JPH1188757A - 減光フィルタ及び減光フィルタを備えた暗視装置及びハレーション防止方法 - Google Patents

減光フィルタ及び減光フィルタを備えた暗視装置及びハレーション防止方法

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JPH1188757A
JPH1188757A JP9248345A JP24834597A JPH1188757A JP H1188757 A JPH1188757 A JP H1188757A JP 9248345 A JP9248345 A JP 9248345A JP 24834597 A JP24834597 A JP 24834597A JP H1188757 A JPH1188757 A JP H1188757A
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JP9248345A
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Yukio Yamazaki
幸雄 山崎
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Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強い光を含む光学像を入射した場合、所定照
度以上の光のみを減衰し、また、微弱光は減衰すること
なく透過することのできる減光フィルタを提供する。 【解決手段】 減光フィルタ10は複数の微細領域であ
る減光フィルタセル20を配列して構成され、各液晶セ
ル14aには、当該液晶セル14aに入射する光の照度
を検出する光センサ回路22が配置され、当該光センサ
回路22に所定値以上の照度の光が入射した場合に前記
該当する液晶セル14aのみを駆動して、所定値以上の
照度の光のみを減衰させ、それ以下の光は減衰させるこ
となく通過させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、減光フィルタ及び
減光フィルタを備えた暗視装置及びハレーション防止方
法、特に、所定照度以上の光点を含む光学像が入射した
時に照度調整を行う減光フィルタ、また、その減光フィ
ルタを利用してハレーションを防止する暗視装置及びハ
レーション防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から図11に示すように、物標から
放射される微弱な光を入射し、その光を数百倍〜数千倍
に増幅して、明瞭な光学像としてモニタ画面上に表示す
る暗視装置100が知られている。この暗視装置100
は、夜間等に、物標の認識や識別が困難な環境での当該
物標の監視、星や夜行性生物の観察等様々な分野で利用
されている。
【0003】前記暗視装置100には、図11に示すよ
うに光検出器としてイメージインテンシファイアー10
2等が用いられ、物標104(例えば、夜間の燈台、探
照灯、航海灯等)から放射される微弱な光を光学レンズ
系106を介して前記イメージインテンシファイアー1
02に入射させている。前記イメージインテンシファイ
アー102は、後面に光電面を有するファイバープレー
ト102a、電子レンズ系102b、光電子増倍管(マ
イクロチャネルプレート;MCP)102c、蛍光面を
有するファイバープレート102d等から構成され、当
該イメージインテンシファイアー102で増幅された光
学像は、前記ファイバープレート102dの後面に配置
されたCCD素子等の撮像素子108によって撮影さ
れ、モニタ110等に明瞭な映像として映し出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記暗視装置
100は、取得した光を数百倍〜数千倍に増幅するた
め、図12に示すように、入射される光学像がある一定
の明るさ以上の光を含んでいる場合、例えば、夜間に燈
台の光が直接入射した場合等、暗視装置のモニタ110
上には、その強い光を出している部分が光飽和した飽和
映像が映し出されてしまう。また、この光飽和は強い光
を出している部分のみならず、その周囲のかなり広い範
囲の部分まで、同様な光飽和映像112を出力してしま
う。その結果、光飽和した部分の観察が不可能になる。
この現象は、ハレーションといい、その現象を起こして
いる部分の映像信号の映像情報は、完全に破壊されてし
まう。従って、いかなる画像処理を施してもハレーショ
ンによって消された映像は再現することができないとい
う問題がある。
【0005】ハレーションのみを回避するのであれば、
前記イメージインテンシファイアー102の利得を下げ
れば良いが、他の光が弱い部分(暗い部分)からの入射
光も減少し、入射光不足により光学像の出力ができなく
なってしまうという問題がある。さらに、ある一定以上
の光が入射したことを検出して入射光を減衰させるフィ
ルタを用いることも考えられるが、前述同様にイメージ
インテンシファイアー102の利得を下げた状態と同じ
になり、良好な出力画像を得ることができず、観察不能
になってしまう。
【0006】本発明は、このような問題を解決すること
を課題としてなされたものであり、強い光を含む物標の
光学像を得る場合でも簡単な構成で、光の強い部分のみ
を所定照度以下に減衰することのできる減光フィルタ及
び、強い光を含む物標の光学像を入射した場合でもハレ
ーションを起こすことなく、他の暗い部分の光学像も良
好に得ることのできる減光フィルタを備えた暗視装置及
びハレーション防止方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明の減光フィルタの構成は、光学像を
構成する各光点をそれぞれ受光し全体で光学像受光面を
構成する複数の微細領域と、各微細領域に配置され、当
該微細領域に入射する光の照度を検出する光センサと、
各微細領域に配置され、対応する光センサが所定照度以
上の光を検出した時に微細領域の光透過度を変化させて
透過光の照度を減衰させる可変透過部材と、を含み、微
細領域毎に光透過度の調整を行うことを特徴とする。
【0008】この構成によれば、光学像受光面を構成す
る複数の微細領域毎に入射光の検出を行い、所定照度以
上の光(一定以上の明るさの光)を検出した時のみ、対
応する微細領域の光透過度のみを調整して透過光の照度
を減衰させる。一方、所定照度より弱い光は強制的な減
衰を行うこと無く透過させる。その結果、強い光のみを
確実に減衰させて一定照度以下の光学像に変換すること
ができる。
【0009】上記のような目的を達成するために、本発
明の減光フィルタの前記微細領域は、マトリックス状に
配列され光学像受光面を形成することを特徴とする。
【0010】この構成によれば、微細領域毎に配置され
る微細な光センサの配線や可変透過部材の配置が容易に
なり低コストで減光フィルタを作成することができる。
【0011】上記のような目的を達成するために、光源
フィルタの前記可変透過部材は、液晶層で構成されるこ
とを特徴とする。
【0012】この構成によれば、光センサからの出力に
応じて、液晶に供給する電圧を変化させることによって
液晶の相状態を変化させ、微細領域毎に容易に光り透過
度を調整することが可能になる。
【0013】上記のような目的を達成するために、入射
した光学像の照度を所定量減衰させる減光フィルタと、
減光フィルタを通過した光学像を光電子像に変換する光
電面と、前記光電子像の電子群を増倍する電子増倍管
と、増倍された電子群から増幅光学像を生成する蛍光面
と、前記増幅光学像を撮影する撮像素子と、を含む暗視
装置において、前記減光フィルタが上述の減光フィルタ
であり、各微細領域毎に光透過度の調整を行いハレーシ
ョンを防止することを特徴とする。
【0014】この構成によれば、従来の装置に前述の減
光フィルタを取り付けるのみで、確実にハレーションを
防止することができると共に、その他の光の弱い部分の
利得を確保することが可能になり、鮮明な良好な光学像
を容易に取得することができる。
【0015】上記のような目的を達成するために、入射
される光学像を構成する各光点を複数の微細領域で個々
に受光し、前記各光点の照度を個別に検出し、各微細領
域が受光する光点の照度が所定照度以上の場合、検出し
た光点照度に基づいて当該光点が入射される微細領域の
液晶層の光透過度を個別に減衰させ、暗視装置の撮像素
子に到達する光点の照度を所定値以下に調整してハレー
ションを防止することを特徴とする。
【0016】この構成によれば、光の強い部分を含む物
標の光学像に対して、ハレーションを防止すると共に、
その他の光の弱い部分の利得を確保することが可能にな
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。
【0018】図1には、本実施形態の減光フィルタ10
を備えた暗視装置12が示されている。なお、暗視装置
12において減光フィルタ10以外の部分は、図11に
示した従来の暗視装置100と同じ構成であるため同一
の部材に関しては、同一の符号を付しその説明を省略す
る。
【0019】本実施形態の特徴的事項は、イメージイン
テンシファイアー102の前面、すなわち、光学レンズ
系106(図11と形態は異なるが凸レンズ)により入
射光が光学像を結ぶ部分に減光フィルタ10を設置する
ものであり、当該減光フィルタの特徴は、面積を持った
入射領域において、それぞれの点における入射照度を感
知し、特に強力な光(所定照度以上の部分)のみを減衰
させる特性を有するところである。
【0020】図1に示すように、物標(本実施形態では
燈台)104から放射された光は、光学レンズ系106
を介して減光フィルタ10に供給される。当該減光フィ
ルタ10では、所定照度以上の光を含む部分の透過度を
選択的に低くして、所定値以下に減衰させる。前記減光
フィルタ10によって上限照度が制限された光学像はイ
メージインテンシファイアー102で、光電子像状態で
増幅された後、再び光学像に変換されCCD等の撮像素
子108によって撮影され、モニタ110に出力され
る。この場合、光学レンズ系106を通過した光学像の
光のうち所定照度以上の光は、イメージインテンシファ
イアー102に供給される前に減光フィルタ10で制限
を受けるため前記イメージインテンシファイアー102
には、所定照度より弱い光しか供給されないので、前記
イメージインテンシファイアー102は許容能力以内で
増幅動作を行いハレーションを発生することが無く、ま
た、光学像を構成する元々弱い光は減光フィルタ10に
おいて強制的な減衰が行われることなく通過するので、
従来通りイメージインテンシファイアー102におい
て、増幅が行われる。
【0021】図2には、前記減光フィルタ10の全体の
概略構成図が示されている。当該減光フィルタ10は、
可変透過部材としての例えば液晶層14の両面に酸化イ
ンイウム膜(I.T.O.膜)16a,16bを配置し、それ
をガラス基板18a,18bで挟んだ5層構造を呈して
いる。前記液晶層14は、図3に示すように、例えば、
12μm×20μmの複数の微細領域20(以下、減光
フィルタセル20という)をマトリックス状に配列して
形成されている。この減光フィルタセル20は液晶セル
14aと当該液晶セル14aの制御を行うための光セン
サ回路22とから構成されている。つまり、前記I.T.O.
膜16a,16bは透明電極であり、光の入射面側であ
るI.T.O.膜16aを介して、前記減光フィルタセル20
毎に設けられた光センサ回路22は、前記減光フィルタ
セル20毎の入射光を認識することができる。その結
果、入射光によって光入射面側のI.T.O.膜16aの電位
が決定され、各液晶セル14aは、入射光の強弱に応じ
た電圧が印加され、各液晶セル14a毎に液層相が相転
移を生じ、光透過度が決定される。つまり、通過光の減
衰量が決定される。
【0022】図4(a)には、減光フィルタ10を構成
する減光フィルタセル20の構成を説明する等価回路が
示され、1つの減光フィルタセル20は、前記光センサ
回路22と液晶セル14aとから構成されている。本実
施形態においては、各液晶セル14aには、交流電圧を
印加して相転換を行っているものとする。従って、光セ
ンサ回路22は異なる方向の電流の流れを許容する2個
のフォトダイオード22aで構成される。なお、このフ
ォトダイオード22aは、例えばPIN接合またはPN
接合のものが好ましい。また、前記フォトダイオード2
2aには過電流防止用の抵抗22bが直列に接続されて
いる。また、前記光センサ回路22を介して、液晶セル
14aには、液晶セル用駆動電源24が接続され、前記
フォトダイオード22aの受光量に応じて前記液晶セル
14aに電圧を印加している。
【0023】図4(b)には、図4(a)の等価回路を
図3に対応させて、マトリックス状に配置して減光フィ
ルタ10を構成した場合の等価回路の例である。この場
合、各液晶セル14aに電圧を供給する液晶セル用駆動
電源24は共用され、それぞれ薄膜金属電極26で接続
され、アースは、各液晶セル14aの光透出面側のI.T.
O.膜16bが利用されている。なお、図4(b)におい
て、光センサ回路22は図を簡略化するため1個のフォ
トダイオードのみ示している。
【0024】前記光センサ回路22は、図4(c)に示
すように、入射照度Eが所定照度、すなわちハレーショ
ンを起こしてしまう限界入射照度(Eth)を越えたら
急速に液晶セル14aに印加する電圧を増やし、液層相
の相転移を実施し、当該液晶セル14aを透過する透過
光の減衰量Lを増大させる特性を有する。
【0025】図5は、図3の拡大図であり、光入射面側
からガラス基板18a、I.T.O.膜16aを介して液晶セ
ル14aや光センサ回路22を示したものである。図4
(b)の等価回路で説明したように、各液晶セル14a
の周囲には、前記薄膜金属電極26が配置され、各液晶
セル14aの一部に配置された光センサ回路22に接続
され、図4(b)に示す液晶セル用駆動電源24に接続
されている。また、光透出面側のI.T.O.膜16bが液晶
セル用駆動電源24に接続されている。
【0026】暗視装置12に、図13に示すように燈台
等一部に強い光を含む光学像が入射した場合、任意のタ
イミングの横走査線1本で認識される実際の入射照度
は、例えば、図6(a)に示すように画面位置によって
様々であり、限界入射照度Ethを越える部分(画面位
置D,E)も含まれている。前述した減光フィルタ10
を備えた暗視装置12の場合、各減光フィルタセル20
に配置された光センサ回路22が限界入射照度Ethを
越える光を受光した場合、それぞれの液晶セル14aに
は、受光照度に応じた電圧が印加され減光量が決定され
る。図6(b)には、限界入射照度Ethを越える画面
位置D,Eにおけるフィルタ減衰量が示されている。そ
の結果、減光フィルタ10を透過する光は、図6(c)
に示すように、限界入射照度Ethを越える画面位置
D,Eの照度のみ、限界入射照度Eth以下になるよう
に修正される。従って、この状態で、光がイメージイン
テンシファイアー102(図1参照)に入射すると、画
面位置A,B,Cの光は、通常通り増倍されて出力さ
れ、画像位置D,Eの光のみがハレーションを起こさな
い範囲内の最大値に増倍される。
【0027】図7には、減光フィルタ10に対する入射
光と出射光の関係を示す模式図である。図において、光
源A〜Eから放射される光は、矢印が太いほど強い光を
示している。光源D,Eからの光が前記限界入射照度E
thを越えるものであり、減光フィルタ10を通過する
ことにより限界入射照度Eth以下に減衰されている。
なお、光源A〜Cの光は、元々限界入射照度Eth以下
の光であるため光センサ回路22は反応することなく、
液晶セル14aは相転移を行うことなく入射光を減衰す
ること無くそのまま出射する。
【0028】このように、微細領域である減光フィルタ
セル20の液晶セル14a毎に配置された光センサ回路
22で、対応する液晶セル14aに入射する光の照度を
検出し、液晶セル14aに印加する電圧を変化させ、当
該液晶セル14aの透過度を調整することによって、限
界入射照度Ethを越える光のみを減衰させ、それ以外
の弱い光は減衰させること無く透過させるので、暗視装
置のイメージインテンシファイアー102には、限界入
射照度以上の光が入射されることが無く、ハレーション
を防止することができる。また、限界入射照度以下の光
は、イメージインテンシファイアー102で通常通り増
倍されるので、鮮明な暗視画像を得ることができる。
【0029】図8(a),(b)には、光センサ回路の
他の構成例を示している。液晶セル14aと液晶セル用
駆動電源24との間に配置される光センサ回路28は、
1個のフォトダイオード28aと1個の薄膜トランジス
タ(T.F.T.)によって構成されている。前記T.F.T.28
bは、通常液晶ディスプレイ駆動用に使用され、当該T.
F.T.28bのゲート電極にフォトダイオード28aを接
続して、前述した光センサ回路22と同様な動作をさせ
るものである。なお、T.F.T.28bを使用する構成を採
用する場合には、別途直流電源30が必要になる。ま
た、光センサ回路22と同様に、フォトダイオード28
aには、過電流防止用の抵抗28cが接続されている。
【0030】図9には、光センサ回路28を採用した場
合の減光フィルタ10の液晶セル14aや光センサ回路
28を示す説明図である。この場合も、図5と同様に、
各液晶セルの周囲に薄膜金属電極26a,26bが配置
され、液晶セル用駆動電源2や直流電源30からの電圧
の供給を行っている。なお、この例の場合もアースは、
各液晶セル14aの光透出面側のI.T.O.膜16b(図2
参照)が利用されている。
【0031】このように、従来の液晶表示装置(L.C.
D.)に利用されている薄膜トランジスタのついた液晶セ
ルにフォトダイオードを追加するだけで、ハレーション
を防止可能な減光フィルタを容易に作成することができ
る。
【0032】図10は、本実施形態で使用する液晶セル
の構成例である。図10(a)は、T.N.(Twist Nemat
ic)形液晶セル32を用いたもので、偏光方向に互いに
直角な2枚の偏光子(板)34a,34bに挟んで動作
させる。電圧を印加していない(a−1)の状態では、
偏光子34aを通った直線偏光の入射光は、T.N.形液晶
セル32を通過する際、液晶分子の捩りに沿って、90
(deg.)旋光する。よって、光は2枚目の偏光子34b
を透過することができる。一方、ある程度の電圧を印加
した(a−2)の状態では、ほとんどの液晶分子は電解
方向、すなわちセル中の光の進行方向に平行に配列し旋
光が全くないまま通過する。従って、光は偏光子34b
を透過せず、遮断される。本実施形態の減光フィルタに
用いる場合、旋光を0〜90(deg.)で変化させて、各
微細領域において透過する光の量を調節している。
【0033】図10(b)は、G.H.(Guest-Host)形液
晶セル36を用いたもので、G.H.形液晶セル36に染料
分子を混ぜ、色を出させる方式である。つまり、印加電
圧の有無によって透過光の色を変化させることができる
ものである。つまり、染料分子に黒色を用いると、全体
的に透過光を減衰させることができる。液晶にNn形ネ
マティック液晶を用いるか染料にn形染料を用いると、
電圧を印加したときに液晶分子の配列が変化して通過す
る光に色を付け、結果的に光の強さを減衰させる。つま
り、電圧が印加されていない(b−1)の状態では、偏
光子34を通過した光は、G.H.形液晶セル36を通過し
ても着色されることなく、光の照度は減衰することが無
い。一方、(b−2)のようにある程度、電圧を印加す
ると、G.H.形液晶セル36を通過するときに黒色の着色
が行われ、結果的に光の強さが減衰する。本実施形態の
減光フィルタに用いる場合、電圧調整によって着色料を
変化させて、各微細領域における透過光量を調節する。
【0034】図10(c)は、D.S.(Dynamic Scatter
ing)形液晶セル38を用いたもので、ホノジニアス配
列のネマティック液晶を利用したもので、電圧を印加し
ない(c−1)の状態では、当該D.S.形液晶セル38は
入射光をそのまま透過する透明である。一方、(c−
2)のようにある一定以上の電圧を印加すると、液晶分
子は運動し、無秩序な乱流の様相を呈し、セル内部に複
屈折領域が無数に形成される。そのため、入射光が散乱
し白濁する。本実施形態の減光フィルタに用いる場合、
電圧調整によって白濁量を変化させて、各微細領域にお
ける透過光量を調節する。
【0035】図10(d)は、P.D.(Polymer Dispers
ion)形液晶セル40を用いたもので、液晶層中に高分
子を分散させたものであり、(d−1)のように電圧を
印加していない状態では、分子方向がバラバラな液晶部
分40aと高分子部分40bの光学的屈折率が異なるた
め入射光は散乱し、白濁して見える。一方、(d−2)
に示したように、電圧を印加すると液晶の分子配列が揃
う。その結果、液晶部分40aと高分子部分40bの光
学的屈折率が一致し、入射光は散乱することなく通過
し、照度が減衰することがない。しかし、P.D.形液晶セ
ル40の場合、前述した3種とは逆で、電圧を印加する
と透過光の減衰量が減るため、当該P.D.形液晶セル40
を減光フィルタに使用する場合、光センサ回路の出力が
限界入射照度Ethを越えた場合に減少するようにする
必要がある。
【0036】なお、本実施形態では、減光フィルタを暗
視装置に適用しハレーションを防止する場合を例にとっ
て説明したが、入射光に対して、所定照度以上の光のみ
を減衰させて、それ以外の光は減衰なしに透過させるこ
とが必要な機器に適用可能であり、本実施形態と同様な
効果を得ることができる。
【0037】また、光センサ回路の回路構成や液晶セル
の種類等も一例であり、同等の機能を有するものであれ
ば、本発明に減光フィルタに適用可能であり、同様の効
果を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、減光フィルタの光学像
受光面を構成する複数の微細領域毎に入射光の検出を行
い、所定照度以上の光(一定以上の明るさの光)を検出
した時のみ、対応する微細領域の光透過度を調整して透
過光の照度を減衰させ、所定照度より弱い光は強制的な
減衰を行うこと無く透過させる。その結果、容易な構成
で強い光のみを確実に減衰させて一定照度以下の光学像
に変換することができる。
【0039】また、この減光フィルタを暗視装置に用い
れば、所定照度以上の光が暗視装置に入射されることが
無くなり、ハレーションを確実に防止することができる
とともに、元々所定照度以下の光は減衰されることなく
暗視装置に入射され、光の増倍が行われ明瞭な光学画像
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る減光フィルタを備え
た暗視装置の構成説明図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る減光フィルタの構成
説明図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る減光フィルタを構成
する液晶セルがマトリックス状に配列された状態を説明
する説明図である。
【図4】 本発明の実施形態に係る減光フィルタセル及
びその集合体である減光フィルタの等価回路と減光フィ
ルタの限界入射照度を説明する説明図である。
【図5】 本発明の実施形態に係る減光フィルタの拡大
図である。
【図6】 本発明の実施形態に係る暗視装置の照度変化
を説明する説明図である。
【図7】 本発明の実施形態に係る減光フィルタの透過
光の減衰を説明する模式図である。
【図8】 本発明の実施形態に係る減光フィルタセルの
他の構成の等価回路を説明する説明図である。
【図9】 図8に示す減光フィルタセルの拡大図であ
る。
【図10】 本発明の実施形態に係る減光フィルタに適
用可能な液晶セルを説明する説明図である。
【図11】 従来の暗視装置の構成を説明する説明図で
ある。
【図12】 従来の暗視装置におけるハレーションの発
生を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 減光フィルタ、14a 液晶セル、20 減光フ
ィルタセル(微細領域)22 光センサ回路、22a
フォトダイオード、22b 抵抗、24 液晶セル用駆
動電源、26 薄膜金属電極。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学像を構成する各光点をそれぞれ受光
    し全体で光学像受光面を構成する複数の微細領域と、 各微細領域に配置され、当該微細領域に入射する光の照
    度を検出する光センサと、 各微細領域に配置され、対応する光センサが所定照度以
    上の光を検出した時に微細領域の光透過度を変化させて
    透過光の照度を減衰させる可変透過部材と、 を含み、 微細領域毎に光透過度の調整を行うことを特徴とする減
    光フィルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフィルタにおいて、 前記微細領域は、マトリックス状に配列され光学像受光
    面を形成することを特徴とする減光フィルタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のフィルタ
    において、 前記可変透過部材は、液晶層で構成されることを特徴と
    する減光フィルタ。
  4. 【請求項4】 入射した光学像の照度を所定量減衰させ
    る減光フィルタと、減光フィルタを通過した光学像を光
    電子像に変換する光電面と、前記光電子像の電子群を増
    倍する電子増倍管と、増倍された電子群から増幅光学像
    を生成する蛍光面と、前記増幅光学像を撮影する撮像素
    子と、を含む暗視装置において、 前記減光フィルタが請求項1記載の減光フィルタであ
    り、各微細領域毎に光透過度の調整を行いハレーション
    を防止することを特徴とする暗視装置。
  5. 【請求項5】 入射される光学像を構成する各光点を複
    数の微細領域で個々に受光し、 前記各光点の照度を個別に検出し、 各微細領域が受光する光点の照度が所定照度以上の場
    合、検出した光点照度に基づいて当該光点が入射される
    微細領域の液晶層の光透過度を個別に減衰させ、 暗視装置の撮像素子に到達する光点の照度を所定値以下
    に調整してハレーションを防止することを特徴とするハ
    レーション防止方法。
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