JPH1182267A - エンジンの始動装置 - Google Patents

エンジンの始動装置

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Publication number
JPH1182267A
JPH1182267A JP24503397A JP24503397A JPH1182267A JP H1182267 A JPH1182267 A JP H1182267A JP 24503397 A JP24503397 A JP 24503397A JP 24503397 A JP24503397 A JP 24503397A JP H1182267 A JPH1182267 A JP H1182267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drive shaft
gear
pinion drive
pinion
front bracket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24503397A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Ogiwara
淳一 荻原
Hiroyasu Oomiyama
浩康 大見山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sawafuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Sawafuji Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sawafuji Electric Co Ltd filed Critical Sawafuji Electric Co Ltd
Priority to JP24503397A priority Critical patent/JPH1182267A/ja
Publication of JPH1182267A publication Critical patent/JPH1182267A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】始動モータのケーシングが備えるフロントブラ
ケットと、カバー部材との間に形成されるギヤ室に、始
動モータが備える回転軸に設けられる外周歯車と、始動
用リングギヤに噛合可能なピニオンにオーバーランニン
グクラッチを介し連結されるピニオン駆動軸に設けられ
る内周歯車とで構成される歯車減速機構が収納されるエ
ンジンの始動装置において、小型化、軽量化を可能とす
る。 【解決手段】ピニオン駆動軸13の後端を回転自在に支
承する軸受メタル51が圧入される有底の支持穴80を
有する軸受ハウジング50が、ギヤ室33側に突出して
フロントブラケット22に一体に設けられ、支持穴80
の閉塞端には、該閉塞端を貫通する小孔81が設けられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、始動モータのケー
シングが備えるフロントブラケットと、該フロントブラ
ケットに締結される保護ケースとの間に、前記フロント
ブラケットと共働してギヤ室を形成するカバー部材が挟
持され、始動モータが備える回転軸の前端部がフロント
ブラケットを回転自在に貫通して前記ギヤ室に挿入され
るとともに、前記回転軸と平行な軸線を有して前記カバ
ー部材を回転自在に貫通するピニオン駆動軸の後端部が
前記ギヤ室内に挿入され、前記回転軸に設けられる外周
歯車と、該外周歯車に噛合して前記ピニオン駆動軸に設
けられる内周歯車とで構成される歯車減速機構が前記ギ
ヤ室に収納され、エンジンを始動するための始動用リン
グギヤに噛合可能なピニオンが、オーバーランニングク
ラッチを介して前記ピニオン駆動軸に連結されるエンジ
ンの始動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる始動装置は、たとえば特公
平1−19069号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ものでは、フロントブラケットおよひ保護ケース間に挟
持されるカバー部材に、該カバー部材を回転自在に貫通
するピニオン駆動軸が回転自在に支承されており、カバ
ー部材において少なくともピニオン駆動軸の支持部分は
該ピニオン駆動軸の軸線方向に沿って比較的長く形成さ
れねばならず、その分だけエンジンの始動装置が大型化
することになる。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、小型化、軽量化を可能としたエンジンの始動
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、始動モータのケーシングが
備えるフロントブラケットと、該フロントブラケットに
締結される保護ケースとの間に、前記フロントブラケッ
トと共働してギヤ室を形成するカバー部材が挟持され、
始動モータが備える回転軸の前端部がフロントブラケッ
トを回転自在に貫通して前記ギヤ室に挿入されるととも
に、前記回転軸と平行な軸線を有して前記カバー部材を
回転自在に貫通するピニオン駆動軸の後端部が前記ギヤ
室内に挿入され、前記回転軸に設けられる外周歯車と、
該外周歯車に噛合して前記ピニオン駆動軸に設けられる
内周歯車とで構成される歯車減速機構が前記ギヤ室に収
納され、エンジンを始動するための始動用リングギヤに
噛合可能なピニオンが、保護ケース内に収納されるオー
バーランニングクラッチを介して前記ピニオン駆動軸に
連結されるエンジンの始動装置において、ピニオン駆動
軸の後端を回転自在に支承する軸受メタルが圧入される
有底の支持穴を有する軸受ハウジングが、前記ギヤ室側
に突出して前記フロントブラケットに一体に設けられ、
前記支持穴の閉塞端に、該閉塞端を貫通する小孔が設け
られることを特徴とする。
【0006】このような構成によれば、カバー部材はピ
ニオン駆動軸を支持する機能を持たないので平板状のも
のであればよく、またフロントブラケットに設けられる
軸受ハウジングは、回転軸に設けられる外周歯車と軸方
向に少なくとも一部を重ねて配置されればよいので、ピ
ニオン駆動軸の軸線方向に沿う方向での始動装置の長さ
が軸受ハウジングが設けられることによって大となるこ
とはなく、ピニオン駆動軸の軸線方向に沿う方向での始
動装置の短縮化、ならびに始動装置の軽量化が可能とな
る。またピニオン駆動軸の後端が軸受メタルを介して軸
受ハウジングで回転自在に支承されるので、ボールベア
リングやニードルベアリングを用いるものに比べて軸受
ハウジングを比較的小さく形成することができ、これに
よっても始動装置の小型化および軽量化が可能となる。
しかも支持穴の閉塞端を貫通するように小孔が設けられ
ているので、軸受メタルへのピニオン駆動軸の後端の嵌
入時に該ピニオン駆動軸および支持穴の閉塞端間が密閉
状態となることはなく、ピニオン駆動軸の軸受メタルへ
の嵌入が容易であり、組付作業性が向上する。
【0007】また請求項2記載の発明によれば、上記請
求項1記載の発明の構成に加えて、前記軸受メタルに潤
滑用のグリスが塗布され、前記ピニオン駆動軸の後端の
前記軸受メタルへの嵌入に応じて前記グリスの一部が押
圧されて前記小孔内にこれを塞ぐように充填されること
により、始動モータ側からのブラシ摩耗粉等の異物が支
持穴内に侵入してピニオン駆動軸の回転に支障を来たす
ことがない。
【0008】さらに請求項3記載の発明によれば、上記
請求項1または2記載の発明の構成に加えて、前記軸受
ハウジングが、前記外周歯車に隣接した位置で該外周歯
車の前端面とほぼ同一位置に前端面を配置してフロント
ブラケットに設けられ、前記内周歯車が外周歯車および
軸受ハウジングを覆う碗状に形成されてピニオン駆動軸
に設けられることにより、ピニオン駆動軸の軸線方向に
沿うギヤ室の長さをより短縮し、始動装置をより小型
化、軽量化することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0010】図1および図2は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1は始動装置の縦断面図、図2は図1の
要部拡大図である。
【0011】先ず図1において、始動モータ10の回転
軸11は、歯車減速機構12を介してピニオン駆動軸1
3に連結される。ピニオン駆動軸13は、オーバーラン
ニングクラッチ14のクラッチアウタ14aに軸方向の
相対移動を許容して連結されており、ピニオン駆動軸1
3と同軸にしてオーバーランニングクラッチ14のクラ
ッチインナ14bに固定的に連結されるスリーブ15
に、エンジンを始動するための始動用リングギヤ17に
噛合可能なピニオン16が固設される。
【0012】始動モータ10に隣接した側方には、ピニ
オン駆動軸13に対してオーバーランニングクラッチ1
4およびスリーブ15を軸方向に相対移動せしめる電磁
駆動ユニット18が配置されており、前記オーバーラン
ニングクラッチ14およびスリーブ15が電磁駆動ユニ
ット18によって軸方向に駆動されることにより、前記
ピニオン16が、始動用リングギヤ17との噛合を解除
した後退位置(図1の実線で示す位置)と、前記始動用
リングギヤ17に噛合する前進位置(図1の鎖線で示す
位置)との間で移動することになる。また電磁駆動ユニ
ット18には、該電磁駆動ユニット18の作動に応じて
始動モータ10の作動を制御する起動スイッチ19が付
設される。
【0013】始動モータ10のケーシング20は、円筒
状のヨーク21がフロントブラケット22およびリヤブ
ラケット23間に挟持されて成るものであり、両ブラケ
ット22,23は複数の通しボルト24…で相互に締結
される。ヨーク22の内面にはステータ25が固定され
ており、該ステータ25で同軸に囲繞されるロータ26
が備える回転軸11は、フロントブラケット22および
リヤブラケット23でそれぞれ回転自在に支承される。
【0014】ロータ26のリヤブラケット23側の部分
にはコンミテータ27が設けられており、リヤブラケッ
ト23の内面に固定的に支持される複数のブラシホルダ
28…に、コンミテータ27に摺接する方向に弾発付勢
されるブラシ29…がそれぞれ保持される。
【0015】始動モータ10のフロントブラケット22
には、始動モータ10および電磁駆動ユニット18側に
開放した保護ケース30の一部開口端面がボルト31に
よって締結されており、この保護ケース30およびフロ
ントブラケット22間には、フロントブラケット22の
外面に設けられた凹部32と共働してギヤ室33を形成
する平板状のカバー部材34が挟持される。
【0016】また保護ケース30の開口端面には、始動
モータ10の側方に位置する電磁駆動ユニット18のソ
レノイドケース35が締結されており、保護ケース30
の開口部のうち、前記フロントブラケット22およびソ
レノイドケース35で塞がれる部分を除く部分はシール
部材36で塞がれる。このようにして保護ケース30の
開口部は全面的に塞がれることになり、密閉した作動室
38が保護ケース30内に形成される。
【0017】電磁駆動ユニット18は、一端を作動室3
8内に突入させた可動コア39と、該可動コア39を作
動せしめる電磁力を発揮するコイル40とを備えるもの
であり、可動コア39の一端に同軸に連設された軸部3
9aの中間部に装着されたばね受け部材41と、可動コ
ア39の一端部を覆うようにしてソレノイドケース35
に当接、支持されたばね受け部材42との間にばね43
が設けられ、可動コア39はその一端を作動室38側に
突入せしめる方向に前記ばね43により付勢される。而
してコイル40の励磁時には可動コア39に作用する電
磁力により、該可動コア39は、図1の鎖線で示す位置
まで前記ばね43のばね力に抗して移動することにな
る。
【0018】保護ケース30とは反対側で前記ソレノイ
ドケース35には、スイッチケース44が締結されてお
り、電磁駆動ユニット18の可動コア39とともに作動
する共通接点45と、該共通接点45との導通・遮断を
切換可能としてスイッチケース44に固定される一対の
個別接点46,47とから成る起動スイッチ19が、ス
イッチケース44内に収納される。共通接点45は、可
動コア39の他端に同軸に連設された軸部39bの中間
部に軸方向の相対移動を可能として装着されるものであ
り、前記軸部39bの先端部には、共通接点45の軸部
39bからの離脱を阻止するストッパ75が固定されて
おり、共通接点45は、軸部39bとの間に設けられる
ばね76によりストッパ75に当接する方向に弾発付勢
される。また両個別接点46,47は、共通接点45に
対向してスイッチケース44に固定されるものであり、
コイル40を消磁した電磁駆動ユニット18の非作動時
に起動スイッチ19は共通接点45を両個別接点46,
47から離隔せしめた遮断状態にあり、コイル40を励
磁した電磁駆動ユニット18の作動時に起動スイッチ1
9は、図1の鎖線で示すように、共通接点45が両個別
接点46,47に弾発的に接触する位置まで移動して導
通状態となる。
【0019】図2を併せて参照して、始動モータ10の
回転軸11とピニオン駆動軸13との間に設けられる歯
車減速機構12は、始動モータ10のフロントブラケッ
ト22と、カバー部材34との間に形成されるギヤ室3
3内に収納されるものであり、回転軸11に一体に形成
された外周歯車48と、ピニオン駆動軸13に一体に設
けられて前記外周歯車48に噛合する内周歯車49とで
構成される。
【0020】始動モータ10における回転軸11の前端
は、フロントブラケット22を回転自在に貫通してギヤ
室33内に突入され、該回転軸11の前端部外周に外周
歯車48が一体に形成される。またギヤ室33内の中央
部でフロントブラケット22には、前記回転軸11に隣
接するようにして軸受ハウジング50が一体に突設され
ており、回転軸11と平行な軸線を有するピニオン駆動
軸13の後端部が該軸受ハウジング50に軸受メタル5
1を介して回転自在に支承される。内周歯車49は、外
周歯車48および軸受ハウジング50を覆う椀状に形成
されてピニオン駆動軸13の後端部に一体に設けられて
おり、ピニオン駆動軸13の軸方向移動は、軸受ハウジ
ング50およびカバー部材34により阻止される。
【0021】軸受ハウジング50は、前記外周歯車48
の前端面とほぼ同一位置に前端面を配置するようにして
外周歯車48に隣接した位置でフロントブラケット22
に設けられるものであり、この軸受ハウジング50に設
けられる有底の支持穴80に、ピニオン駆動軸13の後
端を回転自在に支承する軸受メタル51が圧入され、支
持穴80の閉塞端には、該閉塞端を貫通する小孔81が
同軸に設けられる。
【0022】支持穴80の内面には環状の貯溜凹部82
が設けられており、軸受メタル51には、その周方向複
数箇所で内、外面間にわたる連通孔83…が設けられ
る。ところで、支持穴80に圧入される軸受メタル51
には、ピニオン駆動軸13の軸受メタル51への嵌入前
にグリス84が予め塗布されるものであり、軸受メタル
51へのピニオン駆動軸13の嵌入により前記グリス8
4の一部は、貯溜凹部82および各連通孔83…に確実
に充填されるとともに、ピニオン駆動軸13で押圧され
て小孔81に入り込み、該小孔81を塞いでしまう。
【0023】オーバーランニングクラッチ14は作動室
38内に収納されるものであり、軸方向の相対移動を阻
止されたクラッチアウタ14aおよびクラッチインナ1
4b間に複数のローラ52…および複数のばね53…が
介装されて成る。このオーバーランニングクラッチ14
は、クラッチアウタ14aからクラッチインナ14bに
動力を伝達するが、クラッチインナ14bの回転速度が
クラッチアウタ14aの回転速度よりも大きくなったと
きにはクラッチインナ14bの空転を許容する。
【0024】クラッチアウタ14aには、ピニオン駆動
軸13を同軸に囲繞する筒部54が同軸にかつ一体に連
設されており、この筒部54は、たとえばヘリカルスプ
ライン55を介してピニオン駆動軸13に連結される。
すなわちクラッチアウタ14aと一体である筒部54
は、軸方向の相対移動を許容するようにしてピニオン駆
動軸13に連結される。しかも前記筒部54の外周には
環状溝54aが形成される。
【0025】図1で示すように、電磁駆動ユニット18
における可動コア39に一体に連設されている軸部39
aの前端にはシフトレバー56の一端が連結される。こ
のシフトレバー56の他端側は、前記筒部54を両側か
ら挟むようにして二叉に分岐されており、該シフトレバ
ー56の他端には、筒部54の環状溝54a内に配置さ
れるようにしてローラ57…が軸支される。また保護ケ
ース30には、ピニオン駆動軸13の軸線と平行な方向
への移動が可能としてホルダ58が支持されており、シ
フトレバー56の中間部が前記ホルダ58にピン59を
介して回動可能に連結され、シール部材36とホルダ5
8との間にはばね60が設けられる。したがって電磁駆
動ユニット18の作動に応じて筒部54すなわちオーバ
ーランニングクラッチ14は、前進方向(図1および図
2の右方向)に押し出されることになるが、前記ばね6
0を撓ませてホルダ58が移動することにより筒部54
すなわちオーバーランニングクラッチ14側から電磁駆
動ユニット18側に過大な反力が作用することが避けら
れる。
【0026】ピニオン駆動軸13と同軸に配置されるス
リーブ15の後端は、クラッチインナ14bに一体に連
設されるものであり、このスリーブ15には、該スリー
ブ15の内端すなわち後端に開口する有底の収納穴62
が同軸に設けられ、該収納穴62には軸受メタル63が
圧入され、ピニオン駆動軸13の前端部が軸受メタル6
3に嵌入される。
【0027】収納穴62の開口端寄りの部分でピニオン
駆動軸13にはストッパ65が装着されており、筒部5
4の内面には、該ストッパ65に当接してオーバーラン
ニングクラッチ14およびスリーブ15の前進移動を規
制する規制段部66が設けられる。
【0028】保護ケース30には、スリーブ15と同軸
である軸孔67が設けられており、スリーブ15は、軸
線方向の移動および軸線まわりの回転を可能として該軸
孔67を貫通する。保護ケース30の外方でスリーブ1
5の外端すなわち前端には、ピニオン16が固設され
る。
【0029】軸孔67の内面およびスリーブ15の外面
間には、スリーブ15の軸線方向移動および軸線まわり
の回転を支持するために軸受メタル70が設けられ、軸
受メタル70の外方側で保護ケース30およびスリーブ
15間に、軸受メタル70側への異物の侵入を阻止する
ためのダストシール74が設けられる。
【0030】次にこの実施例の作用について説明する
と、エンジンを始動するための始動用リングギヤ17に
噛合可能なピニオン16は、保護ケース30の外方でス
リーブ15に固定されており、スリーブ15を貫通せし
めるべく保護ケース30に設けられた軸孔67とスリー
ブ15との間に軸受メタル70が設けられているので、
ピニオン16の始動用リングギヤ17への噛合のために
保護ケース30に開口部が設けられる必要がない。した
がって保護ケース30内の作動室38を密閉空間として
形成することが可能であり、保護ケース30内への異物
の侵入が確実に防止され、作動室38に収納されている
オーバーランニングクラッチ14等の作動が侵入異物の
影響を受けて不円滑となることがない。
【0031】また始動モータ10のケーシング20が備
えるフロントブラケット22に設けられた軸受ハウジン
グ50に有底の支持穴80が設けられ、ピニオン駆動軸
13の後端を回転自在に支承する軸受メタル51が支持
穴80に圧入されるので、カバー部材34はピニオン駆
動軸13を支持する機能を持たない平板状のものであれ
ばよい。しかも軸受ハウジング50は、外周歯車48と
軸方向に少なくとも一部を重ねて配置されればよいの
で、ピニオン駆動軸13の軸線方向に沿う方向での始動
装置の長さが軸受ハウジング50が設けられることによ
って大となることはない。したがってピニオン駆動軸1
3の軸線方向に沿う方向での始動装置の短縮化、ならび
に始動装置の軽量化が可能となる。
【0032】またピニオン駆動軸13の後端が、軸受メ
タル51を介して軸受ハウジング50で回転自在に支承
されるので、ボールベアリングやニードルベアリングを
用いるものに比べて軸受ハウジング50を比較的小さく
形成することができ、これによっても始動装置の小型化
および軽量化が可能となる。しかも支持穴80の閉塞端
を貫通するように小孔81が設けられているので、軸受
メタル51へのピニオン駆動軸13の後端の嵌入時に該
ピニオン駆動軸13および支持穴80の閉塞端間が密閉
状態となることはなく、ピニオン駆動軸13の軸受メタ
ル51への嵌入が容易であり、組付作業性が向上する。
【0033】また支持穴80に圧入される軸受メタル5
1には、ピニオン駆動軸13の嵌入前にグリス84が充
填されており、ピニオン駆動軸13の嵌入に応じて前記
グリス84の一部が押圧されて小孔81内に入り込み、
該小孔81がグリス84で塞がれるので、始動モータ1
0側からのブラシ摩耗粉等の異物が支持穴80内に侵入
してピニオン駆動軸13の回転に支障を来たすことがな
い。
【0034】さらに軸受ハウジング50が、その前端を
外周歯車48の前端面とほぼ同一位置に配置するととも
に外周歯車48に隣接するようにしてフロントブラケッ
ト22に設けられ、内周歯車49が外周歯車48および
軸受ハウジング50を覆う碗状に形成されてピニオン駆
動軸13に設けられているので、ピニオン駆動軸13の
軸線方向に沿うギヤ室33の長さをより短縮し、始動装
置をより小型化、軽量化することができる。
【0035】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0036】たとえば上記実施例では、始動用ギヤ17
に噛合可能なピニオン16が保護ケース30の外方に配
置されていたが、保護ケース30内にピニオン16が配
置さるようにした始動装置に本発明を適用することも可
能である。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、カバー部材を平板状のものとすることを可能とし、
ピニオン駆動軸の軸線方向に沿う方向での始動装置の短
縮化、ならびに始動装置の軽量化を図ることができ、ま
た軸受ハウジングを比較的小さく形成することを可能と
して、始動装置の小型化および軽量化を図ることができ
る。しかも軸受メタルへのピニオン駆動軸の後端の嵌入
時に該ピニオン駆動軸および支持穴の閉塞端間が密閉状
態とならないようにしてピニオン駆動軸の軸受メタルへ
の嵌入を容易とし、組付作業性を向上することができ
る。
【0038】また請求項2記載の発明によれば、始動モ
ータ側からのブラシ摩耗粉等の異物が支持穴内に侵入す
ることを防止し、ピニオン駆動軸の回転を常に円滑化す
ることができる。
【0039】さらに請求項3記載の発明によれば、ピニ
オン駆動軸の軸線方向に沿うギヤ室の長さをより短縮
し、始動装置をより小型化、軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】始動装置の縦断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【符号の説明】
10・・・始動モータ 11・・・回転軸 12・・・歯車減速機構 13・・・ピニオン駆動軸 14・・・オーバーランニングクラッチ 16・・・ピニオン 17・・・始動用リングギヤ 20・・・ケーシング 22・・・フロントブラケット 30・・・保護ケース 33・・・ギヤ室 34・・・カバー部材 48・・・外周歯車 49・・・内周歯車 50・・・軸受ハウジング 51・・・軸受メタル 80・・・支持穴 81・・・小孔 84・・・グリス
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02N 15/06 F02N 15/06 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 始動モータ(10)のケーシング(2
    0)が備えるフロントブラケット(22)と、該フロン
    トブラケット(22)に締結される保護ケース(30)
    との間に、前記フロントブラケット(22)と共働して
    ギヤ室(33)を形成するカバー部材(34)が挟持さ
    れ、始動モータ(10)が備える回転軸(11)の前端
    部がフロントブラケット(22)を回転自在に貫通して
    前記ギヤ室(33)に挿入されるとともに、前記回転軸
    (11)と平行な軸線を有して前記カバー部材(34)
    を回転自在に貫通するピニオン駆動軸(13)の後端部
    が前記ギヤ室(33)内に挿入され、前記回転軸(1
    1)に設けられる外周歯車(48)と、該外周歯車(4
    8)に噛合して前記ピニオン駆動軸(13)に設けられ
    る内周歯車(49)とで構成される歯車減速機構(1
    2)が前記ギヤ室(33)に収納され、エンジンを始動
    するための始動用リングギヤ(17)に噛合可能なピニ
    オン(16)が、保護ケース(30)内に収納されるオ
    ーバーランニングクラッチ(14)を介して前記ピニオ
    ン駆動軸(13)に連結されるエンジンの始動装置にお
    いて、ピニオン駆動軸(13)の後端を回転自在に支承
    する軸受メタル(51)が圧入される有底の支持穴(8
    0)を有する軸受ハウジング(50)が、前記ギヤ室
    (33)側に突出して前記フロントブラケット(22)
    に一体に設けられ、前記支持穴(80)の閉塞端に、該
    閉塞端を貫通する小孔(81)が設けられることを特徴
    とするエンジンの始動装置。
  2. 【請求項2】 前記軸受メタル(51)に潤滑用のグリ
    ス(84)が塗布され、前記ピニオン駆動軸(13)の
    後端の前記軸受メタル(51)への嵌入に応じて前記グ
    リス(84)の一部が押圧されて前記小孔(81)内に
    これを塞ぐように充填されることを特徴とする請求項1
    記載のエンジンの始動装置。
  3. 【請求項3】 前記軸受ハウジング(50)が、前記外
    周歯車(48)に隣接した位置で該外周歯車(48)の
    前端面とほぼ同一位置に前端面を配置してフロントブラ
    ケット(22)に設けられ、前記内周歯車(49)が外
    周歯車(49)および軸受ハウジング(50)を覆う碗
    状に形成されてピニオン駆動軸(13)に設けられるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のエンジンの始動
    装置。
JP24503397A 1997-09-10 1997-09-10 エンジンの始動装置 Pending JPH1182267A (ja)

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