JPH1192972A - プラズマ装置用電極の製造方法及びプラズマ装置用電極 - Google Patents

プラズマ装置用電極の製造方法及びプラズマ装置用電極

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JPH1192972A
JPH1192972A JP9275331A JP27533197A JPH1192972A JP H1192972 A JPH1192972 A JP H1192972A JP 9275331 A JP9275331 A JP 9275331A JP 27533197 A JP27533197 A JP 27533197A JP H1192972 A JPH1192972 A JP H1192972A
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manufacturing
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JP9275331A
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Makoto Kawai
信 川合
Yoshihiro Kubota
芳宏 久保田
Keiichi Goto
圭一 後藤
Kazuyoshi Tamura
和義 田村
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 本発明は、プラズマ装置用電極にガス通過用
の多数の微細穴を形成するにあたり、低コストで効率的
に加工出来、また電極として使用時に、品質の良いデバ
イスの作製が可能な電極の提供を目的とする。 【解決手段】 電極板1に多数の微細穴a、…を形成す
るにあたり、当初、放電加工又はレーザー加工で3mm/m
in以上の加工速度で直径0.1〜1.0mmの下穴を形成
した後、下穴をダイヤ加工で3mm/minより低い加工速度
で下穴直径プラス0.005〜0.2mmの範囲で加工
し、微細穴aに仕上げる。ここで、電極板1素材として
シリコン、カーボン、アルミニウム、炭化珪素が好まし
く、また微細穴a、…の数は150〜6000穴が好ま
しく、抵抗値は1Ωcm以下が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプラズマド
ライエッチング装置等に使用される微細穴付きプラズマ
装置用電極の製造方法の改良及びその方法で製造した電
極に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばプラズマドライエッチング
装置等において、反応室内で高周波電源に接続される平
面電極上に半導体ウエーハを載置し、これに相対向する
対向電極に多数の微細穴を形成し、この微細穴を通して
反応室内に反応ガスを導入するとともに、平面電極と対
向電極間にプラズマを発生させ、エッチング処理するよ
うな技術が知られている。
【0003】そして、対向電極に多数の微細穴を加工す
る方法として、例えば超音波加工方法とか、放電加工方
法とか、レーザー加工方法とか、いわゆるダイヤ加工方
法等が知られている。
【0004】ここで、これらの加工法について簡単に説
明すると、まず超音波加工法においては、超音波振動す
る工具を砥粒スラリを介して工作物に押付け、超音波振
動によって砥粒を介して工作物を加工する方法であり、
具体的には、穴明け位置に対応してステンレス製のピン
を立設したホーンと呼ばれる加工治具を超音波加工機に
取付け、超音波発信器からの振動が加工治具に伝達され
るようにするとともに、ピンの先端を工作物に当接さ
せ、同時に、ダイヤモンド、炭化珪素、ボロンカーバイ
ト等の砥粒粉末を水等に分散させた砥粒スラリをピン先
端部に流しながら超音波振動を与える。
【0005】すると、超音波振動によって工作物とピン
の間に存在する砥粒が工作物を研磨してゆき、ピンを加
工送りすると、工作物にピン径よりやや大きめの穴が穿
設される。
【0006】次に、放電加工法は、工作物と加工電極と
を僅かな間隙で対向させ、絶縁性の加工液を介して短時
間のパルス性アーク放電を繰返すことで工作物を加工す
る方法であり、具体的には、所定径の加工電極の先端を
工作物に接近させて所定間隙で対峙させ、加工電極の先
端から加工液を噴出させるか、又は工作物を加工液に浸
した後に、加工電極と工作物との間にパルス性の放電を
発生させる。
【0007】すると、この放電によって加工電極に対向
する工作物の表面が溶融し、加工電極を加工送りする
と、工作物に加工電極の径よりやや大きめの穴が穿設さ
れる。
【0008】次にレーザー加工法は、レーザービームを
工作物に照射して照射部を溶融、昇華させる加工法であ
り、レーザー発振源として、炭酸ガスやYAG等が用い
られるのが一般的である。
【0009】次にダイヤ加工法は、ダイヤツール等の工
作機械を用いた加工法であり、所定径のダイヤツールを
用いて工作物に穿設加工する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な各加工法はそれぞれの特徴を有しているが、特にプラ
ズマ装置用電極の微細穴の加工に適用する場合にはそれ
ぞれ次のような不具合があった。
【0011】すなわち、まず超音波加工法の場合は、多
数の穴を加工する場合に、多数のピンを設けたホーンを
使用すれば1回の加工で同時に穿設出来るという利点を
有する反面、多数のピンを備えたホーンを作製するため
の初期投資がかかり、また、工作物に穿設加工する際、
それに連れて加工治具のピンも摩耗するため、徐々に加
工穴の径が小さくなり、加工精度が低下してくる。
【0012】また、加工治具のピンが摩耗すると、その
金属摩耗粉が穴周縁の加工面に付着し、その後、この電
極をプラズマ装置に取付けてエッチング処理等を施して
ICやLSI等の半導体デバイスを作製するような場合
に、不純物あるいはパーティクルとなってデバイス特性
を劣化させてしまい、デバイス歩留りが悪くなるという
問題もある。
【0013】次に放電加工法の場合は、放電という高エ
ネルギーを直接加工に利用するため、加工速度が速く、
しかも省人化が可能で低コストで加工出来るという利点
を有する反面、溶融凝固を繰返すため、加工後に穴周縁
の加工面が激しい凹凸となり、その後、この電極をプラ
ズマ装置に取付けてデバイスを加工する時、デバイスに
とって大敵であるパーティクル発生の要因になる。特
に、加工速度を上げた場合に、このような傾向が著しく
なり、結局加工速度を落とさざるを得なくなる。
【0014】また、加工時の高温の影響で穴の近傍に加
工ダメージ層が生成され、その後プラズマ装置に取付け
て使用中、この加工ダメージ層によって電極の腐食が不
均一となり、作製するデバイスの品質が安定しないとい
う問題もある。すなわち、プラズマ装置用電極は、使用
を繰返すと、電極自体も腐食が進行するのが一般的であ
り、腐食が全体に均一に進行すればデバイスにあまり悪
影響はないが、加工ダメージ層があると腐食が不均一に
なり、作製されるデバイスに悪影響を与える。
【0015】次にレーザー加工法の場合は、例えばNC
制御の装置を使用することが出来るため、省人化が可能
でコストダウンが図られ、しかも高速で加工出来るとい
う利点を有する反面、他の加工方法に較べて加工がやや
安定性に欠けるという問題がある。
【0016】また、レーザー照射面とは逆の面にバリが
発生しやすく、更に穴周辺に加工ダメージ層が生じるた
め、その後、電極をプラズマ装置に取付けて使用中にデ
バイスの品質が安定せず、歩留りが低下するという問題
もある。そして、放電加工の場合と同様に、加工速度を
上げた場合に、このような不都合が著しくなるため、結
局加工速度を下げざるを得なくなったりする。
【0017】次にダイヤ加工法の場合は、無人化が可能
な工作機械が使用出来るため、コストダウンが可能にな
るという利点を有する反面、径の小さいダイヤツールを
使用すると、加工反力によってダイヤツールに折損等が
生じやすくなり、精度低下の原因になるとともに、あま
り高速で加工出来ないという問題がある。
【0018】そこで、本発明は、プラズマ装置用電極に
ガス通過用の微細穴を形成して電極を製造するにあた
り、上記のような各種不具合を是正し、低コストで効率
的に製造出来、また電極として使用する際に、不純物や
パーティクルが発生せず、品質の良いデバイスの作製が
可能なプラズマ装置用電極の製造方法およびプラズマ装
置用電極を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、請求項1において、反応ガス通過用の多数の
微細穴を有するプラズマ装置用電極の製造方法におい
て、電極素材の所定箇所に、前記微細穴より径の小さい
多数の下穴を所定速度以上の高速加工速度で穿設した
後、この下穴の周縁を所定速度より低い低速加工速度で
加工して下穴を微細穴に仕上げるようにした。
【0020】このように当初高速加工で加工し、その
後、低速加工で仕上げれば、多数の微細穴を比較的効率
良く加工出来、しかも穴周縁の加工面を綺麗に仕上げる
ことが出来るため、電極として使用した際に、作製する
デバイスの品質を良好に出来る。
【0021】すなわち、当初所定速度以上の加工速度で
穿設するのは、あまり低い速度にすると、多数の微細穴
を穿設するのに時間がかかってコストアップにつながる
からであるが、このような高速加工では一般的に穴周辺
に凹凸又は加工ダメージ層が生じることが多く、プラズ
マ装置用電極として用いれば各種不具合が生じる。
【0022】そこで、その後、所定速度より低い加工速
度で仕上げ加工し、穴周辺に生じる凹凸又は加工ダメー
ジ層を低速の加工手段で除去して、電極として使用する
時のパーティクルの発生或いは加工ダメージ層による不
具合を防止し、作製されるデバイスの品質の向上を図
る。この際、低速加工を所定速度以上の速度とすると、
穴周縁の加工面を精度良く仕上げることが出来ず、電極
として使用する時の各種不具合を防止出来ない。
【0023】また、請求項2では、高速加工速度を3mm
/min以上の加工速度とし、低速加工速度を3mm/minより
低い加工速度とした。ここで、3mm/min以上の高速の加
工速度で加工する加工手段として、例えば放電加工、イ
オンビーム加工、電子ビーム加工、レーザー加工等の電
気・化学的加工法が適用出来る。また3mm/minより低速
の加工手段として、例えばドリルツール等を使用した研
磨・研削加工法等が適用出来る。
【0024】そして、電気・化学的加工法で下穴を高速
加工した後、この下穴が形成された箇所をドリルツール
等で加工すれば、ドリルツール等にかかる加工反力が減
少して折損等の不具合が激減し、下穴のない箇所を直接
ドリルツール等で加工することに較べて、加工時間を飛
躍的に速めることが出来る。
【0025】また請求項3では、高速加工を、放電加工
又はレーザー加工とし、低速加工をダイヤ加工とした。
ここで、高速加工を放電加工又はレーザー加工とすれ
ば、高速で加工することが出来、しかも省人化が可能で
また比較的安価に構成出来る。また低速加工をダイヤ加
工とすれば、精度良く且つ簡易に構成出来るからであ
る。
【0026】また請求項4では、高速加工で穿設する下
穴の直径を、0.1〜1.0mmとした。ここで、下穴の
直径を0.1mm以下にすると、その後に低速加工する時
のドリルツール等にかかる反力を軽減することが出来
ず、しかも例えば放電加工等の場合は、加工電極の強度
が不足する。また、1.0mm以上にすると、プラズマ装
置に取付けて使用する際に、通過するガスの均一性が損
なわれ、デバイス工程での歩留りが低下する。そこで、
下穴径の範囲を0.1〜1.0mmとするのが望ましい。
【0027】また請求項5では、低速加工で加工する穴
径を、下穴の直径プラス0.005〜0.2mmとした。
ここで、下穴の直径プラス0.005mm以下であると、
穴周縁の加工面の凹凸やバリを完全に除去することが出
来ず、パーティクル発生や不純物の原因を残すととも
に、下穴の直径プラス0.2mm以上にすれば、ドリルツ
ール等にかかる反力が大きくなり過ぎ、下穴を設けたメ
リットが少なくなる。そこでこの範囲にすると、精度良
く、また円滑にドリル加工等が出来る。
【0028】また請求項6では、以上のような製造方法
によって成形された微細穴付きプラズマ装置用電極を、
シリコン、カーボン、アルミニウム、炭化珪素のいずれ
か1種の材料にて構成した。
【0029】これは、これ以外の材料では、プラズマ装
置の電極として使用すると、半導体デバイスを作製する
際に、デバイス特性の劣化の原因となる重金属その他の
不純物となりやすいためである。この場合、処理するウ
エーハが半導体シリコンである場合、上記材質の内でも
特にシリコンを選択すれば、半導体素材と同じ材質にな
り好ましい。
【0030】また請求項7では、微細穴の数を、150
〜6000穴とした。この範囲を外れると、微細穴を通
して噴き出されるガスの均一性が損なわれ、デバイス作
製上、不都合であるからである。
【0031】また請求項8では、電極の材質を、1Ωcm
以下の比抵抗のものとした。これは、例えば放電加工を
採用する時、電極(工作物)も導電体である必要がある
からであり、材料がシリコンの場合、1Ωcm以下の比抵
抗を持つ単結晶シリコンを採用すると、加工が容易にな
る。そしてこのような抵抗値は、材料がシリコンの場
合、例えばボロンとかリン等のドーピング剤の添加量を
調整すれば簡単にコントロールすることが出来る。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれらに限定されるわけではな
い。本発明は、例えば図1に示すようなプラズマ装置用
電極板1に多数の微細穴a、…を形成するための技術で
あり、このような電極板1は、例えば図2に示すような
プラズマドライエッチング装置10に、取付穴s、…を
介してビス16、…で取付けられて使用される。
【0033】すなわち、このエッチング装置10は、ガ
ス導入系12と排出系13が接続されるチャンバ11
と、このチャンバ11内に設置され且つ高周波電源に接
続される平面電極14と、これに対向する電極板1を備
えており、この電極板1は、ガス導入系12に通じる内
部ガス容器15の下面に前記取付穴s、…を介して取付
けられるとともに、ガス導入系12を通して内部ガス容
器15に送られた反応ガスは、微細穴a、…を通して下
方に噴出されるようになっている。
【0034】そして、高周波電力が印加される平面電極
14上に半導体ウエーハWを載置し、対向電極板1との
間に放電を発生させることで、半導体ウエーハWの表面
をエッチング処理するようにしている。
【0035】ここで、電極板1の微細穴a、…をあまり
大きくし過ぎると噴出ガスの均一性が損なわれてエッチ
ング処理が均一に行われなくなり、小さくし過ぎると加
工が困難になる。また、微細穴a、…の周縁の加工面に
凹凸が生じるとパーティクル発生を引き起こす原因とな
り、加工ダメージ層が生じると電極板1の腐食が不均一
となり、プラズマの発生が不均一となる。
【0036】そこで、本発明は電極板1の微細穴a、…
を所定の穴径で効率良く形成し、同時にプラズマ処理に
不都合を来さない微細穴a、…とすることを目的とし、
次のような方法により電極板1を製造することとした。
【0037】まず、電極板1の素材として、シリコン、
カーボン、アルミニウム、炭化珪素のうちいずれか1種
を選定する。ここで、これらの素材から選定するのは、
これ以外の材料では、半導体デバイスを作製する際に不
良作動を引き起こす原因となり易い重金属その他の不純
物が多く含まれるからである。また、これらのうちで
も、特にシリコンを選定すれば、被処理物である半導体
ウエーハWが単結晶シリコンである場合、これと同じ材
質になるため最も好ましい。
【0038】こうして選定した素材を3mm/min以上の加
工速度を持つ高速加工機にセットする。ここで3mm/min
以上の加工速度とするのは、これより低速とすると加工
時間がかかるためコストアップになるからである。従
来、このような高速加工をすると、加工面にダメージを
与え、パーティクル等の原因となったが、本発明では後
で低速加工を行うので、このような高速加工を行っても
かまわない。そして、高速加工機としては、放電加工機
またはレーザー加工機が適切である。
【0039】ここで放電加工作業の概要について説明す
る。放電加工を選択する場合、加工機としては素材を加
工液中に浸漬して処理するようなタイプでも良く、また
は電極中から加工液が噴出するようなタイプでも良い。
【0040】そしてまず、素材に穿設しようとする下穴
に適した放電加工用の電極を用意する。この際、放電加
工用の電極の材質としては、銅や真鍮、タングステン等
の適当な材質が選択される。また、下穴の直径は、通常
0.1mm以上、1.0mm以下にする。これは、0.1mm
より細いと放電加工用の電極の強度が不足し、1.0mm
以上にすると、作製されるプラズマ電極用の電極板1と
して使用する時、ガス噴出の均一性が損なわれるからで
ある。
【0041】また微細穴a、…の数は、150穴〜60
00穴にすることが好ましい。この範囲より多くても少
なくても、電極板1として使用する時に噴出されるガス
の均一性が損なわれ、デバイスの歩留りが低下するから
である。
【0042】放電加工の加工条件は、穴を均一に精度良
く明けることが出来る条件を適宜選択する。この際、放
電加工機をNC制御されているものにすれば、省人化さ
れ且つ精度良く加工出来る。
【0043】また放電加工をする時は、素材も導電体で
ある必要があることから、素材の抵抗値としては1Ωcm
以下のものを採用するのが望ましい。この抵抗値のコン
トロールは、例えば電極素材がシリコンの場合であれ
ば、ボロンとか、リンなどのドーピング剤の添加量を調
整して行う。
【0044】次に、レーザー加工を採用した場合につい
て説明する。まず、レーザー加工機に素材をセットし、
下穴を加工する位置に炭酸ガス等のレーザー発信機から
のレーザー光を照射し、下穴を穿設する。この際、レー
ザーパワー等の加工条件を適宜選択し、前述のような径
の下穴が形成されるよう調節する。またこのような加工
機は、一般的にNC制御されており、放電加工の場合と
同様、省人化によりコストダウンが図られる。
【0045】こうして高速加工で下穴が形成されると、
次に、3mm/minより低速の加工速度で穴周縁の加工が行
われる。この低速加工としては、例えばダイヤドリル等
を使用したダイヤ加工が適切であり、このダイヤ加工で
3mm/min以上の高速加工を行うと、加工面に熱的影響で
ダメージ層が厚く発生して、その後の使用においてデバ
イスの歩留りが低下し、またダイヤツールの折損等が頻
繁に起きてコストアップにつながるので好ましくない。
【0046】ダイヤ加工は、通常のマシニングセンタ等
が工作機械として使用される。ここで、工作機械に電極
板素材をセットした後、下穴の位置に正確にダイヤ加工
を施す必要があるため、精度を良好に保つために、例え
ば放電加工機とダイヤ加工機との間でセット治具を共通
化する等の工夫をすることが好ましい。
【0047】またダイヤ加工をするツールとしては、通
常の超鋼製のドリルツールなどの先端にダイヤの砥粒等
をニッケル電着等で固着したダイヤツールを使用しても
良く、単結晶ダイヤや多結晶ダイヤなどをドリルツール
として加工・形成したものを使用しても良い。
【0048】ダイヤ加工で形成する微細穴a、…の直径
は、下穴の直径プラス0.005mm以上で且つ下穴の直
径プラス0.2mm以下になるようにする。ここで、プラ
ス0.005mm以下であると、高速加工で下穴に形成さ
れた凹凸部あるいはバリが残存してパーティクル発生の
要因となり、また、プラス0.2mm以上にすると、ダイ
ヤツールにかかる加工反力が大きくなってダイヤツール
の折損等が起きやすくなる。
【0049】そこで、上記範囲内であると、ダイヤツー
ルにかかる加工反力が少なくなって、ダイヤツールの折
損等を防止出来ると同時に、加工速度を飛躍的に高める
ことが出来る。しかも、高速加工で生じた凹凸やバリ、
加工ダメージ層を完全に取り除くことが出来る。
【0050】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。まず、直径30
0mmで0.1Ωcmの単結晶シリコンのインゴットを用意
し、このインゴットから厚さ6mmの電極板素材をスライ
ス加工するとともに、外周を加工して直径280mmとし
た。この電極板素材の外周部に、プラズマ装置にビス1
6、…で取付けるためのザグリ付きの取付穴s、…を1
2箇所に亘って加工した。
【0051】次にこの電極板素材を放電加工機にセット
し、直径0.45mmの銅製の放電用電極を使用して、5
mm/minの加工速度で650穴の下穴を放電加工した。
【0052】この後、この電極板素材をマシニングセン
タに取付け、直径0.55mmの単結晶ダイヤツールによ
って下穴と同位置に2.5mm/minの加工速度のダイヤ加
工を施した。
【0053】こうして製造した微細穴付き電極板1を、
図2に示すようなプラズマドライエッチング装置10に
取付け、ガス導入系12から送られるCF4 ガスを微細
穴a、…から噴出させるとともに、高周波を印加してプ
ラズマを発生させ、半導体シリコンウエーハW上のシリ
コン酸化膜のエッチングを行った。この結果、パーティ
クルの発生もなく、エッチングレートも全面均一なエッ
チングをすることが出来た。
【0054】尚、本発明は、上記実施形態に限定される
ものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明は、請求項1及び請
求項2のように、プラズマ装置用の電極に反応ガス通過
用の多数の微細穴を形成する際、所定速度以上の加工速
度で下穴を穿設し、その後所定速度より低い加工速度で
微細穴に仕上げるようにしたため、所定径の微細穴を効
率的に加工することが出来、しかもプラズマ装置用電極
として使用する際、パーティクル発生等の不具合を防止
して、作製されるデバイスの品質を安定させることが出
来る。そして高速加工は、請求項3のように、放電加工
又はレーザー加工が好適であり、低速加工はダイヤ加工
が好適である。また請求項4のように、高速加工で穿設
する下穴の直径を所定範囲にすることで、各加工を円滑
に行うことが出来、またガスを均一に通過させることが
出来る。
【0056】そして請求項5のように、低速加工で加工
する穴径を所定範囲にすれば、穴周縁の加工面の凹凸を
完全に除去することが出来、パーティクル発生を防止出
来るとともに、加工時の加工反力を軽減させることが出
来る。また請求項6のように、プラズマ装置用電極を、
シリコン、カーボン、アルミニウム、炭化珪素のいずれ
か1種の材料にて構成すれば、デバイス作製工程におい
て不純物となり難い。また請求項7のように、微細穴の
数を所定範囲にすればガスの均一性が確保され、また請
求項8のように、電極の抵抗値を所定値以下にして導電
性を確保すれば、例えば放電加工によって加工すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電極板の平面図である。
【図2】本電極板を適用したプラズマドライエッチング
装置の説明図である。
【符号の説明】
1…電極板、 10…プラズマド
ライエッチング装置、11…チャンバ、
12…ガス導入系、13…排出系、
14…平面電極、15…内部ガス容器、
16…ビス、a…微細穴、
s…取付穴、W…半導体ウエーハ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 和義 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応ガス通過用の多数の微細穴を有する
    プラズマ装置用電極の製造方法において、電極素材の所
    定箇所に、前記微細穴より径の小さい多数の下穴を所定
    速度以上の高速加工速度で穿設した後、この下穴の周縁
    を所定速度より低い低速加工速度で加工して前記下穴を
    前記微細穴に仕上げることを特徴とするプラズマ装置用
    電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプラズマ装置用電極の
    製造方法において、前記高速加工速度を3mm/min以上の
    加工速度とし、前記低速加工速度を3mm/minより低い加
    工速度とすることを特徴とするプラズマ装置用電極の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のプラズマ
    装置用電極の製造方法において、前記高速加工を、放電
    加工又はレーザー加工とし、前記低速加工をダイヤ加工
    とすることを特徴とするプラズマ装置用電極の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のプラズマ装置用電極の製造方法において、前記高
    速加工で穿設する下穴の直径を、0.1〜1.0mmとす
    ることを特徴とするプラズマ装置用電極の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    記載のプラズマ装置用電極の製造方法において、前記低
    速加工で加工する穴径を、前記下穴の直径プラス0.0
    05〜0.2mmとすることを特徴とするプラズマ装置用
    電極の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に
    記載の製造方法によって製造され且つ材料がシリコン、
    カーボン、アルミニウム、炭化珪素のいずれか1種から
    なるプラズマ装置用電極。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のプラズマ装置用電極に
    おいて、前記微細穴の数は、150〜6000穴である
    ことを特徴とするプラズマ装置用電極。
  8. 【請求項8】 請求項6又は請求項7に記載のプラズマ
    装置用電極において、この電極の材質は、1Ωcm以下の
    比抵抗であることを特徴とするプラズマ装置用電極。
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