JPH1174643A - 多層配線基板の製造方法及び画像形成方法並びにこれらの方法に用いられる転写シート - Google Patents

多層配線基板の製造方法及び画像形成方法並びにこれらの方法に用いられる転写シート

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JPH1174643A
JPH1174643A JP24763997A JP24763997A JPH1174643A JP H1174643 A JPH1174643 A JP H1174643A JP 24763997 A JP24763997 A JP 24763997A JP 24763997 A JP24763997 A JP 24763997A JP H1174643 A JPH1174643 A JP H1174643A
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JP
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resin layer
insulating resin
soluble
wiring pattern
photosensitive insulating
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JP24763997A
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English (en)
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Takashi Takayanagi
丘 高柳
Masanori Satake
正紀 佐武
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境汚染を起こさず安全な作業で、感光性絶
縁樹脂層の画像層と金属メッキ膜との間の接着力が向上
した多層配線基板の製造方法を提供すること。 【解決手段】 第一の配線パターンが形成された絶縁基
板上の該第一の配線パターン上に、感光性絶縁樹脂層を
設ける工程、平均粒子径が1〜10μmの微粒子を含有
し、その微粒子により表面に微細な凹凸が形成された水
溶性又はアルカリ可溶性樹脂層が支持体上に設けられて
なるシートを、該絶縁基板上に、水溶性又はアルカリ可
溶性樹脂層と感光性絶縁樹脂層とが接触するように重ね
合わせて、加熱、加圧により圧着する工程、画像様に露
光し、現像して、孔部を有し且つ表面に微細な凹凸を持
つ絶縁樹脂層を形成する工程、該絶縁樹脂層及び該孔部
の表面にメッキ層を形成する工程、そしてエッチング処
理により除去して第二の配線パターンを形成する工程、
からなる多層配線基板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線基板の製
造方法、及びこの方法に有利に使用される画像形成方法
及び転写シートに関する。本発明は、特に、ビルドアッ
プ法による多層配線基板の製造方法に関し、そしてその
際に用いられる絶縁性樹脂層表面の凹凸形成に有用な転
写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の軽薄短小化、高性能化
の流れが急速に進んできている。このため、電子機器に
使用される電子部品についても小型化の必要があり、こ
れに対応するため、プリント配線基板の高密度化が大き
な課題となってきている。多層プリント配線基板の層構
造は、平面的な導電層(配線パターン)と絶縁層とを交
互に積層された構造を有する。このように配線パターン
を積層することにより高密度化に有利である。多層配線
基板においては、従来上下の回路パターン(導電層)の
接続(即ち層間接続)を、ドリル穴開けによるバイアホ
ールの形成(絶縁層に孔を形成)及びその部分への金属
メッキの形成により行なわれていた。このようなドリル
穴開けによるバイアホールの形成は、バイアホールの寸
法を小さくすることが困難であり、上記高密度化に適さ
ない。プリント配線基板の高密度化の一つの方法とし
て、最近ビルドアップ法が注目を集めている。その特徴
は、層間接続のための孔形成を、従来のドリル穴開けに
よる方法の代わりに層間に感光性絶縁膜を用いて微細な
孔(バイアホール)形成することにより行なうことにあ
る。
【0003】この感光性層絶縁膜によるバイアホールに
よる層間接続の形成方法の具体的な例が、特開平4−1
48590号公報に記載されている。この方法では基板
上に銅層の配線パターンが形成された第1の回路パター
ン上に感光性絶縁樹脂層を設け、フォトリソグラフィー
(画像様露光及び現像)によりバイアホールを形成後、
その表面を過マンガン酸カリ溶液を用いて化学的な粗面
化処理を施す。この際の化学的な粗面化処理は絶縁樹脂
層と無電解メッキの銅層(及びその上に形成される電解
メッキの銅層)との接着力を大きくするために行われ
る。これは樹脂表面に微細な凹凸を形成して、いわゆる
アンカー効果により接着力が向上すると考えられる。バ
イアホールが形成された絶縁樹脂層上に、無電解メッキ
により銅を付着させる。これにより、バイアホール及び
バイアホール底部の第1の回路パターン(銅層)にも銅
が付着し、第1の配線パターンと接続された第2の回路
パターン形成用の銅層が形成される。この銅層はパター
ニングされ、第2の配線パターンが形成される。以下同
様に所望の数だけ配線パターンを形成することができ
る。
【0004】しかしながら、特開平4−148590記
載の方法、すなわち化学的処理による絶縁樹脂層表面に
凹凸を形成(表面粗化処理)する方法では、表面の凹凸
形成に過マンガン酸カリの使用が必須であるため、この
ような方法は、安全上、環境上好ましくない。
【0005】また、特開昭63−126297号公報に
は、絶縁樹脂層と無電解メッキ銅との接着力を向上させ
るために、酸や酸化剤の溶液に可溶な微粒子を感光性絶
縁樹脂中に分散させ、感光性絶縁樹脂を硬化後、強酸や
クロム酸からなる強酸化剤で、分散した微粒子を溶解さ
せて感光性絶縁樹脂層表面に凹凸を形成することによ
り、無電解メッキの金属膜との接着力を向上させる方法
が記載されている。
【0006】しかしながら、上記に開示された方法にお
いても、使用する処理剤が酸化剤もしくは強酸であるた
め、安全性、環境面からは好ましくない。さらに、この
方法では微粒子を含む感光性絶縁樹脂層を塗布により形
成している。工程が印刷や塗布に比べて、作業が簡易
で、形成された層に欠陥が少ないラミネート(加熱、加
圧圧着)方式により絶縁基材上に設けようとすると、感
光性絶縁樹脂中に微粒子が分散しているため、絶縁基材
上に泡が混入する等の欠陥が発生し易く、実用化が困難
との問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、環境汚染を
起こさず安全な作業で、感光性絶縁樹脂層の画像層と金
属メッキ膜との間の接着力が向上した多層配線基板の製
造方法を提供することを目的とする。また本発明は、上
記多層配線基板の製造方法に有利に利用することができ
る画像形成方法を提供することを目的とする。更に、本
発明は、上記多層配線基板の製造方法における絶縁性樹
脂層表面の凹凸形成に有用な転写シートを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の工程:
第一の配線パターンが形成された絶縁基板上の該第一の
配線パターン上に、感光性絶縁樹脂層を設ける工程、平
均粒子径が1〜10μmの微粒子を含有し、その微粒子
により表面に微細な凹凸が形成された水溶性又はアルカ
リ可溶性樹脂層が支持体上に設けられてなるシートを、
該絶縁基板上に、水溶性又はアルカリ可溶性樹脂層と感
光性絶縁樹脂層とが接触するように重ね合わせて、加
熱、加圧により圧着する工程、該感光性絶縁樹脂層に第
一の配線パターンが露出する孔部を形成するためのフォ
トマスクを介して、該感光性絶縁樹脂層を該支持体側か
ら露光した後、該支持体を剥し取る;あるいは該支持体
を剥し取った後、該感光性絶縁樹脂層に第一の配線パタ
ーンが露出する孔部を形成するためのフォトマスクを介
して、該感光性絶縁樹脂層を感光性絶縁樹脂層側から露
光する工程(ただし、支持体側から露光する場合は、支
持体は透明である必要がある)、露光された感光性絶縁
樹脂層を現像液に接触させて水溶性又はアルカリ可溶性
樹脂層と非露光領域の感光性絶縁樹脂層とを除去するこ
とにより、第一の配線パターンが露出する孔部を有し且
つ表面に微細な凹凸を持つ絶縁樹脂層を形成する工程、
該絶縁樹脂層に露光処理及び加熱処理を行なって、絶縁
樹脂層を硬化させる工程、該絶縁樹脂層及び該孔部の表
面にメッキ層を形成する工程、そして該メッキ層にフォ
トレジスト層を形成し、画像様に露光し、現像した後、
露出したメッキ層をエッチング処理により除去して第二
の配線パターンを形成する工程、からなる多層配線基板
の製造方法にある。
【0009】また、本発明は、下記の工程:第一の配線
パターンが形成された絶縁基板上の該第一の配線パター
ン上に、感光性絶縁樹脂層を設ける工程、平均粒子径が
1〜10μmの微粒子を含有し、その微粒子により表面
に微細な凹凸が形成された水溶性又はアルカリ可溶性樹
脂層が支持体上に設けられてなるシートを、該絶縁基板
上に、水溶性又はアルカリ可溶性樹脂層と感光性絶縁樹
脂層とが接触するように重ね合わせて、加熱、加圧によ
り圧着する工程、該感光性絶縁樹脂層を支持体側から画
像様に露光した後、該支持体を剥し取る;あるいは該支
持体を剥し取った後、該感光性絶縁樹脂層を画像様に露
光する工程(ただし、支持体側から露光する場合は、支
持体は透明である必要がある)、そして露光された感光
性絶縁樹脂層を現像液に接触させて水溶性又はアルカリ
可溶性樹脂層と非露光領域の感光性絶縁樹脂層とを除去
することにより、配線パターンを有する絶縁基板上に表
面に微細な凹凸を有する絶縁樹脂画像を形成する工程、
からなる画像形成方法にもある。
【0010】上記多層配線基板の製造方法において、前
記工程中の現像後、充分に硬化させるための露光処理後
もしくは加熱処理後に、絶縁樹脂層をアルカリ性水溶液
もしくは酸性水溶液で処理することが好ましい。また、
現像前の支持体の除去を露光後行なうことが好ましい。
メッキ層の形成は、無電解メッキ処理及び電解メッキ処
理により行なうことが好ましい。
【0011】また、本発明は、上記多層配線基板の製造
方法及び画像形成方法において、有利に使用される下記
の転写シートにもある:平均粒子径が1〜10μmの微
粒子を含有し、その微粒子により表面に微細な凹凸が形
成された水溶性又はアルカリ可溶性樹脂層が支持体上に
設けられてなる転写シート。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の転写シートは、微粒子を
含有し、その微粒子により表面に微細な凹凸が形成され
た水溶性又はアルカリ可溶性樹脂層(以下水溶性樹脂層
とも言う)が支持体上に設けられてなるシートである。
そして、本発明の多層配線基板の製造方法及び画像形成
方法においては、上記転写シートを用いて感光性絶縁樹
脂層に表面を粗面化して、配線パターンを有する絶縁基
板上に表面に微細な凹凸を有する絶縁樹脂画像の形成、
更にはバイアホールを有する配線パターンの形成が行な
われる。図1に本発明の感光性転写シートの構成を示
す。図1に示すように、支持体11上に、微粒子12p
を含む表面に微細な凹凸を有する水溶性樹脂層12が設
けられ、本発明の転写シートを構成している。水溶性樹
脂層12の表面に、ポリプロピレンフィルムもしくはポ
リエチレンフィルム等のプラスチックフィルムからなる
保護フィルムで被覆して転写シートとして使用すること
もできる。
【0013】本発明の転写シートについて説明する。支
持体11としては、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム等のプラスチックフィルムを用いることができる。フ
ィルムの厚さは10〜200μmが好ましい。10μm
より薄くなるとフィルムのハンドリングが難しくなり、
しわ等が発生し易くなる。また200μmより厚くなる
と、支持体を介してパターン露光をする場合に、支持体
の光散乱による解像度の劣化が大きくなる。更に、絶縁
基板へのラミネート時の基板表面への追従性を考慮する
と、特に100μm以下の厚さが好ましい。
【0014】上記支持体上に設けられる水溶性又はアル
カリ可溶性樹脂層12に用いる樹脂としては、水に可溶
な樹脂あるいはアルカリ(水溶液)に可溶な樹脂から選
んで用いることができる。一般に樹脂の水溶液、エマル
ジョンの形態で使用される。上記樹脂の材料の好ましい
例としては、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポ
リビニルピロリドン及びその誘導体、セルロース及びそ
の誘導体、ゼラチン及びその誘導体、ポリアクリル酸及
びその誘導体等を挙げるこができる。これらは単独で用
いても良いし、組み合わせて用いることもできる。
【0015】水溶性樹脂層12に含まれる微粒子12p
は、平均粒子径が1〜10μmのものであれば良く、無
機微粒子、有機低分子微粒子あるいは有機高分子微粒子
など、どのような微粒子でも良い。その微粒子の材料の
好ましい例としては、シリカ、珪酸カルシウム、炭酸カ
ルシウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、ジルコニア、ムラ
イト、水酸化カルシウム、タルク、水酸化アルミニウ
ム、ケイソウ土、硫酸バリウム等を挙げることができ
る。これらの微粒子は単独で用いても良いし、複数組み
合わせて用いることも可能である。平均粒子径は、特に
1〜7μmの範囲が好ましい。微粒子12pの粒子径
は、本発明では平均粒子径で表わされる。超微粒子シリ
カ等の凝集し易い微粒子で、層内で凝集状態で存在して
いるのであれば、本発明では、平均凝集粒子径(平均二
次粒子径)を、平均粒子径として表す。
【0016】上記微粒子と水溶性又はアルカリ可溶性樹
脂(以下水溶性樹脂とも言う)との割合は、重量比で
0.5〜5の範囲(微粒子/水溶性樹脂)が好ましい。
微粒子を分散した水溶性樹脂溶液の安定性から、特に4
以下が好ましい。また重量比が0.5未満では、この水
溶性樹脂層表面の凹凸の数が少なくなるため、この上に
塗布される感光性絶縁樹脂層の表面に形成される凹凸の
数も少なくなり、その結果金属メッキ膜との高い密着力
を得ることが困難となる。
【0017】上記微粒子分散水溶性樹脂溶液(微粒子を
含有する水溶性樹脂溶液)は、例えば、通常水溶性樹脂
が溶解した水溶液もしくはメタノール等の溶剤と水の混
合溶液に、微粒子を加えて混合攪拌することにより得ら
れる。微粒子の粒径あるいは凝集してガを、ディゾル
バ、ホモジナイザ、ペイントシェイカあるいはダイノミ
ル等で強く攪拌したり、分散することにより、微粒子の
粒子径を小さくして微粒子を含有する水溶性樹脂溶液を
得ることができる。また予め作製された微粒子分散液と
水溶性樹脂を攪拌して得ることも可能である。微粒子分
散水溶性樹脂溶液の調製法は、上記方法に限定されるも
のではない。また、支持体上へ面状良く塗布するため、
界面活性剤を添加したり、メタノール等の溶剤を水と混
合して用いても良い。さらに、微粒子の沈降を防ぐ目的
で分散剤等を添加することもできる。
【0018】上記微粒子分散水溶性樹脂溶液は、例え
ば、バー塗布等でプラスティックフィルム(第一の支持
体)上に塗布される。この時の乾燥後の塗膜の厚さは通
常、膜厚計の測定で2〜15μmの範囲にあることが好
ましい。2μmより薄い場合、感光性絶縁樹脂層表面の
凹凸の高さが小さくなり、金属メッキ膜との接着力が低
下する。また15μmより厚い場合は、微粒子が含有さ
れた水溶性樹脂層を溶解もしくは剥離除去するために現
像時間が長くなる。特に、10μm以下が好ましい。
【0019】本発明の感光性転写シートにおいて、水溶
性樹脂層の表面を粗面化するのは、絶縁基板上に設けら
れた形成された感光性絶縁樹脂層を、露光そして現像後
に形成された絶縁樹脂層と金属メッキ膜との接着力を向
上させるためである。水溶性樹脂層の表面が平らな場合
には、これと金属メッキ層を作成しても簡単に剥離して
しまい、ビルドアップ法による回路基板を作成すること
はできない。本発明において、「粗面化」は、JIS−
K5400に規定された方法に従って評価し、5mmの
間隔の碁盤目テストにおいて少なくとも8点の評価が得
られる程度に行なうことが必要である。また、90度剥
離試験により得られる値である剥離強度が、0.55k
g/cm以上であることが好ましい。
【0020】次に、本発明の画像形成方法及び多層配線
基板の製造方法について図2及び図3を参照しながら説
明する。まず、図2の(2−1)に示すように銅層から
なる第一の配線パターン22が形成された絶縁基板21
の第一の配線パターン上に、感光性絶縁樹脂層23を形
成する。感光性絶縁樹脂層は、塗布用で形成しても、感
光性絶縁樹脂層を有する感光性転写シートを用いて形成
しても良い。転写の場合は、感光性転写シートを、感光
性絶縁樹脂層が絶縁基板の第一の配線パターン側表面に
接触するように重ねて、加熱、加圧により圧着すること
により行なわれる。これは、通常ラミネーターを用いて
行う。感光性絶縁樹脂層表面に(ポリプロピレン)保護
フィルムが被覆してあれば、これを剥離し、感光性絶縁
樹脂層を露出させて行う。
【0021】上記感光性絶縁樹脂層について説明する。
感光性絶縁樹脂としては、絶縁性、パターン形成性、密
着性、強度、耐無電解メッキ性、耐電解メッキ性等の工
程適性等、ビルドアップ法による多層配線板に必要な性
能を満足する限り、どのような材料でも使用することが
できる。感光性転写シートを配線形成済みの絶縁基板の
上にラミネートする方式をとる場合は、時間の経過と共
にラミネート性を阻害する程度に樹脂の硬化が進行する
ものは使用することができない。
【0022】感光性絶縁樹脂の好ましい例としては、特
開平7−110577号公報、特開平7−209866
号公報等に開示されるような光重合開始剤あるいは光重
合開始剤系とエチレン性不飽和二重結合を有する付加重
合性モノマー、及びスチレン/マレイン酸無水物共重合
体のアミン(ベンジルアミン、シクロヘキシルアミン
等)変性した樹脂を含有する感光性絶縁樹脂などを挙げ
ることができる。
【0023】絶縁基板の第一の配線パターン側表面に、
上記感光性絶縁樹脂層を形成する方法は、例えば、上記
感光性樹脂を、メチルエチルケトンあるいはシクロヘキ
サノン等の溶剤に溶解し、その溶液をフィルム(支持
体)上に塗布、乾燥して得た感光性転写シートを、絶縁
基板上に、第一の配線パターン表面と感光性絶縁樹脂層
が接触するように重ね合わせ、フィルムを剥ぎ取ること
により、行なうことができる。あるいは、上記感光性樹
脂をセロソルブ等の溶剤に溶解し、その溶液を絶縁基板
の第一の配線パターン側表面に、ロールコータ、カーテ
ンコータを用いて塗布、乾燥することにより、あるいは
スクリーン印刷により、形成することができる。感光性
絶縁樹脂溶液には、塗布適性付与のために界面活性剤、
マット材(微粒子)等を必要に応じて添加しても良い。
感光性絶縁樹脂溶液の塗布乾燥後に、表面を保護するた
めポリプロピレンフィルム等をラミネートしても良い。
【0024】絶縁基板の材料としては、絶縁材料、金属
材料等種々の材質を用いることができる。絶縁基板の例
としては、有機基板、無機基板あるいは両者の複合体等
を挙げることができる。ガラエポ基板(ガラスファイバ
ー含有エポキシ基板)やセラミックス基板等が好まし
い。
【0025】図2の(2−1)に示すように、絶縁基板
21に、本発明の支持体11上に微粒子12pを含む水
溶性樹脂層12が設けられた本発明の転写シートを、感
光性絶縁樹脂層23と水溶性樹脂層12が接触するよう
に、重ね合わせる。支持体11上の水溶性樹脂層12の
表面は、微粒子により凹凸化(粗面化)されており、そ
の上に積層された感光性絶縁樹脂層23の水溶性樹脂層
12側表面近傍も、この凹凸に追従して粗面化されてい
る。絶縁基板上に形成された感光性絶縁樹脂層23に、
例えば、バイアホール(孔部)を形成するために露光、
現像すると、この現像時に水溶性樹脂層12は溶解もし
くは剥離除去され、それに伴い微粒子も脱落、もしくは
溶出する。その結果、感光性絶縁樹脂層表面に凹凸が形
成されることになり、金属メッキ膜との良好な接着性が
得られる。
【0026】前記圧着後、支持体11を剥し取り、次い
で図2の(2−2)に示すように画像マスクM1を介し
て露光が行われる。画像マスクはバイアホール(孔部)
を形成するためのものである。支持体11を剥さず、そ
のままにして露光することもできる。その場合、支持体
は透明である必要がある。特に高解像度の画像が必要な
場合は、支持体を剥離して露光することが好ましい。露
光は一般に紫外線光により行なわれる。その光源として
は、超高圧水銀灯等を用いることができ、拡散光、平行
光のいずれでも良い。
【0027】次に、現像液として溶剤またはアルカリ水
溶液を用いて現像を行い、図2の(2−3)に示すよう
に感光性絶縁樹脂層23に第一の配線パターンが露出し
たバイアホール(層間(配線パターン)接続用孔部)2
4を形成する。現像液は、溶剤の場合はクロロセン等の
塩素ル系溶剤等、アルカリ水溶液の場合には現像主剤と
して0.3〜2%程度の炭酸ナトリウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムあるいはテトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイド等を用いた水溶液を用いることが
できる。アルカリ水溶液系現像液には必要に応じて、界
面活性剤やベンジルアルコールのような溶剤を添加する
ことも可能である。現像は、シャワー現像やブラシ現
像、あるいは両者を組み合わせた方法で行うことができ
る。
【0028】現像の際、感光性絶縁樹脂層の画像形成の
ための溶解部分の除去と共に、水溶性樹脂層12の除去
も同時に行われる。現像処理のみでは水溶性樹脂層が多
く残る場合には、この残留分を除き、感光性絶縁樹脂層
の表面を洗浄化し、後工程の無電解メッキの密着を向上
させるため、ここで塩酸等の酸、あるいは水酸化ナトリ
ウム水溶液等の処理液に浸漬等することにより処理こと
が好ましい。
【0029】現像終了後、露光及び加熱を行なって充分
に絶縁樹脂層を硬化(後硬化)させる。後硬化(ポスト
ベイク)の条件は、前記露光機を用いて200〜500
0mj/cm2 の条件下での露光、及び120℃〜20
0℃の範囲での加熱が好ましい。これにより、絶縁性樹
脂の硬化が十分に進み、耐熱性、無電解メッキ時の耐強
アルカリ性が更に向上する。バイヤホールが形成された
感光性絶縁樹脂層23の表面は、凹凸が形成されてお
り、この形状により得られるアンカー効果が、この後工
程での無電解メッキ、電解メッキにより形成される金属
層(第二の配線パターン)との密着力の向上に寄与す
る。
【0030】引き続き無電解メッキ処理及び電解メッキ
処理を行なうことにより、図3の(2−4)に示すよう
に、絶縁樹脂層23上及びその孔部にも無電解メッキ層
及び電解メッキ層からなるメッキ層25を形成して、該
第二の配線パターンとなるメッキ層と前記第一の配線パ
ターンとを接続をする(層間接続部26形成)。無電解
メッキ処理を行う場合、無電解メッキ前に樹脂表面の脱
脂処理、触媒付与、触媒活性化等の前処理を行う。この
工程は特に限定されるものではなく、当業者に公知の市
販の処理液を適宜使用することが可能である。また、必
ずしも脱脂処理を行わなくても良い。この無電解メッキ
の金属としては、銅あるいはニッケル等を用いることが
でき、膜厚は電解メッキが可能であれば良く、通常0.
2〜0.5μm程度である。
【0031】電解メッキは、通常銅が、配線用としては
好適であることから好ましい。電解銅メッキ液は、硫酸
銅浴、ピロリン酸銅浴等を用いることができる。勿論こ
れらに限定されるものではない。
【0032】電解メッキ(例、銅メッキ)後、通常のサ
ブトラクティブ法により、配線を形成する。この際、フ
ォトレジスト層は、市販のフィルム状のフォトレジスト
(DFR)をラミネートして、あるいは液状のフォトレ
ジストを塗布して、メッキ層上に形成される。図3の
(2−5)に示すように、メッキ層上に設けられたフォ
トレジスト層PRに、第二の配線パターンを形成するた
めのマスクM2を介して露光が行なわれる。
【0033】現像処理した後、露出したメッキ層はエッ
チングにより除去される。この結果、図3の(2−6)
に示すように、第二の配線パターン27及び第二の配線
パターンと前記第一の配線パターンとを接続するバイア
ホールを有する層間接続部領域28が形成される。な
お、フォトレジスト材料、現像液、エッチング液は、公
知のものを使用することができる。
【0034】上記工程を繰り返すことにより、多層配線
基板が形成される。以下実施例により、本発明を更に詳
細に説明するが、本発明の技術はこれらに限定されるも
のではない。
【0035】
【実施例】
[実施例1] (I)微粒子含有水溶性樹脂層付きフィルム(転写シー
ト) 1)微粒子分散液の調製 炭酸カルシウム微粒子(平均粒子径:4.4μm;ツネ
ックスE、白石工業(株)製)50gとイオン交換水5
0gを混合し、ペイントシェーカーで30分間分散し
た。 2)微粒子含有水溶性樹脂層付きフィルムの作製 75μmのポリエステルフィルム上に、下記組成の水溶
性樹脂層形成用塗布液をペイントシェーカーにて60分
間分散した後、塗布し、100℃で、10分乾燥して、
5μmの厚さの水溶性樹脂層を形成した。
【0036】 <水溶性樹脂層形成用塗布液の組成> ポリビニルアルコール(10重量%水溶液; 37.5重量部 PVA205、(株)クラレ製) ポリビニルピロリドン(10重量%水溶液; 18.8重量部 K90、信越化学(株)製) ヒドロキシメチルセルロース(5重量%水溶液; 75.0重量部 TC5E、五協産業(株)製) 上記微粒子分散液 59.4重量部 界面活性剤(30重量%溶液;サーフロンS131、 0.65重量部 (株)旭ガラス製) イオン交換水 40.0重量部
【0037】(II)感光性絶縁樹脂層付きフィルム(感
光性転写シート) 75μmのポリエステルフィルム上に、下記組成の感光
性絶縁樹脂層形成用塗布液を塗布し、100℃で、15
分乾燥して、65μmの厚さの感光性絶縁樹脂層を形成
した。
【0038】 <感光性絶縁樹脂層形成用塗布液の組成> スチレン/マレイン酸/ブチルアクリレート共重合体 50.0重量部 (モノマー組成比:40/32/28(モル)、 重量平均分子量:約30000)の無水マレイン酸を 全てベンジルアミンで変性したポリマー (30.9重量%シクロヘキサノン溶液) 光重合開始剤(9−フェニルアクリジン、 0.77重量部 日本シイベルワグナ社製) 多官能モノマー(DPHA、日本化薬(株)製) 10.8重量部 多官能モノマー(R712、日本化薬(株)製) 4.63重量部 界面活性剤(F176PF、大日本インキ化学工業(株)製)2.53重量部 メチルエチルケトン 14.7重量部
【0039】(III )多層配線基板の作製 両面に厚さ18μmの銅層を有する両面銅張り積層板
に、幅100μm及び間隙120μmの配線パターン
(第一の配線パターン)を、公知のサブトラクティブ法
により作製した、この配線上に、上記感光性絶縁樹脂層
を有する感光性転写シートを、配線面と感光性絶縁樹脂
層とが接触するようにラミネーターで貼り付け、支持体
を剥がし取った。次いで、銅張り積層板上に、前記水溶
性樹脂層を有する転写シートを、第一の配線パターン上
の感光性絶縁樹脂層と水溶性樹脂層が接触するように重
ね合わせ、ラミネーターで貼り付けた。次にバイアホー
ル(層間接続用孔部)形成用マスクを介して、感光性絶
縁樹脂層(表面に水溶性樹脂層及びポリエチレンテレフ
タレートフィルムを有する)上に、拡散露光機で紫外線
光を80mJ/cm2 の条件で照射した。ポリエチレン
テレフィタレートフィルムを水溶性樹脂層上から剥ぎ取
り、0.5重量%の炭酸ソーダ水溶液を用いて40℃で
30秒間シャワー現像を行なった。その結果、絶縁樹脂
層に直径約90μmのバイアホールが形成された。次
に、上記拡散露光機を用いて、絶縁樹脂層全面に190
0mJ/cm2 の条件で露光し、次いで160℃で60
分間加熱して、後硬化処理を行なった。
【0040】上記絶縁樹脂層を有する基板を、2.5%
希硫酸水溶液に24℃で2分間浸漬させた後、下記の工
程により、無電解メッキを形成した。 I)前処理剤(PC236、メルテックス社製)に、上記
基板を25℃で2分間浸漬させた後、2分間純水で洗浄
した。 II) 触媒付与剤(アクチベータ444、メルテックス社
製)に、上記基板を25℃で6分間浸漬させた後、2分
間純水で洗浄した。 III)活性化処理剤(PA491、メルテックス社製)
に、上記基板を25℃で10分間浸漬させた後、2分間
純水で洗浄した。 IV) 無電解メッキ液(CU390、メルテックス社製)
に、上記基板を25℃、pH12.8の条件で20分間
浸漬させた後、5分間純水で洗浄した。 V)100℃で15分間乾燥させた。 この結果、絶縁樹脂層上に、膜厚0.3μmの無電解銅
メッキ膜が形成された。
【0041】引き続き、脱脂処理剤(PC455、メル
テックス社製)に、25℃、30秒間浸漬させ、2分間
水洗後、電解銅メッキを行なった。電解銅メッキ液は、
硫酸銅75g/L、硫酸190g/L、塩素イオン約5
0ppm、及びメルテックス社製カバーグリームPCM
5mL/Lの組成で、これを用いて25℃、2.4A/
100cm2 、40分間の条件でメッキを行った。この
結果、約20μmの銅が析出した(図2の(2−4)参
照)。次に、得られたメッキ層を有する基板をオーブン
に入れ、170℃、60分放置してアニール処理を行な
った。ドライフィルムフォトレジストを用い、画像様露
光した後現像を行ない、次いで露出したメッキ層(銅)
のエッチングを行い、第二の配線パターン及び層間接続
部領域を形成した(図2の(2−5)参照)。得られた
絶縁樹脂層上に配線パターン及び層間接続部領域が形成
された基板について、260℃20秒間の半田耐熱試験
を行ったところ配線等の剥がれ、膨れなど発生しなかっ
た。また、JIS−K5400による5mm間隔の碁盤
目テストでも10点の評価であり配線パターンと絶縁樹
脂層間の接着は良好であった。更に、基板を100mm
幅に裁断し、テンシロン引張試験機を用いて引張強度を
測定したところ、0.6kg/cm以上であった。
【0042】更に、この上に再度感光性絶縁樹脂層を形
成し、前記と同様にして第3層目の配線パターンを形成
したが、半田耐熱試験で問題は生じなかった。また、J
ISK5400による5mm間隔の碁盤目テストでも1
0点の評価であり配線パターンと絶縁樹脂層間の接着は
良好であった。
【0043】[実施例2]実施例1において、実施例1
の感光性絶縁樹脂層の露光をポリエチレンテレフィタレ
ートフィルムを水溶性樹脂層上から剥ぎ取りった後行な
った以外は同様にして、多層金属配線基板を作製した。
得られた絶縁樹脂層上に配線パターン及び層間接続部領
域が形成された基板について、260℃20秒間の半田
耐熱試験を行ったところ配線等の剥がれ、膨れなど発生
しなかった。また、JIS−K5400による5mm間
隔の碁盤目テストでも10点の評価であり配線パターン
と絶縁樹脂層間の接着は良好であった。更に、基板を1
00mm幅に裁断し、テンシロン引張試験機を用いて9
0度剥離強度を測定したところ、0.6kg/cm以上
であった。更に、この上に再度感光性絶縁樹脂層を形成
し、前記と同様にして第3層目の配線パターンを形成し
たが、半田耐熱試験で問題は生じなかった。また、JI
S−K5400による5mm間隔の碁盤目テストでも1
0点の評価であり配線パターンと絶縁樹脂層間の接着は
良好であった。
【0044】[比較例1] (I)感光性絶縁樹脂層付きフィルム(転写シート) 75μmのポリエステルフィルム上に、下記組成の感光
性絶縁樹脂層形成用塗布液を塗布し、100℃10分で
乾燥して、65μmの厚さの感光性絶縁樹脂層を形成し
た。 <感光性絶縁樹脂層形成用塗布液の組成> スチレン/マレイン酸/ブチルアクリレート共重合体 50.0重量部 (モノマー組成比:40/32/28(モル)、 重量平均分子量:約30000)の無水マレイン酸を 全てベンジルアミンで変性したポリマー (30.9重量%シクロヘキサノン溶液) 光重合開始剤(9−フェニルアクリジン、 0.77重量部 日本シイベルワグナ社製) 多官能モノマー(DPHA、日本化薬(株)製) 10.8重量部 多官能モノマー(R712、日本化薬(株)製) 4.63重量部 界面活性剤(F176PF、大日本インキ化学工業(株)製)2.53重量部 炭酸カルシウム 15.0重量部 (ツネックスE;PC、白石工業(株)製) メチルエチルケトン 14.7重量部 実施例1の第1の配線パターンを有する両面銅張り積層
板の配線上に、上記転写シートを、配線面と感光性絶縁
樹脂層とが接触するようにラミネーターで貼り付けた。
しかしながら、配線パターンの配線の間に気泡が多数存
在しており、その後の工程を行なうことができなかっ
た。
【0045】[比較例2]実施例1において、感光性転
写シートを用いず、下記の感光性樹脂塗布液を用いて、
実施例1の第1の配線パターンを有する両面銅張り積層
板上に65μmの厚さの感光性絶縁樹脂層を形成した。 <感光性樹脂塗布液> アクリル化クレゾールノボラック型樹脂 65重量部 (分子量:4000、エポキシ当量:約200、アクリル化率:50%) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 16重量部 (分子量:100、エポキシ当量:約500) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 3重量部 ネオペンチルグリコール変性 3重量部 トリメチルールプロパンジアクリレート ミヒラーケトン 1重量部 ベンゾフェノン 5重量部 エポキシ樹脂粉末(平均粒径:5μm) 10重量部 エポキシ樹脂粉末(平均粒径:0.5μm) 5重量部 エチルセロソルブアセテート 100重量部 次にバイアホール(層間接続用孔部)形成用マスクを介
して、感光性絶縁樹脂層上に、拡散露光機で紫外線光を
300mJ/cm2 の条件で照射した。混合溶剤(イソ
プロパノール/水=2/1)を用いて現像を行なった。
次に、上記拡散露光機を用いて、絶縁樹脂層全面に19
00mJ/cm2 の条件で露光し、次いで130℃で6
0分間加熱して、後硬化処理を行なった。この後、クロ
ム酸処理を、70℃で20分間行ない、中和後、実施例
1と同様にメッキ全処理以降の工程を行なって、バイア
ホールの形成、第二の配線パターンの形成を行ない、多
層金属配線基板を作製した。得られた絶縁樹脂層上に配
線パターン及び層間接続部領域が形成された基板につい
て、260℃20秒間の半田耐熱試験を行ったところ配
線等の剥がれ、膨れなどが生じた。また、JIS−K5
400による5mm間隔の碁盤目テストでも9点の評価
であり配線パターンと絶縁樹脂層間の接着は良好であっ
た。更に、基板を100mm幅に裁断し、テンシロン引
張試験機を用いて90度剥離試験を行なって、剥離強度
を測定したところ、0.6kg/cm以上であった。し
かしながら、上記のクロム酸処理を行なわなかった場合
は、メッキ膜の接着性が不可であった。従って、上記方
法による配線パターンの形成では、環境上問題のあるク
ロム酸処理の工程が、欠かせないものであることが明ら
かとなった。
【0046】
【発明の効果】配線パターン形成済みの絶縁基材上に設
けられた感光性絶縁樹脂層表面に、本発明の転写シート
を、ラミネートして、感光性絶縁樹脂層表面に表面が凹
凸の水溶性樹脂層を形成し、露光、現像するだけで、感
光性絶縁樹脂層表面に凹凸とバイアホールとを容易に形
成することが可能である。このため樹脂表面をホーニン
グ等により研磨し、過マンガン酸カリやクロム酸等のよ
うな安全上、環境上好ましくない処理液を用いることな
くて凹凸化させることができ、かつ金属メッキとの接着
力についてもを格段に向上させることができる。従っ
て、本発明によりビルドアップ法による多層配線基板の
製造工程を大きく簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写シートを示す断面模式図である。
【図2】本発明の画像形成方法及び多層配線基板の製造
方法を説明するための断面模式図である。
【図3】本発明の多層配線基板の製造方法(図2に続く
工程)を説明するための断面模式図である。
【符号の説明】
11 支持体 12 水溶性樹脂層 12p 微粒子 21 絶縁基板 22 第一の配線パターン 23 感光性絶縁樹脂層 24 バイアホール 25 メッキ層 26 層間接続部 27 第二の配線パターン 28 層間接続部領域 M1、M2 マスク PR フォトレジスト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程:第一の配線パターンが形成
    された絶縁基板上の該第一の配線パターン上に、感光性
    絶縁樹脂層を設ける工程、 平均粒子径が1〜10μmの微粒子を含有し、その微粒
    子により表面に微細な凹凸が形成された水溶性又はアル
    カリ可溶性樹脂層が透明支持体上に設けられてなる転写
    シートを、該絶縁基板上に、水溶性又はアルカリ可溶性
    樹脂層と感光性絶縁樹脂層とが接触するように重ね合わ
    せて、加熱、加圧により圧着する工程、 該感光性絶縁樹脂層に第一の配線パターンが露出する孔
    部を形成するためのフォトマスクを介して、該感光性絶
    縁樹脂層を透明支持体側から露光した後、該透明支持体
    を剥し取る工程、 露光した感光性絶縁樹脂層を現像液に接触させて、水溶
    性又はアルカリ可溶性脂層と非露光領域の感光性絶縁樹
    脂層とを除去することにより、第一の配線パターンが露
    出する孔部を有し且つ表面に微細な凹凸を持つ絶縁樹脂
    層を形成する工程、 該絶縁樹脂層に露光処理及び加熱処理を行なって、絶縁
    樹脂層を硬化させる工程、 該絶縁樹脂層及び該孔部の表面にメッキ層を形成する工
    程、そして該メッキ層にフォトレジスト層を形成し、画
    像様に露光し、現像した後、露出したメッキ層をエッチ
    ング処理により除去して第二の配線パターンを形成する
    工程、からなる多層配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記の工程:第一の配線パターンが形成
    された絶縁基板上の該第一の配線パターン上に、感光性
    絶縁樹脂層を設ける工程、 平均粒子径が1〜10μmの微粒子を含有し、その微粒
    子により表面に微細な凹凸が形成された水溶性又はアル
    カリ可溶性樹脂層が支持体上に設けられてなるシート
    を、該絶縁基板上に、水溶性又はアルカリ可溶性樹脂層
    と感光性絶縁樹脂層とが接触するように重ね合わせて、
    加熱、加圧により圧着する工程、 該支持体を剥し取った後、該感光性絶縁樹脂層に第一の
    配線パターンが露出する孔部を形成するためのフォトマ
    スクを介して、該感光性絶縁樹脂層を、感光性絶縁樹脂
    層側から露光する工程、 露光された感光性絶縁樹脂層を現像液に接触させて水溶
    性又はアルカリ可溶性樹脂層と非露光領域の感光性絶縁
    樹脂層とを除去することにより、第一の配線パターンが
    露出する孔部を有し且つ表面に微細な凹凸を持つ絶縁樹
    脂層を形成する工程、 該絶縁樹脂層に露光処理及び加熱処理を行なって、絶縁
    樹脂層を硬化させる工程、 該絶縁樹脂層及び該孔部の表面にメッキ層を形成する工
    程、そして該メッキ層にフォトレジスト層を形成し、画
    像様に露光し、現像した後、露出したメッキ層をエッチ
    ング処理により除去して第二の配線パターンを形成する
    工程、からなる多層配線基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 絶縁樹脂層を充分に硬化させるための露
    光処理後もしくは加熱処理後に、絶縁樹脂層をアルカリ
    性水溶液もしくは酸性水溶液で処理する請求項1または
    2に記載の多層配線基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 下記の工程:第一の配線パターンが形成
    された絶縁基板上の該第一の配線パターン上に、感光性
    絶縁樹脂層を設ける工程、 平均粒子径が1〜10μmの微粒子を含有し、その微粒
    子により表面に微細な凹凸が形成された水溶性又はアル
    カリ可溶性樹脂層が透明支持体上に設けられてなるシー
    トを、該絶縁基板上に、水溶性又はアルカリ可溶性樹脂
    層と感光性絶縁樹脂層とが接触するように重ね合わせ
    て、加熱、加圧により圧着する工程、 該感光性絶縁樹脂層を透明支持体側から画像様に露光し
    た後、該透明支持体を剥し取る工程、そして露光された
    感光性絶縁樹脂層を現像液に接触させて水溶性又はアル
    カリ可溶性樹脂層と非露光領域の感光性絶縁樹脂層とを
    除去することにより、配線パターンを有する絶縁基板上
    に表面に微細な凹凸を有する絶縁樹脂画像を形成する工
    程、からなる画像形成方法。
  5. 【請求項5】 下記の工程:第一の配線パターンが形成
    された絶縁基板上の該第一の配線パターン上に、感光性
    絶縁樹脂層を設ける工程、 平均粒子径が1〜10μmの微粒子を含有し、その微粒
    子により表面に微細な凹凸が形成された水溶性又はアル
    カリ可溶性樹脂層が支持体上に設けられてなるシート
    を、該絶縁基板上に、水溶性又はアルカリ可溶性樹脂層
    と感光性絶縁樹脂層とが接触するように重ね合わせて、
    加熱、加圧により圧着する工程、 該支持体を剥し取った後、該感光性絶縁樹脂層を感光性
    絶縁樹脂層側から画像様に露光する工程、そして露光さ
    れた感光性絶縁樹脂層を現像液に接触させて水溶性又は
    アルカリ可溶性と非露光領域の感光性絶縁樹脂層とを除
    去することにより、配線パターンを有する絶縁基板上に
    表面に微細な凹凸を有する絶縁樹脂画像を形成する工
    程、からなる画像形成方法。
  6. 【請求項6】 平均粒子径が1〜10μmの微粒子を含
    有し、その微粒子により表面に微細な凹凸が形成された
    水溶性又はアルカリ可溶性樹脂層が支持体上に設けられ
    てなる転写シート。
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