JPH1183299A - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の冷蔵庫の引き出し構造では内箱側壁と収
納容器との間にフレーム，ローラー等の引き出し構造部
材が配設されるため収納容器の幅寸法が狭くなり、収納
容器の内容積が確保できないという問題があった。 【解決手段】フランジ付収納容器の上から見た投影面内
に、固定仕切部に取付けた固定ローラーと、該収納容器
を扉内側に支持するフレーム内に取付けた上，下の可動
ローラーと、上記収納容器底面より下方位置の内箱側壁
に設けたリブに取付けた固定レールとを具備し、この固
定レール上を上記可動ローラーが摺動することにしたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】引き出し扉を有する冷蔵庫の
引き出し構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の公知例として図７、及び図８に示
す特開平1−189482号公報，実開昭58−49191 号公報等
があり、図７は従来の冷蔵庫の収納容器用引き出し装置
を示す要部の縦断面図、図８は従来の冷蔵庫の収納容器
の引き出し状態を示す要部斜視図である。

【０００３】図において、１０１は冷蔵庫の外箱、１０
２は引き出し式の扉、１０３は冷蔵庫内の内箱側壁、１
０４は内箱側壁１０３の奥行方向に沿って左右の対向位
置に形成した凹部、１０５は凹部１０４に嵌着した断面
コの字状の固定レール、106は固定レール１０５の前端
部近傍の左右の両内箱側壁１０３に回転自在に枢着した
固定ローラーである。１０７は扉１０２の内板部に固着
され、固定ローラー１０６上に摺動自在な状態で支持さ
れているフレームであり、固定ローラー106の案内面１
０７ａを有し庫内奥行方向に延びている。

【０００４】１０８はフレーム１０７の後端部に回転自
在に枢着された可動ローラーであり、固定レール１０５
内を摺動する。１０９は野菜室等に配設した収納容器で
あり、上部開口部周囲のフランジ１０９ａによりフレー
ム１０７に載置されている。上記レール構造はこの収納
容器１０９と内箱側壁１０３との間に位置している。１
１０は冷蔵庫外箱１０１と内箱側壁１０３との間に注入
された断熱材である。

【０００５】従来の冷蔵庫は上記のように構成されてお
り、レール構造の収納容器用引き出し装置が内蔵されて
いた。

【０００６】ここで、この収納容器１０９の引き出し動
作について説明すると、扉１０２を引き出すことによ
り、扉１０２に固着されたフレーム１０７が内箱側壁１
０３に固定された固定ローラー１０６上を可動し、フレ
ーム１０７上に載置した収納容器１０９を引き出すこと
ができる。この際、フレーム１０７の後端部に枢着され
た可動ローラー１０８は固定レール１０５のコの字状の
内面を摺動する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の冷
蔵庫では、冷蔵庫の収納容器用引き出しの装置としてレ
ール構造を採用しており、このレール構造は収納容器１
０９と両内箱側壁１０３との間に挿着されていた。従っ
て、内箱側壁１０３と収納容器１０９との間にレール構
造を構成するスペースを必要とし、収納容器１０９の幅
寸法をその分だけ小さくしなければならなかった。この
ため、レール構造による庫内の無駄なスペースを極力省
き、庫内の有効活用を図らなければならないという課題
があった。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、本発明
の冷蔵庫は、フランジ付収納容器の上から見た、投影面
内に、固定仕切部に取付けた固定ローラーと、該収納容
器を扉内側に支持するフレーム内に取付けた上，下の可
動ローラーと、上記収納容器底面より下方位置の内箱側
壁に設けたリブに取付けた固定レールとを具備し、この
固定レール上を上記可動ローラーが摺動するようにした
ものである。

【０００９】これによって、内箱側壁と収納容器との間
を狭くすることができ、収納容器の内容積を大きくでき
るようにしたものである。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図１〜図６で
説明する。

【００１１】図１は本発明の冷蔵庫の収納容器用引き出
し装置を示す要部斜視図、図２は図１の縦断面図、図３
は図２のＡ−Ａ，Ｂ−Ｂ，Ｃ−Ｃの各断面を一カ所に示
した図、図４は収納容器が取付けられたフレームの庫外
への引き出し方法の説明図、図５と図６は前とは別の扉
と収納容器の取付構造説明図である。

【００１２】図において、２は扉、４はフランジ付の収
納容器、６は収納容器４の開口部に設けられたフラン
ジ、８は収納容器４を係止するフレームであり、該フレ
ーム８は鉄板等の強度部材で構成され、フランジ付の収
納容器４の上から見た投影面内に配設され、扉２の内板
側に固定されている。この固定法はフレーム８の前部に
設けたフレーム用フランジ１５をネジ１６で締結するも
のである。従って、扉２を手前に引き出すことによりフ
レーム８に係止された収納容器４が庫外側に引き出され
るものである。

【００１３】１０は上可動ローラーであり、該上可動ロ
ーラー１０はフランジ付の収納容器４の上から見た投影
面にフレーム８の後方にネジ２３によって固定されたフ
レーム８′の上部に固定されている。１２は下可動ロー
ラーであり、該下可動ローラー１２もフランジ付の収納
容器４の上から見た投影面に、上可動ローラー１０から
Ｌ寸法だけ手前のフレーム８の後方下部に固定されてい
る。７は下仕切、９は上仕切であり、上記収納容器４は
これらの間に形成された貯蔵室内に配設されている。

【００１４】１１は上リブであり、該上リブ１１は内箱
側壁１８に形成され、その下面側に上記上可動ローラー
１０が摺動する上固定レール１１′を形成している。１
３は下リブであり、該下リブ１３も内箱側壁１８に形成
され、その上面側に上記下可動ローラー１２が摺動する
下固定レール１３′を形成し、該下固定レール１３′の
上面と下仕切７の上面との高さは略同じ高さにしてい
る。また、この下固定レール１３′は収納容器４の中の
収納物が少ない場合、収納容器の引き出し時に収納容器
が上方にはね上がるのを防止するために設けられたもの
である。１４は固定ローラーであり、該固定ローラー１
４はフランジ付の収納容器４の上から見た投影面に、下
仕切上面２０に固定されている。

【００１５】上記の如く、フランジ付の収納容器４に配
設する収納容器用引き出し装置、すなわちフレーム８，
上可動ローラー１０，下可動ローラー１２、及び固定ロ
ーラー１４からなる部材はフランジ付の収納容器４の上
から見た投影面に配設されている。

【００１６】ここで、フランジ付収納容器４の引き出し
動作について説明する。扉２を引き出すことにより、扉
２の内板に固定されたフレーム８とこのフレーム８に固
定された上可動ローラー１０，下可動ローラー１２が内
箱側壁１８に形成された上固定レール１１′，下固定レ
ール１３′上を摺動し、このフレーム８に載置した収納
容器４を引き出すことができる。この場合、上可動ロー
ラー１０は収納容器４の後方上部の一部を図３に示す如
く窪ませて、この窪みに上可動ローラー１０の軸受を形
成するフレーム８を配設すると共に、下可動ローラー１
２は収納容器４の後方下部を図２に示す如く上可動ロー
ラー１０の位置よりもＬ寸法だけ手前に配設し、この位
置に相当する収納容器４の一部を図３に示す如く窪ませ
て、この窪みに下可動ローラー１２の軸受を形成するフ
レーム８を配設したことにより、内箱側壁１８とフレー
ム８との間を狭くし、このフレーム８に当接した収納容
器４を内箱側壁１８に近接できるようにした。

【００１７】これによって、内箱側壁１８と収納容器４
との間の寸法Ｄを狭くし、収納容器４の幅寸法を拡げ、
収納容器４の内容積を大きくできる。収納容器４に上記
窪みを形成したことによる内容積の減少は謹少である。

【００１８】さらに、前途した如く、前記収納容器４の
底面側の一部、及びフランジ側の一部に窪みを設け、こ
れらの窪みに前記可動ローラーを取付けるに当たり、前
記フレーム８の一部を該可動ローラーの軸受け補強とし
たことにより、収納容器４の肉厚を薄くでき、収納容器
４を軽量化することができる。

【００１９】また、前述した如く、内箱側壁１８に下リ
ブ１３を形成し、この下リブ１３の上面に下固定レール
１３′を設け、この下固定レール１３′の上面と下仕切
７の上面との高さを略同じ高さとしたことにより、内箱
側壁１８に形成された下リブ１３が下仕切７にかくれて
正面から見えず、見映えがよいという効果がある。

【００２０】次に、図４を用いて収納容器４を庫外に引
き出す方法について説明する。収納容器４が庫内に収納
されている時は収納容器の荷重は下可動ローラー１２が
固定ローラー１４とで支えられているが、収納容器４が
庫内から庫外へ引き出されるにつれ、下可動ローラー１
２が固定ローラー１４側に近づき、収納容器４の荷重を
下可動ローラー１２と固定ローラー１４とでは支えられ
なくなる。さらに、収納容器４が庫外へ引き出され、下
可動ローラー１２が固定ローラー１４と一致する時点で
は、収納容器４の荷重の支持は下可動ローラー１２のみ
となるため収納容器４の前側は収納容器の荷重により下
方に傾斜することになる。

【００２１】本発明はこの前側下方傾斜をなくし、収納
容器４を庫外に容易に引き出し可動としたものである。
すなわち、２２は凸部であり、該凸部２２は上固定レー
ル１１′上に設け、上可動ローラー１０をこれ以上前方
に摺動するのを阻止している。この時、下可動ローラー
１２は図示されていないが略固定ローラー１４の位置に
ある。従って、この位置では収納容器４の前側に荷重が
かかり、上可動ローラー１０は前側に摺動すべく作用す
るが、上記凸部２２によりこの摺動を阻止される。従っ
て、収納容器４の前側下方傾斜も阻止されることにな
る。２３はネジであり、該ネジ２３はフレーム８とフレ
ーム８′を固定するものである。このネジ２３を取り外
すことにより収納容器４をフレーム８，８′から取り出
すことができる。

【００２２】２４は凹部であり、該凹部２４は下固定レ
ール１３′上で上記凸部２２から寸法Ｌだけ手前の位置
に設けられている。凹部２４の深さは上記凸部２２の高
さと略一致している。従って、収納容器４を庫内から庫
外に引き出す際は、下可動ローラーをこの凹部２４に入
れ、上可動ローラー１０を上記凸部の高さを越えさせ、
さらに下可動ローラー１２を凹部２４から下固定レール
１３′の上面に引き上げることにより容易に達成でき
る。

【００２３】また、前述した如く、前記上，下の可動ロ
ーラー１０，１２を、前記フレーム８′，８に寸法Ｌだ
け離してそれぞれ取付けたことにより、上可動ローラー
１０が凸部２２によって前側へ摺動するのを抑えられた
時、下可動ローラー１２の位置が寸法Ｌだけ前側に寄っ
ているため、下可動ローラー１２には上，下の可動ロー
ラーの軸間部に時計廻りの偶力が働く、この軸間距離は
上，下の固定レール１１′，１３′の間隔よりも広いの
で時計廻りの回転は阻止される。従って、収納容器４の
前側下方傾斜も阻止される。

【００２４】次に、図５と図６を用いて前とは別の扉と
収納容器の取付構造の一実施例を説明する。本発明はフ
レームを用いずに扉２と収納容器４とを係止できるよう
にしたものである。２５はツメであり、該ツメ２５は収
納容器４のフランジ６に延長して設けたものである。２
６は受けであり、該受けは扉２の内板２′に複数個設け
た凹部である。２８は補強板であり、該補強板２８はフ
ランジ６とツメ２５の内側のＵ字部にインサートされ、
該ツメ２５を補強している。したがって、上記補強板２
８によって補強されたツメ２５を扉２の受け２６に挿入
し、扉２と収納容器４の一体化をはかったものである。
この構成では、従来収納容器を支持するフレームを用い
ないので部品点数が少なく、引き出し扉の軽量化と収納
容器の内容積拡大をはかることができるものである。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したとおり、フランジ付収納容
器の上から見た投影面内に、固定仕切部に取付けた固定
ローラーと、該収納容器を扉内側に支持するフレーム内
に取付けた上，下の可動ローラーと、上記収納容器底面
より下方位置の内箱側壁に設けたリブに取付けた固定レ
ールとを具備し、この固定レール上を上記可動ローラー
が摺動するようにしたものであるから、内箱側壁と収納
容器を支持するフレームとの間に可動ローラーが介在し
ないので、内箱側壁と収納容器との距離を狭くすること
ができ、これによって収納容器の幅寸法を拡大し、収納
容器の内容積を拡大できるようにしたものである。

【００２６】さらには、前記収納容器の底面側の一部、
及びフランジ側の一部に窪みを設け、これらの窪みに前
記可動ローラーを取付けるに当たり、前記フレームの一
部を該可動ローラーの軸受け補強としたものであるか
ら、内箱側壁と収納容器との距離を狭くすることがで
き、窪みによる収納容器の内容積の若干の減少があって
も、収納容器の内容積を拡大できるようにしたものであ
る。

【００２７】さらには、前記内箱側壁のリブに設けた前
記固定レールの上面と前記固定ローラーを支持する固定
仕切部の上面との高さを略同じ高さとしたことによっ
て、リブが正面から見えず見映えのよい冷蔵庫を提供で
きるようにしたものである。

【００２８】さらには、前記上，下の可動ローラーを前
記フレームの前後方向に寸法Ｌだけ離して該フレームに
取付けたものであるから、収納容器を引き出す際に生ず
る前側下方傾斜を阻止することができるものでる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の冷蔵庫の収納容器用引き出し装置を示
す要部斜視図。

【図２】図１の縦断面図。

【図３】図２のＡ−Ａ，Ｂ−Ｂ，Ｃ−Ｃの各断面を一ヶ
所に示した図。

【図４】収納容器が取付けられたフレームの庫外への引
き出し方法を説明する図。

【図５】前とは別の扉と収納容器の取付構造を説明する
図。

【図６】前とは別の扉と収納容器の取付構造を説明する
図。

【図７】従来の冷蔵庫の収納容器用引き出し装置を示す
要部の縦断面図。

【図８】従来の冷蔵庫の収納容器の引き出し状態を示す
要部斜視図。

【符号の説明】

２…扉、２′…内板、４…収納容器、６…フランジ、７
…下仕切、８…フレーム、９…上仕切、１０…上可動ロ
ーラー、１１…上リブ、１１′…上固定レール、１２…
下可動ローラー、１３…下リブ、１３′…下固定レー
ル、１４…固定ローラー、１５…フレーム用フランジ、
１６，２３…ネジ、１８…内箱側壁、２０…下仕切上
面、２２…凸部、２４…凹部、２５…ツメ、２６…受
け、２８…補強板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】フランジ付収納容器の上から見た投影面内
   に、固定仕切部に取付けた固定ローラーと、該収納容器
   を扉側に支持するフレーム内に取付けた下の可動ローラ
   ーと、上記収納容器底面より下方位置の内箱側壁に設け
   たリブに取付けた固定レールとを具備し、この固定レー
   ル上を上記下の可動ローラーが摺動することを特徴とす
   る冷蔵庫。