JPH1160890A - 金属含有量の高い金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体ならびにその製造方法 - Google Patents

金属含有量の高い金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体ならびにその製造方法

Info

Publication number
JPH1160890A
JPH1160890A JP9241872A JP24187297A JPH1160890A JP H1160890 A JPH1160890 A JP H1160890A JP 9241872 A JP9241872 A JP 9241872A JP 24187297 A JP24187297 A JP 24187297A JP H1160890 A JPH1160890 A JP H1160890A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
affinity
polymer
organic polymer
polymer composite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9241872A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3244652B2 (ja
Inventor
Katsunori Funaki
克典 舩木
Kiyoharu Tsutsumi
聖晴 堤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Research Development Corp of Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Research Development Corp of Japan filed Critical Research Development Corp of Japan
Priority to JP24187297A priority Critical patent/JP3244652B2/ja
Priority to DE69819385T priority patent/DE69819385T2/de
Priority to US09/037,563 priority patent/US6054507A/en
Priority to EP98301695A priority patent/EP0864362B1/en
Publication of JPH1160890A publication Critical patent/JPH1160890A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3244652B2 publication Critical patent/JP3244652B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持体ポリマー内に多量の金属超微粒子が含
有された金属・有機ポリマー複合構造体およびそれをベ
ースとする多孔体を提供する。 【解決手段】 金属と親和性のあるポリマー鎖と親和性
のないポリマー鎖が各々の末端で結合したブロックコポ
リマーで被覆保護された金属超微粒子自身から直接形成
されるミクロ相分離構造から成り、金属親和性ポリマー
相に1重量%以上、好ましくは10重量%以上の粒径1
0nm以下の金属超微粒子が含有された金属・有機ポリ
マー複合構造体、および金属と親和性のないポリマーの
相が空孔化されている多孔体。該ブロックコポリマーで
被覆保護された金属超微粒子を予め調製し、そのミクロ
相分離構造を形成し、多孔体の場合は金属と親和性のな
いポリマーの相を除去して空孔を形成することにより製
造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、触媒、固定化触媒、メ
ンブレンリアクター、帯電防止プラスチック等の機能材
料として利用され得る新規な金属・有機ポリマー複合構
造体、特に該構造体をベースとする多孔体およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】貴金属をはじめとする金属の微粒子は触
媒として多く用いられ、その単位重量あたりの触媒活性
は粒径が小さいほど大きいことが知られている。この場
合、nm(ナノメートル)サイズの粒径を持つ金属超微
粒子は表面の金属原子同士が結合して凝集し易く、その
ままで安定に存在することは困難であるため、界面活性
剤やポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)やポリ(2−
ビニルピリジン)等のポリマーで保護・安定化すること
が試みられている(Mathias Brust et al., J. Chem. S
oc., Chem. Commun., 801, 1994.、Naoki Toshima et.
al., Chemistry Letters, 1245, 1985、)。このように
して得られた金属超微粒子は通常、均一な溶液状である
ため、触媒として用いた際の反応生成物との分離が煩雑
であり、工業的に用いるにはシリカゲル、ポリマー等へ
の固定化が望まれていた。そのための支持体の形態は、
比表面積の大きい微多孔体であることが好ましく、古く
からシリカゲル、活性炭、アルミナ等の無機材料が用い
られている。しかしながら、これらの無機材料は基本的
にはそれ自身が粉体であるためその成形性、加工性の点
で難があり、フィルムや膜の形態として用いるためには
ポリマーによる支持膜が求められていた。
【0003】ポリマーによる微多孔性膜の製法に関して
は、以下に代表される例が知られている。 (1)特開昭64−1739 スチレン誘導体と共役ジエンまたはアクリレート誘導体
のブロックポリマーをミクロ相分離させ、共役ジエンま
たはアクリレート誘導体を加水分解および酸素含有プラ
ズマで処理することにより多孔体を製造する方法。
【0004】(2)特開平2−279741 高分子両末端にイオン結合可能な官能基をもつポリマー
とその官能基とイオン結合可能な官能基を両末端にもつ
別のポリマーの混合物を溶液キャストし、出来たフィル
ムに形成されているミクロ相分離構造の一方の相を、塩
基または酸によりブロックコポリマーの結合部を切断
し、一方のポリマーを溶媒で抽出する。
【0005】(3)特開平5−287084 触媒等の担体としての可能性を持つとされる数百nmの
孔径を持つ多孔質膜の製法に関する。各種ブロックコポ
リマーの形成するミクロ相分離構造のうち、共連続構造
であることを特徴として、その一方の成分を分解または
溶出する方法であり、共連続構造であるが故に形成され
た孔径分布が非常に狭いことを特徴としている。
【0006】これらの支持体に対する金属超微粒子の固
定方法としては、支持体表面に物理的に吸着させること
が最も簡単であるが、それでは担持した金属超微粒子の
流出が起きやすい。それを防ぐためには、これらの支持
体に金属超微粒子を何らかの化学的な結合により固定す
ることが好ましい。これに関する具体的な金属超微粒子
の担持方法として、スチレンとジビニルベンゼン共重合
体の表面をイミノジアセテートで修飾した支持担体を用
い、水/メタノール混合溶液内でパラジウムイオンを還
元することでパラジウム超微粒子を支持体表面に形成・
担持させる方法が報告されている(H. Hirai, S. Domat
uzaki, and N. Toshima; Bull. Chem. Soc. Jpn., 57,
488-494, 1984)。以上のように、金属超微粒子を支持体
であるポリマーの表面に担持する方法は多く知られてき
ているが、金属微粒子の支持体への保持性の観点から
は、支持体表面に担持するより、支持体内部に保持され
ていることが好ましい。
【0007】ポリマー内部への金属超微粒子の導入方法
については、ポリ(2−ビニルピリジン)とポリスチレ
ンのブロック共重合体のポリ(2−ビニルピリジン)相
を1,4−ジヨードブタンにより架橋した後、その中に
ヨウ化銀の微結晶を析出させ、それを光還元することに
より銀超微粒子を形成する方法(R. Saito, S. Okamura
and K. Ishizu, Polymer, 1993,34-6, 1189)、およ
び、メタクリル酸モノマーにパラジウム(II)アセチル
アセトナート錯体を溶解し、過酸化ベンゾイルで重合・
固化させた後、その固化された物を加熱することにより
金属超微粒子を形成させる方法(中尾幸道;高分子、43
巻、12月号、852−855、1994)等が知られてい
る。しかし、前者はハロゲン化銀の微結晶の光還元を利
用した特殊な方法であり、白金、パラジウム、ロジウム
等の触媒として有用な金属系を含む広い金属系に適用す
ることができず、後者はホモポリマーの合成・架橋反応
であるため、触媒等として有用な多孔体を形成させるこ
とができない。
【0008】(4)これらの問題を解決するため、本発
明者らは、先に、ブロックコポリマーの相分離を利用し
て金属・有機ポリマー複合系から成る構造体および多孔
体を案出した(特願平9−140193)。すなわち、
マトリックスを形成するポリマーと相溶性のあるポリマ
ー(ホモポリマー)により、その最表面をコート(被覆
保護)した金属超微粒子をあらかじめ調製し、この金属
・有機ポリマー複合体とその支持体(マトリックス)と
なるべきポリマー鎖を含むブロックコポリマーを混合
し、ブロックコポリマーを相分離(ミクロ相分離)構造
形成させることにより、金属超微粒子をその相構造内に
取り込んだ金属・有機ポリマー複合構造体を得る。さら
に、この金属・有機ポリマー複合構造体のうち、共連続
構造体を用い、金属を含まない相を溶出または分解する
ことで金属超微粒子をマトリックス中に含んだ多孔体を
得ることができる。言い換えれば、ブロックコポリマー
の形成するミクロ相分離構造を基本骨格として利用する
ことにより多孔体(微多孔体)を形成する。
【0009】しかしながら、この方法では、導入する金
属超微粒子の含有率を増やすとその基本骨格が乱れ、
「金属超微粒子が凝集した領域」と「金属超微粒子が僅
かに入った骨格ポリマー領域」にマクロ相分離する等の
問題が起き、金属超微粒子の骨格ポリマー・マトリック
ス中への導入量を1wt%以上に増やすことが困難であ
った。また、マトリックスポリマー骨格の内部に金属超
微粒子が存在しているため、構造体を多孔化して触媒と
して用いる場合、反応物がポリマー骨格深くへ浸入しな
くてはならないため、触媒活性能が低下してしまうとい
う問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、支持
体ポリマー内部に金属超微粒子を含有した金属・有機ポ
リマー複合体の欠点であった「(1)金属微粒子含有量
の少なさ」、および「(2)ポリマー骨格表面からの金
属超微粒子表面までの距離が長い」という問題をなくし
た新規な金属・有機ポリマー複合構造体およびそれをベ
ースとする多孔体ならびにその製法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、研究を重ね
た結果、基本骨格を形成するポリマー(マトリックスポ
リマー)を本質的に必要とせずに、金属微粒子を含有す
るミクロ相分離構造を発現させる新しい技術を確立する
ことにより上記の課題を解決したものである。すなわ
ち、本発明は、先ず、金属と親和性のあるポリマー鎖と
親和性のないポリマー鎖が各々の末端で結合したブロッ
クコポリマーで該金属の超微粒子の表面が被覆保護され
た金属・有機ポリマー複合体から直接形成されるミクロ
相分離構造から成り、該ミクロ相分離構造における金属
親和性ポリマーの相に1重量%以上の密度で粒径が10
nm以下の金属超微粒子が含有されていることを特徴と
する金属・有機ポリマー複合構造体を提供する。
【0012】さらに、本発明は、金属と親和性のあるポ
リマー鎖と親和性のないポリマー鎖が各々の末端で結合
したブロックコポリマーで該金属の超微粒子の表面が被
覆保護された金属・有機ポリマー複合体から直接形成さ
れるミクロ相分離構造から成り、該ミクロ相分離構造に
おける金属親和性ポリマーの相に1重量%以上の密度で
粒径が10nm以下の金属超微粒子が含有され、一方、
金属と親和性のないポリマーの相が空孔化されているこ
とを特徴とする金属・有機ポリマー複合多孔体を提供す
る。この本発明の金属・有機ポリマー複合多孔体は、好
ましい態様として、金属超微粒子密度は10重量%以上
であり、ミクロ相分離構造は共連続構造であり、また、
金属超微粒子の粒径は10nm以下である。
【0013】本発明は、さらに、別の視点として、上記
の金属・有機ポリマー複合多孔体の製造方法を提供し、
該製造方法は、有機溶媒に、金属と親和性のあるポリ
マー鎖と親和性のないポリマー鎖が各々の末端で結合さ
れたブロックコポリマー、溶媒可溶性金属化合物および
還元剤を溶解して加熱・還元することにより該ブロック
コポリマーで金属超微粒子の表面が被覆保護された金属
・有機ポリマー複合体を調製する工程、該金属・有機
ポリマー複合体が無秩序混合状態にある溶液または溶融
体を生成させ、溶媒キャストまたは温度低下により、該
金属・有機ポリマー複合体のミクロ相分離構造を形成す
る工程、ならびに該ミクロ相分離構造から、金属と親
和性のないポリマーの相を除去して空孔を形成する工程
を含むことを特徴とする。この本発明の製造方法は、好
ましい態様の一つとして、ミクロ相分離構造を形成する
工程において、前記金属と親和性のないポリマーと相溶
性のあるホモポリマー、オリゴマーまたは低分子を添加
し、空孔を形成する工程において、該ホモポリマー、ま
たは低分子を溶出させる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、金属と親和性のあるポ
リマー鎖と親和性のないポリマー鎖が各々の末端で結合
されたブロックコポリマーで金属超微粒子の表面が被覆
保護された金属・有機ポリマー複合体を予め調製し、そ
れから直接形成されたミクロ相分離構造を利用すること
により、金属含有量の著しく高い構造体(金属・有機ポ
リマー複合構造体)および微多孔体(金属・有機ポリマ
ー複合多孔体)の製造を可能にしたものである。本発明
に従えば、このように金属含有量の高い構造体や多孔体
が得られる理由は、次のように理解することができる。
【0015】金属超微粒子をポリマーでコート(被覆保
護)したものとしては、従来より、ミセル内での還元反
応により、金属超微粒子をポリマーでコートし安定化し
たものが知られているが、この手法においては、ブロッ
クコポリマーでコートされたものであっても(Markus A
ntonietti 他、Advanced Materials, 1000, 7, No.12,
1995)同心円上の多層構造を形成する(図1参照)。
【0016】これに対し、本発明の教示する調製方法で
は、後の記述からも理解されるように、金属微粒子を形
成する場が溶液状態で拡がっているポリマー分子内の空
間内であるため、金属超微粒子をコートし微粒子の安定
化しているのは、基本的にポリマー1分子であると考え
られる。したがって、「ポリマーとして金属と親和性の
あるポリマー鎖」と「親和性のないポリマー鎖」がそれ
ぞれの末端で結合したブロックコポリマーを用いた場
合、「金属と親和性のあるポリマー鎖」のみが金属微粒
子をコートして「金属・有機ポリマー”頭部”」を形成
し、「金属と親和性のないポリマー鎖」がそれに末端で
結合した「金属・有機ポリマー複合体”尾部”」を形成
した構造となっているものと推測される(概念図を図2
に示す)。
【0017】すなわち、この金属・有機ポリマー複合体
はそれ自身が一種の超分子であり、巨大な界面活性剤と
して、あるいは金属粒子を取り込んだブロックコポリマ
ー分子として捕らえられることができる。そのため、そ
れ自身がミクロ相分離構造を形成することができ、特願
平9−140193に示した構造体(および多孔体)と
類似の構造体(および多孔体)をマトリックスポリマー
を用いることなく製造することができ、しかも、当初か
ら金属微粒子を取り込んでいるため、該ミクロ相分離構
造から成る構造体および多孔体には多量の金属微粒子が
含有されているものと解される。
【0018】事実、このことは、得られる構造体または
多孔体を顕微鏡写真観察することによって確認されてい
る。図3は、本発明によって得られる金属・有機ポリマ
ー複合多孔体の1例の表面状態を示す走査電子顕微鏡写
真(A)および内部状態を示す透過電子顕微鏡写真
(B)である。図3から、本発明の多孔体は、連続的な
微細孔を形成している(Aの黒い領域が金属と親和性の
ないポリマー相(この場合、ポリイソプレン相)が除去
されて形成された孔を示す)とともに、その内部には、
極めて多量の金属超微粒子(この場合、Pd微粒子:B
の黒点)が均一に分散、含有されていることがわかる。
【0019】かくして、本発明に従えば、従来の金属・
有機ポリマー複合系の構造体または多孔体においては不
可能であった1重量%以上の金属超微粒子を含有させる
ことができることは勿論、触媒等として実用される場合
に効果的な10重量%以上、特に、必要に応じて50〜
60重量%程度の極めて多量の金属微粒子を含有させる
こともできる。
【0020】以下、本発明の構造体ないしは多孔体を製
造するための各工程に沿って本発明を詳述する。 (1)ブロックコポリマーで被覆保護された金属・有機
金属複合体の調製:この調製は、本発明者らが先に出願
した特願平9−55234に示した方法に準じて実施す
る。すなわち、「金属と親和性のあるポリマー鎖」と
「それと非相溶な(金属と親和性のない)ポリマー鎖」
が各々の末端で結合されたブロックコポリマー、溶媒可
溶性の金属化合物および還元剤を有機溶媒(それらの各
成分に対する共通良溶媒)に溶解し、各成分が分子分散
した溶液とした後、加熱・還元することにより、該ブロ
ックコポリマーで金属超微粒子の表面がコート(被覆保
護)された金属・有機ポリマー複合体を調製し、これを
超遠心分離などにより精製する。
【0021】加熱・還元のための温度は、一般に50〜
120℃程度であり、また、加熱時間は5〜50時間程
度を目安とする。有機溶媒としては、各種のものが使用
可能であり、炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化合
物、エーテル化合物、アミド化合物、スルホキシド化合
物等のうちから選択されて使用される。 (i)金属をコートするブロックコポリマー:金属をコ
ートするブロックコポリマーは「金属と親和性のあるブ
ロック鎖(ポリマー鎖)」とそれと「非相溶なブロック
鎖(ポリマー鎖)」から構成されていれば基本的には何
でもよい。
【0022】金属と親和性のあるブロック鎖を構成する
ポリマーとしては、具体的には、ポリ(2−ビニルピリ
ジン)、ポリアミノスチレンなどの窒素原子を持つモノ
マーユニットから構成されるもの、ポリ(メチルメタク
リレート)などの酸素原子を持つモノマーユニットから
構成されるもの、ポリプロピレンスルフィドなどの硫黄
を含むモノマーユニットから構成されるものなどがある
が、基本的に金属または金属イオンとの親和性があれば
何でもよく、これらの金属配位子ポリマーの末端から、
他のモノマーをリビング重合等により成長させたブロッ
クコポリマー、他のモノマーとのランダムコポリマーで
あればよい。金属との親和性のあるポリマー鎖の数平均
分子量(Mn)は 1,000〜1,000,000 であればよいが、
5,000〜500,000 が好ましい。ポリマーの合成のし易
さ、得られる保護クラスター(金属・有機ポリマー複合
体)の安定性の観点からは10,000〜100,000 がより好ま
しい。
【0023】ブロックコポリマーのもう一方のポリマー
鎖(最終的に孔を形成する相を構成するポリマー)は、
ミクロ相分離構造を形成する条件、すなわち「ポリマー
で保護された金属超微粒子と非相溶であること」を満足
していれば基本的には何でもよいが、孔を形成する場合
には以下の(3)に述べる分解性のポリマーであること
が好ましい。
【0024】このブロックコポリマーのブロックの数
は、特に制限されないが、ミクロ相分離構造として共連
続構造をとりやすいA−B型ジブロックコポリマーまた
はA−B−A型トリブロックコポリマーが好ましい。 (ii)複合体を構成する金属:本発明においてブロックコ
ポリマーでコートされた金属・有機ポリマー複合体を構
成する金属としては各種のものが適用可能であるが、特
に、遷移金属、例えば第VIII族金属、そのうちの各種の
貴金属等が例示される。該複合体の調製においては、こ
れらの金属をその塩または錯体で代表される溶媒可溶性
金属化合物として、コポリマーおよび還元剤とともに有
機溶媒に溶解する。
【0025】このように本発明に従えば、コポリマーで
被覆保護された金属超微粒子を調製するための反応系が
均一有機溶媒系であることにより、極めて粒径の小さ
い、すなわち、10nm以下(一般に数nm)であり、
且つ、粒径のそろえられた金属・有機ポリマー複合体が
得られる。
【0026】(iii) 還元剤:還元剤としては、アルコー
ル類、糖類、アスコルビン酸、水素ガス、ヒドラジン、
ボロンハイドライド等の各種のものが使用できる。ブロ
ックコポリマーでコートされた金属・有機ポリマー複合
体を製造するためのブロックコポリマー、可溶性金属化
合物、還元剤、そして溶媒の使用割合は、目的とする複
合体によって異なるが、一般的な目安としては、モル比
として、 可溶性化合物/コポリマーモノマーユニット=1/4〜
1/50 還元剤/可溶性化合物=1/10〜1/10000(大
過剰) また、容積比として コポリマー/溶媒=1/1000〜1/10 程度を考慮することができる。
【0027】(2)金属・有機ポリマー複合体のミクロ
相分離構造の形成:上記のごとき工程において調製、精
製されブロックコポリマーで金属微粒子の表面がコート
された金属・有機ポリマー複合体それ自身のミクロ相分
離構造を形成させるだけで、多量の金属が含有された金
属親和性ポリマーの相と該金属に親和性のないポリマー
の相とから成る金属・有機ポリマー複合体が発現する。
このためには、ブロックコポリマーでコートされた金属
・有機ポリマー複合体が無秩序混合状態にある溶液また
は溶融体を生成させ、前者の場合は、溶媒をキャストし
(溶媒を蒸発させ、濃縮する)、後者の場合は温度低
下、すなわちTODT (秩序−無秩序転移温度)以下に温
度を下げる。一般的には、ブロックコポリマーでコート
された金属・有機ポリマー複合体を改めて、溶媒に溶解
してキャストフィルムを作成するだけで該複合体のミク
ロ相分離構造を発現させることができる。
【0028】この時、発現させるミクロ相分離構造は、
「金属超微粒子と金属に親和性のあるポリマーから形成
される相」の体積分率と「金属と親和性のないポリマー
の相」の体積分率によりコントロールすることができ、
これらの相のいずれか一方の体積分率φと金属を含む相
の構造との関係は以下の値を目安とする。すなわち、
球;φ<0.18、シリンダ;0.18<φ<0.3
2、ラメラ;0.32<φ<0.68であり、また、共
連続構造は;φ〜0.33を目安として発現させること
ができる。この時の金属を含む相の体積分率は、金属を
コートするブロックコポリマーの各ブロック鎖の分子量
比をコントロールすることにより、望む値にコントルー
ルするか、それらの相に相溶性のあるホモポリマー、オ
リゴマーまたは低分子を混合することによりコントロー
ルすることができる。これらのホモポリマー等を混合す
る場合は、金属を含む相内の金属含有率を下げないため
に、金属と親和性のない相と相溶性のあるホモポリマー
等を加えることにより、調製することが好ましい。これ
らのホモポリマー等は、後述する空孔形成工程において
溶出されることにより孔形成に寄与することになる。
【0029】本発明は、本質的にマトリックスポリマー
を別途用いることなく、ブロックコポリマーでコート
(被覆保護)された金属微粒子から成る金属・有機ポリ
マー複合体そのもののミクロ相分離構造によって得られ
るものであるが、相分離構造を安定化させるために、金
属微粒子の被覆保護に用いたブロックコポリマーと同一
または該ブロックコポリマーと相溶性のあるブロックコ
ポリマーを補強剤として金属含有量が1%以下にならな
いような少量範囲で添加することが好ましい。
【0030】このように本発明に従えば各種の構造のミ
クロ相分離構造を発現させることができるが、触媒やメ
ンブレンリアクターとして特に好ましいのは共連続構
造、すなわち、「金属微粒子を含有する金属親和性ポリ
マーの相」と「金属と親和性のないポリマーの相(多孔
体の場合は、これが孔を形成する相となる)」から成る
2つの相がそれぞれ連続したネットワークを形成してい
るミクロ相分離構造である。
【0031】(3)空孔の形成:以上の工程により本発
明に従う金属・有機ポリマー複合構造体が得られる。こ
の構造体から金属超微粒子を支持体(金属親和性ポリマ
ー相)内部に含有した多孔体を形成するためには、本発
明者らによる特願平9−140193に示した下記のよ
うな空孔形成方法を利用することができる。これらの空
孔形成方法は組み合わせてもよい。
【0032】すなわち、金属と相溶性(親和性)のない
ポリマーを選択的にモノマー単位の大きさまで分解また
は溶解することにより、「金属超微粒子と金属に親和性
のあるポリマー鎖から形成される相」のみのネットワー
ク構造を得る。この場合、金属と親和性のないポリマー
として適用可能なものは、古くから知られているオゾン
分解の適用可能な共役ジエン系ポリマー(ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン等)が代表的なものである。また、
光分解を用いる場合には、ポリメチルビニルケトン等そ
の特性吸収波長によって光分解ができるポリマーを用い
てもよい。溶媒により溶解する場合には、前述したよう
に、金属と親和性のないポリマー相と相溶性のあるホモ
ポリマー等を加えることにより、該金属非親和性の相は
該ホモポリマー等とともに溶出されて微細孔を形成する
ことになる。
【0033】また、金属と親和性のあるポリマー鎖と親
和性のないポリマー鎖がイオン結合、エステル結合、ア
ミド結合等の酸、塩基により切断できる結合様式である
ブロックコポリマーを用いることにより、金属・ブロッ
クコポリマー複合体を形成後、ポリマー間結合を切断
し、金属超微粒子を含まない相を溶解除去する方法(特
開平2−279741等)を用いることもできる。
【0034】
【実施例】次に、本発明の特徴をさらに明らかにするた
め実施例および比較例を示すが、本発明はこの実施例に
よって制限されるものではない。実施例 ポリ(2−ビニルピリジン)(P2VP)とポリイソプレン
(PI)からなるブロックコポリマー(P2VP-b-PI )(数
平均分子量Mn=23,000−17,000)とパラ
ジウムアセチルアセテート(Pd(acac)2)のベンゼン溶液
に還元剤としてn−プロピルアルコールを次の割合で混
合し85℃で50時間加熱することにより、P2VPで表面
を保護された平均粒径が5nmのPd超微粒子から成る金
属・有機ポリマー複合体(Pd)n −(P2VP-b-PI )を得
た。 Pd(acac)2 濃度=6.6×10-4mol/l、 2−ビニルピリジンモノマーユニット濃度=2.6×1
-2mol/l n=プロピルアルコール濃度=50volume%
【0035】この反応後の溶液を一旦蒸発乾固し、1,
4−ジオキサンに再溶解した後50000rpm、2時間の条件
で超遠心分離を数回行うことにより、((Pd)n −(P2
VP-b-PI))を精製した。この((Pd)n −(P2VP-b-PI) )
をクロロホルムに溶解し、さらに組成調製のため、ポリ
イソプレンのホモポリマー(PI:Mn=7,000)およ
びP2VP-b-PI (Mn=23,000−17,000)下記
割合で添加した。 溶液組成: 溶媒;クロロホルム=100ml ((Pd)n −(P2VP-b-PI) )=10mg P2VP-b-PI (Mn=23,000−17,000)=17
mg PI(Mn=17,000)=2mg
【0036】この溶液をテフロン容器中でキャストする
ことにより、((Pd)n -(P2VP-b-PI))とジブロックコポ
リマー(P2VP-b-PI)が(Pd) n -P2VP 相とPI相にミクロ
相分離し、共連続構造(各相の厚みは数十nm)を持つ
フィルムを形成した。このフィルムを真空乾燥した後、
1,4−ジヨードブタンによるピリジンの4級化反応に
よりピリジル基間を架橋することにより、(Pd)n とP2VP
から成る相の形状を固定化した。この固定化したキャス
トフィルムをヘキサンで洗浄することでPI相に含まれる
PIホモポリマーを溶出し、PI相に空洞(空孔)を形成し
た。さらに、ブロックコポリマーの構成体であるPI鎖を
オゾン分解することでこの空洞をさらに広げた。その結
果、粒径約5nmのPd超微粒子をその内部に固定したP2
VPの微多孔膜(平均孔径および平均マトリックス幅とも
に数十nm)を得た。この微多孔体中に含まれる金属Pd
の含有量は54重量%であった。また、得られた微多孔
体の電子顕微鏡写真を図3に示す。
【0037】比較例 比較例として、特願平9−140193に示すように、
ホモポリマーで被覆された金属微粒子を用い、別途用意
したマトリックス用ブロックコポリマーのミクロ相分離
構造に該金属微粒子を導入する方法に従って多孔体を製
造した。
【0038】ポリ(2−ビニルピリジン)のホモポリマ
ー(P2VP:Mn=50,000)とパラジウムアセテルア
セトナート(Pd(acac)2)のベンゼン溶液に還元剤として
n−プロピルアルコールを次の割合で混合し85℃で5
時間加熱することにより、P2VPで表面を保護された平均
粒径が4.5nmのPd超微粒子を得た。 Pd(acac)2 濃度=6.6×10-4mol /l 2−ビニルピリジンモノマーユニット濃度=2.6×1
-2mol /l n−プロピルアルコール濃度=50volume%
【0039】この反応後の溶液を一旦蒸発乾固し、1,
4−ジオキサンに再溶解した後50000rpm・2時間の条件
で超遠心分離を数回行うことにより、P2VPで保護された
パラジウム超微粒子((Pd)n -P2VP)を精製した。この
(Pd) n -P2VP とポリ(2−ビニルピリジン)とポリイ
ソプレンによって構成されるジブロックコポリマー(P2
VP-b-PI :Mn=23,000−17,000)をこれら
の共通溶媒であるクロロホルムに下記割合で溶解し、さ
らに組成調整のため、ポリイソプレンのホモポリマー
(PI:Mn=7,000)およびP2VPホモポリマー(Mn=
50,000)を添加した。
【0040】溶液組成: P2VP-b-PI (Mn=23,000−17,000)=10
0mg ((Pd) n -P2VP)=0.4mg PI(Mn =7,000)=30mg P2VP(Mn=50,000)=16mg 溶媒;クロロホルム=20ml この溶液をテフロン容器中でキャストすることにより、
ジブロックコポリマー(P2VP-b-PI )がミクロ相分離
し、((Pd)n -P2VP)とP2VPホモポリマーを含んだPVVP相
とPIホモポリマーを含むPI相の2相からなる共連続構造
(各相の厚みは数十nm)を持つフィルムを形成した。
【0041】このフィルムを真空乾燥した後、1,4−
ジヨードブタンによるピリジンの4級化反応によりピリ
ジル基間を架橋することにより、(Pd) n -P2VP を含む
P2VP相の形状を固定化した。この固定化したキャストフ
ィルムをヘキサンで洗浄することでPI相に含まれるPIホ
モポリマーを溶出し、PI相に空洞を形成した。さらに、
ブロックコポリマーの構成体であるPI鎖をオゾン分解す
ることでこの空洞をさらに広げた。その結果、粒径約4
nmのPd超微粒子をその内部に固定したP2VPの微多孔膜
(平均孔径および平均マトリックス幅共に数十nm)を
得た。得られた微多孔体中のPd含有量は0.45重量%
にすぎなかった。
【0042】
【発明の効果】本発明の金属・有機ポリマー複合構造体
および多孔体は、ブロックコポリマーにより安定化され
た金属超微粒子そのものが形成するミクロ相分離構造を
利用するため、基本的にはマトリックスを形成するため
のポリマーを別途用意する必要はなく、マトリックス中
に含まれる金属微粒子の含有量1重量%以上となり、実
用上は10重量%以上、必要に応じて50〜60重量%
の高濃度のものも得ることが出来る。これは、従来の金
属・有機ポリマー複合系材料には見られない特徴であ
る。特に、本発明により得られる相分離構造体のうち共
連続構造の金属を含まない相を分解などにより空孔とし
た多孔体では、基本的には金属微粒子とそれをコートし
たポリマーのみにより構成マトリックスが形成されてい
ることにより、そのマトリックス内に含まれる金属含有
量が著しく高く金属微粒子がそのマトリックス表面近傍
に位置することとなるため、触媒能も飛躍的に増加する
ことが可能となる。
【0043】また、本発明により得られる相分離構造体
のうち、シリンダ構造、ラメラ構造では金属を含む相内
の金属微粒子間隔は相分離構造の構造間隔に比べて狭く
なるため、その構造の電気的異方性が発現され、本発明
者らによる特願平9−140196に示された巨大グレ
インの形成方法と組み合わせることで電気的異方性体を
形成することが可能である。さらに、シリンダ構造体に
おいて、「金属と親和性のない相」を分解することによ
り金属微粒子を大量に含むナノファイバーを形成するこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来より知られたミセル内での形成法による金
属超微粒子・ブロックコポリマー複合体の構造を示す概
念図である。
【図2】本発明に従う金属超微粒子・ブロックコポリマ
ー複合体の構造を示す概念図である。
【図3】本発明の金属・有機ポリマー複合多孔体の結晶
構造を示す走査電子顕微鏡写真(A)および透過電子顕
微鏡写真(B)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3/08 B22F 5/00 101A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属と親和性のあるポリマー鎖と親和性
    のないポリマー鎖が各々の末端で結合したブロックコポ
    リマーで該金属の超微粒子の表面が被覆保護された金属
    ・有機ポリマー複合体から直接形成されるミクロ相分離
    構造から成り、該ミクロ相分離構造における金属親和性
    ポリマーの相に1重量%以上の密度で金属超微粒子が含
    有されていることを特徴とする金属・有機ポリマー複合
    構造体。
  2. 【請求項2】 金属と親和性のあるポリマー鎖と親和性
    のないポリマー鎖が各々の末端で結合したブロックコポ
    リマーで該金属の超微粒子の表面が被覆保護された金属
    ・有機ポリマー複合体から直接形成されるミクロ相分離
    構造から成り、該ミクロ相分離構造における金属親和性
    ポリマーの相に1重量%以上の密度で金属超微粒子が含
    有され、金属と親和性のないポリマーの相が空孔化され
    ていることを特徴とする金属・有機ポリマー複合多孔
    体。
  3. 【請求項3】 金属超微粒子密度が10重量%以上であ
    ることを特徴とする請求項3の金属・有機ポリマー複合
    多孔体。
  4. 【請求項4】 ミクロ相分離構造が共連続構造であるこ
    とを特徴とする請求項2または請求項3の金属・有機ポ
    リマー複合多孔体。
  5. 【請求項5】 金属超微粒子の粒径が10nm以下であ
    ることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかの金
    属・有機ポリマー複合多孔体。
  6. 【請求項6】 請求項2〜請求項5のいずれかの金属・
    有機ポリマー複合多孔体の製造方法であって、有機溶
    媒に、金属と親和性のあるポリマー鎖と親和性のないポ
    リマー鎖が各々の末端で結合されたブロックコポリマ
    ー、溶媒可溶性金属化合物および還元剤を溶解して加熱
    ・還元することにより該ブロックコポリマーで金属超微
    粒子の表面が被覆保護された金属・有機ポリマー複合体
    を調製する工程、該金属・有機ポリマー複合体が無秩
    序混合状態にある溶液または溶融体を生成させ、溶媒キ
    ャストまたは温度低下により、該金属・有機ポリマー複
    合体のミクロ相分離構造を形成する工程、ならびに該
    ミクロ相分離構造から、金属と親和性のないポリマーの
    相を除去して空孔を形成する工程を含むことを特徴とす
    る金属・有機ポリマー複合多孔体の製造方法。
  7. 【請求項7】 空孔を形成する工程において、金属と親
    和性のないポリマーを分解することを特徴とする請求項
    6の金属・有機ポリマー複合多孔体の製造方法。
  8. 【請求項8】 ミクロ相分離構造を形成する工程におい
    て、前記金属と親和性のないポリマーと相溶性のあるホ
    モポリマー、オリゴマーまたは低分子を添加し、空孔を
    形成する工程において、該ホモポリマー、または低分子
    を溶出することを特徴とする請求項6の金属・有機ポリ
    マー複合多孔体の製造方法。
JP24187297A 1997-03-10 1997-08-22 金属含有量の高い金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体ならびにその製造方法 Expired - Fee Related JP3244652B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24187297A JP3244652B2 (ja) 1997-08-22 1997-08-22 金属含有量の高い金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体ならびにその製造方法
DE69819385T DE69819385T2 (de) 1997-03-10 1998-03-09 Herstellungverfahren einer Verbundstruktur bestehend aus metallischen Nanopartikeln umhüllt mit einem organischen Polymer
US09/037,563 US6054507A (en) 1997-03-10 1998-03-09 Metal-organic polymer composite structure and production thereof
EP98301695A EP0864362B1 (en) 1997-03-10 1998-03-09 Process for producing a composite structure consisting of metallic nanoparticles coated with an organic polymer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24187297A JP3244652B2 (ja) 1997-08-22 1997-08-22 金属含有量の高い金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体ならびにその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1160890A true JPH1160890A (ja) 1999-03-05
JP3244652B2 JP3244652B2 (ja) 2002-01-07

Family

ID=17080792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24187297A Expired - Fee Related JP3244652B2 (ja) 1997-03-10 1997-08-22 金属含有量の高い金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体ならびにその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3244652B2 (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000012624A1 (fr) * 1998-09-01 2000-03-09 Japan Science And Technology Corporation Structure composite polymere metallique/organique contenant des particules metalliques ultrafines disposees en rangees et procede de production correspondant
WO2002010262A1 (fr) * 2000-07-07 2002-02-07 Shizuko Sato Materiau hybride de particules metallique ultrafines et de polymere
JP2005336440A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Kawamura Inst Of Chem Res シリカ/ポリマー/金属複合材料及びその製造方法
WO2005116140A1 (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Kawamura Institute Of Chemical Research 複合ナノファイバ、複合ナノファイバ会合体、複合構造体及びこれらの製造方法
JP2006063097A (ja) * 2004-08-24 2006-03-09 Kawamura Inst Of Chem Res シリカ/金属錯体複合材料及びその製造方法
WO2007032493A1 (ja) * 2005-09-16 2007-03-22 The Furukawa Electric Co., Ltd. 多層構造体、及び多層構造体の製造方法
WO2007091517A1 (ja) 2006-02-07 2007-08-16 Daikin Industries, Ltd. へテロ芳香環含有含フッ素ポリマー
KR100837046B1 (ko) 2007-02-08 2008-06-11 광주과학기술원 금속-블록공중합체 나노복합체의 형성 방법 및 이의 제어방법
JP2011089205A (ja) * 2002-06-19 2011-05-06 Cima Nanotech Israel Ltd 高純度金属ナノ粉末の製造方法及びこの方法により製造されたナノ粉末
WO2011040752A3 (en) * 2009-09-29 2011-09-29 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Conductive polymer adhesive using nanofiber and method for preparing the same
KR101115686B1 (ko) * 2009-09-29 2012-03-05 한국과학기술원 이방 전도성 필름
KR101136494B1 (ko) * 2004-05-31 2012-04-23 잇판자이단호진 가와무라 리카가쿠 겐큐쇼 복합 나노파이버, 복합 나노파이버 회합체, 복합 구조체 및이들의 제조 방법
KR101146351B1 (ko) * 2010-01-08 2012-05-21 한국과학기술원 전자 패키지용 접착제의 제조방법
KR101246805B1 (ko) 2010-04-14 2013-03-26 한국생산기술연구원 탄소나노튜브 응집체가 포함된 이방성 도전성 접착제 및 그 제조방법
US8486318B2 (en) 2011-03-11 2013-07-16 Optopac Co., Ltd. Fiber, fiber aggregate and adhesive having the same

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2688554C2 (ru) * 2016-12-21 2019-05-21 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт проблем химической физики Российской академии наук (ИПХФ РАН) Способ получения нанокомпозиционных микропористых пластиков с армированными порами

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000012624A1 (fr) * 1998-09-01 2000-03-09 Japan Science And Technology Corporation Structure composite polymere metallique/organique contenant des particules metalliques ultrafines disposees en rangees et procede de production correspondant
WO2002010262A1 (fr) * 2000-07-07 2002-02-07 Shizuko Sato Materiau hybride de particules metallique ultrafines et de polymere
JP2011089205A (ja) * 2002-06-19 2011-05-06 Cima Nanotech Israel Ltd 高純度金属ナノ粉末の製造方法及びこの方法により製造されたナノ粉末
KR101136494B1 (ko) * 2004-05-31 2012-04-23 잇판자이단호진 가와무라 리카가쿠 겐큐쇼 복합 나노파이버, 복합 나노파이버 회합체, 복합 구조체 및이들의 제조 방법
US7670509B2 (en) 2004-05-31 2010-03-02 Kawamura Institute Of Chemical Research Composite nanofiber, composite nanofiber association, complex structure, and production method thereof
WO2005116140A1 (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Kawamura Institute Of Chemical Research 複合ナノファイバ、複合ナノファイバ会合体、複合構造体及びこれらの製造方法
JP2005336440A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Kawamura Inst Of Chem Res シリカ/ポリマー/金属複合材料及びその製造方法
JP2006063097A (ja) * 2004-08-24 2006-03-09 Kawamura Inst Of Chem Res シリカ/金属錯体複合材料及びその製造方法
WO2007032493A1 (ja) * 2005-09-16 2007-03-22 The Furukawa Electric Co., Ltd. 多層構造体、及び多層構造体の製造方法
WO2007091517A1 (ja) 2006-02-07 2007-08-16 Daikin Industries, Ltd. へテロ芳香環含有含フッ素ポリマー
KR100837046B1 (ko) 2007-02-08 2008-06-11 광주과학기술원 금속-블록공중합체 나노복합체의 형성 방법 및 이의 제어방법
WO2011040752A3 (en) * 2009-09-29 2011-09-29 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Conductive polymer adhesive using nanofiber and method for preparing the same
KR101115686B1 (ko) * 2009-09-29 2012-03-05 한국과학기술원 이방 전도성 필름
KR101146351B1 (ko) * 2010-01-08 2012-05-21 한국과학기술원 전자 패키지용 접착제의 제조방법
KR101246805B1 (ko) 2010-04-14 2013-03-26 한국생산기술연구원 탄소나노튜브 응집체가 포함된 이방성 도전성 접착제 및 그 제조방법
US8486318B2 (en) 2011-03-11 2013-07-16 Optopac Co., Ltd. Fiber, fiber aggregate and adhesive having the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP3244652B2 (ja) 2002-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6054507A (en) Metal-organic polymer composite structure and production thereof
JP3244652B2 (ja) 金属含有量の高い金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体ならびにその製造方法
US20210237145A1 (en) Method of producing a metal form containing dispersed aerogel particles impregnated with polymers
EP1155174B1 (en) Three-dimensional interpenetrating networks of macroscopic assemblages of randomly oriented carbon fibrils and organic polymers
JP4355655B2 (ja) 官能性多孔質繊維
CN104479174A (zh) 一种基于纤维素的磁性气凝胶材料及其制备方法
US6113819A (en) Three dimensional interpenetrating networks of macroscopic assemblages of oriented carbon fibrils and organic polymers
EP2365948B1 (en) Process for the preparation of self standing nanoparticle networks/scaffolds with controllable void dimensions
JPH10297979A (ja) 開気胞多孔性の燒結生成物およびその製造方法
JP2003520897A (ja) 複合多孔性繊維構造体の製造
WO1997024297A1 (en) Synthesis of preceramic polymer-stabilized metal colloids and their conversion to microporous ceramics
JP3244653B2 (ja) 金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体ならびにその製造方法
EP1932877B1 (en) Molded article and method of producing the same
Ruckenstein et al. Pervaporation of ethanol-water mixtures through polyvinyl alcohol-polyacrylamide interpenetrating polymer network membranes unsupported and supported on polyethersulfone ultrafiltration membranes: A comparison
JP3227109B2 (ja) 金属・有機ポリマー複合体と多孔体
CN107952481B (zh) 一种负载贵金属纳米粒子的多孔材料催化剂及其制备方法
Xi et al. Novel nylon-supported organic–inorganic hybrid membrane with hierarchical pores as a potential immobilized metal affinity adsorbent
Diao et al. Fabricating highly catalytically active block copolymer/metal nanoparticle microstructures at the liquid/liquid interface
JP3000000B1 (ja) 金属・有機ポリマー複合構造体とその製造方法
WO2005063365A1 (en) A process for the preparation of free standing membranes
JPH0388B2 (ja)
JP2980899B1 (ja) 列状に配置された金属超微粒子を含有する金属・有機ポリマー複合構造体とその製造方法
JP3156955B2 (ja) 連結されたミクロゲル粒子の製造方法及びそれで処理された物品
Xia et al. Preparation of silver-poly (acrylamide-co-methacrylic acid) composite microspheres with patterned surface structures
JP2004315559A (ja) 金属担持ポリマー多孔体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071026

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071026

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081026

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091026

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091026

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees