第1実施形態の積層型ノイズフィル
タ21は、500MHzを超える周波数帯で、従来のも
のよりも挿入損失が大きくなっていることが認められ
る。
【0023】[第2実施形態、図6〜図9]本発明に係
る積層型ノイズフィルタの第2実施形態を図6〜図8に
示す。図6に示すように、積層型ノイズフィルタ21a
は、コイル導体24を設けた磁性体セラミックシート2
6、ビアホール27のみを設けた磁性体セラミックシー
ト26、キャパシタ電極33を設けた誘電体セラミック
シート23、内部アース電極34を設けた誘電体セラミ
ックシート23及び緩衝用セラミックシート25にて構
成されている。
【0024】各コイル導体24は、セラミックシート2
6に形成されたビアホール27を介して直列に電気的に
接続され、二つの螺旋状コイル29a,29bを形成す
る。螺旋状コイル29aの一端部(具体的には、螺旋状
コイル29aを構成するコイル導体24のうちで最もキ
ャパシタ電極33寄りに配置されているコイル導体24
の一端部24a)は、シート26の奥側の辺に露出して
いる。同様に、螺旋状コイル29bの一端部(具体的に
は、螺旋状コイル29bを構成するコイル導体24のう
ちで最もキャパシタ電極33寄りに配置されているコイ
ル導体24の一端部24b)は、シート26の奥側の辺
に露出している。キャパシタ電極33の一端部33a
は、シート23の奥側の辺に露出している。内部アース
電極34の一端部34aは、シート23の手前側の辺に
露出している。
【0025】各セラミックシート23,25,26は、
積み重ねられて一体的に焼成され、積層体28aとされ
る。次に、図7に示すように、この積層体28aの左右
の両端部にそれぞれ外部入出力電極41a,41bが設
けられ、手前側及び奥側の中央部にそれぞれ外部アース
電極42、外部中継電極43が設けられる。外部入出力
電極41a,41bは、それぞれ螺旋状コイル29a,
29bの端部に、最外層に配置されているシート26に
設けたビアホール27を介して電気的に接続している。
外部アース電極42は、内部アース電極34の端部34
aに電気的に接続している。外部中継電極43は、キャ
パシタ電極33の端部33a、螺旋状コイル29aの一
端部(具体的には、コイル導体24の一端部24a)及
び螺旋状コイル29bの端部(具体的には、コイル導体
24の一端部24b)に電気的に接続している。
【0026】以上の構成からなる積層型ノイズフィルタ
21aは、図8に示すように、積層体28aの内部に、
セラミックシート23,25,26の積層方向に対して
平行な軸AXを有した螺旋状コイル29a,29bを形
成している。この螺旋状コイル29a,29bのそれぞ
れの軸AXの方向は、外部入出力電極41a,41b面
に対して垂直である。外部アース電極42は、コイル2
9a,29bを構成しているコイル導体24との間に分
布状の静電容量を形成し、これによりキャパシタC1
(図示せず)を構成する。また、内部アース電極34
は、誘電体セラミックシート23を間にして対向してい
るキャパシタ電極33との間に静電容量を形成し、これ
によりキャパシタC3を構成する。内部アース電極34
とキャパシタ電極33は広面積で対向しているため、キ
ャパシタC3の数値は大きくなる。これにより、ノイズ
除去性能がさらに向上する。
【0027】このノイズフィルタ21aは、前記第1実
施形態の積層型ノイズフィルタ21と同様の作用効果を
奏する。図9は、それぞれの電極構成を除いて前記第1
実施形態と同様の条件で作製した第2実施形態の積層型
ノイズフィルタ21aの挿入損失特性を示すグラフであ
る(実線A2参照)。比較のため、従来の積層型ノイズ
フィルタの挿入損失特性も併せて記載している(点線B
2参照)。グラフから、第2実施形態の積層型ノイズフ
ィルタ21aは、200MHzを超える周波数帯で、従
来のものよりも挿入損失が大きくなっていることが認め
られる。
【0028】[他の実施形態]本発明は、前記実施形態
に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に
変更することができる。例えば前記第1実施形態におい
て、内部アース電極22を設けた誘電体セラミックシー
ト23を省略することもできる。このときは、外部アー
ス電極32とコイル29を構成しているコイル導体24
との間に分布状の静電容量を形成し、これによりキャパ
シタC1を構成し、コイル29を通過するノイズをアー
スにバイパスさせる。
【0029】また、前記実施形態において使用した磁性
体セラミックシート26に代えて誘電体セラミックシー
トを使用し、積層型ノイズフィルタ21,21aのコイ
ル29,29a,29bを空芯コイルとすることもでき
る。
【0030】また、図10に示すように、積層体28の
両端面の略下半分に外部入出力電極31a’,31b’
を設け、積層体28の両端面の略上半分はセラミックを
露出させるようにしたものであってもよい。これによ
り、外部入出力電極31a’,31b’とコイル29の
両端部のコイル導体24との対向部分が小さくなって、
コイル29の両端部のコイル導体24と外部入出力電極
31a’,31b’との間に生じる浮遊容量Csが小さ
くなり、ノイズ除去特性が改善される。
【0031】また、前記実施形態は、それぞれ導体が形
成されたセラミックシートを積み重ねた後、一体的に焼
成するものであるが、必ずしもこれに限定されない。セ
ラミックシートは予め焼結されたものを用いてもよい。
また、以下に説明する製法によってノイズフィルタを作
成してもよい。印刷等の手段によりペースト状のセラミ
ック材料にてセラミック層を形成した後、そのセラミッ
ク層の表面にペースト状の導電体材料を塗布して任意の
導体を形成する。次に、ペースト状のセラミック材料を
前記導体の上から塗布して導体が内蔵されたセラミック
層とする。同様にして、順に重ね塗りすることによって
積層構造を有するノイズフィルタが得られる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、積層体の両端面にそれぞれ設けられた外部
入出力電極が、コイルの軸方向に対して垂直に配設され
ているので、外部入出力電極とコイル間に発生する浮遊
容量を小さくすることができる。なぜなら、各コイル導
体と外部入出力電極との間に発生する各浮遊容量Cs
は、一対の外部入出力電極間に電気的に直列に挿入され
るので、トータルの浮遊容量Cxは極めて小さくなるか
らである。
【0033】この結果、外部入出力電極に入ったノイズ
が、確実にコイルを流れ、積層体に内蔵されたキャパシ
タを介して外部アース電極からアースに流れる。これに
より、ノイズ除去特性が優れた積層型ノイズフィルタが
得られる。また、この積層型ノイズフィルタは、その形
状が小型になっても、あるいは、コイルの巻数が増加し
ても、外部入出力電極間の浮遊容量が増加しにくいとい
う利点がある。
【0034】さらに、積層体の端面にセラミックが露出
するように、外部入出力電極を積層体の端面の一部分に
設けることにより、外部入出力電極とコイルの両端部の
コイル導体との対向部分が小さくなり、コイルの両端部
のコイル導体と外部入出力電極との間に生じる浮遊容量
をさらに小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型ノイズフィルタの第1実施
形態の積層前を示す分解斜視図。
【図2】図1に示された積層型ノイズフィルタの外観斜
視図。
【図3】図1に示された積層型ノイズフィルタの内部状
態を示す模式図。
【図4】図1に示された積層型ノイズフィルタの電気等
価回路図。
【図5】図1に示された積層型ノイズフィルタの挿入損
失特性を示すグラフ。
【図6】本発明に係る積層型ノイズフィルタの第2実施
形態の積層前を示す分解斜視図。
【図7】図6に示された積層型ノイズフィルタの外観斜
視図。
【図8】図6に示された積層型ノイズフィルタの内部状
態を示す模式図。
【図9】図6に示された積層型ノイズフィルタの挿入損
失特性を示すグラフ。
【図10】他の実施形態を示す外観斜視図。
【図11】従来の積層型ノイズフィルタの積層前の分解
斜視図。
【図12】図11に示された積層型ノイズフィルタの外
観斜視図。
【図13】図11に示された積層型ノイズフィルタの内
部状態を示す模式図。
【符号の説明】
21,21a…積層型ノイズフィルタ 22…内部アース電極 23…誘電体セラミックシート 24…コイル導体 25…緩衝用セラミックシート 26…磁性体セラミックシート 27…ビアホール 28,28a…積層体 29…コイル 31a,31b…外部入出力電極 32…外部アース電極 33…キャパシタ電極 34…内部アース電極 41a,41b…外部入出力電極 42…外部アース電極 AX…コイル軸 C1…キャパシタ(第1のキャパシタ) C2…キャパシタ(第2のキャパシタ) C3…キャパシタ(第3のキャパシタ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 正士 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のコイル導体と複数のセラミック部
    材を積層して構成した積層体と、 前記複数のコイル導体を電気的に接続して構成した、前
    記コイル導体と前記セラミック部材の積層方向に対して
    平行な軸を有した状態で前記積層体に内蔵されたコイル
    と、 前記コイルの軸方向に対して垂直な前記積層体の両端面
    にそれぞれ設けられ、かつ、前記コイルの両端部がそれ
    ぞれ電気的に接続された外部入出力電極と、 前記コイルの軸方向に対して平行な前記積層体の側面に
    設けられ、かつ、前記コイル導体との間に生じる静電容
    量により第1のキャパシタを構成する外部アース電極
    と、 を備えたことを特徴とする積層型ノイズフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記積層体の内部に、前記外部アース電
    極に電気的に接続された内部アース電極をさらに設け、
    該内部アース電極が前記コイル導体との間に生じる静電
    容量により第2のキャパシタを構成することを特徴とす
    る請求項1記載の積層型ノイズフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記積層体の内部に、前記外部アース電
    極に電気的に接続された内部アース電極と、前記コイル
    導体に電気的に接続されたキャパシタ電極とをさらに設
    け、該キャパシタ電極が前記内部アース電極との間に生
    じる静電容量により第3のキャパシタを構成することを
    特徴とする請求項1記載の積層型ノイズフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記外部入出力電極は、前記積層体の端
    面にセラミックが露出するように、前記積層体の端面の
    一部分に設けられていることを特徴とする請求項1、請
    求項2又は請求項3記載の積層型ノイズフィルタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013045809A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Tdk Corp コイル部品
JP2017143116A (ja) * 2016-02-09 2017-08-17 株式会社村田製作所 電子部品
US9948263B2 (en) 2014-11-04 2018-04-17 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Multilayer electronic component

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