JPH1168474A - 高周波増幅器 - Google Patents

高周波増幅器

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JPH1168474A
JPH1168474A JP22890697A JP22890697A JPH1168474A JP H1168474 A JPH1168474 A JP H1168474A JP 22890697 A JP22890697 A JP 22890697A JP 22890697 A JP22890697 A JP 22890697A JP H1168474 A JPH1168474 A JP H1168474A
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JP
Japan
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input
output
circuit
amplifier
frequency
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JP22890697A
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English (en)
Inventor
Kenichi Sakusabe
建一 作佐部
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波増幅器において、インターセプトポイ
ントを大きくし、線形性を高める。 【解決手段】 高周波増幅器21を、入力整合回路4、
増幅回路22、出力整合回路12から構成する。増幅回
路22を構成する入力側トランジスタ23と出力側トラ
ンジスタ24との間にコイル27を接続する。このコイ
ル27のインダクタンスを変えるとインターセプトポイ
ントが変化する。そこで、コイル27のインダクタンス
値を、このインターセプトポイントが良好となったとき
の値に設定することにより、高周波増幅器21の線形
性、利得を高め、雑音指数、反射係数を低く抑えること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、移動体通
信機器、衛星通信機器等に用いて好適な高周波増幅器に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯電話、コードレス電話等の移
動通信機器では、それぞれ専用の周波数帯域(キャリア
周波数)の通信電波が使用されている。このため、携帯
電話等に内蔵された受信機、送信機のフロントエンドに
は、通信電波に設定された単一の周波数帯域にある高周
波信号のみを増幅する高周波増幅器が設けられている。
【0003】ここで、従来技術による高周波増幅器を、
図7ないし図13を参照しつつ説明する。
【0004】まず、従来技術による高周波増幅器を、図
7のブロック図に基づいて説明する。高周波増幅器は、
後述する増幅回路7と、該増幅回路7の入力側と入力端
子2との間に接続された単一周波数整合回路(入力整合
回路4)と、前記増幅回路7の出力側と出力端子16と
の間に接続された単一周波数整合回路(出力整合回路1
2)とから大略構成されている。
【0005】1は従来技術による高周波増幅器を示し、
該高周波増幅器1は、周波数帯域が1.8GHz〜2.
0GHzの通信電波を取り扱う携帯電話機の受信機側に
設けられている。
【0006】2は高周波増幅器1の入力端子で、該入力
端子2は、例えば、携帯電話機のアンテナ等に接続され
ている。また、入力端子2には、通信電波の受信に応じ
て、周波数帯域が1.8GHz〜2.0GHzとなる高
周波信号が入力される。
【0007】3は入力端子2の直後に接続されたコンデ
ンサを示し、該コンデンサ3は、入力端子2に入力され
る高周波信号に直流分が含まれていた場合に、この直流
分を除去するものである。また、該コンデンサ3は、入
力端子2から入力される高周波信号に損失を与えない程
度の容量、例えば20pF程度に設定されている。
【0008】4は周波数帯域が1.8GHz〜2.0G
Hzの高周波信号について整合をとる入力整合回路を示
し、該入力整合回路4は、前記コンデンサ3と後述する
入力側トランジスタ8のゲート端子G1との間に接続さ
れたコイル5と、コンデンサ3とコイル5とを接続する
接続点Aとアースとの間に接続されたコイル6とから構
成されている。
【0009】ここで、コイル5とコイル6のインダクタ
ンスは、周波数帯域が1.8GHz〜2.0GHzの高
周波信号について入力整合をとるように設定され、例え
ば、コイル5のインダクタンスが12nHに設定され、
コイル6のインダクタンスが10nHに設定されてい
る。
【0010】7は入力整合回路4の出力側に接続された
増幅回路を示し、該増幅回路7は、入力側トランジスタ
8と、該入力側トランジスタ8とカスコード接続された
出力側トランジスタ9と、前記入力側トランジスタ8の
ソース端子S1とアースとの間に接続された抵抗10
と、該抵抗10と並列接続されたバイパスコンデンサ1
1とから構成されている。
【0011】また、入力側トランジスタ8と出力側トラ
ンジスタ9は、それぞれ電界効果トランジスタ(FE
T)が用いられている。さらに、抵抗10とバイパスコ
ンデンサ11は、増幅回路7に入力される高周波信号に
直流バイアスを付与するセルフバイアス回路を構成し、
例えば抵抗10の抵抗値は80Ωであり、バイパスコン
デンサ11の容量は100pFに設定されている。
【0012】12は増幅回路7の出力側に接続され、周
波数帯域が1.8GHz〜2.0GHzの高周波信号に
ついて整合をとる出力整合回路を示し、該出力整合回路
12は、増幅回路7の出力側トランジスタ9のドレイン
端子D2と後述するコンデンサ15との間に接続された
コイル13と、一端側が該コイル13とコンデンサ15
とを接続する接続点Bに接続され、他端側が固定電圧V
dを供給する電源に接続されたコイル14とから構成さ
れている。
【0013】さらに、コイル13とコイル14のインダ
クタンスは、周波数帯域が1.8GHz〜2.0GHz
の高周波信号について出力整合をとるように設定され、
例えば、コイル13のインダクタンスが8.2nHに設
定され、コイル14のインダクタンスが10nHに設定
されている。
【0014】なお、前記入力整合回路4と出力整合回路
12は、単一の周波数に整合させる単一周波数整合回路
として構成されている。
【0015】15は出力整合回路12の出力側に接続さ
れたコンデンサを示し、該コンデンサ15は、増幅回路
7によって高周波信号を増幅するときに、高周波信号に
付加した直流バイアス分を除去するものである。また、
該コンデンサ15は、出力端子16から出力される高周
波信号に損失を与えない程度の容量、例えば20pF程
度に設定されている。
【0016】16は高周波増幅器1の出力端子で、該出
力端子16には、高周波増幅器1の外部に設けられ、変
復調や音声情報の処理等を行う信号処理回路(図示せ
ず)が接続されている。
【0017】従来技術による高周波増幅器1は、上述し
たような構成を有するもので、この高周波増幅器1は、
周波数帯域が1.8GHz〜2.0GHzの高周波信号
についてのみ整合をとり、増幅を行うように構成されて
いる。即ち、該高周波増幅器1は、周波数帯域が1.8
GHz〜2.0GHzの高周波信号について、雑音指数
をできるだけ減少させ、利得をできるだけ増加させると
共に、入力反射係数、出力反射係数をできるだけ減少さ
せるように構成されている。
【0018】ここで、従来技術による高周波増幅器1の
特性について、図9ないし図11に基づいて説明する
に、図9中の特性線aは高周波増幅器1における雑音指
数の周波数特性を示し、図10中の特性線bは高周波増
幅器1における利得の周波数特性を示し、さらに図11
中の特性線c,dは高周波増幅器1における入力反射係
数,出力反射係数の周波数特性をそれぞれ示している。
【0019】この特性によって明らかなように、高周波
信号が1.8GHz〜2.0GHzの周波数帯域におい
て、雑音指数が最小となり、利得が最大となると共に、
入力反射係数、出力反射係数が最小になっていることが
わかる。
【0020】このように、従来技術による高周波増幅器
1は、周波数帯域が1.8GHz〜2.0GHzの高周
波信号についてのみ、優れた増幅効果を発揮するように
構成されている。
【0021】また、図12に示す高周波増幅器1′のよ
うに、増幅回路7を構成する抵抗10およびバイパスコ
ンデンサ11を省略すると共に、入力整合回路4を構成
するコイル6の一端をアースせず、コイル6の一端に、
例えば、(−0.7)Vの固定電圧Vd′を印加するも
のも知られている。このような他の従来技術でも、周波
数帯域が1.8GHz〜2.0GHzの高周波信号につ
いて、優れた増幅効果を発揮する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術に
よる高周波増幅器1は、移動体通信機器に用いられるの
で、入力電力レベルに対する出力電力レベルの特性は歪
を少なくして音質を高める必要がある。このため、入力
電力レベルに対する出力電力レベルの特性を示す指標で
ある、インターセプトポイントPを良好としなければな
らない。
【0023】ここで、インターセプトポイントPについ
て説明する。従来の移動体通信機器に使用される高周波
増幅器1の入力端には、単一の周波数の信号が入力され
る。しかしながら、単一の周波数とはいうものの、実際
には、例えば1.9003GHz 、1.9006GHz
、1.9009GHz 等の極めて隣接する複数の高周
波が情報の搬送波として使用されており、複数の高周波
信号が高周波増幅器1に入力される。
【0024】このとき、例えば、入力電力レベルの等し
い、隣接した1.9003GHz 、1.9006GHz
のような2つの高周波信号が高周波増幅器1に入力され
ると、高周波増幅器1によって増幅された2つの高周波
信号に対応した同じ波形の基本波信号と、高周波増幅器
1によって2つの高周波信号が変調されることによって
生じる同じ波形の3次相互変調歪波信号とが高周波増幅
器1から出力される。
【0025】そこで、図13に示すように、入力電力レ
ベルを変化させたときの値を横軸に、そのときの入力電
力レベルに対応した基本波信号および3次相互変調歪波
信号の出力電力レベルの値を縦軸にプロットすると、基
本波信号の入力電力レベルと出力電力レベルの関係を示
す基本波信号の特性線eと、3次相互変調歪波出力信号
の入力電力レベルと出力電力レベルの関係を示す3次相
互変調歪波出力信号の特性線fとが得られる。特性線
e,fは、入力電力レベルが低い領域Aでは線形性を示
すが、入力電力レベルが高い領域Bでは歪んで出力電力
レベルが飽和する。
【0026】インターセプトポイントPとは、入力電力
レベルが低い領域Aにおける特性線e,fの直線部分を
外挿して得られる交点である。そして、インターセプト
ポイントPが良好ということは、インターセプトポイン
トPを特定する入力電力レベル(以下、入力インターセ
プトポイントという)および出力電力レベル(以下、出
力インターセプトポイントという)が大きいことを意味
する。即ち、インターセプトポイントPが良いと、高周
波増幅器1の特性線e,fは入力電力レベルが高い領域
Bでも歪むことがなく、高周波増幅器1の特性線e,f
の線形性が良好となる。
【0027】ところで、従来技術による高周波増幅器1
では、出力端子16から出力される高周波信号のインピ
ーダンス整合を図る場合、出力整合回路12を構成する
素子定数を設定することにより行っていた。また、イン
ターセプトポイントPを良くする場合には、出力整合回
路12を構成する素子定数を設定することにより行って
いた。このため、出力整合回路12を構成する素子定数
の設定だけでは、両方の特性を同時に満足させることが
難しく、高周波増幅器1の安定度が劣ってしまうという
問題があった。
【0028】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は入力整合回路によって調整され
た雑音整合条件または出力整合回路によって調整された
インピーダンス整合条件を変更することなく、インター
セプトポイントを良好とし、線形性を高めることのでき
る高周波増幅器を提供することを目的としている。
【0029】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明が採用する高周波増幅器は、図1の機能
ブロック図に示すように、増幅回路110と、該増幅回
路110の入力側と入力端子101との間に接続された
入力整合回路(単一周波数整合回路)120と、前記増
幅回路110の出力側と出力端子102との間に接続さ
れた出力整合回路(単一周波数整合回路)130とから
構成される。
【0030】そして、請求項1に係る発明の特徴は、増
幅回路110を、ベース端子が前記入力整合回路120
の出力側に接続され、エミッタ端子が少なくとも交流的
にアースに接続された入力側トランジスタ111と、エ
ミッタ端子が該入力側トランジスタ111のコレクタ端
子に接続され、コレクタ端子が出力整合回路130の入
力側に接続された出力側トランジスタ112と、前記入
力側トランジスタ111と出力側トランジスタ112と
の間に設けたインピーダンス回路113とから構成した
ことにある。
【0031】このように、入力側トランジスタ111と
出力側トランジスタ112との間に接続したインピーダ
ンス回路113の大きさを変えると、インターセプトポ
イントは変化し、インピーダンス回路113の値を該イ
ンターセプトポイントが良好となったときの値に設定す
ることにより、高周波増幅器の線形性を高めることがで
きる。しかも、インピーダンス回路113を入力側トラ
ンジスタ111と出力側トランジスタ112との間に接
続しているから、高周波増幅器の利得を高め、雑音指
数、入力反射係数、出力反射係数を低く抑えることがで
きる。
【0032】また、請求項2に係る発明は、インピーダ
ンス回路113をコイルにより形成したから、コイルの
インダクタンスを変えると、インターセプトポイントは
変化し、このインターセプトポイントが良好になったと
きの値に、コイルのインダクタンスを設定することによ
り、高周波増幅器の線形性を高めることができる。
【0033】請求項3に係る発明は、増幅回路110の
入力側トランジスタ111、出力側トランジスタ112
を電界効果トランジスタにより構成したことにある。
【0034】ここで、入力側トランジスタ111は、ゲ
ート端子が入力整合回路120の出力側に接続され、ソ
ース端子が少なくとも交流的にアースに接続され、出力
側トランジスタ112は、ゲート端子が該入力側トラン
ジスタ111のドレイン端子に接続され、ドレイン端子
が出力整合回路130の入力側に接続されている。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
2ないし図6を参照しつつ詳細に説明する。なお、本実
施例では前述した従来技術と同一の構成要素に同一の符
号を付し、その説明を省略するものとする。
【0036】21は本実施例による高周波増幅器を示
し、該高周波増幅器21は、コンデンサ3を介して入力
端子2に接続された入力整合回路4と、該入力整合回路
4の次段に接続された後述の増幅回路22と、該増幅回
路22の次段に位置して、コンデンサ15を介して出力
端子16に接続された出力整合回路12とから構成され
る。
【0037】22は本実施例による増幅回路で、該増幅
回路22は、入力側トランジスタ23と、該入力側トラ
ンジスタ23とカスコード接続された出力側トランジス
タ24と、前記入力側トランジスタ23のソース端子S
1とアースとの間に接続された抵抗25と、該抵抗25
と並列接続されたバイパスコンデンサ26と、入力側ト
ランジスタ23のドレイン端子D1と出力側トランジス
タ24のソース端子S2との間に接続されたインピーダ
ンス回路となるコイル27とから構成されている。
【0038】ここで、入力側トランジスタ23と出力側
トランジスタ24は、それぞれ電界効果トランジスタ
(FET)が用いられ、入力側トランジスタ23のゲー
ト端子G1は、入力整合回路4のコイル6に接続され、
出力側トランジスタ24のゲート端子G2はアースに接
続され、ドレイン端子D2は出力整合回路12のコイル
13に接続されている。
【0039】また、抵抗25とバイパスコンデンサ26
は、増幅回路22に入力される高周波信号に直流バイア
スを付与するセルフバイアス回路を構成し、例えば抵抗
25の抵抗値は80Ωであり、バイパスコンデンサ26
の容量は100pFに設定されている。
【0040】さらに、コイル27は例えばソレノイドコ
イル等が用いられ、該コイル27のインダクタンスは、
後述する方法によって設定されるもので、大きなインタ
ーセプトポイントが得られるように、本実施例では例え
ば3nHに設定されている。
【0041】ここで、本発明者は、インターセプトポイ
ントを良好とするために、鋭意実験研究した結果、図3
に示すような、コイル27のインダクタンスとインター
セプトポイントとの関係を得た。
【0042】図3の特性は、コイル27のインダクタン
スを変化させたときのインターセプトポイントの依存性
を示したもので、実線の特性線gが出力インターセプト
ポイント、二点鎖線の特性線hが入力インターセプトポ
イントを示している。図3から明らかなように、例え
ば、コイル27のインダクタンスを3nH程度に設定す
れば、大きな出力インターセプトポイントを得ることが
でき、線形性の高い増幅回路22とすることができる。
【0043】次に、図4によりコイル27のインダクタ
ンスと入力反射損失との関係について説明すると、図4
の実線に示す特性線図からも明らかなように、コイル2
7のインダクタンスを変化させても、入力反射損失を大
きく劣化させることはない。従って、コイル27を入力
側トランジスタ23と出力側トランジスタ24との間に
挿入しても、入力反射損失を劣化させることなく、イン
ターセプトポイントを良好とすることができる。この場
合、図4中の点線は、コイル27を接続しない場合の入
力反射係数を表している。
【0044】また、図5によりコイル27のインダクタ
ンスと出力反射損失との関係について説明すると、図5
の実線に示す特性線図からも明らかなように、コイル2
7のインダクタンスを変化させても、出力反射損失を大
きく劣化させることはない。従って、コイル27を挿入
しても、出力反射損失を劣化させることなくインターセ
プトポイントを良好とすることができる。この場合、図
5中の点線は、コイル27を接続しない場合の出力反射
係数を表している。
【0045】そこで、本実施例では、入力側トランジス
タ23のドレイン端子D1と出力側トランジスタ24の
ソース端子S2との間にコイル27を接続し、該コイル
27のインダクタンスを最適な値に設定することによ
り、インターセプトポイントを良好とすることができ
る。
【0046】このように、本実施例の高周波増幅器21
では、出力整合回路12により高周波信号のインピーダ
ンス整合を図り、コイル27により高周波増幅器21の
インターセプトポイントを高めることができ、出力整合
回路12を構成する各素子の値を変更することなく、イ
ンターセプトポイントを大きくできる。この結果、高周
波増幅器21では、高周波信号のインピーダンス整合を
劣化させずに、入出力特性の線形性を高め、高周波増幅
器21の信頼性を高めることができる。
【0047】なお、実施例では、増幅回路22に、抵抗
25とバイパスコンデンサ26からなるセルフバイアス
回路を設けると共に、入力整合回路4のコイル6をアー
スに接続する構成とした。しかし、本発明は実施例に限
らず、図6に示す変形例の高周波増幅器21′のよう
に、増幅回路22を構成する抵抗25およびバイパスコ
ンデンサ26を省略すると共に、入力整合回路4を構成
するコイル6の一端をアースせず、コイル6の一端に、
例えば、(−0.7)Vの固定電圧Vd′を印加する構
成としてもよい。
【0048】また、実施例では、入力側トランジスタ2
3と出力側トランジスタ24を電界効果トランジスタに
より構成するものとして述べたが、入力側トランジスタ
23、出力側トランジスタ24にバイポーラトランジス
タ、高速移動型トランジスタ(HEMT)によって構成
してもよい。
【0049】また、高周波増幅器21を構成するコンデ
ンサ3,15の容量、コイル5,6,13,14のイン
ダクタンスの値、コイル27の値は、一例にすぎず、こ
れらの値に限定するものではない。
【0050】また、高周波増幅器21では、周波数帯域
が1.8GHz〜2.0GHzの高周波信号について整
合をとる場合を例に挙げて説明したが、高周波信号はこ
れに限定するものではなく、0.7GHz〜1.0GH
zの周波数帯域を有する高周波信号について整合をとっ
ても、他の周波数を用いてもよい。この場合には、入力
整合回路4のコイル5,6、出力整合回路12のコイル
13,14等を適宜調整し、雑音指数、利得、入力反射
係数、出力反射係数、インターセプトポイントの各特性
を満足するように設定すればよい。
【0051】また、コイル27はソレノイドコイル等に
限らず、例えば伝送線路等からなるインダクタンス素子
を用い、伝送線路長やインピーダンスを適正化すること
により、コイル27と同等のインダクタンスを得る構成
としてもよい。
【0052】さらに、実施例では、本発明による高周波
増幅器を携帯電話器の受信機に搭載するものとして述べ
たが、本発明はこれに限らず、携帯電話機の送信機や、
その他の移動通信機器、衛星通信器等に適用することが
できる。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に係る発明
によれば、増幅回路を構成する入力側トランジスタと出
力側トランジスタとの間にインピーダンス回路を接続し
たから、インピーダンス回路の値を変えることによりイ
ンターセプトポイントは変化する。そして、インピーダ
ンス回路の値を、インターセプトポイントが良好となっ
たときの値に設定することにより、高周波増幅器の線形
性を高めることができる。しかも、インピーダンス回路
を入力側トランジスタと出力側トランジスタとの間に接
続しても、高周波増幅器の利得を高め、雑音指数、入力
反射係数、出力反射係数を低く抑え、高周波増幅器の信
頼性を高めることができる。
【0054】また、請求項2に係る発明では、インピー
ダンス回路をコイルにより形成したから、コイルのイン
ダクタンスを変えるとインターセプトポイントは変化
し、コイルのインダクタンスを、インターセプトポイン
トが良好となったときの値に設定することにより、高周
波増幅器の線形性を高めることができる。
【0055】請求項3に係る発明のように、前記増幅回
路の入力側トランジスタ、出力側トランジスタを電界効
果トランジスタにより構成しても、高周波増幅器の線形
性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明を示す機能ブロック図であ
る。
【図2】本発明の実施例による高周波増幅器を示す回路
図である。
【図3】高周波増幅器による入力インターセプトポイン
トと出力インターセプトポイントのインダクタンス依存
性を示す特性線図である。
【図4】高周波増幅器による入力反射損失のインダクタ
ンス依存性を示す特性線図である。
【図5】高周波増幅器による出力反射損失のインダクタ
ンス依存性を示す特性線図である。
【図6】実施例による高周波増幅器の変形例を示す回路
図である。
【図7】従来技術による高周波増幅器の概略を示すブロ
ック図である。
【図8】従来技術による高周波増幅器を示す回路図であ
る。
【図9】高周波増幅器による雑音指数の周波数特性を示
す特性線図である。
【図10】高周波増幅器による利得の周波数特性を示す
特性線図である。
【図11】高周波増幅器による入力反射係数、出力反射
係数の周波数特性を示す特性線図である。
【図12】他の従来技術による高周波増幅器を示す回路
図である。
【図13】従来技術による高周波増幅器の入出力特性を
示す特性線図である。
【符号の説明】
4 入力整合回路 12 出力整合回路 21 高周波増幅器 22 増幅回路 23 入力側トランジスタ 24 出力側トランジスタ 27 コイル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増幅回路と、該増幅回路の入力側と入力
    端子との間に接続された入力整合回路と、前記増幅回路
    の出力側と出力端子との間に接続された出力整合回路と
    からなる高周波増幅器において、 前記増幅回路は、ベース端子が前記入力整合回路の出力
    側に接続され、エミッタ端子が少なくとも交流的にアー
    スに接続された入力側トランジスタと、エミッタ端子が
    該入力側トランジスタのコレクタ端子に接続され、コレ
    クタ端子が出力整合回路の入力側に接続された出力側ト
    ランジスタと、前記入力側トランジスタと出力側トラン
    ジスタとの間に設けたインピーダンス回路とから構成し
    たことを特徴とする高周波増幅器。
  2. 【請求項2】 前記インピーダンス回路は、コイルによ
    り形成してなる請求項1記載の高周波増幅器。
  3. 【請求項3】 前記増幅回路の入力側トランジスタ、出
    力側トランジスタを電界効果トランジスタにより構成し
    てなる請求項1または2記載の高周波増幅器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011199338A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 New Japan Radio Co Ltd 増幅器
WO2022145183A1 (ja) * 2020-12-28 2022-07-07 株式会社村田製作所 増幅器

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