JPH1192637A - ポリエステル組成物およびそれからなるフィルム - Google Patents
ポリエステル組成物およびそれからなるフィルムInfo
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- JPH1192637A JPH1192637A JP26001197A JP26001197A JPH1192637A JP H1192637 A JPH1192637 A JP H1192637A JP 26001197 A JP26001197 A JP 26001197A JP 26001197 A JP26001197 A JP 26001197A JP H1192637 A JPH1192637 A JP H1192637A
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Abstract
パタイト粒子を含有するポリエステル組成物であって、
かつポリエステル組成物の溶融比抵抗値を特定化するこ
とで、滑り性、耐摩耗性、さらには電気特性に優れたフ
ィルムを得ることを課題とする。該フィルムは、磁気記
録媒体用、コンデンサー用、食品包装用、一般工業用な
どの用途に好適に使用することができる。 【解決手段】平均粒子径が0.01〜10μm、BET
比表面積が50〜500m2/g、粒子径の相対標準偏
差が0.5以下であるヒドロキシアパタイト粒子を含有
し、かつ溶融比抵抗値が0.01×109Ω・cm以上
であるポリエステル組成物およびそれからなるフィル
ム。
Description
およびそれからなるフィルムに関するものであり、詳し
くはヒドロキシアパタイト粒子を含有したポリエステル
組成物及びそれからなるフィルムに関するものである。
さらに詳しくは、粒子分散性に優れ、溶融比抵抗値の大
きいポリエステル組成物および滑り性、耐摩耗性さらに
は電気特性に優れたポリエステル組成物からなるフィル
ムに関するものである。さらに詳しくは、磁気記録媒体
用、コンデンサー用、食品包装用、一般工業用などに好
適なポリエステル組成物およびフィルムに関するもので
ある。
るポリエステルは優れた物理的、化学的特性を有してい
るために、ポリエステル中に無機粒子などの微粒子を含
有させることによって、繊維、フィルム、その他の成形
品として広く使用されている。これらの成形品の中で、
フィルムは磁気記録媒体用、コンデンサー用、食品包装
用、一般工業用等として使用されているが、これらの加
工製品の取扱い性、品質特性向上のため、あるいはフィ
ルムを製造する際、もしくはその加工工程における工程
通過性の要請上、フィルムの表面に適度の凹凸を形成さ
せ、フィルムあるいは加工製品に滑り性や耐摩耗性を付
与することが知られている。例えば、特開昭49−42
752号公報では、リン酸カルシウム粒子を含有したフ
ィルムによって滑り性を向上せしめることが開示されて
いる。
ルムは、上述の滑り性付与とともに、電気特性、例えば
耐電圧特性および絶縁抵抗特性などを向上せしめる方法
が知られている。
はコンデンサー用ポリエチレンテレフタレートフィルム
に適したポリエステルの製造法として、ホスホン酸系の
リン化合物と無機粒子とを併用添加する方法、特開昭5
8−65744号公報ではコンデンサーフィルム用のポ
リエステルとして、特定の金属元素とP元素を特定量比
で含有するポリエステルにケイ素含有不活性無機粒子を
配合する方法、また特開昭60−230306号公報で
は金属元素含有化合物とリン元素含有化合物を特定割合
で混合してなるコンデンサー用フィルムが開示されてい
る。
来の方法では、得られるフィルムの滑り性、耐摩耗性お
よび電気特性の点でコンデンサー、磁気記録媒体用等と
して必ずしも十分な性能を満足できるものではなかっ
た。特に近年磁気テープ分野では、従来にも増して高画
質、高密度化が進み、従来の方法によって得られるポリ
エステルフィルムよりも、高度の滑り性、耐摩耗性の要
求が強く求められるようになってきている。
は、ある程度、電気特性は改良されるものの、近年で
は、フィルムの厚さが薄くなるとともに、高度の耐電圧
特性および絶縁抵抗特性が強く求められるようになって
きている。
耐摩耗性、電気特性に優れたポリエステルフィルムを提
供することを目的とする。
は、平均粒子径が0.01〜10μm、BET比表面積
が50〜500m2/g、粒子径の相対標準偏差が0.
5以下であるヒドロキシアパタイト粒子を含有し、かつ
溶融比抵抗値が0.01×109Ω・cm以上であるポ
リエステル組成物およびそれからなるフィルムによって
達成できる。
ン酸成分とグリコール成分から構成されたものであり、
例えばジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体
とグリコールとのエステル化もしくはエステル交換反応
ならびに引続く重縮合反応によって製造される。ポリエ
ステルの種類についてはフィルムなどの成形品に成形し
うるものであれば特に限定されない。フィルムなどの成
形品に成形しうる好適なポリエステルとしてはジカルボ
ン酸成分として芳香族ジカルボン酸を使用したものがよ
く、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−p−オキシベンゾエート、ポリエチレン−1,2−
ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4´−ジカ
ルボキシレート、ポリエチレン−1,2−ビス(フェノ
キシ)エタン−4,4´−ジカルボキシレート、ポリエ
チレン−2,6−ナフタレンカルボキシレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレン
テレフタレート等が挙げられ、中でもポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンカルボ
キシレート、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
エステルであっても、コポリエステルであってもよく、
その際の共重合成分としては上記したポリエステルを構
成する酸成分およびグリコール成分以外の芳香族ジカル
ボン酸、脂肪族ジカルボン酸および脂環族ジカルボン酸
等の酸成分、芳香族グリコール、脂肪族グリコールおよ
び脂環族グリコール等のグリコール成分を挙げることが
できる。例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、フタル酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエ
タンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸
等の脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、デカリンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン
酸を挙げることができる。また、グリコール成分として
はエチレングリコール,1,4−ブタンジオール,1,
5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエ
チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,1
0−デカンジオール等の脂肪族グリコール、1,2−シ
クロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、水素化ビスフェノールA等の脂環族グリコ
ールなどを挙げることができる。上記した酸成分、グリ
コール成分は、一種のみ用いてもよく、二種以上を併用
してもよい。また、これらの共重合成分は、ポリエステ
ルを製造する際に副生するものであってもよい。
タイト粒子を含有する。
は、リン酸カルシウム塩を主たる成分とする。化学組成
式は、Ca5(PO4)3・OHで代表されるが、これに
限定されるものでない。本発明の目的を阻害しない範囲
で該粒子に不純物が含有されていてもかまわない。
粒子径は、滑り性、耐摩耗性、電気特性などの点から
0.01〜10μmであり、好ましくは、0.02〜5
μm、より好ましくは0.05〜3μm、特に好ましく
は0.1〜2μmである。平均粒子径が0.01μm未
満であると、滑り性、耐摩耗性に劣り、10μmを超え
ると、耐摩耗性、電気特性に劣る。
性の点から50〜500m2/gであり、好ましくは、
60〜400m2/g、より好ましくは70〜350m2
/g、特に好ましくは80〜300m2/gである。粒
子の比表面積が50m2/g未満あるいは500m2/g
を越えるとフィルムの電気特性に劣る。
は、フィルムの平滑性、電気特性の点から0.5以下で
あり、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以
下である。粒径の相対標準偏差が0.5を超えるとフィ
ルムの平滑性、電気特性に劣る。
エステル中の含有量は、特に限定されるものではない
が、滑り性、耐摩耗性、電気特性の点から、好ましくは
0.001〜10重量%であり、より好ましくは0.0
05〜5重量%、さらに好ましくは0.01〜3重量
%、特に好ましくは0.05〜2重量%である。粒子の
含有量が0.001重量%未満であったり、10重量%
を超えると、滑り性、耐摩耗性、電気特性を兼ね備えた
フィルムを得ることができない場合がある。
イト粒子を含有せしめる方法としては、特に限定される
ものではないが、例えば、(1) ヒドロキシアパタイト粒
子とポリエステルとを直接、あるいは予めブレンダー、
ミキサーなどで混合した後、通常の一軸、二軸押出し機
を用いて溶融混練する方法、(2) ヒドロキシアパタイト
粒子とポリエステルとを直接、あるいは予めブレンダ
ー、ミキサーなどで混合した後、通常のベント式の一
軸、二軸押出し機を用いて溶融混練する方法、(3)ポリ
エステルの製造反応工程でヒドロキシアパタイト粒子を
添加する方法などを挙げることができる。中でもヒドロ
キシアパタイト粒子の粒子分散性、得られるフィルムの
品質安定性などの点から、(2) 又は(3) の方法によって
ヒドロキシアパタイト粒子をポリエステルに含有せしめ
ることが好ましい。
の点から、溶融比抵抗値が0.01×109Ω・cm以
上であり、この値が大きいほど電気特性に優れる。溶融
比抵抗値の好ましい値は0.1×109Ω・cm以上、
より好ましくは1×109Ω・cm以上、さらに好まし
くは2×109Ω・cm以上、特に好ましくは3×109
Ω・cm以上である。溶融比抵抗値が0.01×109
Ω・cm未満であると、フィルムにした際の電気特性に
劣る。
01×109Ω・cm以上とする方法は、特に限定され
るものではなく、例えば、(1) ポリエステル中に金属元
素およびリン元素を含有せしめ、それらの金属、リン元
素量を適宜変更する方法、(2) ヒドロキシアパタイト粒
子以外の微粒子を含有せしめる方法、(3) さらには、本
発明のヒドロキシアパタイト粒子の粒子径、含有量を変
更する方法などを挙げることができる。この中では(1)
の方法が好ましい。
リン元素を含有せしめる方法は、特に限定されるもので
はない。金属元素を含有せしめる方法としては、例えば
リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マ
グネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属、および
亜鉛、マンガン、亜鉛等の金属元素を含有する化合物、
具体的には、酢酸リチウム、酢酸カルシウム、酢酸マグ
ネシウム、酢酸マンガン等のモノカルボン酸のグリコー
ル可溶塩化合物、塩化リチウム、塩化マンガン等の塩化
物などをポリエステル製造時の反応系内に反応触媒・添
加剤として添加・配合する方法などを挙げることができ
る。
は、例えばリン酸、亜リン酸、ホスホン酸もしくはこれ
らのエステル等のリン元素を含有する化合物をポリエス
テル製造時の反応系内に添加・配合する方法などを挙げ
ることができる。
金属元素量は、特に限定されないが、好ましくは、10
ppm以上であり、より好ましくは55ppm以上、さ
らに好ましくは60ppm以上、特に好ましくは100
ppm以上である。
ン元素量は、好ましくは10ppm以上、より好ましく
は20ppm以上、さらに好ましくは50ppm以上、
特に好ましくは100ppm以上である。金属元素含有
量およびリン元素含有量がいずれも10ppm未満であ
ると、たとえポリエステル組成物の溶融比抵抗値が0.
01×109Ω・cm以上であっても、得られるフィル
ムは耐摩耗性、電気特性に劣る場合がある。
属化合物とリン化合物とのモル比(M/P)は、特に限
定されないが、好ましくはモル比が下記式を満足するこ
とで、さらに耐摩耗性、電気特性に優れたフィルムを得
ることができる。
元素量(ppm)から換算した金属化合物のモル数を示
す。また、Pはポリエステル組成物中に含有されるリン
元素量(ppm)から換算したリン化合物のモル数を示
す。)
≦M/P≦3であり、さらに好ましい範囲は0.1≦M
/P≦2であり、特に好ましい範囲は0.1≦M/P≦
1.5である。
物中、例えばアルカリ金属化合物の価数は1価であり、
アルカリ土類金属、亜鉛、またはマンガン化合物は、2
価の金属化合物である。本発明におけるMは2価の金属
化合物を基準としてM/Pで示されるモル比を規定する
ものであるため、価数が異なる金属化合物を用いる場合
にはその価数を考慮して計算される。従って、例えばア
ルカリ金属化合物を使用した場合には、アルカリ金属の
モル数に0.5を乗じた値をMとしてM/Pが計算され
る。
属元素含有量およびリン元素含有量は、次の方法で求め
ることができる。
プルの調製]ポリエステル組成物を10倍量のo−クロ
ロフェノールで、150℃、2時間溶解し、得られた溶
解液を、分離用超遠心機を用い、遠心力22000Gで
60分間遠心分離を行う。分離後、沈降物が混入しない
ように上澄液を採取する。得られた上澄液中のo−クロ
ロフェノールを真空乾燥によって除去する。
得られた上澄物中のポリエステルから後に定義する方法
で、金属元素量およびリン元素量を求め、この値をポリ
エステル組成物中の金属元素含有量およびリン元素含有
量とし、さらにこれらの量から上述したM/Pを求め
た。
比表面積を有するヒドロキシアパタイト粒子を含有する
ポリエステル組成物であって、かつポリエステル組成物
の溶融比抵抗値を特定化することで、滑り性はもちろん
こと、耐摩耗性に優れ、さらには電気特性をも格段に向
上せしめたフィルムを得ることができるのである。
を得る方法は特に限定されるものではないが、例えば溶
融押出しによってシート状あるいはその後延伸すること
でフィルムを製造することができる。
ルムの具体的な製造方法を説明すると、ポリエステル組
成物を乾燥後、溶融押出しして、未延伸シートとし、続
いて二軸延伸、熱処理し、フィルムにする。二軸延伸は
縦、横逐次延伸あるいは二軸同時延伸のいずれでもよ
く、延伸倍率は特に限定されるものではないが通常は
縦、横それぞれ2.0〜5.0倍が適当である。また、
二軸延伸後、さらに縦、横方向のいずれかに再延伸して
もよい。この際、本発明のポリエステル組成物と各種の
ポリエステルと混合してヒドロキシアパタイト粒子の含
有量を目的に応じて適宜変更することができる。また、
混合する各種のポリエステルは本発明のポリエステル組
成物のベースとなるポリエステルと同一であっても、異
なっていてもよい。
明のフィルムを得ることができる。本発明のフィルムは
特に限定されないが、磁気記録媒体用、コンデンサー
用、食品包装用、一般工業用等のフィルムを得るための
ヒドロキシアパタイト粒子の含有量としては、0.00
01〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.000
1〜2重量%、さらに好ましくは0.005〜1重量%
である。ヒドロキシアパタイト粒子の含有量が0.00
01未満であると、得られるフィルムの滑り性に劣る場
合がある。一方、無機粒子の含有量が5重量%を越える
と、得られるフィルムの耐摩耗性、電気特性に劣る場合
がある。
あってもよいが耐摩耗性、電気特性の点から、ヒドロキ
シアパタイト粒子を含有するポリエステル組成物からな
るフィルム層(A層とする)を少なくとも1層有する積
層フィルムとしてもよい。A層の厚みは特に限定されな
いが、耐摩耗性、電気特性の点から0.01〜3μmが
好ましく、より好ましくは0.05〜2μm、さらに好
ましくは0.1〜1.5μm、特に好ましくは0.1〜
1μmである。
に含有するヒドロキシアパタイト粒子の平均粒子径dの
関係は、特に限定されないが、好ましくは0.2d≦t
≦10dであり、より好ましくは0.3d≦t≦5dで
あり、さらに好ましくは0.5d≦t≦3dである。
フィルムには、他の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン等、また各種の添加
剤、例えばカルボジイミド、エポキシ化合物などの末端
封鎖剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、界面
活性剤、顔料、蛍光増白剤等、さらに、二酸化チタン、
乾式法あるいは湿式法、コロイド状シリカなどの二酸化
珪素、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アル
ミニウム等の無機粒子、あるいは例えばアクリル酸類、
スチレンなどを構成成分とする有機粒子も必要に応じて
適宜含有していてもよい。
は、フィルムの接着性のために、その少なくとも片面に
易接着層を設けてもよい。易接着層の種類については特
に限定されるものではなく、例えばアクリル酸、メチル
メタクリレート、メチルアクリレートなどを用いて調整
されるアクリル系樹脂、イソフタル酸、アジピン酸、エ
チレングリコール、ポリエチレングリコールなどと、ジ
イソシアネートとから調整されるポリウレタン系樹脂、
テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−
スルホイソフタル酸の金属塩、イソフタル酸、アジピン
酸、エチレングリコール、ポリエチレングリコールなど
を用いて調整されるポリエステル系樹脂等を挙げること
ができ、これらの中でも水分散または水溶性樹脂が接着
性、取扱い性の点から好ましい。ポリエステルフィルム
の少なくとも片面に易接着層を設ける方法は特に限定さ
れるものではないが、例えばポリエステルフィルムの製
造工程中で、上述したアクリル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリエステル系樹脂等の水分散または水溶液を従
来公知のリバースコート法、グラビアコート法、ダイコ
ート法、ワイアーバー法などを用いて塗布することが好
ましい。また、易接着層の厚みは特に限定されるもので
はないが、接着性の点から、0.001〜5μmの範囲
が好ましく、より好ましくは0.01〜2μm、さらに
は0.05〜0.5μmが好ましい。
明する。
た。
微鏡(TEM)を用い、1万倍以上の倍率で観察する。
TEMの切片厚さは約100nmとし、場所を変え10
0視野以上測定する。粒子の平均径dは重量平均径(等
価円相当径)から求める。粒径の相対標準偏差σは次式
で定義される。
法により比表面積を測定する。
量、リン元素含有量 ポリエステル組成物中の金属元素含有量およびリン元素
含有量は、次の方法で求めた。
量測定用サンプルの調製 ポリエステル組成物を10倍量のo−クロロフェノール
で、150℃、2時間溶解し、得られた溶解液を、分離
用超遠心機を用い、遠心力22000Gで60分間遠心
分離を行う。分離後、沈降物が混入しないように上澄液
を採取する。得られた上澄液中のo−クロロフェノール
を真空乾燥によって除去する。
量 上述した方法によって得たポリエステル組成物から分離
した上澄液中のポリエステルを酸で湿式分解し、金属元
素量は原子吸光法によって測定した。またリン元素量は
リン−モリブデン酸ブルー比色法で測定した。
観察によって判定した。
の電極6を挿入した容器に被測定物質であるポリエステ
ル組成物5を入れる。この容器を加熱体4中に浸す。ポ
リエステル組成物5をN2ガス雰囲気下温度280℃で
溶融貯留し、直流電圧発生装置1から電圧を印加する。
この時の電流計2および電圧計3の指示値および電極面
積、電極間距離により、次式に従い溶融比抵抗値を求め
る。
走行性試験機を使用してガイドピン(表面粗度Ra10
0nm)上を走行させる(走行速度300m/分、走行
回数1回、巻き付け角60°、走行張力60g)。この
時フィルムに入った傷を顕微鏡で観察し、耐摩耗性を判
定した。幅2.5um以上の傷がテープ幅あたり3本未
満は○、3〜10本未満は△、8本以上は×と判定し
た。
測定した。
ル70重量部とを酢酸カルシウム・1水和物0.09重
量部を触媒として常法に従いエステル交換反応を行っ
た。エステル交換反応終了後、三酸化アンチモン0.0
3重量部、リン化合物としてジメチルフェニルホスホネ
ート0.1重量部、亜リン酸0.04重量部を添加し、
次いでヒドロキシアパタイト粒子のエチレングリコール
スラリーを粒子として0.6重量部となるように添加し
た。引き続いて常法に従い重縮合反応を行い、固有粘度
0.62dl/gのポリエステル組成物を得た。得られ
たポリエステル組成物の特性を表1,2に示した。Ca
含有量は200ppm、リン含有量200ppmであ
り、ポリエステル組成物の溶融比抵抗値は5×109Ω
・cm、さらにポリエステル組成物中のヒドロキシアパ
タイト粒子の分散性も極めて良好であった。
乾燥した後、押出し機に供給して285℃で溶融し、T
型口金よりシート状に押し出し、30℃の冷却ドラムで
冷却固化せしめ未延伸フィルムを得た。次いで未延伸フ
ィルムを95℃に加熱して縦方向に3.5倍延伸し、さ
らに100℃に加熱して横方向に3.6倍延伸し、20
0℃で加熱処理して、厚さ12μmのフィルムを得た。
得られたフィルムの特性を表2に示した。耐摩耗性は、
幅2.5um以上の傷がテープ幅あたり2本と良好であ
り、またフィルムの絶縁破壊電圧は620V/μmと優
れていた。
同様の方法でポリエステル組成物及びフィルムを得た。
得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表
1,2に示した。フィルムは耐摩耗性に劣り、絶縁破壊
電圧も低いものであった。
ン化合物の種類、量を変更した以外は実施例1と同様の
方法で、溶融比抵抗値の異なる粒子含有ポリエステル組
成物およびフィルムを得た。特性結果を表1,2に示し
た。
ルムの耐摩耗性、絶縁破壊電圧ともに良好であった。
れたフィルムの耐摩耗性に劣り、絶縁破壊電圧も低いも
のであった。
和物、リン化合物としてリン酸を使用した以外は実施例
1と同様の方法でヒドロキシアパタイト粒子含有ポリエ
ステル組成物を得た。得られたポリエステル組成物の特
性を表1,2に示した。
的に粒子を含有しないポリエチレンテレフタレートをそ
れぞれ別々に十分乾燥した後に、それぞれ押出し機に供
給して285℃で溶融し、互いに隣接したダイから共押
出して、積層、融着させ、冷却固化せしめ未延伸積層フ
ィルムを得た。次いで未延伸フィルムを95℃に加熱し
て縦方向に3.5倍延伸し、さらに100℃に加熱して
横方向に3.6倍延伸し、200℃で加熱処理して、内
層が実質的に粒子を含有しないポリエステル層10μ
m、両外層がそれぞれヒドロキシアパタイト粒子含有ポ
リエステル層1μmの三層積層フィルムを得た。得られ
たフィルムの特性を表2に示した。耐摩耗性、絶縁破壊
電圧ともに良好であった。
径、比表面積を有するヒドロキシアパタイト粒子を含有
するポリエステル組成物であって、かつポリエステル組
成物の溶融比抵抗値を特定化することで、滑り性、耐摩
耗性に優れ、さらには電気特性をも格段に向上せしめた
フィルムを得ることができる。該フィルムは、磁気記録
媒体用、コンデンサー用、食品包装用、一般工業用など
の用途に好適に使用することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 平均粒子径が0.01〜10μm、BE
T比表面積が50〜500m2/g、粒子径の相対標準
偏差が0.5以下であるヒドロキシアパタイト粒子を含
有し、かつ溶融比抵抗値が0.01×109Ω・cm以
上であるポリエステル組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載のポリエステル組成物か
らなるフィルム。 - 【請求項3】 請求項2に記載のフィルムからなる層が
少なくとも1層配置されてなる積層ポリエステルフィル
ム。 - 【請求項4】 請求項2または3に記載のフィルムから
なるコンデンサー用フィルム。
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