JPH1176102A - ポータブル便器及び洋式便器並びに簡易便座 - Google Patents

ポータブル便器及び洋式便器並びに簡易便座

Info

Publication number
JPH1176102A
JPH1176102A JP20165598A JP20165598A JPH1176102A JP H1176102 A JPH1176102 A JP H1176102A JP 20165598 A JP20165598 A JP 20165598A JP 20165598 A JP20165598 A JP 20165598A JP H1176102 A JPH1176102 A JP H1176102A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toilet
portable
seat
user
caregiver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20165598A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoji Kunida
洋二 國田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP20165598A priority Critical patent/JPH1176102A/ja
Publication of JPH1176102A publication Critical patent/JPH1176102A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Flushing Toilets (AREA)
  • Body Washing Hand Wipes And Brushes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】用便後に尻を持ち上げることなく、用便者自身
または介護者が楽に尻を払拭または洗浄することのでき
るポータブル便器及び洋式便器を提供する。 【解決手段】便座31及び便蓋32がそれぞれ取り付け
られた便器本体10と、この便器本体10内に着脱自在
に装着される便槽20とを備えている。便器本体10に
は、尻を払拭または洗浄するために用便者または介護者
が手または携帯洗浄器を挿入する開閉可能な挿入口11
a、11bが形成されており、便槽20には、挿入口1
1a、11bから挿入された手または携帯洗浄器を便槽
20内に導く導入口22a、22bが形成されている。
従って、用便者または介護者は、挿入口11a、11b
及び導入口22a、22bを介して手または携帯洗浄器
を便槽20内に導くことにより、便座31上に着座した
状態で尻を払拭または洗浄することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、室内で使用する
持ち運び自在のポータブル便器及び便所に固定設置され
る洋式便器並びに既存のポータブル便器や洋式便器に装
着される簡易便座、特に、足腰の弱い老人や身体障害者
等の使用に適したポータブル便器及び洋式便器並びに簡
易便座に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、便所に設置される便器は、用便者
がしゃがんで用便を行う和式便器から、座って用便を行
うことのできる洋式便器に移行しつつあり、足腰の弱い
老人や身体障害者等の用便時の負担は軽減される傾向に
ある。
【0003】また、便所まで歩いていって用便を行うこ
とができない、極度に足腰の弱い老人や重度の身体障害
者の場合は、便座及び便蓋がそれぞれ取り付けられた便
器本体及びこの便器本体内に着脱自在に装着される便槽
から構成される、腰掛けタイプの持ち運び自在のポータ
ブル便器を居室内に設置し、このポータブル便器を用い
て居室内において用便を行うことにより、用便時の負担
を軽減するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような洋式便器やポータブル便器を使用する場合にお
いても、用便後は、着座している便座から尻を持ち上
げ、一時的ではあるが、その状態を維持しながら尻を払
拭する必要があるので、足腰の弱い老人や身体障害者等
にとっては、尻を持ち上げるといった行為自体が身体的
苦痛となっているのが現状である。
【0005】また、用便者が自ら尻を払拭することがで
きないような場合は、介護者が用便者に代わって尻を払
拭することになるが、介護者に対して尻を突き出すこと
は用便者にとって恥ずかしいことであり、用便者は、用
便後の処理に際して、尻を持ち上げるといった身体的苦
痛のみならず、精神的苦痛を強いられるといった問題が
ある。
【0006】一方、介護者は、用便者の負担を軽減する
ため、用便者の尻を支えながら尻を払拭することになる
が、こういった介護作業も簡単に行えるものではなく、
場合によっては、一人の介護者だけでは用便時の介護作
業を行うことができないこともある。このように、足腰
の弱い老人等の用便時における介護作業は、介護者にと
っても大きな負担となるものであり、特に、用便者が自
ら尻を持ち上げることができないような場合は、さらに
その負担が大きくなるといった問題がある。
【0007】そこで、この発明の課題は、用便後に尻を
持ち上げることなく、用便者自身または介護者が楽に尻
を払拭したり、洗浄したりすることのできるポータブル
便器及び洋式便器、並びに既存のポータブル便器や洋式
便器に同様の機能を簡単に付与することのできる簡易便
座を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記の課題
を解決するため、この発明は、便座及び便蓋がそれぞれ
取り付けられた便器本体と、この便器本体内に着脱自在
に装着される便槽とを備えた、室内で使用する持ち運び
自在のポータブル便器において、前記便器本体に、尻を
払拭または洗浄するために用便者自身または介護者が手
または携帯洗浄器を挿入する開閉可能な挿入口を形成
し、前記便槽には、前記挿入口から挿入された手または
携帯洗浄器を前記便槽内に導く導入口を形成したのであ
る。
【0009】以上のように構成されたポータブル便器で
は、便器本体に形成された挿入口から、用便者自身また
は介護者が手または携帯洗浄器を挿入し、便槽に形成さ
れた導入口を通して手または携帯洗浄器を便槽内に導い
て用便者の尻を払拭または洗浄することができるので、
用便後に用便者自身または介護者が尻を払拭または洗浄
する際に、用便者自身が便座から尻を持ち上げる必要が
なくなり、従来のように、足腰の弱い用便者に身体的苦
痛や精神的苦痛を強いることなく、また、介護者に大き
な負担をかけることなく、楽に用便後の処理を行うこと
ができる。
【0010】特に、請求項2に記載のポータブル便器の
ように、前記挿入口を、前記便器本体の側面及び/また
は後面に形成したものにあっては、用便者自身が自分の
尻を払拭または洗浄する際は、便器本体の側面に形成さ
れた挿入口から手または携帯洗浄器を挿入することで、
また、介護者が用便者の尻を払拭または洗浄する際は、
便器本体の側面または後面に形成された挿入口から手ま
たは携帯洗浄器を挿入することで、用便者または介護者
がより楽な姿勢で用便後の処理を行うことができるとい
った効果がある。
【0011】また、請求項3に記載のポータブル便器の
ように、便器本体の上面に、その開口を取り囲む短筒状
のスペーサを取り付けると共に、このスペーサの上に便
座及び便蓋が載置されるように、便座及び便蓋を便器本
体またはスペーサに取り付け、前記スペーサに、尻を払
拭または洗浄するために用便者自身または介護者が手ま
たは携帯洗浄器を挿入する開閉可能な挿入口を形成する
ようにしておくと、既存のポータブル便器の便器本体
に、挿入口を有するスペーサを載置すると共に便座及び
便蓋の取付位置を変えるといった若干の改良を施すこと
で、上述したポータブル便器と同等の機能を簡単かつ低
コストで実現することができる。
【0012】また、上記の課題を解決するために、この
発明は、便所の床に固定設置される便器本体に、便座及
び便蓋を取り付けた洋式便器において、前記便器本体及
び/または前記便座に、尻を払拭または洗浄するために
用便者自身または介護者が手または携帯洗浄器を挿入す
る挿入口を形成したのである。
【0013】以上のように構成された洋式便器では、便
器本体及び/または便座に形成された挿入口から、用便
者自身または介護者が手または携帯洗浄器を挿入するこ
とにより、用便者が便座に着座した状態で、尻を払拭ま
たは洗浄することができるので、上述したポータブル便
器と同様に、足腰の弱い用便者に、尻を持ち上げること
に伴う身体的苦痛や精神的苦痛を強いることなく、ま
た、介護者に大きな負担をかけることなく、用便後の処
理を行うことができるという効果がある。
【0014】また、請求項5に記載の簡易便座のよう
に、既存のポータブル便器や洋式便器に着脱自在に装着
され、側面に尻を払拭または洗浄するために用便者自身
または介護者が手または携帯洗浄器を挿入する挿入口が
形成されたものにあっては、足腰の弱い老人や身体障害
者が用便を行う際にその都度装着することで、既存のポ
ータブル便器や洋式便器に改良を加えることなく、請求
項4に記載の洋式便器と同様の機能を簡単に付与するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態について図面を
参照して説明する。図1ないし図3に示すように、この
ポータブル便器1は、便座31及び便蓋32が後部上端
に起立可能に取り付けられた便器本体10と、この便器
本体10内に着脱自在に装着される便槽20とから構成
されており、前記便座31、便蓋32、便器本体10及
び便槽20は、それぞれ合成樹脂によって形成されてい
る。
【0016】前記便器本体10は、図1、図2及び図3
(a)に示すように、上面に便槽20を装着するための
開口部10aを有する略筒状体であり、この便器本体1
0の後面及び左側面には、それぞれの上部付近に手や携
帯洗浄器を挿入することができる程度の大きさの挿入口
11a、11bが形成されている。この挿入口11a、
11bは、図1に示すように、便器本体10に形成され
た開口12a、12bと、この開口12a、12bを開
閉する合成樹脂製の蓋13a、13bとによって構成さ
れており、この蓋13a、13bは開口12a、12b
の下端部においてヒンジ14a、14bを介して便器本
体10にそれぞれ接続されていると共にこの蓋13a、
13bの外表面には蓋13a、13bを開閉操作するた
めの取手15a、15bがそれぞれ取り付けられてい
る。なお、開口12a、12b及び蓋13a、13bに
は、開口12a、12bを閉塞した状態に蓋13a、1
3bを保持する、図示しない周知の保持機構がそれぞれ
設けられている。
【0017】また、図1、図2及び図3(a)に示すよ
うに、便器本体10の左側面に設けられた挿入口11a
の取手15aはリング状をしており、このリング状の取
手15a及び便器本体10の右側面に形成された取手孔
10bの双方に指を掛けることで、このポータブル便器
1を容易に持ち運ぶことができるようになっている。
【0018】前記便槽20は、図3(b)に示すよう
に、便器本体10内に装着される合成樹脂製の本体部2
1と、この本体部21に取り付けられた金属製の取手2
4とから構成されており、前記本体部21は、図示しな
い合成樹脂製の蓋によって、その上端開口部21aを閉
塞することができるようになっている。
【0019】また、前記本体部21には、便器本体10
に装着した状態で便器本体10の各挿入口11に対応す
る位置に、各挿入口11a、11bから挿入される手や
携帯洗浄器を便槽20内に導くための導入口22a、2
2bがそれぞれ形成されており、各導入口22a、22
bには、その両側縁及び下縁から便器本体10に形成さ
れた各挿入口11a、11bの開口12a、12bの両
側縁及び下縁に向かって張り出す鍔部23a、23bが
それぞれ連設されている。従って、用便時に***された
便が仮に導入口22a、22bから飛び出した場合で
も、導入口22a、22bに連設された鍔部23a、2
3bの存在によって、その便が便器本体10と便槽20
との間に入り込むことがなく、このポータブル便器1を
設置している床面が便によって汚れないようになってい
る。
【0020】以上のように構成されたポータブル便器1
では、通常のポータブル便器と同様に、用便者Aが便座
31上に着座した状態で用便を行った後、図4に示すよ
うに、その状態で、便器本体10の側面側の蓋13aを
開けて開口12aから手または携帯洗浄器を挿入するこ
とにより、便槽20に形成された導入口22aを介して
便槽20内に手または携帯洗浄器を導き、便槽20内に
おいて、自分の尻を払拭または洗浄することができる。
従って、足腰の弱い老人や身体障害者が用便後に尻を払
拭したり、携帯洗浄器によって尻を洗浄したりする場
合、自らの尻を便座31から持ち上げる必要がなく、楽
な姿勢で用便後の処理を行うことができる。
【0021】また、用便者が自分で尻を払拭したり、洗
浄したりすることのできない場合は、図5に示すよう
に、介護者Bが便器本体10の後面側の蓋13bを開け
て開口12bから手または携帯洗浄器を挿入することに
より、便槽20に形成された導入口22bを介して便槽
20内に手または携帯洗浄器を導き、便槽20内におい
て、用便者Aの尻を払拭または洗浄することができる。
【0022】従って、用便者Aである足腰の弱い老人や
身体障害者が、介護者Bに尻を払拭または洗浄してもら
うために、自らの尻を便座31から持ち上げる必要がな
く、楽な姿勢で用便後の処理を介護者にゆだねることが
できると共に、介護者Bに対して尻を突き出すといった
屈辱的な姿勢をとる必要がないので、用便者Aの精神的
苦痛を最小限に抑えることができる。さらに、介護者B
にとっても、用便者Aの負担を軽減するために、用便者
A自らが持ち上げた尻を支えながら用便者Aの尻を払拭
したり、洗浄したりする必要がないので、従来のポータ
ブル便器の場合に比べて用便後の介護作業を楽に行うこ
とができる。
【0023】なお、この実施形態では、介護者を必要と
する用便者と介護者を必要としない用便者の双方が使用
できるように、手や携帯洗浄器を挿入するための挿入口
11a、11bを、便器本体10の後面及び左側面にそ
れぞれ設けているが、こういったものに限定されるもの
ではなく、介護者を必要とする用便者用として便器本体
10の後面にのみ挿入口を形成したものや、介護者を必
要としない用便者用として便器本体10の側面にのみ挿
入口を形成したものであってもよい。
【0024】また、この実施形態では、用便者が右利き
である場合を想定して便器本体10の左側面に挿入口1
1aを設けているが、用便者が左利きの場合は、便器本
体10の右側面に挿入口を設けることが望ましく、右利
き及び左利きの双方に対応することができるように、便
器本体10の左右両側面にそれぞれ挿入口を設けること
もできる。
【0025】また、この実施形態では、介護者Bは、便
器本体10の後面に形成された挿入口11bから手また
は携帯洗浄器を挿入するようにしているが、用便者Aの
側方から介護するほうが介護しやすい場合は、便器本体
10の左側面に形成された挿入口11aから手または携
帯洗浄器を挿入するようにしてもよいことはいうまでも
ない。
【0026】また、この実施形態では、図示しない蓋に
よって、便槽20の本体部21の上端開口部21aを閉
塞するようになっているが、このような蓋では、本体部
21に形成された導入口22a、22bが開放された状
態となるので、導入口22a、22bの下縁部分まで本
体部21内に嵌り込んで、その高さ位置で本体部21内
を遮蔽するような蓋にしておくことが望ましい。
【0027】図6ないし図8は他の実施形態を示してい
る。このポータブル便器2は、便座41及び便蓋42が
後部上端に起立可能に取り付けられた便器本体40と、
この便器本体40内に着脱自在に装着される便槽50
と、前記便器本体40の上面に載置されるスペーサ60
とから構成されており、前記便座41、便蓋42、便器
本体40、便槽50及びスペーサ60は、それぞれ合成
樹脂によって形成されている。
【0028】前記便器本体40は、図6及び図7に示す
ように、上面に便槽50を装着するための開口部40a
を有する略筒状体であり、その上面に載置されたスペー
サ60上に便座41及び便蓋42が載置されるように、
便器本体40の上面から支持部材43を立ち上げ、その
支持部材43の上端部に便座41及び便蓋42を回動可
能に支持してある。
【0029】前記便槽50は、便器本体10内に装着さ
れる合成樹脂製の本体部51と、この本体部51に取り
付けられた合成樹脂製の取手52とから構成されてお
り、前記本体部51は、図示しない合成樹脂製の蓋によ
って、その上端開口51aを閉塞することができるよう
になっている。
【0030】前記スペーサ60は、図6に示すように、
便器本体40に便槽50を装着した状態(図7に一点鎖
線で示す。)で、その便槽50を取り囲むように、便器
本体40の上面に載置される短筒状の樹脂成形体であ
り、このスペーサ60の左側面及び後面には、図6及び
図8に示すように、手または携帯洗浄器を挿入すること
ができる程度の大きさの挿入口61a、61bが形成さ
れている。
【0031】前記挿入口61a、61bは、図8に示す
ように、スペーサ60に形成された開口部62a、62
bと、この開口部62a、62bを開閉することができ
るように、スペーサ60の周面に沿ってスライド自在に
支持された合成樹脂製の蓋63a、63bとによって構
成されており、この蓋63a、63bの外表面には蓋6
3a、63bをスライド操作するための操作突起64
a、64bがそれぞれ形成されている。
【0032】また、このスペーサ60は、前端部が後端
部に比べて僅かに低くなっており、このスペーサ60の
上に便座41が載置された状態では、便座41が僅かに
前下がりの状態となる。このように、便座41を傾斜さ
せることによって、足腰の弱い老人や身体障害者が便座
の上に着座したり、便座から立ち上がる際の負担が軽減
される。
【0033】以上のように構成されたポータブル便器2
では、上述したポータブル便器1と同様に、用便後に用
便者自身が自分の尻を払拭または洗浄する場合は、スペ
ーサ60の側面側の蓋63aを開けて開口62aから手
または携帯洗浄器を挿入することにより、また、介護者
が用便者の尻を払拭または洗浄する場合は、スペーサ6
0の後面側の蓋63bを開けて開口62bから手または
携帯洗浄器を挿入することにより、用便者自身が尻を持
ち上げることなく楽な姿勢を保ったまま、用便後の処理
を行うことができるので、尻を持ち上げることに伴う用
便者の身体的苦痛及び精神的苦痛を最小限に抑えること
ができると共に介護者の負担を軽減することができる。
【0034】また、このポータブル便器2は、既存のポ
ータブル便器に、スペーサ60を載置すると共に支持部
材43を用いて便座41及び便蓋42の取付高さを変え
るといった簡単な改良を施すだけで、上述したポータブ
ル便器1と同等の機能を簡単に実現することができるの
で、既存のポータブル便器を有効利用することができる
といった利点がある。
【0035】また、この実施形態では、用便者が右利き
である場合を想定してスペーサ60の左側面に挿入口6
1aを設けているが、スペーサ60の上下を逆にして便
器本体40の上面に載置することで、用便者が左利きの
場合にも簡単に対応することができる。
【0036】また、この実施形態では、介護者を必要と
する用便者と介護者を必要としない用便者の双方が使用
できるように、挿入口61a、61bをスペーサ60の
後面及び左側面にそれぞれ設けているが、スペーサ60
に十分な強度が確保されるのであれば、スペーサ60の
後面から側面にわたって1つの大きな挿入口を形成し、
その挿入口を介護者及び用便者の双方に使用させること
も可能である。
【0037】また、この実施形態では、便器本体40に
便座41及び便蓋42を取り付けるようにしているが、
これに限定されるものではなく、例えば、スペーサ60
に便座41及び便蓋42を取り付けるようにしてもよ
い。但し、その場合は、スペーサ60を便器本体40に
固定する固定機構を設けておくことが望ましい。
【0038】図9は他の実施形態を示している。同図に
示すように、この洋式便器3は便所に常設されるもので
あり、便所の床に固定設置される陶器製の便器本体71
と、この便器本体71に取り付けられた合成樹脂製の便
座72及び便蓋73とから構成されている。この洋式便
器3は、便座72の厚みが通常の洋式便器の便座の厚み
より大きく設定されており、その便座72の側方部分に
は、便座72の下面側を部分的に窪ませることによっ
て、便座72と便器本体71との間に手または携帯洗浄
器を挿入することができる程度の大きさを有する、挿入
口としての開口部72aが形成されるようになってい
る。
【0039】また、この洋式便器3は、便座72の前端
部の厚みを後端部の厚みに比べて若干薄くすることによ
り、便座72を便器本体71に載置した状態で、便座7
2の上面が前方に向かって下がり傾斜になるようにして
あるので、足腰の弱い老人や身体障害者が便座の上に着
座したり、便座から立ち上がる際の負担が軽減されるよ
うになっている。
【0040】図10(a)は、図9に示す洋式便器3の
変形例を示している。この洋式便器4も、上述した洋式
便器3と同様に、便所の床に固定設置される陶器製の便
器本体81と、この便器本体81に取り付けられた合成
樹脂製の便座82及び便蓋83とから構成されている
が、洋式便器3のように、便座の厚みを大きくして便座
の下面側を窪ませることによって開口部を形成するので
はなく、便器本体81の側方の上端部を部分的に窪ませ
ることによって、便座82と便器本体81との間に手や
携帯洗浄器を挿入することができる程度の大きさを有す
る、挿入口としての開口部81aを形成するようにした
点で洋式便器3とは異なる。
【0041】また、この洋式便器4は、便器本体81の
上端部を部分的に窪ませることによって開口部81aを
形成するようにしたため、便器本体81内に***された
便を水洗する際に、便器本体81内に供給される水が開
口部81aから外部に溢れ出ないように、その開口部8
1a部分には、同図(b)に示すように、開口部81a
の下端内縁から垂下する水返し81bが便器本体81に
一体成形されている。
【0042】以上のように構成された洋式便器3、4で
は、足腰の弱い老人や身体障害者が着座して用便を行っ
た後に、開口部72a、81aから手または携帯洗浄器
を挿入することにより、用便者自身が尻を持ち上げるこ
となく楽な姿勢を保ったまま尻を払拭または洗浄するこ
とができ、上述したポータブル便器1、2と同様の効果
を得ることができる。なお、足腰の強い健常者が使用す
る場合においても、楽な姿勢で尻を払拭することができ
ることはいうまでもない。
【0043】なお、上述した洋式便器3、4では、便座
または便器本体のいずれか一方を窪ませることによっ
て、挿入口としての開口部72a、81aを形成してい
るが、便座及び便器本体の双方を窪ませることによって
開口部を形成することも可能である。また、洋式便器3
では、便座72の下面側を窪ませることによって、便器
本体71との間に開口部72aを形成しているが、便座
72の厚みを十分に確保することができるのであれば、
挿入口として外面から内面に貫通する孔を形成すること
も可能である。
【0044】また、この実施形態では、開口部72a、
81aを便器本体71、81の左側面に形成している
が、便器本体71、81の右側面に形成してもよく、さ
らに便器本体71、81の左右両側面にそれぞれ開口部
を形成することも可能である。
【0045】また、上述した洋式便器3の便座72のよ
うに、厚みを大きくすると共にその下面を部分的に窪ま
せることによって、便器本体との間に挿入口としての開
口部が形成される便座を、既存のポータブル便器に取り
付けられている便座と交換することで、既存のポータブ
ル便器に洋式便器3と同様の機能を付与することも可能
であり、これによって既存のポータブル便器の有効利用
を図ることができる。
【0046】さらに、上述したような洋式便器3の便座
72と同様に側面に挿入口としての開口部が形成された
単体の簡易便座を別途用意し、この簡易便座を、足腰の
弱い老人や身体障害者等が用便を行う際に、便座を起こ
した状態にある既存のポータブル便器の便器本体や既存
の洋式便器の便器本体の上にその都度載置することで、
既存のポータブル便器や洋式便器に、全く改良を加える
ことなく簡単に上述した洋式便器3と同様の機能を付与
することができる。なお、既存の洋式便器を足腰の強い
健常者が使用する場合は、上述した簡易便座を取り外し
て通常の状態で使用すればよいが、簡易便座を装着した
状態で使用してもよいことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるポータブル便器の一実施形態
を示す斜視図である。
【図2】同上のポータブル便器を正面側から見た斜視図
である。
【図3】(a)は同上のポータブル便器の便器本体を示
す斜視図、(b)は同上のポータブル便器の便槽を示す
斜視図である。
【図4】同上のポータブル便器の使用状態を示す斜視図
である。
【図5】同上のポータブル便器の使用状態を示す斜視図
である。
【図6】他の実施形態であるポータブル便器を示す斜視
図である。
【図7】同上のポータブル便器を示す分解斜視図であ
る。
【図8】同上のポータブル便器のスペーサを示す斜視図
である。
【図9】他の実施形態である洋式便器を示す斜視図であ
る。
【図10】(a)は同上の洋式便器の変形例を示す斜視
図、(b)は同上の洋式便器の部分断面図である。
【符号の説明】
1、2 ポータブル便器 3、4 洋式便器 10、40、71、81 便器本体 11a、11b、61a、61b 挿入口 20、50 便槽 22a、22b 導入口 31、41、72、82 便座 32、42、73、83 便蓋 60 スペーサ 72a、81a 開口部 A 用便者 B 介護者

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便座及び便蓋がそれぞれ取り付けられた
    便器本体と、この便器本体内に着脱自在に装着される便
    槽とを備えた、室内で使用する持ち運び自在のポータブ
    ル便器において、 前記便器本体に、尻を払拭または洗浄するために用便者
    自身または介護者が手または携帯洗浄器を挿入する開閉
    可能な挿入口を形成し、 前記便槽には、前記挿入口から挿入された手または携帯
    洗浄器を前記便槽内に導く導入口を形成したことを特徴
    とするポータブル便器。
  2. 【請求項2】 前記挿入口が、前記便器本体の側面及び
    /または後面に形成されている請求項1に記載のポータ
    ブル便器。
  3. 【請求項3】 便座及び便蓋を有する、上面が開口され
    た便器本体と、この便器本体内に着脱自在に装着される
    便槽とを備えた、室内で使用する持ち運び自在のポータ
    ブル便器において、 前記便器本体の上面に、前記開口を取り囲む短筒状のス
    ペーサを取り付けると共に、このスペーサの上に前記便
    座及び前記便蓋が載置されるように、前記便座及び前記
    便蓋を前記便器本体または前記スペーサに取り付け、 前記スペーサには、尻を払拭または洗浄するために用便
    者自身または介護者が手または携帯洗浄器を挿入する開
    閉可能な挿入口を形成したことを特徴とするポータブル
    便器。
  4. 【請求項4】 便所の床に固定設置される便器本体に、
    便座及び便蓋を取り付けた洋式便器において、 前記便器本体及び/または前記便座に、尻を払拭または
    洗浄するために用便者自身または介護者が手または携帯
    洗浄器を挿入する挿入口を形成したことを特徴とする洋
    式便器。
  5. 【請求項5】 室内で使用する持ち運び自在のポータブ
    ル便器または便所に固定設置される洋式便器に着脱自在
    に装着され、側面に尻を払拭または洗浄するために用便
    者自身または介護者が手または携帯洗浄器を挿入する挿
    入口が形成された簡易便座。
JP20165598A 1997-07-18 1998-07-16 ポータブル便器及び洋式便器並びに簡易便座 Pending JPH1176102A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20165598A JPH1176102A (ja) 1997-07-18 1998-07-16 ポータブル便器及び洋式便器並びに簡易便座

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22697797 1997-07-18
JP9-226977 1997-07-18
JP20165598A JPH1176102A (ja) 1997-07-18 1998-07-16 ポータブル便器及び洋式便器並びに簡易便座

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1176102A true JPH1176102A (ja) 1999-03-23

Family

ID=26512913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20165598A Pending JPH1176102A (ja) 1997-07-18 1998-07-16 ポータブル便器及び洋式便器並びに簡易便座

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1176102A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009122672A1 (ja) * 2008-03-29 2009-10-08 株式会社岡田製作所 臀部拭き取り装置並びにそれを用いた温水洗浄便座及び温水洗浄便器
JP2015062825A (ja) * 2012-10-09 2015-04-09 株式会社岡田製作所 臀部拭き取り装置
US9282857B1 (en) * 2012-01-26 2016-03-15 Anish Vijay Khiroya Toilet seat
KR101871254B1 (ko) * 2017-03-27 2018-06-27 인천대학교 산학협력단 변기용수를 활용한 수계소화장치
JP2019035273A (ja) * 2017-08-17 2019-03-07 株式会社ブラニコ 腰掛式水洗便器

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08226962A (ja) * 1988-04-08 1996-09-03 General Electric Co <Ge> 自己監視・較正フェイズドアレーレーダ
JP2006279900A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Kyocera Corp 通信装置及びキャリブレーション方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08226962A (ja) * 1988-04-08 1996-09-03 General Electric Co <Ge> 自己監視・較正フェイズドアレーレーダ
JP2006279900A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Kyocera Corp 通信装置及びキャリブレーション方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009122672A1 (ja) * 2008-03-29 2009-10-08 株式会社岡田製作所 臀部拭き取り装置並びにそれを用いた温水洗浄便座及び温水洗浄便器
US9282857B1 (en) * 2012-01-26 2016-03-15 Anish Vijay Khiroya Toilet seat
JP2015062825A (ja) * 2012-10-09 2015-04-09 株式会社岡田製作所 臀部拭き取り装置
KR101871254B1 (ko) * 2017-03-27 2018-06-27 인천대학교 산학협력단 변기용수를 활용한 수계소화장치
JP2019035273A (ja) * 2017-08-17 2019-03-07 株式会社ブラニコ 腰掛式水洗便器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20070032763A (ko) 전면 좌식 가능한 양변기
JP3081713U (ja) 便器を設置している椅子
GB2490135A (en) Squat toilet with integral footrests
JPH1176102A (ja) ポータブル便器及び洋式便器並びに簡易便座
KR20170049133A (ko) 실내에서 노약자 및 장애인이 사용할 수 있는 다기능 의자
US5406651A (en) Female urinal apparatus
CN201502101U (zh) 公共卫生型翻转式简易座便器
KR200393543Y1 (ko) 좌판 및 덮개에 핸들이 구성된 양변기
JP2008073294A (ja) ポータブルトイレ
CN214967900U (zh) 一种便盆及移位机
JP3124165U (ja) 箱型簡易トイレ
JP3605058B2 (ja) 腰掛け式便器への座盤開閉式移動腰掛け装置
KR20060130873A (ko) 노약자 및 장애인용 화장실의 좌변기
JPH08150098A (ja) 便容器
CN212261757U (zh) 医用便盆
KR200351792Y1 (ko) 좌욕기
KR102075850B1 (ko) 세숫대야
KR200251865Y1 (ko) 환자용 변기
KR20110014402A (ko) 자동승강식 변기시트와 착탈식 오물차단막이 구비된 좌변기
JP2002034854A (ja) 簡易トイレ
KR200237971Y1 (ko) 목욕겸용 이동식 좌변기
JPH09187479A (ja) 車椅子
JP3081729U (ja) 介護用低座位便器
KR200192327Y1 (ko) 위생 양변기
JP3039322U (ja) 洋式便器