JPH11281307A - 電極板、電極板の製造方法およびその小径孔内壁表面粗さの測定方法 - Google Patents

電極板、電極板の製造方法およびその小径孔内壁表面粗さの測定方法

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JPH11281307A
JPH11281307A JP10035098A JP10035098A JPH11281307A JP H11281307 A JPH11281307 A JP H11281307A JP 10035098 A JP10035098 A JP 10035098A JP 10035098 A JP10035098 A JP 10035098A JP H11281307 A JPH11281307 A JP H11281307A
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electrode plate
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small
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diameter hole
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JP10035098A
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Keiichi Goto
圭一 後藤
Makoto Kawai
信 川合
Kazuyoshi Tamura
和義 田村
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応ガス整流用の多数の小径孔を穿孔した電
極板の該小径孔内壁の表面粗さを正確に精度良く測定す
る方法を開発し、より平滑で高精度な穿孔加工を施した
電極板を作製し、これを使用する際に、パーティクルや
不純物のコンタミネーション等の発生がなく、品質のよ
い半導体デバイスの作製が可能な電極板とその製造方法
を提供する。 【解決手段】 反応ガス整流用の多数の小径孔を有する
電極板の小径孔内壁表面粗さの測定方法において、該電
極板の小径孔に液状型取りゴムを充填し硬化させ、小径
孔内壁パターンを転写させて取りはずし、型取りゴムの
表面粗さを測定する電極板の小径孔内壁表面粗さの測定
方法、ならびにこの測定方法で穿孔した小径孔の内壁表
面粗さRaを測定し、該Raを0.01〜2.0μmの
範囲内に仕上げる電極板の製造方法とその製法で作製さ
れた電極板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス製
造用のエッチング装置、アッシング装置、スパッタリン
グ装置等に使用される多数の小径孔を有する電極板とそ
の製造方法および小径孔内壁表面粗さの測定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体プロセスに使用される例え
ば、プラズマドライエッチング装置等において、反応室
内で高周波電源に接続される平面電極上に半導体ウエー
ハを載置し、これに相対向する対向電極に多数の小径孔
を形成し、この小径孔を通して反応室内に反応ガスを整
流して導入すると共に、平面電極と対向電極間にプラズ
マを発生させ、エッチング処理するような技術が知られ
ている。
【0003】そして、近年、半導体デバイスの微細化、
高集積化が進むにつれて、電極板に求められる性能もよ
り高度なものとなってきており、その材質も従来のアル
ミニウム、アルミニウム合金、あるいはガラス状カーボ
ン(ガラス含浸炭素材ともいう)等から高温耐食性に優
れ、パーティクルの発生や重金属汚染を低減するのに有
効なシリコンを素材とした電極板が注目され、使用され
るようになってきた。
【0004】電極板に求められる高度な性能の中でも、
特に、コンタミネーションやパーティクルの発生防止、
ユニフォーミティ(エッチングレートの均一性)の向上
について重要視され、要求も厳しいものがある。そこ
で、近年は、電極板素材を従来の粉末を焼結した焼結型
カーボン、ガラス状カーボン、アルミニウム等から被処
理物である半導体シリコンウエーハと同じ材質のシリコ
ン製電極板に変更することで重金属等のコンタミネーシ
ョンの発生を著しく低減させることはできたが、パーテ
ィクルの低減やユニフォーミティの向上については未だ
不完全なものであった。
【0005】例えば、単結晶シリコンを用いて電極板を
作製しても、電極板自体も消耗する激しい腐食性の環境
である実プロセスにおいては、小径孔内壁の表面粗さが
粗いと、粗い表面の凸部が均一に消耗せずに、パーティ
クルの発生源となり、ユニフォーミティも悪化し、半導
体デバイス製造における、歩留り低下の原因となってい
た。
【0006】これを解決するために、特開平7−273
094号公報に開示された技術では、プラズマにより消
耗する部位の表面粗さRmax を10μm以下とした電極
板が提案されている。この発明の実施例によると直径
0.8mmの小径孔が加工されているが、これより小径
の孔になると触針式表面粗さ測定器の触針が孔の中に入
らず、また、穿孔した孔を縦に切断した凹部断面でも触
針を内壁に接触させることができず、表面粗さの測定は
不可能であった。
【0007】また、電極板表面は通常鏡面研磨を行って
いるので、この表面からのパーティクルの発生は殆ど認
められない。大部分のパーティクルは鏡面研磨が困難な
小径孔内壁の表面粗さの粗い部分から発生するため、こ
の小径孔の表面粗さとパーティクルの発生状況との関係
を詳細に調査しておく必要があり、その結果を基にどこ
まで小径孔の表面粗さを仕上げるのかを検討しなければ
ならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、こ
のような問題点を解決するためになされたもので、反応
ガス整流用の多数の小径孔を穿孔した電極板の該小径孔
内壁の表面粗さを正確に精度良く測定する方法を開発
し、より平滑で高精度な穿孔加工を施して、電極板とし
て使用する際に、パーティクルや不純物のコンタミネー
ション等の発生がなく、品質のよい半導体デバイスの作
製が可能な電極板とその製造方法を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明の請求項1に記載した発明は、反応ガ
ス整流用の多数の小径孔を有する電極板の小径孔内壁表
面粗さの測定方法において、該電極板の小径孔に液状型
取りゴムを充填し硬化させ、小径孔内壁パターンを転写
させて取りはずし、型取りゴムの表面粗さを測定するこ
とを特徴とする電極板の小径孔内壁表面粗さの測定方法
である。
【0010】このように、小径孔に充填した液状型取り
ゴムに小径孔内壁パターンを転写させ、硬化したゴムを
取りはずしてその表面粗さを測定する方法では、硬化し
たゴムに離型性があるので、孔を切断しなくても容易に
孔からゴムを抜き出すことができ、また、被測定部は棒
状で凸部になるので表面粗さ測定器の装置上の制約がな
くなり、加工処理面の実体を容易に正確に測定すること
ができる。
【0011】この場合、請求項2に記載したように、液
状型取りゴムとして付加型液状シリコーンゴムを選択す
ると、このものは、表面と内部が均一に硬化する、本質
的に離型性に優れている、所望する可使時間や保存性、
硬化条件を設定することができる、硬化後の収縮率が極
めて小さく精度の高いレプリカが得られる等の特性を持
っているので、本発明のような微細なパターンを高精度
で転写するのには好適である。
【0012】そして、本発明の請求項3に記載した発明
は、反応ガス整流用の多数の小径孔を有する電極板を製
造する方法において、請求項1または請求項2に記載し
た測定方法で穿孔した小径孔の内壁表面粗さRaを測定
し、該Raを0.01〜2.0μmの範囲内に仕上げる
ことを特徴とする電極板の製造方法である。
【0013】このように、本発明の測定方法により測定
した電極板の小径孔の内壁表面粗さRaを、0.01〜
2.0μmの範囲内に仕上がるように穿孔して仕上げれ
ば、半導体デバイス作製時に電極板からパーティクルが
発生してウエーハに付着し、品質を低下することは殆ど
なくなり、また反応ガスの流れが充分整流されてエッチ
ングレートの均一性が向上し、安定したした加工処理が
可能となり、半導体デバイス製造の歩留り、生産性の向
上を図ることができる。
【0014】次に本発明の請求項4に記載した発明は、
反応ガス整流用の多数の小径孔を有する電極板におい
て、硬化した液状型取りゴムに転写された小径孔内壁パ
ターンの表面粗さRaについて、0.01〜2.0μm
の範囲内に仕上げられたものであることを特徴とする電
極板である。
【0015】このように、反応ガス整流用電極板とし
て、その小径孔内壁表面粗さRaを0.01〜2.0μ
mの範囲内に仕上げたものとすれば、表面粗さが粗いこ
とを起因とするパーティクルの発生は顕著に低減され、
高い平滑度によりエッチングレートの均一性が改善され
て、半導体デバイス製造時の歩留り、生産性ならびにコ
ストを著しく改善することができる。
【0016】この場合、請求項5に記載したように、電
極板の材質として単結晶シリコンまたは多結晶シリコン
を選択するのが好ましい。このように電極板の材質とし
て単結晶シリコンまたは多結晶シリコンを使用すれば、
半導体デバイス製造時の腐食性の強い反応ガス雰囲気下
においても、耐食性に優れているのでパーティクルが発
生することは殆どなく、被処理物である半導体ウエーハ
がシリコンの場合には、同じ材質なので不純物のコンタ
ミネーションを抑制することができ、半導体デバイス作
製の生産性、歩留りの向上、並びにコストの削減に寄与
するものである。中でも単結晶シリコンは、電気抵抗率
調整用ドープ材料の低含量化や機械的強度の点からも、
品質管理上も多結晶シリコンより優れており、電極板作
製用素材として有利に使用される。
【0017】そして、請求項6に記載した発明は、前記
反応ガス整流用の小径孔を有する電極板が、プラズマエ
ッチング装置用、リアクティブイオンエッチング装置
用、プラズマアッシング装置用、スパッタリング装置用
或はプラズマCVD装置用として使用できるものとし
た。
【0018】これは、前記した規定値に従って作製され
た電極板は、これらいずれの装置の場合にも、プラズマ
発生用その他の高周波を印加する対向電極板となり、反
応ガスの整流用を兼ねたものとして、有効に作用するこ
とができるからである。特に材質的に被処理物であるシ
リコンウエーハと同じシリコンを選択したので不純物の
コンタミネーションを抑制することができ、小径孔内壁
表面粗さを高精度に仕上げたので、小径孔内壁凸部が原
因のパーティクルの発生、付着が殆どなくなり、半導体
デバイスの生産性、歩留りの向上、品質の改善を図るこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。ここで、図1は本発明の製造方法によ
って作製された電極板の一例を示す平面図であり、図2
はこの電極板が適用される装置の一例としてのプラズマ
ドライエッチング装置の概要図である。
【0020】本発明者等は、触針式表面粗さ測定器では
直接触針して計測することが殆ど不可能に近い、電極板
に穿孔された小径孔内壁表面粗さを、正確に高精度で測
定する方法として、小径孔に液状型取りゴムを充填し、
これを硬化させて小径孔内壁パターンを転写させて取り
はずし、型取りゴムの表面粗さを測定すればよいことに
想到し、諸条件を精査して本発明を完成させたものであ
る。
【0021】ここで、本発明の製造方法で作製する電極
板の一例を図1に基づいて説明すると、この円板状電極
板10は、各種ガス流通用の小径孔11を数百〜数千個
穿孔したものである。また、電極板の外周部には電極板
取付孔12が穿孔されている。電極板の大きさは、通
常、被処理物の大きさに対応して、直径で200〜40
0mm、厚さ数mm〜数十mmのものが使用され、小径
孔の孔径は、直径で数十μm〜数百μmである。
【0022】この電極板が適用される装置の一例として
図2に高周波を印加するドライエッチング装置20を示
した。ここでは、本発明の製造方法で作製された電極板
21がプラズマドライエッチング装置20にセットされ
た状態を表しており、該電極板21に対向する位置に被
処理物である半導体ウエーハ23と平面電極板22が設
置され、両電極間に高周波が印加される。一方、エッチ
ングガスは、ガス供給系26から内部ガス容器25に入
り、電極板21の小径孔で整流され、ウエーハ23に向
けて噴出し、ここでプラズマを発生してウエーハ表面を
エッチング処理するようになっている。
【0023】そして、半導体デバイスが、より微細化、
高集積度になるにつれて、この電極板にも本質的な電気
的性能以外の特性が要求されるようになってきた。その
一つに、被処理物である半導体ウエーハが重金属等の不
純物により汚染されるいわゆるコンタミネーションの問
題があった。これには半導体プロセス装置を構成する各
種パーツの材質が大きく関与しており、電極板もその例
外ではなく、特にウエーハが単結晶シリコンの場合には
電極板材質をシリコンとすれば、半導体素材と同じ材質
になり、不純物汚染の問題は解決することができた。こ
の電極板のシリコンは、単結晶シリコンでも多結晶シリ
コンでもよいが、機械的強度、比抵抗の調整や品質管理
上は、単結晶シリコンの方が好ましい。
【0024】他の問題としては、パーティクルの発生お
よびエッチングレートの均一性(ユニフォーミティとも
いう)の悪化を挙げることができる。これらの問題の主
な原因が電極板にあり、特に小径孔内壁の表面粗さが関
係していることが判ってきた。表面粗さが粗いと、エッ
チングガス等の腐食性の強いガスによって粗い表面の凸
部が均一に侵されずにパーティクルが発生し、これが飛
散してウエーハ上に付着し、あるいは表面粗さが不均一
であるとエッチングガスの流れが乱れてエッチングレー
トが不均一になり、半導体デバイスの歩留り低下をもた
らしていた。
【0025】そこで電極板の小径孔内壁の表面粗さとパ
ーティクルの発生数との関係を調査するため、孔内壁の
表面粗さの測定方法について調査検討した。その結果、
通常使用されている触針式表面粗さ測定器では、直径
0.8mm以下の小径の孔になると触針が孔の中に入ら
ず、また、穿孔した孔を縦に切断した凹部断面でも触針
を内壁に接触させることができず、表面粗さの測定は不
可能であった。
【0026】それに対して本発明の測定方法は、電極板
の小径孔に液状型取りゴムを注入、充填して硬化させ、
小径孔内壁パターンを転写させて取りはずし、型取りゴ
ムの表面粗さを触針式表面粗さ測定器で測定する方法で
あり、この方法によれば、硬化したゴムに離型性がある
ので、孔を切断しなくても容易に孔からゴムを抜き出す
ことができ、また、被測定部は棒状で凸部になるので表
面粗さ測定器の装置上の制約がなくなり、加工処理面の
実体を容易に正確に測定することができる。
【0027】そして、この測定方法によって測定された
数値は、実質的に小径孔内壁表面粗さを表しているもの
と見做すことができるものである。従って、この測定方
法は、所望の孔径、表面粗さまで穿孔・研磨を終えた仕
上げ面の製品検査あるいは、穿孔・研磨・仕上げ処理途
中の中間検査にも有効に適用することができる。
【0028】本発明の電極板の小径孔内壁パターンの型
取りに使用される液状型取りゴムは、通常、付加型液状
シリコーンゴムと呼ばれている、主剤としてビニル基含
有オルガノポリシロキサン、架橋剤としてハイドロジェ
ンオルガノポリシロキサンから成り、塩化白金酸を触媒
として付加反応を行いエラストマーとなるものである。
これには、市販品としてシリコーンゴムKE−1300
(信越化学工業(株)製商品名)等があり、好適に使用
される。
【0029】この液状型取りシリコーンゴムは、低粘度
で微細な型表面によくなじむ、表面と内部が均一に硬化
する、本質的に離型性に優れている、所望する可使時間
や保存性、硬化条件を設定することができる、硬化後の
収縮率が極めて小さく精度の高いレプリカが得られる等
の型取り材料が具備すべき特性が充分備わっており、本
発明のような微細なパターンを正確に高精度で転写する
のには好適である。
【0030】本発明の電極板の製造方法は、先ずダイヤ
モンドドリルにより穿孔加工を行う(以下、ダイヤ加工
という)。そのツールとしては、通常の超硬合金製のド
リル等の先端にダイヤモンド砥粒等をニッケル電着等で
固着したダイヤツールが使用されている。この場合、切
削に伴う発熱を除去し、摩擦抵抗を減らすため、切削油
または冷却水をドリルと被加工物に掛け流すのが一般的
である。
【0031】しかしながら、ダイヤツール加工では限界
があり、表面粗さRaを細かく平滑に仕上げようとダイ
ヤモンド砥粒の粒度を細かくすると穿孔処理に長時間を
要し、逆にダイヤ砥粒の粒度を粗くすると短時間で穿孔
できるが、できた被処理物の表面粗さは粗くなると言う
現象があるため、高精度の平滑な表面粗さを要望された
場合には、穿孔加工と仕上げ研磨加工またはリーマー加
工の二段階処理をするのが一般的である。
【0032】別に、超音波加工により穿孔してもよい。
超音波加工法は、超音波振動する工具を砥粒スラリを介
して被加工物に押付け、超音波振動によって砥粒を介し
て被加工物を加工する方法であり、具体的には、孔開け
位置に対応してステンレス製のピンを立設したホーンと
呼ばれる加工治具を超音波加工機に取付け、超音波発信
器からの振動が加工治具に伝達されるようにすると共
に、ピンの先端を被加工物に当接させ、同時に砥粒を水
等に分散させた砥粒スラリをピンの先端部に掛け流しな
がら超音波振動を与える。そうすると、超音波振動によ
って被加工物とピンの間に存在する砥粒が被加工物を研
磨してゆき、ピンを加工送りすると、被加工物にピンの
径よりやや大きめの孔が穿孔される。
【0033】次に、以上のように穿孔、研磨処理を施し
た電極板の小径孔内壁表面粗さの仕上がり状態を本発明
の測定方法で検査した後、合否を判定することになる。
小径孔内壁の表面粗さRaを、型取りゴム表面粗さで
0.01〜2μmの範囲に仕上げておくと、例えば、プ
ラズマドライエッチング装置の電極板として使用した場
合に、反応ガスの流れが十分整流されて、被処理物であ
るウエーハの全表面が均一にエッチングされるようにな
る。しかも、表面が平滑になるので、パーティクルの発
生は殆どなくなり、半導体デバイスの歩留りは向上す
る。ここで、表面粗さが2μmを越えると小径孔を通過
する反応ガスの均一性が損なわれ、エッチングも不均一
となり易く、パーティクルやコンタミネーションが発生
し易くなり、半導体デバイスの歩留りが低下する。ま
た、この表面粗さRaを0.01μm未満の精度まで上
げるには、加工処理が極めて困難になり、また過剰品質
となる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例と比較例を挙げて具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。ここで、表面粗さRa(μm)は、中心線平均粗
さをいい、中心線からの偏差の絶対値の平均で表す。ま
た、表面粗さRmax(μm)は、最大高さをいい、山
頂と谷底の差の最も大きい値である。
【0035】(実施例1〜3)外径203.2mm,厚
み5mmの単結晶シリコン円板に、直径1.0mmの小
径孔を開ける加工処理を行い、小径孔内壁表面粗さRa
およびRmaxの異なる円板試料を3種類作製した。次
いで各円板の小径孔内に液状型取りシリコーンゴムKE
−1300(信越化学工業(株)製商品名)に硬化剤を
加えた液状ゴムを充填して硬化させ、その後、硬化した
ゴムを抜き取ってそのゴムの表面粗さRaおよびRma
xを触針式表面粗さ測定器で測定した所、表1に示した
ような結果が得られた。表1には、上記硬化したゴムを
抜いた後、小径孔をダイヤモンドカッターで縦に切断
し、さらに触針が接触可能になるまでカットして、その
内壁の表面粗さを触針式表面粗さ測定器で実測した値
(R’aおよびR’max)も併記した。
【0036】そして、このようにして製造した小径孔付
き電極板10を、図2に示すようなプラズマドライエッ
チング装置20に取付け、ガス供給系26から送られて
くるCF4 ガスを小径孔11から噴出させると共に、高
周波を印加してプラズマを発生させ、半導体シリコンウ
エーハ23上のシリコン酸化膜のエッチングを行い、エ
ッチングした際のシリコンウエーハに付着したパーティ
クル数を数えた。小径孔内壁表面粗さRaおよびRma
xと付着パーティクル数の関係を表1に示した。この結
果、パーティクルの発生は殆どなく、エッチングレート
も全面均一なエッチングをすることができた。
【0037】(比較例1、2)小径孔内壁表面粗さRa
およびRmaxが異なり、実施例よりもやや粗い試料を
2種類作製した以外は、実施例と同じ単結晶シリコン円
板に、1.0mmの小径孔を開ける加工処理を行い、同
様の測定方法で小径孔内壁表面粗さを測定して表1に併
記した。そして、これらの電極板をプラズマドライエッ
チング装置に載置し、シリコンウエーハをエッチングし
た際のシリコンウエーハに付着したパーティクル数を数
え、小径孔内壁表面粗さとパーティクル数の関係を表1
に併記した。
【0038】
【表1】
【0039】表1から、電極板を小径孔について縦に切
断して触針式表面粗さ測定器で実測した小径孔内壁表面
粗さR’aおよびR’maxの値が、液状型取りゴムの
表面粗さRaおよびRmaxとして正確に転写されてい
ることが判る。また、電極板がシリコン製の場合に小径
孔内壁表面粗さRaが2.0μm以下であれば、パーテ
ィクルの発生数は、5個以下と格段に性能が向上してい
ることが判る。
【0040】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0041】例えば、本発明の電極板の小径孔内壁表面
粗さの測定方法の適用に当たっては、高周波を印加する
プラズマドライエッチング装置における反応ガス整流用
電極板の測定方法として好適とされるが、本発明はこの
ような例に限定されるものではなく、リアクティブイオ
ンエッチング装置用、プラズマアッシング装置用、スパ
ッタリング装置用またはプラズマCVD装置用の電極板
の測定方法としてもほぼ同様の作用効果を挙げることが
でき、有効に使用されるものである。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、高周波を印加するプラ
ズマ装置用の電極板の小径孔内壁表面粗さを正確、高精
度に測定することができる。また、この測定方法による
特定範囲の表面粗さとなるように製造して、半導体デバ
イス製造用電極板として使用すれば、各種反応ガスの整
流効果に優れ、デバイスに対する作用効果が均一にな
り、パーティクルや不純物汚染の発生がなく、プロセス
の安定操業が可能となり、製造歩留りの向上、品質の向
上並びにコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で作製される電極板の一例を示す
平面図である。
【図2】本発明で作製される電極板を設置した装置の一
例で、プラズマドライエッチング装置の概要図である。
【符号の説明】
10…電極板、11…小径孔、12…取付孔、20…プ
ラズマドライエッチング装置、21…電極板、22…平
面電極板、23…半導体ウエーハ、24…チャンバー、
25…内部ガス容器、26…ガス供給系、27…ガス排
出系。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応ガス整流用の多数の小径孔を有する
    電極板の小径孔内壁表面粗さの測定方法において、該電
    極板の小径孔に液状型取りゴムを充填し硬化させ、小径
    孔内壁パターンを転写させて取りはずし、型取りゴムの
    表面粗さを測定することを特徴とする電極板の小径孔内
    壁表面粗さの測定方法。
  2. 【請求項2】 前記液状型取りゴムが付加型液状シリコ
    ーンゴムであることを特徴とする請求項1に記載した電
    極板の小径孔内壁表面粗さの測定方法。
  3. 【請求項3】 反応ガス整流用の多数の小径孔を有する
    電極板を製造する方法において、請求項1または請求項
    2に記載した測定方法で穿孔した小径孔の内壁表面粗さ
    Raを測定し、該Raを0.01〜2.0μmの範囲内
    に仕上げることを特徴とする電極板の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応ガス整流用の多数の小径孔を有する
    電極板において、硬化した液状型取りゴムに転写された
    小径孔内壁パターンの表面粗さRaについて、0.01
    〜2.0μmの範囲内に仕上げられたものであることを
    特徴とする電極板。
  5. 【請求項5】 前記電極板の材質が、単結晶シリコンま
    たは多結晶シリコンであることを特徴とする請求項4に
    記載した電極板。
  6. 【請求項6】 前記電極板が、プラズマエッチング装置
    用、リアクティブイオンエッチング装置用、プラズマア
    ッシング装置用、スパッタリング装置用或はプラズマC
    VD装置用であることを特徴とする請求項4または請求
    項5に記載した電極板。
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