JPH1185269A - 移動車の誘導制御装置 - Google Patents

移動車の誘導制御装置

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Publication number
JPH1185269A
JPH1185269A JP9242279A JP24227997A JPH1185269A JP H1185269 A JPH1185269 A JP H1185269A JP 9242279 A JP9242279 A JP 9242279A JP 24227997 A JP24227997 A JP 24227997A JP H1185269 A JPH1185269 A JP H1185269A
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JP
Japan
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magnetic field
traveling
guidance
control
travel
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Application number
JP9242279A
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English (en)
Inventor
Osamu Yukimoto
修 行本
Yosuke Matsuo
陽介 松尾
Masato Suzuki
正肚 鈴木
Yukifumi Yamanaka
山中  之史
Yasuo Irie
康夫 入江
Yasuo Fujii
保生 藤井
Toshiyuki Matsumoto
寿之 松本
Yukio Yokoyama
幸生 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO
SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO GIJUTSU KENKYU SUISHIN KIKO
Kubota Corp
Original Assignee
SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO
SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO GIJUTSU KENKYU SUISHIN KIKO
Kubota Corp
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Publication date
Application filed by SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO, SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO GIJUTSU KENKYU SUISHIN KIKO, Kubota Corp filed Critical SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導エリアの周縁部に近い箇所等において
も、適正に誘導走行を行わせることが可能となる移動車
の誘導制御装置を提供する。 【解決手段】 圃場1の外周部の地上側に、その圃場1
の外周縁に沿って周回する状態で、電流が供給されて磁
界を形成する誘導線2bが設置され、誘導線2bとの離
間距離を磁界の強さとして検出する磁界検出手段TKの
検出情報に基づいて、圃場1内において、外周縁に沿う
周回走行経路に沿って、移動車Vを周回走行させるよう
に、操向操作手段を制御する周回走行制御が実行される
ように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上側に、電流が
供給されて磁界を形成する誘導線が設置され、移動車側
に、車体の向きを変更自在な操向操作手段と、この操向
操作手段を制御する制御手段と、前記誘導線との離間距
離を磁界の強さとして検出する磁界検出手段とが備えら
れ、所定の誘導エリア内において、前記移動車を誘導走
行させるように構成されている移動車の誘導制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】上記移動車の誘導制御装置において、従
来では、例えば特開平8‐286748号公報に示され
るように、前記誘導エリアの一例としての矩形形状の圃
場の周囲に、その各辺の夫々に沿って、電流が供給され
る誘導線を各別に設置して、その誘導線に供給される電
流により形成される磁界の強さを検出しながら、例え
ば、互いに平行な複数の走行経路に沿って往復走行させ
た後に、旋回用領域(枕地)での畦際走行(各走行経路
と直交する方向に沿う走行)を行うように、移動車を誘
導走行させるように構成したものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の誘導制御装
置は、誘導線に供給される電流により形成される磁界の
強さは、電磁気学の一般理論により、供給される電流値
と誘導線からの離間距離とから求めることができるの
で、例えば、磁界の強さの検出値が同じ値を維持するよ
うに走行することで、誘導線からの離間距離が一定とな
るような(等磁界強度線)走行経路に沿って移動車を誘
導走行させるようにして、各走行経路での走行が終了し
た後に、それに引き続いて、前記畦際走行に移行して誘
導走行させるようにしたものである。
【0004】しかしながら、上記構成の誘導制御装置に
おいては、地上側に設置される誘導線は、無限に長くす
ることは難しく、実際には誘導エリアの幅とほぼ同じ長
さの有限長に制限されることになる。誘導線がこのよう
な有限長に制限されると、この誘導線の端部側領域にお
いては、上記したように磁界の強さが電流値と離間距離
とから単純に求められるとは限らず、誘導線からの離間
距離が同じであっても、磁界の強さが異なった値とな
る。その結果、上記したような等磁界強度線が屈曲した
りする等、磁界強度分布が歪んだ形状となり、適正な誘
導制御が行えないものとなるおそれがある。
【0005】尚、上記走行形態のうち、圃場の内方側に
おける往復走行時においては、上述したような有限長に
よる影響は少なく比較的良好に走行経路に沿わせて誘導
を行うことができるが、往復走行状態から畦際走行に移
行する箇所や畦際走行の領域等、誘導エリアの周縁部に
近い箇所においては、上述したような有限長による影響
が大きく、例えば、移動車が設定経路から外れて異なっ
た箇所を走行したり、あるいは、その後の誘導が不能に
なったりする等、誘導制御が適正に行えなくなるという
不利があり、未だ改善の余地があった。
【0006】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、誘導エリアの周縁部に近い箇所等
においても、適正に誘導走行を行わせることが可能とな
る移動車の誘導制御装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、電流が供給されて磁界を形成する誘導線
が、誘導エリアの外周部に、その誘導エリアの外周縁に
沿って周回する状態で設置され、制御手段は、誘導線と
の離間距離を磁界の強さとして検出する磁界検出手段の
検出情報に基づいて、誘導エリア内において、外周縁に
沿う周回走行経路に沿って移動車を周回走行させるよう
に、操向操作手段を制御する周回走行制御を実行するよ
うに構成されている。
【0008】誘導線は、周回状態で設置されて電流の流
れが途中で途切れることがないので、上記したような有
限長であることに起因した磁界強度分布の歪みが生じな
い。言い換えると、誘導線との間での離間距離が同じで
あっても磁界の強さが互いに異なる値になるといった不
都合が生じない。従って、上記周回走行においては、磁
界検出手段の検出結果に基づいて、誘導エリアの周縁部
に近い箇所において、誘導線との離間距離が比較的精度
よく検出される状態で誘導走行が適正に行われることに
なる。
【0009】しかも、誘導線は誘導エリアの外周縁に沿
って設置されるので、誘導エリアの外周縁から大きく外
方側に突出させて、設備を大型化させる等の不都合も生
じない。
【0010】その結果、例えば、誘導線を誘導エリアの
外方側に向けて大きく突出させるように長い距離のもの
にして、誘導エリア内部では上述したような有限長であ
ることに起因した磁界強度分布の歪みが生じないようす
る等、設備の大型化を招くことなく、誘導エリアの周縁
部に近い箇所において、移動車を適正に誘導走行させる
ことが可能となった。
【0011】請求項2に記載の特徴構成によれば、請求
項1において、前記制御手段は、前記周回走行制御にお
いて、磁界検出手段により検出される磁界の強さが制御
目標値に維持されるように、操向操作手段を制御するこ
とになる。
【0012】つまり、検出される磁界の強さが制御目標
値に維持されるように周回走行制御を実行するので、例
えば、制御目標値が逐次変更されるような場合に較べ
て、演算処理が簡単になるとともに、制御動作が迅速に
行えるものとなる。
【0013】請求項3に記載の特徴構成によれば、請求
項1又は2において、前記制御手段は、前記周回走行制
御において、前記制御目標値が互いに異なる複数の周回
走行経路の夫々において移動車を走行可能であって、且
つ、前記制御目標値を変更させて現在走行中の周回走行
経路から隣接する周回走行経路に移動車を移動させるよ
うに構成され、前記制御目標値の変更に伴う前記操向操
作手段による操向操作量が設定量以下に制限されるよう
に、前記制御目標値の単位時間当たりの変更量を設定す
るように構成されている。
【0014】現在走行中の周回走行経路から隣接する周
回走行経路に移動する場合に、制御目標値の単位時間当
たりの変更量が制限されることにより、操向操作手段に
よる操向操作量が設定量以下に制限されるので、経路変
更に伴う操向操作が緩やかに行われることになり、例え
ば、急激な操向操作に起因して走行路面が荒らされた
り、あるいは、操向操作の追従遅れ等により誘導走行が
良好に行えなくなる等の不都合を極力回避することがで
きる。
【0015】請求項4に記載の特徴構成によれば、請求
項3において、前記磁界検出手段が、前記複数の周回走
行経路のうちの1つに沿って走行するときに磁界の強さ
を検出する現走行経路用の磁界検出部と、隣接する次の
周回走行経路に沿って移動車を走行させた際に現走行経
路用の磁界検出部にて検出されることになる次走行経路
用の磁界の強さを検出する次走行経路用の磁界検出部と
を備えて構成される。そして、制御手段は、次走行経路
用の磁界検出手段の検出値を、走行距離検出手段により
検出される走行距離情報に対応付けて、制御目標値とし
て記憶手段に逐次記憶させ、隣接する次の周回走行経路
に沿って移動車を走行させるときに、記憶手段に記憶さ
れている記憶情報と、現走行経路用の磁界検出部の検出
情報とに基づいて移動車を誘導走行させるように構成さ
れている。
【0016】従って、複数の周回走行経路のうちの1つ
に沿って走行するときに、隣接する次の周回走行経路に
沿って走行する場合における制御目標値として、磁界の
強さが予め計測して記憶されることになるから、例え
ば、複数の周回走行経路の各々について理論値等に基づ
いて予め制御目標値を設定しておく場合に較べて、常に
実際の走行状態に応じた適切な状態で、前回の周回走行
経路に対して適切な間隔を隔てて次回周回走行経路に対
する目標値を設定することができて、適正な誘導走行を
行うことができる。
【0017】請求項5に記載の特徴構成によれば、移動
車は、所定の誘導エリア内において設定された互いに平
行な複数の予定走行経路に沿って順次往復走行した後
に、前記周回走行を行うように構成される。つまり、地
上側に、予定走行経路に沿う方向の誘導エリアの外周縁
に沿う状態で、電流が供給されて磁界を形成する往復走
行用誘導線が設置されて、前記往復走行用誘導線からの
離間距離として検出される磁界の強さの検出情報に基づ
いて、前記各予定走行経路に沿って移動車を誘導走行さ
せるように、操向操作手段を制御することにより、前記
往復走行が実行されることになる。又、周回走行用の誘
導線からの離間距離として検出される磁界の強さの検出
情報に基づいて、各予定走行経路の終端位置に達したこ
とを判別すると、隣接する次回の予定走行経路の始端位
置に向けて旋回走行させるように、操向操作手段が制御
されることになる。
【0018】従って、前記誘導エリア内において、互い
に平行な複数の予定走行経路に沿う往復走行と、それに
続く周回走行とを一連に連なる状態で、移動車を誘導走
行させることができ、誘導エリア内で移動車を能率よく
誘導走行させることができると共に、周回走行用誘導線
を利用して、往復走行時の端部位置の検出を行うことが
できる構成として、夫々専用の誘導線を用いる場合に較
べて、構成の簡素化を図ることができる。
【0019】請求項6に記載の特徴構成によれば、前記
移動車が、走行車体に対地作業装置を連結した作業車で
構成され、前記誘導エリアとしての圃場内にて対地作業
を実行するように構成されている。対地作業を行う作業
車を圃場内において、適正に誘導走行させることがで
き、例えば、誘導制御が不能状態に陥って作業車が圃場
外に脱出したり、既作業領域を再度、走行する等の不利
の無い状態で、適正な誘導走行を行うことができるもの
となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る移動車の誘導
制御装置について説明する。移動車の誘導制御装置は、
図1に示すように、誘導エリアの一例としての矩形形状
の圃場1内において、移動車の一例としての作業車Vを
圃場1の長手方向に沿って互いに平行な複数の走行経路
kの夫々において、無人状態で誘導走行させることがで
きるように構成されている。
【0021】圃場1の外周部における各辺(畦)には夫
々誘導線2が設置され、各誘導線2には夫々各別に電流
供給源により所定周波数の交流電流が供給される。つま
り、圃場1の長尺方向に沿う両側の畦に沿って設置され
る各誘導線2a,2cには、各電流供給源3により周波
数fa(Hz)及び周波数fc(Hz)の交流電流が夫
々供給され、圃場1の外周部に沿って周回状態で設置さ
れる誘導線2bには、各電流供給源3により周波数fb
(Hz)の交流電流が供給される。尚、周波数は、数百
Hz〜数十KHz程度に設定されている。
【0022】前記各誘導線2a,2cは、その往路部分
OLと、前記電流供給源3から供給される電流が通流す
る閉ループを形成する為の復路部分2FLとが、平面視で
適宜間隔をあけて位置する状態で、地上側に設置されて
いる。具体的には、図3に示すように、圃場における畦
AZの幅方向一側部に沿って前記往路部分2OLが位置
し、畦AZの幅方向他側部に沿って前記復路部分2FL
位置する状態で地上側の地表面に載置される状態で、且
つ、復路部分2FLが、前記往路部分2OLに対して平行又
はほぼ平行になるように設置されている。つまり、畦A
Zと圃場面との境界部分を有効利用してループ状に設置
されることになる。
【0023】上述したように設置された誘導線に電流が
流れると、その電流によって磁界が形成されるが、誘導
線2からの離間距離に対する磁界の強さの理論値は演算
にて求めることができ、その磁界の強さは誘導線2から
の離間距離の2乗に反比例する。そして、前記往路部分
OLに流れる電流と復路部分2FLに流れる電流とは互い
に逆向きになり、形成される磁界は反対方向に互いに打
ち消し合うように作用するが、平面視で互いに適宜間隔
をあけて設置されることから、誘導線2からの離間距離
に対する磁界の強さの変化特性が定まることになり、圃
場1内でのある地点での磁界の強さはほぼ一定の大きさ
になる。図4に本出願人による実測データを示してい
る。
【0024】前記作業車Vは、図12に示すように、四
輪型の走行車体5の後部に対地作業装置としてのロータ
リー耕耘装置6が備えられ、走行しながら圃場1の対地
作業(耕耘作業)を行うことができるように農作業車と
して構成されている。走行車体5にはエンジンが搭載さ
れ、このエンジンの動力が、動力伝達を入切自在な前後
進切換機構7を備えた変速装置を介して各車輪に伝えら
れて車体が走行するように構成され、エンジンの動力が
ロータリー耕耘装置6に伝えられるようになっている。
又、左右の前輪が電動モータ9により操向操作可能に設
けられている。
【0025】前記作業車Vには、車輪への伝動機構中に
おける駆動軸の回転数を検出することで車体の走行距離
を検出する、ロータリーエンコーダ等から成る距離検出
手段としての走行距離センサ10、車体の方位を検出す
る方位検出手段としての方位センサ11、前後進切換機
構7や操向用電動モータ9等の動作を制御する制御手段
としてのマイクロコンピュータ利用の制御装置12等が
備えられている。
【0026】又、走行車体5の前部には、各誘導線に対
する作業車の位置情報として、前記各誘導線に供給され
る交流電流により形成される磁界の強さを検出する4個
の磁界センサが車体横幅方向の両側に位置する状態で設
けられ、このうち、左右両側のうちの一方の誘導用磁界
センサ13R,13Lは、圃場1の長尺方向に沿う両側
の畦に沿って設置される各誘導線2a,2cからの位置
情報(離間距離情報)を、周波数fa及び周波数fcの
交流電流により形成される磁界の強さとして検出するよ
うに構成され、左右両側の他方の端部用磁界センサ14
R,14Lは、圃場1の外周部に周回状態で設置される
誘導線2bからの位置情報を、周波数fbの交流電流に
より形成される磁界の強さとして検出するように構成さ
れている。
【0027】前記各磁界センサは、車体から延設した支
持部40にて支持される構成となっており、この支持部
40は、非磁性体にて構成されており、磁界センサに対
する検出磁界が歪むことがないように構成されている。
【0028】そして、制御装置12は、誘導用磁界検出
手段GKとしての各誘導用磁界センサ13R,13Lに
よる検出情報に基づいて、複数の走行経路kの夫々にお
いて作業車Vを各走行経路kに沿って誘導走行させる誘
導走行制御を実行し、且つ、端部検出用磁界検出手段T
Kとしての端部用磁界センサ14R,14Lによる検出
情報に基づいて、各走行経路kの終端部又は始端部に達
したことを検出し、終端部に達したことを検出すると、
作業車Vを旋回走行させて隣接する次回の走行経路に進
入誘導させる旋回制御を実行するように構成されてい
る。そして、各走行経路kでの誘導走行が終了した後
は、圃場の畦に近接する内側部分を周回走行して、各走
行経路の終端側における旋回走行により荒らされた箇所
を耕耘作業する周回走行制御を実行するようになってい
る。
【0029】つまり、図5に示すように、各誘導用磁界
センサ13R,13L、端部用磁界センサ14R,14
Lの出力が夫々、信号処理部15にて処理された後に制
御装置12に与えられ、これらの磁界検出情報に基づい
て、各走行経路kに沿って誘導走行されるように操向用
電動モータ9を制御すると共に、走行経路kの終端部に
おいては、磁界検出情報及び方位センサ11並びに走行
距離センサ10の検出情報に基づいて、旋回走行すべく
操向用電動モータ9、前後進切換機構7等を制御するよ
うに構成されている。
【0030】前記端部用磁界センサ14R,14Lは、
夫々同一構成であり、図6に示すように、誘導線2bに
流れる交流電流により形成される交番磁界によって誘導
起電力が発生する検出コイル16aと、この検出コイル
16aの出力を所定のレベルまで増幅する増幅器16b
と、検出コイル16aの出力のうち前記各誘導線2b,
2dに流れる電流の周波数fbに対応する出力のみ通過
させる周波数フィルターとしてのバンドパスフィルター
BPF、その出力を直流信号に変換する直流変換回路D
C等を備えて構成されている。
【0031】前記誘導用磁界センサ13R,13Lは、
夫々、誘導線2a,2cに流れる交流電流により形成さ
れる交番磁界の車体上下方向に沿う磁界成分を検出する
上下方向検出コイル17、車体横幅方向に沿う磁界成分
を検出する横幅方向検出コイル18、これらの各検出コ
イルの出力を所定のレベルまで増幅する増幅器19,2
0、各検出コイル17,18の出力のうち前記各誘導線
2a,2cに流れる電流の周波数fa,fcに対応する
出力のみ通過させる周波数フィルターとしてのバンドパ
スフィルターBPF、その出力を直流信号に変換する直
流変換回路DC、及び、前記各周波数fa,fcに対応
する上下方向成分と横幅方向成分とに基づいて、夫々の
磁界の強さを演算する演算部21,22等を備えて構成
されている。前記各演算部21,22は、図14に示す
ように、車体上下方向成分pと横幅方向成分qとに基づ
いて三角形の定理に基づいて演算して、合成磁界rの強
さを求めるように構成されている。
【0032】このように構成することで、例えば、図1
4(イ)に示すように、作業車Vが走行途中で片側車輪
が凹部に入り込んで車体が水平姿勢よりの角度θだけ斜
め姿勢に傾斜したような場合であっても、誘導線に供給
される電流により形成される磁界を、互いに直交する2
方向の成分にて検出して、図14(ロ)に示すように、
それを演算にて合成磁界を求めることにより正確な磁界
の強さ、つまり、誘導線からの離間距離を精度よく検出
することができるものとなる。
【0033】このように、各誘導用磁界センサ13R,
13Lは、夫々、周波数fa及び周波数fcの夫々に対
応する検出情報が出力されるようになっているが、信号
処理部15において、それらのうち、検出レベルが高い
方、即ち、作業車Vが該当する誘導線に近い方の検出情
報が選択的に出力されるようになっている。信号処理部
15は、図7に示すように、前記各磁界センサ13R,
13Lの出力が制御装置12に入力され、制御装置12
は各磁界センサ13R,13Lにおける異なる周波数の
出力のうち、検出レベルの高い側の出力を判別して、そ
の出力を選択するようにアナログスイッチAS1,AS2
に選択信号を与えるように構成されている。
【0034】制御装置12は、各走行経路kにおける誘
導走行の際には、端部用磁界センサ14R,14Lの検
出情報に基づいて、誘導線2bからの離間距離を算出し
て、その離間距離が設定値になると、作業車Vが前記各
走行経路kの端部位置に達したことを判別するように構
成されている。
【0035】又、各誘導線2には、図8に示すように、
他の誘導線に流れる電流が地中を通して流入することを
抑制する電流抑制手段の一例である周波数フィルターと
して、当該誘導線に供給される電流の周波数のみの通過
を許容するバンドパスフィルター23が設けられてい
る。このバンドパスフィルター23は、コイル23aと
コンデンサ23bを直列接続した共振回路にて構成さ
れ、その共振周波数が前記電流の周波数に対応するよう
に構成されている。従って、他の誘導線から地中を通し
て異なる周波数の電流が流れ込んでも、誘導線にはその
流入電流が通流することが抑制され、各磁界センサが誤
った情報を検出するおそれを極力少なくさせている。
【0036】信号処理部15には、磁界検出手段GKに
より検出され、前記制御装置12に入力される前記磁界
の強さの出力信号が、制御装置12の制御動作に対する
適正レベルになるように、磁界検出手段GKの出力ゲイ
ンを調整するゲイン調整手段TUが設けられている。具
体的に説明すると、前記各誘導用磁界センサ13R,1
3Lの検出情報に対応する各アナログスイッチAS1,A
2 の出力を増幅するための増幅ゲインは、制御装置1
2からの切り換え情報に基づいて複数段階(4段階)に
変更調整するように構成されている。つまり、夫々増幅
ゲインの異なる4個の増幅器24,25,26,27の
出力のうちのいずれかを制御装置12に入力させるため
のアナログスイッチAS3,AS4 に対して、制御装置1
2が選択内容を指令するように構成されている。
【0037】誘導線に供給される電流により形成される
磁界の強さは、上述したように離間距離の変化に対して
大きく変化するものであり、増幅ゲインを一定に維持し
た場合には、全範囲にわたって適正な分解能で検出する
ことが難しく、検出精度が低下してしまうおそれがある
ので、制御装置12に対する入力レベルが、例えば図9
に示すように、前記誘導線からの離間距離が単位距離変
化したときに適切な磁界の強さの変化が識別可能となる
ように、言い換えると、適切な分解能を有する適正出力
範囲になるように増幅ゲインを自動調整するのである。
【0038】前記各誘導用磁界センサ13R,13L
は、車体横幅方向に設定間隔を隔てて設置されており、
そのいずれか一方の誘導用磁界センサが、作業車Vが、
複数の走行経路kのうちの1つに沿って走行するとき
に、その走行中の走行経路kに沿う誘導制御を実行する
ために磁界の強さを検出するための現走行経路用の磁界
検出部GK1 として機能し、他方の誘導用磁界センサ
が、隣接する次の走行経路kに沿って作業車を走行させ
た際に前記現走行経路用の磁界検出部GK1 にて検出さ
れることになる磁界の強さを検出する次走行経路用の磁
界検出部GK2 として機能するように構成されている。
つまり、他方の誘導用磁界センサは、現走行経路kを走
行しながら次走行経路kの磁界を逐次検出するようにな
っており、この検出情報は、前記走行距離センサ10に
より検出される距離情報と対応付けた状態で、誘導用制
御情報として、記憶手段としてのメモリMに逐次記憶さ
れるように構成されている。
【0039】又、端部用磁界センサ14R,14Lも同
様に、車体横幅方向に設定間隔を隔てて設置されてお
り、そのいずれか一方の端部用磁界センサが、作業車V
が、複数の走行経路kのうちの1つに沿って走行すると
きに、その走行中の走行経路kにおける端部位置検出を
実行するために磁界の強さを検出する現経路用の端部検
出部TK1 として機能し、他方の端部用磁界センサが、
隣接する次の走行経路kにおいて現経路用の端部検出部
TK1 にて検出されることになる磁界の強さを予め検出
する次経路用の端部検出部TK2 として機能するように
構成されている。
【0040】制御装置12は、磁界検出情報が記憶され
ている次走行経路kにおいて、メモリMに記憶されてい
る磁界検出情報と、走行距離センサ10により検出され
る走行経路kの端部位置からの走行距離情報とに基づい
て、当該走行経路k上の各地点における磁界の強さの目
標値を求め、その目標値と、現走行経路用の磁界検出部
GK1 として機能する誘導用磁界センサの検出値との偏
差に基づいて、走行用電動モータ9を駆動制御する誘導
走行制御を実行するように構成されている。
【0041】又、制御装置12は、メモリMに記憶され
ている誘導用制御情報に基づいて、次走行経路kにおい
て誘導走行される際における現走行経路用の磁界検出部
GK 1 の出力ゲインの目標値を設定すると共に、次走行
経路kにおける誘導走行に先立って、出力ゲインを目標
値に自動調整するように構成されている。具体的には、
メモリMに記憶されている磁界の強さの最大値が、ゲイ
ン調整用設定上限値を越えていれば、現行のゲインより
も1段低いゲインの増幅器が選択され、前記最大値が、
ゲイン調整用設定下限値を下回っていれば、現行のゲイ
ンよりも1段高いゲインの増幅器が選択されるように、
アナログスイッチAS3,AS4 に対して選択信号を指令
するようになっている。尚、各アナログスイッチAS3,
AS4 のゲインは常に同じ値に調整されるようになって
いる。前記ゲイン調整用の設定上限値及び設定下限値
は、アナログ値としての出力変化の直線性が保障される
上下限範囲として設定される。
【0042】又、制御装置12は、現走行経路用の磁界
検出部GK1 として機能する誘導用磁界センサの検出値
と、前記目標値との偏差に制御定数を乗じて操向操作
量、つまり、電動モータ9の目標作動量を求めるように
構成されている。そして、現走行経路用の磁界検出部G
1 及び次走行経路用の磁界検出部GK2 にて検出され
る磁界の強さの検出情報に基づいて、次走行経路を走行
する際において、操作量が適正範囲になるように、制御
定数を補正するように構成されている。
【0043】更に、制御装置12は、各走行経路での誘
導走行において、現経路用の端部検出部TK1 として機
能する端部用磁界センサの検出値が予め設定された設定
値になると、走行経路の端部に位置しているものと判断
するように構成され、又、誘導走行に伴って、次経路側
の端部用磁界センサTK2 の検出値を、走行距離センサ
10の検出値と対応付けて、端部位置検出用制御情報と
して、メモリMに記憶するようになっている。
【0044】制御装置12は、メモリMに記憶されてい
る端部位置検出用制御情報と、前記現走行経路用の磁界
検出部TK1 の検出情報とに基づいて、前記誘導走行制
御に適用すべき前記誘導用制御情報を修正するように構
成されている。具体的には、走行経路での誘導走行にお
いて、走行距離センサ10の検出値により、経路終端部
までの残り距離が約10mの位置にまで到達したことが
判別されると、その時点で、現走行経路用の磁界検出部
TK1 の検出値と、メモリMに記憶されている端部位置
検出用制御情報、即ち、前回経路走行時に予め計測され
た次経路側の端部用磁界センサTK2 の検出値とを対応
させて、現走行経路用の磁界検出部TK 1 の検出値に対
応する記憶情報と、それに対応する誘導用磁界検出情報
を誘導用制御情報として利用するように、制御目標の合
わせ込みを行うのである。つまり、メモリMには、図1
3に示すように、同一の走行距離検出情報に対応する、
誘導用磁界検出情報と端部位置検出用磁界情報とが逐次
記憶されているので、端部位置検出用磁界情報を目安と
して、制御目標を設定するための誘導用制御情報を決定
することができるのである。このようにして、走行距離
センサ10の検出誤差が大きくなりやすい走行経路終端
側では、端部位置検出用磁界情報を利用して正確な誘導
走行制御が行えることになる。
【0045】次に、制御装置12の制御動作について説
明する。圃場1内において作業車Vを誘導走行させる場
合、制御装置12による自動誘導制御に先立って、初回
の走行経路kにおいては、適正な走行経路に沿わせる状
態で手動操縦により作業車Vを走行させる。そのとき、
走行経路kの始端位置から、走行を開始させるに伴っ
て、次走行経路側の誘導用磁界センサ(図1の場合には
右側のセンサ13R)の検出情報と、次走行経路側の端
部用磁界センサ(図1の場合は右側のセンサ14R)の
検出情報の夫々を、走行距離センサ10の検出情報と対
応させた状態で、メモリMに逐次書き込み記憶させてお
く。
【0046】尚、手動操縦による走行においては、ロー
タリー耕耘装置6の後端部が圃場の一端部に位置する状
態で走行を開始し、機体の前端部が圃場の他端部に達す
ると、走行を停止させるようにして煩わしさなく初回走
行を行うようにしている。又、この初回走行経路を走行
するに伴って設定時間毎にサンプリングされた複数のデ
ータのうち、走行経路の中央付近における左右誘導用磁
界センサ13R,13Lの夫々の検出値の複数(n個)
のサンプリングデータα1 …αn ,β1 ……βn の差分
値の平均値を求め、この平均値と、予め実験等に基づい
て設定された定数γとに基づいて当該走行経路における
操向制御用の制御定数を基準制御定数G1 として求めて
おく。具体的には下記〔数1〕に基づいて演算する。
【0047】
【数1】
【0048】そして、作業車を次の走行経路kの始端部
に移動させた後に、誘導走行制御が開始されるが、図1
0に示すように、それに先立って、先ず、現走行経路用
の磁界検出部GK1 として機能する誘導用磁界センサ及
び現走行経路用の磁界検出部TK1 として機能する端部
用磁界センサ(図1の場合には左側)を初期設定する
(ステップ1)。尚、このとき、その走行経路において
適用される前記制御定数も併せて設定する。この制御定
数の設定について説明を加えると、現在の走行経路の始
端部における左右誘導用磁界センサ13R,13Lの夫
々の検出値の差分値Znを求め、この差分値Znと、前
記初回走行経路における差分値Z1 並びに前記基準制御
定数G1 に基づいて、下記〔数2〕に基づいてこの走行
経路における制御定数Gnを算出する。尚、前記各差分
値Zn,Z1 は夫々、各走行経路において設定サンプリ
ング時間毎にサンプリングされた複数の検出値の平均値
として算出するようにしている。
【0049】
【数2】Gn=(Z1 /Zn)・G1
【0050】このような制御定数の設定は各走行経路毎
に、その経路の始端部において実行されることになる。
【0051】又、誘導走行制御を開始するに際して、作
業車Vの前後長さや旋回走行した後に走行経路上に所定
姿勢で進入するまでの所要距離等を考慮して、車体の旋
回位置及びロータリー耕耘装置6の昇降操作位置を、制
御開始位置からの距離情報として予め設定しておく。
【0052】そして、図15にも示すように、作業用の
走行速度で作業車Vを走行させながら、メモリMに記憶
される磁界検出情報と、走行距離センサ10の検出情報
とに基づいて、走行経路k上の現時点における磁界の強
さの目標値を求めて、現走行経路用の磁界検出部GK1
として機能する誘導用磁界センサ13Lの検出値と前記
目標値とに基づいて誘導走行制御を実行する(ステップ
2)。つまり、検出値と目標値との偏差に制御定数を乗
じて操向操作量を求め、この操向操作量になるように、
操向用電動モータ9を駆動制御する。この誘導走行制御
が実行される際に、次走行経路用の磁界検出部GK2
して機能する次走行経路側の誘導用磁界センサの検出情
報(誘導用検出情報)と、次走行経路用の磁界検出部T
2 として機能する次走行経路側の端部用磁界センサの
検出情報(端部用検出情報)の夫々を、走行距離センサ
10の検出情報と対応させた状態で、メモリMに逐次書
き込み記憶させる(ステップ3)。
【0053】そして、走行距離センサ10の検出値に基
づいて、作業車Vが経路終端位置までの残り距離が約1
0mの位置に至ったことが判別されると(ステップ
4)、誘導走行制御における制御目標の求める方法を変
更させる。つまり、メモリMに記憶されている誘導用検
出情報に対して、単に走行距離センサ10の検出値に対
応する値に基づいて制御目標を求めるのではなく、現走
行経路用の磁界検出部TK 1 としての端部用磁界センサ
の検出値(実測値)と、メモリMに記憶されている端部
用検出情報とを比較対照して、端部用磁界センサの検出
値(実測値)と同じ値の端部用検出情報に対応する誘導
用検出情報に基づいて求められる制御目標に修正するの
である(ステップ5)。
【0054】その後、修正された制御目標に基づいて誘
導走行制御を継続し(ステップ6)、予め設定された旋
回位置に対応する記憶値に合致すると、作業車Vが走行
経路の端部に位置しているものと判断する(ステップ
7)。走行経路kの端部に達すると、走行経路数nをカ
ウントアップし(ステップ8)、カウント値が圃場1内
での設定経路数nsに達していなければ(ステップ
9)、前記メモリMに書き込み記憶された磁界の強さの
最大値Xmが、ゲイン調整用設定上限値SGMを越えてい
れば、現行のゲインよりも1段低いゲインの増幅器が選
択されるようにアナログスイッチAS3,AS4 に対して
選択信号を指令して、出力ゲインが下げ側に変更される
(ステップ10,11)。前記最大値Xmが、ゲイン調
整用設定下限値SGLを下回っていれば、現行のゲインよ
りも1段高いゲインの増幅器が選択されるように、アナ
ログスイッチAS3,AS4 に対して選択信号を指令し
て、出力ゲインが上げ側に変更される(ステップ13,
14)。尚、このように出力ゲインが変更された場合に
は、前記制御定数も変更量に対応して適宜修正されるこ
とになる(ステップ12,15)。
【0055】このようにして、磁界の強さの検出値や出
力ゲインの変更状況に応じて、常に適切な制御定数にて
電動モータを駆動制御するようにして、制御のハンチン
グや検出誤差の発生を極力、抑制するようにしている。
【0056】次に、現走行経路用の磁界検出部GK1
して機能する誘導用磁界センサを、反対側のもの(右側
のセンサ13R)に切り換える(ステップ16)。車体
の向きの変化によりそれらの位置関係が反転するからで
ある。
【0057】次に、車体を次走行経路kの始端部に位置
させるべく回向走行させる旋回制御を実行する(ステッ
プ17)。この旋回制御では、方位センサ11をリセッ
トして、車体の方位が180度反転したことが検出され
るまで最大切れ角にて旋回走行させ、その後、端部用磁
界センサ14R,14Lの検出情報に基づいて次の走行
経路kの始端部に達したことが検出されると旋回制御を
停止する(ステップ18)。
【0058】そして、ステップ2〜17を繰り返して、
各走行経路kに沿わせて順次、作業車Vを誘導走行さ
せ、設定経路数nsに達すると走行経路に沿わせる誘導
制御を終了して、次に周回制御に移行する(ステップ
9,19)。
【0059】次に、周回制御について説明する。図11
に示すように、現経路用の端部検出部TK1 として機能
する端部用磁界センサの検出値が周回走行用として予め
設定された周回走行用目標値に維持されるように誘導制
御を実行し(ステップ20)、図2に示すような周回走
行を行う。そのとき、次走行経路側の端部用磁界センサ
の検出情報をメモリMに逐次書き込み記憶させておく
(ステップ21)。尚、この周回走行においては、ロー
タリー耕耘装置6は下降状態を維持して耕耘作業を継続
して実行することになる。
【0060】従って、端部用磁界検出手段TKが、周回
走行時の誘導用磁界検出手段を兼用する構成としてい
る。
【0061】そして、方位センサ11の検出情報に基づ
いて、角部での約90度の方位変化が5回検出される
と、1周目の周回走行から2周目の周回走行に移行す
る。尚、このとき、1周目の目標値(予め設定された
値)から2周目の目標値(次走行経路側の端部用磁界セ
ンサにて検出された実測値でありメモリに記憶された
値)への変化は、電動モータ9による操向操作量が設定
量以下に制限されるように制御目標値の単位時間当たり
の変更量を設定して、徐々に行うようにして緩やかに変
化させて、急旋回により圃場が荒らされるのを抑制する
ようにしている(ステップ22,23)。その後は、記
憶されている実測値を制御目標として誘導制御が実行さ
れ(ステップ24)、方位センサ11の検出情報に基づ
いて、角部での約90度の方位変化が5回検出される
と、周回走行が終了する(ステップ25)。尚、周回走
行作業は2周だけに限らず、1周だけであってもよく3
周以上行うようにしてもよい。
【0062】このようにして、前記各走行経路kにおけ
る誘導走行にて未作業域となる領域についても耕耘作業
が適切に行われ、圃場全体にわたり良好な作業が行わ
れ、未作業領域が発生しないようになっている。又、各
誘導用磁界センサ13R,13Lの設置間隔、及び、各
端部用磁界センサ14R,14Lの設置間隔は変更調整
自在に構成されている。
【0063】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、往復走行形態における各走行
経路に沿う作業車の誘導走行を、誘導用磁界検出手段G
Kによる磁界の検出情報に基づいて実行する構成とした
が、このような構成に限らず、例えば、各走行経路に沿
う方向にレーザ光等のビーム光を照射して、作業車側に
このビーム光を検出する光検出手段を備え、ビーム光に
沿って誘導走行させるような制御構成であってもよく、
あるいは、GPSを用いた誘導システムを適用してもよ
く、その他の誘導システムを適用してもよい。
【0064】(2)上記実施形態では、周回走行制御に
おいて、磁界検出手段の検出値が制御目標値に維持され
るように誘導制御する構成としたが、このような構成に
限らず、磁界分布を予め計測しておいて、適正な走行経
路に沿って誘導させるべく、制御目標値が変化するよう
な状態で誘導制御するようにしてもよい。
【0065】(3)上記実施形態では、周回走行用磁界
検出手段として端部検出用磁界検出手段を兼用する構成
としたが、このような構成に代えて、周回走行専用の磁
界検出手段を設けて、切り換え使用するような構成とし
てもよい。
【0066】(4)上記実施形態では、第1誘導線がル
ープ状に設けられる構成としたが、一本の電線を用い
て、両端側を地中に接地させて、地中を利用して電流戻
り経路を構成するものでもよい。
【0067】(5)上記実施形態では、誘導対象エリア
の左右両側に誘導走行用の誘導線が設置される場合を例
示したが、片側にのみ設けられる構成としてもよく、こ
の場合において、誘導走行制御は、誘導線に近い方の走
行経路から順次、遠い側の経路に誘導させてもよく、誘
導線に遠い方の走行経路から順次、近い側の経路に誘導
させてもよい。
【0068】(6)上記実施形態では、移動車として四
輪型で左右前輪が操向揺動自在に設けられる構成とした
が、四輪全てが操向揺動自在に設けられて、前後車輪が
互いに異なる方向に揺動する小旋回半径での旋回を行う
形態や、前後車輪が同じ方向に揺動して移動車が斜め方
向に平行移動するような走行形態を採ることが可能な構
成であってもよい。又、左右一対のクローラ走行装置を
備え、片側に制動を加える操向操作構成を有する構成で
あってもよい。
【0069】(7)上記実施形態では、移動車としてロ
ータリー耕耘装置を備えた構成としたが、苗移植装置や
薬剤散布装置等を備えたものであってもよく、又、この
ような作業装置を備えない、運搬車等の移動車であって
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】誘導状態を示す平面図
【図2】誘導状態を示す平面図
【図3】誘導線の設置状態を示す図
【図4】磁界強度分布を示す図
【図5】制御ブロック図
【図6】磁界検出部の構成図
【図7】信号処理部の構成図
【図8】誘導線の電気回路図
【図9】出力ゲインを切り換えた場合の出力特性を示す
【図10】制御動作のフローチャート
【図11】制御動作のフローチャート
【図12】移動車の平面図
【図13】検出データを示す図
【図14】磁界検出状態を示す図
【図15】誘導制御状態を示す平面図
【符号の説明】
2b 誘導線 2a,2c 往復走行用誘導線 5 走行車体 6 対地作業装置 9 操向操作手段 10 距離検出手段 12 制御手段 TK 磁界検出手段 TK1 現走行経路用の磁界検出部 TK2 次走行経路用の磁界検出部 M 記憶手段 V 移動車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 正肚 埼玉県大宮市日進町1丁目40番地2 生物 系特定産業技術研究推進機構内 (72)発明者 山中 之史 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 入江 康夫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 藤井 保生 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 松本 寿之 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 横山 幸生 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上側に、電流が供給されて磁界を形成
    する誘導線が設置され、 移動車側に、車体の向きを変更自在な操向操作手段と、
    この操向操作手段を制御する制御手段と、前記誘導線と
    の離間距離を磁界の強さとして検出する磁界検出手段と
    が備えられ、 所定の誘導エリア内において、前記移動車を誘導走行さ
    せるように構成されている移動車の誘導制御装置であっ
    て、 前記誘導線が、前記誘導エリアの外周部に、その誘導エ
    リアの外周縁に沿って周回する状態で設置され、 前記制御手段は、前記磁界検出手段の検出情報に基づい
    て、前記誘導エリア内において、外周縁に沿う周回走行
    経路に沿って移動車を周回走行させるように、前記操向
    操作手段を制御する周回走行制御を実行するように構成
    されている移動車の誘導制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 前記周回走行制御において、前記磁界検出手段により検
    出される前記磁界の強さが制御目標値に維持されるよう
    に、前記操向操作手段を制御するように構成されている
    請求項1記載の移動車の誘導制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、 前記周回走行制御において、前記制御目標値が互いに異
    なる複数の周回走行経路の夫々において移動車を走行可
    能であって、且つ、前記制御目標値を変更させて現在走
    行中の周回走行経路から隣接する周回走行経路に移動車
    を移動させるように構成され、 前記制御目標値の変更に伴う前記操向操作手段による操
    向操作量が設定量以下に制限されるように、前記制御目
    標値の単位時間当たりの変更量を設定するように構成さ
    れている請求項2記載の移動車の誘導制御装置。
  4. 【請求項4】 前記磁界検出手段が、 前記複数の周回走行経路のうちの1つに沿って走行する
    ときに、前記磁界の強さを検出する現走行経路用の磁界
    検出部と、 隣接する次の周回走行経路に沿って前記移動車を走行さ
    せた際に前記現走行経路用の磁界検出部にて検出される
    ことになる次走行経路用の磁界の強さを検出する次走行
    経路用の磁界検出部とを備えて構成され、 前記制御手段は、 前記次走行経路用の磁界検出手段の検出値を、走行距離
    検出手段により検出される走行距離情報に対応付けて、
    前記制御目標値として記憶手段に逐次記憶させ、 前記隣接する次の周回走行経路に沿って前記移動車を走
    行させるときに、前記記憶手段に記憶されている記憶情
    報と、前記現走行経路用の磁界検出部の検出情報とに基
    づいて移動車を誘導走行させるように構成されている請
    求項3記載の移動車の誘導制御装置。
  5. 【請求項5】 前記移動車は、前記所定の誘導エリア内
    において設定された互いに平行な複数の予定走行経路に
    沿って順次往復走行した後に、前記周回走行を行うよう
    に構成され、 地上側に、前記予定走行経路に沿う方向の誘導エリアの
    外周縁に沿う状態で、電流が供給されて磁界を形成する
    往復走行用誘導線が設置されて、 前記制御手段は、 前記往復走行を実行する際に、前記往復走行用誘導線か
    らの離間距離として検出される磁界の強さの検出情報に
    基づいて、前記各予定走行経路に沿って移動車を誘導走
    行させるように、前記操向操作手段を制御し、 且つ、前記周回走行用の誘導線からの離間距離として検
    出される磁界の強さの検出情報に基づいて、前記各予定
    走行経路の終端位置に達したことを判別すると、隣接す
    る次回の予定走行経路の始端位置に向けて旋回走行させ
    るように、前記操向操作手段を制御するように構成され
    ている請求項1〜4のいずれか1項に記載の移動車の誘
    導制御装置。
  6. 【請求項6】 前記移動車が、走行車体に対地作業装置
    を連結した作業車で構成され、前記誘導エリアとしての
    圃場内にて対地作業を実行するように構成されている請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の移動車の誘導制御装
    置。
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