JPH1168416A - 誘電体導波管線路 - Google Patents

誘電体導波管線路

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JPH1168416A
JPH1168416A JP9226174A JP22617497A JPH1168416A JP H1168416 A JPH1168416 A JP H1168416A JP 9226174 A JP9226174 A JP 9226174A JP 22617497 A JP22617497 A JP 22617497A JP H1168416 A JPH1168416 A JP H1168416A
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line
frequency signal
dielectric
bent portion
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Takeshi Takenoshita
健 竹之下
Hiroshi Uchimura
弘志 内村
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の誘電体導波管線路では伝送線路中に屈
曲部がある場合、屈曲部から電磁波の放射が起こり、高
周波信号の伝送損失が大きくなる。 【解決手段】 誘電体基板1を挟持する一対の導体層2
と、遮断波長の2分の1以下の繰り返し間隔pで、かつ
一定の幅dで形成された2列の貫通導体群4とを具備
し、2列の貫通導体群4がその一部に屈曲部を有し、屈
曲部に位置する一方の列は1つの貫通導体6を屈曲点と
した折れ線状に、他方の列は1つの貫通導体6を中心と
し、一定の幅dを半径とする円弧状に形成されている誘
電体導波管線路である。屈曲部における電磁波の放射が
ほとんど無く、高周波信号を低伝送損失で伝送できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波帯やミ
リ波帯等の高周波信号を伝達するための誘電体導波管線
路に関するものである。
【0002】
【従来技術】マイクロ波帯やミリ波帯等の高周波信号を
扱う高周波回路において高周波信号を伝送するための伝
送線路には小型で伝送損失が小さいことが求められてお
り、特に回路を構成する基板上または基板内に形成でき
ると小型化の面で有利となることから、従来、そのよう
な伝送線路としてストリップ線路やマイクロストリップ
線路・コプレナ線路・誘電体導波管線路などが用いられ
てきた。
【0003】これらのうちストリップ線路・マイクロス
トリップ線路・コプレナ線路は誘電体基板と導体層から
成る信号線路とグランド導体層とで構成されており、信
号線路とグランド導体層の周囲の空間および誘電体中を
高周波信号の電磁波が伝播するものであるが、これらの
線路は30GHz帯域までの信号伝送に対しては問題ない
が、30GHz以上では伝送損失が生じやすい。
【0004】これに対して導波管型の線路は30GHz以
上のミリ波帯域においても伝送損失が小さい点で有利で
あり、このような導波管の優れた伝送特性を活かし、多
層基板内に形成可能な線路も提案されている。
【0005】例えば特開平6−53711 号公報において、
誘電体基板を一対の導体層で挟み、さらに導体層間を接
続する2列の複数のビアホールによって側壁を形成した
導波管線路が提案されている。この導波管線路によれ
ば、誘電体材料の四方を導体層とビアホールによる疑似
的な導体壁で囲むことによって導体壁内の領域を信号伝
送用の線路としたものであり、構成がいたって簡単とな
って装置全体の小型化も図り得るというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、高周波回路を
構成する場合、伝送線路の配線回路において屈曲部を設
けることが避けられないことが多い。
【0007】ところが、特開平6−53711 号公報に提案
されたような誘電体導波管線路において、その一対の導
体層と2列のビアホールによる疑似的な導体壁で囲まれ
た信号伝送用の線路に単純に屈曲部を設けた場合、電磁
界に乱れが生じることから、伝送損失が大きくなるとい
う問題点があった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みて案出されたもの
であり、その目的は、伝送線路に屈曲部が存在しても高
周波信号の電磁波の放射・漏洩が無く、伝送損失が小さ
い良好な伝送特性を有する誘電体導波管線路を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の問
題点に対して検討を重ねた結果、誘電体導波管線路につ
いて、誘電体基板中に設けた2列のビアホール群の上下
をこれらビアホール群と電気的に導通した一対の導体層
で完全に覆って形成される構造の伝送線路に設けた屈曲
部において2列のビアホール群のビアホールの配列を所
定の配列構造とすることにより、伝送線路に屈曲部が存
在しても高周波信号の電磁波の放射・漏洩がほとんど無
く、低伝送損失の良好な伝送特性とできることを見いだ
した。
【0010】本発明の誘電体導波管線路は、誘電体基板
を挟持する一対の導体層と、高周波信号の伝送方向に前
記高周波信号の遮断波長の2分の1以下の繰り返し間隔
で、かつ前記伝送方向と直交する方向に一定の幅で前記
導体層間を電気的に接続するよう形成された2列の貫通
導体群とを具備し、前記導体層および前記貫通導体群に
囲まれた領域によって高周波信号を伝送する誘電体導波
管線路であって、前記2列の貫通導体群はその一部に屈
曲部を有し、この屈曲部に位置する一方の列は1つの貫
通導体を屈曲点とした折れ線状に形成されており、他方
の列は前記1つの貫通導体を中心とし、前記一定の幅を
半径とする円弧状に形成されていることを特徴とするも
のである。
【0011】また、本発明の誘電体導波管線路は、誘電
体基板を挟持する一対の導体層と、高周波信号の伝送方
向に前記高周波信号の遮断波長の2分の1以下の繰り返
し間隔で、かつ前記伝送方向と直交する方向に一定の幅
で前記導体層間を電気的に接続するよう形成された2列
の貫通導体群とを具備し、前記導体層および前記貫通導
体群に囲まれた領域によって高周波信号を伝送する誘電
体導波管線路であって、前記2列の貫通導体群はその一
部に屈曲部を有し、この屈曲部に位置する一方の列は1
つの貫通導体を屈曲点とした折れ線状に形成されてお
り、他方の列は前記一方の列の前記屈曲点を頂点とし前
記一定の幅を高さとする二等辺三角形の底辺に対応する
折れ線状に形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0012】また、本発明の誘電体導波管線路は、誘電
体基板を挟持する一対の導体層と、高周波信号の伝送方
向に前記高周波信号の遮断波長の2分の1以下の繰り返
し間隔で、かつ前記伝送方向と直交する方向に一定の幅
で前記導体層間を電気的に接続するよう形成された2列
の貫通導体群とを具備し、前記導体層および前記貫通導
体群に囲まれた領域によって高周波信号を伝送する誘電
体導波管線路であって、前記2列の貫通導体群は、その
各列が同心円弧状に配列された屈曲部を有することを特
徴とするものである。
【0013】本発明の誘電体導波管線路によれば、誘電
体基板を挟持する一対の導体層と、高周波信号の伝送方
向に前記高周波信号の遮断波長の2分の1以下の繰り返
し間隔で、かつ前記伝送方向と直交する方向に一定の幅
で前記導体層間を電気的に接続するよう形成された2列
の貫通導体群とを具備することから、これら導体層と貫
通導体群がそれぞれ誘電体導波管のE面とH面もしくは
H面とE面に平行な疑似的な導体壁にあたる部分を形成
する。従って、誘電体基板を用いた平板構造で誘電体導
波管に類似した特性を有する高周波信号用の伝送線路を
得られる。
【0014】そして、本発明の誘電体導波管線路によれ
ば、伝送線路の配線において屈曲部を設けるに際し、2
列の貫通導体群を前記特定構造に配列することにより、
屈曲部における電磁波の放射がほとんど無く、伝送損失
が小さく良好な伝送特性を有するものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照しなが
ら説明する。図1および図2は、それぞれ本発明の誘電
体導波管線路の実施の形態の一例を説明するための概略
斜視図およびその平面図である。これらの図において、
1は誘電体基板、2は誘電体基板1を挟持する一対の導
体層、3は一対の導体層2間を電気的に接続するよう形
成された貫通導体であり、4は高周波信号の伝送方向に
その高周波信号の遮断波長の2分の1以下の繰り返し間
隔pで、かつその伝送方向と直交する方向に一定の幅d
で貫通導体3を配設することにより形成された2列の貫
通導体群である。
【0016】図1によれば、所定の厚みaの平板状の誘
電体基板1を挟持する位置に一対の導体層2・2が形成
されている。導体層2・2は誘電体基板1の少なくとも
伝送線路形成位置を挟む上下面に形成されている。ま
た、導体層2・2間には導体層2・2間を電気的に接続
する貫通導体3が多数設けられている。これら貫通導体
3は、図1および図2に示すように、高周波信号の伝送
方向すなわち線路形成方向にこの線路により伝送される
高周波信号の遮断波長の2分の1以下の所定の繰り返し
間隔pで、かつ前記伝送方向と直交する方向に所定の一
定の間隔(幅)dをもって2列に形成されることによ
り、伝送線路となる貫通導体群4を形成している。
【0017】平行に配置された一対の導体層2・2間に
はTEM波が伝播できるため、貫通導体群4の各列にお
ける貫通導体3の間隔pが遮断波長の2分の1よりも大
きいと、この線路に電磁波を給電してもここで作られる
疑似的な導波管に沿って伝播しなくなる。しかし、貫通
導体3の間隔pが遮断波長の2分の1以下であると電気
的な側壁を形成することとなって、電磁波は伝送線路に
対して垂直方向に伝播することができず、反射しながら
伝送線路方向に伝播されることとなる。その結果、この
ような構造の導体層2と貫通導体群4とにより囲まれる
断面積がa×dのサイズの領域により誘電体導波管と非
常に良く類似した良好な伝送特性が得られる。
【0018】ここで、誘電体基板1の厚みaに対する制
限は特にないが、シングルモードで用いる場合には前記
一定の幅dに対して2分の1程度または2倍程度とする
ことがよく、図1の例では誘電体導波管のH面とE面に
当たる部分が各々導体層2と貫通導体群4で形成され、
幅dに対して厚みaを2倍程度とすれば、誘電体導波管
のE面とH面に当たる部分が各々導体層2と貫通導体群
4で形成されることとなる。
【0019】なお、5は貫通導体群4の各列を形成する
貫通導体3同士を電気的に接続する補助導体層であり、
所望により適宜形成される。また、この図1および図2
の例では貫通導体群4は2列に形成したが、この貫通導
体群4を4列あるいは6列に配設して貫通導体群4によ
る疑似的な導体壁を2重・3重に形成することにより、
導体壁からの電磁波の漏れをより効果的に防止すること
もできる。
【0020】このような導波管線路構造によれば、誘電
体基板1の比誘電率をεr とすると導波管サイズは通常
の導波管の1/εr 1/2 の大きさになる。従って、誘電
体基板1を構成する材料を比誘電率の大きいものとする
ほど、導波管サイズを小さくすることができ、高密度に
配線が形成される多層配線基板または半導体素子収納用
パッケージの伝送線路として利用可能な大きさとなる。
【0021】また、図1および図2に示すように、本発
明の誘電体導波管線路はその伝送線路である貫通導体群
4の一部に屈曲部を有し、この屈曲部の内側に位置する
一方の列は1つの貫通導体6を屈曲点とした折れ線状に
形成されており、外側に位置する他方の列はこの1つの
貫通導体6を中心とする円弧状に形成されていることを
特徴とするものである。そのような屈曲部は、例えば図
2に示すような構造で構成される。
【0022】図2に記載される通り、屈曲部においては
高周波信号の伝送方向に直交する線路の幅が一定の幅d
となるように貫通導体群4が配置されており、屈曲部の
内側に位置する貫通導体群4の列は1つの貫通導体6を
屈曲点とした折れ線状となるように貫通導体3が配設さ
れ、他方、屈曲部の外側に位置する貫通導体群4の列は
屈曲部の内側にあたる列の屈曲点である1つの貫通導体
6を中心として半径dの円弧を描くように配置される。
【0023】なお、貫通導体群4を構成する貫通導体3
は前述のように遮断波長の2分の1以下の繰り返し間隔
pで配設されており、この繰り返し間隔pは良好な伝送
特性を実現するためには一定の繰り返し間隔とすること
が望ましいが、遮断波長の2分の1以下の間隔であれば
適宜変化させたりいくつかの値を組み合わせたりしても
よいことは言うまでもない。従って、屈曲部の外側にあ
たる貫通導体群4の列を構成する貫通導体3の繰り返し
間隔pも、電磁波の放射を十分に抑制して良好な伝送特
性を実現するためには一定の値とすることが望ましい
が、同様に遮断波長の2分の1以下の値で種々変化させ
てもよいものである。
【0024】本発明における誘電体基板1としては、誘
電体として機能し高周波信号の伝送を妨げることのない
特性を有するものであればとりわけ限定するものではな
いが、伝送線路を形成する際の精度および製造の容易性
の点からは、誘電体基板1はセラミックスからなること
が望ましい。
【0025】このようなセラミックスとしてはこれまで
様々な比誘電率を持つセラミックスが知られているが、
本発明の導波管線路によって高周波信号を伝送するため
には常誘電体であることが望ましい。これは、一般に強
誘電体セラミックスは高周波領域では誘電損失が大きく
伝送損失が大きくなるためである。従って、誘電体基板
1の比誘電率εr は4〜100 程度が適当である。
【0026】また、一般に多層配線基板や半導体素子収
納用パッケージに形成される配線層の線幅は最大でも1
mmであることから、比誘電率が100 の材料を用い、上
部がH面すなわち磁界が上側の面に平行に巻く電磁界分
布になるように用いた場合、用いることのできる最小の
周波数は15GHzと算出され、マイクロ波帯の領域でも
利用可能となる。一方、一般的に誘電体基板1として用
いられる樹脂からなる誘電体は、比誘電率εr が2程度
であるため、線幅が1mmの場合、約100 GHz以上で
ないと利用することができないものとなる。
【0027】また、このような常誘電体セラミックスの
中にはアルミナ・シリカ等のように誘電正接が非常に小
さなものが多いが、全ての常誘電体セラミックスが利用
可能であるわけではない。誘電体導波管線路の場合は導
体による損失はほとんどなく、信号伝送時の損失のほと
んどは誘電体による損失であり、誘電体による損失α
(dB/m)は下記のように表わされる。 α=27.3×tanδ/λ/{1−(λ/λc )2 1/2 式中、tanδ:誘電体の誘電正接 λ :誘電体中の波長 λc :遮断波長 規格化された矩形導波管(WRJシリーズ)形状に準ず
ると、上式中の{1−(λ/λc )2 1/2 は0.75程度
である。
【0028】従って、実用に供し得る伝送損失である−
100 (dB/m)以下にするには、下記の関係が成立す
るように誘電体を選択することが必要である。
【0029】f×εr 1/2 ×tanδ≦0.8 式中、fは使用する周波数(GHz)である。
【0030】このような誘電体基板1としては、例えば
アルミナセラミックスやガラスセラミックス・窒化アル
ミニウムセラミックス等があり、例えばセラミックス原
料粉末に適当な有機溶剤・溶媒を添加混合して泥漿状に
なすとともにこれを従来周知のドクターブレード法やカ
レンダーロール法等を採用してシート状となすことによ
って複数枚のセラミックグリーンシートを得、しかる
後、これらセラミックグリーンシートの各々に適当な打
ち抜き加工を施すとともにこれらを積層し、アルミナセ
ラミックスの場合は1500〜1700℃、ガラスセラミックス
の場合は850 〜1000℃、窒化アルミニウムセラミックス
の場合は1600〜1900℃の温度で焼成することによって製
作される。
【0031】また、一対の導体層2としては、例えば誘
電体基板1がアルミナセラミックスから成る場合、タン
グステン等の金属粉末に適当なアルミナ・シリカ・マグ
ネシア等の酸化物や有機溶剤・溶媒等を添加混合してペ
ースト状にしたものを厚膜印刷法により少なくとも伝送
線路を完全に覆うようにセラミックグリーンシート上に
印刷し、しかる後、約1600℃の高温で焼成し、厚み10〜
15μm以上となるようにして形成する。なお、金属粉末
としては、ガラスセラミックスの場合は銅・金・銀が、
窒化アルミニウムセラミックスの場合はタングステン・
モリブデンが好適である。また、導体層2の厚みは一般
的に5〜50μm程度とされる。
【0032】また、貫通導体3としては、例えばビアホ
ール導体やスルーホール導体等により形成すればよく、
その断面形状も製作が容易な円形の他、矩形や菱形等の
多角形であってもよい。これら貫通導体3は、例えばセ
ラミックグリーンシートに打ち抜き加工を施して作製し
た貫通孔に前記導体層2と同様の金属ペーストを埋め込
み、しかる後、誘電体基板1と同時に焼成し形成する。
なお、貫通導体3は直径50〜300 μmが適当である。
【0033】次に、本発明の誘電体導波管線路の実施の
形態の他の例を図3に図2と同様の平面図で示す。
【0034】図3に示す構造によれば、本発明の誘電体
導波管線路はその伝送線路である貫通導体群4の一部に
屈曲部を有し、屈曲部においては高周波信号の伝送方向
に直交する線路の幅が一定の幅dとほぼ同じとなるよう
に貫通導体群4が配置されており、この屈曲部の内側に
位置する貫通導体群4の一方の列は図2と同様に1つの
貫通導体7を屈曲点とした折れ線状に貫通導体3が配設
されて形成されており、屈曲部の外側に位置する貫通導
体群4の他方の列はこの1つの貫通導体7を頂点とし一
定の幅dを高さとする二等辺三角形8の底辺8aに対応
する折れ線状に貫通導体3が配設されて形成されている
ことを特徴とするものである。
【0035】図3に示す例は屈曲部の角を斜めにカット
した形状であると言え、図2に示した例における屈曲部
に比較して、屈曲部の製作が容易になるものである。
【0036】次に、本発明の誘電体導波管線路の実施の
形態のさらに他の例を図4に図2・図3と同様の平面図
で示す。
【0037】図4に示す構造によれば、本発明の誘電体
導波管線路はその伝送線路である貫通導体群4の一部に
屈曲部を有し、屈曲部においては高周波信号の伝送方向
に直交する線路の幅が一定の幅dとほぼ同じとなるよう
に貫通導体群4が配置されており、この屈曲部の内側に
位置する貫通導体群4の一方の列はこの列の屈曲した内
側の仮想的な中心点9を中心とし所定の半径rの円弧状
に貫通導体3が配設されて形成されており、屈曲部の外
側に位置する貫通導体群4の他方の列はこの中心点9を
中心とし前記半径rに一定の幅dを加えた半径r+dの
円弧状すなわち内側の列と同心の円弧状に貫通導体3が
配設されて形成されていることによって、貫通導体群4
の列の各列が同心円弧状に配列された屈曲部を有してい
ることを特徴とするものである。
【0038】図4に示す例は屈曲部の内側・外側共に滑
らかな形状に形成されるため、電磁界の乱れが非常に小
さく、伝送損失が小さくなるという利点を有する。
【0039】
【実施例】図1および図2に示した構成の本発明の誘電
体導波管線路について、屈曲部を含む伝送線路の伝送特
性を有限要素法により計算した。導体層2および貫通導
体3の材料には導電率が5.8 ×107 (1/Ωm)の純銅
を用い、誘電体基板1には比誘電率が5で誘電正接が0.
001 の、ほう珪酸ガラス75重量%とアルミナ25重量%と
を焼成して作製したガラスセラミックス焼結体を用い、
誘電体基板1の厚みa=1mm、貫通導体3の直径を0.
16mm、貫通導体群4の繰り返し間隔p=1.58mm、貫
通導体群4の一定の幅d=2mm(WRJ−34規格対
応)とし、線路の長さは30mmとしてSパラメータの周
波数特性を算出した。
【0040】その結果、遮断周波数は約42GHzとな
り、それ以上の周波数では信号が良好に透過することが
分かった。また、屈曲部の出口では入口と同様な電界分
布になっており、屈曲部が電界強度の分布に影響を与え
るのは屈曲部内のみに限られ、屈曲部において伝送線路
の外側に電界強度の分布は見られず、従って、屈曲部に
おける電磁波の放射は無いことも分かった。
【0041】また、同様の構成の誘電体導波管線路試料
を作製してその伝送特性を評価したところ、上記算出結
果と同様の良好な伝送特性が得られた。
【0042】さらに、図3ならびに図4に示した構造の
本発明の誘電体導波管線路についても同様に有限要素法
による計算と作製した試料についての伝送特性の評価を
行なったところ、いずれも屈曲部における電磁波の放射
が無く良好な伝送特性を有することが確認できた。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の誘電体導波
管線路によれば、誘電体基板を一対の導体層で挟持し、
導波管線路の側壁を貫通導体群により形成することによ
って、従来のセラミックス積層技術を応用して容易に作
製することができ、また、導波管線路の一部に設ける屈
曲部の構成について、2列の貫通導体群を前述のように
折れ線状と円弧状、あるいは折れ線状と折れ線状、ある
いは同心円弧状に形成したことによって、屈曲部におけ
る電磁波の放射・漏洩による伝送損失をほとんど無くす
ることができ、高周波信号の良好な伝送特性を有する誘
電体導波管線路を提供することができた。
【0044】中でも、誘電体基板に比誘電率の高いセラ
ミックスを用いることによって、高密度配線の多層配線
基板や半導体素子収納用パッケージ等に好適なものとな
り、マイクロ波帯からミリ波帯まで安定した伝送特性の
導波管線路を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体導波管線路の実施の形態の例を
説明するための概略斜視図である。
【図2】本発明の誘電体導波管線路の実施の形態の例を
説明するための図1の平面図である。
【図3】本発明の誘電体導波管線路の実施の形態の他の
例を説明するための図2と同様の平面図である。
【図4】本発明の誘電体導波管線路の実施の形態のさら
に他の例を説明するための図2と同様の平面図である。
【符号の説明】
1・・・・・誘電体基板 2・・・・・導体層 3・・・・・貫通導体 4・・・・・貫通導体群 6、7・・・1つの貫通導体(屈曲点) 8・・・・・二等辺三角形 8a・・・・底辺

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板を挟持する一対の導体層と、
    高周波信号の伝送方向に前記高周波信号の遮断波長の2
    分の1以下の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と直交
    する方向に一定の幅で前記導体層間を電気的に接続する
    よう形成された2列の貫通導体群とを具備し、前記導体
    層および前記貫通導体群に囲まれた領域によって高周波
    信号を伝送する誘電体導波管線路であって、前記2列の
    貫通導体群はその一部に屈曲部を有し、該屈曲部に位置
    する一方の列は1つの貫通導体を屈曲点とした折れ線状
    に形成されており、他方の列は前記1つの貫通導体を中
    心とし、前記一定の幅を半径とする円弧状に形成されて
    いることを特徴とする誘電体導波管線路。
  2. 【請求項2】 誘電体基板を挟持する一対の導体層と、
    高周波信号の伝送方向に前記高周波信号の遮断波長の2
    分の1以下の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と直交
    する方向に一定の幅で前記導体層間を電気的に接続する
    よう形成された2列の貫通導体群とを具備し、前記導体
    層および前記貫通導体群に囲まれた領域によって高周波
    信号を伝送する誘電体導波管線路であって、前記2列の
    貫通導体群はその一部に屈曲部を有し、該屈曲部に位置
    する一方の列は1つの貫通導体を屈曲点とした折れ線状
    に形成されており、他方の列は前記一方の列の前記屈曲
    点を頂点とし前記一定の幅を高さとする二等辺三角形の
    底辺に対応する折れ線状に形成されていることを特徴と
    する誘電体導波管線路。
  3. 【請求項3】 誘電体基板を挟持する一対の導体層と、
    高周波信号の伝送方向に前記高周波信号の遮断波長の2
    分の1以下の繰り返し間隔で、かつ前記伝送方向と直交
    する方向に一定の幅で前記導体層間を電気的に接続する
    よう形成された2列の貫通導体群とを具備し、前記導体
    層および前記貫通導体群に囲まれた領域によって高周波
    信号を伝送する誘電体導波管線路であって、前記2列の
    貫通導体群は、その各列が同心円弧状に配列された屈曲
    部を有することを特徴とする誘電体導波管線路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6774748B1 (en) 1999-11-15 2004-08-10 Nec Corporation RF package with multi-layer substrate having coplanar feed through and connection interface
US6992548B2 (en) 2002-12-16 2006-01-31 Tdk Corporation RF module and method for arranging through holes in RF module
JP2010232778A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Kyocera Corp 導波管型ラットレース回路

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