JPH1169537A - 避雷碍子装置 - Google Patents

避雷碍子装置

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Publication number
JPH1169537A
JPH1169537A JP22876997A JP22876997A JPH1169537A JP H1169537 A JPH1169537 A JP H1169537A JP 22876997 A JP22876997 A JP 22876997A JP 22876997 A JP22876997 A JP 22876997A JP H1169537 A JPH1169537 A JP H1169537A
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JP
Japan
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lightning
lightning arrester
power line
phase
discharge
Prior art date
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Pending
Application number
JP22876997A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiro Hayashi
朋宏 林
Yuji Kudo
祐治 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の信頼性を維持したままコストの低減を
図ることができ、しかも取付け工事に要する手数も削減
できる避雷碍子装置を提供する。 【解決手段】 第1の発明は1条の架空地線を備えた電
力線路に関するもので、鉄塔1に支持された上、中、下
3相の電力線のうち、上相に放電耐量の大きい標準型の
避雷碍子7を取付け、中相及び下相には放電耐量の小さ
い軽責務型の避雷碍子8、9を取付ける。第2の発明は
2条の架空地線を備えた電力線路に関するもので、中相
に放電耐量の大きい標準型の避雷碍子7を取付け、上相
及び下相に軽責務型の避雷碍子8、9を取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力線を落雷によ
る事故から保護するための避雷碍子装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電力線を落雷による事故から保護するた
めに、従来から避雷碍子が用いられている。この避雷碍
子は、非直線の電圧−電流特性を持つ限流素子を備えた
ものであり、高電圧の雷サージ電流のみをアース側に放
電し、これに続く続流を遮断する機能を有するものであ
る。
【0003】ところで、隣接する鉄塔間において電力線
に直撃雷があると、その雷撃による雷サージ電流は電力
線を介して隣接する2つの鉄塔側に流れるが、この場
合、雷サージ電流は電力線上の雷撃地点から近い方の鉄
塔に設けられた避雷碍子に先にフラッシオーバされる。
すると、雷サージ電流はフラッシオーバされた側の避雷
碍子に集中して流れて、その1つの避雷碍子に雷サージ
電流のほぼ80%が加わる。このため、電力線に直撃雷が
あった場合には、雷サージ電流に対する避雷碍子の責務
が厳しくなるものであった。
【0004】因みに、鉄塔や鉄塔先端に架設されている
架空地線に雷撃があった場合には、その雷撃による雷サ
ージ電流は電力線への直撃雷による雷サージ電流と比較
して大きなものとなる場合が多い。しかし、その雷サー
ジ電流のほとんどは鉄塔を流れてそのまま大地に放電さ
れ、避雷碍子には雷サージ電流のほぼ6〜10%程度しか
加わらないため、避雷碍子が雷撃の際に受ける影響は小
さい。
【0005】これに対して電力線に直撃雷があった場合
には、その雷撃による雷サージ電流は鉄塔や架空地線へ
の雷撃による雷サージ電流と比較して小さなものとなる
場合が多い。しかしながら前述のように雷サージ電流の
ほぼ80%が避雷碍子に加わるため、その避雷碍子が雷撃
の際に受ける影響が大きくなるのである。このため避雷
碍子の設計に際しては、上相、中相、下相の電力線のう
ち最も厳しい電力線への直撃雷を想定して、避雷碍子内
に設けられる限流要素の容量を決定しているのが通常で
ある。
【0006】そして従来は、このようにして決定された
容量の限流要素を持つ避雷碍子を標準品として上相、中
相、下相の電力線にそれぞれ取り付けてきた。ところが
標準品の避雷碍子は、電力線が受ける可能性のある最大
の雷撃を想定してこれに耐えるよう設計されているた
め、放電耐量が大きい大型で高価なものである。従って
電力線の3相にそれぞれ標準品の避雷碍子を取り付ける
と、コストが嵩むうえに重量も大きいため取付け工事に
も多くの手数を要するという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、従来の信頼性を維持したままコス
トの低減を図ることができ、しかも取付け工事に要する
手数も削減できる避雷碍子装置を提供するためになされ
たものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決するために架空地線を備えた電力線への落雷事故
を分析した。その結果、図3の雷撃電流−雷撃頻度カー
ブに示すように、雷撃のほとんどは架空地線または鉄塔
の塔頂に集中すること、及び架空地線の雷遮蔽失敗によ
りまれに電力線に落雷することもあるものの、その場合
の雷撃頻度は電力線の相によりかなり異なることを確認
した。
【0009】例えば表1に示す187kV の電力線路におけ
る分析データによると、架空地線が1条の場合、上相の
電力線への雷撃電流を100 %とすると、架空地線への雷
撃電流は160 〜280 %であり、中相の電力線への雷撃電
流は30〜60%、下相の電力線への雷撃電流はわずかに3
〜10%に過ぎない。また架空地線が2条の場合、中相の
電力線への雷撃電流を100 %とすると、架空地線への雷
撃電流は350 〜600 %であり、上相の電力線への雷撃電
流は5 〜20%、下相の電力線への雷撃電流も5 〜20%に
過ぎない。ただし架空地線が2条の場合にはその雷遮蔽
効果により、電力線への落雷頻度は架空地線が1条の場
合よりも小さくなる。
【0010】上記の雷撃条件下において、避雷碍子から
流れる放電電流は表2に示す通り、架空地線が1条の場
合、上相の電力線への放電電流を100 %とすると、中相
の電力線への放電電流は30〜60%、下相の電力線への放
電電流は20〜40%に過ぎない。また架空地線が2条の場
合、避雷碍子から流れる放電電流は表3に示す通り、中
相の電力線への放電電流を100 %とすると、上相の電力
線への放電電流は20〜50%、下相の電力線への放電電流
も20〜50%に過ぎない。従って、従来のように電力線の
3相にそれぞれ標準品の避雷碍子を取り付けた場合に
は、2相分の避雷碍子が過剰な放電耐量を持つこととな
る。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】本発明は上記の知見に基づいて完成された
ものであり、第1の発明は、1条の架空地線を備えた鉄
塔に支持された上、中、下3相の電力線のうち、上相に
放電耐量の大きい標準型の避雷碍子を取付け、中相及び
下相には上相の避雷碍子よりも放電耐量の小さい軽責務
型の避雷碍子を取付けたことを特徴とするものである。
この場合、軽責務型の避雷碍子の放電耐量を、標準型の
避雷碍子の放電耐量の60%以下とすることが合理的であ
る。また第2の発明は、2条の架空地線を備えた鉄塔に
支持された上、中、下3相の電力線のうち、中相に放電
耐量の大きい標準型の避雷碍子を取付け、上相及び下相
には中相の避雷碍子よりも放電耐量の小さい軽責務型の
避雷碍子を取付けたことを特徴とするものであり、この
場合、軽責務型の避雷碍子の放電耐量を、標準型の避雷
碍子の放電耐量の50%以下とすることが合理的である。
【0015】このように本発明の避雷碍子装置は、過去
の電力線落雷事故データの分析シミュレーションに基づ
いて電力線の3相にそれぞれ適切な放電耐量を持つ避雷
碍子を配置したものであるから、電力線の3相にそれぞ
れ標準品の避雷碍子を取り付けていた従来の避雷碍子装
置に比較して大きくコストダウンを図ることができる。
しかも従来通りの信頼性を維持することができる。ま
た、2相分の避雷碍子を小型で軽量のものとすることが
できるので、取付け工事に要する手数も削減できる利点
がある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しつつ、本発明
の好ましい実施形態を示す。図1は第1の発明の実施形
態を示す図であり、1は送電用の鉄塔、2はその頂部に
支持された1条の架空地線、3は上相の電力線、4は中
相の電力線、5は下相の電力線である。各電力線3、
4、5はそれぞれ碍子6により絶縁支持されている。7
は上相の電力線3のための標準型の避雷碍子であり、
8、9はそれぞれ中相及び下相の電力線4、5のための
避雷碍子である。
【0017】各避雷碍子は前記したように非直線の電圧
−電流特性を持つ限流素子を備えたものであり、電力線
3、4、5との間に所定の放電ギャップを形成して設置
されている。そして雷撃時に電力線3、4、5に流れる
高電圧の雷サージ電流のみをアース側に放電し、これに
続く続流を遮断する機能を有するものである。
【0018】これらの避雷碍子のうち、上相には放電耐
量の大きい標準型の避雷碍子7が取付けられ、中相及び
下相には上相の避雷碍子7よりも放電耐量の小さい軽責
務型の避雷碍子8、9が取付けられている。軽責務型の
避雷碍子8、9の放電耐量は、標準型の避雷碍子7の放
電耐量の60%以下とすればよい。具体的には標準型の避
雷碍子7は100A%の放電電流を放電できる能力を有する
ものとし、中相の軽責務型の避雷碍子8は30〜60%、下
相の軽責務型の避雷碍子9は20〜40%の放電電流を放電
できる能力を有するものとしておけばよい。
【0019】このように構成された第1の発明では、中
相及び下相に軽責務型の避雷碍子8、9を取り付けたた
め、それらのコスト及び重量を標準型の避雷碍子7の60
%以下とすることができる。従って大幅な設備コストの
削減が可能となるのみならず、2相分の避雷碍子8、9
を小型で軽量のものとすることができるので、取付け工
事に要する手数も削減できる。しかも各相の故障頻度は
上相を1とすると中相及び下相の故障頻度はいずれも1
未満であり、全相に標準型の避雷碍子を取り付けていた
従来の場合と同等の信頼性を維持することができる。
【0020】図2は第2の発明の実施形態を示す図であ
り、電力線の鉄塔1の頂部に2条の架空地線2、2が支
持されている。この場合には、上相の電力線3は架空地
線2、2による雷遮蔽効果により雷撃から保護され、電
力線の内では中相の電力線4が最も雷撃を受けやすくな
る。
【0021】そこで第2の発明では、中相に放電耐量の
大きい標準型の避雷碍子7を取付け、上相及び下相に中
相の避雷碍子7よりも放電耐量の小さい軽責務型の避雷
碍子8、9を取付けておく。この場合にも軽責務型の避
雷碍子8、9の放電耐量は、標準型の避雷碍子7の放電
耐量の20%〜50%とすればよい。この第2の発明の避雷
碍子装置も、第1の発明の避雷碍子装置と同様に信頼性
を低下させることなく、設備コストの削減、取付け工事
に要する手数の削減を図ることができる。
【0022】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の避雷碍
子装置は各相にそれぞれの落雷特性に対応した放電能力
の避雷碍子を配置したことにより、信頼性を従来よりも
低下させることなく、設備コストの削減及び取付け工事
に要する手数の削減を図ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の避雷碍子装置の説明図である。
【図2】第2の発明の避雷碍子装置の説明図である。
【図3】電力線への落雷事故における雷撃電流−雷撃頻
度カーブである。
【符号の説明】
1 1は電力線の鉄塔、2 架空地線、3 上相の電力
線、4 中相の電力線、5 下相の電力線、6 碍子、
7 標準型の避雷碍子、8 軽責務型の避雷碍子、9
軽責務型の避雷碍子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1条の架空地線を備えた鉄塔に支持され
    た上、中、下3相の電力線のうち、上相に放電耐量の大
    きい標準型の避雷碍子を取付け、中相及び下相には上相
    の避雷碍子よりも放電耐量の小さい軽責務型の避雷碍子
    を取付けたことを特徴とする避雷碍子装置。
  2. 【請求項2】 2条の架空地線を備えた鉄塔に支持され
    た上、中、下3相の電力線のうち、中相に放電耐量の大
    きい標準型の避雷碍子を取付け、上相及び下相には中相
    の避雷碍子よりも放電耐量の小さい軽責務型の避雷碍子
    を取付けたことを特徴とする避雷碍子装置。
  3. 【請求項3】 軽責務型の避雷碍子の放電耐量を、標準
    型の避雷碍子の放電耐量の60%以下とした請求項1に記
    載の避雷碍子装置。
  4. 【請求項4】 軽責務型の避雷碍子の放電耐量を、標準
    型の避雷碍子の放電耐量の50%以下とした請求項2に記
    載の避雷碍子装置。
JP22876997A 1997-08-26 1997-08-26 避雷碍子装置 Pending JPH1169537A (ja)

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JP22876997A JPH1169537A (ja) 1997-08-26 1997-08-26 避雷碍子装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8026308B2 (en) 2004-04-19 2011-09-27 Taisei Chemical Industries, Ltd. Process for producing solid dispersion of finely particulate functional compound
CN113884825A (zh) * 2021-08-20 2022-01-04 云南电网有限责任公司楚雄供电局 一种110kV输电线路雷击同跳耐受性能测试方法和***

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Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040402

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040713