JPH1164377A - 積層型コネクターおよび回路基板検査用アダプター装置 - Google Patents

積層型コネクターおよび回路基板検査用アダプター装置

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JPH1164377A
JPH1164377A JP9223814A JP22381497A JPH1164377A JP H1164377 A JPH1164377 A JP H1164377A JP 9223814 A JP9223814 A JP 9223814A JP 22381497 A JP22381497 A JP 22381497A JP H1164377 A JPH1164377 A JP H1164377A
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substrate
insulating layer
short
wiring portion
electrode
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JP9223814A
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Kazumi Hanawa
一美 塙
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Original Assignee
JSR Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/11Printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K1/111Pads for surface mounting, e.g. lay-out
    • H05K1/112Pads for surface mounting, e.g. lay-out directly combined with via connections
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4611Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards
    • H05K3/4614Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards the electrical connections between the circuit boards being made during lamination

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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Combinations Of Printed Boards (AREA)
  • Measuring Leads Or Probes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線部を大きい自由度でかつ容易に形成する
ことができ、基板の配線部のビアホールランドと絶縁層
の短絡部との接続を確実に達成することのできる積層型
コネクターおよびこれを具えた回路基板検査用アダプタ
ー装置の提供。 【解決手段】 積層型コネクターは、ビアホールランド
を有する配線部が上面に形成された基板と、この配線部
を含む基板上に積重して設けられた少なくとも1つの絶
縁層とを具えてなり、絶縁層には、基板の配線部におけ
るビアホールランドに接続された、絶縁層をその厚み方
向に貫通して伸びる短絡部が形成され、短絡部は、基板
の配線部におけるビアホールランドから上方に突出する
よう設けられたメタルポストと、絶縁層の上面から下方
に伸びてメタルポストの上部に接合された仲介用導電体
とよりなる。アダプター装置は、上記の積層型コネクタ
ーよりなるアダプター本体の上面に異方導電性エラスト
マー層が一体的に設けられてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型コネクター
およびこの積層型コネクターを具えた回路基板検査用ア
ダプター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にプリント回路基板などの回路基板
においては、図21に示すように、回路基板90の中央
部に機能素子が高度の集積度で形成された機能素子領域
91が設けられると共に、その周縁部に機能素子領域9
1のための多数のリード電極92が配列されてなるリー
ド電極領域93が形成される。そして、現在において
は、機能素子領域91の集積度の増大に伴ってリード電
極領域93のリード電極数が増加し高密度化する傾向に
ある。
【0003】このような回路基板のリード電極と、これ
に接続すべき他の回路端子などとの電気的な接続を達成
するために、従来、各リード電極領域上に異方導電性シ
ートを介在させることが行われている。この異方導電性
シートは、厚さ方向にのみ導電性を示すもの、あるいは
加圧されたときに厚さ方向にのみ導電性を示す多数の加
圧導電性導電部を有するものであり、種々の構造のもの
が例えば特公昭56−48951号公報、特開昭51−
93393号公報、特開昭53−147772号公報、
特開昭54−146873号公報などにより、知られて
いる。
【0004】然るに、上記の異方導電性シートは、それ
自体が単独の製品として製造され、また単独で取り扱わ
れるものであって、電気的接続作業においては回路基板
に対して特定の位置関係をもって保持固定することが必
要である。しかしながら、独立した異方導電性シートを
利用して回路基板の電気的接続を達成する手段において
は、検査対象である回路基板におけるリード電極の配列
ピッチ(以下「電極ピッチ」という。) 、すなわち互い
に隣接するリード電極の中心間距離が小さくなるに従っ
て異方導電性シートの位置合わせおよび保持固定が困難
となる、という問題点がある。
【0005】また、一旦は所望の位置合わせおよび保持
固定が実現された場合においても、温度変化による熱履
歴を受けた場合などには、熱膨張および熱収縮による応
力の程度が、検査対象である回路基板を構成する材料と
異方導電性シートを構成する材料との間で異なるため、
電気的接続状態が変化して安定な接続状態が維持されな
い、という問題点がある。
【0006】更に、検査対象である回路基板に対して安
定な接続状態が維持され得るとしても、例えば実装密度
の高いプリント回路基板のように、複雑で微細なパター
ンの被検査電極群を有する回路基板に対しては、当該被
検査電極の各々との電気的な接続を確実に達成すること
が困難であるため、所要の検査を十分に行うことができ
ない、という問題点がある。
【0007】そして、従来、以上のような問題を解決す
るために、下面に規格化された標準格子点上に配置され
た端子電極を有し、上面には検査対象回路基板の被検査
電極に対応する接続用電極が設けられたアダプター本体
を形成し、このアダプター本体の上面上に一体的に異方
導電性エラストマー層を設けることにより、回路基板検
査用アダプター装置を構成することが提案されている。
【0008】このような構成によれば、検査対象である
回路基板におけるリード電極などの被検査電極が、電極
ピッチが微小であり、かつ微細で高密度の複雑なパター
ンのものである場合にも、当該回路基板について所要の
電気的接続を確実に達成することができ、また温度変化
による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的
接続状態が安定に維持され、従って接続信頼性が高い、
という点においてきわめて有利な回路基板検査用アダプ
ター装置が提供される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】而して、このような回
路基板検査用アダプター装置においては、検査対象であ
る回路基板の被検査電極に対応したパターンすなわち電
極ピッチが微小で複雑なパターンの接続用電極と、例え
ば電極ピッチが2.54mm、1.80mmまたは1.
27mmの標準格子点上に配置された端子電極とを電気
的に接続することが必要であるため、アダプター本体と
して、上面に適宜の配線部を有する基板上に、当該基板
の配線部に接続された短絡部を有する絶縁層が積重され
てなる積層型コネクターが用いられている。そして、か
かる積層型コネクターにおいて、絶縁層に短絡部を形成
する方法としては、一般に、スルーホール法が採用され
ている。このスルーホール法は、基板と絶縁層とのコネ
クター用積層体を形成し、このコネクター用積層体に対
して例えばドリリング装置によってその厚み方向に貫通
するスルーホールを形成した上で、当該スルーホールの
内面に例えば銅メッキ法によって銅の堆積物を形成する
方法である。
【0010】しかしながら、このようなスルーホール法
では、基板に、短絡部として使用されない導体が形成さ
れること、積層体全体を貫通するスルーホールを形成す
るためには、強度の高いドリルすなわち径の大きいドリ
ルを用いることが必要となる結果、絶縁層に外径の小さ
い短絡部を形成することが困難であること、などの理由
により、基板表面の配線部および絶縁層の上面の配線部
を大きい自由度で形成することができず、検査対象であ
る回路基板の被検査電極が極めて高密度のものである場
合において、これに対応する積層型コネクターを製造す
るためには、絶縁層の数を増やすことが必要となり、配
線設計に要する時間および費用、アダプター本体の製造
に要する時間および費用が多大なものとなる、という問
題がある。
【0011】一方、スルーホール法の他に、絶縁層に短
絡部を形成する方法としては、いわゆるブラインドバイ
アホールによる方法(以下、「ブラインドバイアホール
法」という。)が知られている。このブラインドバイア
ホール法は、例えば数値制御型ドリリング装置によっ
て、前記コネクター用積層体における絶縁層のみにドリ
ル穴(ブラインドバイアホール)を形成し、このドリル
穴の内面に金属の堆積物を形成する方法である。然る
に、このようなブラインドバイアホール法によって、基
板の配線部のビアホールランドの直上位置に、絶縁層の
短絡部を形成する場合には、以下のような問題がある。 (1)絶縁層に形成されるドリル穴は、絶縁層の上面か
らビアホールランドに到達しかつ当該ビアホールランド
を貫通しない範囲の深さのものであることが必要であ
り、しかも、ビアホールランドの厚みは10μm程度で
あるので、所要のドリル穴を確実に形成することは極め
て困難である。 (2)絶縁層の配線部を大きい自由度で形成するために
は、当該絶縁層に外径の小さい短絡部を形成することが
肝要であるが、絶縁層に外径の小さい短絡部を形成する
ために、ビアホールランドの内径より小さい内径のドリ
ル穴を形成すると、ビアホールランドに接続された短絡
部が形成されず、そのため、所要の層間接続を確実に達
成することが困難となる。
【0012】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、その第1の目的は、回路基板の検
査に用いられる積層型コネクターであって、検査対象で
ある回路基板におけるリード電極などの被検査電極が、
電極ピッチが微小であり、かつ微細で高密度の複雑なパ
ターンのものである場合にも、配線部を大きい自由度で
かつ容易に形成することができ、しかも、基板の配線部
のビアホールランドと絶縁層の短絡部との接続を確実に
達成することのできる積層型コネクターを提供すること
にある。本発明の第2の目的は、検査対象である回路基
板におけるリード電極などの被検査電極が、電極ピッチ
が微小であり、かつ微細で高密度の複雑なパターンのも
のである場合にも、当該回路基板について所要の電気的
接続を確実に達成することができ、また温度変化による
熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続状
態が安定に維持され、従って接続信頼性が高く、しかも
有利にかつ確実に製造することのできる回路基板検査用
アダプター装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の積層型コネクタ
ーは、ビアホールランドを有する配線部が上面に形成さ
れた基板と、この配線部を含む基板上に積重して設けら
れた少なくとも1つの絶縁層とを具えてなり、前記絶縁
層には、前記基板の配線部におけるビアホールランドに
接続された、当該絶縁層をその厚み方向に貫通して伸び
る短絡部が形成されており、当該短絡部は、前記基板の
配線部におけるビアホールランドから上方に突出するよ
う設けられたメタルポストと、当該絶縁層の上面から下
方に伸びて前記メタルポストの上部に接合された仲介用
導電体とにより構成されていることを特徴とする。
【0014】そして、上記の積層型コネクターは、基板
の上面に、ビアホールランドを有する配線部を形成した
後、当該配線部のビアホールランドから上方に突出する
ようメタルポストを形成する第1工程と、前記配線部お
よびメタルポストを含む基板の上面に、絶縁層を形成す
る第2工程と、前記絶縁層における前記メタルポストが
形成された位置に、当該メタルポストに到達する深さの
穴を形成し、この穴の内部に仲介用導電体を形成するこ
とにより、前記配線部のビアホールランドに接続され
た、当該絶縁層をその厚み方向に貫通して伸びる短絡部
を形成する第3工程とを有する方法により製造すること
ができる。
【0015】本発明の回路基板検査用アダプター装置
は、検査対象回路基板と電気的検査装置との間に介在さ
れて当該回路基板の被検査電極と電気的検査装置との電
気的接続を行う回路基板検査用アダプター装置であっ
て、下面に格子点上に配置された端子電極を有すると共
に、上面に検査対象回路基板の被検査電極に対応する接
続用電極を有するアダプター本体と、このアダプター本
体の上面上に一体的に設けられた異方導電性エラストマ
ー層とよりなり、前記アダプター本体は、上記の積層型
コネクターを具えてなり、当該絶縁層に形成された短絡
部は、前記接続用電極に電気的に接続され、当該基板の
配線部は、前記端子電極に電気的に接続されていること
を特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。図1は、本発明の積層型コネクターの一例におけ
る構成を示す説明用断面図であり、図2は積層型コネク
ターの各部の配置の状態を示す説明用部分平面図であ
り、図3は積層型コネクターの一部を拡大して示す説明
用断面図である。この積層型コネクターは、図1に示す
ように、基板10と、この基板10の上面に積重して設
けられた上部絶縁層20と、基板10の下面に積重して
設けられた下部絶縁層30との積層体によって構成され
ている。基板10の材質は寸法安定性の高い耐熱性材料
よりなる板状体であることが好ましく、各種の絶縁性樹
脂を使用することができるが、特にガラス繊維補強型エ
ポキシ樹脂が最適である。上部絶縁層20および下部絶
縁層30は、例えば熱圧着により設けられた熱硬化性樹
脂シートにより形成されている。この熱硬化性樹脂シー
トは寸法安定性の高い耐熱性樹脂よりなることが好まし
く、各種の樹脂シートを使用することができるが、ガラ
ス繊維補強型エポキシプリプレグ樹脂シート、ポリイミ
ドプリプレグ樹脂シート、エポキシプリプレグ樹脂シー
トが好ましい。
【0017】基板10の上面には、例えば円形のビアホ
ールランド12を有する適宜のパターンの上部側配線部
11が形成され、基板10の下面には、例えば円形のビ
アホールランド14を有する適宜のパターンの下部側配
線部13が形成されており、上部側配線部11および下
部側配線部13は、基板10をその厚み方向に貫通して
伸びる例えば円筒状の基板短絡部15により電気的に接
続されている。この基板短絡部15は、上部側配線部1
1のビアホールランド12の直下の位置、下部側配線部
13のビアホールランド14の直上の位置および上部側
配線部11と下部側配線部13と間の適宜の位置に形成
されている。ここで、「ビアホールランド」とは、ビア
ホール上に形成されたランドすなわち基板短絡部上に形
成されたランドを意味する。
【0018】上部側配線部11を含む基板10の上面に
は、上部絶縁層20が形成されている。この上部絶縁層
20の上面には、検査対象である回路基板の被検査電極
(図示せず)のパターンに対応した位置に、接続用電極
21が、当該上面から突出する状態に形成されると共
に、適宜のパターンの上面配線部22が形成されてい
る。そして、当該上部絶縁層20には、その厚み方向に
貫通して伸びる例えば円筒状の短絡部23が設けられて
いる。この短絡部23の上端は、直接または上面配線部
22を介して接続用電極21に連結され、一方、当該短
絡部23の下端は、上部側配線部11のビアホールラン
ド12または上部側配線部11の適宜の個所に連結さ
れ、これにより接続用電極21が上部側配線部11に電
気的に接続されている。
【0019】図3に示すように、上部絶縁層20の短絡
部23は、上部側配線部11のビアホールランド12お
よび上部側配線部11の適宜の個所に、当該上部側配線
部11から上方に突出するよう形成された微小円筒状の
メタルポスト24と、上部側絶縁層20の上面から下方
に伸びてメタルポスト24の上部に接合された、当該メ
タルポスト24の筒孔24Hの内径より大きい外径を有
する円筒状の仲介用導電体25とにより構成されてお
り、この仲介用導電体25の上端が、接続用電極21に
直接または上面配線部(図示省略)を介して連結されて
いる。
【0020】下部側配線部13を含む基板10の下面に
は、下部絶縁層30が形成されている。この下部絶縁層
30の下面には、電気的検査装置すなわち検査用テスタ
ーに適宜の手段によって電気的に接続される端子電極3
1が格子点上に配置されて設けられており、この端子電
極31は、下部絶縁層30をその厚み方向に貫通して伸
びる例えば円筒状の短絡部32によって、基板10の下
部側配線部13のビアホールランド14または下部側配
線部13の適宜の個所に電気的に接続されている。端子
電極31に係る格子点間の距離、すなわち端子電極31
の電極ピッチは、特に限定されるものではなく、種々の
条件に応じて適宜の大きさとすることができるが、例え
ば2.54mm、1.8mmまたは1.27mmであ
る。
【0021】そして、接続用電極21の各々は、上部絶
縁層20の短絡部23(仲介用導電体25およびメタル
ポスト24)、上部側配線部11、基板短絡部15、下
部側配線部13および下部絶縁層30の短絡部32を介
して端子電極31と電気的に接続されている。なお、基
板10の上部側配線部11および下部側配線部13並び
に上部絶縁層20の上面配線部22は、図1において、
いずれも紙面と交わる方向に伸びる状態に形成され得る
ことは勿論であって、図2にはそのような状態が示され
ている。
【0022】実際の構成において、接続用電極21と端
子電極31との電気的な接続は回路基板の検査目的に応
じた態様で達成されればよい。従って、すべての接続用
電極21と端子電極31とが必ず1対1の対応関係で接
続される必要はなく、接続用電極21、上面配線部2
2、上部側配線部11、下部側配線部13および端子電
極31について種々の要請される接続状態を実現するこ
とができる。例えば、上面配線部22を利用して接続用
電極21同士を接続すること、複数の接続用電極21を
1つの上部側配線部11に共通に接続すること、1つの
接続用電極21を複数の上部側配線部11に同時に接続
すること、その他が可能である。
【0023】このような構成の積層型コネクターは、
(1)基板10の上面に、ビアホールランド12を有す
る上部側配線部11を形成した後、当該上部側配線部1
1のビアホールランド12から上方に突出するようメタ
ルポスト24を形成する第1工程と、(2)上部側配線
部11およびメタルポスト24を含む基板10の上面
に、上部絶縁層20を形成する第2工程と、(3)上部
絶縁層20におけるメタルポスト24が形成された位置
に、当該メタルポスト24に到達する深さの穴を形成
し、この穴の内部に仲介用導電体25を形成することに
より、上部側配線部11のビアホールランド12に接続
された、上部絶縁層20をその厚み方向に貫通して伸び
る短絡部23を形成する第3工程とを経由して製造され
る。
【0024】第1工程〜第3工程の詳細は次のとおりで
ある。 第1工程:この第1工程は、最終的には図6に示すよう
に、基板10の上面に、ビアホールランド12を有する
上部側配線部11、並びに上部側配線部11のビアホー
ルランド12および上部側配線部11の適宜の個所から
上方に突出するようメタルポスト24を形成すると共
に、当該基板10を厚み方向に貫通して伸びる基板短絡
部15を形成し、更に、基板10の下面に、ビアホール
ランド14を有する下部側配線部13を形成する工程で
ある。
【0025】具体的には、図4に示すように、例えば銅
などよりなる金属薄層11Aおよび13Aが両面に積層
して設けられた硬質樹脂よりなる平板状の絶縁性の基板
10が用意され、この基板10に、例えば数値制御型ド
リリング装置により、図5に示すように、当該基板10
の厚み方向に貫通する基板短絡部形成用孔15Hが形成
される。次いで、上記基板10に対し、図6に示すよう
に、無電解銅メッキ、電解銅メッキを施すことにより、
基板短絡部形成用孔15Hの内面に銅の堆積体を形成
し、これにより、基板10をその厚み方向に貫通して伸
びる円筒状の基板短絡部15が形成される。また、基板
10の上面の金属薄層11Aに対してフォトリソグラフ
ィーおよびエッチング処理を施してその一部を除去する
ことより、基板短絡部15に接続された、ビアホールラ
ンド12を有する所望の態様に応じたパターンに従う上
部側配線部11が形成される。
【0026】更に、図7にも拡大して示すように、上記
の基板10の上面における上部側配線部11のビアホー
ルランド12および上部側配線部11の適宜の個所にお
いて、フォトリソグラフィーおよび電解銅メッキの手法
により、微小円筒柱状の金属堆積体よりなるメタルポス
ト24が形成される。このメタルポスト24の高さは、
後述する熱硬化性樹脂シートの厚みより小さいものとさ
れ、具体的には、20〜100μmであって、かつ、上
部側配線部11およびビアホールランド12の厚みより
10μm以上大きいものあることが好ましい。メタルポ
スト24の高さが上部側配線部11およびビアホールラ
ンド12の厚みより10μm以上のものでない場合に
は、後述する所要の導電体用ドリル穴を確実に形成する
ことが困難となることがある。一方、メタルポスト24
の高さが100μmを超える場合には、熱硬化性樹脂シ
ートとして相当に厚みの大きいものを用いることが必要
となり、従って、形成される絶縁層の厚みが大きくなる
結果、得られる積層型コネクター全体が大型のものとな
るため、好ましくない。また、メタルポスト24の筒孔
24Hの内径は、80μm以下であることが好ましく、
これにより、後述する仲介用導電体用ドリル穴の内径を
小さくすることが可能となり、その結果、絶縁層に外径
の小さい短絡部を形成することができるので、上部絶縁
層の配線部の形成において、より大きい自由度が得られ
る。
【0027】一方、基板10の下面の金属薄層13Aに
対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処理を施
してその一部を除去することより、基板短絡部15に接
続された、ビアホールランド14を有する所望の態様に
応じたパターンに従う下部側配線部13が形成される。
【0028】第2工程:この第2工程は、最終的には図
9に示すように、上部側配線部11およびメタルポスト
24を含む基板10の上面に、上部絶縁層20を形成す
ると共に、この上部絶縁層20の上面に接続用電極およ
び上面配線部を形成するための金属薄層21Aを形成
し、更に、下部側配線部13を含む基板10の下面に、
下部絶縁層30を形成すると共に、この下部絶縁層30
の下面に端子電極を形成するための金属薄層31Aを形
成する工程である。
【0029】具体的には、図8に示すように、予めメタ
ルポスト24と適合する径の貫通孔23Aをそれぞれ対
応する位置に形成した熱硬化性樹脂シート20Aが、基
板10の上面に重ねられてメタルポスト24が貫通孔2
3A内に挿入された状態とされ、更に、この熱硬化性樹
脂シート20Aの上面に金属箔21Bが重ねられる。一
方、熱硬化性樹脂シート30Aが、基板10の下面に重
ねられ、更に、この熱硬化性樹脂シート30Aの下面に
金属箔31Bが重ねられる。そして、この状態で、例え
ば真空プレス法によって熱圧着処理することにより、当
該熱硬化性樹脂シート20Aおよび熱硬化性樹脂シート
30Aが硬化して、基板10の上面および下面を被着面
として一体的に被着され、更に、当該熱硬化性樹脂シー
ト20Aの上面に金属箔21Bが一体的に被着されると
共に、熱硬化性樹脂シート30Aの下面に金属箔31B
が一体的に被着され、これにより、図9に示すように、
金属薄層21A、上部絶縁層20、基板10、下部絶縁
層30および金属薄層31Aがこの順で積層された圧着
積層体1Aが形成される。このとき、熱硬化性樹脂シー
ト20Aに形成された貫通孔23Aは、図10にも拡大
して示すように、熱圧着によって塞がれることとなり、
これにより、メタルポスト24の上端面が上部絶縁層2
0により被覆された状態となる。
【0030】以上において、上部絶縁層20および下部
絶縁層30を形成するための手段として、熱硬化性樹脂
シート20A,30Aを、被着面に対し、加熱下におい
て圧着する熱圧着手段が利用されるが、これにより、例
えば絶縁性樹脂層形成液を塗布し乾燥させる方法に比し
て、きわめて容易に均一な厚みを有する所要の絶縁層を
確実に形成することができる。熱硬化性樹脂シート20
Aとしては、その熱圧着時にメタルポスト24が当該シ
ートを突き抜けない程度の十分な厚みを有するものを用
いることが必要であり、具体的には、形成される絶縁層
の厚みが例えば20〜100μmとなる厚みのものが好
ましく用いられる。また、熱圧着により金属薄層21
A,31Aを形成するための金属箔21B,31Bの厚
みは、例えば9〜35μmであることが好ましい。
【0031】熱硬化性樹脂シート20Aは、これに形成
された貫通孔23Aとメタルポスト34とが位置合わせ
された状態で重ねられることが必要であるが、この位置
合わせは、例えばガイドピンなどによる位置調整手段に
より、容易に達成することができる。また、適当な材質
の熱硬化性樹脂シートを用いる場合には、メタルポスト
24に対応する貫通孔を予め形成しておくことは必須の
ことではない。
【0032】熱硬化性樹脂シート20A,30Aおよび
金属箔21B,31Bを熱圧着するための温度は、当該
熱硬化性樹脂シート20A,30Aの材質にもよるが、
当該熱硬化性樹脂シートが軟化して接着性を帯びる温度
以上であることが必要であり、通常、80〜250℃、
好ましくは140〜200℃程度とすることができる。
この熱圧着工程におけるプレス圧力は、例えば最高5〜
50kg/cm2 程度であり、好ましくは20〜40k
g/cm2 程度である。この熱圧着工程は、常圧雰囲気
下で熱圧着することも可能であるが、実際上、例えば5
〜100Pa、好ましくは10〜50Pa程度の減圧雰
囲気によるいわゆる真空プレス法によることが好まし
く、この場合には、当該熱硬化性樹脂シートと被着面と
の間に気泡が閉じ込められることが有効に防止される。
【0033】第3工程:この第3工程は、最終的には図
13に示すように、上部絶縁層20の上面から下方に伸
びてメタルポスト24の上部に接合された仲介用導電体
25を形成することにより、上部絶縁層20に、上端が
当該上部絶縁層20の上面に形成された金属薄層21に
電気的に接続され、下端が上部側配線部11のビアホー
ルランド12または上部側配線部11の適宜の個所に電
気的に接続された状態の短絡部23を形成する共に、下
部絶縁層30に、下端が当該下部絶縁層30の下面に形
成された金属薄層31Aに電気的に接続され、上端が下
部側配線部13のビアホールランド14または下部側配
線部13の適宜の個所に電気的に接続された状態の短絡
部32を形成する工程である。
【0034】具体的には、上記の圧着積層体1Aに、例
えば数値制御型ドリリング装置により、図11に示すよ
うに、メタルポスト24が形成された位置において、当
該圧着積層体1Aの上面から当該メタルポスト24に到
達する導電体形成用ドリル穴25Hを形成されると共
に、下部側配線部13に関連した位置(ビアホールラン
ド14が形成された位置およびその他の適宜の位置)に
おいて、当該圧着積層体1Aの下面から当該下部側配線
部13に到達する短絡部形成用ドリル穴32Hが形成さ
れる。
【0035】以上において、導電体形成用ドリル穴25
Hの深さは、メタルポスト24に到達し、かつ、上部側
配線部11およびビアホールランド12を貫通しないも
のであればよく、従って、形成すべき導電体形成用ドリ
ル穴25Hの深さの許容範囲が大きいので、数値制御型
ドリリング装置により形成される穴の深さの誤差範囲を
十分にカバーすることができ、その結果、所要の導電体
形成用ドリル穴25Hを確実に形成することができる。
また、導電体形成用ドリル穴25Hの内径は、メタルポ
スト24における筒孔24Hの内径より大きいものであ
って、形成される仲介用導電体の所要の電気的な接続が
達成されるものであれば特に制限されるものではない
が、例えば0.03〜0.5mm、好ましくは0.05
〜0.15mm程度である。また、短絡部形成用ドリル
穴32Hの内径は例えば0.15mmである。
【0036】次に、上記の圧着積層体1Aに、無電解銅
メッキ法、電解銅メッキ法などのメッキ処理を行うこと
により、図12に示すように、導電体形成用ドリル穴2
5Hの内面に銅の堆積体が形成され、これにより、上部
絶縁層20の厚み方向に伸びる円筒状の仲介用導電体2
5が形成され、以てポストメタル24と仲介用導電体2
5とが接合されてなる短絡部23が形成される。一方、
上記のメッキ処理により、短絡部形成用ドリル穴32H
の内面に銅の堆積体が形成され、これにより、下部絶縁
層30を厚み方向に貫通して伸びる円筒状の短絡部32
が形成される。
【0037】以上のようにして、図13に示すように、
上部絶縁層20には、その上面に形成された金属薄層2
1および基板10の上部側配線部11に電気的に接続さ
れた状態の短絡部23が形成されると共に、下部絶縁層
30には、その下面に形成された金属薄層31Aおよび
基板10の下部側配線部13に電気的に接続された状態
の短絡部32が形成される。
【0038】第4工程:この第4工程は、最終的には図
15に示すように、上部絶縁層20の上面に、基板10
における上部側配線部11のビアホールランド12また
は上部側配線部11の適宜の個所に電気的に接続された
状態の接続用電極21を形成すると共に、下部絶縁層3
0の下面に、基板10における下部側配線部13のビア
ホールランド14または下部側配線部13の適宜の個所
に電気的に接続された状態の端子電極31を形成する工
程である。
【0039】具体的には、圧着積層体1Aの上面の金属
薄層21Aに対してフォトリソグラフィーおよびエッチ
ング処理を施してその一部を除去することより、図14
に示すように、検査対象である回路基板の被検査電極に
対応したパターンの接続用電極基層21Cおよび上面配
線部22が形成される。この接続用電極基層21Cは、
短絡部23またはこれと上面配線部22とを介して、基
板10における上部側配線部11のビアホールランド1
2または上部側配線部11の適宜の個所に電気的に接続
された状態である。そして、図15に示すように、上記
の接続用電極基層21Cの上面に、例えばメッキ法によ
り金属を堆積させることにより、金属層としての厚みを
大きくして所要の接続用電極21が形成される。
【0040】また、下部絶縁層30の下面の金属薄層3
1Aに対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処
理が施されることにより、格子点上に配置された端子電
極31が短絡部32に連結された状態で形成される。こ
の端子電極31の電極ピッチは、例えば2.54mm、
1.8mmまたは1.27mmである。
【0041】以上において、接続用電極21または上面
配線部22を形成する金属層の厚みを個別的に大きくす
ることが望まれる場合がある。例えば接続用電極21
は、後述するエラストマー層40の機能との関係から、
表面の配線層から更に20μm以上突出していることが
好ましい。このような場合には、例えば増加させるべき
厚みに対応する膜厚のフォトレジスト膜を形成してこれ
に同一のパターニングを行うことにより、当該金属層の
表面を露出させる孔を形成し、この孔を介して当該金属
層の表面上にメッキ法などによって金属を充填して堆積
させ、その後にフォトレジスト膜を除去すればよい。こ
のような方法により、例えば接続用電極21を表面から
突出した所期の状態に形成することが容易である。
【0042】また、第4工程、すなわち上部絶縁層20
の上面に接続用電極21および上面配線部22を形成す
ると共に、下部絶縁層30の下面に端子電極31を形成
する工程は独立して設けられる必要はなく、その一部ま
たは全部を第2工程または第3工程において行うことが
できる。
【0043】このようにして、基板10と、この基板1
0の上面に積重して設けられた上部絶縁層20と、基板
10の下面に積重して設けられた下部絶縁層30との積
層体よりなり、上面および下面にそれぞれ接続用電極2
1および端子電極31を有すると共に、当該接続用電極
21が、短絡部23(仲介用導電体25およびメタルポ
スト24)、ビアホールランド12を含む上部側配線部
11、基板短絡部23、ビアホールランド14を含む下
部側配線部13および短絡部32を介して端子電極31
に電気的に接続された積層型コネクターが製造される。
【0044】このような積層型コネクターによれば、上
部絶縁層20の短絡部23は、基板10における上部側
配線部11のビアホールランド12または上部側配線部
11の適宜の個所から上方に突出するよう設けられたメ
タルポスト24と、上部絶縁層20の上面から下方に伸
びてメタルポスト24の上部に接合された仲介用導電体
25とにより構成されており、当該積層型コネクター全
体を貫通するスルーホールによるものではないので、基
板10の上部側配線部11および下部側配線部13を大
きい自由度でかつ容易に形成することができる。また、
仲介用導電体25は、上部絶縁層20に導電体用ドリル
穴25Hを形成してその内部に設けることができ、この
導電体用ドリル穴25Hの深さは、メタルポスト24に
到達し、かつ、上部側配線部11を貫通しないものであ
ればよく、従って、形成すべき導電体用ドリル穴25H
の深さの許容範囲が大きいため、数値制御型ドリリング
装置により形成される穴の深さの誤差範囲を十分にカバ
ーすることができ、その結果、所要の導電体形成用ドリ
ル穴35が確実に形成されるので、基板10における上
部側配線部11のビアホールランド12および上部側配
線部11の適宜の個所に接続された短絡部23を確実に
形成することができる。更に、仲介用導電体25の外径
は、メタルポスト24の筒孔24Hより大きくすること
が必要であるが、筒孔24の内径が相当に小さいメタル
ポスト24を形成することが可能であり、これにより、
外径の小さい仲介用導電体25を形成することができる
ので、上部絶縁層20の上面配線部22を大きい自由度
で形成することができる。
【0045】次に、本発明の回路基板検査用アダプター
装置について説明する。図16は、本発明の回路基板検
査用アダプター装置の一例における構成を示す説明用断
面図である。この回路基板検査用アダプター装置は、ア
ダプター本体1と、このアダプター本体1の上面上に設
けられた異方導電性エラストマー層(以下、単に「エラ
ストマー層」という)40とにより構成されている。
【0046】具体的に説明すると、アダプター本体1
は、図1に示す構成の積層型コネクターよりなり、この
アダプター本体1の表面には、エラストマー層40が一
体的に接着乃至密着した状態で形成されている。このエ
ラストマー層40は、図17に示すように、絶縁性の弾
性高分子物質E中に導電性粒子Pが密に充填されてなる
多数の導電部41が接続用電極21上に位置された状態
で、かつ、隣接する導電部41が相互に絶縁部42によ
って絶縁された状態とされている。各導電部41におい
ては、導電性粒子Pが厚さ方向に並ぶよう配向されてお
り、厚さ方向に伸びる導電路が形成されている。この導
電部41は、厚さ方向に加圧されて圧縮されたときに抵
抗値が減少して導電路が形成される、加圧導電部であっ
てもよい。これに対して、絶縁部42は、加圧されたと
きにも厚さ方向に導電路が形成されないものである。
【0047】上記エラストマー層40の導電部41にお
いては、導電性粒子Pの充填率が10体積%以上、特に
15体積%以上であることが好ましい。導電部を加圧導
電部とする場合において、導電性粒子の充填率が高いと
きには、加圧力が小さいときにも確実に所期の電気的接
続を達成することができる点では好ましい。しかし、接
続用電極21の電極ピッチが小さくなると、隣接する導
電部間に十分な絶縁性が確保されなくなるおそれがあ
り、このため、導電部41における導電性粒子Pの充填
率は40体積%以下であることが好ましい。
【0048】このような構成の回路基板検査用アダプタ
ー装置においては、その上面にエラストマー層40が一
体的に形成されており、しかも当該上面の接続用電極2
1上にエラストマー層40の導電部41が配置されてい
るため、電気的接続作業時にエラストマー層40の位置
合わせおよび保持固定を行うことが全く不要であり、従
ってリード電極領域の電極ピッチが微小である場合に
も、所要の電気的接続を確実に達成することができる。
また、エラストマー層40はアダプター本体1と一体で
あるため、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対
しても、良好な電気的接続状態が安定に維持され、従っ
て常に高い接続信頼性を得ることができる。
【0049】図示の例においては、エラストマー層40
の外面において、導電部41が絶縁部42の表面から突
出する突出部を形成している。このような例によれば、
加圧による圧縮の程度が絶縁部42より導電部41にお
いて大きいために十分に抵抗値の低い導電路が確実に導
電部41に形成され、これにより、加圧力の変化乃至変
動に対して抵抗値の変化を小さくすることができ、その
結果、エラストマー層40に作用される加圧力が不均一
であっても、各導電部41間における導電性のバラツキ
の発生を防止することができる。
【0050】このように導電部41が突出部を形成する
場合には、当該突出部の突出高さhは、エラストマー層
40の全厚t(t=h+d、dは絶縁部42の厚さであ
る。)の8%以上であることが好ましい。また、エラス
トマー層40の全厚tは、接続用電極21の中心間距離
として定義される電極ピッチpの300%以下、すなわ
ちt≦3pであることが好ましい。このような条件が充
足されることにより、エラストマー層40に作用される
加圧力が変化した場合にも、それによる導電部41の導
電性の変化が十分に小さく抑制されるからである。
【0051】導電部41が突出部を形成する場合におい
ては、突出部の平面における全体が導電性を有すること
は必ずしも必要ではなく、例えば突出部の周縁には、電
極ピッチの20%以下の導電路非形成部分が存在してい
てもよい。また、隣接する導電部41間の離間距離rの
最小値は、当該導電部41の幅Rの10%以上であるこ
とが好ましい。このような条件が満足されることによ
り、加圧されて突出部が変形したときの横方向の変位が
原因となって隣接する導電部41同士が電気的に接触す
るおそれを十分に回避することができる。以上の例にお
いて、導電部41の平面形状は接続用電極21と等しい
幅の矩形状とすることができるが、必要な面積を有する
円形、その他の適宜の形状とすることができる。
【0052】導電部41の導電性粒子としては、例えば
ニッケル、鉄、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子も
しくはこれらの合金の粒子、またはこれらの粒子に金、
銀、パラジウム、ロジウムなどのメッキを施したもの、
非磁性金属粒子もしくはガラスビーズなどの無機質粒子
またはポリマー粒子にニッケル、コバルトなどの導電性
磁性体のメッキを施したものなどを挙げることができ
る。後述する方法においては、ニッケル、鉄、またはこ
れらの合金などよりなる導電性磁性体粒子が用いられ、
また接触抵抗が小さいなどの電気的特性の点で金メッキ
された粒子を好ましく用いることができる。また、磁気
ヒステリシスを示さない点から、導電性超常磁性体より
なる粒子も好ましく用いることができる。
【0053】導電性粒子の粒径は、導電部41の加圧変
形を容易にし、かつ導電部41において導電性粒子間に
十分な電気的な接触が得られるよう、3〜200μmで
あることが好ましく、特に10〜100μmであること
が好ましい。
【0054】導電部41を構成する絶縁性で弾性を有す
る高分子物質としては、架橋構造を有する高分子物質が
好ましい。架橋高分子物質を得るために用いることがで
きる硬化性の高分子物質用材料としては、例えばシリコ
ーンゴム、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン
共重合体ゴム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、ク
ロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、軟質液状エ
ポキシ樹脂などを挙げることができる。具体的には、硬
化処理前には液状であって、硬化処理後にアダプター本
体1の上面と密着状態または接着状態を保持して一体と
なる高分子物質用材料が好ましい。このような観点か
ら、本発明に好適な高分子物質用材料としては、液状シ
リコーンゴム、液状ウレタンゴム、軟質液状エポキシ樹
脂などを挙げることができる。高分子物質用材料には、
アダプター本体1の上面に対する接着性を向上させるた
めに、シランカップリング剤、チタンカップリング剤な
どの添加剤を添加することができる。
【0055】絶縁部42を構成する材料としては、導電
部41を構成する高分子物質と同一のものまたは異なる
ものを用いることができるが、同様に硬化処理後にアダ
プター本体1の上面と密着状態または接着状態を保持し
てアダプター本体1と一体となるものが用いられる。
【0056】このような絶縁部を形成することにより、
エラストマー層それ自体の一体性並びにそのアダプター
本体に対する一体性が確実に高くなるため、アダプター
装置全体としての強度が大きくなり、従って繰り返し圧
縮に対して優れた耐久性を得ることができる。
【0057】以上のような構成の回路基板検査用アダプ
ター装置は、その上面に検査対象である回路基板が配置
されて接続用電極21に回路基板の被検査電極が対接さ
れると共に、下面の端子電極31が適宜の接続手段を介
してテスターに接続され、更に全体が厚み方向に圧縮す
るよう加圧された状態とされる。この状態においては、
アダプター装置のエラストマー層40の導電部41が導
電状態となり、これにより、被検査電極とテスターとの
所要の電気的な接続が達成される。
【0058】上記の回路基板検査用アダプター装置は、
例えば次のようにしてアダプター本体1の上面にエラス
トマー層40が設けられて製造される。先ず、硬化処理
によって絶縁性の弾性高分子物質となる高分子物質用材
料中に導電性磁性体粒子を分散させて流動性の混合物よ
りなるエラストマー材料が調製され、図18に示すよう
に、このエラストマー材料がアダプター本体1の上面に
塗布されることによりエラストマー材料層50が形成さ
れ、これが金型のキャビティ内に配置される。
【0059】この金型は、各々電磁石を構成する上型5
1と下型52とよりなり、上型51には、接続用電極2
1に対応するパターンの強磁性体部分(斜線を付して示
す)Mと、それ以外の非磁性体部分Nとよりなる、下面
が平坦面である磁極板53が設けられており、当該磁極
板53の平坦な下面がエラストマー材料層50の表面か
ら離間されて間隙Gが形成された状態とされる。なお、
図18および図19においては、接続用電極21を除
き、アダプター本体1の詳細は省略されている。
【0060】この状態で上型51と下型52の電磁石を
動作させ、これにより、アダプター本体1の厚さ方向の
平行磁場を作用させる。その結果、エラストマー材料層
50においては接続用電極21上に位置する部分におい
て、それ以外の部分より強い平行磁場が厚さ方向に作用
されることとなり、この分布を有する平行磁場により、
図19に示すように、エラストマー材料層50内の導電
性磁性体粒子が、強磁性体部分Mによる磁力により接続
用電極21上に位置する部分に集合して更に厚さ方向に
配向する。
【0061】然るに、このとき、エラストマー材料層5
0の表面側には間隙Gが存在するため、導電性磁性体粒
子の移動集合によって高分子物質用材料も同様に移動す
る結果、接続用電極21上に位置する部分の高分子物質
用材料表面が***し、突出した導電部41が形成され
る。従って、形成される絶縁部42の厚さt1 は、初期
のエラストマー材料層50の厚さt0 より小さいものと
なる。そして、平行磁場を作用させたまま、あるいは平
行磁場を除いた後、硬化処理を行うことにより、突出部
を形成する導電部41と絶縁部42とよりなるエラスト
マー層40をアダプター本体1上に一体的に設けること
ができ、以てアダプター装置が製造される。
【0062】磁極板53としては、図20に示すよう
に、上型51が接続用電極21に対応するパターンの強
磁性体部分Mとそれ以外の非磁性体部分Nよりなり、当
該上型51の下面において強磁性体部分Mが非磁性体部
分Nより下方に突出した状態の磁極板55を使用するこ
ともできる。更に、全体が強磁性体よりなる磁極板であ
って、接続用電極21に対応するパターンの部分が、そ
れ以外の部分より下方に突出した状態の磁極板を用いる
こともできる。これらの場合にも、エラストマー材料層
50に対しては接続用電極21の領域において、より強
い平行磁場が作用されることとなる。
【0063】また、平行磁場を作用させたままで上型5
1と下型52の間隔が可変の金型を用い、始めは上型5
1をエラストマー材料層50のすぐ上に配置し、平行磁
場を作用させながら上型51と下型52の間隔を徐々に
広げ、これによってエラストマー材料層50の***を生
じさせ、その後に硬化処理を行うこともできる。
【0064】本発明においては、エラストマー層40の
導電部41が絶縁部42より突出していることは必須の
ことではなく、平坦な表面を有するものとすることもで
きる。このような場合には、例えば図18に示した構成
の金型を用い、間隙Gを形成せずに処理すればよい。
【0065】エラストマー材料層50の厚さは例えば
0.1〜3mmとされる。このエラストマー材料層50
のための高分子物質用材料は、導電性磁性体粒子の移動
が容易に行われるよう、その温度25℃における粘度が
101 sec-1の歪速度の条件下において104 〜10
7 センチポアズ程度であることが好ましい。エラストマ
ー材料層50の硬化処理は、平行磁場を作用させたまま
の状態で行うことが好ましいが、平行磁場の作用を停止
させた後に行うこともできる。
【0066】また、磁極板53の強磁性体部分Mは鉄、
ニッケルなどの強磁性体により、また非磁性体部分N
は、銅などの非磁性金属、ポリイミドなどの耐熱性樹脂
または空気層などにより形成することができる。エラス
トマー材料層50に作用される平行磁場の強度は、金型
のキャビティの平均で200〜20,000ガウスとな
る大きさが好ましい。
【0067】硬化処理は、使用される材料によって適宜
選定されるが、通常、熱処理によって行われる。具体的
な加熱温度および加熱時間は、エラストマー材料層50
の高分子物質用材料の種類、導電性磁性体粒子の移動に
要する時間などを考慮して適宜選定される。例えば、高
分子物質用材料が室温硬化型シリコーンゴムである場合
に、硬化処理は、室温で24時間程度、40℃で2時間
程度、80℃で30分間程度で行われる。
【0068】以上、本発明の一例に従って説明したが、
本発明においては、ビアホールランドおよびこのビアホ
ールランドから厚み方向に貫通して伸びる基板短絡部を
有する基板上に、少なくとも1つの絶縁層が設けられ、
この絶縁層にその厚み方向に貫通して伸びる短絡部が形
成されており、この短絡部が、メタルポストとこの上端
に接合された仲介用導電体とにより構成されていること
を特徴とするものである。従って、上記の図示の例は、
基板上に1つの絶縁層が設けられる場合であるが、本発
明においては、当該絶縁層が2つ以上設けられていても
よく、この場合には、前述の第1工程〜第3工程を絶縁
層の数に対応する回数繰り返して行うことにより、当該
積層型コネクターを製造することができる。
【0069】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0070】〈実施例1〉 (1)積層型コネクターの製造 第1工程:各々の厚みが9μmの銅金属薄層(11A,
13A)を厚さ0.5mmのガラス繊維補強型エポキシ
樹脂よりなる基板(10)の両面に積層してなる材料を
用意し、これを縦330mm、横500mmの矩形状に
裁断して、2軸ドリリング装置「ND−2J−18」
(日立精工社製)を用いて、各々の内径が0.15mm
の基板短絡部形成用孔(15H)を形成した(図4およ
び図5参照)。
【0071】次いで、銅メッキにより、基板短絡部形成
用孔(15H)内に円筒状の基板短絡部(15)を形成
すると共に、基板10の上面の金属薄層(11A)に対
してフォトリソグラフィーおよびエッチング処理を施す
ことにより、上面に、基板短絡部(15)に接続され
た、ビアホールランド(12)を有する上部側配線部
(11)を形成した。その後、基板(10)の上面に形
成された上部側配線部(11)のビアホールランド(1
2)および上部側配線部(11)の所定の個所に、フォ
トリソグラフィーおよび電解銅メッキの手法により、上
部側配線部(11)からの突出高さが20μm、外径が
0.30mm、筒孔(24H)の内径が50μmの円筒
状のメタルポスト(24)を形成した。一方、基板(1
0)の下面の金属薄層(13A)に対してフォトリソグ
ラフィーおよびエッチング処理を施すことにより、基板
短絡部(15)に接続された、ビアホールランド(1
4)を有する下部側配線部(13)を形成した(図6お
よび図7参照)。
【0072】第2工程:熱硬化性樹脂シート(20A)
におけるメタルポスト(24)に対応する位置に、NC
ドリリリング装置により直径0.35mmの貫通孔(2
3A)を形成し、この熱硬化性樹脂シート(20A)
を、当該貫通孔(23A)とメタルポスト(24)とを
位置合わせした後、基板(10)の上面に重ね、更に、
この熱硬化性樹脂シート(20A)の上面に、金属箔
(21B)を配置すると共に、熱硬化性樹脂シート(3
0A)を、基板(10)の下面に重ね、更に、この熱硬
化性樹脂シート(30A)の下面に、金属箔(31B)
を配置し、真空プレス機「MHPCV−200−75
0」(名機製作所社製)により、10Paの減圧雰囲気
下において、最高プレス圧力40Kg/cm2、最高温
度180℃で2時間プレスし、熱圧着することにより、
基板(10)の上面に上部絶縁層(20)および金属箔
層(21A)が積層され、基板(10)の下面に下部絶
縁層(30)および金属薄層(31A)が積層された圧
着積層体(1A)を形成した(図8〜図10参照)。以
上において、熱硬化性樹脂シート(20A,30A)と
しては、ガラス繊維補強プリプレグ「ナショナルマルチ
R1661」松下電工社製,厚さ60μm)を用い、金
属箔(21B,31B)としては、厚さ70μmの支持
銅箔上に形成された、厚さ9μmの剥離性電解銅箔「ピ
ーラブル銅箔」(古河電工社製)を用いた。
【0073】第3工程:2軸ドリリング装置「ND−2
J−18」(日立精工社製)を用い、上記の圧着積層体
(1A)の上面に、メタルポスト(24)が形成された
位置において、深さが50μmで内径が100μmの導
電体形成用ドリル穴(25H)を形成すると共に、当該
圧着積層体(1A)の下面に、下部配線部(13)のビ
アホールランド(14)が形成された位置およびその他
の所定の位置において、ピッチが1.27mmの格子点
上に配置された状態となるよう、各々深さが50μmで
内径が150μmの短絡部形成用ドリル穴(32H)を
形成した(図11参照)。
【0074】次いで、上記の圧着積層体1Aに、無電解
銅メッキを行った後更に電解銅メッキを行うことによ
り、導電体形成用ドリル穴25H内に、銅の堆積体より
なる円筒状の仲介用導電体25を形成し、以てメタルポ
スト(24)と仲介用導電体(25)とが接合されてな
る短絡部(23)を形成すると共に、短絡部形成用ドリ
ル穴(32H)内に、銅の堆積体よりなる円筒状の短絡
部(32)を形成した(図12および図13参照)。
【0075】第4工程:上記の圧着積層体(1A)の上
面の金属薄層(21A)に対してフォトリソグラフィー
およびエッチング処理を施してその一部を除去すること
より、上面に検査対象である回路基板の被検査電極に対
応したパターンの接続用電極基層(21C)および上面
配線部(22)を形成した(図14参照)。
【0076】更に、圧着積層体(1A)の上面上に厚み
50μmのフォトレジスト膜「HK350」(日立化成
工業社製)を設け、これをフォトリソグラフィー法によ
り処理して検査対象回路基板の被検査電極に対応するパ
ターンに従って除去し、斯くして形成された穴部に銅メ
ッキ法により金属銅を充填し、その後フォトレジスト膜
を剥離することにより、突出高さが50μmの接続用電
極(21)を形成し、更に各接続用電極(22)に厚み
2μmの金メッキを施した。一方、圧着積層体(1A)
における下部絶縁層(30)の下面の金属薄層(31
A)に対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処
理を施すことにより、1.27mmの格子点上に配置さ
れた端子電極(31)を形成し、以て積層型コネクター
を製造した(図15参照)。
【0077】以上の方法によって得られた積層型コネク
ターの接続用電極は、各電極の寸法が直径0.25mm
及び直径0.35mmの円形で部分的に電極ピッチが
0.3mmの電極群と、各電極の寸法が直径0.45m
mで電極ピッチが0.6mmの電極群とを有するもので
あった。
【0078】(2)アダプター装置の製造 上記の積層型コネクターをアダプター本体として用い、
このアダプター本体の上面に、次のようにしてエラスト
マーを形成した。室温硬化型ウレタンゴムに平均粒径2
6μmのニッケルよりなる導電性磁性体粒子を15体積
%となる割合で混合してなるエラストマー材料を調製
し、これを上記のアダプター本体の表面に塗布したもの
を、基本的に図20に示した金型を用いる方法に従って
処理した。すなわち、下面において強磁性体部分Mが非
磁性体部分Nより0.1mm突出する磁極板55を用
い、強磁性体部分Mの下面とエラストマー材料層との間
に0.03mmの間隙を形成して平行磁場を作用させて
エラストマー材料層を***させ、この状態で室温で24
時間放置して硬化させ、これにより、導電部の厚さtが
0.3mm、絶縁部の厚さdが0.27mm、導電部の
突出割合(t−d)/tが10%のエラストマー層を形
成し、もって回路基板検査用アダプター装置を製造し
た。
【0079】実験例1 以上のアダプター装置について、抵抗測定器「ミリオー
ムハイテスター」(日置電機社製)を用い、基板の下面
側に共通の導電板を配置してすべての端子電極を短絡状
態とし、この導電板と各接続用電極との間の電気抵抗値
をプローブピンを利用して測定した。その結果、すべて
の接続用電極について、電気抵抗値は30mΩ以下と非
常に小さく、接続されるべき端子電極と接続用電極との
間の電気的な接続が十分に達成されていることが確認さ
れた。
【0080】実験例2 更に当該アダプター装置について、上記と同様の抵抗測
定器を用い、互いに絶縁状態とされるべき隣接する接続
用電極の間の電気抵抗値をプローブピンを利用して測定
したところ、電気抵抗値はいずれも2MΩ以上と非常に
大きく、十分な絶縁状態が達成されていることが確認さ
れた。
【0081】
【発明の効果】本発明の積層型コネクターによれば、絶
縁層の短絡部は、基板における配線部のビアホールラン
ドから上方に突出するよう設けられたメタルポストと、
当該絶縁層の上面から下方に伸びてメタルポストの上部
に接合された仲介用導電体とにより構成されており、当
該積層型コネクター全体を貫通するスルーホールによる
ものではないので、基板の配線部を大きい自由度でかつ
容易に形成することができる。また、仲介用導電体は、
絶縁層に穴部を形成してその内部に設けることができ、
この穴部の深さは、メタルポストに到達しかつ配線部を
貫通しないものであればよく、従って、形成すべき穴部
の深さの許容範囲が大きいため、数値制御型ドリリング
装置により形成される穴の深さの誤差範囲を十分にカバ
ーすることができ、その結果、所要の穴部が確実に形成
されるので、基板の配線部のビアホールランドと短絡部
との接続を確実に達成することができる。更に、筒孔の
内径が相当に小さいメタルポストを形成することによ
り、外径の小さい仲介用導電体を形成することができる
ので、絶縁層の配線部を大きい自由度で形成することが
できる。
【0082】本発明の回路基板検査用アダプター装置
は、その基本的構成において、アダプター本体の上面
に、検査対象回路基板の被検査電極に対応して配置され
た接続用電極が形成されると共に、下面には格子点に配
置された端子電極が形成されており、かつアダプター本
体は、上記の積層型コネクターを具えてなり、しかもア
ダプター本体の上面上には異方導電性エラストマー層が
一体的に設けられているため、検査対象である回路基板
の被検査電極が、電極ピッチが微小であり、かつ微細で
高密度の複雑なパターンのパターンのものである場合に
も、当該回路基板について所要の電気的接続を確実に達
成することができ、また温度変化による熱履歴などの環
境の変化に対しても良好な電気的接続状態が安定に維持
され、従って高い接続信頼性を得ることができ、しか
も、所望の配線構成を有するアダプター本体の形成がき
わめて容易であり、従ってきわめて有利にかつ確実に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型コネクターの一例における構成
を示す説明用断面図である。
【図2】本発明の積層型コネクターの一例における各部
の配置の状態を示す説明用部分平面図である。
【図3】図1における積層型コネクターの説明用拡大断
面図である。
【図4】本発明の積層型コネクターを製造する方法に用
いられる基板材料の説明用断面図である。
【図5】基板に基板短絡部形成用孔が形成された状態を
示す説明用断面図である。
【図6】基板に、ビアホールランドを有する上部側配線
部、メタルポスト、基板短絡部およびビアホールランド
を有する下部側配線部が形成された状態を示す説明用断
面図である。
【図7】図6における基板の一部を拡大して示す説明用
断面図である。
【図8】圧着積層体を形成する部材の配置状態を示す説
明用断面図である。
【図9】圧着積層体が形成された状態を示す説明用断面
図である。。
【図10】図9における圧着積層体の一部を拡大して示
す説明用断面図である。
【図11】圧着積層体に導電体用ドリル穴および短絡部
形成用ドリル穴が形成された状態を示す説明用断面図で
ある。
【図12】導電体用ドリル穴の内部に仲介用導電体が形
成され、短絡部形成用ドリル穴の内部に短絡部が形成さ
れた状態を示す説明用断面図である。
【図13】圧着積層体における上部絶縁層に短絡部が形
成された状態を示す説明用断面図である。
【図14】圧着積層体の上面に接続用電極基層および上
面配線部が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図15】圧着積層体の上面に接続用電極が形成され、
圧着積層体の下面に端子電極が形成されて完成した積層
型コネクターの説明用断面図である。
【図16】本発明の回路基板検査用アダプター装置の一
例における構成を示す説明用断面図である。
【図17】本発明の回路基板検査用アダプター装置の一
例におけるエラストマー層部分の説明用拡大断面図であ
る。
【図18】エラストマー材料層が形成されたアダプター
本体が金型にセットされた状態を示す説明用断面図であ
る。
【図19】図18において、平行磁場が作用された状態
を示す説明用断面図である。
【図20】エラストマー層を形成するために用いられる
金型の他の例を示す説明用断面図である。
【図21】プリント回路基板の一例の配置を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 アダプター本体 1A 圧着積層
体 10 基板 11 上部側配
線部 11A 金属薄層 12 ビアホー
ルランド 13 下部側配線部 13A 金属薄
層 14 ビアホールランド 15 基板短絡
部 15H 基板短絡部形成用孔 20 上部絶縁
層 20A 熱硬化性樹脂シート 21 接続用電
極 21A 金属薄層 21B 金属箔 21C 接続用電極基層 22 上面配線
部 23 短絡部 23A 貫通孔 24 メタルポスト 24H 筒孔 25 仲介用導電体 25H 導電体
形成用ドリル穴 30 下部絶縁層 30A 熱硬化
性樹脂シート 31 端子電極 31A 金属薄
層 31B 金属箔 32 短絡部 32H 短絡部形成用ドリル穴 40 異方導電
性エラストマー層 41 導電部 42 絶縁部 E 弾性高分子物質 P 導電性粒子 50 エラストマー材料層 51 上型 52 下型 M 強磁性体部
分 N 非磁性体部分 53 磁極板 G 間隙 55 磁極板 90 回路基板 91 機能素子
領域 92 リード電極 93 リード電
極領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビアホールランドを有する配線部が上面
    に形成された基板と、この配線部を含む基板上に積重し
    て設けられた少なくとも1つの絶縁層とを具えてなり、 前記絶縁層には、前記基板の配線部におけるビアホール
    ランドに接続された、当該絶縁層をその厚み方向に貫通
    して伸びる短絡部が形成されており、 当該短絡部は、前記基板の配線部におけるビアホールラ
    ンドから上方に突出するよう設けられたメタルポスト
    と、当該絶縁層の上面から下方に伸びて前記メタルポス
    トの上部に接合された仲介用導電体とにより構成されて
    いることを特徴とする積層型コネクター。
  2. 【請求項2】 検査対象回路基板と電気的検査装置との
    間に介在されて当該回路基板の被検査電極と電気的検査
    装置との電気的接続を行う回路基板検査用アダプター装
    置であって、 下面に格子点上に配置された端子電極を有すると共に、
    上面に検査対象回路基板の被検査電極に対応する接続用
    電極を有するアダプター本体と、このアダプター本体の
    上面上に一体的に設けられた異方導電性エラストマー層
    とよりなり、 前記アダプター本体は、請求項1に記載の積層型コネク
    ターを具えてなり、当該絶縁層に形成された短絡部は、
    前記接続用電極に電気的に接続され、当該基板の配線部
    は、前記端子電極に電気的に接続されていることを特徴
    とする回路基板検査用アダプター装置。
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KR101062538B1 (ko) 2003-06-12 2011-09-06 노텔 네트웍스 리미티드 다층 회로기판을 연결하는 기술

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