JPH1175289A - スピーカー振動板及びその製造方法 - Google Patents

スピーカー振動板及びその製造方法

Info

Publication number
JPH1175289A
JPH1175289A JP9232155A JP23215597A JPH1175289A JP H1175289 A JPH1175289 A JP H1175289A JP 9232155 A JP9232155 A JP 9232155A JP 23215597 A JP23215597 A JP 23215597A JP H1175289 A JPH1175289 A JP H1175289A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibers
fiber
diaphragm
resin
nonwoven fabric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9232155A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3336566B2 (ja
Inventor
Toshihide Inoue
利秀 井上
Tatsuo Tamiya
達雄 田宮
Yuji Ono
祐司 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Onkyo Corp
Original Assignee
Onkyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Onkyo Corp filed Critical Onkyo Corp
Priority to JP23215597A priority Critical patent/JP3336566B2/ja
Publication of JPH1175289A publication Critical patent/JPH1175289A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3336566B2 publication Critical patent/JP3336566B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2307/00Details of diaphragms or cones for electromechanical transducers, their suspension or their manufacture covered by H04R7/00 or H04R31/003, not provided for in any of its subgroups
    • H04R2307/029Diaphragms comprising fibres

Landscapes

  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機繊維の特性を生かしつつ、成形性が良好
で製造も容易であり、しかも弾性率等の異方性が小さい
スピーカー振動板、及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 不織布に少なくとも熱硬化性樹脂が含浸
して成形・硬化されているスピーカー振動板において、
前記不織布が、有機繊維のランダムな絡みにより機械的
に結合したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不織布に少なくと
も熱硬化性樹脂が含浸して成形・硬化されているスピー
カー振動板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱硬化性樹脂をマトリクスとする
スピーカー振動板は、セラミックやガラス等の剛直な強
化繊維の平織り織布などを基材としており、マトリクス
樹脂は主にエポキシ樹脂が使用されていた。
【0003】しかし、基材としてのセラミックやガラス
等は弾性率は大きいが剛直なため内部損失が極端に小さ
く、また、マトリクス樹脂の内部損失が小さく靱性が小
さいため、振動板として使用した際に大きく急峻な共振
を生じ、全帯域(フルレンジ)用スピーカーとしては使
用出来なかった。更に、織布であるため織りの方向性に
よる物性変化が大きく、織り目の立体障害のため樹脂に
雲母等のフィラーが均一に分散せず、また、成形時に目
ズレが起こらざるを得ず、成形品に繊維が無い部分が生
じる等の不具合があった。
【0004】一方、熱可塑性樹脂繊維を熱プレスにより
融着してスピーカー振動板を形成する方法も存在する
が、熱融着可能な樹脂材料は、一般に弾性率がそれほど
高くなく、スピーカー振動板の特性が不十分となり、更
に耐熱性が低いという欠点があった。
【0005】そこで、特に、高弾性率有機繊維よりなる
不織布をマトリックス樹脂やバインダーで結着したスピ
ーカー振動板が各種提案されている。即ち、 特開昭50−123330号公報には、高弾性率有機
繊維等を用いて抄造した不織布に、熱硬化性樹脂を塗布
したものを成形硬化したスピーカー振動板が提案されて
いる。 特開平2−228197号公報には、高弾性率有機繊
維等をアラミドパルプとともに抄造して得られる紙状物
よりなるスピーカー振動板が提案されている。 特開昭58−137394号公報には、高弾性率有機
繊維をポリエステル繊維とともにウエブ化した後に熱融
着した不織布を熱成形してなるスピーカー振動板が提案
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のスピーカー振動板では、不織布が抄造される際に、パ
ルプ成分を含有しないため、抄造後の不織布の強度が小
さく、ロール巻きにできなかったり、取り扱いが難しい
など製造上の問題があり実用的ではなかった。また、上
記のスピーカー振動板では、マトリックス樹脂を有し
ていないため、内部損失は大きくなるものの弾性率が不
十分となり、高弾性率有機繊維の特徴が十分生かされて
いないと考えられる。また、パルプ成分を含有させるた
め、物性のコントロールが困難であり、物性を損なう場
合もあった。更に、上記のスピーカー振動板では、繊
維をウエブ化する際に繊維の配向が生じるため、それを
熱融着した不織布にも異方性が生じて、スピーカー振動
板の音響歪みの原因となりやすい。
【0007】また、上記以外に高弾性率有機繊維等を不
織布にする方法としては、繊維交点を接着剤で接着す
るケミカルボンド法や針により繊維を厚み方向で絡ま
せるニードルパンチ法などが存在するが、これらにより
得られる不織布を用いて製造したスピーカー振動板は、
前者では不織布の繊維同士が強固に結合しているため成
形時にしわや亀裂が入り易く、また、後者では製造時に
横方向の絡みが無いため、縦横の異方性が大きく、弾性
率の差が生じてスピーカー振動板の音響歪みの原因とな
りやすい。
【0008】従って、本発明の目的は、有機繊維の特性
を生かしつつ、成形性が良好で製造も容易であり、しか
も弾性率等の異方性が小さいスピーカー振動板、及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明者らは不織布の種類を変えながら、得られる
スピーカー振動板の各種物性や成形性等について鋭意検
討したところ、不織布として、有機繊維のランダムな絡
みにより機械的に結合したものを用いることにより、上
記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明のスピーカー振動板の特徴構成
は、不織布に少なくとも熱硬化性樹脂が含浸して成形・
硬化されているスピーカー振動板において、前記不織布
が、有機繊維のランダムな絡みにより機械的に結合した
ものである点にある。
【0010】前記不織布は、種々の製法により製造する
ことができるが、前記不織布が流体絡合法により製造さ
れたものであることが、後述の作用効果より好ましい。
ここで、流体絡合法とは、高圧の水流等を噴射して、繊
維同士を絡み合わせ、機械的に結合させる方法を指し、
スパンレース法とも呼ばれることがある。
【0011】前記有機繊維が高弾性率有機繊維を主体と
するものであることが、後述の作用効果より好ましい。
【0012】また、前記有機繊維が、体積繊維含有率1
0〜40%の範囲内で含有されていることが、後述の作
用効果より好ましい。
【0013】一方、本発明の製造方法の特徴構成は、有
機繊維のランダムな絡みにより機械的に結合してなる不
織布に少なくとも熱硬化性樹脂組成物を塗布して含浸さ
せた後、その熱硬化性樹脂組成物の熱硬化を金型内で行
う工程を有する点に有る。ここで、熱硬化性樹脂組成物
とは、熱硬化性樹脂とその硬化のための成分を含有する
組成物を指し、その他、各種添加剤などを含有していて
もよい。
【0014】〔作用効果〕そして、本発明のスピーカー
振動板の特徴構成によると、前記不織布が、有機繊維の
ランダムな絡みにより機械的に結合したものであるた
め、有機繊維の配向に異方性がなく、得られるスピーカ
ー振動板の弾性率等の差が生じにくい。また、前記不織
布が、絡みによる機械的な結合のため、繊維の接点が拘
束されていないので、成形時に適度に変形して亀裂等を
生じることもなく、また強度は十分あるので、ロール状
に巻いて連続工程に供することもできる。更に、成形・
硬化後には熱硬化性樹脂がマトリクスとして有機繊維を
強固に保持するため、有機繊維の特性を生かすことがで
きる。その結果、有機繊維の特性を生かしつつ、成形性
が良好で製造も容易であり、しかも弾性率等の異方性が
小さいスピーカー振動板を提供することができた。
【0015】前記不織布が流体絡合法により製造された
ものである場合、有機繊維のランダムな絡みにより機械
的に結合したものが容易に得られ、また、スピーカー振
動板用として好適な厚みや密度のものが得やすいため、
好ましい実施形態となる。
【0016】前記有機繊維が高弾性率有機繊維を主体と
するものである場合、高弾性率有機繊維は高い高弾性
率、引張り強度等を有するにも係わらず、加工性の面で
用途が限られる場合があるが、本発明によると前述のよ
うに、熱硬化性樹脂の働きにより高弾性率有機繊維のす
性を生かすことができるため、好ましい実施形態とな
る。
【0017】前記有機繊維が、体積繊維含有率10〜4
0%の範囲内で含有されている場合、後述の実施例の結
果が示すように、その範囲限界を境に、その範囲限界の
内側でヤング率が大きくなり、逆に、その範囲限界の外
側ではヤング率が大幅に減少し、スピーカー振動板とし
て好ましくない物性となる。つまり、本発明者らは、有
機繊維のランダムな絡みにより機械的に結合した不織布
を用いる場合のスピーカー振動板について、有機繊維の
体積繊維含有率とヤング率との関係の臨界的な変化を実
験により見い出した。
【0018】一方、本発明の製造方法によると、上述の
作用によって、有機繊維の特性を生かしつつ、成形性が
良好で製造も容易であり、しかも弾性率等の異方性が小
さいスピーカー振動板を製造することができる製造方法
を提供することができた。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明に用いられる前記不織布は、有機繊
維のランダムな絡みにより機械的に結合したものであ
り、バインダーや融着繊維等を用いずに、繊維のランダ
ムな絡みだけで繊維同士を結合させた点に特徴を有す
る。かかる不織布の製法としては、水等の各種液体、又
は空気等の各種気体などによる流体絡合法、又は機械的
に有機繊維をランダムに絡ませる方法など、種々の製法
が挙げられるが、前述の作用効果の項で述べたように、
流体絡合法が好ましい。なお、水流絡合法等で得られる
不織布は、各種製品が市販されている。
【0020】なお、本発明に用いる有機繊維の繊維径
は、1.0〜3.0デニール程度が好ましく、不織布の
坪量は、50〜100g/m2のものが好ましい。ま
た、繊維長は、有機繊維のランダムな絡みにより機械的
に結合する上で重要であり、かかる観点から、繊維長が
5〜60mmが好ましく、35〜40mmがより好まし
い。
【0021】有機繊維としては、高弾性率有機繊維、熱
硬化性樹脂に比較して高弾性率を有する有機繊維などが
好ましく用いられるが、前述の作用効果の項で述べたよ
うに、高弾性率有機繊維が好ましい。高弾性率有機繊維
としては、ガラス繊維より弾性率の高い種々の有機繊維
が挙げられ、例えばパラ配向アミド繊維(コパラフェニ
レン・3,4’オキシジフェニレン・テレフタルアミド
/商標:テクノーラ)、PPTA(ポリパラフェニレン
テレフタルアミド/商標:ケブラー)などの芳香族ポリ
アミド繊維が挙げられる。なお、パラ配向アミド繊維と
PPTAとの違いは、特に耐水性にあり、120℃10
0%、400時間後の初期値に対する強度保持率(初期
値100)が100対20と大きく異なるため、前者の
方が水流絡合法に適する高弾性率有機繊維と言える。
【0022】その他、高弾性率有機繊維としては、全芳
香族ポリエステル、高弾性率ポリエチレン、ポリパラフ
ェニレンベンズビスチアゾール(PBT)、ポリパラフ
ェニレンベンズオキサゾール(PBO)、ポリパラベン
ズイミダゾール(PBI)等のヘテロ含有環含有芳香族
ポリマー等が挙げられる。
【0023】また、本発明には、高弾性率有機繊維以外
の有機繊維を用いることができ、例えば飽和ポリエステ
ル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリビニルアセター
ル(ビニロン)、ポリアクリロニトリル、等の熱可塑性
樹脂繊維や、各種天然繊維等を用いることができる。ま
た、これらの有機繊維を高弾性率有機繊維と併用するこ
とも可能である。その場合、添加量が30重量%を越え
るとヤング率の低下が大きいため、有機繊維中に、30
重量%以下だけ用いるのが適当である。
【0024】熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹
脂等が用いられるが、不飽和ポリエステル樹脂がラジカ
ル重合反応のため、気泡の原因となる反応ガスが発生せ
ず、また硬化反応が100℃前後の比較的低温で可能で
繊維を傷めることがなく、秒単位で硬化が完了するため
生産性が最も良好であるため好ましい。
【0025】また、上記熱硬化性樹脂には硬化のための
成分が使用され、不飽和ポリエステル樹脂に対しては、
有機過酸化物などの硬化剤(重合開始剤)やビニル単量
体などの架橋成分が使用される。また、他の熱硬化性樹
脂に対しても、対応する公知の成分が使用できる。
【0026】また、不飽和ポリエステル樹脂に対して
は、硬化時の収縮を防止するために、各種熱可塑性樹脂
やその溶液などの低収縮化剤を混合するのが好ましい。
【0027】上記のような熱硬化性樹脂は、成形性や振
動板の物性の点から、有機繊維100重量部に対して、
250〜900重量部用いるのが好ましく、300〜4
00重量部用いるのがより好ましい。そして、この範囲
内であると、前記有機繊維が、体積繊維含有率10〜4
0%の範囲内で含有されやすくなり、前述の作用効果の
項で述べたように、スピーカー振動板として好ましい物
性となる。
【0028】その他、スピーカー振動板には、以下のよ
うな、顔料、雲母、炭素繊維やウイスカーなどの他の補
強材などを用いることができる。
【0029】顔料としては、各種着色目的に応じて種々
の色種のものが用いられるが、黒顔料等が主に用いられ
る。
【0030】雲母としては、合成雲母やパール雲母など
が用いられる。パール雲母は、雲母の表面に二酸化チタ
ンを化学的に析出させたもので、光の干渉により成形し
た振動板の表面は青−緑の玉虫色の綺麗な外観が得られ
る。更に、二酸化チタン被覆により通常の雲母より剛性
が大きく、同じ添加量でも成形振動板の剛性増強効果が
大きい。また、雲母の粒径と添加量については、粒径は
大きいほど弾性率が大きくなるが、大きすぎると立体障
害のため成形の際に不織布に均一に含浸されず、振動板
の各部の剛性が大きく異なり音響特性に悪影響を及ぼ
す。例えば、厚さ0.3mmの本発明の振動板では、平
均粒径が10μm、粒径分布が5〜25μmのものが最
適である。添加量も多いほど弾性率は大きくなるが、重
量増になることと立体障害のため成形の際に不織布に均
一に含浸されず、1か所に固まってしまう。その結果、
音響特性では音圧低下し、エネルギーが特定の周波数に
集中してバランスが悪い。最適な添加量は平均粒径5μ
mの雲母では50重量%まではほぼ均一に分散するが、
音圧低下を考慮すると20±5重量%であり、平均粒径
10μmのパール雲母(ρ=約3.1)では同粒径の雲
母(ρ=約2.7)よりも密度が大きいために音圧低下
の影響が大きく添加量は10±5重量%である。
【0031】炭素繊維としては、PAN系やピッチ系の
ものが用いられるが、添加する炭素繊維は繊維長が40
μm以下のものが有効である。これより大きいと炭素繊
維が薄い振動板内で均一に分散せず十分な物性が得られ
にくい。
【0032】ウイスカーとしては、硼酸アルミニウムウ
イスカー等のセラミックウイスカーが主に用いられる。
添加するウイスカーは繊維長が10〜30μm、繊維径
0.5〜1.0μm以下のものが有効である。これより
大きいと薄い振動板内で均一に分散せず十分な物性が得
られにくい。
【0033】本発明のスピーカー振動板は、本発明の製
造方法により、好適に製造することができる。以下、本
発明のスピーカー振動板の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、有機繊維のランダムな絡みにより
機械的に結合してなる不織布に少なくとも熱硬化性樹脂
組成物を塗布して含浸させた後、その熱硬化性樹脂組成
物の熱硬化を金型内で行う工程を有するものである。原
材料としては、上述の不織布、熱硬化性樹脂などが用い
られると共に、更にエッジ部用のウレタン樹脂含浸PE
T/PP超極細分割繊維、発泡ウレタン、樹脂コート織
布等が用いられる。
【0034】図1にはスピーカー振動板の成形工程の工
程図を模式的に示してあるが、以下、この図面に基づく
実施形態について説明する。原料供給装置1には原料と
なる不織布1aがロール状に巻かれて保持されており、
工程の流れに応じて送り出される。まず、成形時の原料
の変形を防止するために、予めクランプ2により両側が
保持される。そして樹脂供給ノズル3aから樹脂が不織
布1aに対して供給され、下側金型4bに対しても樹脂
供給ノズル3bから樹脂が供給される。その状態で、上
側金型4aによりプレスされ、加圧加熱成形が行われ
て、熱硬化性樹脂の半硬化(一次成形)が行われる。そ
の後、型抜きと外周切断が行われ、スピーカー振動板5
が得られる。一方、エッジ部に関しては、原料供給装置
11には原料となるエッジ材11aがロール状に巻かれ
て保持されており、工程の流れに応じて送り出される。
まず、切断刃12により適当な長さにエッジ材11aが
切断される。その後、下側金型13bと上側金型13a
によりプレスされ、加圧加熱成形が行われ、更に型抜き
と内外周切断が行われ、エッジ部14が得られる。スピ
ーカー振動板5とエッジ部14とは二次成形用の下側金
型6bと上側金型6aとの間にセットされ、加圧加熱成
形により熱硬化性樹脂が完全硬化して両者の一体化が行
われる。更に型抜きと中心穴切断が行われ、製品7が得
られる。
【0035】上記のような工程において、熱硬化時間や
加熱温度などは熱硬化性樹脂の種類によって適宜選択さ
れ、またプレス圧やプレス間隙なども、熱硬化性樹脂の
物性や量、また不織布の物性や密度などに応じて、適宜
調整できる。
【0036】かかる実施形態では、樹脂の塗布方法とし
て、金型により圧延される例が示されているが、スプレ
ー塗布やブレード塗布など他の方法も適用できる。ま
た、樹脂供給は2段で行っているが、これは補強材の一
方の表面への偏りの防止のためであり、1段で行うこと
も可能である。また、上記の実施形態では一次成形と二
次成形により、二段階で硬化反応を行っているが、エッ
ジセットを先に行えば、同時に一段階で硬化反応を行う
ことができる。
【0037】本発明のスピーカー振動板は、低音用、中
音用、高音用のスピーカーに用いることができ、また、
振動板の形状としては、コーン状、ドーム状、平板状等
に形成できる。本発明のスピーカー振動板が、高弾性率
有機繊維を用いたものである場合、振動板を伝播する音
波の音速が早いため、特に、5〜15kHzの中高音域
のエネルギーが多く、好ましく用いられる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の具体的な構成と効果を示す実
施例を比較例等と共に例示するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。なお、以下で使用する「部」
は、特に断りのない限り、「重量部」を意味する。
【0039】実施例1 パラ配向アラミド繊維(帝人(株):テクノーラ、繊維
径1.5デニール)の短繊維(繊維長38mm)を乾式
法により空気流によってランダムに配向させて集積層を
作製し、水流絡合法とニードルパンチ法(比較例)にて
それぞれ坪量70(g/m2)の不織布を作製した。次
に以下の配合比率で不飽和ポリエステル溶液を調合した
ものを約130〜140g/m2の塗布密度でコーティ
ングした。 〔配合比率〕 主剤:不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製:G110−AL)100部 硬化剤:パーブチルO(日本油脂(株))1部
【0040】上記と同じパラ配向アラミド繊維を用い
て、PVCエマルジョンによるケミカルボンド法(比較
例)及び、パラ配向アラミド中に5重量%のアクリル樹
脂繊維を混合したサーマルボンド法(比較例)により不
織布を作製し、同様に不飽和ポリエステル溶液をコーテ
ィングした。なお、上記の各不織布の坪量70(g/m
2)のものについて、縦横の強度比と厚みとを測定した
結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1の結果が示すように、ケミカルボンド
法とサーマルボンド法では、製法上繊維の配向が起こり
易いため、縦と横の強度比が大きく、また、通常ローラ
を用いて圧着を行うため、厚みが小さく繊維密度が大き
く、本発明の不織布として適当な物性ではなかった。更
に、主繊維以外に接着剤や熱可塑性樹脂が混入するとい
う欠点もある。一方、ニードルパンチ法では繊維密度は
適当だが、縦と横の強度比が大きかった。これに対し
て、本発明にかかる水流絡合法では、縦と横の強度比が
1に近く、また、繊維密度も好適であった。
【0043】上記のようにしてコーティングした不織布
を、振動板形状のマッチドダイ金型に挟み、110℃で
2分間加圧加熱成形することにより振動板を得た。な
お、振動板の成形は図1に示すような前述の工程により
行った(以下の実施例についても同じ)。得られた振動
板の物性と成形性を比較して下記の表2に示す。なお、
弾性率は岩本製作所製の粘弾性測定装置(VES−HC
型)により測定した。
【0044】
【表2】 表2の結果が示すように、ケミカルボンド法とサーマル
ボンド法では、不織布の物性の影響のため縦と横の弾性
率が大きく異なり、また、不織布を構成する繊維同士の
接着等により、繊維の移動が拘束されるため、成形時に
亀裂やしわが生じるなど成形性が劣っていた。また、ニ
ードルパンチ法では成形性はまずまずだが、縦と横の弾
性率が大きく異なり、しかもそれが不織布の成形時のの
びに影響するため、成形後に歪みが残存し、振動板が楕
円形に変形するなどの問題が生じた。これに対して、本
発明にかかる水流絡合法では、縦と横の弾性率がほぼ等
しく、また、成形性も良好であった。
【0045】実施例2(パラ配向アラミド繊維単体の不
織布) A.パラ配向アラミド繊維+不飽和ポリエステル樹脂 以下の組成よりなる不飽和ポリエステル溶液を調合し
た。 不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製:G110−AL)100部 低収縮化剤(日本油脂(株)製:モデイパーS501) 3部 パーブチルO(日本油脂(株)) 1部 黒顔料(住化カラー(株)製:KR8E305) 3部
【0046】一方、パラ配向アラミド繊維(帝人
(株):テクノーラ、繊維径1.5デニール)の短繊維
(繊維長38mm)を乾式法により空気流によってラン
ダムに配向させて集積層を作製し、更に水流絡合法によ
り繊維同士を機械的に絡ませて作製した坪量70g/m
2の不織布を作製した。この不織布に調合した不飽和ポ
リエステル溶液を約130〜140g/m2の塗布密度
でコーティングし、振動板形状のマッチドダイ金型で1
10℃で2分間成形することにより口径16cm、厚さ
0.3mmの本発明の振動板を得た。
【0047】B.パラ配向アラミド繊維+不飽和ポリエ
ステル樹脂+雲母 以下の組成よりなる不飽和ポリエステル溶液を調合し
た。 不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製:G110−AL)100部 低収縮化剤(日本油脂(株)製:モデイパーS501) 3部 合成雲母(コープケミカル(株)製:MK−100、平均粒径5μm) 10部 パーブチルO(日本油脂(株)) 1部 黒顔料(住化カラー(株)製:KR8E305) 3部
【0048】一方、パラ配向アラミド繊維(帝人
(株):テクノーラ、繊維径1.5デニール)の短繊維
(繊維長38mm)を乾式法により空気流によってラン
ダムに配向させて集積層を作製し、更に水流絡合法によ
り繊維同士を機械的に絡ませて作製した坪量70g/m
2の不織布を作製した。この不織布に調合した不飽和ポ
リエステル溶液を約130〜140g/m2の塗布密度
でコーティングし、振動板形状のマッチドダイ金型で1
10℃で2分間成形することにより口径16cm、厚さ
0.3mmの本発明の振動板を得た。
【0049】比較例B 雲母を平均粒径18μm(クラレ(株)製:CLARI
TE MICA400W)10部に代える以外は、上記
Bと同様にして、振動板を得た。その結果、添加する雲
母は粒径が10μm以下で、平均粒径5μm程度のもの
が有効であることが分かった。即ち、粒径が大きいと成
形の際に雲母の分散が悪く振動板の中心部のみに固まる
ため、歪みが増加し高域のピークディップが大きくなっ
た。
【0050】C.パラ配向アラミド繊維+不飽和ポリエ
ステル樹脂+パール雲母 以下の組成よりなる不飽和ポリエステル溶液を調合し
た。 不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製:G110−AL)100部 低収縮化剤(日本油脂(株)製:モデイパーS501) 3部 パール雲母 (メルクジャパン(株)製:Iriodin221、平均粒径10μm) 10部 パーブチルO(日本油脂(株)) 1部 黒顔料(住化カラー(株)製:KR8E305) 3部
【0051】一方、パラ配向アラミド繊維(帝人
(株):テクノーラ、繊維径1.5デニール)の短繊維
(繊維長38mm)を乾式法により空気流によってラン
ダムに配向させて集積層を作製し、更に水流絡合法によ
り繊維同士を機械的に絡ませて作製した坪量70g/m
2の不織布を作製した。この不織布に調合した不飽和ポ
リエステル溶液を約130〜140g/m2の塗布密度
でコーティングし、振動板形状のマッチドダイ金型で1
10℃で2分間成形することにより口径16cm、厚さ
0.3mmの本発明の振動板を得た。ここで、添加した
パール雲母は、雲母の表面に二酸化チタンを化学的に析
出させたものであるが、成形した振動板の表面は光の干
渉により青−緑の玉虫色の綺麗な外観が得られることが
分かった。更に、二酸化チタン被覆により通常の雲母よ
り剛性が大きく、同じ添加量でも成形振動板の剛性増強
効果が大きいことがわかった。
【0052】D.パラ配向アラミド繊維+不飽和ポリエ
ステル樹脂+パール雲母/2層 前記Cと同様の不飽和ポリエステル溶液(A)と以下の
組成よりなる不飽和ポリエステル溶液を調合(B)を調
合する。 不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製:G110−AL)100部 低収縮化剤(日本油脂(株)製:モデイパーS501) 3部 パール雲母 (メルクジャパン(株)製:Iriodin221、平均粒径10μm) 10部 パーブチルO(日本油脂(株)) 1部
【0053】前記実施例Cと同様にパラ配向アラミド繊
維に不飽和ポリエステル溶液(A)を約100〜110
g/m2の塗布密度でコーティングし、口径16cmの
振動板形状のマッチドダイ金型で96℃で1分間成形す
ることにより、厚さ0.28mmの半硬化状態の第1回
目の振動板を得た。次に金型クリアランスを0.30m
mにした同形状のマッチドダイ金型に第1回目の振動板
を凹面を上にして設置し、不飽和ポリエステル溶液
(B)を中心部に約3〜5g滴下して110℃で2分間
成形することにより口径16cm、厚さ0.3mmの本
発明の振動板を得た。本実施例の構成では下地となる第
1回目の振動板の上に透明な樹脂の中にパール雲母が実
施例Cより平面を厚み方向に揃うように配向して振動板
表面に分散するため振動板の表面は青−緑の玉虫色の綺
麗な外観が得られる。更に、表面にパール雲母の配向し
た層が形成されるためより剛性が大きく、同じ添加量で
も成形振動板の剛性増強効果が大きくなる。
【0054】なお、上記以外にも雲母の粒径と添加量に
ついて、種々実験したところ、最適な添加量は平均粒径
5μmの雲母では50重量%まではほぼ均一に分散する
が、音圧低下を考慮すると20±5重量%であることが
わかった。また、平均粒径10μmのパール雲母(ρ=
約3.1)では同粒径の雲母(ρ=約2.7)よりも密
度が大きいために音圧低下の影響が大きく添加量は10
±5重量%が最適であることがわかった。
【0055】E.パラ配向アラミド繊維+不飽和ポリエ
ステル樹脂+炭素繊維 以下の組成よりなる不飽和ポリエステル溶液を調合し
た。 不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製:G110−AL)100部 低収縮化剤(日本油脂(株)製:モデイパーS501) 3部 炭素繊維(東邦レーヨン(株)製:BESFIGHT, HTA−CMF−0040−E,平均繊維長40μm)10部 パーブチルO(日本油脂(株)) 1部 黒顔料(住化カラー(株)製:KR8E305) 3部
【0056】一方、パラ配向アラミド繊維(帝人
(株):テクノーラ,繊維径1.5デニール)の短繊維
(繊維長38mm)を乾式法により空気流によってラン
ダムに配向させて集積層を作製し、更に水流絡合法によ
り繊維同士を機械的に絡ませて作製した坪量70g/m
2の不織布を作製した。この不織布に調合した不飽和ポ
リエステル溶液を約130〜140g/m2の塗布密度
でコーティングし、振動板形状のマッチドダイ金型で1
10℃で2分間成形することにより口径16cm、厚さ
0.3mmの本発明の振動板を得た。
【0057】比較例E 炭素繊維を平均繊維長160μm(東邦レーヨン(株)
製:BESFIGHT,HTA−CMF−0160−O
H)10部に代える以外は、上記Eと同様にして、振動
板を得た。その結果、添加する炭素繊維が繊維長が40
μm以下のものが有効であることがわかった。即ち、こ
れより大きいと炭素繊維が薄い振動板内で均一に分散せ
ず十分な物性が得られない。
【0058】F.パラ配向アラミド繊維+不飽和ポリエ
ステル樹脂+ウイスカー 以下の組成よりなる不飽和ポリエステル溶液を調合し
た。 不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製:G110−AL)100部 低収縮化剤(日本油脂(株)製:モデイパーS501) 3部 硼酸アルミニウムウイスカー (四国油脂(株)製:アルボレックスYS1) 10部 パーブチルO(日本油脂(株)) 1部 黒顔料(住化カラー(株)製:KR8E305) 3部
【0059】一方、パラ配向アラミド繊維(帝人
(株):テクノーラ,繊維径1.5デニール)の短繊維
(繊維長38mm)を乾式法により空気流によってラン
ダムに配向させて集積層を作製し、更に水流絡合法によ
り繊維同士を機械的に絡ませて作製した坪量70g/m
2の不織布を作製した。この不織布に調合した不飽和ポ
リエステル溶液を約130〜140g/m2の塗布密度
でコーティングし、振動板形状のマッチドダイ金型で1
10℃で2分間成形することにより口径16cm、厚さ
0.3mmの本発明の振動板を得た。
【0060】G.PPTA繊維織布+エポキシ樹脂(従
来例) PPTA繊維(東レデュポン(株):ケブラー,繊維径
1000デニール)の平織り織布にエポキシ樹脂を樹脂
比率が、約45重量%となるように含浸して作製したプ
リプレグを、振動板形状のマッチドダイ金型で120℃
で12分間成形することにより口径16cm、厚さ0.
3mmの振動板を得た。
【0061】以上によって得られたスピーカー振動板に
ついて、ヤング率、密度、比弾性率、内部損失につい
て、下記のような試験を行った。その結果を表3に示
す。 ヤング率:岩本製作所製の粘弾性測定装置(VES−H
C型)により測定した。 密度:JIS C2111に準じて測定した。 比弾性率:ヤング率と密度とから計算した。 内部損失:岩本製作所製の粘弾性測定装置(VES−H
C型)により測定した。
【0062】
【表3】
【0063】表3の結果が示すように、本発明品はいず
れもスピーカー振動板として適当な物性を示すことが分
かった。なお、従来例Gでは物性は許容範囲であるが、
平織り織布を用いているため、織りの方向性による物性
変化が大きく、織り目の立体障害のため樹脂にフィラー
が均一に分散しにくく、また、成形時に目ズレが起こ
り、成形品に繊維が無い部分が生じる等の不具合があっ
た。
【0064】実施例3(パラ配向アラミド繊維にPP繊
維を混合した不織布の実施例) A 以下の組成よりなる不飽和ポリエステル溶液を調合
した。 不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製:G110−AL)100部 低収縮化剤(日本油脂(株)製:モデイパーS501) 3部 パーブチルO(日本油脂(株)) 1部 黒顔料(住化カラー(株)製:KR8E305) 3部
【0065】一方、パラ配向アラミド繊維(帝人
(株):テクノーラ,繊維径1.5デニール)の短繊維
(繊維長38mm)にポリプロピレン繊維の短繊維(繊
維長30mm)を10重量%混合させ乾式法により空気
流によってランダムに配向させて集積層を作製し、更に
水流絡合法により繊維同士を機械的に絡ませて坪量70
g/m2の不織布を作製した。この不織布に調合した不
飽和ポリエステル溶液を約130〜140g/m2の塗
布密度でコーティングし、振動板形状のマッチドダイ金
型で110℃で2分間成形することにより口径16c
m、厚さ0.3mmの本発明の振動板を得た。
【0066】一方、比較例Bでは、ポリプロピレン繊維
の短繊維を20重量%混合したものを、比較例Cでは3
0重量%、比較例Dでは40重量%のものを用いて、上
記Aと同様にして不織布を作製し、振動板を作製した。
【0067】従来例E(PPTA繊維にPP繊維を混合
した不織布の従来例) PPTA繊維(東レデュポン(株):ケブラー,繊維径
1000デニール)の短繊維(繊維長38mm)にポリ
プロピレン繊維の短繊維(繊維長30mm)を10重量
%混合させ、上記Aと同様にして振動板を作製した。
【0068】以上で得られたスピーカー振動板につい
て、ヤング率、密度、比弾性率、内部損失について、上
記と同様に試験を行った。その結果を表4に示す。
【0069】
【表4】 表4の結果が示すように、パラ配向アラミド繊維へのポ
リプロピレン繊維の添加量は30重量%を越えるとヤン
グ率の低下が大きいため、30重量%以下が適当であ
る。
【0070】実施例4 以下の組成よりなる不飽和ポリエステル溶液を調合し
た。 不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒(株)製:G110−AL)100部 低収縮化剤(日本油脂(株)製:モデイパーS501) 3部 パーブチルO(日本油脂(株)) 1部 黒顔料(住化カラー(株)製:KR8E305) 3部
【0071】一方、パラ配向アラミド繊維(帝人
(株):テクノーラ、繊維径1.5デニール)の短繊維
(繊維長38mm)を乾式法により空気流によってラン
ダムに配向させて集積層を作製し、更に水流絡合法によ
り繊維同士を機械的に絡ませて作製した坪量10g/m
2から坪量100g/m2の不織布を作製した。この不織
布に調合した不飽和ポリエステル溶液を約130〜14
0g/m2の塗布密度でコーティングし、コーン型振動
板形状のマッチドダイ金型(口径16cm、型クリアラ
ンス0.3mm)で110℃で2分間成形することによ
り、繊維含有率の異なる振動板を得た。得られた振動板
のヤング率(測定方法は前記と同様)と体積繊維含有率
との関係を図2に示す。なお、図中の数字は、秤量値を
示す。図2の結果が示すように、有機繊維が、体積繊維
含有率10〜40%の範囲内で含有されている場合、そ
の範囲限界を境に、その範囲限界の内側でヤング率が大
きくなるが、逆にその範囲限界の外側ではヤング率が大
幅に減少し、スピーカー振動板として好ましくない物性
となる。そして、図2のように体積繊維含有率がある値
以上になると、振動板のヤング率が低下するのは、不織
布の構造自由度が大きいために、成形後に有機繊維が伸
びきった状態になっていないことを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】スピーカー振動板の成形工程の工程図を模式的
に示す図
【図2】実施例4で得られた振動板のヤング率と体積繊
維含有率との関係を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:08 B29L 31:38

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布に少なくとも熱硬化性樹脂が含浸
    して成形・硬化されているスピーカー振動板であって、 前記不織布が、有機繊維のランダムな絡みにより機械的
    に結合したものであるスピーカー振動板。
  2. 【請求項2】 前記不織布が流体絡合法により製造され
    たものである請求項1記載のスピーカー振動板。
  3. 【請求項3】 前記有機繊維が高弾性率有機繊維を主体
    とするものである請求項1又は2記載のスピーカー振動
    板。
  4. 【請求項4】 前記有機繊維が、体積繊維含有率10〜
    40%の範囲内で含有されている請求項3記載のスピー
    カー振動板。
  5. 【請求項5】 有機繊維のランダムな絡みにより機械的
    に結合してなる不織布に少なくとも熱硬化性樹脂組成物
    を塗布して含浸させた後、その熱硬化性樹脂組成物の熱
    硬化を金型内で行う工程を有するスピーカー振動板の製
    造方法。
JP23215597A 1997-08-28 1997-08-28 スピーカー振動板及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3336566B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23215597A JP3336566B2 (ja) 1997-08-28 1997-08-28 スピーカー振動板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23215597A JP3336566B2 (ja) 1997-08-28 1997-08-28 スピーカー振動板及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1175289A true JPH1175289A (ja) 1999-03-16
JP3336566B2 JP3336566B2 (ja) 2002-10-21

Family

ID=16934865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23215597A Expired - Fee Related JP3336566B2 (ja) 1997-08-28 1997-08-28 スピーカー振動板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3336566B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1271997A3 (en) * 2001-06-18 2004-09-08 Pioneer Corporation Loudspeaker diaphragm
WO2007099865A1 (ja) * 2006-03-01 2007-09-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. スピーカ用抄紙部品の製造方法、スピーカ用抄紙部品、スピーカ用振動板、スピーカ用サブコーン、スピーカ用ダストキャップおよびスピーカ
WO2007105454A1 (ja) * 2006-03-01 2007-09-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. スピーカ用抄紙部品の生産設備およびこの生産設備を用いて製造されるスピーカ用抄紙部品とそれを用いたスピーカ
KR101002508B1 (ko) 2010-09-10 2010-12-17 장점수 음이온 탄소나노튜브 실리콘 스피커 진동판 및 그 제조방법
JP2013245253A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Toray Ind Inc 繊維強化複合材料およびその製造方法
JP2017215453A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 三井化学株式会社 音響振動部材および音響装置
JPWO2020022459A1 (ja) * 2018-07-27 2021-04-30 ヤマハ株式会社 スピーカ用振動板及びスピーカ用振動板の製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1271997A3 (en) * 2001-06-18 2004-09-08 Pioneer Corporation Loudspeaker diaphragm
WO2007099865A1 (ja) * 2006-03-01 2007-09-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. スピーカ用抄紙部品の製造方法、スピーカ用抄紙部品、スピーカ用振動板、スピーカ用サブコーン、スピーカ用ダストキャップおよびスピーカ
WO2007105454A1 (ja) * 2006-03-01 2007-09-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. スピーカ用抄紙部品の生産設備およびこの生産設備を用いて製造されるスピーカ用抄紙部品とそれを用いたスピーカ
US8144912B2 (en) 2006-03-01 2012-03-27 Panasonic Corporation Manufacturing method of paper making part for loudspeaker, paper making part for loudspeaker, diaphragm for loudspeaker, sub cone for loudspeaker, dust cap for loudspeaker and loudspeaker
US8343313B2 (en) 2006-03-01 2013-01-01 Panasonic Corporation Plant for production of paper-made part for speaker, paper-made part for speaker produced thereby, and speaker utilizing the same
US8428283B2 (en) 2006-03-01 2013-04-23 Panasonic Corporation Manufacturing method of paper making part for loudspeaker, paper making part for loudspeaker, diaphragm for loudspeaker, sub cone for loudspeaker, dust cap for loudspeaker and loudspeaker
KR101002508B1 (ko) 2010-09-10 2010-12-17 장점수 음이온 탄소나노튜브 실리콘 스피커 진동판 및 그 제조방법
JP2013245253A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Toray Ind Inc 繊維強化複合材料およびその製造方法
JP2017215453A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 三井化学株式会社 音響振動部材および音響装置
JPWO2020022459A1 (ja) * 2018-07-27 2021-04-30 ヤマハ株式会社 スピーカ用振動板及びスピーカ用振動板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3336566B2 (ja) 2002-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3199559B2 (ja) スピーカ用ダンパー及びその製造方法
US5286553A (en) Composite sheet for fibrous reinforcing material
US10800894B2 (en) Resin supply material, preform, and method of producing fiber-reinforced resin
JP2003136550A (ja) 炭素繊維基材の製造方法、プリフォームの製造方法および複合材料の製造方法
JP3336566B2 (ja) スピーカー振動板及びその製造方法
WO2004098236A1 (ja) スピーカー振動板
JP2007028525A (ja) 音響振動板及び音響振動板製造方法
JP7029602B2 (ja) スピーカ用振動板とその製造方法およびこれを用いたスピーカ
JP3137241B2 (ja) スピーカー振動板
JP2004518834A (ja) かさ高加工した繊維を用いた補強材
US5894690A (en) Reinforced ironing board cover
WO2013191073A1 (ja) 炭素繊維マットおよびそれからなる炭素繊維複合材料
JP2003219493A (ja) スピーカー用振動板
JP2006138031A (ja) 強化繊維基材、プリフォームおよびそれらの製造方法
JPS62109497A (ja) スピ−カ用振動板
JPS62189899A (ja) スピ−カ−用振動板
JP3963269B2 (ja) スピーカー振動板
JP2945421B2 (ja) 電気音響変換器用振動板とその製造方法
JPS6011520B2 (ja) スピ−カ振動板
JPS58194495A (ja) スピ−カ−コ−ンおよびその製造法
JPH04331137A (ja) 積層成形品およびその成形方法
TW200833154A (en) Reinforced cloth body for forming speaker damper or vibrating drum joint fringe and its manufacturing method
JP3124312B2 (ja) 軽量複合成形物の製造方法
JPH0357400A (ja) スピーカ用振動板
JPS62156100A (ja) プレス用クツシヨン材

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110809

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110809

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140809

Year of fee payment: 12

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees