JPH1195821A - 接触検出方法および装置 - Google Patents

接触検出方法および装置

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JPH1195821A
JPH1195821A JP25399097A JP25399097A JPH1195821A JP H1195821 A JPH1195821 A JP H1195821A JP 25399097 A JP25399097 A JP 25399097A JP 25399097 A JP25399097 A JP 25399097A JP H1195821 A JPH1195821 A JP H1195821A
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JP
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moving object
load
detected
axis
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JP25399097A
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English (en)
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Mitsuyasu Kachi
光康 加知
Toshitaka Tanaka
利貴 田中
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23Q17/00Arrangements for observing, indicating or measuring on machine tools
    • B23Q17/22Arrangements for observing, indicating or measuring on machine tools for indicating or measuring existing or desired position of tool or work
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23QDETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
    • B23Q17/00Arrangements for observing, indicating or measuring on machine tools
    • B23Q17/09Arrangements for observing, indicating or measuring on machine tools for indicating or measuring cutting pressure or for determining cutting-tool condition, e.g. cutting ability, load on tool
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
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    • G05B2219/30Nc systems
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    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
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  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動物、接触対象物に大きい損傷を与えるこ
となく、高精度に、信頼性高く、接触検出を行うこと。 【解決手段】 工具3を被加工物Wに接近するX軸方向
と、X軸方向に対して直交するY軸方向とにそれぞれ移
動可能とし、工具3をX軸方向へ所定速度で移動させて
工具3に被加工物Wに接近させつつY軸方向に、所定周
波数、所定振幅をもって往復移動させ、工具3の移動下
における工具3のX軸の負荷変動成分を検出し、この負
荷変動成分より工具3が被加工物Wに接触したことを検
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、接触検出方法お
よび装置に関し、特に、工作機械、産業機械やロボット
等における自動ツールセットや位置制御のために、工
具、エフェクタ等の移動物が被加工物や基準位置設定部
材等の接触対象物に接触した位置を検出するための接触
検出方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の接触検出装置として、特開昭60
−22113号公報に示されているように、工具が被加
工物に接触したことを、主軸の軸送りを行うサーボモー
タの電圧変化より検知するものや、特開昭58−124
907号公報に示されているように、スライドテーブル
が所定位置に固定配置されたストッパあるいはストロー
ク規制部(基準位置設定部材)に接触したことを、スラ
イドテーブルを軸送り駆動するモータに流れる電流が過
大電流になったことにより検出するものなどが知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の接触検出装置で
は、接触検出の信頼性を高めるためには、比較的大きく
明確な負荷変動成分が得られるべく、工具、スライドテ
ーブル等の移動物が、被加工物、基準位置設定部材等の
接触対象物に実際に接触したのちも、ある程度、同一方
向に駆動し続ける必要があるため、移動物、接触対象物
に損傷を与える可能性がある。
【0004】特に、移動物が、バイトのような鋭利な工
具の場合には、被加工物に対する食込み面積が小さいた
め、負荷変動が微少で、正確な接触位置が検出できない
ことがある。このことに対して、負荷変動成分を大きく
するためには、食込み量を大きくしたり、突入速度を上
げなければならず、この結果、被加工物に大きい食込み
傷を付けることになり、またバイト等の工具にチッピン
グ等の損傷を与えることになる。
【0005】この発明は、上述の如き問題点に着目して
なされたものであり、移動物、接触対象物に大きい損傷
を与えることなく、高精度に、信頼性高く、接触検出を
行う接触検出方法、およびその方法の実施に使用される
接触検出装置を得ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による接触検出方法は、移動物と接触対
象物とが接触したことを検出する接触検出方法におい
て、前記移動物を、前記接触対象物に接近する第1の方
向と、当該第1の方向に対してある角度を有する第2の
方向とにそれぞれ移動可能とし、前記移動物を前記第1
の方向へ所定速度で移動させて前記移動物と前記接触対
象物とを接近させつつ前記第2の方向に、前記移動物の
移動下における前記第1の方向の負荷変動を生じさせる
移動をさせ、前記負荷変動を検出し、前記負荷変動より
前記移動物と前記接触対象物とが接触したことを検出す
るものである。
【0007】この発明による接触検出方法では、移動物
を第1の方向(たとえば、X軸方向)へ所定速度で移動
させて移動物を接触対象物に接近させつつ第2の方向
(たとえば、Y軸方向)に往復移動させた状態で、この
移動物の第1の方向の負荷変動を検出し、この負荷変動
より移動物が接触対象物に接触したことを検出する。
【0008】つぎの発明による接触検出方法は、移動物
と接触対象物とが接触したことを検出する接触検出方法
において、前記移動物を、前記接触対象物に接近する第
1の方向に移動可能とし、前記移動物を前記第1の方向
へ前記移動物の移動下における前記移動物の前記第1の
方向に対してある角度を有する第2の方向の負荷変動を
生じさせる移動をさせて当該移動物と前記接触対象物と
を接近させ、前記負荷変動を検出し、前記負荷変動より
前記移動物と前記接触対象物とが接触したことを検出す
るものである。
【0009】この発明による接触検出方法では、第2の
方向の移動を停止して移動物を第1の方向(たとえば、
X軸方向)へ所定速度で移動させて移動物を接触対象物
に接近させる状態で、この移動物の第2の方向(たとえ
ば、Y軸方向)の負荷変動を検出し、この負荷変動より
移動物が接触対象物に接触したことを検出する。
【0010】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、前記移動物の移動
に、所定周波数、所定振幅による前記第1の方向の往復
運動を重畳させて前記移動物と前記接触対象物とを接近
させるものである。
【0011】この発明による接触検出方法では、上述の
発明による接触検出方法において、第2の方向の移動を
停止して移動物を、第1の方向へ所定速度で移動させつ
つ、この移動に往復運動を重畳させて接触対象物に接近
させる状態で、この移動物の第2の方向の負荷変動を検
出し、この負荷変動より移動物が接触対象物に接触した
ことを検出する。
【0012】つぎの発明による接触検出方法は、移動物
と接触対象物とが接触したことを検出する接触検出方法
において、前記移動物を、前記接触対象物に接近する第
1の方向と、当該第1の方向に対してある角度を有する
第2の方向とにそれぞれ移動可能とし、前記移動物を前
記第1の方向と前記第2の方向とにそれぞれ前記移動物
の移動下における前記移動物の前記第1の方向あるいは
第2の方向の負荷変動を生じさせる移動をさせて当該移
動物と前記接触対象物とを接近させ、前記負荷変動を検
出し、前記負荷変動より前記移動物と前記接触対象物と
が接触したことを検出するものである。
【0013】この発明による接触検出方法では、移動物
を第1の方向(たとえば、X軸方向)と第2の方向(た
とえば、Y軸方向)とにそれぞれ所定速度で移動させて
移動物を接触対象物に接近させる状態で、この移動物の
第1の方向あるいは第2の方向の負荷変動を検出し、こ
の負荷変動より移動物が接触対象物に接触したことを検
出する。
【0014】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、前記移動物の移動
に、所定周波数、所定振幅による前記第1の方向あるい
は前記第2の方向の往復運動を重畳させて前記移動物と
前記接触対象物とを接近させるものである。
【0015】この発明による接触検出方法では、移動物
を第1の方向と第2の方向とにそれぞれ所定速度で移動
させ、その移動に第1の方向あるいは第2の方向の往復
運動を重畳させて移動物を接触対象物に接近させる状態
で、この移動物の第1の方向あるいは第2の方向の負荷
変動を検出し、この負荷変動より移動物が接触対象物に
接触したことを検出する。
【0016】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、前記移動物の移動
に、所定周波数、所定振幅による前記第1の方向の往復
運動と、所定周波数、所定振幅による前記第2の方向の
往復運動とを重畳させて前記移動物と前記接触対象物と
を接近させるものである。
【0017】この発明による接触検出方法では、移動物
を第1の方向と第2の方向とにそれぞれ所定速度で移動
させ、その移動に第1の方向および第2の方向の往復運
動をそれぞれ重畳させて移動物を接触対象物に接近させ
る状態で、この移動物の第1の方向あるいは第2の方向
の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が接触対
象物に接触したことを検出する。
【0018】つぎの発明による接触検出方法は、移動物
と接触対象物とが接触したことを検出する接触検出方法
において、前記移動物を、前記接触対象物に接近する第
1の方向に移動可能とし、前記接触対象物を前記第1の
方向に対してある角度を有する第2の方向に移動可能と
し、前記移動物を前記第1の方向へ所定速度で移動させ
て当該移動物と前記接触対象物とを接近させると共に、
前記接触対象物を前記第2の方向に移動させ、前記移動
物および前記接触対象物の移動下における前記接触対象
物の前記第2の方向の負荷変動を検出し、当該負荷変動
より前記移動物と前記接触対象物とが接触したことを検
出するものである。
【0019】この発明による接触検出方法では、移動物
を、接触対象物に接近する第1の方向(たとえば、X軸
方向)へ所定速度で移動させて移動物を接触対象物に接
近させると共に、接触対象物を第1の方向に対してある
角度を有する第2の方向(たとえば、Y軸方向)に移動
させた状態で、接触対象物の第2の方向の負荷変動を検
出し、この負荷変動より移動物が接触対象物に接触した
ことを検出する。
【0020】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、前記移動物の移動
に、所定周波数、所定振幅による前記第1の方向の往復
運動を重畳させて前記移動物と前記接触対象物とを接近
させるものである。
【0021】この発明による接触検出方法では、移動物
を第1の方向に所定速度で移動させ、その移動に第1の
方向の往復運動を重畳させて移動物を接触対象物に接近
させ、接触対象物を第3の方向に移動させた状態で、接
触対象物の第3の方向の負荷変動を検出し、この負荷変
動より移動物が接触対象物に接触したことを検出する。
【0022】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、前記移動物を、前記
第1の方向に加えて前記第1の方向に対してある角度を
有する第3の方向にも移動可能とし、前記移動物を前記
第1の方向へ所定速度で移動させて当該移動物と前記接
触対象物とを接近させつつ前記第3の方向に、所定周波
数、所定振幅をもって往復移動させるものである。
【0023】この発明による接触検出方法では、移動物
を第1の方向へ所定速度で移動させて移動物を接触対象
物に接近させつつ第2の方向(たとえば、Y軸方向)に
往復移動させて移動物を接触対象物に接近させると共
に、接触対象物を第1の方向に対してある角度を有する
第3の方向に移動させた状態で、接触対象物の第3の方
向の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が接触
対象物に接触したことを検出する。
【0024】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、前記接触対象物の移
動に、所定周波数、所定振幅による前記第2の方向の往
復運動を重畳させるものである。
【0025】この発明による接触検出方法では、移動物
を、接触対象物に接近する第1の方向へ所定速度で移動
させて移動物を接触対象物に接近させると共に、接触対
象物を第2の方向に移動させ、その移動に第2の方向の
往復運動を重畳させた状態で、接触対象物の第2の方向
の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が接触対
象物に接触したことを検出する。
【0026】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、前記第1の方向、前
記第2の方向あるいは前記第3の方向の負荷変動の検出
に加えて、他の方向の負荷変動を検出し、複数の方向の
負荷変動の組み合わせにより前記移動物と前記接触対象
物とが接触したことを検出するものである。
【0027】この発明による接触検出方法では、第1の
方向と第2の方向、第1の方向と第3の方向、第2の方
向と第3の方向、あるいは第1の方向と第2の方向と第
3の方向の負荷変動の組み合わせにより移動物が接触対
象物に接触したことを検出する。
【0028】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、負荷変動の検出対象
になる方向への駆動を行うサーボ装置のPI制御におけ
る速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流フィード
バック値を駆動負荷代表値として検出し、所定期間に亘
る前記駆動負荷代表値と前記移動物の位置データとを時
系列に記憶し、前記所定期間において前記駆動負荷代表
値の増加量が規定値を超えれば、接触と判定し、この接
触判定時点から前記駆動負荷代表値の変化開始時点を検
出し、この変化開始時点での前記移動物の前記第1の方
向の位置データが示す位置を接触位置とするものであ
る。
【0029】この発明による接触検出方法では、速度積
分指令値、電流指令値、あるいは電流フィードバック値
などの駆動負荷代表値と移動物の第1の方向の位置デー
タとを所定期間に亘って時系列に記憶し、所定期間にお
いて駆動負荷代表値の変化量が規定値を超えれば、接触
と判定し、この接触判定時点から駆動負荷代表値の変化
開始時点を検出し、この変化開始時点での移動物の前記
第1の方向の位置データが示す位置を接触位置とする。
【0030】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、負荷変動の検出対象
になる方向への駆動を行うサーボ装置のPI制御におけ
る速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流フィード
バック値を駆動負荷代表値として検出し、所定期間に亘
る前記駆動負荷代表値と前記移動物の位置データとを時
系列に記憶し、前記所定期間において前記駆動負荷代表
値に往復運動の周波数成分が現れれば、接触と判定し、
この接触判定時点から前記駆動負荷代表値の変化開始時
点を検出し、この変化開始時点での前記移動物の前記第
1の方向の位置データが示す位置を接触位置とするもの
である。
【0031】この発明による接触検出方法では、速度積
分指令値、電流指令値、あるいは電流フィードバック値
などの駆動負荷代表値と移動物の第1の方向の位置デー
タとを所定期間に亘って時系列に記憶し、所定期間にお
いて駆動負荷代表値に往復運動の周波数成分が現れれ
ば、接触と判定し、この接触判定時点から駆動負荷代表
値の変化開始時点を検出し、この変化開始時点での移動
物の前記第1の方向の位置データが示す位置を接触位置
とする。
【0032】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、前記第1の方向ある
いは前記第2の方向の往復運動により、前記第1の方向
の負荷変動が往復運動の周波数に応じて周期的に上昇す
ると予測される区間を特定し、この区間において負荷変
化量が規定量を超えたか否かによって前記移動物と前記
接触対象物とが接触したかを判定するものである。
【0033】この発明による接触検出方法では、第1の
方向あるいは第2の方向の往復運動により、第1の方向
の負荷変動が第2の方向の往復運動の周波数に応じて周
期的に上昇すると予測される区間を特定し、この区間に
おいて負荷変化量が規定量を超えたか否かによって移動
物が接触対象物に接触したかを判定する。
【0034】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、非接触状態での駆動
負荷代表値を前記移動物の位置データと共に予め計測し
て基準変化量として記憶しておき、負荷変動の検出対象
になる方向への駆動を行うサーボ装置のPI制御におけ
る速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流フィード
バック値を駆動負荷代表値として検出し、この駆動負荷
代表値と前記基準変化量との差分あるいは差分の変化量
が規定量を超えた時点での前記第1の方向の位置を接触
位置と判定し、この接触判定時点から前記駆動負荷代表
値の変化開始時点を検出し、当該変化開始時点での前記
移動物の前記第1の方向の位置データが示す位置を接触
位置とするものである。
【0035】この発明による接触検出方法では、非接触
状態での駆動負荷代表値を移動物の位置データと共に予
め計測して基準変化量として記憶しておき、負荷変動の
検出対象になる方向への駆動を行うサーボ装置のPI制
御における速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流
フィードバック値を駆動負荷代表値として検出し、この
駆動負荷代表値と基準変化量との差分あるいは差分の変
化量が規定量を超えた時点での第1の方向の位置を接触
位置と判定し、この接触判定時点から駆動負荷代表値の
変化開始時点を検出し、当該変化開始時点での移動物の
第1の方向の位置データが示す位置を接触位置とする。
【0036】つぎの発明による接触検出方法は、上述の
発明による接触検出方法において、前記往復運動の周波
数、振幅を前記移動物や前記接触対象物の材質に合わせ
て変更可能に設定するものである。
【0037】この発明による接触検出方法では、往復運
動の周波数、振幅を移動物や接触対象物の材質に合わせ
て変更可能に設定する。
【0038】また、上述の目的を達成するために、この
発明による接触検出装置は、移動物と接触対象物とが接
触したことを検出する接触検出装置において、前記移動
物を、前記接触対象物に接近する第1の方向と、当該第
1の方向に対してある角度を有する第2の方向とにそれ
ぞれ移動可能とし、前記移動物を、前記接触対象物に接
近する第1の方向へ所定速度で移動させ、前記移動物と
前記接触対象物とを接近させつつ前記第2の方向に、前
記移動物の移動下における前記移動物の前記第1の方向
の負荷変動を生じさせる移動をさせる制御を行う制御手
段と、前記負荷変動を検出し、前記負荷変動より前記移
動物と前記接触対象物とが接触したことを判定する接触
判定手段と、を有しているものである。
【0039】この発明による接触検出装置では、制御手
段によって移動物を第1の方向(たとえば、X軸方向)
へ所定速度で移動させて移動物を接触対象物に接近させ
つつ第2の方向(たとえば、Y軸方向)に往復移動させ
た状態で、この移動物の第1の方向の負荷変動を検出
し、この負荷変動より移動物が接触対象物に接触したこ
とを接触判定手段によって判定する。
【0040】つぎの発明による接触検出装置は、移動物
と接触対象物とが接触したことを検出する接触検出装置
において、前記移動物を、前記接触対象物に接近する第
1の方向に移動可能とし、前記移動物を前記第1の方向
へ前記移動物の移動下における前記移動物の前記第1の
方向に対してある角度を有する第2の方向の負荷変動を
生じさせる移動をさせて前記移動物と前記接触対象物と
を接近させる制御を行う制御手段と、前記負荷変動を検
出し、前記負荷変動より前記移動物と前記接触対象物と
が接触したことを判定する接触判定手段と、を有してい
るものである。
【0041】この発明による接触検出装置では、制御手
段により第2の方向の移動を停止して移動物を第1の方
向(たとえば、X軸方向)へ所定速度で移動させて移動
物を接触対象物に接近させる状態で、この移動物の第2
の方向(たとえば、Y軸方向)の負荷変動を検出し、こ
の負荷変動より移動物が接触対象物に接触したことを接
触判定手段によって判定する。
【0042】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、前記制御手段は、前
記移動物の移動に、所定周波数、所定振幅による前記第
1の方向の往復運動を重畳させて前記移動物を前記接触
対象物に接近させる制御を行うものである。
【0043】この発明による接触検出装置では、制御手
段によって第2の方向の移動を停止して移動物を第1の
方向へ所定速度で移動させつつ、この移動に第1の方向
の往復運動を重畳させて移動物を接触対象物に接近させ
る状態で、この移動物の第2の方向の負荷変動を検出
し、この負荷変動より移動物が接触対象物に接触したこ
とを接触判定手段によって判定する。
【0044】つぎの発明による接触検出装置は、移動物
と接触対象物とが接触したことを検出する接触検出装置
において、前記移動物を、前記接触対象物に接近する第
1の方向と、当該第1の方向に対してある角度を有する
第2の方向とにそれぞれ移動可能とし、前記移動物を前
記第1の方向と前記第2の方向とにそれぞれ所定速度で
移動させて前記移動物と前記接触対象物とを接近させる
制御を行う制御手段と、前記移動物の移動下における前
記移動物の前記第1の方向あるいは前記第2の方向の負
荷変動を検出し、当該負荷変動より前記移動物と前記接
触対象物とが接触したことを判定する接触判定手段と、
を有しているものである。
【0045】この発明による接触検出装置では、制御手
段によって移動物を第1の方向(たとえば、X軸方向)
と第2の方向(たとえば、Y軸方向)とにそれぞれ所定
速度で移動させて移動物を接触対象物に接近させる状態
で、この移動物の第1の方向あるいは第2の方向の負荷
変動を検出し、この負荷変動より移動物が接触対象物に
接触したことを接触判定手段によって判定する。
【0046】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、前記制御手段は、前
記移動物の移動に、所定周波数、所定振幅による前記第
1の方向あるいは前記第2の方向の往復運動を重畳させ
て前記移動物と前記接触対象物とを接近させる制御を行
うものである。
【0047】この発明による接触検出装置では、制御手
段によって移動物を第1の方向と第2の方向とにそれぞ
れ所定速度で移動させ、その移動に第1の方向あるいは
第2の方向の往復運動を重畳させて移動物を接触対象物
に接近させる状態で、この移動物の第1の方向あるいは
第2の方向の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動
物が接触対象物に接触したことを接触判定手段によって
判定する。
【0048】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、前記制御手段は、前
記移動物の移動に、所定周波数、所定振幅による前記第
1の方向の往復運動と、所定周波数、所定振幅による前
記第2の方向の往復運動とを重畳させて前記移動物と前
記接触対象物とを接近させる制御を行うものである。
【0049】この発明による接触検出装置では、制御手
段によって移動物を第1の方向と第2の方向とにそれぞ
れ所定速度で移動させ、その移動に第1の方向および第
2の方向の往復運動をそれぞれ重畳させて移動物を接触
対象物に接近させる状態で、この移動物の第1の方向あ
るいは第2の方向の負荷変動を検出し、この負荷変動よ
り移動物が接触対象物に接触したことを接触判定手段に
よって判定する。
【0050】つぎの発明による接触検出装置は、移動物
と接触対象物とが接触したことを検出する接触検出装置
において、前記移動物を、前記接触対象物に接近する第
1の方向へ所定速度で移動させて前記移動物と前記接触
対象物とを接近させると共に、前記接触対象物を前記第
1の方向に対してある角度を有する第2の方向に移動さ
せる制御を行う制御手段と、前記移動物および前記接触
対象物の移動下における前記接触対象物の前記第2の方
向の負荷変動を検出し、当該負荷変動より前記移動物と
前記接触対象物とが接触したことを判定する接触判定手
段と、を有しているものである。
【0051】この発明による接触検出装置では、制御手
段によって移動物を、接触対象物に接近する第1の方向
(たとえば、X軸方向)へ所定速度で移動させて移動物
を接触対象物に接近させると共に、接触対象物を第1の
方向に対してある角度を有する第3の方向(たとえば、
Z軸方向)に移動させた状態で、接触対象物の第3の方
向の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が接触
対象物に接触したことを接触判定手段によって判定す
る。
【0052】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、前記制御手段は、前
記移動物の移動に、所定周波数、所定振幅による前記第
1の方向の往復運動を重畳させて前記移動物と前記接触
対象物とを接近させる制御を行うものである。
【0053】この発明による接触検出装置では、制御手
段によって移動物を、接触対象物に接近する第1の方向
へ所定速度で移動させつつ、この移動に第1の方向の往
復運動を重畳させて移動物を接触対象物に接近させると
共に、接触対象物を第1の方向に対してある角度を有す
る第3の方向に移動させた状態で、接触対象物の第3の
方向の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が接
触対象物に接触したことを接触判定手段によって判定す
る。
【0054】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、前記移動物を、前記
第1の方向に加えて前記第1の方向に対してある角度を
有する第2の方向にも移動可能とし、前記制御手段は、
前記移動物を前記第1の方向へ所定速度で移動させて当
該移動物と前記接触対象物とを接近させつつ前記第2の
方向に、所定周波数、所定振幅をもって往復移動させる
制御を行うものである。
【0055】この発明による接触検出装置では、制御手
段により移動物を第1の方向へ所定速度で移動させて移
動物を接触対象物に接近させつつ第2の方向(たとえ
ば、Y軸方向)に往復移動させて移動物を接触対象物に
接近させると共に、接触対象物を第1の方向に対してあ
る角度を有する第3の方向に移動させた状態で、接触対
象物の第3の方向の負荷変動を検出し、この負荷変動よ
り移動物が接触対象物に接触したことを接触判定手段に
よって判定する。
【0056】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、前記制御手段は、前
記接触対象物の移動に、所定周波数、所定振幅による前
記第3の方向の往復運動を重畳させる制御を行うもので
ある。
【0057】この発明による接触検出装置では、制御手
段によって移動物を、接触対象物に接近する第1の方向
へ所定速度で移動させて移動物を接触対象物に接近させ
ると共に、接触対象物を第3の方向に移動させつつ、こ
の移動に第3の方向の往復運動を重畳させた状態で、接
触対象物の第3の方向の負荷変動を検出し、この負荷変
動より移動物が接触対象物に接触したことを接触判定手
段によって判定する。
【0058】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、前記接触判定手段
は、前記第1の方向、前記第2の方向あるいは前記第3
の方向の負荷変動の検出に加えて、他の方向の負荷変動
を検出し、複数の方向の負荷変動の組み合わせにより前
記移動物と前記接触対象物とが接触したことを判定す
る。
【0059】この発明による接触検出装置では、接触判
定手段は、第1の方向と第2の方向、第1の方向と第3
の方向、第2の方向と第3の方向、あるいは第1の方向
と第2の方向と第3の方向の負荷変動の組み合わせによ
り移動物が接触対象物に接触したことを判定する。
【0060】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、負荷変動の検出対象
になる方向への駆動を行うサーボ装置のPI制御におけ
る速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流フィード
バック値を駆動負荷代表値とし、所定期間に亘る前記駆
動負荷代表値と前記移動物の前記第1の方向の位置デー
タとを時系列に記憶する記憶手段を有し、前記接触判定
手段は、前記所定期間において前記駆動負荷代表値の変
化量が規定値を超えれば、接触と判定し、接触判定時点
から前記駆動負荷代表値の変化開始時点を検出し、この
変化開始時点での前記移動物の前記第1の方向の位置デ
ータが示す位置を接触位置とする接触位置特定手段を有
しているものである。
【0061】この発明による接触検出装置では、記憶手
段が速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流フィー
ドバック値などの駆動負荷代表値と移動物の第1の方向
の位置データとを所定期間に亘って時系列に記憶し、接
触判定手段は、所定期間において駆動負荷代表値の変化
量が規定値を超えれば、接触と判定し、接触位置特定手
段は、この接触判定時点から駆動負荷代表値の変化開始
時点を検出し、この変化開始時点での移動物の第1の方
向の位置データが示す位置を接触位置とする。
【0062】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、負荷変動の検出対象
になる方向への駆動を行うサーボ装置のPI制御におけ
る速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流フィード
バック値を駆動負荷代表値とし、所定期間に亘る前記駆
動負荷代表値と前記移動物の前記第1の方向の位置デー
タとを時系列に記憶する記憶手段を有し、前記接触判定
手段は、前記所定期間において前記駆動負荷代表値に往
復運動の周波数成分が現れれば、接触と判定し、接触判
定時点から前記駆動負荷代表値の変化開始時点を検出
し、この変化開始時点での前記移動物の前記第1の方向
の位置データが示す位置を接触位置とする接触位置特定
手段を有しているものである。
【0063】この発明による接触検出装置では、記憶手
段が速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流フィー
ドバック値などの駆動負荷代表値と移動物の第1の方向
の位置データとを所定期間に亘って時系列に記憶し、接
触判定手段は、所定期間において駆動負荷代表値に往復
運動の周波数成分が現れれば、接触と判定し、接触位置
特定手段は、この接触判定時点から駆動負荷代表値の変
化開始時点を検出し、この変化開始時点での移動物の第
1の方向の位置データが示す位置を接触位置とする。
【0064】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、前記接触判定手段
は、前記第1の方向あるいは前記第2の方向の往復運動
により前記第1の方向の負荷変動が前記往復運動の周波
数に応じて周期的に上昇すると予測される区間を特定
し、この区間において負荷変化量が規定量を超えたか否
かによって前記移動物と前記接触対象物とが接触したか
を判定するものである。
【0065】この発明による接触検出装置では、接触判
定手段は、第1の方向あるいは第2の方向の往復運動に
より、第1の方向の負荷変動が第2の方向の往復運動の
周波数に応じて周期的に上昇すると予測される区間を特
定し、この区間において負荷変化量が規定量を超えたか
否かによって移動物が接触対象物に接触したかを判定す
る。
【0066】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、負荷変動の検出対象
になる方向への駆動を行うサーボ装置のPI制御におけ
る速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流フィード
バック値を駆動負荷代表値とし、非接触状態での駆動負
荷代表値を前記移動物の位置データと共に予め基準変化
量として記憶する記憶手段を有し、前記接触判定手段は
駆動負荷代表値と前記記憶手段に記憶されている基準変
化量との差分あるいは差分の変化量が規定量を超えた時
点での前記第1の方向の位置を接触判定位置とし、この
接触判定時点から前記駆動負荷代表値の変化開始時点を
検出し、当該変化開始時点での前記移動物の前記第1の
方向の位置データが示す位置を接触位置とするものであ
る。
【0067】この発明による接触検出装置では、記憶手
段が非接触状態での駆動負荷代表値を移動物の位置デー
タと共に予め基準変化量として記憶し、接触判定手段
が、駆動負荷代表値と記憶手段に記憶されている基準変
化量との差分あるいは差分の変化量が規定量を超えた時
点での第1の方向の位置を接触判定位置とし、この接触
判定時点から駆動負荷代表値の変化開始時点を検出し、
当該変化開始時点での移動物の第1の方向の位置データ
が示す位置を接触位置とする。
【0068】つぎの発明による接触検出装置は、上述の
発明による接触検出装置において、前記制御手段は、前
記往復運動の周波数、振幅を前記移動物や前記接触対象
物の材質に合わせて変更可能に設定するものである。
【0069】この発明による接触検出装置では、制御手
段は、各方向の往復運動の周波数、振幅を移動物や接触
対象物の材質に合わせて変更可能に設定する。
【0070】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発
明に係る接触検出方法および装置の実施の形態を詳細に
説明する。なお、以下に説明する実施の形態において
は、各軸方向を、三次元の直角座標軸系で、つぎのよう
に定義する。 第1の軸方向: 接触対象物である被加工物Wに接近す
るX軸方向 第2の軸方向: 第1の軸方向であるX軸方向に対して
直交するY軸方向 第3の軸方向: 第1の軸方向であるX軸方向に対して
直交するZ軸方向
【0071】(実施の形態1)図1〜図3はこの発明に
よる接触検出装置の実施の形態1を示している。図1に
おいて、1は数値制御方式の工作機械を示している。工
作機械1は、移動物である工具3を保持してX軸方向に
往復移動可能なX軸工具台5と、X軸工具台5をY軸方
向に往復移動させるY軸工具台7と、丸棒状の被加工物
Wを保持してZ軸方向に往復移動可能なZ軸ワークヘッ
ド9とを有している。
【0072】X軸工具台5はX軸サーボモータ11によ
り駆動されるX軸送りねじ13によX軸方向に軸移動
し、Y軸工具台7はY軸サーボモータ15により駆動さ
れるY軸送りねじ17によりY軸方向に軸移動し、Z軸
ワークヘッド9はZ軸サーボモータ19により駆動され
るY軸送りねじ21によりZ軸方向に軸移動する。X
軸,Y軸,Z軸の各サーボモータ11,15,19は、
X軸サーボアンプ(サーボコントローラ)23、Y軸サ
ーボアンプ25、Z軸サーボアンプ27によりそれぞれ
個別に制御される。
【0073】X軸サーボアンプ23は、数値制御装置の
位置指令作成部101よりX軸位置指令値(位置指令信
号)Px* を入力し、X軸サーボモータ11に付随して
設けられたX軸ロータリエンコーダ(位置検出器)29
より位置フィードバック値(位置フィードバック信号)
Pxを入力し、X軸サーボモータ11に対する電力供給
量を制御してフィードバック補償式にX軸位置制御を行
う。
【0074】Y軸サーボアンプ25は、数値制御装置の
位置指令作成部101よりY軸位置指令値Py* を入力
し、Y軸サーボモータ15に付随して設けられたY軸ロ
ータリエンコーダ31より位置フィードバック値Pyを
入力し、Y軸サーボモータ15に対する電力供給量を制
御してフィードバック補償式にY軸位置制御を行う。
【0075】Z軸サーボアンプ27は、数値制御装置の
位置指令作成部101よりZ軸位置指令値Pz* を入力
し、Z軸サーボモータ19に付随して設けられたZ軸ロ
ータリエンコーダ33より位置フィードバック値Pzを
入力し、Z軸サーボモータ19に対する電力供給量を制
御してフィードバック補償式にZ軸位置制御を行う。
【0076】図2はX軸サーボアンプ23の具体例を示
している。X軸サーボアンプ23は、位置制御ループを
メインループとし、速度制御ループ、電流制御ループを
順にマイナループとした一般的な制御系によるものであ
り、X軸位置指令値Px* と位置フィードバック値Px
との偏差に応じたX軸位置指令値(位置指令信号)Vx
* を生成する位置制御器41と、速度指令値Vx* と速
度演算器43による速度フィードバック値Vxとの偏差
に応じた電流指令値(電流指令信号)Ix* を生成する
速度制御器45と、電流指令値Ix* と電流検出器47
による電流フィードバック値Ixとの偏差に応じた電圧
指令値(電圧指令信号)Ex* を生成する電流制御器4
9と、電流制御器49よりの電圧指令値(電圧指令信
号)Ex*に応じてX軸サーボモータ11に与える電圧
を制御するインバータ等による電圧変換器51とを有し
ている。
【0077】速度制御器45は、PI制御を行うもので
あり、速度比例指令値(P成分)Ipx* を算出する速
度比例指令値演算部53と、速度積分指令値(I成分)
Iix* を算出する速度積分指令値演算部55とを有
し、速度比例指令値Ipx* と速度積分指令値Iix*
とを加算してX軸の電流指令値Ix* を出力する。
【0078】なお、Y軸サーボアンプ25、Z軸サーボ
アンプ27も、制御対象軸が相違するだけで、上述のX
軸サーボアンプ23と同等に構成されており、その説明
は省略する。
【0079】ここに、数値制御装置の位置指令作成部1
01と、上述のような各軸のサーボアンプ23,25,
27により、各軸の軸制御手段が構成される。
【0080】位置指令作成部101と、X軸サーボアン
プ23、Y軸サーボアンプ25による軸制御手段は、接
触検出動作時には、X軸工具台5と共に工具3を、接触
対象物である被加工物Wの外周面に接近するX軸方向へ
所定速度で定速移動させ、工具3を被加工物Wの外周面
に接近させつつ、Y軸工具台7を、所定周波数、所定振
幅をもって往復移動させる制御を行う。
【0081】この往復移動の周波数は、工具3の種類
や、被加工物Wの材質、大きさ等により適正値は異なる
が、通常、5〜40Hzで、振幅は10〜60μm程度
が妥当である。たとえば、工具3が溝入れバイトであれ
ば、これは、突切りバイトより鈍角で、被加工物Wに対
する接触面積が大きいから、突切りバイトの場合に比し
て振幅は小さくてよく、被加工物Wが直径20mmのス
テンレス鋼製である場合、周波数が15Hz程度である
と、最適振幅は、溝入れバイトで20μm、突切りバイ
トで30μm程度になる。
【0082】また、アルミニウムなど、被加工物Wの硬
度が柔らかいほど、接触時の負荷変動の傾きが小さいこ
とから、最適振幅は大きくなり、被加工物Wが直径20
mmのアルミニウム製である場合、周波数が15Hz程
度であると、突切りバイト使用で、最適振幅は40μm
程度になる。また、被加工物Wが小径であるほど、被加
工物Wが振動し易いから、最適振幅も最適周波数も小さ
くなる。たとえば、被加工物Wが直径4mmのアルミニ
ウム製である場合、突切りバイト使用で、最適周波数5
〜10Hz程度で、最適振幅は20μm程度になる。な
お、この周波数、振幅は、パラメータ設定によって、工
具3の種類や、被加工物Wの材質、大きさに合わせて変
更可能に設定することができる。
【0083】接触位置検出装置61は、記憶手段63
と、接触判定手段65と、接触位置特定手段67とを有
している(図1参照)。
【0084】この実施の形態における負荷変動の検出対
象軸はX軸(一定送り軸)であり、記憶手段63は、接
触検出動作時において、負荷変動の検出対象になるX軸
方向の軸駆動を行うサーボ装置のPI制御における速度
積分指令値Iix* 、電流指令値Ix* 、あるいは電流
フィードバック値Ixを駆動負荷代表値としてストアす
ると共に、X軸方向の位置フィードバック値(位置デー
タ)Pxを時系列に記憶する。換言すれば、記憶手段6
3は、X軸方向の駆動負荷代表値(たとえば、電流指令
値Ix* )とX軸位置データPxとをペアにして時間タ
グを添付して保存する。
【0085】接触判定手段65は、基本的には、接触検
出のための上述の工具移動下において、記憶手段63よ
りX軸の駆動負荷代表値(速度積分指令値Iix* 、電
流指令値Ix* 、あるいは電流フィードバック値Ix)
を取り込み、この駆動負荷代表値よりX軸方向の負荷変
動成分を検出し、当該負荷変動成分より工具3が被加工
物Wに接触したことを判定する。接触位置特定手段67
は、接触判定手段65による接触判定に基づいて記憶手
段63よりX軸方向の位置データPxを取り込み、X軸
位置データPxが示す位置を接触位置とする。
【0086】上述のように、工具3をX軸方向に一定速
度で送りながらY軸方向(横方向)に一定周波数で往復
移動させて被加工物Wに接触させることにより、接触開
始時には、工具3は被加工物Wに対して接触と離脱を繰
り返すことになる。
【0087】これにより、一定速度送り軸(X軸)側の
接触時の駆動負荷代表値は、図3に示されているよう
に、Y軸方向の往復運動の周波数に応じた周期をもって
波打ち増減しつつ増加し、その波打ちにより負荷変動が
増幅する。この結果、食込み量を大きくしたり、突入速
度を上げることなく、大きい負荷変動率(負荷上昇の傾
き)が得られ、これにより接触判定が正確に行われる。
【0088】なお、図3において、(a)は一定速度送
り軸(X軸)の駆動負荷代表値を、(b)はX軸位置
を、(c)は往復運動軸(Y軸)位置を、それぞれ示し
ている。また(a)で、波線は、Y軸方向の往復運動な
しの場合の駆動負荷代表値を示している。
【0089】以下、接触判定および接触位置特定の詳細
具体例について説明する。通常、一定速度送り軸(X
軸)の駆動負荷代表値は、接触前では略一定値であり、
大きい変化はなく、接触後は、Y軸方向の往復、すなわ
ち、往復運動軸(Y軸)の影響で、往復移動にほぼ同期
した負荷変動が現れる。ここで、単位時間t当たりの駆
動負荷変化量の規定値をItsとする。単位時間tの間
に変化した負荷変動値ΔI≧Itsとなったときに接触
と判定し、軸指令を停止させるか、あるいは被加工物W
に対する影響を少なくするために逆X軸方向にある距離
だけ動かして非接触状態にする。
【0090】つぎに、この負荷変動が何周期前から発生
しているのかを診断する。基準規定値Itsは接触時の
最低負荷変動傾きによって設定するので、接触時間が、
サンプリングし記憶されている時間より以前にあること
は無い。そこで、負荷変動の判定時間をだんだん短くし
て行き、いつ接触が起こったかを絞って行く。こうし
て、接触した時間を検出し、この時間に記憶したX軸の
フィードバック位置を接触位置とする。
【0091】これらのことにより、被加工物に大きい食
込み傷を付けることなく、またバイト等の工具にチッピ
ング等の損傷を与えることなく、高精度に、信頼性高
く、接触検出と接触位置検出が行われる。
【0092】つぎに、図4を参照して接触位置の絞り込
み判定の具体例を説明する。この具体例では、接触位置
検出装置61は、所定サンプリング数の電流指令値Ix
* とX軸位置データPxとY軸位置データPyとを記憶
する。このデータ記憶は、最新サンプリングのものをn
とし、これより1回前のサンプリング時のものをn−1
,2回前のサンプリング時のものをn−2 ,3回前の
サンプリング時のものをn−3 ,4回前のサンプリング
時のものをn−4 ,5回前のサンプリング時のものをn
−5 として行う。
【0093】接触判定は、最新サンプリングの電流値I
nと5回前のサンプリング時の電流値In-5 との差ΔI
=(In ) −(In-5 )が規定値Its以上であるか否
かにより行い、差ΔI=(In ) −(In-5 )≧Its
であれば、接触と判定し、接触点フラグをオンする。
【0094】接触点フラグのオンにより接触位置の絞り
込みが開始される。この接触位置の絞り込みは、まず、
最新サンプリングの電流値Inと4回前のサンプリング
時の電流値In-4 との差ΔI=(In ) −(In-4 )が
規定値Its以上であるか否かの判定を行い、(In )
−(In-4 )が規定値Its未満であれば、接触位置を
Pxn-5,Pyn-5 と特定する。
【0095】これに対し、(In ) −(In-4 )≧It
sであれば、接触は、(Pxn-5,Pyn-5)の位置より手
前であると判断し、最新サンプリングの電流値In と3
回前のサンプリング時の電流値In-3 との差ΔI=(I
n ) −(In-3 )が規定値Its以上であるか否かの判
定を行い、(In ) −(In-3 )が規定値Its未満で
あれば、接触位置をPxn-4 、Pyn-4 と特定する。
【0096】(In ) −(In-3 )≧Itsであれば、
接触は、(Pxn-4,Pyn-4 )の位置より手前であると
判断し、最新サンプリングの電流値Inと2回前のサン
プリング時の電流値In−2との差ΔI=(In ) −
(In-2 )が規定値Its以上であるか否かの判定を行
い、(In ) −(In-2 ) が規定値Its未満であれ
ば、接触位置をPxn-3,Pyn-3 と特定する。
【0097】(In ) −(In-2)≧Itsであれば、接
触は、(Pxn-3,Pyn-3 )の位置より手前であると判
断し、最新サンプリングの電流値In と1回前のサンプ
リング時の電流値In-1 との差ΔI=(In ) −(I
n-1 )が規定値Its以上であるか否かの判定を行い、
(In ) −(In-1 )が規定値Its未満であれば、接
触位置をPxn-2,Pyn-2 と特定する。
【0098】上述のようにして接触位置を絞り込んでい
き、(In ) −(In-1 )≧Itsであれば、接触位置
をPxn-1,Pyn-1 と特定する。
【0099】接触位置判定の他の具体例として、非接触
状態での駆動負荷代表値、たとえば電流指令値Ix*
予め計測して工具3の位置データと共に基準変化量I0
として記憶しておき、この基準変化量I0 と電流指令値
Ix* の差分(Ix* ) −(I0 ) が規定量を超えた時
点で接触を判定し、この接触判定に基づいて接触位置を
特定することもできる。
【0100】また、図5に示されているように、基準変
化量I0 と電流指令値Ix* の差分ΔI0 = (Ix* )
−(I0 ) を図4におけるサンプリング電流値In と同
等の駆動負荷代表値とし、最新サンプリングの電流差分
ΔI0nと5回前のサンプリング時の電流差分ΔI0n-5
の差、すなわち差分の変化量ΔI00=(ΔI0n)−(Δ
0n-5)が規定値ΔIts以上であるか否かにより行
い、差分の変化量ΔI00=(ΔI0n) −(ΔI0n-5)≧
ΔItsであれば、接触と判定し、これに基づいて図4
に示されている例と同等に接触位置を絞り込むこともで
きる。
【0101】また、この実施の形態では、工具3が被加
工物Wに接触すると、Y軸方向の往復運動の周波数にほ
ぼ同期した負荷変動(図3(a)に示されている電流指
令値Ix* の変化)が発生する。Y軸方向の往復運動の
周波数は既知であるから、電流指令値Ix* を往復運動
の周波数と同じIIRフィルタ等を通し、電流指令値I
* が往復運動の周波数にほぼ同期して変動すれば、接
触と判定することもできる。
【0102】また、Y軸方向の往復運動のための位置指
令から、負荷変動分が上昇する区間を予め予想すること
ができる。Y軸方向の往復運動周期をTとすると、接触
時には、電流指令値Ix* は必ず4/Tの区間で上昇す
ると、予想することができる。従って、この4/Tの区
間内で、上述のようなサンプリングを行うことにより、
他の外乱成分が大きい軸であっても安定した状態で接触
を検出できる。
【0103】(実施の形態2)図6〜図8はこの発明に
よる接触検出装置の実施の形態2を示している。図6は
実施の形態2の構成図であり、図6に於いて、図1に対
応する部分は図1に付した符号と同一の符号を付けてそ
の説明を省略する。
【0104】この実施の形態では、位置指令作成部10
1と、X軸のサーボアンプ23による軸制御手段は、接
触検出動作時には、X軸方向の所定速度による定速移動
に、所定周波数、所定振幅によるX軸方向の往復運動を
重畳させてX軸工具台5をX軸方向に移動させ、工具3
を丸棒状の被加工物Wの外周面に接近させる制御を行
う。
【0105】往復運動の周波数は、工具3の種類や、被
加工物Wの材質、大きさ等により適正値は異なるが、通
常、10〜40Hzで、振幅は30〜60μm程度が妥
当である。なお、この周波数、振幅も、実施の形態1に
おける場合と同等に、パラメータ設定によって、工具3
の種類や、被加工物Wの材質、大きさに合わせて変更可
能に設定することができる。Y軸の軸制御に関しては、
サーボオン状態で、Y軸工具台7を定停止に停止させて
おく。
【0106】この実施の形態における負荷変動の検出対
象軸はY軸(停止軸)であり、接触位置検出装置61の
記憶手段63は、接触検出動作時において、負荷変動の
検出対象になるY軸方向の軸駆動を行うサーボ装置のP
I制御における速度積分指令値、電流指令値あるいは電
流フィードバック値を駆動負荷代表値としてストアする
と共に、X軸方向の位置フィードバック値(位置デー
タ)Pxを時系列に記憶する。ここでは、記憶手段63
は、Y軸方向の駆動負荷代表値(たとえば、電流指令値
Iy* ) とX軸位置データPxとをペアにして時間タグ
を添付して保存する。
【0107】接触判定手段65は、基本的には、接触検
出のための上述の工具移動下において、記憶手段63よ
りY軸の駆動負荷代表値を取り込み、この駆動負荷代表
値よりY軸方向の負荷変動成分を検出し、当該負荷変動
成分より工具3が被加工物Wに接触したことを判定す
る。
【0108】停止軸(Y軸)の駆動負荷代表値は、接触
前では略零で一定値であり、図7に示されているよう
に、工具3がX軸方向より被加工物Wの外周面に接触す
ると、被加工物Wの外周面の傾斜度(円弧)に応じて接
触反力FのY軸方向成分Fyが生じる。なお、図7で、
Fxは接触反力FのX軸方向成分を示している。Y軸方
向成分Fyが生じることにより、工具3が被加工物Wの
外周面に接触すれば、サーボオン状態にあるY軸の駆動
負荷代表値が変化し始め、これの変動成分より工具3が
被加工物Wに接触したことを検出できる。
【0109】Y軸は停止軸であるから、Y軸の駆動負荷
代表値は送りねじ系などの機械的要因による外乱負荷を
含むことがない。このことにより、接触判定は、軸移動
による機械的な外乱負荷の影響を受けることなく、微少
な負荷変動でも的確に行われ、外乱負荷による負荷変動
により誤判定を生じることがない。
【0110】また、この実施の形態でも、被加工物に大
きい食込み傷を付けることなく、バイト等の工具にチッ
ピング等の損傷を与えることなく、高精度に、信頼性高
く、接触検出と接触位置検出を行うことができるように
なる。
【0111】さらに、X軸方向へ所定速度による定速移
動に、所定周波数、所定振幅によるX軸方向の往復運動
を重畳させてX軸工具台5を被加工物Wの外周面に接近
させるから、Y軸の駆動負荷代表値は、接触後には、図
8に示されているように、X軸方向の往復周波数に応じ
た周期をもって波打ち増減しつつ増加し、その波打ちに
より負荷変動が増幅する。この結果、実施の形態1にお
ける場合と同等に、食込み量を大きくしたり、突入速度
を上げることなく、負荷変動率(負荷上昇の傾き)よ
り、接触判定がより一層、正確に行われる。
【0112】なお、図8において、(a)は一定速度送
り+往復運動軸(X軸)の駆動負荷代表値を、(b)は
停止軸(Y軸)の駆動負荷代表値を、(c)はX軸位置
特性を、(d)はY軸位置特性を、それぞれ示してい
る。また各図で、波線はX軸の往復運動なしの場合の各
特性を示している。
【0113】なお、この実施の形態2でも、接触判定お
よび接触位置の特定は、実施の形態1における場合と同
等に行うことができ、実施の形態1における場合と同等
の効果が得られる。
【0114】(実施の形態3)図9〜図12はこの発明
による接触検出装置の実施の形態3を示している。図9
は実施の形態3の構成図であり、図9に於いて、図1に
対応する部分は図1に付した符号と同一の符号を付けて
その説明を省略する。
【0115】この実施の形態では、位置指令作成部10
1と、X軸サーボアンプ23、Y軸サーボアンプ25と
による軸制御手段は、接触検出動作時には、X軸工具台
5をX軸方向へ所定速度によって定速移動させると共
に、Y軸方向の所定速度による定速移動に、所定周波
数、所定振幅によるY軸方向の往復運動を重畳させてY
軸工具台7をY軸方向へ移動させ、工具3を被加工物W
に接近させる制御を行う。
【0116】これにより、工具3はX軸方向の移動とY
軸方向の移動の合成により被加工物Wに対して或る傾斜
角θ(図10参照)をもって被加工物Wに接近、接触す
る。この傾斜角θは、X軸の送り速度とY軸の送り速度
との比により任意の値に設定される。
【0117】工具3が被加工物Wに対して傾斜角θをも
って被加工物Wに接近、接触することにより、工具3が
突切りバイトのように、対称刃先のものの場合でも、傾
斜方向、傾斜角θの選定により、工具3を被加工物Wに
対して垂直(直角)に当てる場合に比して初期接触面積
を大きく取ることが可能になり、同一食込み量で、大き
い負荷変動を発生させることができる。
【0118】これにより、この実施の形態でも、被加工
物に大きい食込み傷を付けることなく、またバイト等の
工具にチッピング等の損傷を与えることなく、高精度
に、信頼性高く、接触検出と接触位置検出を行うことが
できる。
【0119】この実施の形態における負荷変動の検出対
象軸はX軸とY軸のいずれであってもよく、負荷変動が
大きい方の軸を選択することができる。従って、記憶手
段63は、接触検出動作時には、負荷変動の検出対象に
なるX軸方向あるいはY軸方向の駆動負荷代表値とX軸
位置データPxとをペアにして時間タグを添付して保存
する。
【0120】また、この実施の形態では、Y軸方向の送
りには、往復運動が重畳するから、接触時には、図11
に示されているように、X軸の接触時の駆動負荷代表値
は、Y軸方向の往復周波数に応じた周期をもって波打ち
増減しつつ増加し、その波打ちにより負荷変動が増幅す
る。この結果、食込み量を大きくしたり、突入速度を上
げることなく、X軸の負荷変動より、接触判定がより一
層、正確に行われる。
【0121】なお、図11において、(a)はX軸の駆
動負荷代表値を、(b)はY軸の駆動負荷代表値を、そ
れぞれ示している。また各図において、波線はY軸の往
復運動なしの場合を示している。
【0122】この実施の形態でも、往復運動の周波数
は、工具3の種類や、被加工物Wの材質、大きさ等によ
り適正値は異なるが、通常、10〜40Hzで、振幅は
30〜60μm程度が妥当である。なお、この周波数、
振幅も、パラメータ設定によって、工具3の種類や、被
加工物Wの材質、大きさに合わせて変更可能に設定する
ことができる。
【0123】なお、この実施の形態では、Y軸方向に代
えて、X軸方向の送りに往復運動を重畳させてもよく、
この場合には、接触時のY軸の駆動負荷代表値は、X軸
方向の往復周波数に応じた周期をもって波打ち増減しつ
つ増加し、その波打ちにより負荷変動が増幅する。この
結果、食込み量を大きくしたり、突入速度を上げること
なく、Y軸の負荷変動より、接触判定を正確に行うこと
が可能になる。
【0124】また、X軸の定速送りにはX軸方向の往復
運動を重畳させると共に、Y軸の定速送りにはY軸方向
の往復運動を重畳させ、X軸とY軸の両軸にそれぞれ往
復運動を付加してもよい。この場合には、図12に示さ
れているように、2軸の往復運動の相乗効果により、波
打ちによる負荷変動が更に増幅され、食込み量を大きく
したり、突入速度を上げることなく、X軸あるいはY軸
の負荷変動より、接触判定を、より一層、正確に行うこ
とが可能になる。
【0125】なお、図12において、(a)はX軸の駆
動負荷代表値を、(b)はY軸の駆動負荷代表値を、そ
れぞれ示している。
【0126】いずれの場合も、各軸の往復運動の周波数
は、工具3の種類や、被加工物Wの材質、大きさ等によ
り適正値は異なるが、通常、10〜40Hzで、振幅は
30〜60μm程度が妥当である。なお、この周波数、
振幅も、実施の形態1における場合と同等に、パラメー
タ設定によって、工具3の種類や、被加工物Wの材質、
大きさに合わせて変更可能に設定することができる。
【0127】なお、この実施の形態でも、接触判定およ
び接触位置の特定は、実施の形態1における場合と同等
に行うことができる。
【0128】(実施の形態4)図13,図14はこの発
明による接触検出装置の実施の形態4を示している。
【0129】図13は実施の形態4の構成図であり、図
13に於いて、図1に対応する部分は図1に付した符号
と同一の符号を付けてその説明を省略する。
【0130】この実施の形態では、位置指令作成部10
1と、X軸サーボアンプ23、Y軸サーボアンプ25、
Z軸サーボアンプ27とによる軸制御手段は、接触検出
動作時には、X軸工具台5をX軸方向へ所定速度によっ
て定速移動させて工具3を被加工物Wの外周面に接近さ
せつつ、Y軸工具台7を、所定周波数、所定振幅をもっ
て往復移動させ、更に、Z軸ワークヘッド9によって被
加工物WをZ軸方向へ所定速度によって定速移動させる
制御を行う。
【0131】Y軸の往復移動の周波数は、工具3の種類
や、被加工物Wの材質、大きさ等により適正値は異なる
が、通常、10〜40Hzで、振幅は30〜60μm程
度が妥当である。なお、この周波数、振幅も、実施の形
態1における場合と同等に、パラメータ設定によって、
工具3の種類や、被加工物Wの材質、大きさに合わせて
変更可能に設定することができる。
【0132】この実施の形態における負荷変動の検出対
象軸はZ軸(ワーク軸)であり、接触位置検出装置61
の記憶手段63は、接触検出動作時において、負荷変動
の検出対象になるZ軸方向の軸駆動を行うサーボ装置の
PI制御における速度積分指令値、電流指令値あるいは
電流フィードバック値を駆動負荷代表値としてストアす
ると共に、X軸方向の位置フィードバック値(位置デー
タ)Pxを時系列に記憶する。換言すれば、記憶手段6
3は、Z軸方向の駆動負荷代表値(たとえば、電流指令
値Iz* ) と位置データPxとをペアにして時間タグを
添付して保存する。
【0133】接触判定手段65は、基本的には、接触検
出のための上述の工具・被加工物移動下において、記憶
手段63よりZ軸の駆動負荷代表値を取り込み、この駆
動負荷代表値よりZ軸方向の負荷変動成分を検出し、当
該負荷変動成分より工具3が被加工物Wに接触したこと
を判定する。
【0134】この実施の形態は、ワーク主軸がサーボオ
フのために、工具3が被加工物Wに接触しても、その接
触によって被加工物Wが回転し、X軸あるいはY軸にお
いて、大きい負荷変動が発生しない場合に有効であり、
このような場合でも、接触判定を正確に行うことができ
る。
【0135】また、上述のように、工具3をX軸方向に
一定速度で送りながらY軸方向(横方向)に一定周波数
で往復運動させ、被加工物Wに接触させることにより、
実施の形態1における場合と同様に、接触開始時には、
工具3が被加工物Wに対して接触と離脱を繰り返すこと
になる。
【0136】これにより、Z軸の接触時の駆動負荷代表
値は、図14に示されているように、Y軸方向の往復周
波数に応じた周期をもって波打ち増減しつつ増加し、そ
の波打ちにより負荷変動が増幅する。この結果、食込み
量を大きくしたり、突入速度を上げることなく、負荷変
動率(負荷上昇の傾き)により、接触判定が、より一
層、正確に行われる。
【0137】なお、図14において、(a)はX軸の駆
動負荷代表値を、(b)はY軸の駆動負荷代表値を、
(c)はZ軸の駆動負荷代表値を、それぞれ示してい
る。また各図で、波線は、Y軸方向の往復運動なしの場
合の特性を示している。
【0138】この実施の形態では、工具3をX軸方向に
一定速度で送りながらX軸方向に一定周波数で往復運動
させることや、被加工物WにZ軸方向に一定周波数で往
復運動させることを組み合わせることもでき、それらの
往復運動によりZ軸方向の負荷変動を増幅することもで
きる。
【0139】なお、この実施の形態でも、接触判定およ
び接触位置の特定は、実施の形態1における場合と同等
に行うことができる。
【0140】(実施の形態5)図15,図16はこの発
明による接触検出装置の実施の形態5を示している。
【0141】図15は実施の形態5の構成図であり、図
15に於いて、図1に対応する部分は図1に付した符号
と同一の符号を付けてその説明を省略する。
【0142】この実施の形態では、実施の形態1と同等
に、位置指令作成部101と、X軸サーボアンプ23、
Y軸サーボアンプ25による軸制御手段は、接触検出動
作時には、X軸工具台5と共に工具3を接触対象物であ
る被加工物Wの外周面に接近するX軸方向へ所定速度で
定速移動させ、工具3を被加工物Wの外周面に接近させ
つつ、Y軸工具台7を、所定周波数、所定振幅をもって
往復移動させる制御を行う。
【0143】この実施の形態における負荷変動の検出対
象軸は、X軸(一定送り軸)とY軸(往復運動軸)であ
り、記憶手段63は、接触検出動作時において、負荷変
動の検出対象になるX軸方向およびY軸方向の軸駆動を
行うサーボ装置のPI制御における速度積分指令値、電
流指令値あるいは電流フィードバック値を駆動負荷代表
値としてストアすると共に、X軸方向の位置フィードバ
ック値(位置データ)Pxを時系列に記憶する。換言す
れば、記憶手段63は、X軸方向およびY軸方向の駆動
負荷代表値(たとえば、電流指令値Ix* とIy* ) と
位置データPxとをペアにして時間タグを添付して保存
する。
【0144】接触位置検出装置61は駆動負荷代表値合
成手段69を有している。駆動負荷代表値合成手段69
は、同一時間タグのX軸方向の駆動負荷代表値とY軸方
向の駆動負荷代表値とを加算(Ix* +Iy* )し、そ
の合計値を接触判定手段65へ出力する。
【0145】接触判定手段65は、接触検出のための上
述の工具移動下において、X軸方向の駆動負荷代表値と
Y軸方向の駆動負荷代表値との合計値を入力し、この合
計値より負荷変動成分を検出し、当該負荷変動成分より
工具3が被加工物Wに接触したことを判定する。
【0146】この実施の形態では、X軸方向の駆動負荷
代表値とY軸方向の駆動負荷代表値との合計値に基づく
負荷変動成分によって接触判定が行われるから、図15
に示されているように、1軸の場合に比して負荷変動成
分が大きくなり、接触判定が、より一層、正確に行われ
るようになる。また、工具台の慣性が大きく、Y軸方向
の往復振幅を大きくできない場合や、高周波数化により
往復振幅を小さくする場合に有効である。また、負荷変
動成分がどの軸に大きく発生するかが不明の場合も有効
である。
【0147】なお、図16において、(a)はX軸の駆
動負荷代表値を、(b)はY軸の駆動負荷代表値を、
(c)はX軸の駆動負荷代表値とY軸の駆動負荷代表値
との合計値を、それぞれ示している。
【0148】実施の形態5は、実施の形態2〜4のもの
に適用でき、また、駆動負荷代表値の和は、X軸方向の
駆動負荷代表値とY軸方向の駆動負荷代表値とに限られ
ることはなく、実施の形態4では、X軸方向の駆動負荷
代表値とZ軸方向の駆動負荷代表値との2軸、Y軸方向
の駆動負荷代表値とZ軸方向の駆動負荷代表値との2
軸、あるいはX軸方向の駆動負荷代表値とY軸方向の駆
動負荷代表値とZ軸方向の駆動負荷代表値との3軸であ
ってもよい。
【0149】なお、この実施の形態でも、接触判定およ
び接触位置の特定は、実施の形態1における場合と同等
に行うことができる。
【0150】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、この発
明による接触検出方法によれば、移動物を第1の方向に
所定速度で移動させて移動物を接触対象物に接近させつ
つ第2の方向に往復移動させるから、接触時の第1の方
向の負荷変動を増幅することができ、この結果、第1の
方向の負荷変動より接触を正確に検出することができ
る。また、工具等の繰り返し接触による金属疲労からの
破損を軽減できる等の効果が得られる。
【0151】つぎの発明による接触検出方法によれば、
第2の方向の移動を停止して移動物を第1の方向へ所定
速度で移動させて移動物を接触対象物に接近させる状態
で、停止状態の第2の方向の負荷変動を検出し、この負
荷変動より移動物が接触対象物に接触したことを検出す
るから、機械的な外乱負荷の影響を受けることなく、微
少な負荷変動でも接触を正確に検出することができる。
【0152】つぎの発明による接触検出方法によれば、
第2の方向の移動を停止して移動物を、第1の方向へ所
定速度で移動させつつ、この移動に往復運動を重畳させ
て接触対象物に接近させる状態で、停止状態の第2の方
向の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が接触
対象物に接触したことを検出するから、機械的な外乱負
荷の影響を受けることなく、微少な負荷変動でも接触を
正確に検出することができると共に、接触時の第2の方
向の負荷変動を増幅することができ、この結果、第2の
方向の負荷変動より接触を正確に検出することができ
る。また、工具等の繰り返し接触による金属疲労からの
破損を軽減できる等の効果が得られる。
【0153】つぎの発明による接触検出方法によれば、
移動物を第1の方向と第2の方向とにそれぞれ所定速度
で移動させて移動物を接触対象物に接近させる状態で、
この移動物の第1の方向あるいは第2の方向の負荷変動
を検出し、この負荷変動より移動物が接触対象物に接触
したことを検出するから、第1の方向と第2の方向の速
度比で移動物の接触対象物に対する接触角度を変更する
ことができ、これを最適設定することにより、大きい負
荷変動が得られ、精度のよい接触検出が行われるように
なる。
【0154】つぎの発明による接触検出方法にれば、移
動物を第1の方向と第2の方向とにそれぞれ所定速度で
移動させ、その移動に第1の方向あるいは第2の方向の
往復運動を重畳させて移動物を接触対象物に接近させる
状態で、この移動物の第1の方向あるいは第2の方向の
負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が接触対象
物に接触したことを検出するから、第1の方向と第2の
方向の速度比で移動物の接触対象物に対する接触角度を
変更することができ、これを最適設定することにより、
大きい負荷変動が得られ、精度のよい接触検出が行われ
るようになり、しかも接触時の負荷変動を増幅すること
ができ、この結果、第1の方向あるいは第2の方向の負
荷変動より接触を正確に検出することができる。また、
工具等の繰り返し接触による金属疲労からの破損を軽減
できる等の効果が得られる。
【0155】つぎの発明による接触検出方法によれば、
移動物を第1の方向と第2の方向とにそれぞれ所定速度
で移動させ、その移動に第1の方向および第2の方向の
往復運動をそれぞれ重畳させて移動物を接触対象物に接
近させる状態で、この移動物の第1の方向あるいは第2
の方向の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が
接触対象物に接触したことを検出するから、第1の方向
と第2の方向の速度比で移動物の接触対象物に対する接
触角度を変更することができ、これを最適設定すること
により、大きい負荷変動が得られ、精度のよい接触検出
が行われるようになり、しかも接触時の負荷変動をより
一層大きく増幅することができ、この結果、第1の方向
あるいは第2の方向の負荷変動より接触を正確に検出す
ることができる。また、工具等の繰り返し接触による金
属疲労からの破損を軽減できる等の効果が得られる。
【0156】つぎの発明による接触検出方法によれば、
移動物を、接触対象物に接近する第1の方向へ所定速度
で移動させて移動物を接触対象物に接近させると共に、
接触対象物を第1の方向に対してある角度を有する第2
の方向に移動させた状態で、接触対象物の第2の方向の
負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が接触対象
物に接触したことを検出するから、移動物側では負荷変
動が十分に得られない場合でも、接触を正確に検出する
ことができる。
【0157】つぎの発明による接触検出方法によれば、
移動物を第1の方向に所定速度で移動させ、その移動に
第1の方向の往復運動を重畳させて移動物を接触対象物
に接近させ、接触対象物を第3の方向に移動させた状態
で、接触対象物の第3の方向の負荷変動を検出し、この
負荷変動より移動物が接触対象物に接触したことを検出
するから、接触時の第3の方向の負荷変動を増幅するこ
とができ、この結果、第3の方向の負荷変動より接触を
正確に検出することができる。また、工具等の繰り返し
接触による金属疲労からの破損を軽減できる等の効果が
得られる。
【0158】つぎの発明による接触検出方法によれば、
移動物を第1の方向へ所定速度で移動させて移動物を接
触対象物に接近させつつ第3の方向に往復移動させて移
動物を接触対象物に接近させると共に、接触対象物を第
1の方向に対してある角度を有する第3の方向に移動さ
せた状態で、接触対象物の第3の方向の負荷変動を検出
し、この負荷変動より移動物が接触対象物に接触したこ
とを検出するから、接触時の第3の方向の負荷変動を増
幅することができ、この結果、第3の方向の負荷変動よ
り接触を正確に検出することができる。また、工具等の
繰り返し接触による金属疲労からの破損を軽減できる等
の効果が得られる。
【0159】つぎの発明による接触検出方法によれば、
移動物を、接触対象物に接近する第1の方向へ所定速度
で移動させて移動物を接触対象物に接近させると共に、
接触対象物を第2の方向に移動させ、その移動に第2の
方向の往復運動を重畳させた状態で、接触対象物の第2
の方向の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が
接触対象物に接触したことを検出するから、接触時の第
2の方向の負荷変動を増幅することができ、この結果、
第2の方向の負荷変動より接触を正確に検出することが
できる。また、工具等の繰り返し接触による金属疲労か
らの破損を軽減できる等の効果が得られる。
【0160】つぎの発明による接触検出方法によれば、
第1の方向と第2の方向、第1の方向と第3の方向、第
2の方向と第3の方向、あるいは第1の方向と第2の方
向と第3の方向の負荷変動の組み合わせにより移動物が
接触対象物に接触したことを検出するから、1方向の場
合に比して負荷変動が大きくなり、接触検出が、より一
層、正確に行われるようになり、また負荷変動がどの方
向に大きく発生するかが不明の場合でも接触検出が正確
に行われるようになる。
【0161】つぎの発明による接触検出方法によれば、
速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流フィードバ
ック値などの駆動負荷代表値と移動物の第1の方向の位
置データとを所定期間に亘って時系列に記憶し、所定期
間において駆動負荷代表値の変化量が規定値を超えれ
ば、接触と判定し、この接触判定時点から駆動負荷代表
値の変化開始時点を検出し、この変化開始時点での移動
物の前記第1の方向の位置データが示す位置を接触位置
とするから、接触位置の特定が高精度に行われるように
なる。
【0162】つぎの発明による接触検出方法によれば、
速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流フィードバ
ック値などの駆動負荷代表値と移動物の第1の方向の位
置データとを所定期間に亘って時系列に記憶し、所定期
間において駆動負荷代表値に往復運動の周波数成分が現
れれば、接触と判定し、この接触判定時点から駆動負荷
代表値の変化開始時点を検出し、この変化開始時点での
移動物の前記第1の方向の位置データが示す位置を接触
位置とするから、外乱の影響を受けることなく接触位置
の特定が高精度に行われるようになる。
【0163】つぎの発明による接触検出方法によれば、
第1の方向あるいは第2の方向の往復運動により、前記
第1の方向の負荷変動が往復運動の周波数に応じて周期
的に上昇すると予測される区間を特定し、この区間にお
いて負荷変化量が規定量を超えたか否かによって移動物
が前記接触対象物に接触したかを判定するから、外乱の
影響を受けることなく接触位置の特定が高精度に行われ
るようになる。
【0164】つぎの発明による接触検出方法によれば、
非接触状態での駆動負荷代表値を移動物の位置データと
共に予め計測して基準変化量として記憶しておき、負荷
変動の検出対象になる方向への駆動を行うサーボ装置の
PI制御における速度積分指令値、電流指令値、あるい
は電流フィードバック値を駆動負荷代表値として検出
し、この駆動負荷代表値と前記基準変化量との差分ある
いは差分の変化量が規定量を超えた時点での前記第1の
方向の位置を接触位置と判定し、この接触判定時点から
駆動負荷代表値の変化開始時点を検出し、当該変化開始
時点での移動物の第1の方向の位置データが示す位置を
接触位置とするから、接触位置の特定が高精度に行われ
るようになる。
【0165】つぎの発明による接触検出方法によれば、
往復移動あるいは往復運動の周波数、振幅を移動物や接
触対象物の材質に合わせて変更可能に設定するから、往
復移動あるいは往復運動の周波数、振幅を使用する移動
物や接触対象物の材質に合わせて最適化でき、複数の工
具や被加工物を使用する工作機械などにおいて正確で安
定した接触検出が可能となる。
【0166】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段によって移動物を第1の方向(たとえば、X方
向)へ所定速度で移動させて移動物を接触対象物に接近
させつつ第2の方向(たとえば、Y方向)に往復移動さ
せた状態で、この移動物の第1の方向の負荷変動を検出
し、この負荷変動より移動物が接触対象物に接触したこ
とを接触判定手段によって判定するから、接触時の第1
の方向の負荷変動を増幅することができ、この結果、第
1の方向の負荷変動より接触を正確に検出することがで
きる。また、工具等の繰り返し接触による金属疲労から
の破損を軽減できる等の効果が得られる。
【0167】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段により第2の方向の移動を停止して移動物を第
1の方向へ所定速度で移動させて移動物を接触対象物に
接近させる状態で、停止状態の第2の方向の負荷変動を
検出し、この負荷変動より移動物が接触対象物に接触し
たことを接触判定手段によって判定するから、機械的な
外乱負荷の影響を受けることなく、微少な負荷変動でも
接触を正確に検出することができる。
【0168】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段によって第2の方向の移動を停止して移動物を
第1の方向へ所定速度で移動させつつ、この移動に往復
運動を重畳させて移動物を接触対象物に接近させる状態
で、停止状態の第2の方向の負荷変動を検出し、この負
荷変動より移動物が接触対象物に接触したことを接触判
定手段によって判定するから、機械的な外乱負荷の影響
を受けることなく、微少な負荷変動でも接触を正確に検
出することができると共に、接触時の第2の方向の負荷
変動を増幅することができ、この結果、第2の方向の負
荷変動より接触を正確に検出することができる。また、
工具等の繰り返し接触による金属疲労からの破損を軽減
できる等の効果が得られる。
【0169】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段によって移動物を第1の方向と第2の方向とに
それぞれ所定速度で移動させて移動物を接触対象物に接
近させる状態で、この移動物の第1の方向あるいは第2
の方向の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が
接触対象物に接触したことを接触判定手段によって判定
するから、第1の方向と第2の方向の速度比で移動物の
接触対象物に対する接触角度を変更することができ、こ
れを最適設定することにより、大きい負荷変動が得ら
れ、精度のよい接触検出が行われるようになる。
【0170】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段によって移動物を第1の方向と第2の方向とに
それぞれ所定速度で移動させ、その移動に第1の方向あ
るいは第2の方向の往復運動を重畳させて移動物を接触
対象物に接近させる状態で、この移動物の第1の方向あ
るいは第2の方向の負荷変動を検出し、この負荷変動よ
り移動物が接触対象物に接触したことを接触判定手段に
よって判定するから、第1の方向と第2の方向の速度比
で移動物の接触対象物に対する接触角度を変更すること
ができ、これを最適設定することにより、大きい負荷変
動が得られ、精度のよい接触検出が行われるようにな
り、しかも接触時の負荷変動を増幅することができ、こ
の結果、第1の方向あるいは第2の方向の負荷変動より
接触を正確に検出することができる。また、工具等の繰
り返し接触による金属疲労からの破損を軽減できる等の
効果が得られる。
【0171】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段によって移動物を第1の方向と第2の方向とに
それぞれ所定速度で移動させ、その移動に第1の方向お
よび第2の方向の往復運動をそれぞれ重畳させて移動物
を接触対象物に接近させる状態で、この移動物の第1の
方向あるいは第2の方向の負荷変動を検出し、この負荷
変動より移動物が接触対象物に接触したことを接触判定
手段によって判定するから、第1の方向と第2の方向の
速度比で移動物の接触対象物に対する接触角度を変更す
ることができ、これを最適設定することにより、大きい
負荷変動が得られ、精度のよい接触検出が行われるよう
になり、しかも接触時の負荷変動をより一層大きく増幅
することができ、この結果、第1の方向あるいは第2の
方向の負荷変動より接触を正確に検出することができ
る。また、工具等の繰り返し接触による金属疲労からの
破損を軽減できる等の効果が得られる。
【0172】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段によって移動物を、接触対象物に接近する第1
の方向へ所定速度で移動させて移動物を接触対象物に接
近させると共に、接触対象物を第1の方向に対してある
角度を有する第3の方向に移動させた状態で、接触対象
物の第3の方向の負荷変動を検出し、この負荷変動より
移動物が接触対象物に接触したことを接触判定手段によ
って判定するから、移動物側では負荷変動が十分に得ら
れない場合でも、接触を正確に検出することができる。
【0173】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段によって移動物を、接触対象物に接近する第1
の方向へ所定速度で移動させつつ、この移動に第1の方
向の往復運動を重畳させて移動物を接触対象物に接近さ
せると共に、接触対象物を第1の方向に対してある角度
を有する第3の方向に移動させた状態で、接触対象物の
第3の方向の負荷変動を検出し、この負荷変動より移動
物が接触対象物に接触したことを接触判定手段によって
判定するから、接触時の第3の方向の負荷変動を増幅す
ることができ、この結果、第3の方向の負荷変動より接
触を正確に検出することができる。また、工具等の繰り
返し接触による金属疲労からの破損を軽減できる等の効
果が得られる。
【0174】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段により移動物を第1の方向へ所定速度で移動さ
せて移動物を接触対象物に接近させつつ第2の方向に往
復移動させて移動物を接触対象物に接近させると共に、
接触対象物を第1の方向に対してある角度を有する第3
の方向に移動させた状態で、接触対象物の第3の方向の
負荷変動を検出し、この負荷変動より移動物が接触対象
物に接触したことを接触判定手段によって判定するか
ら、接触時の第3の方向の負荷変動を増幅することがで
き、この結果、第3の方向の負荷変動より接触を正確に
検出することができる。また、工具等の繰り返し接触に
よる金属疲労からの破損を軽減できる等の効果が得られ
る。
【0175】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段によって移動物を、接触対象物に接近する第1
の方向へ所定速度で移動させて移動物を接触対象物に接
近させると共に、接触対象物を第3の方向に移動させつ
つ、この移動に第3の方向の往復運動を重畳させた状態
で、接触対象物の第3の方向の負荷変動を検出し、この
負荷変動より移動物が接触対象物に接触したことを接触
判定手段によって判定するから、接触時の第3の方向の
負荷変動を増幅することができ、この結果、第3の方向
の負荷変動より接触を正確に検出することができる。ま
た、工具等の繰り返し接触による金属疲労からの破損を
軽減できる等の効果が得られる。
【0176】つぎの発明による接触検出装置によれば、
接触判定手段は、第1の方向と第2の方向、第1の方向
と第3の方向、第2の方向と第3の方向、あるいは第1
の方向と第2の方向と第3の方向の負荷変動の組み合わ
せにより移動物が接触対象物に接触したことを判定する
から、1方向の場合に比して負荷変動が大きくなり、接
触検出が、より一層、正確に行われるようになり、また
負荷変動がどの方向に大きく発生するかが不明の場合で
も接触検出が正確に行われるようになる。
【0177】つぎの発明による接触検出装置によれば、
記憶手段が速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流
フィードバック値などの駆動負荷代表値と移動物の第1
の方向の位置データとを所定期間に亘って時系列に記憶
し、接触判定手段は、所定期間において駆動負荷代表値
の変化量が規定値を超えれば、接触と判定し、接触位置
特定手段は、この接触判定時点から駆動負荷代表値の変
化開始時点を検出し、この変化開始時点での移動物の前
記第1の方向の位置データが示す位置を接触位置とする
から、接触位置の特定が高精度に行われるようになる。
【0178】つぎの発明による接触検出装置によれば、
記憶手段が速度積分指令値、電流指令値、あるいは電流
フィードバック値などの駆動負荷代表値と移動物の第1
の方向の位置データとを所定期間に亘って時系列に記憶
し、接触判定手段は、所定期間において駆動負荷代表値
に往復運動の周波数成分が現れれば、接触と判定し、接
触位置特定手段は、この接触判定時点から駆動負荷代表
値の変化開始時点を検出し、この変化開始時点での移動
物の第1の方向の位置データが示す位置を接触位置とす
るから、外乱の影響を受けることなく接触位置の特定が
高精度に行われるようになる。
【0179】つぎの発明による接触検出装置によれば、
接触判定手段は、第1の方向あるいは第2の方向の往復
運動により、第1の方向の負荷変動が第2の方向の往復
運動の周波数に応じて周期的に上昇すると予測される区
間を特定し、この区間において負荷変化量が規定量を超
えたか否かによって移動物が接触対象物に接触したかを
判定するから、外乱の影響を受けることなく接触位置の
特定が高精度に行われるようになる。
【0180】つぎの発明による接触検出装置によれば
記憶手段が非接触状態での駆動負荷代表値を移動物の位
置データと共に予め基準変化量として記憶し、接触判定
手段が、駆動負荷代表値と記憶手段に記憶されている基
準変化量との差分あるいは差分の変化量が規定量を超え
た時点での第1の方向の位置を接触判定位置とし、この
接触判定時点から駆動負荷代表値の変化開始時点を検出
し、当該変化開始時点での移動物の第1の方向の位置デ
ータが示す位置を接触位置とするから、接触位置の特定
が高精度に行われるようになる。
【0181】つぎの発明による接触検出装置によれば、
制御手段は、往復移動あるいは往復運動の周波数、振幅
を移動物や接触対象物の材質に合わせて変更可能に設定
するから、往復移動あるいは往復運動の周波数、振幅を
使用する移動物や接触対象物の材質に合わせて最適化で
き、複数の工具や被加工物を使用する工作機械などにお
いて正確で安定した接触検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による接触検出装置の実施の形態1
の構成を示す説明図である。
【図2】 この発明による接触検出装置の実施の形態1
で使用されるX軸サーボアンプの一例を示すブロック線
図である。
【図3】 (a)は実施の形態1におけるX軸の駆動負
荷代表値の特性を、(b)はX軸位置特性を、(c)は
Y軸位置特性を、それぞれ示すグラフである。
【図4】 接触位置の絞り込み判定を行う接触位置検出
装置の具体例を示すブロック線図である。
【図5】 接触位置の絞り込み判定を行う接触位置検出
装置の他の具体例を示すブロック線図である。
【図6】 この発明による接触検出装置の実施の形態2
の構成を示す説明図である。
【図7】 実施の形態2における工具と被加工物との接
触状態を示す側面図である。
【図8】 (a)は実施の形態2におけるX軸の駆動負
荷代表値の特性を、(b)はY軸の駆動負荷代表値の特
性を、(c)はX軸位置特性を、(d)はY軸位置特性
を、それぞれ示すグラフである。
【図9】 この発明による接触検出装置の実施の形態3
の構成を示す説明図である。
【図10】 実施の形態3における被加工物に対する工
具の接触進行状態を示す側面図である。
【図11】 (a)は実施の形態3におけるX軸の駆動
負荷代表値の特性を、(b)はY軸の駆動負荷代表値の
特性を、それぞれ示すグラフである。
【図12】 (a)は実施の形態3におけるX軸の駆動
負荷代表値の特性を、(b)はY軸の駆動負荷代表値の
特性を、それぞれ示すグラフである。
【図13】 この発明による接触検出装置の実施の形態
4の構成を示す説明図である。
【図14】 (a)は実施の形態4におけるX軸の駆動
負荷代表値の特性を、(b)はY軸の駆動負荷代表値の
特性を、(c)はZ軸の駆動負荷代表値の特性を、それ
ぞれ示すグラフである。
【図15】 この発明による接触検出装置の実施の形態
5の構成を示す説明図である。
【図16】 (a)は実施の形態5におけるX軸の駆動
負荷代表値の特性を、(b)はY軸の駆動負荷代表値の
特性を、(c)はX軸の駆動負荷代表値とY軸の駆動負
荷代表値の合計値の特性を、それぞれ示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 工作機械,3 工具,5 X軸工具台,7 Y軸工
具台,9 Z軸ワークヘッド,11 X軸サーボモー
タ,13 X軸送りねじ,15 Y軸サーボモータ,1
7 Y軸送りねじ,19 Z軸サーボモータ,21 Y
軸送りねじ,23X軸サーボアンプ,25 Y軸サーボ
アンプ,27 Z軸サーボアンプ,29X軸ロータリエ
ンコーダ,31 Y軸ロータリエンコーダ,33 Z軸
ロータリエンコーダ,41 位置制御器,43 速度演
算器,45 速度制御器,47電流検出器,49 電流
制御器,51 電圧変換器,61 接触位置検出装置,
63 記憶手段,65 接触判定手段,67 接触位置
特定手段,69 駆動負荷代表値合成手段,101 位
置指令作成部,W 被加工物。

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動物と接触対象物とが接触したことを
    検出する接触検出方法において、 前記移動物を、前記接触対象物に接近する第1の方向
    と、当該第1の方向に対してある角度を有する第2の方
    向とにそれぞれ移動可能とし、 前記移動物を前記第1の方向へ所定速度で移動させて前
    記移動物と前記接触対象物とを接近させつつ前記第2の
    方向に、前記移動物の移動下における前記第1の方向の
    負荷変動を生じさせる移動をさせ、 前記負荷変動を検出し、前記負荷変動より前記移動物と
    前記接触対象物とが接触したことを検出することを特徴
    とする接触検出方法。
  2. 【請求項2】 移動物と接触対象物とが接触したことを
    検出する接触検出方法において、 前記移動物を、前記接触対象物に接近する第1の方向に
    移動可能とし、 前記移動物を前記第1の方向へ前記移動物の移動下にお
    ける前記移動物の前記第1の方向に対してある角度を有
    する第2の方向の負荷変動を生じさせる移動をさせて当
    該移動物と前記接触対象物とを接近させ、 前記負荷変動を検出し、前記負荷変動より前記移動物と
    前記接触対象物とが接触したことを検出することを特徴
    とする接触検出方法。
  3. 【請求項3】 前記移動物の移動に、所定周波数、所定
    振幅による前記第1の方向の往復運動を重畳させて前記
    移動物と前記接触対象物とを接近させることを特徴とす
    る請求項2に記載の接触検出方法。
  4. 【請求項4】 移動物と接触対象物とが接触したことを
    検出する接触検出方法において、 前記移動物を、前記接触対象物に接近する第1の方向
    と、当該第1の方向に対してある角度を有する第2の方
    向とにそれぞれ移動可能とし、 前記移動物を前記第1の方向と前記第2の方向とにそれ
    ぞれ前記移動物の移動下における前記移動物の前記第1
    の方向あるいは第2の方向の負荷変動を生じさせる移動
    をさせて当該移動物と前記接触対象物とを接近させ、 前記負荷変動を検出し、前記負荷変動より前記移動物と
    前記接触対象物とが接触したことを検出することを特徴
    とする接触検出方法。
  5. 【請求項5】 前記移動物の移動に、所定周波数、所定
    振幅による前記第1の方向あるいは前記第2の方向の往
    復運動を重畳させて前記移動物と前記接触対象物とを接
    近させることを特徴とする請求項4に記載の接触検出方
    法。
  6. 【請求項6】 前記移動物の移動に、所定周波数、所定
    振幅による前記第1の方向の往復運動と、所定周波数、
    所定振幅による前記第2の方向の往復運動とを重畳させ
    て前記移動物と前記接触対象物とを接近させることを特
    徴とする請求項4に記載の接触検出方法。
  7. 【請求項7】 移動物と接触対象物とが接触したことを
    検出する接触検出方法において、 前記移動物を、前記接触対象物に接近する第1の方向に
    移動可能とし、前記接触対象物を前記第1の方向に対し
    てある角度を有する第2の方向に移動可能とし、 前記移動物を前記第1の方向へ所定速度で移動させて当
    該移動物と前記接触対象物とを接近させると共に、前記
    接触対象物を前記第2の方向に移動させ、 前記移動物および前記接触対象物の移動下における前記
    接触対象物の前記第2の方向の負荷変動を検出し、当該
    負荷変動より前記移動物と前記接触対象物とが接触した
    ことを検出することを特徴とする接触検出方法。
  8. 【請求項8】 前記移動物の移動に、所定周波数、所定
    振幅による前記第1の方向の往復運動を重畳させて前記
    移動物と前記接触対象物とを接近させることを特徴とす
    る請求項7に記載の接触検出方法。
  9. 【請求項9】 前記移動物を、前記第1の方向に加えて
    前記第1の方向に対してある角度を有する第3の方向に
    も移動可能とし、 前記移動物を前記第1の方向へ所定速度で移動させて当
    該移動物と前記接触対象物とを接近させつつ前記第3の
    方向に、所定周波数、所定振幅をもって往復移動させる
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の接触検出方
    法。
  10. 【請求項10】 前記接触対象物の移動に、所定周波
    数、所定振幅による前記第2の方向の往復運動を重畳さ
    せることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一つに記
    載の接触検出方法。
  11. 【請求項11】 前記第1の方向、前記第2の方向ある
    いは前記第3の方向の負荷変動の検出に加えて、他の方
    向の負荷変動を検出し、複数の方向の負荷変動の組み合
    わせにより前記移動物と前記接触対象物とが接触したこ
    とを検出することを特徴とする請求項1〜10のいずれ
    か一つに記載の接触検出方法。
  12. 【請求項12】 負荷変動の検出対象になる方向への駆
    動を行うサーボ装置のPI制御における速度積分指令
    値、電流指令値、あるいは電流フィードバック値を駆動
    負荷代表値として検出し、所定期間に亘る前記駆動負荷
    代表値と前記移動物の位置データとを時系列に記憶し、
    前記所定期間において前記駆動負荷代表値の増加量が規
    定値を超えれば、接触と判定し、この接触判定時点から
    前記駆動負荷代表値の変化開始時点を検出し、この変化
    開始時点での前記移動物の前記第1の方向の位置データ
    が示す位置を接触位置とすることを特徴とする請求項1
    〜11のいずれか一つに記載の接触検出方法。
  13. 【請求項13】 負荷変動の検出対象になる方向への駆
    動を行うサーボ装置のPI制御における速度積分指令
    値、電流指令値、あるいは電流フィードバック値を駆動
    負荷代表値として検出し、所定期間に亘る前記駆動負荷
    代表値と前記移動物の位置データとを時系列に記憶し、
    前記所定期間において前記駆動負荷代表値に往復運動の
    周波数成分が現れれば、接触と判定し、この接触判定時
    点から前記駆動負荷代表値の変化開始時点を検出し、こ
    の変化開始時点での前記移動物の前記第1の方向の位置
    データが示す位置を接触位置とすることを特徴とする請
    求項1,3,5,6,8,9,10,11のいずれか一
    つに記載の接触検出方法。
  14. 【請求項14】 前記第1の方向あるいは前記第2の方
    向の往復運動により、前記第1の方向の負荷変動が往復
    運動の周波数に応じて周期的に上昇すると予測される区
    間を特定し、この区間において負荷変化量が規定量を超
    えたか否かによって前記移動物と前記接触対象物とが接
    触したかを判定することを特徴とする1,3,5,6,
    8,9,10,11のいずれか一つに記載の接触検出方
    法。
  15. 【請求項15】 非接触状態での駆動負荷代表値を前記
    移動物の位置データと共に予め計測して基準変化量とし
    て記憶しておき、負荷変動の検出対象になる方向への駆
    動を行うサーボ装置のPI制御における速度積分指令
    値、電流指令値、あるいは電流フィードバック値を駆動
    負荷代表値として検出し、この駆動負荷代表値と前記基
    準変化量との差分あるいは差分の変化量が規定量を超え
    た時点での前記第1の方向の位置を接触位置と判定し、
    この接触判定時点から前記駆動負荷代表値の変化開始時
    点を検出し、当該変化開始時点での前記移動物の前記第
    1の方向の位置データが示す位置を接触位置とすること
    を特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の接
    触検出方法。
  16. 【請求項16】 前記往復運動の周波数、振幅を前記移
    動物や前記接触対象物の材質に合わせて変更可能に設定
    することを特徴とする請求項1,3,5,6,8,9,
    10,11,13,14,15のいずれか一つに記載の
    接触検出方法。
  17. 【請求項17】 移動物と接触対象物とが接触したこと
    を検出する接触検出装置において、 前記移動物を、前記接触対象物に接近する第1の方向
    と、当該第1の方向に対してある角度を有する第2の方
    向とにそれぞれ移動可能とし、前記移動物を、前記接触
    対象物に接近する第1の方向へ所定速度で移動させ、前
    記移動物と前記接触対象物とを接近させつつ前記第2の
    方向に、前記移動物の移動下における前記移動物の前記
    第1の方向の負荷変動を生じさせる移動をさせる制御を
    行う制御手段と、 前記負荷変動を検出し、前記負荷変動より前記移動物と
    前記接触対象物とが接触したことを判定する接触判定手
    段と、 を有していることを特徴とする接触検出装置。
  18. 【請求項18】 移動物と接触対象物とが接触したこと
    を検出する接触検出装置において、 前記移動物を、前記接触対象物に接近する第1の方向に
    移動可能とし、前記移動物を前記第1の方向へ前記移動
    物の移動下における前記移動物の前記第1の方向に対し
    てある角度を有する第2の方向の負荷変動を生じさせる
    移動をさせて前記移動物と前記接触対象物とを接近させ
    る制御を行う制御手段と、 前記負荷変動を検出し、前記負荷変動より前記移動物と
    前記接触対象物とが接触したことを判定する接触判定手
    段と、 を有していることを特徴とする接触検出装置。
  19. 【請求項19】 前記制御手段は、前記移動物の移動
    に、所定周波数、所定振幅による前記第1の方向の往復
    運動を重畳させて前記移動物を前記接触対象物に接近さ
    せる制御を行うことを特徴とする請求項18に記載の接
    触検出装置。
  20. 【請求項20】 移動物と接触対象物とが接触したこと
    を検出する接触検出装置において、 前記移動物を、前記接触対象物に接近する第1の方向
    と、当該第1の方向に対してある角度を有する第2の方
    向とにそれぞれ移動可能とし、前記移動物を前記第1の
    方向と前記第2の方向とにそれぞれ所定速度で移動させ
    て前記移動物と前記接触対象物とを接近させる制御を行
    う制御手段と、 前記移動物の移動下における前記移動物の前記第1の方
    向あるいは前記第2の方向の負荷変動を検出し、当該負
    荷変動より前記移動物と前記接触対象物とが接触したこ
    とを判定する接触判定手段と、 を有していることを特徴とする接触検出装置。
  21. 【請求項21】 前記制御手段は、前記移動物の移動
    に、所定周波数、所定振幅による前記第1の方向あるい
    は前記第2の方向の往復運動を重畳させて前記移動物と
    前記接触対象物とを接近させる制御を行うことを特徴と
    する請求項20に記載の接触検出装置。
  22. 【請求項22】 前記制御手段は、前記移動物の移動
    に、所定周波数、所定振幅による前記第1の方向の往復
    運動と、所定周波数、所定振幅による前記第2の方向の
    往復運動とを重畳させて前記移動物と前記接触対象物と
    を接近させる制御を行うことを特徴とする請求項20に
    記載の接触検出装置。
  23. 【請求項23】 移動物と接触対象物とが接触したこと
    を検出する接触検出装置において、 前記移動物を、前記接触対象物に接近する第1の方向へ
    所定速度で移動させて前記移動物と前記接触対象物とを
    接近させると共に、前記接触対象物を前記第1の方向に
    対してある角度を有する第2の方向に移動させる制御を
    行う制御手段と、 前記移動物および前記接触対象物の移動下における前記
    接触対象物の前記第2の方向の負荷変動を検出し、当該
    負荷変動より前記移動物と前記接触対象物とが接触した
    ことを判定する接触判定手段と、 を有していることを特徴とする接触検出装置。
  24. 【請求項24】 前記制御手段は、前記移動物の移動
    に、所定周波数、所定振幅による前記第1の方向の往復
    運動を重畳させて前記移動物と前記接触対象物とを接近
    させる制御を行うことを特徴とする請求項23に記載の
    接触検出装置。
  25. 【請求項25】 前記移動物を、前記第1の方向に加え
    て前記第1の方向に対してある角度を有する第2の方向
    にも移動可能とし、前記制御手段は、前記移動物を前記
    第1の方向へ所定速度で移動させて当該移動物と前記接
    触対象物とを接近させつつ前記第2の方向に、所定周波
    数、所定振幅をもって往復移動させる制御を行うことを
    特徴とする請求項23または24に記載の接触検出装
    置。
  26. 【請求項26】 前記制御手段は、前記接触対象物の移
    動に、所定周波数、所定振幅による前記第3の方向の往
    復運動を重畳させる制御を行うことを特徴とする請求項
    23〜25のいずれか一つに記載の接触検出装置。
  27. 【請求項27】 前記接触判定手段は、前記第1の方
    向、前記第2の方向あるいは前記第3の方向の負荷変動
    の検出に加えて、他の方向の負荷変動を検出し、複数の
    方向の負荷変動の組み合わせにより前記移動物と前記接
    触対象物とが接触したことを判定することを特徴とする
    請求項17〜26のいずれか一つに記載の接触検出装
    置。
  28. 【請求項28】 負荷変動の検出対象になる方向への駆
    動を行うサーボ装置のPI制御における速度積分指令
    値、電流指令値、あるいは電流フィードバック値を駆動
    負荷代表値とし、 所定期間に亘る前記駆動負荷代表値と前記移動物の前記
    第1の方向の位置データとを時系列に記憶する記憶手段
    を有し、 前記接触判定手段は、前記所定期間において前記駆動負
    荷代表値の変化量が規定値を超えれば、接触と判定し、 接触判定時点から前記駆動負荷代表値の変化開始時点を
    検出し、この変化開始時点での前記移動物の前記第1の
    方向の位置データが示す位置を接触位置とする接触位置
    特定手段を有していることを特徴とする請求項17〜2
    7のいずれか一つに記載の接触検出装置。
  29. 【請求項29】 負荷変動の検出対象になる方向への駆
    動を行うサーボ装置のPI制御における速度積分指令
    値、電流指令値、あるいは電流フィードバック値を駆動
    負荷代表値とし、 所定期間に亘る前記駆動負荷代表値と前記移動物の前記
    第1の方向の位置データとを時系列に記憶する記憶手段
    を有し、 前記接触判定手段は、前記所定期間において前記駆動負
    荷代表値に往復運動の周波数成分が現れれば、接触と判
    定し、 接触判定時点から前記駆動負荷代表値の変化開始時点を
    検出し、この変化開始時点での前記移動物の前記第1の
    方向の位置データが示す位置を接触位置とする接触位置
    特定手段を有していることを特徴とする請求項17,1
    9,21,22,24,25,26,27,28のいず
    れか一つに記載の接触検出装置。
  30. 【請求項30】 前記接触判定手段は、前記第1の方向
    あるいは前記第2の方向の往復運動により前記第1の方
    向の負荷変動が前記往復運動の周波数に応じて周期的に
    上昇すると予測される区間を特定し、この区間において
    負荷変化量が規定量を超えたか否かによって前記移動物
    と前記接触対象物とが接触したかを判定することを特徴
    とする請求項17,19,21,22,24,25,2
    6,27,28のいずれか一つに記載の接触検出装置。
  31. 【請求項31】 負荷変動の検出対象になる方向への駆
    動を行うサーボ装置のPI制御における速度積分指令
    値、電流指令値、あるいは電流フィードバック値を駆動
    負荷代表値とし、 非接触状態での駆動負荷代表値を前記移動物の位置デー
    タと共に予め基準変化量として記憶する記憶手段を有
    し、前記接触判定手段は駆動負荷代表値と前記記憶手段
    に記憶されている基準変化量との差分あるいは差分の変
    化量が規定量を超えた時点での前記第1の方向の位置を
    接触判定位置とし、この接触判定時点から前記駆動負荷
    代表値の変化開始時点を検出し、当該変化開始時点での
    前記移動物の前記第1の方向の位置データが示す位置を
    接触位置とすることを特徴とする請求項17〜26のい
    ずれか一つに記載の接触検出方法。
  32. 【請求項32】 前記制御手段は、前記往復運動の周波
    数、振幅を前記移動物や前記接触対象物の材質に合わせ
    て変更可能に設定することを特徴とする請求項17,1
    9,21,22,24,25,26,27,29,3
    0,31のいずれか一つに記載の接触検出装置。
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