JPH1160941A - 携帯機器筐体用樹脂組成物 - Google Patents

携帯機器筐体用樹脂組成物

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JPH1160941A
JPH1160941A JP21375197A JP21375197A JPH1160941A JP H1160941 A JPH1160941 A JP H1160941A JP 21375197 A JP21375197 A JP 21375197A JP 21375197 A JP21375197 A JP 21375197A JP H1160941 A JPH1160941 A JP H1160941A
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JP
Japan
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resin composition
inorganic filler
nylon
housing
portable device
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JP21375197A
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Kimiya Kato
公哉 加藤
Mitsunari Togawa
三成 外川
Jiro Kumaki
治郎 熊木
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた剛性、耐熱性、耐衝撃性、および靱性を
合わせ持ち、かつ成形品表面外観、寸法安定性が均衡し
て優れた特性を有する携帯機器筐体用樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】(A)ナイロン樹脂100重量部に対し
て、(B)平均粒子径0.05〜10μmの非繊維状無
機充填剤、および/またはガラス繊維を除く繊維径0.
05〜10μmの繊維状無機充填剤5〜150重量部お
よび(C)カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフ
ィン化合物または該オレフィン化合物の重合体を溶融混
練してなることを特徴とする携帯機器筐体用樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた剛性、耐熱
性、耐衝撃性、および靱性を合わせ持ち、かつ成形品表
面外観、寸法安定性が均衡して優れた電気・電子機器お
よびOA機器用などの携帯機器筐体用樹脂組成物および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ノート型パソコン、パームトップ
型パソコン、電子手帳、ポケットベル、携帯電話、PH
Sなどに代表される携帯機器の普及に伴い、その筐体に
各種プラスチック材料が使用されるようになったが、プ
ラスチックを使用したこれら携帯機器用筐体の高性能化
に対する要求は一層高まりつつある。例えば携帯電話筐
体、ノート型パソコン筐体についていえば、高いレベル
の寸法安定性、耐衝撃性、耐熱性、剛性が求められてい
る。しかしながらこれらの特性全てを高いレベルで満足
させるのは困難な課題である。
【0003】例えば、成型品の衝撃強度を高める目的で
エラストマ成分を配合した材料を成形した場合には、耐
熱性や剛性が損なわれたものしか得られず、逆に部品の
耐熱性や剛性を高めるために種々の無機充填剤や強化剤
を配合した材料を成形した場合には衝撃強度や、面衝撃
強度が損なわれるため、衝撃強度と耐熱性あるいは剛性
を同時に改良した携帯機器用筐体を得ることは困難であ
る。
【0004】また、ガラス繊維などの繊維状強化剤を配
合した材料を成形することにより、剛性および耐熱性に
優れ、同時にIzod衝撃強度が向上した部品が得られ
るが、この方法で得られる部品は面衝撃強度は非強化系
に比べ逆に低下するうえ、伸度の低下や機械的特性の異
方性の発現など携帯機器用筐体にとって必ずしも好まし
いものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上述
の問題を解消すること即ち、衝撃強度、破断伸びと耐熱
性、剛性という相反する特性を同時に改良し、その結
果、落下時の破壊を抑制すると同時に高い剛性を有する
ため薄肉化、軽量化が可能であり、その上、機械的特性
の異方性の小さい、寸法安定性に優れた携帯機器筐体用
樹脂組成物を得ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく検討した結果、本発明に到達した。すなわ
ち、本発明は、(1)(A)ナイロン樹脂100重量部
に対して、(B)平均粒子径0.05〜10μmの非繊
維状無機充填剤、および/またはガラス繊維を除く繊維
径0.05〜10μmの繊維状無機充填剤5〜150重
量部および(C)カルボン酸無水物基を分子内に有する
オレフィン化合物または該オレフィン化合物の重合体を
溶融混練してなることを特徴とする携帯機器筐体用樹脂
組成物、(2)(C)カルボン酸無水物基を分子内に有
するオレフィン化合物または該オレフィン化合物の重合
体を(A)ナイロン樹脂100重量部に対して0.05
〜10重量部を溶融混練してなることを特徴とする上記
(1)記載の携帯機器筐体用樹脂組成物、(3)ナイロ
ン樹脂が融点200℃以上の脂肪族ナイロン樹脂の中か
ら選ばれた少なくとも1種である上記(1)〜(2)い
ずれかに記載の携帯機器筐体用樹脂組成物、(4)ナイ
ロン樹脂がナイロン66、ナイロン6の中から選ばれた
少なくとも1種である上記(1)〜(3)いずれかに記
載の携帯機器筐体用樹脂組成物、(5)オレフィン化合
物が無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン
酸、無水シトラコン酸、無水アコニット酸の中から選ば
れた少なくとも1種である上記(1)〜(4)いずれか
に記載の携帯機器筐体用樹脂組成物、(6)オレフィン
化合物の重合体がポリ無水マレイン酸である上記(1)
〜(4)いずれかに記載の携帯機器筐体用樹脂組成物、
(7)無機充填剤がカオリン、ワラステナイト、タルク
から選ばれたものである上記(1)〜(6)いずれかに
記載の携帯機器筐体用樹脂組成物、(8)無機充填剤が
カオリンである上記(1)〜(6)いずれかに記載の携
帯機器筐体用樹脂組成物、(9)携帯機器筐体用樹脂組
成物をヘキサフルオロイソプロパノールに溶解し無機充
填剤を回収した際に無機充填剤に付着したヘキサフルオ
ロイソプロパノール不溶分がBET法で測定した無機充
填剤の単位表面積当たり4g/m2 以上であることを
特徴とする上記(1)〜(8)いずれかに記載の携携帯
機器筐体用樹脂組成物、(10)(A)ナイロン樹脂1
00重量部に対して、(B)平均粒子径0.05〜10
μmの非繊維状無機充填剤、および/またはガラス繊維
を除く繊維径0.05〜10μmの繊維状無機充填剤5
〜150重量部および(C)カルボン酸無水物基を分子
内に有するオレフィン化合物またはこれらオレフィン化
合物の重合体を溶融混練することを特徴とする携帯機器
筐体用樹脂組成物の製造方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明において「重量」とは「質量」を意味す
る。
【0008】本発明で用いられるナイロン樹脂として
は、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン
酸を主たる構成成分とするナイロンが挙げられる。その
主要構成成分を形成する単量体の代表例としては、6−
アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−
アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのア
ミノ酸、ε−アミノカプロラクタム、ω−ラウロラクタ
ムなどのラクタム、テトラメチレンジアミン、ヘキサメ
レンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウ
ンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、
2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレン
ジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシ
レンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミ
ノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメ
チル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス
(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチ
ル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス
(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノ
プロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの
脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン、およびアジピン
酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフ
タル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタ
ル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒド
ロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂肪
族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられ、本発明
においては、これらの原料から誘導されるナイロンホモ
ポリマーまたはコポリマーを各々単独または混合物の形
で用いることができる。
【0009】本発明において、とくに有用なナイロン樹
脂は、200℃以上の融点を有する耐熱性や強度に優れ
たナイロン樹脂であり、具体的な例としてはポリカプロ
アミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド
(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナ
イロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロ
ン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン
612)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサ
メチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/
6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメ
チレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6
I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチ
レンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタル
アミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリ
キシリレンアジパミド(ナイロンXD6)およびこれら
の混合物ないし共重合体などが挙げられる。
【0010】とりわけ好ましいものとしては、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン6/66
コポリマー、ナイロン6/12コポリマーなどの例を挙
げることができ、更にこれらのナイロン樹脂を成形性、
耐熱性、靱性、表面性などの必要特性に応じて混合物と
して用いることも実用上好適である。
【0011】これらナイロン樹脂の重合度にはとくに制
限がなく、1%の濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対
粘度が、1.5〜5.0の範囲、特に2.0〜4.0の
範囲のものが好ましい。
【0012】本発明においては(B)成分として用いら
れる平均粒子径0.05〜10μmの非繊維状無機充填
剤としては、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイ
ト、カオリン、マイカ、クレー、パイロフィライト、ベ
ントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケート
などの珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属
化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイ
トなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの
硫酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸
化アルミニウムなどの水酸化物、ガラスビーズ、セラミ
ックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどの
非繊維状充填剤が挙げられ、これらは中空であってもよ
く、さらにはこれら充填剤を2種類以上併用することも
可能である。これらの内特に好ましい充填剤は、タル
ク、ワラステナイト、クレー、カオリンであり、特に延
性、剛性をバランス良く付与するためには、カオリンが
最も好ましい。
【0013】これら、非繊維状無機充填剤の平均粒子径
は0.05〜10μmであることが必要であり、平均粒
子径が0.05μmを下回る場合は、非繊維状無機充填
剤の凝集によって延性、成型品表面をかえって低下させ
るため好ましくない。また、平均粒子径10μmを上回
る場合には延性、成型品表面の悪化が顕著である。平均
粒子径は好ましくは0.1〜5μm、さらに好ましくは
0.1〜3μmである。なお、これらの平均粒子径は、
沈降法によって測定することができる。
【0014】また(B)成分として用いられるガラス繊
維を除く繊維径0.05〜10μmの繊維状無機充填剤
の具体例としては、チタン酸カリウィスカ、酸化亜鉛ウ
ィスカ、硼酸アルミウィスカ、アルミナ繊維、炭化珪素
繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、
金属繊維、繊維状炭酸カルシウム、繊維状ワラステナイ
トなどの繊維状充填剤であり、これら充填剤を2種類以
上併用することも可能である。これらの内特に好ましい
充填剤は、繊維状ワラステナイト、および繊維状炭酸カ
ルシウムである。なお、ガラス繊維を用いた場合には理
由は明らかではないが、ガラス繊維へのヘキサフルオロ
イソプロパノール不溶分の付着量が十分高くならず、効
果が発現しない。
【0015】これら、繊維状無機充填剤の繊維径は0.
05〜10μmであることが必要であり、繊維径が0.
05μmを下回る場合は、繊維状無機充填剤が凝集しや
すく、延性、成形品表面をかえって低下させるため好ま
しくない。また、繊維径10μmを上回る場合には延
性、成型品表面の悪化が顕著である。繊維径は好ましく
は0.1〜8μm、さらに好ましくは1〜6μmであ
る。なお、これらの繊維径は、電子顕微鏡等の顕微鏡を
用いることにより測定される数平均の繊維径である。
【0016】また、これら無機質充填材はイソシアネー
ト系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化
合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカッ
プリング剤で予備処理して使用することは、より優れた
機械的強度を得る意味において好ましい。特に好ましい
のは、有機シラン系化合物であり、その具体例として
は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシランなどのエポキシ基含有アルコキシシラン化合
物、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシランなどのメルカプ
ト基含有アルコキシシラン化合物、γ−ウレイドプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメト
キシシシラン、γ−(2−ウレイドエチル)アミノプロ
ピルトリメトキシシランなどのウレイド基含有アルコキ
シシラン化合物、γ−イソシアナトプロピルトリエトキ
シシラン、γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−イソシアナトプロピルエチルジメトキシシラ
ン、γ−イソシアナトプロピルエチルジエトキシシラ
ン、γ−イソシアナトプロピルトリクロロシランなどの
イソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、γ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランな
どのアミノ基含有アルコキシシラン化合物、γ−ヒドロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−ヒドロキシプロ
ピルトリエトキシシランなどの水酸基含有アルコキシシ
ラン化合物、γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、N―β―(N−ビ
ニルベンジルアミノエチル)―γ―アミノプロピルトリ
メトキシシラン・塩酸塩等の炭素炭素不飽和基含有アル
コキシシラン化合物などが挙げられる。特に、γ―メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−ア
ミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランが好ま
しく用いられる。これらの、シランカップリング剤は常
法に従って、予めフィラーを表面処理し、ついでポリア
ミド樹脂と溶融混練する方法が好ましく用いられるが、
予め充填剤の表面処理を行わずに、充填剤とポリアミド
樹脂を溶融混練する際に、これらカップリング剤を添加
するいわゆるインテグラルブレンド法を用いてもよい。
【0017】本発明に於ける無機充填剤のナイロン樹脂
100重量部に対する配合量は非繊維状無機充填剤と繊
維状無機充填剤の合計量で5〜150重量部の範囲であ
り、10〜80重量部の範囲がより望ましい。特に靱性
と剛性のバランス、高速面衝撃破壊特性から10〜45
重量部が好ましい。
【0018】なお、無機充填剤を予めエラストマーで被
覆して添加することは耐衝撃性や高速面衝撃を向上させ
るためには好ましい方法であるが、剛性の改良効果が小
さくなる傾向にある。
【0019】本発明で(C)成分として用いられるカル
ボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物また
はこれらオレフィン化合物の重合体の具体例としては、
無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、
無水シトラコン酸、無水アコニット酸、またはこれら置
換オレフィン化合物の重合体などが挙げられる。なお、
オレフィン化合物の重合体にはスチレン、イソブチレ
ン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルなど、
カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物
以外のオレフィンが本発明の効果を損なわない範囲で共
重合されていても差し支えないが、実質的にカルボン酸
無水物基を分子内に有するオレフィン化合物の重合体か
らなることが好ましい。オレフィン化合物の重合体の重
合度は2〜100が好ましく、2〜50がより好まし
く、さらに2〜20が最も好ましい。これらの中で、無
水マレイン酸、ポリ無水マレイン酸が延性破壊性、剛性
付与の効果が高く最も好ましく用いられる。ポリ無水マ
レイン酸としては、例えばJ. Macromol. Sci.-Revs. Ma
cromol. Chem., C13(2), 235(1975)等に記載のものを用
いることができる。
【0020】これらオレフィン化合物またはこれらオレ
フィン化合物の重合体の添加量はナイロン樹脂100重
量部に対して0.05〜10重量部が延性の向上効果、
組成物の流動性の点から好ましく、さらに0.1〜5重
量部の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは
0.1〜3重量部である。
【0021】なお、ここで用いるカルボン酸無水物基を
分子内に有するオレフィン化合物またはこれらオレフィ
ン化合物の重合体は実質的にナイロン樹脂と溶融混練す
る際に無水物の構造を取ればよく、これらオレフィン化
合物またはオレフィン化合物の重合体を加水分解してカ
ルボン酸あるいはその水溶液の様な形態で溶融混練に供
し、溶融混練の際の加熱により脱水反応させ、実質的に
無水酸の形でナイロン樹脂と溶融混練してもかまわな
い。
【0022】本発明において、樹脂組成物をヘキサフル
オロイソプロパノールに溶解して回収される上記非繊維
状無機充填剤および/または繊維状無機充填剤に付着し
たヘキサフルオロイソプロパノール不溶分が所定量より
多い場合には、靱性、表面平滑性、高速面衝撃破壊特性
が優れるので好ましい。ヘキサフルオロイソプロパノー
ル不溶分としては、(A)成分であるナイロン、および
/または(A)成分であるナイロンと(C)成分である
カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物
または該オレフィン化合物の重合体との混合物もしくは
反応物などが含まれると考えられる。
【0023】かかるヘキサフルオロイソプロパノール不
溶分の付着量は次の様に求めることができる。すなわち
樹脂組成物をヘキサフルオロイソプロパノールに10重
量%の濃度になるように溶解させる。得られた懸濁液
を、遠心分離器にかけて無機充填剤を沈降させ分離す
る。このようにして分離した無機充填剤を再度ヘキサフ
ルオロイソプロパノールに10重量%になるように懸濁
させて遠心分離器で分離して回収し、真空乾燥機で残存
溶媒がなくなるまで乾燥する。得られた充填剤を熱重量
分析器にかけ、空気中120℃で5分ホールドした後、
500℃まで20℃/分で昇温し、さらに500℃で1
5分間ホールドし、加熱減量を測定する。得られた減量
値とナイロンとブレンドする前の無機充填剤の加熱減量
値の差から充填剤に付着したヘキサフルオロイソプロパ
ノール不溶分の量を求める。なお、本発明の組成物にそ
の他の成分として、ヘキサフルオロイソプロパノールに
実質的に不要なポリマー等の成分を添加している場合に
は、本発明のそれらを予め適切な溶剤等で取り除く等の
方法を用いて無機充填剤に付着した(A)成分であるナ
イロン、および/または(a)成分であるナイロンと
(C)成分であるカルボン酸無水物基を分子内に有する
オレフィン化合物または該オレフィン化合物の重合体と
の混合物もしくは反応物など、本発明の目的に照らして
求めるべき無機充填剤に付着したヘキサフルオロイソプ
ロパノール不溶分の量を求める必要がある。
【0024】充填剤にヘキサフルオロイソプロパノール
不溶分が所定量以上付着していることが優れた表面平滑
性、高速面衝撃での延性破壊特性を得られるため好まし
い。好ましい付着量は、4g/m2 以上でありさらに
好ましくは5g/m2 以上である。
【0025】本発明においては上記無機質充填剤以外
に、本発明の効果を阻害しない範囲でガラス繊維を併用
することは差し支えない。その際、上記付着量は無機充
填剤としてガラス繊維を含めて4g/m2 以上である
ことが望ましい。
【0026】さらに、本発明の樹脂組成物には、有機リ
ン化合物、ポリエーテルエーテルケトンなどの結晶核
剤、次亜リン酸塩などの着色防止剤、ヒンダードフェノ
ール、ヒンダードアミンなどの酸化防止剤、熱安定剤、
滑剤、紫外線防止剤、着色剤、などの添加剤を添加する
ことができる。
【0027】本発明の樹脂組成物に少量のポリフェニレ
ンエーテルを添加することは差し支えないが、流動性、
耐候性を低下させる傾向にある。
【0028】本発明のナイロン樹脂組成物の調製方法は
特定の方法に限定されないが、具体的且つ効率的な例と
して原料のナイロン樹脂、無機充填剤、および特定のオ
レフィン化合物もしくは該オレフィンの重合体の混合物
を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニ
ーダーおよびミキシングロールなど公知の溶融混練機に
供給して用いるナイロン樹脂の融点に応じて220〜3
30℃の温度で溶融混練する方法などを挙げることがで
きる。
【0029】また、本発明の樹脂組成物は充填剤にヘキ
サフルオロイソプロパノール不溶分が所定量以上付着し
ていることが好ましく、これを達成するためには、混練
条件を十分コントロールすることが望ましい。例えば、
溶融混練機を用いた場合、混練機のL/D(スクリュー
長/スクリュー径)、ベントの有無、混練温度、滞留時
間、それぞれの成分の添加位置、添加量をコントロール
することが望ましい。一般に溶融混連機のL/Dを長
く、滞留時間を長くすることは充填剤への該付着物の量
を増加させるため好ましい。
【0030】このようにして得られた本発明の携帯機器
筐体用樹脂組成物は射出成形、押出成形など通常の方法
で成形することが可能であり、こうして得られた携帯機
器用筐体は、高い耐衝撃特性と剛性、優れた耐熱性を併
せ持つうえ、異方性が小さく、反りが小さいという特徴
を有し、ノート型パソコン、電子手帳等の携帯用コンピ
ューター、ポケットベル、携帯電話、PHS、無線機、
ファクシミリ等の携帯用通信機器、携帯用のラジオ、カ
セットプレーヤー、CDプレーヤーなどのオーディオ機
器など、懐中電灯、電池の容器の筐体として極めて有効
である。
【0031】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定される
ものではない。また、実施例及び比較例中に示された配
合割合は全て重量部である。
【0032】また、以下の実施例において材料強度、成
形品表面平滑性、ヘキサフルオロイソプロパノール不溶
分の付着量測定、表面積測定、高速面衝撃の評価は、次
の方法により行った。
【0033】[材料強度]以下の標準方法に従って測定
した。
【0034】引張強度 :ASTM D638 曲げ弾性率 :ASTM D790 Izod衝撃強度 :ASTM D256 [表面平滑性]]携帯機器筐体用金型を用い、筐体を射
出成形し、得られた成形品表面で蛍光灯の反射像の鮮明
度を肉眼観察し、平滑性の指標とした。○:蛍光灯の輪
郭部が明確に観察される、△:蛍光灯の輪郭がぼやけて
見える、×:蛍光灯が見えない。
【0035】[無機充填剤へのナイロン等の付着量の測
定]上述に記載の方法で求めた。
【0036】[BET法による表面積の測定]充填剤
を、BELSORP36(日本ベル(株)製)を用い、
窒素ガスを吸着して測定した。
【0037】[高速面衝撃試験]射出成形し得られた携
帯機器用筐体の薄肉平坦部(2mm厚)を切り出し、島津
製作所製サーボパルサーEHF−U2H−20L型高速
面衝撃試験機を用い、23℃でポンチ先端径5/8イン
チ、衝突速度2.5m/sで試験を行った。
【0038】実施例1 ナイロン樹脂、無機充填剤および置換オレフィン化合物
または置換オレフィン化合物の重合体の溶融混練は日本
製鋼所製TEX30型2軸押し出し機(L/D=45.
5)を用いて行った。相対粘度2.70のナイロン6樹
脂100重量部、粒径0.8μmのアミノシランで表面
処理されたカオリン16重量部およびナイロン樹脂10
0重量部に対して0.4重量部の無水マレイン酸をドラ
イブレンドしてシリンダー温度260℃、スクリュー回
転数150rpmの条件で運転中の押し出し機のフィー
ダーに全量供給して溶融混練を行い、押し出しガットを
冷却後ペレタイザーでペレット化した。
【0039】これを種々の試験片に射出成形して、表面
平滑性、材料強度、高速面衝撃などを測定した結果は表
1に示すとおりであった。
【0040】
【表1】
【0041】比較例1 無水マレイン酸を添加しなかった以外は実施例1に記載
した方法と全く同様に混練、ペレット化、射出成形、物
性測定を行った。その結果は表2に示すとおりであり、
ここで得られた組成物は、引張破断伸び、衝撃値、高速
面衝撃特性が実施例1に示す本発明の組成物に比べて不
足であった。
【0042】
【表2】
【0043】実施例2〜5、比較例2〜5 表1、2に示すように用いるナイロン樹脂、無機充填剤
および置換オレフィン化合物の種類と配合量、および押
出方法を変えた以外は実施例1に記載した方法と全く同
様の方法で溶融混練、ペレット化、射出成形、物性測定
を行い、表1、2に示す結果を得た。
【0044】実施例2〜5のようにナイロン樹脂として
ナイロン66を用いても、無機充填剤としてワラステナ
イトを用いても、(C)置換オレフィン化合物または該
置換オレフィン化合物の重合体を加えることにより明ら
かに引張伸び、衝撃強度、高速面衝撃特性、表面平滑性
が向上することが分かる。
【0045】比較例6 相対粘度2.9のナイロン66 100重量部にアンモ
ニウム塩残基マレイン酸を0.5%付着処理した平均繊
維径9μmのガラス繊維を12重量部シリンダー温度2
90℃に設定した押出機で混練した。ガラスに付着した
ヘキサフルオロイソプロパノール不溶分の付着量は1g
/m2であった。また、高速面衝撃はいずれも脆性破壊
であり、表面性も×のレベルであった。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の樹脂組成
物は、優れた剛性、耐熱性、耐衝撃性、および靱性を合
わせ持ち、かつ成形品表面外観、寸法安定性が均衡して
優れており、射出成形や押し出し成形、ブロー成形等で
成形し携帯機器用筐体に好適に用いることができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ナイロン樹脂100重量部に対し
    て、(B)平均粒子径0.05〜10μmの非繊維状無
    機充填剤、および/またはガラス繊維を除く繊維径0.
    05〜10μmの繊維状無機充填剤5〜150重量部お
    よび(C)カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフ
    ィン化合物または該オレフィン化合物の重合体を溶融混
    練してなることを特徴とする携帯機器筐体用樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】(C)カルボン酸無水物基を分子内に有す
    るオレフィン化合物または該オレフィン化合物の重合体
    を(A)ナイロン樹脂100重量部に対して0.05〜
    10重量部を溶融混練してなることを特徴とする請求項
    1記載の携帯機器筐体用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ナイロン樹脂が融点200℃以上の脂肪族
    ナイロン樹脂の中から選ばれた少なくとも1種である請
    求項1〜2いずれかに記載の携帯機器筐体用樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】ナイロン樹脂がナイロン66、ナイロン6
    の中から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3い
    ずれかに記載の携帯機器筐体用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】オレフィン化合物が無水マレイン酸、無水
    イタコン酸、無水グルタコン酸、無水シトラコン酸、無
    水アコニット酸の中から選ばれた少なくとも1種である
    請求項1〜4いずれかに記載の携帯機器筐体用樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】オレフィン化合物の重合体がポリ無水マレ
    イン酸である請求項1〜4いずれかに記載の携帯機器筐
    体用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】無機充填剤がカオリン、ワラステナイト、
    タルクから選ばれたものである請求項1〜6いずれかに
    記載の携帯機器筐体用樹脂組成物。
  8. 【請求項8】無機充填剤がカオリンである請求項1〜6
    いずれかに記載の携帯機器筐体用樹脂組成物。
  9. 【請求項9】携帯機器筐体用樹脂組成物をヘキサフルオ
    ロイソプロパノールに溶解し無機充填剤を回収した際に
    無機充填剤に付着したヘキサフルオロイソプロパノール
    不溶分がBET法で測定した無機充填剤の単位表面積当
    たり4g/m2以上であることを特徴とする請求項1〜
    8いずれかに記載の携帯機器筐体用樹脂組成物。
  10. 【請求項10】(A)ナイロン樹脂100重量部に対し
    て、(B)平均粒子径0.05〜10μmの非繊維状無
    機充填剤、および/またはガラス繊維を除く繊維径0.
    05〜10μmの繊維状無機充填剤5〜150重量部お
    よび(C)カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフ
    ィン化合物またはこれらオレフィン化合物の重合体を溶
    融混練することを特徴とする携帯機器筐体用樹脂組成物
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003089750A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Nec Corp プラスチック複合体及びそれを用いた機器の製造方法並びに回収方法
JP2005538199A (ja) * 2002-09-06 2005-12-15 エーエムエス−ヒェミー・アクチェンゲゼルシャフト 超微細フィラーを含むポリアミド成形コンパウンド及び該成形コンパウンドから製造可能な光反射用コンポーネント
CN115322567A (zh) * 2022-10-11 2022-11-11 广州海天塑胶有限公司 一种不翘曲变形的增强导热尼龙材料及其制备方法

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