JPH1163519A - ターンテーブル装置を有する加熱調理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 調理時間が回転周期と若干ずれている時でも
調理時間に対応して停止するターンテーブル装置を有す
る使い勝手のよい加熱調理装置を提供することにある。 【解決手段】 調理物の加熱が終了する際に、ターンテ
ーブル装置４が予め設定した所望の停止範囲Ｔｓで停止
するときは、前記ターンテーブル装置４を回転駆動する
同期電動機の回転を調理物の加熱の終了とともに停止さ
せ、所望の停止範囲Ｔｓに停止しないときは前記所望の
停止範囲Ｔｓになるまで同期電動機の回転を継続させる
停止位置判定手段２１を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明はターンテーブル装
置を備えた加熱調理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図９は例えば特開平２−８２４９０公報
に示された従来のターンテーブル装置を有する加熱調理
装置を示す断面図でありマグネトロン１からマイクロ波
が供給される収納庫即ち加熱庫２内にはその底部におい
て載置物体、即ち食品３を回転せしめるターンテーブル
装置４が配置されている。該ターンテーブル装置４は前
記加熱庫２の下側に固定された減速機内蔵の同期モータ
５の出力軸６に連結されており前記同期モータ５の駆動
により前記ターンテーブル装置４の回転がなされる。ま
たマイクロ波の供給を制御、ターンテーブル装置の回転
を制御および庫内灯やブザーの鳴動を制御する等の制御
機能を有するマイクロコンピュータを備えている。

【０００３】上記のように構成された従来のターンテー
ブル装置を有する加熱調理装置は、先ずマイクロコンピ
ュータで電源周波数が６０Ｈz または５０Ｈz のいずれ
であるかを判別した後、マイクロ波加熱時間を設定す
る。同期モータ５は印加された商用電源の周波数が一定
であれば回転速度が一定であるという特性があり、前記
ターンテーブル装置４が１回転する時間は一定となる。
この特性を利用して調理をスタートすると、ターンテー
ブル装置４が回転しマグネトロン１が駆動してマイクロ
波加熱を開始する。図１０においてターンテーブル装置
４が何回（ｎ回）か回転した時でマイクロ波加熱の残り
時間がターンテーブル装置４の１回転時間の１／２以下
となった際にターンテーブル装置は回転を停止し、マイ
クロ波加熱は継続するがその残りの時間が０となると、
加熱が終了しブザー鳴動し、庫内灯を消灯して終了す
る。また、一方図１１においてはターンテーブル装置４
が何回（ｎ回）か回転した時でマイクロ波加熱の残り時
間がターンテーブル装置の１回転の１／２より長い場合
にはターンテーブル装置４はなお回転し、その後残り時
間が０となった時点で加熱を終了、ターンテーブル装置
４は１回転時間分だけ回転した後停止する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来のターンテーブル
装置を有する加熱調理装置は、以上のように構成されて
いるので、調理物の加熱時間が同期モータの１回転時間
の自然数倍でない場合マイクロ波加熱中でもターンテー
ブル装置は停止する為、食品が均一に加熱されず、また
加熱調理が終了していてもターンテーブル装置が余分に
回転してしまう。これはターンテーブル装置の停止位置
をスタート時の一点にしているためである。

【０００５】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、調理物の加熱時間が回転周期と
若干ずれている時でも、調理物の加熱時間に対応して停
止するターンテーブル装置を有する使い勝手のよい加熱
調理装置を提供することをを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明のターンテーブ
ル装置を有する加熱調理装置は、調理物の加熱が終了す
る際に、ターンテーブル装置が予め設定した所望の停止
範囲で停止するときは、前記ターンテーブル装置を回転
駆動する同期電動機の回転を調理物の加熱の終了ととも
に停止させ、所望の停止範囲に停止しないときは前記所
望の停止範囲になるまで同期電動機の回転を継続させる
停止位置判定手段を設けたものである。

【０００７】また、前記停止位置判定手段が、調理物の
加熱時間を予め設定するタイマーおよび前記同期電動機
の回転周期をカウントする回転周期カウント手段からの
入力信号で動作するものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１はこの発明の実施の形態１で
あるターンテーブル装置を有する加熱調理装置を示す斜
視図、図２は同じく横断面図である。図において、１は
ターンテーブル装置を有する加熱調理装置の本体、２は
前記本体１に内蔵した箱形で一方に開口部を備えた加熱
庫、３は前記開口部を開閉するドア、４は前記加熱庫２
の底部に同期モータ（図示せず）で回転するターンテー
ブル装置、５は前記ターンテーブル装置４の周縁部に載
置した例えばミルク等の調理物が入った容器である。６
は加熱装置で前記本体１内に内蔵した高周波発生装置に
より構成されている。７はドアスイッチで、ドア３を閉
すると前記加熱装置６の電路をＯＮし、開すると前記電
路をＯＦＦする２個のスイッチで構成されている。

【０００９】８は操作部でドア３に隣接して本体１の前
面に設けられており、前記加熱装置６が稼働する調理の
ために加熱する調理時間Ｔ１を設定する調理時間設定キ
ー９、押圧操作により前記加熱装置６が稼働して調理物
の加熱を開始するスタートキー１０、調理物が加熱され
る調理時間Ｔ１のカウントダウンを表示する時間表示器
１１、調理物が加熱される調理時間Ｔ１の経過後に調理
終了を報知するブザー１２および設定された調理時間Ｔ
１を取り消す取消キー１３により構成されている。な
お、矢印Ａはターンテーブル装置４の回転方向を示すも
のである。

【００１０】図３はこの発明の実施の形態１のターンテ
ーブルを有する加熱調理装置のブロック図を示すもの
で、図において、１４は本体１に内蔵した制御部を形成
するマイクロコンピュータであり、１５は前記調理時間
設定キー９からの入力信号により調理時間Ｔ１をカウン
トダウンするタイマー、１６は前記タイマー１５からの
入力信号により加熱装置６の加熱動作を制御する加熱制
御手段、１７は同じくタイマー１５からの入力信号によ
り、時間表示器１１での調理時間Ｔ１のカウントダウン
表示を制御するとともに、調理終了を報知するブザー１
２の鳴動を制御する報知制御手段、１８は調理時間設定
キー９からの入力で電源周波数を判定する周波数判定手
段、１９は前記周波数判定手段１８の判定結果に基づ
き、ターンテーブル装置４の回転周期Ｔｎを設定する回
転周期設定手段、２０は回転周期Ｔｎをカウントする回
転周期カウント手段、２１はターンテーブル装置４の停
止位置が予め設定された所望の停止範囲にあるか否かを
判定する停止位置判定手段、２２は前記停止位置判定手
段２１の判定結果に基づいてターンテーブル装置４の動
作を制御する駆動制御手段である。

【００１１】上記のように構成されたターンテーブルを
有する加熱調理装置においては、先ずドア３を開放して
ターンテーブル装置４上の例えば周縁手前へ調理物が入
った容器５を載置してドア３を閉塞する。次に、図４に
示すように操作部８の調理時間設定キー９を複数回押圧
操作して、加熱装置６の加熱による調理時間Ｔ１の設定
（Ｓ１段階）を実行する。前記調理時間Ｔ１を設定する
ための調理時間設定キー９からの入力信号は、タイマー
１５に入力される（Ｓ２段階）。また、調理時間設定キ
ー９からの入力信号により周波数判定手段１８が使用電
源周波数を判定し、その判定結果に基づきターンテーブ
ル装置４の回転周期Ｔｎを回転周期設定手段１９で設定
する（Ｓ３段階）。

【００１２】次にスタートキー１０を押圧操作してター
ンテーブルを有する加熱調理装置による加熱調理をＯＮ
させると（Ｓ４段階）、タイマー１５が前記設定した調
理時間Ｔ１のカウントダウンを開始し（Ｓ５段階）、加
熱制御手段１６がタイマー１５からの入力信号により容
器５に入った調理物を加熱する加熱装置６をＯＮさせる
（Ｓ６段階）。このとき、報知制御手段１７も前記タイ
マー１５からの入力信号により作動し、時間表示器１１
に調理時間Ｔ１を表示し、タイマー１５のカウントダウ
ンに同期して加熱している調理の残り時間をカウントダ
ウン表示する（Ｓ７段階）。同時にタイマー１５のカウ
ントダウンがスタートするとその信号が駆動制御手段２
２に入力され、前記入力信号にもとづく駆動制御手段２
２の制御によりターンテーブル装置４が駆動される（Ｓ
８段階）。

【００１３】また、回転周期カウント手段２０は前記回
転周期設定手段１９で設定した回転周期Ｔｎをカウント
し、回転周期Ｔｎ＜調理時間Ｔ１のときは、さらに０〜
Ｔｎまでのカウントを繰り返す（Ｓ９段階）。この間に
タイマー１５の調理時間Ｔ１のカウントダウンＴ１＝０
であるか否かを判定し（Ｓ１０段階）、そのカウントダ
ウンＴ１＝０であれば加熱制御手段１６は加熱装置６を
ＯＦＦさせ（Ｓ１１段階）、このときに回転周期カウン
ト手段２０のカウント数Ｋ＝Ｔ１−（Ｔｎ×ｎ：自然
数）が、ターンテーブル装置４の停止位置として予め設
定した停止範囲±Ｔｓ（許容範囲）内であるか否かを停
止位置判定手段２１で判定し（Ｓ１２段階）、前記カウ
ント数Ｋが前記±Ｔｓ内であれば駆動制御手段２２によ
りターンテーブル装置４の回転を停止し（Ｓ１３段
階）、ブザー１２を所定時間、例えば２秒間鳴らして
（Ｓ１４段階）、一連の動作を終了する（Ｓ１５段
階）。

【００１４】前記Ｓ１２の段階で回転周期Ｔｎの回転周
期カウント手段２０によるカウントダウン数Ｋが前記停
止範囲±Ｔｓ外であればＳ８段階へ戻りターンテーブル
装置４の回転を継続し、前記停止範囲±Ｔｓ内になれば
停止し、ブザー１２を所定時間鳴らして一連の動作を終
了するする。なお、前記ターンテーブル装置４の回転が
継続される際に、Ｔ１＝０になっているので加熱装置６
が稼働することはない。また、Ｓ１０の段階でＴ１＝０
でなければＳ１６の段階でドア３が開しているか否かを
判定する。この判定結果がドア３開であれば前記のＳ１
１段階以降の工程を実行する。また、ドア３開でないな
らばＳ６の段階に戻る処理を実行する。

【００１５】上記動作については、図５〜図８に示すタ
ーンテーブル装置の回転停止動作説明とタイムチャート
図を用いて具体的に説明する。ターンテーブル装置４の
回転周期Ｔｎは電源周波数を５０Ｈz では例えば１２se
c （６０Ｈz では５／６＝１０sec になる）に設定す
る。そして、図５の回転停止動作説明に示すように、タ
ーンテーブル装置４の停止位置を、回転開始位置±１se
c （±１／１２回転）に停止範囲Ｔｓを設定すると、回
転周期カウント手段２０のカウント数Ｋ＝Ｔ１−（Ｔｎ
×ｎ：自然数）が、前記停止範囲±１sec（±１／１２
回転）以内でない３２０゜（１０／１２sec ）の範囲の
場合は、Ｔ１＝０のときの位置から前記停止範囲±１se
c 内の位置までターンテーブル装置４を回転させて後ブ
ザーを例えば２sec 間鳴動させ、一連の動作を終了させ
るものである。図５のチャート図に示すように、スター
ト時点より調理終了時点、またはドア開時点までの時間
を４８sec とすると、前記４８sec は、ターンテーブル
装置４の回転周期Ｔｎ＝１２sec の４倍となる。すなわ
ち、Ｋ＝Ｔ１−Ｔｎ×ｎ＝４８−１２×４＝０で、調理
物が入った容器５は加熱調理スタート時の位置へ戻った
状態となり、この時点でブザーを例えば２秒間鳴動させ
て、一連の動作を完了する。

【００１６】図６は調理時間Ｔ１＝４７sec に設定した
場合で、調理終了時またはドア開時におけるターンテー
ブル装置４上の調理物の入った容器５は、Ｋ＝４７−１
２×４＝−１sec の位置であり、１sec （１／１２回
転）手前の状態で停止するが、停止位置は停止範囲Ｔｓ
内であり、この時点で前記と同様にブザーを２秒間鳴動
させて、一連の動作を完了する。また、図７では調理時
間Ｔ１＝４９sec に設定した場合で、調理終了時にはタ
ーンテーブル装置４上の調理物の入った容器５の停止位
置は、Ｋ＝４９−１２×４＝１sec であり、１sec （１
／１２回転）だけスタート位置より多く回転した状態で
停止するが、停止位置は停止範囲Ｔｓ内であり、この時
点で前記と同様にブザーを２秒間鳴動させて、一連の動
作を完了する。また、図８は調理時間Ｔ１＝５３sec に
設定した場合を示すもので、調理終了時またはドア開時
にはターンテーブル装置４上の調理物の入った容器５
は、Ｋ＝５３−１２×４＝５sec であり、５sec （５／
１２回転）だけスタート位置より多く（または７sec
（７／１２回転）だけスタート位置より少なく）回転し
た状態で停止することになるが、この停止位置は所望の
停止範囲Ｔｓ＝±１sec を外れた範囲であり、ターンテ
ーブル装置４が所望の停止範囲内で止まるように１２−
５＝７±１sec ＝６〜８sec （少なくとも６sec ）だけ
多く回転（１／２回転）させて後、前記と同様にブザー
を２秒間鳴動させて、一連の動作を完了する。

【００１７】上気したように、加熱調理終了（Ｔ１＝
０）のときに、Ｔｓ＝±１sec と設定すると、１sec ＜
Ｋ≦１１sec （６０Ｈz においてはＴｎ＝１０sec とな
り、Ｔｓ＝±１sec と設定すると、１sec ＜Ｋ≦１０se
c ）となる場合、すなわち回転周期カウント手段２０の
カウント数Ｋ＝Ｔ１−（Ｔｎ×ｎ：自然数）が、１sec
超え〜１１sec （前記６０Ｈz では１０sec ）未満で
は、ターンテーブル装置４を、前記停止範囲±Ｔｓに整
合するまで回転を継続させて後に停止させるものであ
る。

【００１８】

【発明の効果】この発明のターンテーブル装置を有する
加熱調理装置は、調理物の加熱が終了する際に、ターン
テーブル装置が予め設定した所望の停止範囲で停止する
ときは、前記ターンテーブル装置を回転駆動する同期電
動機の回転を調理物の加熱の終了とともに停止させ、所
望の停止範囲に停止しないときは前記所望の停止範囲に
なるまで同期電動機の回転を継続させる停止位置判定手
段を設けたので、所定の範囲内にターンテーブル装置を
停止できるので使い勝手が向上する。

【００１９】また、前記停止位置判定手段が、調理物の
加熱時間を予め設定するタイマーおよび前記同期電動機
の回転周期をカウントする回転周期カウント手段からの
入力信号で動作するもので、自動的にターンテーブル装
置の停止範囲を設定できるので使い勝手が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施の形態１を示すターンテーブ
ル装置を有する加熱調理装置の斜視図である。

【図２】 この発明の実施の形態１を示すターンテーブ
ル装置を有する加熱調理装置の横断面図である。

【図３】 この発明の実施の形態１を示すターンテーブ
ル装置を有する加熱調理装置のブロック図である。

【図４】 この発明の実施の形態１を示すターンテーブ
ル装置を有する加熱調理装置のフローチャート図であ
る。

【図５】 この発明の実施の形態１を示すターンテーブ
ル装置の回転停止動作説明とタイムチャート図である。

【図６】 この発明の実施の形態１の他の例を示すター
ンテーブル装置の回転停止動作説明とタイムチャート図
である。

【図７】 この発明の実施の形態１のさらに他の例を示
すターンテーブル装置の回転停止動作説明とタイムチャ
ート図である。

【図８】 この発明の実施の形態１のさらに他の例を示
すターンテーブル装置の回転停止動作説明とタイムチャ
ート図である。

【図９】 従来のターンテーブル装置を有する加熱調理
装置を示す縦断面図である。

【図１０】 従来のターンテーブル装置を有する加熱調
理装置を示す動作説明図である。

【図１１】 従来のターンテーブル装置を有する加熱調
理装置を示す他の動作説明図である。

【符号の説明】

１ 本体、２ 加熱庫、３ ドア、４ ターンテーブル
装置、５ 容器、６加熱装置、７ ドアスイッチ、８
操作部、９ 調理時間設定キー、１０ スタートキー、
１１ 時間表示器、１２ ブザー、１３ 取消キー、１
４ マイクロコンピュータ、１５ タイマー、１６ 加
熱制御手段、１７ 報知制御手段、１８ 周波数判定手
段、１９ 回転周期設定手段、２０ 回転周期カウント
手段、２１ 停止位置判定手段、２２ 駆動制御手段。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 調理物の加熱が終了する際に、ターンテ
   ーブル装置が予め設定した所望の停止範囲で停止すると
   きは、前記ターンテーブル装置を回転駆動する同期電動
   機の回転を調理物の加熱の終了とともに停止させ、所望
   の停止範囲に停止しないときは前記所望の停止範囲にな
   るまで同期電動機の回転を継続させる停止位置判定手段
   を設けたことを特徴とするターンテーブル装置を有する
   加熱調理装置。
2. 【請求項２】 前記停止位置判定手段が、調理物の加熱
   時間を予め設定するタイマーおよび前記同期電動機の回
   転周期をカウントする回転周期カウント手段からの入力
   信号で動作することを特徴とする請求項１記載のターン
   テーブル装置を有する加熱調理装置。