JPH1183901A - プローブカード - Google Patents

プローブカード

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Publication number
JPH1183901A
JPH1183901A JP25424397A JP25424397A JPH1183901A JP H1183901 A JPH1183901 A JP H1183901A JP 25424397 A JP25424397 A JP 25424397A JP 25424397 A JP25424397 A JP 25424397A JP H1183901 A JPH1183901 A JP H1183901A
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JP
Japan
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probe
wafer
support mechanism
substrate
fixed
Prior art date
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Application number
JP25424397A
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English (en)
Inventor
Masao Okubo
昌男 大久保
Kazumasa Okubo
和正 大久保
Hiroshi Iwata
浩 岩田
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Japan Electronic Materials Corp
Original Assignee
Japan Electronic Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バーン・イン検査のようにヒートサイクル環
境下にあっても、被検査物たるウエハー上に形成された
集積回路の電極パッドと、この電極パッドにセットされ
たプローブの先端とが相対的に位置ずれしにくいプロー
ブカードを提供する。 【構成】 本発明に係るプローブカードAは、プローブ
カードAにおけるプローブ100の先端部110側を支
持する支持機構部220Aの材料に、被検査物たるウエ
ハーの材料と同質または熱膨張係数の略同等のものを使
用したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハー上に形成
された集積回路の電気的諸特性を測定する際に用いられ
るプローブカードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプローブカードBは、図4〔概略
的断面図〕に示されるように、可動テーブル700の上
に真空吸着等により固定された完成状態のウエハー60
0上に形成されている集積回路610の電気的諸特性を
測定するウエハーテストの際に用いられるものであっ
て、所定のパターン配線が形成された基板300と、こ
の基板300に取り付けられたプローブ100を支持す
る支持機構としてのセラミックス等からなるリング20
0と、このリング200に支持される状態で取り付けら
れた複数本のプローブ100とを有している。
【0003】基板300とリング200とは、エポキシ
系接着剤400で取り付けられている。プローブ100
は、その先端部110が、尖らせられ、100度〜10
5度程度折り曲げられたものである。プローブ100の
基端部分は、基板300の下面側の印刷配線端子310
に半田付けで固定されている。プローブ100の先端部
110側は、リング200にエポキシ系接着剤400で
取り付けられている。
【0004】プローブカードBは、このプローブ100
の先端部110の先端110aが、ウエハー600上に
形成されている集積回路610の電極パッド611にコ
ンタクトするように設計・製作されている。ウエハーテ
ストの際は、プローブカードBがプローバの固定台部8
00にボルトとナットからなるネジ体811によって固
定(セット)され、ウエハー600が可動テーブル70
0の上に固定される。
【0005】可動テーブル700が図示しない駆動装置
で上昇させられると、ウエハー600上に形成されてい
る集積回路610の電極パッド611と、固定台部80
0にセットされたプローブカードBのプローブ100の
先端110aとが、コンタクトされる。
【0006】この状態で、基板300の上面側に設けら
れたコネクタ320に接続されたテストコンピュータ
(図示省略)からの電気信号が、基板300のパターン
配線やスルホール315経由でプローブ100を通じて
集積回路610と遣り取りされ、プローブ100の先端
110aがコンタクトしている所定エリアの集積回路6
10に対してテストが行われる。
【0007】この所定エリアの集積回路610に対して
のテストが終了すると、可動テーブル700は、図示し
ない駆動装置で下降させられ、集積回路610(チッ
プ)の大きさに基づいた距離分だけ横に移動された後
に、再度上昇させられて、次の所定エリアの集積回路6
10に対してテストがはじまり、この操作がウエハー6
00上に形成されている複数の集積回路610の全てに
対して繰り返される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる中、集積回路6
10の高集積化と微細化とが進み、且つ一度に多数個の
集積回路610をウエハーテストする必要から、プロー
ブ数の多い大型のプローブカードが使用されるようにな
ってきた。その上、バーン・イン・テストと呼ばれるヒ
ートサイクルテストを行う機会が多くなり、この際、高
温度に至る広温度範囲でウエハーテストを行うため、ウ
エハー600(通常シリコン製)と異なる熱膨張係数の
材料で構成されている従来のプローブカードBでは、常
温でプローブ100の先端110aと、集積回路610
の電極パッド611の中心部との位置合わせがされてい
ても、温度が変化すると位置ずれしてしまう現象が顕著
に発生するようになってきた。
【0009】この位置ずれは、電極パッド611の半分
よりも大きくなることもあり、その結果、プローブ10
0の先端110aが電極パッド611より外れてしま
い、従来のプローブカードBは、バーン・イン・テスト
に対応できないという状況が発生するようになった。こ
のバーン・イン・テストの市場要望は、近年強まる傾向
にあり、場合によってバーン・イン・テストに対応でき
ない深刻な状況となっており、この対策が市場から待ち
望まれている。
【0010】この原因としては、以下のおよびのも
のが挙げられる。 プローブ100の数が多いと、両端に位置するプロー
ブ100、100間の寸法が大きくなっている。この状
態で、バーン・イン・テストで高温度でテストされる
と、ウエハー600(通常シリコン製)の熱膨張係数
と、複数のプローブ100の先端部110側が並べられ
固定されている支持機構としてのセラミックス等からな
るリング200(通常アルミナ製)の熱膨張係数との差
による影響が顕著となる。
【0011】しかも、基板300(通常ガラスエポキシ
樹脂製)にリング200(通常アルミナ製)がエポキシ
系接着剤400で固定されており、基板300の方がリ
ング200よりも大きいため、この基板300(通常ガ
ラスエポキシ樹脂製)の熱膨張係数の違いによる影響が
上記影響に支配的に加わる。つまり、リング200(通
常アルミナ製)は、基板300(通常ガラスエポキシ樹
脂製)の熱膨張の影響を大きく受けて、リング200単
独の時よりも、基板300の熱膨張に近い熱膨張の状態
となる。
【0012】例えば、基板300(ガラスエポキシ樹脂
製)の熱膨張係数は、ウエハー600(シリコン製)の
熱膨張係数の10倍程度もある。よって、リング200
は、ウエハー600の約10倍も熱膨張する基板300
の熱膨張の影響に支配されつつ、ウエハー600よりも
熱膨張する。つまり、リング200に支持されるように
取り付けられているプローブ100の先端部110につ
いても、プローブ100の先端部110と隣のプローブ
100の先端部110との間隔が、ウエハー600上の
電極パッド611と隣の電極パッド611との間隔より
も、熱膨張差により拡張され、プローブ100の先端と
電極パッド611との相対的な位置ずれとなる。この相
対的な位置ずれは、複数のプローブ100の内、両端側
に位置されたプローブ100ほど累積的に大きな寸法の
位置ずれとなる。
【0013】集積回路610の高集積化と微細化とが
進み、電極パッド611の寸法も小さくなる傾向にあ
る。よって、プローブ100の先端110aが電極パッ
ド611より外れ易い。
【0014】本発明の目的は、上記の原因に対応し、バ
ーン・イン・テストのようにヒートサイクル環境下にあ
っても、被検査物たるウエハー上に形成された集積回路
の電極パッドと、この電極パッドにセットされたプロー
ブの先端とが相対的に位置ずれしにくいプローブカード
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明に係るプローブカードは、プローブの先端部
側を支持する支持機構部の材料に、被検査物たるウエハ
ーの材料と同質または熱膨張係数の略同等のものを使用
したことを特徴とする。
【0016】よって、本発明に係るプローブカードの場
合は、被検査物たるウエハーと、このウエハー(に設け
られている電極パッド)にコンタクトするプローブ先端
部側が支持されている支持機構部とが、熱膨張係数が同
じまたは略同等であるので、バーン・イン・テストのよ
うなヒートサイクル試験環境下でも、前記コンタクトの
ずれは、ウエハー上の集積回路の電極パッド寸法と比較
して、皆無に近い状態にでき、ヒートサイクル試験にお
いても支障をきたさない。
【0017】また、本発明に係るプローブカードは、複
数のプローブと、これらのプローブの先端部側を支持す
るように固定する支持機構部と、前記プローブの基端部
側が固定される基板部と、この基板部に設けられた開口
部に取り付けられる桟体とを有したプローブカードであ
って、前記支持機構部と桟体との材料に、被検査物たる
ウエハーの材料と同質または熱膨張係数の略同等のもの
を使用すると共に、前記支持機構部と桟体との間、およ
び前記桟体と基板部との間がそれぞれ締結部品で固定さ
れていることを特徴とすることもできる。
【0018】よって、本発明に係るプローブカードの場
合は、被検査物たるウエハーと、このウエハー(に設け
られている電極パッド)にコンタクトするプローブ先端
部側が支持されている支持機構部と、この支持機構部が
取り付けられている桟体とが、熱膨張係数が同じまたは
略同等であり、且つ支持機構部が桟体経由でしかも締結
部品(が熱膨張係数の差の影響をしなることで減じるよ
うに働く)も介して、熱膨張率の大きく異なる基板部に
取り付けられているので、バーン・イン・テストのよう
なヒートサイクル試験環境下でも、前記コンタクトのず
れは、極めて小さくできる。
【0019】更に、本発明に係るプローブカードは、前
記基板部の上面側に取り付けられた前記桟体と、前記支
持機構部とが、前記開口部内に略垂線方向に配置される
前記締結部品によって所定の間隔を有しつつ略平行に固
定されることを特徴とすることもできる。
【0020】よって、本発明に係るプローブカードの場
合は、この構造によって、プローブカード全体の厚みを
従来と同程度としつつ、前記桟体と前記支持機構部との
間に設けられる前記締結部品の露出長さ(前記桟体の下
面から支持機構部の上面までの長さ)を所定の間隔とす
ることができる。また、効率よくしなる締結部品の露出
長さを十分に確保できるので、熱膨張係数の差の影響を
大きく受けることがあったとしても、締結部品が効果的
にしなることでその影響を殆ど減じることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係るプローブカードの実
施の形態を図1および図2を参照しつつ説明する。図1
は本発明に係るプローブカードの実施の形態を示す概略
的断面図、図2は本発明に係るプローブカードの実施の
形態を示す概略的底面図、図3は本発明に係るプローブ
カードの桟体の実施の形態を示す概略的斜視図である。
尚、従来のプローブカードと同じ部分は、基本的に同じ
番号としている。
【0022】本発明に係るプローブカードAは、複数の
プローブ100と、これらのプローブ100の先端部1
10側を支持する支持機構部220Aと、所定のパター
ン配線が形成され且つ前記プローブ100の基端部12
0(図2参照)側が固定される基板部300と、この基
板部300に設けられた開口部325に取り付けられる
桟体250とを有し、前記支持機構部220Aと桟体2
50との材料に、被検査物たるウエハー(図示省略、図
4のウエハー600)の材料と同質のものを使用すると
共に、前記支持機構部220Aと桟体250との間、お
よび前記桟体250と基板部300との間がそれぞれ締
結部品510、520で固定されている。
【0023】ここで、被検査物たるウエハーの材料は、
現在主流のシリコンであるとして以下説明する。支持機
構部220Aは、例えば、横長の平板リング状体(した
がって、その中心部の開口部222も横長の開口となっ
ている)で、ウエハーと同質の純粋なシリコン(無機シ
リコン)でできている。
【0024】支持機構部220Aは、後述のプローブ1
00を接触固定するため、支持機構部220Aの電気的
特性を考慮する必要がある。純粋なシリコン(無機シリ
コン)は、不純物がドーピングされていないと、電気抵
抗値が高く、通常10-9Ω程度である。したがって、ウ
エハーテストされる際にプローブ100に印加される電
圧が低電圧で、電流も低電流であれば、このままでも支
障はない。
【0025】しかし、プローブ100に印加される電圧
が高電圧で、電流が高電流の場合でも支持機構部220
Aのプローブ100に対する影響を無視できるように、
支持機構部220Aの純粋なシリコン(無機シリコン)
のプローブ100の固定側を、低融点ガラスや耐熱性樹
脂等の高絶縁・高耐熱材の薄膜の絶縁塗布層を被覆して
絶縁性を向上させておくと好ましい。
【0026】この際、支持機構部220Aの純粋なシリ
コン(無機シリコン)の厚みは、前記絶縁塗布層の厚み
よりも十分厚くする。これにより、支持機構部220A
の純粋なシリコン(無機シリコン)は、機械的な剛性が
大きく、前記絶縁塗布層の熱膨張変化を拘束することが
できる。
【0027】基板300は、ガラスエポキシ樹脂等から
なる多層基板であって、各層はスルホール315(図2
参照)によって電気的に接続されている。また各層に
は、パターン配線が形成されている。基板300の底面
側のパターン配線の一端には、印刷配線端子310(図
2参照)が設けられており、この印刷配線端子310に
プローブ100の基端部120側が半田付けで固定され
ることになる。また、基板300の上面側のパターン配
線の一端には、コネクタ等の端子が設けられており、こ
の端子は図示しないプローバのテストコンピュータと接
続されることになる。
【0028】かかる基板300の中央には、開口部32
5が開設されている。この開口部325は、検査対象物
であるウエハー(図示省略、図4のウエハー600と同
一)に形成されている集積回路610を視認するための
ものであり、長円形または矩形状等の必要に応じた形状
に設定されている。
【0029】基板300の上面であって、開口部325
の外周部近辺には、締結部品520が固定される複数の
穴部301が形成されている。基板300の周縁部に
は、複数の透孔部350が形成されている。この透孔部
350は、図4で説明したときのように、基板300
(究極的にはプローブカードA)がプローバの固定台部
800に固定(セット)される際に、ボルトとナットか
らなるネジ体811等の締結部品が挿入される部分であ
る。
【0030】プローブ100は、例えばタングステン線
の先端部110を接触部として電解研磨等の手段によっ
て鋭く尖らせ、この先端部110を0.2〜0.5mm
程度の長さで100度〜105度程度折り曲げしたもの
である。かかるプローブ100の配列、特に先端部11
0の先端110aの配列は、集積回路610に形成され
ている電極パッド611の配列に対応していなければな
らない。
【0031】桟体250は、純粋なシリコンでできてお
り、例えば図3に示されるように、略十字板状に形成さ
れ、その中心部に、支持機構部220Aの開口部222
と同様の形状の開口部259を有したもので、基板30
0の開口部325を完全には塞がないないように、開口
部325の上部側をブリッジするように配置されるもの
である。桟体250と基板300とが接触する領域に
は、締結部品520が挿入される複数の透孔部251が
形成されている。桟体250が、基板300の開口部3
25に位置する領域であって、支持機構部220Aの上
部(図1において上部)に位置する領域には、支持機構
部220Aを桟体250に固定するための締結部品51
0の一端側が挿入される透孔部252が複数個、プロー
ブ100を避ける位置に形成されている。
【0032】支持機構部220Aには、前記透孔部25
2に対応する位置に、締結部品510の他端側が挿入さ
れる複数の透孔部221が形成されている。
【0033】締結部品510は、例えばボルト510a
とナット510bとからなる一般的な締結部品である。
締結部品520は、例えばネジ等の一般的な締結部品で
ある。
【0034】以上のようなプローブカードAの各部分
は、以下のように接続・固定されている。プローブ10
0の基端部120(図2参照)側は、基板300の印刷
配線端子310(図2参照)に半田付けで固定されてい
る。プローブ100の先端部110の根元側は、支持機
構部220Aの底面側にエポキシ系接着剤400等の固
定手段で固定されている。エポキシ系接着剤400は、
硬化後のガラス転移点温度の高いものが好ましい。
【0035】この支持機構部220Aには、その透孔部
221に通されたボルト510aの頭部側が固定されて
いる。このボルト510aの先端部側は、桟体250の
透孔部252に通され、ナット510bで固定されてい
る。この際、ボルト510aとナット510bと(つま
り締結部品510)によって、支持機構部220Aと桟
体250とは、所定の間隔を有して略平行に相互に固定
されている。この所定の間隔は、基板300と支持機構
部220Aとが、温度条件の変化下においても接触しな
いように設定されている。
【0036】桟体250は、基板300の穴部301に
締結部品520で固定されている。したがって、プロー
ブ100の先端部110側が固定されている支持機構部
220Aは、締結部品510と、桟体250と、締結部
品520とを介して基板300に固定されている。
【0037】これにより、従来のように支持機構部22
0Aと基板300とが接着固定されているのではなく、
締結部品510と、桟体250と、締結部品520とを
介して固定されているため、ウエハーテストの際にバー
ン・イン・テストしても、以下のようにプローブ100
の先端部110の先端110aの位置と、集積回路61
0に形成されている電極パッド611の位置との相対的
な水平方向の位置ずれを極めて小さくすることができ
る。尚、垂直方向の位置ずれは、多少発生するが、電極
パッド611へのプローブ100の先端110aの接触
圧の多少の変化となるだけであり、問題とはならない
(以下、この垂直方向の位置ずれは説明を省略する)。
【0038】つまり、バーン・イン・テストで例えば高
温時において、集積回路610(の主体部分)と支持機
構部220Aとは同質のシリコンであり、よって熱膨張
率が同じであるため、集積回路610の熱膨張による電
極パッド611と隣の電極パッド611との間隔の拡張
に応じて、支持機構部220Aに接着固定されているプ
ローブ100の先端部110と隣のプローブ100の先
端部110との間隔(つまり、プローブ100の先端1
10aと隣のプローブ100の先端110aとの間隔)
も同様に拡張される。
【0039】この際、プローブ100の基端部120と
隣のプローブ100の基端部120とは、熱膨張率が大
きな基板部(ガラスエポキシ樹脂の場合、シリコンの約
10倍)に固定されているためその影響を受けて、プロ
ーブ100の先端部110と隣のプローブ100の先端
部110との間隔にて起こる通常の熱膨張による拡張寸
法よりも拡がる。しかし、その通常の熱膨張以上の拡張
寸法は、プローブ100の半田付けで固定されている基
端部120側から、支持機構部220Aに接着固定され
ている先端部110側までの距離と比較すると微々たる
ものであり、プローブ100の僅かなしなりとなるだけ
で、支持機構部220Aに接着固定されているプローブ
100の先端部110と隣のプローブ100の先端部1
10との間隔で起きる拡張には殆ど影響しない。
【0040】また、支持機構部220Aと桟体250と
は、同じシリコンであり、且つ略平行に締結部品510
によって相互に固定されており、更に締結部品510の
設置方向はウエハー600と(略)垂直方向である。よ
って、桟体250自体の熱膨張率と、支持機構部220
Aの熱膨張率とは同じであり、また締結部品510の熱
膨張の影響は水平方向には殆ど無視できる程度であるた
め、桟体250自体の熱膨張の影響を支持機構部220
Aは受けない。
【0041】ただし、桟体250は、桟体250自体の
熱膨張以外に、固定先の基板300の熱膨張の影響を受
ける。しかしながら、桟体250と基板300とは、締
結部品520(ネジ)によって固定されているので、こ
の締結部品520のしなりと、桟体250と基板300
との滑りとによって、桟体250と基板300との膨張
差を減じる。よって、桟体250への基板300の熱膨
張の影響は、小さくなる。つまり、桟体250が本来の
熱膨張以上に、膨張する度合いは小さくなっている。
【0042】更に、桟体250が本来の熱膨張以上に膨
張する影響は、締結部品510を介して支持機構部22
0Aへ伝えられるが、締結部品510のしなりによって
殆ど解消されてしまう。よって、桟体250が本来の熱
膨張以上に膨張しても、支持機構部220Aは殆ど影響
を受けない構造となっている。
【0043】尚、締結部品510、520の直径・長さ
・材質等は、前記しなりが弾性限界内に止めることがで
きるものを選ぶ。
【0044】このように、基板300の熱膨張の影響
を、プローブ100の先端部110側が固定されている
支持機構部220Aから解離するとともに、ウエハー6
00と支持機構部220Aと桟体250との熱膨張率を
同じとすることで、プローブ100の先端部110の先
端110aの位置と、集積回路610に形成されている
電極パッド611の位置との相対的な水平方向の位置ず
れを極めて小さくすることができる。
【0045】次に、出願人は、実験結果によって、この
位置ずれが極めて小さいことを示す。
【0046】実験条件は、以下の(1)〜(6)の通り
である。 (1)支持機構部220Aは、厚さ0.8mmのシリコ
ンの板をYAGレーザで、横長のリング状に切り出した
ものであり、この一方の面には、耐熱性絶縁コートとし
て厚さ0.3mmのポリイミド樹脂板を貼っている。
【0047】(2)プローブ100は、直径250μ
m、長さ35mmのタングステン線の一端を、電解研磨
によって、鋭く尖らせたものである。このプローブ10
0の基端部120側は、半田付けに適したニッケルメッ
キが施されている。プローブ100の先端110aが、
集積回路610(シリコン製)に形成されている電極パ
ッド611に、室温にて合致するようにした状態で、プ
ローブ100の先端部110側を支持機構部220A
に、2液性のエポキシ接着剤にて固定させる。このエポ
キシ接着剤は、硬化後のガラス転移点温度の高いものを
使用する。
【0048】(3)基板300(ガラスエポキシ樹脂製
の多層基板)は、その中央に、支持機構部220Aより
もやや大きい開口部325が設けられている。この開口
部325の上部側であって基板300の上面に桟体25
0(シリコン製)がネジ止めされている。
【0049】(4)桟体250と、プローブ100の先
端部110側を固定した支持機構部220Aとは、ボル
ト510aの軸部径とナット510bの孔部径とが直径
2mmのもので相互に固定する。
【0050】(5)この後、プローブ100の基端部1
20を基板300の下面にある印刷配線端子310に半
田付けで固定する。
【0051】(6)以上の構成を有するプローブカード
Aと、集積回路610が形成されているウエハー600
とをセットしたプローブ装置全体(ただしテストコンピ
ュータ部分は除く)を150°Cまでヒータで加熱し
た。
【0052】この条件下での実験結果は、プローブ10
0の先端110aと、集積回路610の電極パッド61
1との位置ずれが数μmの範囲であって、実用上、全く
問題がなかった。
【0053】尚、プローブカードAは、上記の構成が好
ましいが、上記に限定しないことは言うまでもない。例
えば、桟体250は、基板300の上面に固定されるの
でなく、基板300の下面に固定されてもよく、その固
定手段も接着固定等であってもよい等である。
【0054】図2に示された状態のプローブカードAよ
りもプローブ100の数を必要とする場合、つまり同時
に、例えば16個とか32個以上とかの集積回路610
をテストできるようにする場合は、図示しないが例え
ば、プローブカードAの全体のサイズを大きくして、プ
ローブ100を並べる数を増加させたり、または/およ
び、プローブ100を上下(図2の紙面における前後方
向)2段等に配列して対応できる。
【0055】前記支持機構部220Aと桟体250との
材料に、シリコンの代わりに、被検査物たるウエハー
(図示省略、図4のウエハー600と同一)の材料と熱
膨張係数の略同等のものを使用してもよく、その結果も
同様となることは明白であるため、その説明は省略す
る。ただし、支持機構部220Aの材料が絶縁性の低い
ものとなる場合は、上述で説明した絶縁塗布層を必ず支
持機構部220Aに被覆させる点のみ注意を要する。
【0056】ところで、従来の技術で説明したプローブ
カードB(図4参照)の構造においても、プローブ10
0の先端部110側を支持する支持機構部としてのリン
グ200(通常アルミナ製)の材料を、被検査物たるウ
エハー600の材料と同質または熱膨張係数の略同等の
ものに替えてもよい。それにより、リング200の材料
がアルミナであったときよりも、位置ずれは改善され
る。この際、リング200と基板300との相互固定手
段は、エポキシ系接着剤400の代わりに、締結部品5
10、520とすることが好ましい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るプロ
ーブカードは、プローブの先端部側を支持する支持機構
部の材料に、被検査物たるウエハーの材料と同質または
熱膨張係数の略同等のものを使用したことを特徴とす
る。
【0058】よって、本発明に係るプローブカードの場
合は、被検査物たるウエハーと、このウエハー(に設け
られている電極パッド)にコンタクトするプローブ先端
部側が支持されている支持機構部とが、熱膨張係数が同
じまたは略同等であるので、バーン・イン・テストのよ
うなヒートサイクル試験環境下でも、前記コンタクトの
ずれは、ウエハー上の集積回路の電極パッド寸法と比較
して、皆無に近い状態にでき、ヒートサイクル試験にお
いても支障をきたさないようにできる。よって、本発明
に係るプローブカードをプローバに使用すれば、そのプ
ローバは市場要望の強いバーン・イン・テストのような
ヒートサイクル試験環境下でも前記コンタクトずれしな
いかについて心配することなく使用することができる。
【0059】また、本発明に係るプローブカードは、複
数のプローブと、これらのプローブの先端部側を支持す
るように固定する支持機構部と、前記プローブの基端部
側が固定される基板部と、この基板部に設けられた開口
部に取り付けられる桟体とを有したプローブカードであ
って、前記支持機構部と桟体との材料に、被検査物たる
ウエハーの材料と同質または熱膨張係数の略同等のもの
を使用すると共に、前記支持機構部と桟体との間、およ
び前記桟体と基板部との間がそれぞれ締結部品で固定さ
れていることを特徴とすることもできる。
【0060】よって、本発明に係るプローブカードの場
合は、被検査物たるウエハーと、このウエハー(に設け
られている電極パッド)にコンタクトするプローブ先端
部側が支持されている支持機構部と、この支持機構部が
取り付けられている桟体とが、熱膨張係数が同じまたは
略同等であり、且つ支持機構部が桟体経由でしかも締結
部品(が熱膨張係数の差の影響をしなることで減じるよ
うに働く)も介して、熱膨張率の大きく異なる基板部に
取り付けられているので、バーン・イン・テストのよう
なヒートサイクル試験環境下でも、前記コンタクトのず
れは、更に小さくできる。
【0061】更に、本発明に係るプローブカードは、前
記基板部の上面側に取り付けられた前記桟体と、前記支
持機構部とが、前記開口部内に略垂線方向に配置される
前記締結部品によって所定の間隔を有しつつ略平行に固
定されることを特徴とすることもできる。
【0062】よって、本発明に係るプローブカードの場
合は、この構造によって、プローブカード全体の厚みを
従来と同程度としつつ、前記桟体と前記支持機構部との
間に設けられる前記締結部品の露出長さ(前記桟体の下
面から支持機構部の上面までの長さ)を所定の間隔とす
ることができる。また、効率よくしなる締結部品の露出
長さを十分に確保できるので、熱膨張係数の差の影響を
大きく受けることがあったとしても、締結部品が効果的
にしなることでその影響を殆ど減じることができる。つ
まり、プローブカード全体の厚みを従来と同程度としつ
つ、バーン・イン・テストのようなヒートサイクル試験
環境下でも、前記コンタクトのずれは、ウエハー上の集
積回路の電極パッド寸法と比較して、皆無に近い状態に
でき、ヒートサイクル試験においても支障をきたさない
ようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプローブカードの実施の形態を示
す概略的断面図である。
【図2】本発明に係るプローブカードの実施の形態を示
す概略的底面図である。
【図3】本発明に係るプローブカードの桟体の実施の形
態を示す概略的斜視図である。
【図4】従来のプローブカードおよびその周辺部分を示
す概略的断面図である。
【符号の説明】
A プローブカード 100 プローブ 220A 支持機構部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブカードにおけるプローブの先端
    部側を支持する支持機構部の材料に、被検査物たるウエ
    ハーの材料と同質または熱膨張係数の略同等のものを使
    用したことを特徴とするプローブカード。
  2. 【請求項2】 複数のプローブと、これらのプローブの
    先端部側を支持する支持機構部と、前記プローブの基端
    部側が固定される基板部と、この基板部に設けられた開
    口部に取り付けられる桟体とを有したプローブカードで
    あって、 前記支持機構部と桟体との材料に、被検査物たるウエハ
    ーの材料と同質または熱膨張係数の略同等のものを使用
    すると共に、前記支持機構部と桟体との間、および前記
    桟体と基板部との間がそれぞれ締結部品で固定されてい
    ることを特徴とするプローブカード。
  3. 【請求項3】 前記基板部の上面側に取り付けられた前
    記桟体と、前記支持機構部とが、前記開口部内に略垂線
    方向に配置される前記締結部品によって所定の間隔を有
    しつつ略平行に固定されることを特徴とする請求項2記
    載のプローブカード。
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