JPH1196585A - 光情報記録媒体の記録/再生方法、光ピックアップ装置、集光光学系、対物レンズ及び対物レンズの設計方法 - Google Patents

光情報記録媒体の記録/再生方法、光ピックアップ装置、集光光学系、対物レンズ及び対物レンズの設計方法

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JPH1196585A
JPH1196585A JP9286954A JP28695497A JPH1196585A JP H1196585 A JPH1196585 A JP H1196585A JP 9286954 A JP9286954 A JP 9286954A JP 28695497 A JP28695497 A JP 28695497A JP H1196585 A JPH1196585 A JP H1196585A
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則一 荒井
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敬之 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの集光光学系で複数の光ディスクを再生
でき、低コストかつ複雑化しないで実現でき、さらに、
高NAの光ディスクにも対応できることを目的とする。 【解決手段】 光ピックアップ装置10の対物レンズ1
6の光源側の屈折面S1に3つの分割面Sd1〜Sd3
を設け、透明基板の厚さがt1の第1光ディスク再生の
際には第1分割面Sd1及び第3分割面Sd3を通過す
る光束を利用し、透明基板の厚さがt2(t2≠t1)
の第2光ディスクの再生の際には第1分割面Sd1及び
第2分割面Sd2を通過する光束を利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源から出射した
光束を集光光学系で情報記録面に集光させ、再生する光
情報記録媒体上に情報を記録又は情報記録面上の情報を
再生する光情報記録媒体の記録/再生方法、光ピックア
ップ装置、これらに用いられる集光光学系、対物レン
ズ、及び対物レンズの設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、短波長赤色半導体レーザ実用化に
伴い、従来の光情報記録媒体(光ディスクともいう)で
あるCD(コンパクトディスク)と同程度の大きさで大
容量化させた高密度の光情報記録媒体であるDVD(デ
ジタルビデオディスク、あるいは、デジタルバーサタイ
トディスクともいう)の開発が進んできている。このD
VDでは、635nmの短波長半導体レーザを使用した
ときの対物レンズの光ディスク側の開口数NAを0.6
としている。なお、DVDは、トラックピッチ0.74
μm、最短ピット長0.4μmであり、CDのトラック
ピッチ1.6μm、最短ピット長0.83μmに対して
半分以下に高密度化されている。また、上述したCD、
DVDの他に、種々の規格の光ディスク、例えば、CD
−R(追記型コンパクトディスク)、LD(レーザディ
スク)、MD(ミニディスク)、MO(光磁気ディス
ク)なども商品化されて普及している。表1に種々の光
ディスクの透明基板の厚さと、必要開口数を示す。
【0003】
【表1】
【0004】なお、CD−Rについては光源波長λ=7
80(nm)である必要があるが、他の光ディスクにお
いては、表1に記載した光源波長以外の波長の光源を使
用することができ、この場合、使用する光源波長λに応
じて必要開口数NAがかわる。例えば、CDの場合は必
要開口数NA=λ(μm)/1.73、DVDの場合は
必要開口数NA=λ(μm)/1.06で近似される。
【0005】なお、本明細書でいう開口数(例えば、以
下NA1、NA2、NAL、NAH、NA3、NA4な
どとして称される)は、透明基板側から見た集光光学系
の開口数のことである。
【0006】このように、市場にはサイズ、基板厚、記
録密度、使用波長などが種々異なる様々な光ディスクが
存在する時代となっており、様々な光ディスクに対応で
きる光ピックアップ装置が提案されている。
【0007】その1つとして、異なる光ディスクそれぞ
れに対応した集光光学系を備え、再生する光ディスクに
より集光光学系を切り替える光ピックアップ装置が提案
されている。しかしながら、この光ピックアップ装置で
は、集光光学系が複数必要となりコスト高を招くばかり
でなく、集光光学系を切り替えるための駆動機構が必要
となり装置が複雑化し、その切り替え精度も要求され、
好ましくない。
【0008】そこで、1つの集光光学系を用いて、複数
の光ディスクを再生する光ピックアップ装置が種々提案
されている。
【0009】その1つとして、特開平7−302437
号公報には、対物レンズの屈折面をリング状の複数領域
に分割し、各々の分割面が厚さの異なる光ディスクのう
ち1つにビームを結像させることにより再生する光ピッ
クアップ装置が記載されている。
【0010】他に、特開平7−57271号公報には、
透明基板の厚さt1の第1光ディスクのときには、集光
されるビームの有する波面収差が0.07λ以下となる
ように設計した対物レンズを用い、透明基板の厚さt2
の第2光ディスクのときには少しデフォーカスした状態
で集光スポットを形成する光ピックアップ装置が記載さ
れている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−302437号公報に記載された光ピックアップ装
置においては、1つの対物レンズで同時に2つの焦点に
入射光量を分割するため、レーザ出力を大きくする必要
があり、コスト高を招く。また、特開平7−57271
号公報に記載された光ピックアップ装置では、第2光デ
ィスク再生時にはサイドローブによるジッターの増加が
起こる。特に、第1の光ディスクで波面収差が0.07
λ以下とした対物レンズで、第2の光ディスクを無理矢
理再生しているために、第2の光ディスクの再生可能な
開口数には限界がある。
【0012】そこで、本発明は、1つの集光光学系で複
数の光情報記録媒体を記録又は再生でき、低コストかつ
複雑化しないで実現でき、さらに、高NAの光情報記録
媒体にも対応できることを目的とする。
【0013】また、本出願人が特願平8−156831
号や特願平8−180586号において提案している、
球面収差を調整した光ピックアップ装置を、さらに、集
光特性を良好にすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の構成
により解決できる。
【0015】(1) 透明基板の厚さがt1の第1光情
報記録媒体と透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t
1)の第2光情報記録媒体とに対して、光源から出射し
た光束を1つの集光光学系で透明基板を介して情報記録
面に集光させ、情報記録面上に情報を記録又は情報記録
面上の情報を再生する光情報記録媒体の記録/再生方法
において、光軸近傍の第1光束は第1光情報記録媒体の
記録又は再生及び第2光情報記録媒体の記録又は再生に
利用するとともに、前記第1光束より外側の第2光束は
主に第2光情報記録媒体の記録又は再生に利用し、前記
第2光束より外側の第3光束は主に第1光情報記録媒体
の記録又は再生に利用することを特徴とする光情報記録
媒体の記録/再生方法。
【0016】(2) 透明基板の厚さがt1の第1光情
報記録媒体と透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t
1)の第2光情報記録媒体とに対して、光源から出射し
た光束を1つの集光光学系で透明基板を介して情報記録
面に集光させ、情報記録面上に情報を記録又は情報記録
面上の情報を再生する光ピックアップ装置において、前
記集光光学系は、光軸近傍の第1光束を第1光情報記録
媒体の記録又は再生及び第2光情報記録媒体の記録又は
再生に利用し、前記第1光束より外側の第2光束を主に
第2光情報記録媒体再生に利用し、前記第2光束より外
側の第3光束を主に第1光情報記録媒体の記録又は再生
に利用するような機能を有することを特徴とする光ピッ
クアップ装置。
【0017】(3) 光源からの光束を光情報記録媒体
の情報記録面上に集光させ、情報記録面上に情報を記録
する又は情報記録面上に記録された情報を再生する光ピ
ックアップ装置において、集光光学系を構成する少なく
とも1つの光学面を、光軸近傍の前記光学面の中央に位
置する第1分割面と、前記第1分割面との間に第2分割
面を挟んで位置する第3分割面とに分割された光学面で
構成し、透明基板の厚さがt1の第1光情報記録媒体の
記録又は再生する際は、主に、前記第1分割面及び第3
分割面を通過した光束により、ビームスポットを形成
し、透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)の第
2光情報記録媒体の記録又は再生する際は、主に、前記
第1分割面及び第2分割面を通過した光束により、ビー
ムスポットを形成することを特徴とする光ピックアップ
装置。
【0018】(4) 少なくとも一方の面を光軸と同心
状に複数に分割された複数の分割面を有するとともに、
光軸近傍の第1分割面と前記第1分割面より外側の第3
分割面を通過する光束がほぼ同一の第1結像位置に結像
するように測定したとき、前記第1結像位置と、前記第
1分割面と第3分割面との間の第2分割面を通過する光
束が結像する第2結像位置との間の距離の絶対値が、4
μm以上40μm以下であることを特徴とする対物レン
ズ。
【0019】(5) 少なくとも一方の面を光軸と同心
状に複数に分割された複数の分割面を有するとともに、
光軸近傍の第1分割面と前記第1分割面より外側の第3
分割面を通過する光束がほぼ同一の第1結像位置に結像
するように測定したとき、前記第1分割面と第3分割面
との間の第2分割面を通過する光束が結像する第2結像
位置の方が、第1結像位置より対物レンズに近いことを
特徴とする対物レンズ。
【0020】(6) 前記第1位置と前記第2位置との
距離は、−40μm以上−4μm以下であることを特徴
とする(5)に記載の対物レンズ。
【0021】(7) 少なくとも一方の面を光軸と同心
状に複数に分割された複数の分割面を有するとともに、
所定の入射光束で所定の厚さの透明基板を介したとき、
光軸を含む第1分割面を通過する光束のうち、光軸近傍
を通過する光線が光軸と交わる位置と、光軸と直交する
方向で前記第1分割面の端部を通過する光線が光軸と交
わる位置との間に、前記第1分割面より外側の第2分割
面を通過する光線が光軸と交わるとともに、前記第2分
割面より外側の第3分割面を通過する光線は、光軸近傍
を通過する光線が光軸と交わる位置に対して、前記第1
分割面の端部を通過する光線が光軸と交わる位置よりも
離れた位置で、光軸と交わることを特徴とする対物レン
ズ。
【0022】さらに、光軸と直交する方向で前記第2分
割面のほぼ中央位置でみたとき、前記第2分割面の法線
と光軸とのなす角度と、前記第1分割面と、前記第2分
割面より外側の第3分割面とから内挿される面の法線と
光軸とのなす角度との差が、0.02°以上1°以下の
範囲であることを特徴とする(4)〜(7)のいずれか
1つに記載の対物レンズ(7−1)が好ましい。
【0023】さらに、光軸近傍の前記第1分割面と前記
第2分割面より外側の第3分割面を通過する光束がほぼ
同一の結像位置に結像するように測定したとき、前記第
1分割面と前記第3分割面とを通過する光束による最良
波面収差が0.05λrms以下(ただし、λは光源の
波長)であることを特徴とする(4)〜(7)、(7−
1)のうちいずれか1つに記載の対物レンズ(7−2)
が好ましい。
【0024】さらに、所定の入射光束で所定の厚さの透
明基板を介したとき、前記第1分割面を通過する光束に
よる最良波面収差が0.07λrms以下(ただし、λ
は光源の波長)であることを特徴とする(4)〜
(7)、(7−1)、(7−2)のうちいずれか1つに
記載の対物レンズ(7−3)が好ましい。
【0025】(8) 光源から出射した光束を集光光学
系で光情報記録媒体の透明基板を介して光情報記録媒体
の情報記録面上に光スポットとして集光させ、情報記録
面上に情報を記録する又は情報記録面上に記録された情
報を再生する光ピックアップ装置において、透明基板の
厚さがt1の第1光情報記録媒体の記録又は再生するた
めに必要な前記集光光学系の光情報記録媒体側の必要開
口数をNA1、透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠
t1)の第2光情報記録媒体の記録又は再生するために
必要な前記集光光学系の光情報記録媒体側の必要開口数
をNA2(ただし、NA2<NA1)、としたとき、前
記集光光学系は、開口数がNA2近傍の少なくとも2つ
の開口位置で、球面収差が不連続に変化する機能を有す
ることを特徴とする光ピックアップ装置。
【0026】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、t2>t1で、小さい開口数から大
きい開口数の方向へとみたとき、前記集光光学系は、開
口数NALでは、球面収差が負の方向に不連続に変化
し、開口数NAHでは、球面収差が正の方向に不連続に
変化する機能を有することを特徴とする(8)に記載の
光ピックアップ装置(8−1)が好ましい。
【0027】さらに、t2(ただし、t2>t1)の厚
さの透明基板を介した際に、前記集光光学系は、開口数
NALから開口数NAHの間の球面収差が正となる機能
を有することを特徴とする(8−1)に記載の光ピック
アップ装置(8−2)が好ましい。
【0028】さらに、t1=0.6mm、t2=1.2
mm、610nm<λ<670nm、0.32<NA2
<0.41のとき、前記集光光学系は、0.60(NA
2)<NAL<1.3(NA2)であることを特徴とす
る(8−1)又は(8−2)に記載の光ピックアップ装
置(8−3)が好ましい。
【0029】さらに、t1=0.6mm、t2=1.2
mm、610nm<λ<670nm、0.32<NA2
<0.41のとき、前記集光光学系は、0.01<NA
H−NAL<0.12であることを特徴とする(8−
1)〜(8−3)のいずれか1つに記載の光ピックアッ
プ装置(8−4)が好ましい。
【0030】さらに、t2の厚さの透明基板を介した際
に、前記集光光学系は、開口数NALから開口数NAH
の間の球面収差が、−2λ/(NA2)2以上、5λ/
(NA2)2以下であることを特徴とする(8−3)又
は(8−4)に記載の光ピックアップ装置(8−5)が
好ましい。
【0031】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、前記集光光学系は、t1の厚さの透
明基板を介した際に、前記集光光学系の光情報記録媒体
側の開口数がNA1のなかで、開口数NALから開口数
NAHの間を除いた最良波面収差が0.05λrms以
下(ただし、λは光源の波長)であることを特徴とする
(8)、(8−1)〜(8−5)のいずれか1つに記載
の光ピックアップ装置(8−6)が好ましい。
【0032】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、前記集光光学系は、t2の厚さの透
明基板を介した際に、開口数NALまでの最良波面収差
が0.07λrms以下(ただし、λは光源の波長)で
あることを特徴とする(8)、(8−1)〜(8−6)
のいずれか1つに記載の光ピックアップ装置(8−7)
が好ましい。
【0033】さらに、前記光源は、第1光情報記録媒体
の記録又は再生するための波長λ1の第1光源と、第2
光情報記録媒体の記録又は再生するための波長λ2(た
だし、λ2>λ1)の第2光源を有することを特徴とす
る(8)、(8−1)、(8−2)のいずれか1つに記
載の光ピックアップ装置(8−8)が好ましい。
【0034】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとし、t1=0.6mm、t2=1.2mm、6
10nm<λ1<670nm、740nm<λ2<87
0nm、0.40<NA2<0.51のとき、前記集光
光学系は、0.60(NA2)<NAL<1.1(NA
2)であることを特徴とする(8−8)に記載の光ピッ
クアップ装置(8−9)が好ましい。
【0035】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとし、t1=0.6mm、t2=1.2mm、6
10nm<λ1<670nm、740nm<λ2<87
0nm、0.40<NA2<0.51のとき、前記集光
光学系は、0.01<NAH−NAL<0.12である
ことを特徴とする(8−8)又は(8−9)に記載の光
ピックアップ装置(8−10)が好ましい。
【0036】さらに、t2の厚さの透明基板を介した際
に、前記集光光学系は、開口数NALから開口数NAH
の間の球面収差が、−2(λ2)/(NA2)2以上、
5(λ2)/(NA2)2以下であることを特徴とする
(8−9)又は(8−10)のいずれか1つに記載の光
ピックアップ装置(8−11)が好ましい。
【0037】さらに、前記集光光学系である正の屈折力
を有する対物レンズの前記第1光源に対する近軸結像倍
率と、前記第2光源に対する結像倍率とが、ほぼ0
(零)であることを特徴とする(8−8)〜(8−1
1)のいずれか1つに記載の光ピックアップ装置(8−
12)が好ましい。
【0038】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、前記集光光学系は、t1の厚さの透
明基板を介した際に、前記集光光学系の光情報記録媒体
側の開口数がNA1のなかで、開口数NALから開口数
NAHの間を除いた最良波面収差が0.05λ1rms
以下(ただし、λ1は第1光源の波長)である機能を有
することを特徴とする(8−8)〜(8−12)のいず
れか1つに記載の光ピックアップ装置(8−13)が好
ましい。
【0039】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、前記集光光学系は、t2の厚さの透
明基板を介した際に、開口数NALまでの最良波面収差
が0.07λ2rms以下(ただし、λ2は第2光源の
波長)であることを特徴とする(8−8)〜(8−1
3)のいずれか1つに記載の光ピックアップ装置(8−
14)が好ましい。
【0040】さらに、前記集光光学系は、正の屈折力の
対物レンズを有することを特徴とする(8)、(8−
1)〜(8−14)のいずれか1つに記載の光ピックア
ップ装置(8−15)が好ましい。
【0041】(9) 光情報記録媒体の情報記録面上に
光源からの光束を光情報記録媒体の透明基板を介して光
スポットとして集光させ、光情報記録媒体上に情報を記
録するまたは光情報記録媒体上に記録された情報を再生
するピックアップ装置の対物レンズにおいて、光源の波
長をλ、透明基板の厚さがt1の第1光情報記録媒体の
記録又は再生するために必要な前記対物レンズの光情報
記録媒体側の必要開口数をNA1、透明基板の厚さがt
2(ただし、t2≠t1)の第2光情報記録媒体の記録
又は再生するために必要な前記対物レンズの光情報記録
媒体側の必要開口数をNA2(ただし、NA2<NA
1)、としたとき、開口数がNA2近傍の少なくとも2
つの開口位置で、球面収差が不連続に変化することを特
徴とする光ピックアップ装置の対物レンズ。
【0042】(10) 前記少なくとも2つの開口位置
のうち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数
をNAHとしたとき、光軸と直交する方向で開口数NA
Lと開口数NAHのほぼ中央位置でみたとき、開口数N
ALから開口数NAHまでの面の法線と光軸とのなす角
度が、光軸から開口数NALまでの面及び開口数NAH
から開口数NA1までの面から内挿される面の法線と光
軸とのなす角度より、t2>t1のとき大となり、t2
<t1のとき小となることを特徴とする(9)に記載の
光ピックアップ装置の対物レンズ。
【0043】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、光軸と直交する方向で開口数NAL
と開口数NAHのほぼ中央位置でみたとき、開口数NA
Lから開口数NAHまでの面の法線と光軸とのなす角度
と、光軸から開口数NALまでの面及び開口数NAHか
ら開口数NA1までの面から内挿される面の法線と光軸
とのなす角度との差が、0.02°以上1°以下の範囲
であることを特徴とする(9)又は(10)に記載の光
ピックアップ装置の対物レンズ(10−1)が好まし
い。
【0044】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとし、t2>t1で、小さい開口数から大きい開
口数の方向へとみたとき、開口数NALでは、球面収差
が負の方向に不連続に変化し、開口数NAHでは、球面
収差が正の方向に不連続に変化することを特徴とする
(9)、(10)、(10−1)のいずれか1つに記載
の光ピックアップ装置の対物レンズ(10−2)が好ま
しい。
【0045】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、t2(ただし、t2>t1)の厚さ
の透明基板を介した際に、開口数NALから開口数NA
Hの間の球面収差が正であることを特徴とする(9)、
(10)(10−1)、(10−2)のいずれか1つに
記載の光ピックアップ装置の対物レンズ(10−3)が
好ましい。
【0046】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとし、t1=0.6mm、t2=1.2mm、6
10nm<λ<670nm、0.32<NA2<0.4
1のとき、0.60(NA2)<NAL<1.3(NA
2)であることを特徴とする(9)、(10)、(10
−1)〜(10−3)のいずれか1つに記載の光ピック
アップ装置の対物レンズ(10−4)が好ましい。
【0047】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとし、t1=0.6mm、t2=1.2mm、6
10nm<λ<670nm、0.32<NA2<0.4
1のとき、0.01<NAH−NAL<0.12である
ことを特徴とする(9)、(10)、(10−1)〜
(10−4)のいずれか1つに記載の光ピックアップ装
置の対物レンズ(10−5)が好ましい。
【0048】さらに、t2の厚さの透明基板を介した際
に、開口数NALから開口数NAHの間の球面収差が、
−2λ/(NA2)2以上、5λ/(NA2)2以下であ
ることを特徴とする(10−4)又は(10−5)に記
載の光ピックアップ装置の対物レンズ(10−6)が好
ましい。
【0049】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、t1の厚さの透明基板を介した際
に、前記対物レンズの光情報記録媒体側の開口数がNA
1のなかで、開口数NALから開口数NAHの間を除い
た最良波面収差が0.05λrms以下(ただし、λは
光源の波長)である機能を有することを特徴とする
(9)、(10)、(10−1)〜(10−6)のいず
れか1つに記載の光ピックアップ装置の対物レンズ(1
0−7)が好ましい。
【0050】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、t2の厚さの透明基板を介した際
に、開口数NALまでの最良波面収差が0.07λrm
s以下(ただし、λは光源の波長)であることを特徴と
する(9)、(10)、(10−1)〜(10−7)の
いずれか1つに記載の光ピックアップ装置の対物レンズ
(10−8)が好ましい。
【0051】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとし、第1光情報記録媒体の記録又は再生するた
めの光源の波長をλ1、第2光情報記録媒体の記録又は
再生するための光源の波長をλ2(ただし、λ2>λ
1)とし、t1=0.6mm、t2=1.2mm、61
0nm<λ1<670nm、740nm<λ2<870
nm、0.40<NA2<0.51のとき、0.60
(NA2)<NAL<1.1(NA2)であることを特
徴とする(9)、(10)、(10−1)〜(10−
3)のいずれか1つに記載の光ピックアップ装置の対物
レンズ(10−9)が好ましい。
【0052】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとし、第1光情報記録媒体の記録又は再生するた
めの光源の波長をλ1、第2光情報記録媒体の記録又は
再生するための光源の波長をλ2(ただし、λ2>λ
1)とし、t1=0.6mm、t2=1.2mm、61
0nm<λ1<670nm、740nm<λ2<870
nm、0.40<NA2<0.51のとき、0.01<
NAH−NAL<0.12であることを特徴とする
(9)、(10)、(10−1)〜(10−3)、(1
0−9)のいずれか1つに記載の光ピックアップ装置の
対物レンズ(10−10)が好ましい。
【0053】さらに、t2の厚さの透明基板を介した際
に、前記集光光学系は、開口数NALから開口数NAH
の間の球面収差が、−2(λ2)/(NA2)2以上、
5(λ2)/(NA2)2以下となる機能を有すること
を特徴とする(10−9)又は(10−10)に記載の
光ピックアップ装置の対物レンズ(10−11)が好ま
しい。
【0054】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、第1光情報記録媒体の記録又は再生
するための光源の波長をλ1、第2光情報記録媒体の記
録又は再生するための光源の波長をλ2(ただし、λ2
>λ1)とし、t1の厚さの透明基板を介した際に、前
記対物レンズの光情報記録媒体側の開口数がNA1のな
かで、開口数NALから開口数NAHの間を除いた最良
波面収差が0.05λrms以下(ただし、λは光源の
波長)である機能を有することを特徴とする(9)、
(10)、(10−1)〜(10−3)、(10−9)
〜(10−11)のいずれか1つに記載の光ピックアッ
プ装置の対物レンズ(10−12)が好ましい。
【0055】さらに、前記少なくとも2つの開口位置の
うち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数を
NAHとしたとき、第1光情報記録媒体の記録又は再生
するための光源の波長をλ1、第2光情報記録媒体の記
録又は再生するための光源の波長をλ2(ただし、λ2
>λ1)とし、t2の厚さの透明基板を介した際に、開
口数NALまでの最良波面収差が0.07λrms以下
(ただし、λは光源の波長)であることを特徴とする
(9)、(10)、(10−1)〜(10−3)、(1
0−9)〜(10−12)のいずれか1つに記載の光ピ
ックアップ装置の対物レンズ(10−13)が好まし
い。
【0056】(11) 透明基板の厚さが異なる複数の
光情報記録媒体に、波長λの光源から出射した光束を集
光させる対物レンズの設計方法において、透明基板の厚
さがt1の第1光情報記録媒体の記録又は再生に必要な
対物レンズの光情報記録媒体側の開口数NA1の範囲内
において、厚さt1の透明基板を介して第1光情報記録
媒体に集光させた光束の最良波面収差が0.05λrm
s以下となるように第1非球面と共通屈折面とを設計す
るとともに、透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t
1)の第2光情報記録媒体に集光させた光束の球面収差
の発生量が、第2の光情報記録媒体に第1非球面を介し
て集光させたときの球面収差の発生量より少なくなるよ
うに、前記共通屈折面に対する第2非球面を設計し、こ
れら第1非球面と第2非球面とを、前記第2光情報記録
媒体の記録又は再生に必要な対物レンズの情報記録面側
の開口数をNA2(ただし、NA2<NA1)としたと
き、前記第1非球面の前記NA2近傍の光束が通過する
部分に前記第2非球面が位置するように合成することに
より、前記対物レンズの少なくとも1つの屈折面を設計
することを特徴とする対物レンズの設計方法。
【0057】(12) 前記第1非球面の軸上曲率半径
と、前記第2非球面の軸上曲率半径とを同一で行うこと
を特徴とする(11)に記載の対物レンズの設計方法。
【0058】(13) 前記第1非球面は、合成する第
2非球面よりも光軸側に位置する第1非球面を通過し、
透明基板の厚さがt2の第2光情報記録媒体に集光させ
た光束の最良波面収差が0.07λrms以下となるよ
うに設計することを特徴とする(11)又は(12)に
記載の対物レンズの設計方法。
【0059】(14) 透明基板の厚さが異なる複数の
光情報記録媒体に、光源から出射した光束を集光させる
対物レンズにおいて、前記対物レンズの少なくとも1つ
の屈折面を、透明基板の厚さがt1の第1光情報記録媒
体の記録又は再生に必要な対物レンズの光情報記録媒体
側の開口数NA1の範囲内において、厚さt1の透明基
板を介して集光させた光束の最良波面収差が0.05λ
rms以下となるような第1非球面と、透明基板の厚さ
がt2(ただし、t2≠t1)の第2光情報記録媒体に
集光させた光束の球面収差の発生量が、第2光情報記録
媒体上に前記第1非球面を介して集光させたときの球面
収差の発生量より、少なくなるような第2非球面とを、
前記第2光情報記録媒体の記録又は再生に必要な対物レ
ンズの情報記録面側の開口数をNA2(ただし、NA2
<NA1)としたとき、前記第1非球面の前記NA2近
傍の光束が通過する部分に前記第2非球面が位置するよ
うに合成した屈折面で構成したことを特徴とする対物レ
ンズ。
【0060】(15) 透明基板の厚さがt1の第1光
情報記録媒体に対して、光源から出射した光束を集光光
学系で透明基板を介して情報記録面に集光させ、情報記
録面上に情報を記録又は情報記録面上の情報を再生する
光ピックアップ装置において、前記第1光情報記録媒体
を記録又は再生するのに必要な前記集光光学系の光情報
記録媒体側の必要開口数をNA1、前記第1光情報記録
媒体の透明基板の厚さt1とは異なる透明基板の厚さt
2(t2≠t1)を有する第2光情報記録媒体を記録又
は再生するのに必要な前記集光光学系の光情報記録媒体
側の必要開口数をNA2(ただし、NA2<NA1)と
すると、前記集光光学系に、0.60(NA2)<NA
3<1.3(NA2)(ただし、第2光情報記録媒体を
記録又は再生する際の光源の波長が740nm〜870
nmである場合、この式の上限は1.1(NA2)とす
る)、0.01<NA4−NA3<0.12の条件を満
たす前記集光光学系の光情報記録媒体側の開口数NA3
と開口数NA4との間を通過する光束に作用して、該光
束を主に第2光情報記録媒体の記録又は再生に利用する
ための面を設けることにより、透明基板の厚さが互いに
異なる第1光情報記録媒体と第2光情報記録媒体とに対
して、同じ前記集光光学系で、記録又は再生を行うこと
を特徴とする光ピックアップ装置。
【0061】(16) 前記主に第2光情報記録媒体の
記録又は再生に利用するための面を通過した第2光束が
結像する第2結像位置は、第2光束より内側の第1光束
と第2光束より外側の第3光束とがほぼ同一の第1結像
位置に結像するように測定したときに、前記第1結像位
置との間の距離の絶対値が、4μm以上40μm以下で
あることを特徴とする(15)に記載の光ピックアップ
装置。
【0062】さらに、前記主に第2光情報記録媒体の記
録又は再生に利用するための面を、複数有することを特
徴とする(15)又は(16)に記載の光ピックアップ
装置(16−1)が好ましい。
【0063】さらに、第2光情報記録媒体を記録又は再
生する際、前記主に第2光情報記録媒体の記録又は再生
に利用するための面よりも内側の面を通過した光束によ
る最良波面収差が0.07λrms以下(ただし、λは
光源の波長)であることを特徴とする(15)、(1
6)、(16−1)のいずれか1つに記載の光ピックア
ップ装置(16−2)が好ましい。
【0064】(17) 透明基板の厚さがt1の第1光
情報記録媒体と透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠
t1)の第2光情報記録媒体とに対して、光源から出射
した光束を1つの集光光学系で透明基板を介して情報記
録面に集光させ、情報記録面上に情報を記録又は情報記
録面上の情報を再生する光情報記録媒体の記録/再生を
行う光ピックアップ装置において、第1光情報記録媒体
を記録又は再生するのに必要な前記集光光学系の光情報
記録媒体側の必要開口数をNA1、第2光情報記録媒体
を記録又は再生するのに必要な前記集光光学系の光情報
記録媒体側の必要開口数をNA2(ただし、NA2<N
A1)とすると、前記集光光学系は、所定の倍率で厚さ
t1の透明基板を介したときに、開口数NA1の範囲内
において、最良波面収差を得るようにしたとき、縦軸に
波面収差、横軸に開口数をとった波面収差曲線でみる
と、開口数NA2近傍の少なくとも2カ所で波面収差が
不連続となることを特徴とする光ピックアップ装置。
【0065】さらに、前記開口数NA2近傍とは、0.
60(NA2)<NA3<1.3(ただし、第2光情報
記録媒体を記録又は再生する際の光源の波長が740n
m〜870nmである場合、この式の上限は1.1(N
A2)とする)(NA2)、0.01<NA4−NA3
<0.12を満足する2つの開口数NA3とNA4との
間であることを特徴とする(17)に記載の光ピックア
ップ装置(17−1)が好ましい。
【0066】さらに、前記集光光学系は、第2光情報記
録媒体を記録又は再生する際、波面収差が不連続となる
2カ所のうち最も光軸側の開口数よりも光軸側を通過し
た光束による最良波面収差が0.07λrms以下(た
だし、λは光源の波長)であることを特徴とする(1
7)又は(17−1)に記載の光ピックアップ装置(1
7−2)が好ましい。
【0067】(18) 透明基板の厚さがt1の第1光
情報記録媒体と透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠
t1)の第2光情報記録媒体とに対して、光源から出射
した光束を1つの集光光学系で透明基板を介して情報記
録面に集光させ、情報記録面上に情報を記録又は情報記
録面上の情報を再生する光情報記録媒体の記録/再生を
行う光ピックアップ装置の対物レンズにおいて、前記対
物レンズは、少なくとも1面が、光軸近傍の第1分割面
より順に第2n+1(ただし、nは自然数)分割面まで
分割されており、前記第1分割面を通過する第1光束
は、第1光情報記録媒体の記録又は再生及び第2光情報
記録媒体の記録又は再生に利用するとともに、偶数分割
面を通過する光束は主に第2光情報記録媒体の記録又は
再生に利用し、第1分割面を除く奇数分割面を通過する
光束は主に第1光情報記録媒体の記録又は再生に利用す
ることを特徴とする光ピックアップ装置の対物レンズ。
【0068】さらに、第2分割面の光軸側における光情
報記録媒体側の開口数をNALとし、第2n分割面(た
だし、n≧2の整数)の光軸から離れた側における光情
報記録媒体側の開口数をNAHとすると、0.8(NA
2)<NAL<1.3(NA2)(ただし、第2光情報
記録媒体を記録又は再生する際の光源の波長が740n
m〜870nmである場合、この式の上限は1.1(N
A2)とする)、0.01<NAH−NAL<0.12
を満足することを特徴とする(18)に記載の光ピック
アップ装置の対物レンズ(18−1)が好ましい。
【0069】さらに、t1の厚さの透明基板を介した際
に、奇数分割面を通過する光束による最良波面収差が
0.05λrms以下(ただし、λは光源の波長)であ
る機能を有することを特徴とする(18)又は(18−
1)に記載の光ピックアップ装置の対物レンズ(18−
2)が好ましい。
【0070】さらに、t2の厚さの透明基板を介した際
に、第1分割面を通過する光束による最良波面収差が
0.07λrms以下(ただし、λは光源の波長)であ
ることを特徴とする(18)、(18−1)、(18−
2)のいずれか1つに記載の光ピックアップ装置の対物
レンズ(18−3)が好ましい。
【0071】(19) 光源から位相の揃った波長λの
光束を集光光学系により光情報記録媒体の透明基板を介
して情報記録面上に集光し、情報記録面上への情報の記
録又は情報記録面上に記録された情報の再生を行う光ピ
ックアップ装置において、前記光源からの光束を前記集
光光学系により厚さt1、屈折率n1の平行平面板を介
して集光し、平行平面板側の第1開口数の範囲内におい
て、その波面収差が最良となる状態で波面収差を測定し
て得られる波面収差曲線が、前記集光光学系の前記平行
平面板側の第1開口数より小さい第2開口数の範囲内
に、波面収差が不連続となる部分を有し、かつ、該不連
続となっている部分の波面収差の傾きが、該不連続とな
っている部分の両側の曲線の端部を結ぶ直線の傾きとは
異なる傾きである波面収差曲線となるように、前記集光
光学系の少なくとも1つの屈折面を光軸と同心状に複数
の分割面で構成したことを特徴とする光ピックアップ装
置。
【0072】さらに、前記所定の開口数の範囲内に、波
面収差が不連続となる部分が複数箇所あることを特徴と
する(19)に記載の光ピックアップ装置(19−1)
が好ましい。
【0073】さらに、前記所定の開口数は、0.60
(NA2)<NA3<1.3(NA2)(ただし、第2
光情報記録媒体を記録又は再生する際の光源の波長が7
40nm〜870nmである場合、この式の上限は1.
1(NA2)とする)、0.01<NA4−NA3<
0.12を満足するNA3とNA4との間にあることを
特徴とする(19)又は(19−1)に記載の光ピック
アップ装置(19−2)が好ましい。
【0074】さらに、前記t1は0.6mmであり、前
記n1は1.58であることを特徴とする(19)、
(19−1)、(19−2)のいずれか1つに記載の光
ピックアップ装置(19−3)が好ましい。
【0075】(20) 光情報記録媒体上に情報を記録
する又は光情報記録媒体上に記録された情報を再生する
ために、光情報記録媒体の情報記録面上に光源からの光
束を光情報記録媒体の透明基板を介して光スポットとし
て集光させる光ピックアップ装置の対物レンズにおい
て、波長λ1の光源を用いて透明基板の厚さがt1の第
1光情報記録媒体及び透明基板の厚さがt2(ただし、
t2≠t1)の第2光情報記録媒体の情報記録面上に集
光させることができるとともに、波長λ2(ただし、λ
2≠λ1)の光源を用いた場合であっても第2光情報記
録媒体の情報記録面上に集光することが可能なように、
前記対物レンズの少なくとも1面を複数の分割面で構成
したことを特徴とする光ピックアップ装置の対物レン
ズ。
【0076】(21) 少なくとも一方の面を光軸と同
心状に複数に分割された複数の分割面を有するととも
に、第2n分割面(ただし、nは1以上の整数)より光
軸側の第(2n−1)分割面を透過した光と、第2n分
割面より光軸側とは反対側の第(2n+1)分割面を透
過した光とが、所定の厚さの透明基板を介して、ほぼ同
じ位相となるようにしたとき、前記第(2n−1)分割
面を透過した光と、光軸に直交する方向において第2n
分割面のほぼ中央位置より光軸側の第2n分割面を透過
した光と、の位相差を(ΔnL)π(rad)とし、前
記第(2n+1)分割面を透過した光と、前記中央位置
より光軸側とは反対側の第2n分割面を透過した光と、
の位相差を(ΔnH)π(rad)とすると、(Δn
H)≠(ΔnL)を満足することを特徴とする光ピック
アップ装置の対物レンズ。
【0077】(22) 透明基板の厚さがt1の第1光
情報記録媒体と透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠
t1)の第2光情報記録媒体とに対して、光源から出射
した光束を1つの集光光学系で透明基板を介して情報記
録面に集光させ、情報記録面上に情報を記録又は情報記
録面上の情報を再生する光ピックアップ装置において、
前記集光光学系の少なくとも一つの面は、光軸と同心状
に複数に分割された複数の分割面を有するとともに、第
2n分割面(ただし、nは1以上の整数)より光軸側の
第(2n−1)分割面を透過して透明基板を介した光
と、光軸に直交する方向において第2n分割面のほぼ中
央位置より光軸側の第2n分割面を透過して透明基板を
介した光と、の位相差を(ΔnL)π(rad)とし、
第2n分割面より光軸側とは反対側の第(2n+1)分
割面を透過して透明基板を介した光と、前記中央位置よ
り光軸側とは反対側の第2n分割面を透過して透明基板
を介した光と、の位相差を(ΔnH)π(rad)とす
ると、(ΔnH)≠(ΔnL)を満足することを特徴と
する光ピックアップ装置。
【0078】(23) 透明基板の厚さt1、屈折率n
1の第1光情報記録媒体と、透明基板の厚さt2(ただ
し、t2≠t1)、屈折率n2で記録密度が第1光情報
記録媒体よりも小さい第2光情報記録媒体との2種類の
光情報記録媒体の記録又は再生が可能な光ピックアップ
装置の集光光学系において、前記第1光情報記録媒体の
記録又は再生用の光源からの光束を、厚さt1、屈折率
n1の透明基板を介して集光して前記第1光情報記録媒
体の記録又は再生用のビームスポットを形成したとき、
光情報記録媒体側からみて、開口数NALから開口数N
AH(ただし、NAH>NAL)の光束が前記ビームス
ポットの形成位置には集光せず、かつ、前記第2光情報
記録媒体の記録又は再生用の光源からの光束を、厚さt
2、屈折率n2の透明基板を介して集光して前記第2光
情報記録媒体の記録又は再生用のビームスポットを形成
したとき、光情報記録媒体側からみて、光軸近傍からN
AHまでの光束が前記ビームスポットの形成位置に集光
し、NAHよりも高NAの領域の光束が前記ビームスポ
ットの形成位置には集光しないように、前記集光光学系
の少なくとも1面が光軸と同心状の複数の分割面で構成
されていることを特徴とする光ピックアップ装置の集光
光学系。
【0079】(24) 透明基板の厚さ、記録密度が異
なる2種類の光情報記録媒体の記録又は再生が可能な光
ピックアップ装置の集光光学系において、光源から出射
した光束を、光軸に対して垂直方向に光軸近傍から順
に、第1光束、第2光束及び第3光束の少なくとも3つ
の光束に分割するように、前記集光光学系の少なくとも
1面を光軸と同心状の分割面で構成するとともに、記録
密度の小さい光情報記録媒体の記録又は再生する際に
は、光源から出射した光束のうち光軸近傍の第1光束及
び第2光束を該光情報記録媒体の情報記録面に集光さ
せ、記録密度の大きい光情報記録媒体の記録又は再生す
る際には、光源から出射した光束のうち前記第1光束及
び前記第3光束を該光情報記録媒体の情報記録面に集光
させることを特徴とする光ピックアップ装置の集光光学
系。
【0080】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を説
明する。なお、同一の構成要素を用いる場合には同じ番
号を付している。また、本明細書においては、透明基板
の厚さt1の第1光情報記録媒体(第1光ディスクとも
いう)の記録又は再生に必要な集光光学系(対物レン
ズ)の光情報記録媒体側の開口数NA1が、透明基板の
厚さt2の第2光情報記録媒体(第2光ディスクともい
う)の記録又は再生に必要な集光光学系(対物レンズ)
の光情報記録媒体側の開口数NA2よりも大きい(NA
2<NA1)ものとして説明する。
【0081】(第1の実施の形態)まず、第1の実施の
形態を説明するに先立ち、光ピックアップ装置について
説明する。図1は光ピックアップ装置の概略構成図であ
る。
【0082】光ピックアップ装置10は、光源である半
導体レーザ11(波長λ=610〜670nm)、偏光
ビームスプリッタ12、コリメータレンズ13、1/4
波長板14、絞り17、対物レンズ16、非点収差を発
生する非点収差素子であるシリンドリカルレンズ18、
光検出器30、フォーカス制御及びトラッキング制御の
ための2次元アクチュエータ15などからなる。
【0083】半導体レーザ11から出射した光束は、偏
光ビームスプリッタ12、コリメータレンズ13、1/
4波長板14を透過して円偏光の平行光束となる。この
光束は、絞り17によって絞られ、対物レンズ16によ
り光ディスク20の透明基板21を介して情報記録面2
2上に集光される。そして、情報記録面22で情報ピッ
トにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ1
6、1/4波長板14、コリメータレンズ13を透過し
て偏光ビームスプリッタ12に入射し、ここで反射して
シリンドリカルレンズ18により非点収差が与えられ光
検出器30上へ入射し、光検出器30から出力される信
号を用いて光ディスク20に記録された情報の読み取り
(再生)信号が得られる。また、光検出器30上でのス
ポットの形状変化による光量分布変化を検出して、合焦
検出やトラック検出を行う。すなわち、光検出器30か
らの出力を用いて、ここでは図示しない演算処理回路に
よってフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信
号が生成される。このフォーカスエラー信号に基づいて
2次元アクチュエータ(フォーカス制御用)15が半導
体レーザ11からの光を光ディスク20の情報記録面2
2上に結像するように対物レンズ16を光軸方向に移動
させ、トラッキングエラー信号に基づいて2次元アクチ
ュエータ(トラッキング制御用)15が半導体レーザ1
1からの光を所定のトラックに結像するように対物レン
ズ16を光軸と垂直な方向に移動させる。
【0084】このような光ピックアップ装置10におい
て、透明基板の厚さがt1の第1光ディスク、例えばD
VD(t1=0.6mm)を再生する際には、ビームス
ポットが最小錯乱円を形成するよう(ベストフォーカ
ス)に対物レンズ16を、2次元アクチュエータ15に
より駆動する。この対物レンズ16を用いて、透明基板
の厚さがt1と異なるt2(好ましくはt2>t1)で
記録密度が第1光ディスクよりも低い第2光ディスク、
例えばCD(t2=1.2mm)を再生する際には、透
明基板の厚さが異なる(好ましくは大きくなる)ことで
球面収差が発生し、ビームスポットが最小錯乱円となる
位置(近軸焦点位置より後方の位置)では、スポットサ
イズが大きく第2光ディスクのピット(情報)を読む
(再生する)ことはできない。しかしながら、この最小
錯乱円となる位置より対物レンズ16に近い前側位置
(前ピン)では、スポット全体の大きさは最小錯乱円よ
りも大きいが、中央部に光量が集中した核と核の周囲に
不要光であるフレアとが形成される。この核を第2光デ
ィスクのピット(情報)を再生する(読む)ために利用
し、第2光ディスク再生時には、対物レンズ16をデフ
ォーカス(前ピン)状態になるように2次元アクチュエ
ータ15を駆動する。
【0085】次に、上述したような透明基板の厚さが異
なる第1光ディスクと第2光ディスクを1つの集光光学
系で再生するために、光ピックアップ装置10の集光光
学系の1つである対物レンズ16に本発明を適用した第
1の実施の形態を説明する。図2は、対物レンズ16を
模式的に示した断面図(a)及び光源側から見た正面図
(b)である。なお、一点鎖線は光軸を示している。な
お、本実施の形態では、第1光ディスクの透明基板の厚
さt1は、第2光ディスクの透明基板の厚さt2より薄
く、第1光ディスクの方が第2光ディスクよりも高密度
で情報が記録されている。
【0086】本実施の形態において、対物レンズ16
は、光源側の屈折面S1及び光ディスク20側の屈折面
S2は共に非球面形状を呈した正の屈折力を有した凸レ
ンズである。また、対物レンズ16の光源側の屈折面S
1は、光軸と同心状に複数(本実施の形態では3つ)の
第1分割面Sd1〜第3分割面Sd3から構成してい
る。分割面Sd1〜Sd3の境界は段差を設けて、それ
ぞれの分割面Sd1〜Sd3を形成している。この対物
レンズ16において、光軸を含む第1分割面Sd1を通
過する光束(第1光束)は第1光ディスクに記録された
情報の再生及び第2光ディスクに記録された情報の再生
に利用し、第1分割面Sd1より外側の第2分割面Sd
2を通過する光束(第2光束)は主に第2光ディスクに
記録された情報の再生に利用し、第2分割面Sd2より
外側の第3分割面Sd3を通過する光束(第3光束)は
主に第1光ディスクに記録された情報の再生に利用する
ような形状となっている。
【0087】ここで、「主に」という文言の意味は、第
2分割面Sd2を通過する光束の場合、第3分割面Sd
3を通過する光束を遮光しない状態においてビームスポ
ットの中心強度が最大となる位置での核部分のエネルギ
ーに対して、第3分割面Sd3を通過する光束を遮光し
た状態においてビームスポットの中心強度が最大となる
位置での核部分のエネルギー比率(「遮光状態核エネル
ギー」/「遮光しない核エネルギー」)が、60%〜1
00%の範囲に入ることを指している。また、第3分割
面Sd3を通過する光束の場合も同様に、第2分割面S
d2を遮光しない状態に対する遮光した状態の核部分の
エネルギー比率(「遮光状態核エネルギー」/「遮光し
ない核エネルギー」)が、60%〜100%の範囲に入
ることを指している。なお、このエネルギー比率を簡易
的に測定するには、各々の場合において、ビームスポッ
トの中心強度が最大となる位置でのピーク強度Ipと、
ビーム径Dp(中心強度に対して強度がe-2となる位置
で定める)を測定し、核部分のビームの形状はほぼ一定
であることから、Ip×Dpを求め、これを比較すれば
よい。
【0088】このように、光源から出射される光束を、
集光光学系の光軸近傍の第1光束を第1光ディスクの再
生及び第2光ディスクの再生に利用し、第1光束より外
側の第2光束を主に第2光ディスクの再生に利用し、第
2光束より外側の第3光束を主に第1光ディスクの再生
に利用することにより、光源からの光を光量損失をおさ
えつつ、1つの集光光学系で複数(本実施の形態では2
つ)の光ディスクの再生が可能となる。しかも、この場
合第2光ディスクの再生時には第3光束の大部分は不要
光であるが、この不要光が第2光ディスクの再生には利
用されないので、絞り17を第1光ディスクの再生に必
要な開口数にしておくだけで、絞り17の開口数を変え
る手段を何ら必要とせずに再生することができる。
【0089】さらに詳述すると、本実施の形態における
対物レンズ16は、第1光ディスクを再生する際には
(図2(a)参照)第1分割面Sd1及び第3分割面S
d3を通過する第1光束及び第3光束(斜線で示される
光束)は、ほぼ同一の第1結像位置に結像し、その波面
収差(第2分割面Sd2を通過する第2光束を除いた波
面収差)は、0.05λrms以下となっている。ここ
で、λは光源の波長である。
【0090】また、このとき、第2分割面Sd2を通過
する第2光束(破線で示される光束)は、第1結像位置
とは異なった第2結像位置に結像する。この第2結像位
置は、第1結像位置を0(零)としてそれより対物レン
ズ16側を負、その反対側を正とすると、第1結像位置
から−27μm以上−4μm以下の距離にする(第2結
像位置を第1結像位置より対物レンズに近づける)。こ
れにより、主に第1光束及び第3光束で第1光ディスク
の再生が行われる。なお、この下限(−27μm)を越
えると、球面収差の補正のし過ぎとなり、第1光ディス
クの再生時のスポット形状が悪くなり、また、上限(−
4μm)を越えると、第2光ディスクの再生時のスポッ
ト径・サイドローブが大きくなる。なお、本実施の形態
では、t1<t2、NA1>NA2であるので、第2結
像位置を第1結像位置から−27μm〜−4μmとした
が、t1>t2、NA1>NA2の場合は、第2結像位
置を第1結像位置から4μm〜27μmにする。すなわ
ち、第1結像位置と第2結像位置との距離の絶対値は4
μm以上27μm以下の範囲内になるようにする。
【0091】また、上述の対物レンズ16を所定の厚さ
(t2=1.2mm)の透明基板を有する第2光ディス
クの再生に使用する際には、図3に示すように、対物レ
ンズ16に入射する所定の光束(平行光束)の場合、第
1光束(右肩上がりの斜線で示す)のうち光軸近傍を通
過する光線が光軸と交わる位置と、光軸と直交する方向
で第1分割面Sd1の端部(第2分割面Sd2側)を通
過する光線が光軸と交わる位置との間に、第2光束(左
肩下がりの斜線で示す)の光線が光軸と交わる(結像す
る)ようになる。よって、第1光束及び第2光束は、第
2光ディスクの情報記録面近傍に集光され、第2光ディ
スクの再生が行われる。このとき、第3光束(途中まで
破線で示される)はフレアとして発生するが、第1光束
及び第2光束で形成される核により第2光ディスクの再
生が可能となる。
【0092】換言すると、本発明は、開口数の小さい光
軸近傍を通過する第1光束を、再生できる全ての光ディ
スクの再生に利用し、また、第1分割面より外側を通過
する光束を再生する各光ディスクに対応するように分
け、分けられた各光束を各光ディスク(本実施の形態で
は第1、第2光ディスク)の再生に利用する。このと
き、光ディスクの情報を再生するために必要な開口数が
大きい方の光ディスク(本実施の形態では第1光ディス
ク)の再生に利用する光束は、分けられた光束のうち第
1光束より離れた光束(本実施の形態では第3光束)と
する。
【0093】このような集光光学系(本実施の形態おい
ては対物レンズ16)を用いると、透明基板の厚さが異
なる複数の光ディスクを1つの集光光学系で再生するこ
とが可能となり、また、任意に面を設定できることによ
り、第2光ディスクの再生に必要な開口数NA2を大き
くすることできる。また、光軸近傍の光束(第1光束)
を複数の光ディスクの再生に利用することで、光源から
の光束の光量損失が少なくなる。しかも、第2光ディス
ク再生時には、ビームスポットのサイドローブを減少さ
せ、ビーム強度の強い核を形成し、正確な情報が得られ
る。さらに、絞り17の開口数を変更する特別な手段を
必要とせずに複数の光ディスクを1つの集光光学系で再
生することができる。
【0094】また、本実施の形態では、光軸と直交する
方向で第2分割面Sd2中央位置(図2(a)参照)で
みたとき、開口数NALから開口数NAHまでの面であ
る第2分割面Sd2の法線と光軸とのなす角度が、光軸
から開口数NALまでの面である第1分割面Sd1及び
開口数NAHから開口数NA1までの面である第3分割
面Sd3から内挿される面(後述する数1の非球面の式
を用いて最小自乗法でフィッティングを行った非球面)
の法線と光軸とのなす角度より大きくする。これにより
第1光ディスク及び第2光ディスクの双方を良好に再生
することが可能となる。なお、本実施の形態では、t2
>t1、NA1>NA2であるので、第2分割面Sd2
の法線と光軸とのなす角度が、第1、3分割面Sd1、
Sd3から内装される面の法線と光軸とのなす角度より
大としたが、t2<t1、NA1>NA2の場合は、小
とすればよい。
【0095】また/さらに、本実施の形態では、光軸と
直交する方向で第2分割面Sd2のほぼ中央位置(図2
(a)参照)でみたとき、第2分割面Sd2の法線と光
軸とのなす角度と、第1分割面Sd1及び第3分割面S
d3から内挿される面(後述する数1の非球面の式を用
いて最小自乗法でフィッティングを行った非球面)の法
線と光軸とのなす角度との差が、0.02°以上1°以
下の範囲となるように、第1分割面Sd1〜第3分割面
Sd3を設定することが好ましい。この下限を越すと第
2光ディスクの再生時のスポット形状が悪化し、サイド
ローブ・スポット径が大きくなり、上限を越すと球面収
差の補正し過ぎとなり第1光ディスク再生時のスポット
形状が悪化する。
【0096】また、別の観点から本実施の形態を捕らえ
ると、少なくとも一方の面を光軸と同心状に複数に分割
された複数の分割面(本実施の形態では3つの分割面)
を有する対物レンズ16において、第2割面Sd2より
光軸側の第1分割面Sd1を透過した光と、第2分割面
Sd2より光軸側とは反対側の第3分割面Sd3を透過
した光とが、所定の厚さ(第1光ディスク)の透明基板
を介して、ほぼ同じ位相となるようにしたとき、第1分
割面Sd1を透過し透明基板を介した光と、光軸に直交
する方向において第2分割面Sd2のほぼ中央位置(図
2(a)参照)より光軸側の第2分割面Sd2を透過し
透明基板を介した光と、の位相差を(Δ1L)π(ra
d)とし、第3分割面Sd3を透過し透明基板を介した
光と、前記中央位置より光軸側とは反対側の第2分割面
Sd2を透過し透明基板を介した光と、の位相差を(Δ
1H)π(rad)とすると、(Δ1H)>(Δ1L)
を満足する。なお、この場合、位相差の符号は、光の進
行方向(光ディスクへ向かう方向)を正とし、第1分割
面Sd1あるいは第3分割面Sd3を透過し透明基板を
介した光に対する第2分割面Sd2を透過し透明基板を
介した光の位相差を比較する。なお、本実施の形態では
t1<t2、NA1>NA2であるので、(Δ1H)>
(Δ1L)としたが、t1>t2、NA1>NA2の場
合は、(Δ1H)<(Δ1L)とする。したがって、
(Δ1H)≠(Δ1L)とする。
【0097】これを別な観点からいえば、第1分割面S
d1と第2分割面Sd2との境界における第1分割面S
d1からの段差量より、第3分割面Sd3と第2分割面
Sd2との境界における第3分割面Sd3からの段差量
の方が、大きい(段差量の符号は、分割面を境にして屈
折率が小から大に変化する方向を正とする。なお、以下
段差量の符号の場合は同様にする)。この場合も上述と
同様に、t1>t2、NA1>NA2の場合は、上記の
関係は逆、すなわち、2分割面Sd2の第1分割面Sd
1からの段差量より、第2分割面Sd2の第3分割面S
d3からの段差量の方が、小さくなる。さらに、光軸か
ら所定の位置において、第1分割面Sd1と第3分割面
Sd3とから内挿される面の位置と、第2分割面Sd2
の位置との差が、第2分割面Sd2のほぼ中央位置を中
心として非対称になっていることが好ましい。さらに、
この場合、光軸から離れるに従いその差が大きくなるこ
とが好ましい。
【0098】なお、本実施の形態では、分割面Sd1〜
Sd3を対物レンズ16の光源側の屈折面S1に設けた
が、光ディスク20側の屈折面に設けてもよく、また、
他の集光光学系の光学素子(例えば、コリメータレンズ
13など)の1つにこのような機能を持たせてもよく、
さらに、新たにこのような機能を有する光学素子を光路
上に設けてもよい。また、各分割面Sd1〜Sd3の機
能を異なる光学素子に分解して設けてもよい。
【0099】また、本実施の形態では、コリメータレン
ズ13を用いた、いわゆる無限系の対物レンズ16を用
いたが、コリメータレンズ13がなく光源からの発散光
が直接又は発散光の発散度合いを減じるレンズを介した
発散光が、入射するような対物レンズや、光源からの光
束を収れん光に変更するカップリングレンズを用い、そ
の収れん光が入射するような対物レンズに適用してもよ
い。
【0100】また、本実施の形態では、第1分割面Sd
1〜第3分割面Sd3の境界に段差を設けたが、少なく
とも一方の境界を段差を設けずに連続的に分割面を形成
してもよい。また、分割面と分割面との境界は、境界を
屈曲させることなく、例えば所定の曲率半径の面で接続
させてもよい。
【0101】また、本実施の形態では、屈折面S1を3
つの分割面Sd1〜Sd3で構成したが、これに限られ
ず、少なくとも3つ以上の分割面で構成すればよい。こ
の場合、光軸近傍には第1光ディスク及び第2光ディス
クの再生に利用する第1分割面を設け、この第1分割面
より外側(光軸から離れる方向)の分割面は、主に第2
光ディスクの再生に利用する分割面と主に第1光ディス
クの再生に利用する分割面とを交互に設けることが好ま
しい。また、この場合、0.60(NA2)<NA3<
1.3(NA2)、0.01<NA4−NA3<0.1
2の条件を満足する対物レンズ16の光ディスク側の開
口数NA3と開口数NA4の間に、主に第2光ディスク
の再生に利用する分割面を設けることが好ましい。これ
により、第1光ディスクに集光させる光スポットの強度
を落とすことなく、第2光ディスクとしてより大きな必
要開口数の光ディスクを再生することができる。さら
に、NA3の上限はNA3<1.1(NA2)であるこ
とが実用上好ましく、またNA3の下限は0.80(N
A2)<NA3が好ましく、さらに0.85(NA2)
<NA3であることが実用上好ましい。また、NA4−
NA3の上限は、NA4−NA3<0.1であることが
好ましい。
【0102】また、本実施の形態では、1つの光源を用
いて複数の光ディスクの再生を行うようにしたが、再生
する光ディスク毎に複数の光源を用いてもよい。
【0103】また、本実施の形態では、光源側から対物
レンズ16を見たときに、第2分割面Sd2を光軸と同
心円状の環形状で設けたが、これに限られず、途切れた
環状で設けてもよい。また、第2分割面Sd2をホログ
ラムやフレネルで構成してもよい。なお、第2分割面S
d2をホログラムで構成した場合、0次光と1次光とに
分けた光束の一方を第1光ディスクの再生に利用し、他
方を第2光ディスクの再生に利用する。このとき、第2
光ディスクの再生に利用する光束の光量の方が、第1光
ディスクの再生に利用する光束の光量より大きいことが
好ましい。
【0104】また、本実施の形態において、第1光ディ
スクを再生する際(すなわち、厚さt1の透明基板を介
したとき)第1分割面Sd1及び第3分割面Sd3を通
過する光束による最良波面収差が0.05λrms(た
だし、λ(nm)は第1光ディスクを再生する際に使用
する光源の波長)を満たすだけでなく、さらに、第2光
ディスクを再生する際(すなわち、厚さt2の透明基板
を介したとき)第1分割面Sd1を通過する光束による
最良波面収差が回折限界である0.07λrms(ただ
し、λ(nm)は第2光ディスクを再生する際に使用す
る光源の波長)を満たすことにより、第2光ディスクの
再生信号を良好にすることができる。
【0105】(第2の実施の形態)次に、第2の実施の
形態について、対物レンズ16の球面収差図を模式的に
示した図である図4に基づいて説明する。図4におい
て、(a)は第1光ディスクを再生、すなわち、厚さt
1の透明基板を介したときの球面収差図であり、(b)
は第2光ディスクを再生、すなわち、厚さt2(本実施
の形態ではt2>t1)の透明基板を介したときの球面
収差図である。ここで、第1光ディスクの情報を再生す
るために必要な集光光学系の光ディスク側の必要開口数
をNA1、第2光ディスクの情報を再生するために必要
な集光光学系の光ディスク側の必要開口数をNA2(た
だし、NA2>NA1)、対物レンズ16の分割面Sd
1とSd2との境界を通過する光束の光ディスク側の開
口数をNAL、対物レンズ16の分割面Sd1とSd2
との境界を通過する光束の光ディスク側の開口数をNA
Lとする。
【0106】なお、第2の実施の形態は、上述した第1
の実施の形態に記載した対物レンズ16を別の観点(球
面収差、形状、波面収差など)から見たものであって、
以下に記載しない箇所は第1の実施の形態と同様であ
る。
【0107】第1の実施の形態に記載したような対物レ
ンズ16は、先ず、透明基板の厚さがt1の第1光ディ
スクに集光させた光束の最良波面収差が0.05λrm
s以下となるように第1屈折面S1の第1非球面と第2
屈折面S2(共通屈折面)を設計する。この設計により
得られたレンズの球面収差図が図4(c)である。そし
て、この第1非球面を有するレンズを介して透明基板の
厚さがt2(t2≠t1)の第2光ディスクに集光させ
た時の球面収差(図4(e)この場合、t2>t1)の
発生量よりも、少ない球面収差となるように第2屈折面
S2(共通屈折面)はそのままで第1屈折面の第2非球
面を設計する。このとき、第2非球面の近軸曲率半径と
第1非球面の近軸曲率半径とは同じにすることが、デフ
ォーカス状態で再生を行う第2光ディスクの再生を良好
に行うために好ましい。この設計により得られたレンズ
の第2光ディスクに集光させた時の球面収差図が図4
(f)であり、また、このレンズで第1光ディスクに集
光させたときのレンズの収差図が図4(d)である。そ
して、この第1非球面の第2光ディスクの必要開口数N
A2近傍で、第2非球面を合成する。ここで、第2非球
面を合成する必要開口数NA2近傍とは、0.60(N
A2)<NA3<1.3(NA2)の条件(この下限
0.60(NA2)は実用上、0.80(NA2)が好
ましく、さらに0.85(NA2)であることが好まし
い。また、この上限1.3(NA2)は実用上1.1
(NA2)であることが好ましい)を満足するととも
に、0.01<NA4−NA3<0.12(好ましく
は、0.1)の条件を満足する対物レンズ16の光ディ
スク側の開口数NA3と開口数NA4の間であることが
好ましい。この合成した第2非球面(第2分割面)で光
軸に近い側を開口数NALとし、遠い側をNAH(すな
わち、NAL<NAH)とする。
【0108】したがって、この対物レンズ16の屈折面
S1における面形状としては、光軸を含む第1分割面S
d1と第1分割面Sd1より外側の第3分割面Sd3と
は同じ非球面形状(第1非球面)となり、その第1分割
面Sd1と第3分割面Sd3との間(第2光ディスクの
再生に必要な開口数NA2近傍、すなわち、NAL〜N
AH)の第2分割面Sd2は、第1分割面Sd1及び第
3分割面Sd3とは異なる非球面形状(第2非球面)と
なる。得られたレンズが本実施の形態の対物レンズ16
となり、この対物レンズ16を用いて第1光ディスクに
集光させたときの球面収差図は図4(a)となり、第2
光ディスクに集光させたときの球面収差図は図4(b)
となる。
【0109】なお、第1非球面と第2非球面を合成する
場合、第2分割面Sd2を光軸方向にずらして合成し
て、位相差を利用することにより、第1光ディスク再生
時の集光光量のアップを図ることができる。
【0110】本実施の形態において非球面の式は、
【0111】
【数1】
【0112】に基づくものとする。ただし、Xは光軸方
向の軸、Hは光軸と垂直方向の軸、光の進行方向を正と
し、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、Ajは非球面係
数、Pjは非球面のべき数(ただし、Pj≧3)であ
る。なお、本発明には、上式以外の他の非球面の式を用
いてもよい。なお、非球面形状から非球面の式を求める
際には、上式を用い、Pjを3≦Pj≦10の自然数と
し、Κ=0として求める。
【0113】上述したように、本実施の形態において得
られた対物レンズ16は、開口数NA2の近傍の少なく
とも2つの開口位置(NALとNAH)で、透明基板の
厚さが異なる複数の光ディスクを1つの集光光学系で再
生できるように、球面収差が不連続に変化するように構
成している。このように球面収差が不連続に変化するよ
うにしたので、各々の開口数の範囲(本実施の形態で
は、光軸〜NALの第1分割面、NALからNAHの第
2分割面、NAH〜NA1の第3分割面)を通過する光
束(本実施の形態では第1光束〜第3光束)を任意に構
成することができ、第1光束を再生する複数の光ディス
ク全ての再生に利用し、第2光束及び第3光束をそれぞ
れ複数の光ディスクのうち所定の光ディスクの再生に利
用することが可能となり、1つの集光光学系(本実施の
形態では対物レンズ16)で複数の光ディスクを再生で
き、低コストかつ複雑化しないで実現でき、さらに、高
NAの光ディスクにも対応できる。しかも、絞り17
は、高NAであるNA1に対応するように設けるだけで
よく、光ディスク再生に必要な開口数(NA1あるいは
NA2に)が変化したとしても、絞り17を変化させる
手段を何ら設ける必要もない。なお、本発明でいう「球
面収差が不連続に変化する」とは、球面収差図で見たと
きに急激な球面収差の変化が見られることをいう。
【0114】さらに、球面収差の不連続に変化する方向
は、小さい開口数から大きい開口数へと見たときに、開
口数NALでは球面収差が負の方向に、開口数NAHで
は球面収差が正の方向になっている。これにより、薄い
透明基板の厚さt1の光ディスクの再生が良好になると
ともに、これより厚い透明基板の厚さt2の光ディスク
の再生が良好に行うことができる。なお、本実施の形態
ではt2>t1、NA1>NA2であるために、上述し
たように球面収差は、開口数NALでは負の方向に、開
口数NAHでは正の方向に不連続に変化するが、t2<
t1、NA1>NA2の場合は、開口数NALでは正の
方向に、開口数NAHでは負の方向に球面収差が不連続
に変化することになる。
【0115】さらに、透明基板の厚さt2の第2光ディ
スクを再生する際には、開口数NALから開口数NAH
までの間の球面収差(第2分割面Sd2を通過する光束
による球面収差)が正となるようにすることにより、光
ピックアップ装置10のS字特性が向上する。なお、本
実施の形態ではt2>t1、NA1>NA2であるため
に、開口数NALから開口数NAHまでの間の球面収差
が正となるようにしたが、t2<t1、NA1>NA2
の場合は、負とするとよい。
【0116】さらに、厚さt1の透明基板を介した際
(図4(a)参照)に、開口数がNA1のなかで、NA
L〜NAHの間を通過する光束を除いた、すなわち、光
軸〜NALおよびNAH〜NA1を通過する光束による
波面収差が0.05λrms以下(ただし、λは光源の
波長)とすることにより、透明基板の厚さがt1の第1
光ディスクの再生が良好になる。
【0117】また、t1=0.6mm、t2=1.2m
m、610nm<λ<670nm、0.32<NA2<
0.41としたとき、0.60(NA2)<NAL<
1.3(NA2)の条件(この下限0.60(NA2)
は実用上、0.80(NA2)が好ましく、さらに0.
85(NA2)であることが好ましい。また、この上限
1.3(NA2)は実用上1.1(NA2)であること
が好ましい)を満たすことが好ましい。この下限を越す
とサイドローブが大きくなり情報の正確な再生ができ
ず、上限を越すと波長λとNA2において想定される回
折限界スポット径以上に絞られすぎる。なお、ここでい
うNALは、第2分割面Sd2上でのNALを指す。
【0118】また、0.01<NAH−NAL<0.1
2(この上限0.12は、実用上、0.1であることが
更に好ましい)の条件を満たすことが好ましい。この下
限を越すと第2光ディスクの再生時のスポット形状が悪
化し、サイドローブ・スポット径が大きくなり、上限を
越すと第1光ディスクの再生時のスポット形状が乱れ、
光量低下を引き起こす。なお、ここでいうNALおよび
NAHは、第2分割面Sd2上でのNALおよびNAH
を指す。
【0119】また、別な観点から言うと(再述になる
が)、0.60(NA2)<NA3<1.3(NA2)
の条件(この下限0.60(NA2)は実用上、0.8
0(NA2)が好ましく、さらに0.85(NA2)で
あることが好ましく、また、この上限1.3(NA2)
は実用上1.1(NA2)であることが好ましい)を満
足するとともに、0.01<NA4−NA3<0.12
(好ましくは、0.1)の条件を満足する対物レンズ1
6の光ディスク側の開口数NA3と開口数NA4の間
に、前述したNALとNAHとを設ける(すなわち、主
に第2光ディスクの再生に利用する分割面を設ける)。
これにより、第1光ディスクに集光させる光スポットの
強度をあまり落とすことなく、第2光ディスクとしてよ
り大きな必要開口数の光ディスクを再生することができ
る。
【0120】また、第2光ディスクの再生時(t2の厚
さの透明基板を介した際)に、開口数NALから開口数
NAHの間の球面収差が、−2λ/(NA2)2以上、
5λ/(NA2)2以下の条件を満たすことが好まし
い。さらに、この条件は、再生の場合は3λ/(NA
2)2が以下が好ましく、あるいは、記録をも考慮する
と(勿論、再生もできる)0(零)より大きいことが好
ましい。この下限を越すと球面収差の補正し過ぎとなり
第1光ディスク再生時のスポット形状が悪化し、上限を
越すと第2光ディスクの再生時のスポット形状が悪化
し、サイドローブ・スポット径が大きくなる。特に、こ
の条件は、0〜2λ/(NA2)2の範囲を満足するこ
とが更に好ましく、この場合、フォーカスエラー信号が
良好に得られる。
【0121】一方、本実施の形態では、光軸と直交する
方向で第2分割面Sd2中央位置でみたとき、第2分割
面Sd2の法線と光軸とのなす角度が、第1分割面Sd
1及び第3分割面Sd3から内挿される面の法線と光軸
とのなす角度より大きくする。これにより第1光ディス
ク及び第2光ディスクの双方を良好に再生することが可
能となる。なお、本実施の形態では、t2>t1、NA
1>NA2であるので、第2分割面Sd2の法線と光軸
とのなす角度が、第1、3分割面Sd1、Sd3から内
装される面の法線と光軸とのなす角度より大としたが、
t2<t1、NA1>NA2の場合は、小とすればよ
い。
【0122】また/さらに、本実施の形態の対物レンズ
16は、光軸と直交する方向で開口数NALと開口数N
AH(第2分割面Sd2)のほぼ中央位置でみたとき、
開口数NALから開口数NAHまでの面(第2分割面)
の法線と光軸とのなす角度と、光軸から開口数NALま
での面(第1分割面)及び開口数NAHから開口数NA
1までの面(第3分割面)から内挿される面(上述した
数1の非球面の式を用いて最小自乗法でフィッティング
を行った非球面)の法線と光軸とのなす角度との差が、
0.02°以上1°以下の範囲であることが好ましい。
この下限を越すと第2光ディスクの再生時のスポット形
状が悪化し、サイドローブ・スポット径が大きくなり、
上限を越すと球面収差の補正し過ぎとなり第1光ディス
ク再生時のスポット形状が悪化する。
【0123】また、特に、t2>t1、NA1>NA2
で、光軸から円周方向へとみたとき、開口数NALで
は、屈折面の法線と光軸との交点が、光源側の屈折面に
近づく方向に不連続に変化し、開口数NAHでは、屈折
面の法線と光軸との交点が、光源側の屈折面から遠のく
方向に不連続に変化している。これにより、薄い透明基
板の厚さt1の光ディスクの再生が良好になるととも
に、これより厚い透明基板の厚さt2の光ディスクの再
生が良好に行うことができる。
【0124】また、上述した第1の実施の形態と同様
に、別の観点から本実施の形態を捕らえると、少なくと
も一方の面を光軸と同心状に複数に分割された複数の分
割面(本実施の形態では3つの分割面)を有する対物レ
ンズ16において、第1分割面Sd1を透過した光と、
第3分割面Sd3を透過した光とが、所定の厚さの(第
1光ディスクの)透明基板を介して、ほぼ同じ位相とな
るようにしたとき、第1分割面Sd1を透過し透明基板
を介した光と、第2分割面Sd2のほぼ中央位置より光
軸側の第2分割面Sd2を透過し透明基板を介した光
と、の位相差を(Δ1L)π(rad)とし、第3分割
面Sd3を透過し透明基板を介した光と、前記中央位置
より光軸側とは反対側の第2分割面Sd2を透過し透明
基板を介した光と、の位相差を(Δ1H)π(rad)
とすると、(Δ1H)>(Δ1L)を満足する。なお、
本実施の形態ではt1<t2、NA1>NA2であるの
で、(Δ1H)>(Δ1L)としたが、t1>t2、N
A1>NA2の場合は、(Δ1H)<(Δ1L)とす
る。したがって、(Δ1H)≠(Δ1L)とする。
【0125】これを別な観点から言えば、第2分割面S
d2の第1分割面Sd1からの段差量より、第2分割面
Sd2の第3分割面Sd3からの段差量の方が、大き
い。この場合も上述と同様に、t1>t2、NA1>N
A2の場合は、第1分割面Sd1と第2分割面Sd2と
の境界における第1分割面Sd1からの段差量より、第
3分割面Sd3と第2分割面Sd2との境界における第
3分割面Sd3からの段差量の方が、小さくなる。さら
に、光軸から所定の位置において、第1分割面Sd1と
第3分割面Sd3とから内挿される面の位置と、第2分
割面Sd2の位置との差が、第2分割面Sd2のほぼ中
央位置を中心として非対称になっていることが好まし
い。さらに、この場合、光軸から離れるに従いその差が
大きくなることが好ましい。
【0126】また、本実施の形態の対物レンズ16の波
面収差は図5の如くである。図5は縦軸に波面収差
(λ)横軸に開口数をとった波面収差曲線であり、
(a)は第1光ディスクの透明基板(厚さt1)を介し
たときを、(b)は第2光ディスクの透明基板(厚さt
2)を介したときの波面収差曲線を実線で表している。
なお、この波面収差曲線は、それぞれの透明基板を介し
たときに最良の波面収差となる状態で干渉計などを用い
て波面収差を測定して得る。
【0127】図から分かるように、本実施の形態の対物
レンズ16は、波面収差曲線でみると、開口数NA2近
傍の2カ所(具体的には、NALとNAH)で波面収差
が不連続となっている。また、不連続となっている部分
に発生する最大の波面収差の不連続量は、長さの単位
(mm)で表すと、0.05(NA2)2(mm)以
下、位相差の単位(rad)で表すと、2π{0.05
(NA2)2}/λ(rad)以下(ただし、この場合
λは使用波長で単位はmm)とすることが望ましい。こ
れ以上では、波長変動による波面収差の変動が大きくな
り、半導体レーザの波長のバラツキを吸収できなくな
る。さらに、この不連続の部分(NALとNAHと間)
の波面収差の傾きは、不連続となっている部分の両側の
曲線の端部(NALに最も近い端部とNAHに最も近い
端部)を結ぶ曲線(図5(a)の破線)の傾きは、異な
る傾きとなっている。
【0128】なお、本実施の形態では、分割面Sd1〜
Sd3を対物レンズ16の光源側の屈折面S1に設けた
が、光ディスク20側の屈折面に設けてもよく、また、
他の集光光学系の光学素子(例えば、コリメータレンズ
13など)の1つにこのような機能を持たせてもよく、
さらに、新たにこのような機能を有する光学素子を光路
上に設けてもよい。また、各分割面Sd1〜Sd3の機
能を異なる光学素子に分解して設けてもよい。
【0129】また、本実施の形態では、コリメータレン
ズ13を用いた、いわゆる無限系の対物レンズ16を用
いたが、コリメータレンズ13がなく光源からの発散光
が直接又は発散光の発散度合を減じるレンズを介した発
散光が、入射するような対物レンズや、光源からの光束
を収れん光に変更するカップリングレンズを用い、その
収れん光が入射するような対物レンズに適用してもよ
い。
【0130】また、本実施の形態では、第1分割面Sd
1〜第3分割面Sd3の境界に段差を設けたが、少なく
とも一方の境界を段差を設けずに連続的に分割面を形成
してもよい。また、分割面と分割面との境界は、屈曲さ
せることなく、例えば所定のRで以て接続させてもよ
い。このRは意図的に設けたものであってもよく、ま
た、意図的に設けたものでなくてもよい(この意図的に
設けたものではない例として、対物レンズ16をプラス
チック等で形成する場合に、金型を加工する上で形成さ
れる境界のRがある)。
【0131】また、本実施の形態では、屈折面S1を3
つの分割面Sd1〜Sd3で構成したが、これに限られ
ず、少なくとも3つ以上の分割面で構成すればよい。こ
の場合、光軸近傍には第1光ディスク及び第2光ディス
クの再生に利用する第1分割面を設け、この第1分割面
より外側(光軸から離れる方向)の分割面は、主に第2
光ディスクの再生に利用する分割面と主に第1光ディス
クの再生に利用する分割面とを交互に設けることが好ま
しい。また、この場合、複数の分割面(球面収差が不連
続になる位置)のうち最も小さい開口数をNALとし、
また、複数の分割面(球面収差が不連続になる位置)の
うち最も大きい開口数をNAHとして考え、このNAL
とNAHとは、上述した条件を満足することが好まし
い。
【0132】また、本実施の形態では、光源側から対物
レンズ16を見たときに、第2分割面Sd2を光軸と同
心円状の環形状で設けたが、これに限られず、途切れた
環状で設けてもよい。また、第2分割面Sd2をホログ
ラムやフレネルで構成してもよい。なお、第2分割面S
d2をホログラムで構成した場合、0次光と1次光とに
分けた光束の一方を第1光ディスクの再生に利用し、他
方を第2光ディスクの再生に利用する。このとき、第2
光ディスクの再生に利用する光束の光量の方が、第1光
ディスクの再生に利用する光束の光量より大きいことが
好ましい。
【0133】また、本実施の形態において、第1非球面
を設計する際には、前述したように厚さt1の透明基板
を介したとき第1分割面Sd1と第3分割面Sd3を通
過する光束による最良波面収差が0.05λrms(た
だし、λ(nm)は第1光ディスクを再生する際に使用
する光源の波長)以下とするだけでなく、厚さt2の透
明基板を介したとき第1分割面Sd1を通過する光束に
よる最良波面収差が回折限界である0.07λrms
(ただし、λ(nm)は第2光ディスクを再生する際に
使用する光源の波長)を満たすように設計を行うことに
より、第2光ディスク再生信号を良好にすることができ
る。
【0134】(第3の実施の形態)次に、第3の実施の
形態について、光ピックアップ装置の概略構成図である
図6に基づいて説明する。上述した第1及び第2の実施
の形態では光ピックアップ装置10として1つの光源1
1を用いた実施の形態であったが、本実施の形態は光源
111,112を2つ用いた光ピックアップ装置10で
ある。
【0135】本実施の形態においては、第1光ディスク
の再生時には第1光源である第1半導体レーザ111
(波長λ1=610nm〜670nm)と、第2光ディ
スクの再生時には第2光源である第2半導体レーザ11
2(波長λ2=740nm〜870nm)とを有してい
る。また、合成手段19は、第1半導体レーザ111か
ら出射された光束と第2半導体レーザ112から出射さ
れた光束とを合成することが可能な手段であって、両光
束を1つの集光光学系を介して光ディスク20に集光さ
せるために、同一光路となす手段である。
【0136】まず、第1光ディスクを再生する場合、第
1半導体レーザ111からビームを出射し、出射された
光束は、合成手段19、偏光ビームスプリッタ12、コ
リメータレンズ13、1/4波長板14を透過して円偏
光の平行光束となる。この光束は、絞り17によって絞
られ、対物レンズ16により第1光ディスク20の透明
基板21を介して情報記録面22上に集光される。そし
て、情報記録面22で情報ピットにより変調されて反射
した光束は、再び対物レンズ16、1/4波長板14、
コリメータレンズ13を透過して偏光ビームスプリッタ
12に入射し、ここで反射してシリンドリカルレンズ1
8により非点収差が与えられ光検出器30上へ入射し、
光検出器30から出力される信号を用いて第1光ディス
ク20に記録された情報の読み取り(再生)信号が得ら
れる。また、光検出器30上でのスポットの形状変化に
よる光量分布変化を検出して、合焦検出やトラック検出
を行う。この検出に基づいて2次元アクチュエータ15
が半導体レーザ11からの光を第1光ディスク20の情
報記録面22上に結像するように対物レンズ16を移動
させるとともに、半導体レーザ11からの光を所定のト
ラックに結像するように対物レンズ16を移動させる。
【0137】一方、第2光ディスクを再生する場合、第
2半導体レーザ112からビームを出射し、出射された
光束は合成手段19により光路を変更され、その後、偏
光ビームスプリッタ12、コリメータレンズ13、1/
4波長板14、絞り17、対物レンズ16を介して第2
光ディスク20上に集光される。そして、情報記録面2
2で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び
対物レンズ16、1/4波長板14、コリメータレンズ
13、偏光ビームスプリッタ12、シリンドリカルレン
ズ18を介して光検出器30に入射し、光検出器30か
ら出力される信号を用いて第2光ディスク20に記録さ
れた情報の読み取り(再生)信号が得られる。また、光
検出器30上でのスポットの形状変化による光量分布変
化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検
出に基づいて2次元アクチュエータ15が半導体レーザ
11からの光を第2光ディスク20の情報記録面22上
にデフォーカス状態で結像するように対物レンズ16を
移動させるとともに、半導体レーザ11からの光を所定
のトラックに結像するように対物レンズ16を移動させ
る。
【0138】このような光ピックアップ装置10の集光
光学系の1つである対物レンズ16に、第1及び第2の
実施の形態に記載したような対物レンズ16を用いる。
すなわち、対物レンズ16は、光源側の屈折面S1及び
光ディスク20側の屈折面S2はともに非球面形状を呈
した正の屈折力を有した凸レンズであり、光源側の屈折
面S1は、光軸と同心状に複数(本実施の形態では3
つ)の第1分割面Sd1〜第3分割面Sd3から構成
し、分割面Sd1〜Sd3の境界は段差を設ける。そし
て、第1分割面Sd1及び第3分割面Sd3は、第1光
源111から出射して第1光ディスクに集光させた光束
の最良波面収差が0.05λrms以下となるような第
1非球面で形成し、また、第2分割面は、第1非球面を
有するレンズを介して第2光源112の光束を透明基板
の厚さがt2(t2≠t1)の第2光ディスクに集光さ
せた時の球面収差の発生量よりも、少ない球面収差とな
るように第2非球面で形成し、この第1非球面の第2光
ディスクの必要開口数NA2近傍であるNAL〜NAH
に、第2非球面を合成した対物レンズとする。
【0139】本実施の形態において得られた対物レンズ
16は、以下の点を除き上述した第2の実施の形態と同
様の構成・作用効果を持つことになり、さらに、2つの
光源を用いるので、複数の光ディスクを再生するに際し
て自由度が大きくなる。
【0140】本実施の形態では2つの光源111,11
2を用いているので、以下の好ましい範囲が上述した第
2の実施の形態と異なる。
【0141】すなわち、t1=0.6mm、t2=1.
2mm、610nm<λ1<670nm、740nm<
λ2<870nm、0.40<NA2<0.51とした
とき、0.60(NA2)<NAL<1.1(NA2)
の条件(この下限0.60(NA2)は実用上、0.8
0(NA2)が好ましく、さらに0.85(NA2)で
あることが好ましい)を満たすことが好ましい。この下
限を越すとサイドローブが大きくなり情報の正確な再生
ができず、上限を越すと波長λ2とNA2において想定
される回折限界スポット径以上に絞られすぎる。なお、
ここでいうNALは第2光源112を用いたときの第2
分割面Sd2上でのNALを指す。
【0142】また、0.01<NAH−NAL<0.1
2(この上限0.12は、実用上、0.1であることが
更に好ましい)の条件を満たすことが好ましい。この下
限を越すと第2光ディスクの再生時のスポット形状が悪
化し、サイドローブ・スポット径が大きくなり、上限を
越すと第1光ディスクの再生時のスポット形状が乱れ、
光量低下を引き起こす。なお、ここでいうNALおよび
NAHは、第2光源112を用いたときの第2分割面S
d2上でのNALおよびNAHを指す。
【0143】また、第2光ディスクの再生時(t2の厚
さの透明基板を介した際)に、開口数NALから開口数
NAHの間の球面収差が、−2(λ2)/(NA2)2
以上、(5(λ2))/(NA2)2以下の条件を満た
すことが好ましい。さらに、この条件は、再生の場合は
3(λ2)/(NA2)2が以下が好ましく、あるい
は、記録をも考慮すると(勿論、再生もできる)0
(零)より大きいことが好ましい。この下限を越すと球
面収差の補正し過ぎとなり第1光ディスク再生時のスポ
ット形状が悪化し、上限を越すと第2光ディスクの再生
時のスポット形状が悪化し、サイドローブ・スポット径
が大きくなる。特に、この条件は、0〜2(λ2)/
(NA2)2の範囲を満足することが更に好ましく、こ
の場合、フォーカスエラー信号が良好に得られる。
【0144】また、別な観点から言うと、0.60(N
A2)<NA3<1.1(NA2)の条件(この下限
0.60(NA2)は実用上0.80(NA2)が好ま
しく、さらに0.85(NA2)であることが好まし
い)を満足するとともに、0.01<NA4−NA3<
0.12(好ましくは、0.1)の条件を満足する対物
レンズ16の光ディスク側の開口数NA3と開口数NA
4の間に、前述したNALとNAHとを設ける(すなわ
ち、主に第2光ディスクの再生に利用する分割面を設け
る)ことである。これにより、第1光ディスクに集光さ
せる光スポットの強度を落とすことなく、第2光ディス
クとしてより大きな必要開口数の光ディスクを再生する
ことができる。
【0145】一方、本実施の形態では、光軸と直交する
方向で第2分割面Sd2中央位置でみたとき、第2分割
面Sd2の法線と光軸とのなす角度が、第1分割面Sd
1及び第3分割面Sd3から内挿される面の法線と光軸
とのなす角度より大きくする。これにより第1光ディス
ク及び第2光ディスクの双方を良好に再生することが可
能となる。なお、本実施の形態では、t2>t1、NA
1>NA2であるので、第2分割面Sd2の法線と光軸
とのなす角度が、第1、3分割面Sd1、Sd3から内
装される面の法線と光軸とのなす角度より大としたが、
t2<t1、NA1>NA2のである場合は、小とすれ
ばよい。
【0146】また/さらに、実施の形態の対物レンズ1
6は、開口数がNA2近傍の少なくとも2つの開口位置
(NALおよびNAH)に対応する対物レンズ16の屈
折面S1の円周位置で、該屈折面の法線と光軸とがなす
角度が0.05度以上0.50度未満に変化することが
好ましい。この下限を越すと第2光ディスクの再生時の
スポット形状が悪化し、サイドローブ・スポット径が大
きくなり、上限を越すと球面収差の補正し過ぎとなり第
1光ディスク再生時のスポット形状が悪化する。
【0147】特に、t2>t1、NA1>NA2で、光
軸から円周方向へとみたとき、開口数NALでは、屈折
面の法線と光軸との交点が、光源側の屈折面に近づく方
向に不連続に変化し、開口数NAHでは、屈折面の法線
と光軸との交点が、光源側の屈折面から遠のく方向に不
連続に変化している。これにより、薄い透明基板の厚さ
t1の光ディスクの再生が良好になるとともに、これよ
り厚い透明基板の厚さt2の光ディスクの再生が良好に
行うことができる。
【0148】また、上述した第1、2の実施の形態と同
様に、別の観点から本実施の形態を捕らえると、少なく
とも一方の面を光軸と同心状に複数に分割された複数の
分割面(本実施の形態では3つの分割面)を有する対物
レンズ16において、第1分割面Sd1を透過した光
と、第3分割面Sd3を透過した光とが、所定の厚さ
(第1光ディスク)の透明基板を介して、ほぼ同じ位相
となるようにしたとき、第1分割面Sd1を透過し透明
基板を介した光と、第2分割面Sd2のほぼ中央位置よ
り光軸側の第2分割面Sd2を透過し透明基板を介した
光と、の位相差を(Δ1L)π(rad)とし、第3分
割面Sd3を透過し透明基板を介した光と、前記中央位
置より光軸側とは反対側の第2分割面Sd2を透過し透
明基板を介した光と、の位相差を(Δ1H)π(ra
d)とすると、(Δ1H)>(Δ1L)を満足する。こ
の場合も上述と同様に、t1>t2、NA1>NA2の
場合は、(Δ1H)<(Δ1L)とする。したがって、
(Δ1H)≠(Δ1L)とする。
【0149】これを別な観点から言えば、第2分割面S
d2の第1分割面Sd1からの段差量より、第2分割面
Sd2の第3分割面Sd3からの段差量の方が、大き
い。この場合も上述と同様に、t1>t2、NA1>N
A2の場合は、第1分割面Sd1と第2分割面Sd2と
の境界における第1分割面Sd1からの段差量より、第
3分割面Sd3と第2分割面Sd2との境界における第
3分割面Sd3からの段差量の方が、小さくなる。さら
に、光軸から所定の位置において、第1分割面Sd1と
第3分割面Sd3とから内挿される面の位置と、第2分
割面Sd2の位置との差が、第2分割面Sd2のほぼ中
央位置を中心として非対称になっていことが好ましい。
さらに、この場合、光軸から離れるに従いその差が大き
くなることが好ましい。
【0150】なお、上述した第1、2の実施の形態と同
様に、分割面Sd1〜Sd3を対物レンズ16の屈折面
S1に設けること、無限系の対物レンズを用いること、
分割面に段差を設けること、分割面の数、第2分割面の
面形状など、本実施の形態に記載した内容に限られるも
のではない。
【0151】また、本実施の形態では、第1光源111
と第2光源112とを合成手段19により合成するよう
にしたが、これに限られず、図1に示した光ピックアッ
プ装置において光源11を第1光源111と第2光源1
12とに切り替わるようにしてもよい。
【0152】また、本実施の形態において、第1光ディ
スクを再生する際(すなわち、厚さt1の透明基板を介
したとき)第1分割面Sd1及び第3分割面Sd3を通
過する光束による最良波面収差が0.05λrms(た
だし、λ(nm)は第1光ディスクを再生する際に使用
する光源の波長)を満たすだけでなく、さらに、第2光
ディスクを再生する際(すなわち、厚さt2の透明基板
を介したとき)第1分割面Sd1を通過する光束による
最良波面収差が回折限界である0.07λrms(ただ
し、λ(nm)は第2光ディスクを再生する際に使用す
る光源の波長)を満たすことにより、第2光ディスクの
再生信号を良好にすることができる。
【0153】なお、この実施の形態における対物レンズ
16においては、本出願人が誤って上述した第1(又は
2)の実施の形態に示す光ピックアップ装置に用いたと
ころ、第1光ディスクとしてDVDの再生は勿論のこ
と、驚くべきことに、同じ波長の光源で第2光ディスク
としてCDの再生もできた。すなわち、本実施の形態の
対物レンズ16は、波長λ1の光源を用いて透明基板の
厚さがt1の第1光情報記録媒体及び透明基板の厚さが
t2(ただし、t2≠t1)の第2光情報記録媒体の情
報記録面上に集光させることができるとともに、波長λ
2(ただし、λ2≠λ1)の光源を用いた場合であって
も第2光情報記録媒体の情報記録面上に集光することが
できるものである。このことにより、波長の異なる2つ
の光源を使用しDVDとCD−Rの再生をする光ピック
アップ装置(DVD用に波長610nm〜670nmの
光源とCD−R用に必須な波長780nmの光源に対
応)に用いる対物レンズと、1つの光源でDVDやCD
の再生をする光ピックアップ装置(波長610nm〜6
70nmの光源に対応)に用いる対物レンズとを共通化
することができ、大量生産に伴う低コスト化を実現する
ことができる。なお、このように共通化できるのは、光
源の波長がλ2からλ1に変えたとしても、第1、2の
実施の形態に記載したNALやNAHの条件を満足する
ことが必要である。
【0154】なお、本実施の形態においては、第1光源
111と第2光源112とをほぼ同じ倍率で使用してい
るので、1つの光検出器30とすることができ、構成を
簡単することができるが、各々の光源111、112に
対応させて2つの光検出器を設けてもよく、さらに倍率
を異ならせてもよい。
【0155】(第4の実施の形態)次に、第4の実施の
形態について、対物レンズ16を模式的に示した図7に
基づいて説明する。図7(a)は対物レンズ16の断面
図であり、(b)は光源側から見た正面図である。本実
施の形態は、上述した第1〜第3の実施の形態に記載し
た光ピックアップ装置に用いられる対物レンズ16の変
形例であり、上述した第1〜第3の実施の形態に記載し
た対物レンズ16の光源側の面を3分割の屈折面とした
ものであるのに対し、本実施の形態の対物レンズ16は
光源側の面を5分割の屈折面としたものである。なお、
本実施の形態は5分割にしたものであり、他は上述した
第1〜第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略
することもある。
【0156】本実施の形態において、対物レンズ16
は、光源側の屈折面S1及び光ディスク20側の屈折面
S2は共に非球面形状を呈した正の屈折力を有した凸レ
ンズである。また、対物レンズ16の光源側の屈折面S
1は、光軸と同心状に5つの第1分割面Sd1〜第5分
割面Sd5、すなわち、光軸を含む(光軸近傍の)第1
分割面(Sd1)より光軸から離れる方向に順に第2分
割面Sd2・・・第2n+1(ただし、nは自然数であ
り、本実施の形態ではn=2である)分割面Sds2n
+1面で)から構成している。分割面Sd1〜Sd5の
境界は段差を設けてそれぞれの分割面Sd1〜Sd5を
形成している。この対物レンズ16において、光軸を含
む第1分割面Sd1を通過する光束(第1光束)は第1
光ディスクに記録された情報の再生及び第2光ディスク
に記録された情報の再生に利用し、第2n分割面Sd2
n(本実施の形態では、第2分割面Sd2と第4分割面
Sd4)を通過する光束は主に第2光ディスクに記録さ
れた情報の再生に利用し、第2n+1分割面Sd2n+
1(本実施の形態では、第3分割面Sd3と第5分割面
Sd5)を通過する光束は主に第1光ディスクに記録さ
れた情報の再生に利用するような形状となっている。
【0157】このように、本実施の形態では分割面の数
を増やすことにより、第2n分割面を高NA側に配置す
ることができるため、高NAが必要な第1の光ディスク
の再生のみならず、第2の光ディスクとして、上述した
第1〜第3の実施の形態と比べて更に高NAの光ディス
クの再生を行うことができる。しかも、第2n分割面を
高NA側に配置したことに伴う第1光ディスク再生時の
光量低下を第2n−1分割面(ただし、第1分割面は関
係ない)で補うことができ、第1光ディスクのみならず
第2光ディスクも良好に再生することができる。
【0158】具体的に、この対物レンズ16は、先ず、
透明基板の厚さがt1の第1光ディスクに集光させた光
束の最良波面収差が0.05λrms以下となるように
第1屈折面S1の第1非球面と第2屈折面S2(共通屈
折面)を設計する。そして、この第1非球面を有するレ
ンズを介して透明基板の厚さがt2(t2≠t1)の第
2光ディスクに集光させた時の球面収差の発生量より
も、少ない球面収差となるように第2屈折面S2(共通
屈折面)はそのままで第1屈折面の第2非球面を設計す
る。このとき、第2非球面の近軸曲率半径と第1非球面
の近軸曲率半径とは同じにすることが、デフォーカス状
態で再生を行う第2光ディスクの再生を良好に行うため
に好ましい。この第1非球面の第2光ディスクの必要開
口数NA2近傍の2カ所であるNAL〜NAHに、第2
非球面を合成する。このようにして得られたレンズが本
実施の形態の対物レンズ16となる。
【0159】なお、合成する場合、第2分割面Sd2と
第4分割面Sd4とを光軸方向にずらして合成して、位
相差を利用することにより、第1光ディスク再生時の集
光光量のアップを図ることができる。また、第2分割面
Sd2と第4分割面Sd4とを同じ第2非球面とした
が、これらが互いに異なる非球面を用いてもよく、ま
た、光軸方向にずらす量も各々変えてもよい。
【0160】ここで、第2非球面を合成するNA2近傍
とは、0.60(NA2)<NA3<1.3(NA2)
の条件(この下限0.60(NA2)は実用上、0.8
0(NA2)が好ましく、さらに0.85(NA2)で
あることが好ましく、また、この上限1.3(NA2)
は実用上1.1(NA2)であることが好ましい。ま
た、この上限1.3(NA2)は、第2光ディスク情報
記録媒体を記録又は再生する際の光源の波長が740n
m〜870nmである場合、1.1(NA2)とする)
を満たすとともに、0.01<NA4−NA3<0.1
2(この上限0.12は、実用上、0.1であることが
更に好ましい)の条件を満たす、対物レンズ16の光デ
ィスク側の開口数NA3とNA4との間であることが好
ましい。
【0161】このような本実施の形態の場合、第1の実
施の形態と同様に、第1の光ディスクである透明基板の
厚さt1が0.6mmのDVDを再生する際には、第1
分割面Sd1及び第3分割面Sd3、第5分割面Sd5
を通過する光束は、ほぼ同一の第1結像位置に結像し、
その波面収差(第2分割面Sd2及び第4分割面Sd4
を通過する光束を除いた波面収差)は、0.05λrm
s以下となっている。ここで、λは光源の波長である。
【0162】このとき、第2分割面Sd2及び第4分割
面Sd4を通過する光束は、第1結像位置とは異なった
第2結像位置に結像する。この第2結像位置は、第1結
像位置を0(零)としてそれより対物レンズ16側を
負、その反対側を正とすると、第1結像位置から−27
μm以上−4μm以下の距離にする。なお、本実施の形
態では、t1<t2、NA1>NA2であるので、第2
結像位置を第1結像位置から−27μm〜−4μmとし
たが、t1>t2、NA1>NA2の場合は、第2結像
位置を第1結像位置から4μm〜27μmにする。すな
わち、第1結像位置と第2結像位置との距離の絶対値は
4μm以上27μm以下の範囲内になるようにする。
【0163】また、この対物レンズ16を球面収差の観
点から見ると、開口数NA2の近傍の4つの開口位置
で、透明基板の厚さが異なる複数の光ディスクを1つの
集光光学系で再生できるように、球面収差が不連続に変
化するように構成している。このように球面収差が不連
続に変化(変化の方向は、上述した第1〜3の実施の形
態と同じである)しており、また、波面収差の観点から
見ると、開口数NA2近傍の4カ所で波面収差が不連続
となり、この不連続の各々の部分の波面収差の傾きは、
不連続となっている部分の両側の曲線の端部を結ぶ曲線
の傾きは、異なる傾きとなっている。
【0164】このような本実施の形態の対物レンズ16
では、第2光ディスクの再生時(t2の厚さの透明基板
を介した際)に、開口数NALから開口数NAHの間の
球面収差が、−2λ/(NA2)2以上、5λ/(NA
2)2以下の条件を満たすことが好ましい(ただし、こ
のときのλは、第2光ディスクの再生時に使用する光源
の波長である)。さらに、この条件は、再生の場合は3
λ/(NA2)2が以下が好ましく、あるいは、記録を
も考慮すると(勿論、再生もできる)0(零)より大き
いことが好ましい。
【0165】一方、本実施の形態では、光軸と直交する
方向で第2n分割面(第2分割面Sd2あるいは第4分
割面)中央位置でみたとき、第2n分割面の法線と光軸
とのなす角度が、第(2n−1)分割面(第1分割面S
d1あるいは第3分割面Sd3)及び第(2n+1)分
割面(第3分割面Sd3あるいは第5分割面Sd5)か
ら内挿される面の法線と光軸とのなす角度より大きくす
る。これにより第1光ディスク及び第2光ディスクの双
方を良好に再生することが可能となる。なお、本実施の
形態では、t2>t1、NA1>NA2であるので、第
2n分割面の法線と光軸とのなす角度が、第(2n−
1)分割面及び第(2n+1)分割面から内装される面
の法線と光軸とのなす角度より大としたが、t2<t
1、NA1>NA2の場合は、小とすればよい。
【0166】また/さらにまた、光軸と直交する方向で
第2分割面Sd2又は第4分割面Sd4である第2n分
割面(ただし、nは自然数)のほぼ中央位置でみたと
き、第2n分割面の法線と光軸とのなす角度と、第(2
n−1)分割面及び第(2n+1)分割面から内挿され
る面(数1の非球面の式を用いて最小自乗法でフィッテ
ィングを行った非球面)の法線と光軸とのなす角度との
差が、0.02°以上1°以下の範囲となるように、第
1分割面Sd1〜第(2n+1)分割面を設定すること
が好ましい。
【0167】また、上述した各実施の形態と同様に、別
の観点から本実施の形態を捕らえると、少なくとも一方
の面を光軸と同心状に複数に分割された複数の分割面
(本実施の形態では5つの分割面)を有する対物レンズ
16において、第2n分割面(ただし、nは1以上の整
数)より光軸側の第(2n−1)分割面を透過した光
と、第2n分割面より光軸側とは反対側の第(2n+
1)分割面を透過した光とが、所定の厚さ(第1光ディ
スク)の透明基板を介して、ほぼ同じ位相となるように
したとき、第(2n−1)分割面(例えば、第1分割面
Sd1又は第3分割面Sd3)を透過し透明基板を介し
た光と、第2n分割面(例えば、第2分割面Sd2又は
第4分割面Sd4)のほぼ中央位置より光軸側の第2n
分割面(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd
4)を透過し透明基板を介した光と、の位相差を(Δn
L)π(例えば、(Δ1L)π又は(Δ2L)π)(r
ad)とし、第(2n+1)分割面(例えば、第3分割
面Sd3又は第5分割面Sd5)を透過し透明基板を介
した光と、前記中央位置より光軸側とは反対側の第2n
分割面(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd
4)を透過し透明基板を介した光と、の位相差を(Δn
H)π(例えば、(Δ1H)π又は(Δ2H)π)(r
ad)とすると、(ΔnH)>(ΔnL)を満足する。
この場合も上述と同様に、t1>t2、NA1>NA2
の場合は、(ΔnH)<(ΔnL)とする。したがっ
て、(ΔnH)≠(ΔnL)とする。
【0168】これを別な観点から言えば、第2n分割面
(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd4)の
第(2n−1)分割面(例えば、第1分割面Sd1又は
第3分割面Sd3)からの段差量より、第2n分割面
(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面差Sd4)
の第(2n+1)分割面(例えば、第3分割面Sd3又
は第5分割面Sd5)からの段差量の方が、大きい。こ
の場合も上述と同様に、t1>t2、NA1>NA2の
場合は、第2n分割面の第(2n−1)分割面からの段
差量より、第2n分割面の第(2n+1)分割面からの
段差量の方が、小さくなる。さらに、光軸から所定の位
置において、第(2n−1)分割面と第(2n+1)分
割面と(例えば、第1分割面Sd1と第3分割面Sd3
と又は第3分割面Sd3と第5分割面Sd5)から内挿
される面の位置と、第2n分割面(例えば、第2分割面
Sd2又は第4分割面Sd4)の位置との差が、第2分
割面(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd
4)のほぼ中央位置を中心として非対称になっているこ
とが好ましい。さらに、この場合、光軸から離れるに従
いその差が大きくなることが好ましい。
【0169】なお、本実施の形態において、対物レンズ
16の光源側の屈折面S1を5分割したが、これに限ら
れず、他の集光光学系の光学素子(例えば、コリメータ
レンズなど)に設けてもよく、あるいは、別途光学素子
を設けてもよい。
【0170】また、本実施の形態では、第1分割面Sd
1〜第5分割面Sd5の境界に段差を設けたが、少なく
とも一つの境界を段差を設けずに連続的に分割面を形成
してもよい。また、分割面と分割面との境界は、屈曲さ
せることなく、例えば所定のRで以て接続させてもよ
い。このRは意図的に設けたものであってもよく、ま
た、意図的に設けたものでなくてもよい(この意図的に
設けたものではない例として、対物レンズ16をプラス
チック等で形成する場合に、金型を加工する上で形成さ
れる境界のRがある)。
【0171】また、本実施の形態では、光源側から対物
レンズ16を見たときに、第2分割面Sd2及び第4分
割面Sd4を光軸と同心円状の環形状で設けたが、これ
に限られず、途切れた環状で設けてもよい。また、第2
分割面Sd2又は/及び第4分割面Sd4をホログラム
やフレネルで構成してもよい。なお、第2分割面Sd2
をホログラムで構成した場合、0次光と1次光とに分け
た光束の一方を第1光ディスクの再生に利用し、他方を
第2光ディスクの再生に利用する。このとき、第2光デ
ィスクの再生に利用する光束の光量の方が、第1光ディ
スクの再生に利用する光束の光量より大きいことが好ま
しい。
【0172】また、本実施の形態において、第1光ディ
スクを再生する際(すなわち、厚さt1の透明基板を介
したとき)第1分割面Sd1及び第3分割面Sd3を通
過する光束による最良波面収差が0.05λrms(た
だし、λ(nm)は第1光ディスクを再生する際に使用
する光源の波長)を満たすだけでなく、第2光ディスク
を再生する際(すなわち、厚さt2の透明基板を介した
とき)第1分割面Sd1を通過する光束による最良波面
収差が回折限界である0.07λrms(ただし、λ
(nm)は第2光ディスクを再生する際に使用する光源
の波長)を満たすことにより、第2光ディスクの再生信
号を良好にすることができる。
【0173】以上、詳述した第1〜4の実施の形態にお
いて、第1分割面を光軸を含む面としたが、光軸上のご
く狭い領域の面は集光にはさほど影響を及ぼさないた
め、そのような集光には影響を与えない光軸上のごく狭
い領域の面が平坦となっていたり、突起や凹みとなって
いてもよい。要は、NA2近傍に第2光ディスクの再生
に利用する分割面を設ければよく、それより光軸側(す
なわち光軸近傍)を第1分割面とすればよい。
【0174】また、以上の説明においては、光ディスク
に記録された情報の再生のみについて説明したが、集光
光学系(対物レンズ)によって集光する光スポットが重
要である点で光ディスクへ情報を記録する場合について
も同様であり、以上の実施の形態は有効に記録にも使え
ることは言うまでもない。
【0175】さらに、上述した第1〜第4の実施の形態
においては、フォーカスエラー信号のS字特性が良好に
なるという効果も奏する。
【0176】
【実施例】以下の実施例においては、本発明を対物レン
ズ16の光源側の屈折面に適用したものである。また、
第1光ディスクとしてDVD(透明基板の厚さt1=
0.6mm、必要な開口数NA1=0.60(λ=63
5nm))を用い、第2光ディスクとしてCD(透明基
板の厚さt2=1.2mm、必要な開口数NA2=0.
366(λ=635nm)あるいはNA2=0.45
(λ=780nm))あるいはCD−R(透明基板の厚
さt2=1.2mm、必要な開口数NA2=0.50
(λ=780nm)(ただし、再生のみの場合は、NA
2=0.45(λ=780nm))を用いることにす
る。なお、以下の対物レンズ16の例においては、コリ
メータレンズ13は、設計を最適にすることにより対物
レンズ16へは略無収差の平行光束を入射させることが
できるため、以下の例においては略無収差の平行光束を
出射できるコリメータレンズ13を使用することを前提
として、対物レンズ16へ光束が入射して以降の構成を
示す。また、対物レンズ16の光源側の配置される絞り
を第1面として、ここから順に第i番目のレンズ面の曲
率半径をri、DVD再生時の第i番目の面と第i+1
番目の面との間の距離をdi(CD再生時は、di′に
記載がある場合はその数値に変わり、記載がない場合は
diと同じである)、その間隔のレーザー光源の光束の
波長での屈折率をniで表している。また、光学面に非
球面を用いた場合は、上述した非球面の式に基づくもの
とする。
【0177】また、表4、7、8、11、14、15、
18、19、22、23、26、27、30、31、3
4、35、38、39中の記載においては次のように行
っている。なお、次における「n」は自然数である。
【0178】まず、NAL・NAHに続けて記載してい
る( )内の数字は、分割面(例えば、NAL(2)
は、第2分割面上でのNALの値を示している)を示し
ている。
【0179】また、H2nmidは、光軸と直交する方
向で光軸から第2n分割面の中央位置までの高さを示し
ている。
【0180】また、θ2n−1,2n+1,midは、
高さH2nmidにおける第(2n−1)分割面及び第
(2n+1)分割面から内挿される面の法線と光軸との
なす角度を示している。さらに、θ2n−1,2n+
1,midを詳細にいうと、第(2n−1)分割面を第
2n分割面の方向に延長した面を想定し、その想定した
面における光軸からの高さH2nmidにおける法線と
光軸とのなす角度と、第(2n+1)分割面を第2n分
割面の方向に延長した面を想定し、その想定した面にお
ける光軸からの高さH2nmidにおける法線と光軸と
のなす角度との平均角度をいう。ここで、具体的に面を
想定する場合には「数1」に示す非球面の式を参考にす
ればよい。
【0181】また、θ2n,midは、高さH2nmi
dにおける第2n分割面の法線と光軸とのなす角度を示
している。
【0182】また、Δθ2n,midは、θ2n,mi
dとθ2n−1,2n+1,midとの差を示してい
る。
【0183】また、図9、13、18、22、27、3
2、37、42、47、52の(a)、(b)の下側に
記載した「defocus」とは、光ディスクの情報記
録面(所定の厚さ、屈折率の透明基板を介したとき)に
幾何学的焦点位置に合致する対物レンズ16の位置を中
心に、光源からの光束の進行方向を正とした場合におけ
る、最良の波面収差を得るために光軸方向に対物レンズ
16を移動させる量(デフォーカス量)を示している。
【0184】(実施例1)実施例1は、上述した第2の
実施の形態の1光源の光ピックアップ装置10に搭載す
る対物レンズ16であって、第1分割面Sd1〜第3分
割面Sd3の境界に段差を設けた対物レンズ16に本発
明を適用した例である。
【0185】表2および表3に対物レンズの光学データ
を示す。
【0186】
【表2】
【0187】
【表3】
【0188】なお、本実施例の対物レンズは、第1非球
面が光軸と交わる位置と第2非球面が光軸と交わる位置
とが同じである。
【0189】また、図8(a)に厚さt1(=0.6m
m)の透明基板を介したとき(以下、DVD再生時とい
う)の球面収差図を、図8(b)に厚さt2(=1.2
mm)の透明基板を介したとき(以下、CD再生時とい
う)の球面収差図を示している。また、図9(a)にD
VD再生時の最良波面収差が得られる位置にデフォーカ
スした状態でみたときの波面収差図を、図9(b)にC
D再生時の最良波面収差が得られる位置にデフォーカス
した状態でみたときの波面収差図を示している。また、
表4には、NALおよびNAHの開口数、球面収差の発
生量、法線と光軸とのなす角度、法線と、各条件の値を
示す。
【0190】
【表4】
【0191】また、図10にDVD再生時の最良のスポ
ット形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布
図を示し、図11にCD再生時に最良のスポット形状が
得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示す。
【0192】(実施例2)実施例2は、上述した第3の
実施の形態の2つの光源(第1光源の波長λ1=635
nm、第2光源の波長λ2=780nm)を用いた光ピ
ックアップ装置10に搭載する対物レンズ16であっ
て、第1分割面Sd1〜第3分割面Sd3の境界に段差
を設けた対物レンズ16に本発明を適用した例である。
【0193】表5および表6に対物レンズの光学データ
を示す。
【0194】
【表5】
【0195】
【表6】
【0196】なお、本実施例の対物レンズは、第1非球
面が光軸と交わる位置と第2非球面が光軸と交わる位置
とが同じである。また、表5のni′は、第2光源(λ
2=780nm)における屈折率を示している。
【0197】また、図12(a)にDVD再生時の球面
収差図を、図12(b)にCD再生時の球面収差図を示
している。また、図13(a)にDVD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を、図13(b)にCD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を示している。また、表7には、NAL
およびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光軸
とのなす角度、法線と、各条件の値を示す。
【0198】
【表7】
【0199】また、図14にDVD再生時の最良のスポ
ット形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布
図を示し、図15にCD再生時に最良のスポット形状が
得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示す。
【0200】さらに、この実施の形態の対物レンズは、
1つの光源(光源の波長λ1=635nm)を用いた光
ピックアップ装置10に搭載しても、DVDのみならず
CDの再生が可能であった。このときのCD再生時に最
良のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対
強度分布図を図16に示す。また、この場合の、NAL
およびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光軸
とのなす角度、法線と、各条件の値を表8に示す。
【0201】
【表8】
【0202】(実施例3)実施例3は、上述した第2の
実施の形態の1光源の光ピックアップ装置10に搭載す
る対物レンズ16であって、第2分割面Sd2と第3分
割面Sd3との境界に段差を設け、第1分割面Sd1と
第2分割面Sd3との境界には段差を設けない対物レン
ズ16に本発明を適用した例である。
【0203】表9および表10に対物レンズの光学デー
タを示す。
【0204】
【表9】
【0205】
【表10】
【0206】なお、表10中の第2非球面の「d2=
2.200702」とは、第2非球面(第2分割面)の
形状を非球面形状式に従って光軸まで延長したときの光
軸との交点と、第3面との光軸上の間隔を表している。
すなわち、この値にすることにより、第1分割面と第2
分割面とが連続した面(段差を有さない)となる。
【0207】また、図17(a)にDVD再生時の球面
収差図を、図17(b)にCD再生時の球面収差図を示
している。また、図18(a)にDVD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を、図18(b)にCD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を示している。また、表11には、NA
LおよびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光
軸とのなす角度、法線と、各条件の値を示す。
【0208】
【表11】
【0209】また、図19にDVD再生時の最良のスポ
ット形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布
図を示し、図20にCD再生時に最良のスポット形状が
得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示す。
【0210】(実施例4)実施例4は、上述した第3の
実施の形態の2つの光源(第1光源の波長λ1=635
nm、第2光源の波長λ2=780nm)を用いた光ピ
ックアップ装置10に搭載する対物レンズ16であっ
て、第1分割面Sd1〜第3分割面Sd3の境界に段差
を設けた対物レンズ16に本発明を適用した例である。
【0211】表12および表13に対物レンズの光学デ
ータを示す。
【0212】
【表12】
【0213】
【表13】
【0214】なお、表13中の第2非球面の「d2=
2.1996」とは、第2非球面(第2分割面)の形状
を非球面形状式に従って光軸まで延長したときの光軸と
の交点と、第3面との光軸上の間隔を表している。これ
は、第2分割面を光軸方向にd2だけずらすことにより
位相差を設け、集光光量(ピーク強度)を上げるように
している。また、表12のni′は、第2光源(λ2=
780nm)における屈折率を示している。
【0215】また、図21(a)にDVD再生時の球面
収差図を、図21(b)にCD再生時の球面収差図を示
している。また、図22(a)にDVD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を、図22(b)にCD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を示している。また、表14には、NA
LおよびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光
軸とのなす角度、法線と、各条件の値を示す。
【0216】
【表14】
【0217】また、図23にDVD再生時の最良のスポ
ット形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布
図を示し、図24にCD再生時に最良のスポット形状が
得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示す。
【0218】さらに、この実施の形態の対物レンズは、
1つの光源(光源の波長λ1=635nm)を用いた光
ピックアップ装置10に搭載しても、DVDのみならず
CDの再生が可能であった。このときのCD再生時に最
良のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対
強度分布図を図25に示す。また、この場合の、NAL
およびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光軸
とのなす角度、法線と、各条件の値を表15に示す。
【0219】
【表15】
【0220】(実施例5)実施例5は、上述した第3の
実施の形態の2つの光源(第1光源の波長λ1=635
nm、第2光源の波長λ2=780nm)を用いた光ピ
ックアップ装置10に搭載する対物レンズ16であっ
て、第1分割面Sd1〜第3分割面Sd3の境界に段差
を設けた対物レンズ16に本発明を適用した例である。
なお、本実施例においては、第2光ディスクとしてCD
−Rを想定したものである。そのためNA2=0.5と
して示している。
【0221】表16および表17に対物レンズの光学デ
ータを示す。
【0222】
【表16】
【0223】
【表17】
【0224】なお、本実施例の対物レンズは、第1非球
面が光軸と交わる位置と第2非球面が光軸と交わる位置
とが同じである。また、表16のni′は、第2光源
(λ2=780nm)における屈折率を示している。
【0225】また、図26(a)にDVD再生時の球面
収差図を、図26(b)にCD−R再生時の球面収差図
を示している。また、図27(a)にDVD再生時の最
良波面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみ
たときの波面収差図を、図27(b)にCD−R再生時
の最良波面収差が得られる位置にデフォーカスした状態
でみたときの波面収差図を示している。また、表18に
は、NALおよびNAHの開口数、球面収差の発生量、
法線と光軸とのなす角度、法線と、各条件の値を示す。
【0226】
【表18】
【0227】また、図28にDVD再生時の最良のスポ
ット形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布
図を示し、図29にCD−R再生時に最良のスポット形
状が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示
す。
【0228】さらに、この実施の形態の対物レンズは、
1つの光源(光源の波長λ1=635nm)を用いた光
ピックアップ装置10に搭載しても、DVDのみならず
CDの再生が可能であった。このときのCD再生時に最
良のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対
強度分布図を図30に示す。また、この場合の、NAL
およびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光軸
とのなす角度、法線と、各条件の値を表19に示す。
【0229】
【表19】
【0230】(実施例6)実施例6は、上述した第3の
実施の形態の2つの光源(第1光源の波長λ1=635
nm、第2光源の波長λ2=780nm)を用いた光ピ
ックアップ装置10に搭載する対物レンズ16であっ
て、第4の実施の形態において示した対物レンズ16、
すなわち、第1分割面Sd1〜第5分割面Sd5の境界
に段差を設けた対物レンズ16を搭載した例である。な
お、本実施例においては、第2光ディスクとしてCD−
Rを想定したものである。そのために、NA2=0.5
として示している。
【0231】表20および表21に対物レンズの光学デ
ータを示す。
【0232】
【表20】
【0233】
【表21】
【0234】なお、本実施例の対物レンズは、第1非球
面(第1分割面Sd1と第3分割面Sd3と第5分割面
Sd5の面(あるいは該面を延長した面)が光軸と交わ
る位置と第2分割面Sd2と第4分割面Sd4それぞれ
の分割面を延長した面(共に第2非球面を合成)が光軸
と交わる位置とが同じである。また、表20のni′
は、第2光源(λ2=780nm)における屈折率を示
している。
【0235】また、図31(a)にDVD再生時の球面
収差図を、図31(b)にCD−R再生時の球面収差図
を示している。また、図32(a)にDVD再生時の最
良波面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみ
たときの波面収差図を、図32(b)にCD−R再生時
の最良波面収差が得られる位置にデフォーカスした状態
でみたときの波面収差図を示している。また、表22に
は、NALおよびNAHの開口数、球面収差の発生量、
法線と光軸とのなす角度、法線と、各条件の値を示す。
【0236】
【表22】
【0237】また、図33にDVD再生時の最良のスポ
ット形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布
図を示し、図34にCD−R再生時に最良のスポット形
状が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示
す。
【0238】さらに、この実施の形態の対物レンズは、
1つの光源(光源の波長λ1=635nm)を用いた光
ピックアップ装置10に搭載しても、DVDのみならず
CDの再生が可能であった。このときのCD再生時に最
良のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対
強度分布図を図35に示す。また、この場合の、NAL
およびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光軸
とのなす角度、法線と、各条件の値を表23に示す。
【0239】
【表23】
【0240】(実施例7)実施例7は、上述した第3の
実施の形態の2つの光源(第1光源の波長λ1=635
nm、第2光源の波長λ2=780nm)を用いた光ピ
ックアップ装置10に搭載する対物レンズ16であっ
て、第4の実施の形態において示した対物レンズ16、
すなわち、第1分割面Sd1〜第5分割面Sd5の境界
に段差を設けた対物レンズ16を搭載した例である。な
お、本実施例においては、第2光ディスクとしてCD−
Rを想定したものである。そのために、NA2=0.5
として示している。
【0241】表24および表25に対物レンズの光学デ
ータを示す。
【0242】
【表24】
【0243】
【表25】
【0244】なお、表25中の第2非球面の「d2=
2.1996」及び「d4=2.2003」とは、それ
ぞれ第2分割面及び第4分割面(共に第2非球面)の形
状を非球面形状式に従って光軸まで延長したときの光軸
との交点と、第3面との光軸上の間隔を表している。こ
れは、第2分割面を光軸方向にd2だけずらし、また、
第4分割面を光軸方向にd4だけずらすことにより位相
差を設け、集光光量(ピーク強度)を上げるようにして
いる。また、表24のni′は、第2光源(λ2=78
0nm)における屈折率を示している。
【0245】また、図36(a)にDVD再生時の球面
収差図を、図36(b)にCD−R再生時の球面収差図
を示している。また、図37(a)にDVD再生時の最
良波面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみ
たときの波面収差図を、図37(b)にCD−R再生時
の最良波面収差が得られる位置にデフォーカスした状態
でみたときの波面収差図を示している。また、表26に
は、NALおよびNAHの開口数、球面収差の発生量、
法線と光軸とのなす角度、法線と、各条件の値を示す。
【0246】
【表26】
【0247】また、図38にDVD再生時の最良のスポ
ット形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布
図を示し、図39にCD−R再生時に最良のスポット形
状が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示
す。
【0248】さらに、この実施の形態の対物レンズは、
1つの光源(光源の波長λ1=635nm)を用いた光
ピックアップ装置10に搭載しても、DVDのみならず
CDの再生が可能であった。このときのCD再生時に最
良のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対
強度分布図を図40に示す。また、この場合の、NAL
およびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光軸
とのなす角度、法線と、各条件の値を表27に示す。
【0249】
【表27】
【0250】(実施例8)実施例8は、上述した第3の
実施の形態の2つの光源(第1光源の波長λ1=635
nm、第2光源の波長λ2=780nm)を用いた光ピ
ックアップ装置10に搭載する対物レンズ16であっ
て、第1分割面Sd1〜第3分割面Sd3の境界に段差
を設けた対物レンズ16に本発明を適用した例である。
【0251】表28および表29に対物レンズの光学デ
ータを示す。
【0252】
【表28】
【0253】
【表29】
【0254】なお、表29中の第2非球面の「d2=
2.1995」とは、第2非球面(第2分割面)の形状
を非球面形状式に従って光軸まで延長したときの光軸と
の交点と、第3面との光軸上の間隔を表している。ま
た、表28のni′は、第2光源(λ2=780nm)
における屈折率を示している。
【0255】また、図41(a)にDVD再生時の球面
収差図を、図41(b)にCD再生時の球面収差図を示
している。また、図42(a)にDVD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を、図42(b)にCD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を示している。また、表30には、NA
LおよびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光
軸とのなす角度、法線と、各条件の値を示す。
【0256】
【表30】
【0257】また、図43にDVD再生時の最良のスポ
ット形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布
図を示し、図44にCD再生時に最良のスポット形状が
得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示す。
【0258】さらに、この実施の形態の対物レンズは、
1つの光源(光源の波長λ1=635nm)を用いた光
ピックアップ装置10に搭載しても、DVDのみならず
CDの再生が可能であった。このときのCD再生時に最
良のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対
強度分布図を図45に示す。また、この場合の、NAL
およびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光軸
とのなす角度、法線と、各条件の値を表31に示す。
【0259】
【表31】
【0260】(実施例9)実施例9は、上述した第3の
実施の形態の2つの光源(第1光源の波長λ1=635
nm、第2光源の波長λ2=780nm)を用いた光ピ
ックアップ装置10に搭載する対物レンズ16であっ
て、第1分割面Sd1〜第3分割面Sd3の境界に段差
を設けた対物レンズ16に本発明を適用した例である。
【0261】表32および表33に対物レンズの光学デ
ータを示す。
【0262】
【表32】
【0263】
【表33】
【0264】なお、表33中の第2非球面の「d2=
2.200」とは、第2非球面(第2分割面)の形状を
非球面形状式に従って光軸まで延長したときの光軸との
交点と、第3面との光軸上の間隔を表している。また、
表32のni′は、第2光源(λ2=780nm)にお
ける屈折率を示している。
【0265】また、図46(a)にDVD再生時の球面
収差図を、図46(b)にCD再生時の球面収差図を示
している。また、図47(a)にDVD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を、図47(b)にCD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を示している。また、表34には、NA
LおよびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光
軸とのなす角度、法線と、各条件の値を示す。
【0266】
【表34】
【0267】また、図48にDVD再生時の最良のスポ
ット形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布
図を示し、図49にCD再生時に最良のスポット形状が
得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示す。
【0268】さらに、この実施の形態の対物レンズは、
1つの光源(光源の波長λ1=635nm)を用いた光
ピックアップ装置10に搭載しても、DVDのみならず
CDの再生が可能であった。このときのCD再生時に最
良のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対
強度分布図を図50に示す。また、この場合の、NAL
およびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光軸
とのなす角度、法線と、各条件の値を表35に示す。
【0269】
【表35】
【0270】(実施例10)実施例10は、上述した第
3の実施の形態の2つの光源(第1光源の波長λ1=6
35nm、第2光源の波長λ2=780nm)を用いた
光ピックアップ装置10に搭載する対物レンズ16であ
って、第1分割面Sd1〜第3分割面Sd3の境界に段
差を設けた対物レンズ16に本発明を適用した例であ
る。
【0271】表36および表37に対物レンズの光学デ
ータを示す。
【0272】
【表36】
【0273】
【表37】
【0274】なお、表37中の第2非球面の「d2=
2.1995」とは、第2非球面(第2分割面)の形状
を非球面形状式に従って光軸まで延長したときの光軸と
の交点と、第3面との光軸上の間隔を表している。ま
た、表36のni′は、第2光源(λ2=780nm)
における屈折率を示している。
【0275】また、図51(a)にDVD再生時の球面
収差図を、図51(b)にCD再生時の球面収差図を示
している。また、図52(a)にDVD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を、図52(b)にCD再生時の最良波
面収差が得られる位置にデフォーカスした状態でみたと
きの波面収差図を示している。また、表38には、NA
LおよびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光
軸とのなす角度、法線と、各条件の値を示す。
【0276】
【表38】
【0277】また、図53にDVD再生時の最良のスポ
ット形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布
図を示し、図54にCD再生時に最良のスポット形状が
得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示す。
【0278】さらに、この実施の形態の対物レンズは、
1つの光源(光源の波長λ1=635nm)を用いた光
ピックアップ装置10に搭載しても、DVDのみならず
CDの再生が可能であった。このときのCD再生時に最
良のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対
強度分布図を図55に示す。また、この場合の、NAL
およびNAHの開口数、球面収差の発生量、法線と光軸
とのなす角度、法線と、各条件の値を表39に示す。
【0279】
【表39】
【0280】以上、実施例1〜実施例10によると、透
明基板の厚さが異なる2つの光ディスクを、1つの集光
光学系(そのうち1つの対物レンズ)共に良好に再生す
ることができた。また、記録に際しても何ら問題はな
い。特に、実施例2、4〜10においては、2つの光源
を用いて第1光ディスクとしてDVDの再生とともに、
第2光ディスクとしてCD−Rの再生(光源の波長が7
80nmを必須とする)ができた。さらに、この実施例
2、4〜10においては、1つの光源を用いて、DVD
およびCDの再生も良好にできた。さらに、実施例5〜
7においては、第2光ディスクとして必要開口数がNA
=0.5という高NAまで対応でき、CD−Rの記録に
も十分に使用できた。
【0281】また、実施例1〜10のうち実施例1、
3、8〜10においては、透明基板の厚さが1.2mm
の第2光ディスクの再生信号が特に良好であった。これ
は、表40に示すように、この実施例1、3、8〜10
においては、第1分割面を通過した光束による最良波面
収差(第1分割面内波面収差量という)が、回折限界性
能である0.07λを満たすためである。
【0282】
【表40】
【0283】なお、表40において、上段の表は光源の
波長λが635nmで透明基板の厚さが1.2mmの第
2光ディスクを再生する場合の第1分割面内波面収差量
を示しているが、実施例2、4〜10においては2光源
を用いる実施例であるため、下段の表に光源の波長λが
780nmで透明基板の厚さが1.2mmの第2光ディ
スクを再生する場合の第1分割面内波面収差量を示して
いる。
【0284】また、上述した実施例1〜10において、
nを自然数とすると、第(2n−1)分割面(例えば、
第1分割面Sd1又は第3分割面)を透過しDVDの透
明基板を介した光と、第2n分割面(例えば、第2分割
面Sd2又は第4分割面Sd4)のほぼ中央位置より光
軸側の第2n分割面(例えば、第2分割面Sd2又は第
4分割面Sd4)を透過しDVDの透明基板を介した光
と、の位相差である(ΔnL)π(例えば、(Δ1L)
π又は(Δ2L)π)(rad)、及び、第(2n+
1)分割面(例えば、第3分割面Sd3又は第5分割面
Sd5)を透過しDVDの透明基板を介した光と、前記
中央位置より光軸側とは反対側の第2n分割面(例え
ば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd4)を透過し
DVDの透明基板を介した光と、の位相差である(Δn
H)π(例えば、(Δ1H)π又は(Δ2H)π)(r
ad)の値を、表41に示す。なお、この場合、位相差
の符号は、光の進行方向(光ディスクへ向かう方向)を
正とし、第(2n−1)分割面あるいは第(2n+1)
分割面を透過しDVDの透明基板を介した光に対する第
2n分割面を透過しDVDの透明基板を介した光の位相
差を比較する。
【0285】
【表41】
【0286】この表から明らかなように、実施例1〜1
0の全てにおいて、(ΔnH)>(ΔnL)を満足す
る。なお、表41における値は、各分割面Sd1〜Sd
3(あるいはSd5)間の境界部における、各分割面に
入射する光束での位相差を示している。
【0287】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明において
は、1つの集光光学系で複数の光情報記録媒体の記録/
再生ができ、低コストかつ複雑化しないで実現でき、さ
らに、高NAの光情報記録媒体にも対応できる。さら
に、本発明では、球面収差の発生を積極的に利用し、複
数の光情報記録媒体の記録/再生を1つの集光光学系で
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ピックアップ装置の概略構成図である。
【図2】対物レンズを模式的に示した断面図(a)及び
光源側から見た正面図(b)である。
【図3】対物レンズを模式的に示した断面図である。
【図4】対物レンズの球面収差図を模式的に示した図で
ある。
【図5】対物レンズの波面収差図を模式的に示した図で
ある。
【図6】第3の実施の形態の光ピックアップ装置の概略
構成図である。
【図7】第4の実施の形態の対物レンズを模式的に示し
た断面図(a)及び光源側から見た正面図(b)であ
る。
【図8】実施例1の対物レンズの収差図である。
【図9】実施例1の対物レンズを最良波面収差が得られ
る位置にデフォーカスした状態でみたときの波面収差図
である。
【図10】実施例1の対物レンズでDVD再生時の最良
のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対強
度分布図である。
【図11】実施例1のCD再生時に最良のスポット形状
が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示
す。
【図12】実施例2の対物レンズの収差図である。
【図13】実施例2の対物レンズを最良波面収差が得ら
れる位置にデフォーカスした状態でみたときの波面収差
図である。
【図14】実施例2の対物レンズでDVD再生時の最良
のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対強
度分布図である。
【図15】実施例2のCD再生時に最良のスポット形状
が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示
す。
【図16】実施例2の対物レンズで波長635nmでC
D再生時に最良のスポット形状が得られたときの集光ス
ポットの相対強度分布図を示す。
【図17】実施例3の対物レンズの収差図である。
【図18】実施例3の対物レンズを最良波面収差が得ら
れる位置にデフォーカスした状態でみたときの波面収差
図である。
【図19】実施例3の対物レンズでDVD再生時の最良
のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対強
度分布図である。
【図20】実施例3のCD再生時に最良のスポット形状
が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示
す。
【図21】実施例4の対物レンズの収差図である。
【図22】実施例4の対物レンズを最良波面収差が得ら
れる位置にデフォーカスした状態でみたときの波面収差
図である。
【図23】実施例4の対物レンズでDVD再生時の最良
のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対強
度分布図である。
【図24】実施例4のCD再生時に最良のスポット形状
が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示
す。
【図25】実施例4の対物レンズで波長635nmでC
D再生時に最良のスポット形状が得られたときの集光ス
ポットの相対強度分布図を示す。
【図26】実施例5の対物レンズの収差図である。
【図27】実施例5の対物レンズを最良波面収差が得ら
れる位置にデフォーカスした状態でみたときの波面収差
図である。
【図28】実施例5の対物レンズでDVD再生時の最良
のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対強
度分布図である。
【図29】実施例5のCD−R再生時に最良のスポット
形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を
示す。
【図30】実施例5の対物レンズで波長635nmでC
D再生時に最良のスポット形状が得られたときの集光ス
ポットの相対強度分布図を示す。
【図31】実施例6の対物レンズの収差図である。
【図32】実施例6の対物レンズを最良波面収差が得ら
れる位置にデフォーカスした状態でみたときの波面収差
図である。
【図33】実施例6の対物レンズでDVD再生時の最良
のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対強
度分布図である。
【図34】実施例6のCD−R再生時に最良のスポット
形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を
示す。
【図35】実施例6の対物レンズで波長635nmでC
D再生時に最良のスポット形状が得られたときの集光ス
ポットの相対強度分布図を示す。
【図36】実施例7の対物レンズの収差図である。
【図37】実施例7の対物レンズを最良波面収差が得ら
れる位置にデフォーカスした状態でみたときの波面収差
図である。
【図38】実施例7の対物レンズでDVD再生時の最良
のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対強
度分布図である。
【図39】実施例7のCD−R再生時に最良のスポット
形状が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を
示す。
【図40】実施例7の対物レンズで波長635nmでC
D再生時に最良のスポット形状が得られたときの集光ス
ポットの相対強度分布図を示す。
【図41】実施例8の対物レンズの収差図である。
【図42】実施例8の対物レンズを最良波面収差が得ら
れる位置にデフォーカスした状態でみたときの波面収差
図である。
【図43】実施例8の対物レンズでDVD再生時の最良
のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対強
度分布図である。
【図44】実施例8のCD再生時に最良のスポット形状
が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示
す。
【図45】実施例8の対物レンズで波長635nmでC
D再生時に最良のスポット形状が得られたときの集光ス
ポットの相対強度分布図を示す。
【図46】実施例9の対物レンズの収差図である。
【図47】実施例9の対物レンズを最良波面収差が得ら
れる位置にデフォーカスした状態でみたときの波面収差
図である。
【図48】実施例9の対物レンズでDVD再生時の最良
のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対強
度分布図である。
【図49】実施例9のCD再生時に最良のスポット形状
が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示
す。
【図50】実施例9の対物レンズで波長635nmでC
D再生時に最良のスポット形状が得られたときの集光ス
ポットの相対強度分布図を示す。
【図51】実施例10の対物レンズの収差図である。
【図52】実施例10の対物レンズを最良波面収差が得
られる位置にデフォーカスした状態でみたときの波面収
差図である。
【図53】実施例10の対物レンズでDVD再生時の最
良のスポット形状が得られたときの集光スポットの相対
強度分布図である。
【図54】実施例10のCD再生時に最良のスポット形
状が得られたときの集光スポットの相対強度分布図を示
す。
【図55】実施例10の対物レンズで波長635nmで
CD再生時に最良のスポット形状が得られたときの集光
スポットの相対強度分布図を示す。
【符号の説明】
10 光ピックアップ装置 11 半導体レーザ(光源) 13 コリメータレンズ 16 対物レンズ 17 絞り 20 光情報記録媒体(光ディスク) 21 透明基板 22 情報記録面 S1,S2 屈折面 Sd1〜Sd5 分割面 111 第1光源(第1半導体レーザ) 112 第2光源(第2半導体レーザ)

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板の厚さがt1の第1光情報記録
    媒体と透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)の
    第2光情報記録媒体とに対して、光源から出射した光束
    を1つの集光光学系で透明基板を介して情報記録面に集
    光させ、情報記録面上に情報を記録又は情報記録面上の
    情報を再生する光情報記録媒体の記録/再生方法におい
    て、 光軸近傍の第1光束は第1光情報記録媒体の記録又は再
    生及び第2光情報記録媒体の記録又は再生に利用すると
    ともに、 前記第1光束より外側の第2光束は主に第2光情報記録
    媒体の記録又は再生に利用し、 前記第2光束より外側の第3光束は主に第1光情報記録
    媒体の記録又は再生に利用することを特徴とする光情報
    記録媒体の記録/再生方法。
  2. 【請求項2】 透明基板の厚さがt1の第1光情報記録
    媒体と透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)の
    第2光情報記録媒体とに対して、光源から出射した光束
    を1つの集光光学系で透明基板を介して情報記録面に集
    光させ、情報記録面上に情報を記録又は情報記録面上の
    情報を再生する光ピックアップ装置において、 前記集光光学系は、 光軸近傍の第1光束を第1光情報記録媒体の記録又は再
    生及び第2光情報記録媒体の記録又は再生に利用し、 前記第1光束より外側の第2光束を主に第2光情報記録
    媒体再生に利用し、 前記第2光束より外側の第3光束を主に第1光情報記録
    媒体の記録又は再生に利用するような機能を有すること
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 光源からの光束を光情報記録媒体の情報
    記録面上に集光させ、情報記録面上に情報を記録する又
    は情報記録面上に記録された情報を再生する光ピックア
    ップ装置において、 集光光学系を構成する少なくとも1つの光学面を、光軸
    近傍の前記光学面の中央に位置する第1分割面と、前記
    第1分割面との間に第2分割面を挟んで位置する第3分
    割面とに分割された光学面で構成し、 透明基板の厚さがt1の第1光情報記録媒体の記録又は
    再生する際は、主に、前記第1分割面及び第3分割面を
    通過した光束により、ビームスポットを形成し、 透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)の第2光
    情報記録媒体の記録又は再生する際は、主に、前記第1
    分割面及び第2分割面を通過した光束により、ビームス
    ポットを形成することを特徴とする光ピックアップ装
    置。
  4. 【請求項4】 少なくとも一方の面を光軸と同心状に複
    数に分割された複数の分割面を有するとともに、光軸近
    傍の第1分割面と前記第1分割面より外側の第3分割面
    を通過する光束がほぼ同一の第1結像位置に結像するよ
    うに測定したとき、前記第1結像位置と、前記第1分割
    面と第3分割面との間の第2分割面を通過する光束が結
    像する第2結像位置との間の距離の絶対値が、4μm以
    上40μm以下であることを特徴とする対物レンズ。
  5. 【請求項5】 少なくとも一方の面を光軸と同心状に複
    数に分割された複数の分割面を有するとともに、光軸近
    傍の第1分割面と前記第1分割面より外側の第3分割面
    を通過する光束がほぼ同一の第1結像位置に結像するよ
    うに測定したとき、前記第1分割面と第3分割面との間
    の第2分割面を通過する光束が結像する第2結像位置の
    方が、第1結像位置より対物レンズに近いことを特徴と
    する対物レンズ。
  6. 【請求項6】 前記第1位置と前記第2位置との距離
    は、−40μm以上−4μm以下であることを特徴とす
    る請求項5に記載の対物レンズ。
  7. 【請求項7】 少なくとも一方の面を光軸と同心状に複
    数に分割された複数の分割面を有するとともに、 所定の入射光束で所定の厚さの透明基板を介したとき、
    光軸を含む第1分割面を通過する光束のうち、光軸近傍
    を通過する光線が光軸と交わる位置と、光軸と直交する
    方向で前記第1分割面の端部を通過する光線が光軸と交
    わる位置との間に、前記第1分割面より外側の第2分割
    面を通過する光線が光軸と交わるとともに、 前記第2分割面より外側の第3分割面を通過する光線
    は、光軸近傍を通過する光線が光軸と交わる位置に対し
    て、前記第1分割面の端部を通過する光線が光軸と交わ
    る位置よりも離れた位置で、光軸と交わることを特徴と
    する対物レンズ。
  8. 【請求項8】 光源から出射した光束を集光光学系で光
    情報記録媒体の透明基板を介して光情報記録媒体の情報
    記録面上に光スポットとして集光させ、情報記録面上に
    情報を記録する又は情報記録面上に記録された情報を再
    生する光ピックアップ装置において、 透明基板の厚さがt1の第1光情報記録媒体の記録又は
    再生するために必要な前記集光光学系の光情報記録媒体
    側の必要開口数をNA1、 透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)の第2光
    情報記録媒体の記録又は再生するために必要な前記集光
    光学系の光情報記録媒体側の必要開口数をNA2(ただ
    し、NA2<NA1)、としたとき、 前記集光光学系は、開口数がNA2近傍の少なくとも2
    つの開口位置で、球面収差が不連続に変化する機能を有
    することを特徴とする光ピックアップ装置。
  9. 【請求項9】 光情報記録媒体の情報記録面上に光源か
    らの光束を光情報記録媒体の透明基板を介して光スポッ
    トとして集光させ、光情報記録媒体上に情報を記録する
    または光情報記録媒体上に記録された情報を再生するピ
    ックアップ装置の対物レンズにおいて、 光源の波長をλ、 透明基板の厚さがt1の第1光情報記録媒体の記録又は
    再生するために必要な前記対物レンズの光情報記録媒体
    側の必要開口数をNA1、 透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)の第2光
    情報記録媒体の記録又は再生するために必要な前記対物
    レンズの光情報記録媒体側の必要開口数をNA2(ただ
    し、NA2<NA1)、としたとき、 開口数がNA2近傍の少なくとも2つの開口位置で、球
    面収差が不連続に変化することを特徴とする光ピックア
    ップ装置の対物レンズ。
  10. 【請求項10】 前記少なくとも2つの開口位置のう
    ち、最も小さい開口数をNAL、最も大きい開口数をN
    AHとしたとき、 光軸と直交する方向で開口数NALと開口数NAHのほ
    ぼ中央位置でみたとき、開口数NALから開口数NAH
    までの面の法線と光軸とのなす角度が、光軸から開口数
    NALまでの面及び開口数NAHから開口数NA1まで
    の面から内挿される面の法線と光軸とのなす角度より、
    t2>t1のとき大となり、t2<t1のとき小となる
    ことを特徴とする請求項9に記載の光ピックアップ装置
    の対物レンズ。
  11. 【請求項11】 透明基板の厚さが異なる複数の光情報
    記録媒体に、波長λの光源から出射した光束を集光させ
    る対物レンズの設計方法において、 透明基板の厚さがt1の第1光情報記録媒体の記録又は
    再生に必要な対物レンズの光情報記録媒体側の開口数N
    A1の範囲内において、厚さt1の透明基板を介して第
    1光情報記録媒体に集光させた光束の最良波面収差が
    0.05λrms以下となるように第1非球面と共通屈
    折面とを設計するとともに、 透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)の第2光
    情報記録媒体に集光させた光束の球面収差の発生量が、
    第2の光情報記録媒体に第1非球面を介して集光させた
    ときの球面収差の発生量より少なくなるように、前記共
    通屈折面に対する第2非球面を設計し、 これら第1非球面と第2非球面とを、前記第2光情報記
    録媒体の記録又は再生に必要な対物レンズの情報記録面
    側の開口数をNA2(ただし、NA2<NA1)とした
    とき、前記第1非球面の前記NA2近傍の光束が通過す
    る部分に前記第2非球面が位置するように合成すること
    により、前記対物レンズの少なくとも1つの屈折面を設
    計することを特徴とする対物レンズの設計方法。
  12. 【請求項12】 前記第1非球面の軸上曲率半径と、前
    記第2非球面の軸上曲率半径とを同一で行うことを特徴
    とする請求項11に記載の対物レンズの設計方法。
  13. 【請求項13】 前記第1非球面は、合成する第2非球
    面よりも光軸側に位置する第1非球面を通過し、透明基
    板の厚さがt2の第2光情報記録媒体に集光させた光束
    の最良波面収差が0.07λrms以下となるように設
    計することを特徴とする請求項11又は12に記載の対
    物レンズの設計方法。
  14. 【請求項14】 透明基板の厚さが異なる複数の光情報
    記録媒体に、光源から出射した光束を集光させる対物レ
    ンズにおいて、 前記対物レンズの少なくとも1つの屈折面を、 透明基板の厚さがt1の第1光情報記録媒体の記録又は
    再生に必要な対物レンズの光情報記録媒体側の開口数N
    A1の範囲内において、厚さt1の透明基板を介して集
    光させた光束の最良波面収差が0.05λrms以下と
    なるような第1非球面と、 透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)の第2光
    情報記録媒体に集光させた光束の球面収差の発生量が、
    第2光情報記録媒体上に前記第1非球面を介して集光さ
    せたときの球面収差の発生量より、少なくなるような第
    2非球面とを、前記第2光情報記録媒体の記録又は再生
    に必要な対物レンズの情報記録面側の開口数をNA2
    (ただし、NA2<NA1)としたとき、前記第1非球
    面の前記NA2近傍の光束が通過する部分に前記第2非
    球面が位置するように合成した屈折面で構成したことを
    特徴とする対物レンズ。
  15. 【請求項15】 透明基板の厚さがt1の第1光情報記
    録媒体に対して、光源から出射した光束を集光光学系で
    透明基板を介して情報記録面に集光させ、情報記録面上
    に情報を記録又は情報記録面上の情報を再生する光ピッ
    クアップ装置において、 前記第1光情報記録媒体を記録又は再生するのに必要な
    前記集光光学系の光情報記録媒体側の必要開口数をNA
    1、 前記第1光情報記録媒体の透明基板の厚さt1とは異な
    る透明基板の厚さt2(t2≠t1)を有する第2光情
    報記録媒体を記録又は再生するのに必要な前記集光光学
    系の光情報記録媒体側の必要開口数をNA2(ただし、
    NA2<NA1)とすると、 前記集光光学系に、 0.60(NA2)<NA3<1.3(NA2) (ただし、第2光情報記録媒体を記録又は再生する際の
    光源の波長が740nm〜870nmである場合、この
    式の上限は1.1(NA2)とする) 0.01<NA4−NA3<0.12 の条件を満たす前記集光光学系の光情報記録媒体側の開
    口数NA3と開口数NA4との間を通過する光束に作用
    して、該光束を主に第2光情報記録媒体の記録又は再生
    に利用するための面を設けることにより、 透明基板の厚さが互いに異なる第1光情報記録媒体と第
    2光情報記録媒体とに対して、同じ前記集光光学系で、
    記録又は再生を行うことを特徴とする光ピックアップ装
    置。
  16. 【請求項16】 前記主に第2光情報記録媒体の記録又
    は再生に利用するための面を通過した第2光束が結像す
    る第2結像位置は、第2光束より内側の第1光束と第2
    光束より外側の第3光束とがほぼ同一の第1結像位置に
    結像するように測定したときに、前記第1結像位置との
    間の距離の絶対値が、4μm以上40μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項15に記載の光ピックアップ装
    置。
  17. 【請求項17】 透明基板の厚さがt1の第1光情報記
    録媒体と透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)
    の第2光情報記録媒体とに対して、光源から出射した光
    束を1つの集光光学系で透明基板を介して情報記録面に
    集光させ、情報記録面上に情報を記録又は情報記録面上
    の情報を再生する光情報記録媒体の記録/再生を行う光
    ピックアップ装置において、 第1光情報記録媒体を記録又は再生するのに必要な前記
    集光光学系の光情報記録媒体側の必要開口数をNA1、 第2光情報記録媒体を記録又は再生するのに必要な前記
    集光光学系の光情報記録媒体側の必要開口数をNA2
    (ただし、NA2<NA1)とすると、 前記集光光学系は、所定の倍率で厚さt1の透明基板を
    介したときに、開口数NA1の範囲内において、最良波
    面収差を得るようにしたとき、縦軸に波面収差、横軸に
    開口数をとった波面収差曲線でみると、開口数NA2近
    傍の少なくとも2カ所で波面収差が不連続となることを
    特徴とする光ピックアップ装置。
  18. 【請求項18】 透明基板の厚さがt1の第1光情報記
    録媒体と透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)
    の第2光情報記録媒体とに対して、光源から出射した光
    束を1つの集光光学系で透明基板を介して情報記録面に
    集光させ、情報記録面上に情報を記録又は情報記録面上
    の情報を再生する光情報記録媒体の記録/再生を行う光
    ピックアップ装置の対物レンズにおいて、 前記対物レンズは、少なくとも1面が、光軸近傍の第1
    分割面より順に第2n+1(ただし、nは自然数)分割
    面まで分割されており、 前記第1分割面を通過する第1光束は、第1光情報記録
    媒体の記録又は再生及び第2光情報記録媒体の記録又は
    再生に利用するとともに、 偶数分割面を通過する光束は主に第2光情報記録媒体の
    記録又は再生に利用し、 第1分割面を除く奇数分割面を通過する光束は主に第1
    光情報記録媒体の記録又は再生に利用することを特徴と
    する光ピックアップ装置の対物レンズ。
  19. 【請求項19】 光源から位相の揃った波長λの光束を
    集光光学系により光情報記録媒体の透明基板を介して情
    報記録面上に集光し、情報記録面上への情報の記録又は
    情報記録面上に記録された情報の再生を行う光ピックア
    ップ装置において、 前記光源からの光束を前記集光光学系により厚さt1、
    屈折率n1の平行平面板を介して集光し、平行平面板側
    の第1開口数の範囲内において、その波面収差が最良と
    なる状態で波面収差を測定して得られる波面収差曲線
    が、前記集光光学系の前記平行平面板側の第1開口数よ
    り小さい第2開口数の範囲内に、波面収差が不連続とな
    る部分を有し、かつ、 該不連続となっている部分の波面収差の傾きが、該不連
    続となっている部分の両側の曲線の端部を結ぶ直線の傾
    きとは異なる傾きである波面収差曲線となるように、前
    記集光光学系の少なくとも1つの屈折面を光軸と同心状
    に複数の分割面で構成したことを特徴とする光ピックア
    ップ装置。
  20. 【請求項20】 光情報記録媒体上に情報を記録する又
    は光情報記録媒体上に記録された情報を再生するため
    に、光情報記録媒体の情報記録面上に光源からの光束を
    光情報記録媒体の透明基板を介して光スポットとして集
    光させる光ピックアップ装置の対物レンズにおいて、 波長λ1の光源を用いて透明基板の厚さがt1の第1光
    情報記録媒体及び透明基板の厚さがt2(ただし、t2
    ≠t1)の第2光情報記録媒体の情報記録面上に集光さ
    せることができるとともに、波長λ2(ただし、λ2≠
    λ1)の光源を用いた場合であっても第2光情報記録媒
    体の情報記録面上に集光することが可能なように、前記
    対物レンズの少なくとも1面を複数の分割面で構成した
    ことを特徴とする光ピックアップ装置の対物レンズ。
  21. 【請求項21】 少なくとも一方の面を光軸と同心状に
    複数に分割された複数の分割面を有するとともに、 第2n分割面(ただし、nは1以上の整数)より光軸側
    の第(2n−1)分割面を透過した光と、第2n分割面
    より光軸側とは反対側の第(2n+1)分割面を透過し
    た光とが、所定の厚さの透明基板を介して、ほぼ同じ位
    相となるようにしたとき、 前記第(2n−1)分割面を透過した光と、光軸に直交
    する方向において第2n分割面のほぼ中央位置より光軸
    側の第2n分割面を透過した光と、の位相差を(Δn
    L)π(rad)とし、 前記第(2n+1)分割面を透過した光と、前記中央位
    置より光軸側とは反対側の第2n分割面を透過した光
    と、の位相差を(ΔnH)π(rad)とすると、 (ΔnH)≠(ΔnL) を満足することを特徴とする光ピックアップ装置の対物
    レンズ。
  22. 【請求項22】 透明基板の厚さがt1の第1光情報記
    録媒体と透明基板の厚さがt2(ただし、t2≠t1)
    の第2光情報記録媒体とに対して、光源から出射した光
    束を1つの集光光学系で透明基板を介して情報記録面に
    集光させ、情報記録面上に情報を記録又は情報記録面上
    の情報を再生する光ピックアップ装置において、 前記集光光学系の少なくとも一つの面は、光軸と同心状
    に複数に分割された複数の分割面を有するとともに、 第2n分割面(ただし、nは1以上の整数)より光軸側
    の第(2n−1)分割面を透過して透明基板を介した光
    と、光軸に直交する方向において第2n分割面のほぼ中
    央位置より光軸側の第2n分割面を透過して透明基板を
    介した光と、の位相差を(ΔnL)π(rad)とし、 第2n分割面より光軸側とは反対側の第(2n+1)分
    割面を透過して透明基板を介した光と、前記中央位置よ
    り光軸側とは反対側の第2n分割面を透過して透明基板
    を介した光と、の位相差を(ΔnH)π(rad)とす
    ると、 (ΔnH)≠(ΔnL) を満足することを特徴とする光ピックアップ装置。
  23. 【請求項23】 透明基板の厚さt1、屈折率n1の第
    1光情報記録媒体と、透明基板の厚さt2(ただし、t
    2≠t1)、屈折率n2で記録密度が第1光情報記録媒
    体よりも小さい第2光情報記録媒体との2種類の光情報
    記録媒体の記録又は再生が可能な光ピックアップ装置の
    集光光学系において、 前記第1光情報記録媒体の記録又は再生用の光源からの
    光束を、厚さt1、屈折率n1の透明基板を介して集光
    して前記第1光情報記録媒体の記録又は再生用のビーム
    スポットを形成したとき、光情報記録媒体側からみて、
    開口数NALから開口数NAH(ただし、NAH>NA
    L)の光束が前記ビームスポットの形成位置には集光せ
    ず、かつ、 前記第2光情報記録媒体の記録又は再生用の光源からの
    光束を、厚さt2、屈折率n2の透明基板を介して集光
    して前記第2光情報記録媒体の記録又は再生用のビーム
    スポットを形成したとき、光情報記録媒体側からみて、
    光軸近傍からNAHまでの光束が前記ビームスポットの
    形成位置に集光し、NAHよりも高NAの領域の光束が
    前記ビームスポットの形成位置には集光しないように、
    前記集光光学系の少なくとも1面が光軸と同心状の複数
    の分割面で構成されていることを特徴とする光ピックア
    ップ装置の集光光学系。
  24. 【請求項24】 透明基板の厚さ、記録密度が異なる2
    種類の光情報記録媒体の記録又は再生が可能な光ピック
    アップ装置の集光光学系において、 光源から出射した光束を、光軸に対して垂直方向に光軸
    近傍から順に、第1光束、第2光束及び第3光束の少な
    くとも3つの光束に分割するように、前記集光光学系の
    少なくとも1面を光軸と同心状の分割面で構成するとと
    もに、 記録密度の小さい光情報記録媒体の記録又は再生する際
    には、光源から出射した光束のうち光軸近傍の第1光束
    及び第2光束を該光情報記録媒体の情報記録面に集光さ
    せ、 記録密度の大きい光情報記録媒体の記録又は再生する際
    には、光源から出射した光束のうち前記第1光束及び前
    記第3光束を該光情報記録媒体の情報記録面に集光させ
    ることを特徴とする光ピックアップ装置の集光光学系。
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