JPH1160578A - ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルまたはこれらの塩 - Google Patents

ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルまたはこれらの塩

Info

Publication number
JPH1160578A
JPH1160578A JP24031897A JP24031897A JPH1160578A JP H1160578 A JPH1160578 A JP H1160578A JP 24031897 A JP24031897 A JP 24031897A JP 24031897 A JP24031897 A JP 24031897A JP H1160578 A JPH1160578 A JP H1160578A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
group
amino
carboxylic acid
azabicyclo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24031897A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Toshima
実 戸島
Katsumi Chiba
勝已 千葉
Hiroaki Yoshida
博明 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP24031897A priority Critical patent/JPH1160578A/ja
Publication of JPH1160578A publication Critical patent/JPH1160578A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌剤として有用なピリドンカルボン酸誘導
体およびその合成中間体を提供する。 【解決手段】 下記式 【化1】 (式中、Rは低級アルキル基や低級アルケニル基,低級
シクロアルキル基などを意味し、Xは水素原子やハロゲ
ン原子、アミノ基などを意味し、Yは水素原子またはハ
ロゲン原子を意味し、Aは窒素原子またはC−Zで表さ
れる基を意味し、ここでZは水素原子や低級アルコキシ
基などを意味する。R1 およびR2 は同一または異なっ
て、水素原子や低級アルキル基などを意味し、nは0ま
たは1の整数を意味する。)で表されるピリドンカルボ
ン酸誘導体およびその合成中間体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌剤として有用な
新規なピリドンカルボン酸誘導体およびその合成中間体
に関する。
【0002】
【従来の技術】7位に2環性アミノ基が置換されたピリ
ドンカルボン酸誘導体は文献に記載されているが、後述
の如き本発明化合物は知られていない。
【0003】例えば、特開平6−239857号公報に
は、下記の一般式が開示されているが、そこには後述の
本発明化合物は包含されていない。
【0004】
【化3】
【0005】〔式中、X1 およびX2 はハロゲン原子で
あり、R1 は置換基を有することもあるアミノ基などで
あり、R3 およびR4 は水素原子やアルキル基などであ
り、YはO,Nまたはメチレン基などであり、ZはO,
Sまたはメチレン基などであり、mおよびnは0〜2の
整数であって、その和が2または3であり、p,q,r
は0〜3の整数であって、これらの和が0〜3であり、
AはNまたはC−X(ここでXは水素やハロゲン等)で
あり、Rは水素原子などである。〕
【0006】前記一般式〔化3〕の7位の置換基たる2
環性アミノ基は、窒素原子を含む第一の環と酸素原子な
どを含む第二の環から構成されているが、第一の環に後
述の本発明化合物におけるR1 2 N(CH2 )n−で
表される置換基が置換されていない点において、本発明
化合物とは構造を異にする。
【0007】更に、例えば、特開平6−192262号
公報には次の一般式が開示されている。
【0008】
【化4】
【0009】〔式中、X1 はハロゲン、ニトロであり、
2 は水素、アミノなどであり、R1はアルキル、シク
ロアルキルなどであり、R2 は水素などであり、AはN
またはC−R5 であり、ここにおいてR5 は水素、ハロ
ゲンなどである。Zは次式で表されるいずれかの基であ
り、次式において、R3 およびR4 は水素、メチルなど
である。〕
【0010】
【化5】
【0011】しかし、前記〔化5〕で表される2環性ア
ミノ基Zは、窒素原子を含む第一の環と酸素原子を含む
第二の環の融合形式が後述の本発明化合物の場合とは異
なる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の2環性アミノ基
で置換されたピリドンカルボン酸誘導体は、抗菌剤とし
て有用であるものの抗菌活性が必ずしも十分とはいえな
かった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、抗菌活性、な
かんずく生体内における抗菌活性がより増強されたピリ
ドンカルボン酸誘導体を開発すべく種々探索した結果、
完成されたものである。
【0014】本発明は、下記一般式(I)で表されるピ
リドンカルボン酸誘導体、そのエステルまたはこれらの
塩に関するものである。
【0015】
【化6】
【0016】〔式中、Rは低級アルキル基、低級アルケ
ニル基、低級シクロアルキル基またはフェニル基(これ
らの基はハロゲン原子で置換されていてもよい)を意味
し、Xは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級アルキ
ル基または保護されていてもよいアミノ基を意味し、Y
は水素原子またはハロゲン原子を意味し、Aは窒素原子
またはC−Zで表される基を意味し、ここにおいてZは
水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基を意味するか、
低級アルコキシ基または低級アルキル基(これらの基は
ハロゲン原子で置換されていてもよい)を意味し、R1
およびR2 は同一または異なって、水素原子、低級アル
キル基またはアミノ保護基を意味し、nは0または1の
整数を意味する。〕
【0017】また、本発明は、上記式(I)で表される
ピリドンカルボン酸誘導体の中間体として有用な下記式
(II)で表される新規2環性アミン化合物またはその塩
に関するものである。
【0018】
【化7】 〔式中、R1 ,R2 およびnは前掲と同じものを意味す
る。〕
【0019】以下、本発明化合物についてさらに詳細に
説明する。本明細書において、「低級」なる用語は、特
に断らないかぎり、この語が付された基が1〜7個の炭
素原子を含むことを意味する。従って、「低級アルキル
基」は、直鎖状または分枝鎖状の炭素数1〜7のアルキ
ルを意味し、例えば、メチル,エチル,プロピル,イソ
プロピル,ブチル,tert−ブチル,ペンチルなどがその
例として挙げられる。「低級アルケニル基」は、炭素数
2〜7の直鎖状または分枝鎖状のアルケニルを意味し、
例えば、ビニル,アリル,1−プロペニル,イソプロペ
ニルなどがその例として挙げられる。「低級シクロアル
キル基」は、炭素数3〜7のシクロアルキルを包含し、
例えば、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチ
ル,シクロヘキシルなどがその例として挙げられ、シク
ロプロピルが好適である。「低級アルコキシ基」は、低
級アルキル部分が上記の意味を有する低級アルキルオキ
シ基であり、例えば、メトキシ,エトキシ,プロポキ
シ,イソプロポキシ,ブトキシなどが挙げられ、特にメ
トキシが好ましい。「ハロゲン原子」としては、フッ
素,塩素または臭素などが挙げられる。
【0020】置換基Xにおける「保護されていてもよい
アミノ基」における「アミノ保護基」とR1 またはR2
における「アミノ保護基」とは、実質的に同じであり、
通常の加水分解または加水素分解により母核構造を破壊
することなく、容易に脱離できるものならばいずれもが
採用できる。
【0021】加水分解により容易に脱離できる易加水分
解性アミノ保護基の例としては、エトキシカルボニル,
tert−ブトキシカルボニル,ベンジルオキシカルボニ
ル,p−メトキシベンジルオキシカルボニル,ビニルオ
キシカルボニル,β−(p−トルエンスルホニル)エト
キシカルボニルの如きオキシカルボニル基、ホルミル,
アセチル,トリフルオロアセチルの如きアシル基のほ
か、o−ニトロフェニルスルフェニル,トリメチルシリ
ル,テトラヒドロピラニル,ジフェニルホスフェニルな
どが挙げられる。
【0022】また、加水素分解により容易に脱離される
易加水素分解性アミノ保護基としては、p−トルエンス
ルホニルの如きアリールスルホニル基、ベンジル,トリ
チル,ベンジルオキシメチルの如きフェニルもしくはベ
ンジルオキシによって置換されたメチル基、ベンジルオ
キシカルボニルやo−メトキシベンジルオキシカルボニ
ルの如きアリールメトキシカルボニル基、β,β,β−
トリクロロエトキシカルボニル,β−ヨードエトキシカ
ルボニルの如きハロゲノエトキシカルボニル基などが挙
げられる。
【0023】本発明化合物(I)のエステルとしては、
化学的手段または酵素学的手段により脱離されてカルボ
ン酸体に変換できるものが好適である。加水分解の如き
化学的手段によりカルボン酸体に変換可能なエステルと
しては、例えば、メチルエステル,エチルエステルの如
き低級アルキルエステルなどが挙げられる。また、化学
的手段のみならず、酵素学的手段によりカルボン酸体に
変換可能なエステルとしては、例えば、2−ジメチルア
ミノエチルエステルや2−(1−ピぺリジニル)エチル
エステルなどのアミノエチルエステル類,アセトキシメ
チルエステル,1−アセトキシエチルエステル,ピバロ
イルオキシメチルエステル,1−エトキシカルボニルオ
キシエチルエステル,コリンエステル,3−ブチロラク
トニルエステル,フタリジルエステルなどが挙げられ
る。
【0024】本発明化合物(I)の塩としては、酢酸,
乳酸,シュ酸,フマル酸,コハク酸,メタンスルホン
酸,マレイン酸,マロン酸やグルコン酸またはアスパラ
ギン酸やグルタミン酸の如きアミノ酸などの有機酸との
塩;塩酸,リン酸などの無機酸との塩;ナトリウム,カ
リウム,亜鉛,銀などの金属塩;トリメチルアミン,ト
リエチルアミンまたはN−メチルモルホリンなどの有機
塩基との塩またはアンモニウム塩などが挙げられる。
【0025】また、2環性アミン化合物(II)の塩とし
ては、塩酸や硫酸などの無機酸との塩、ギ酸,酢酸,ト
リフルオロ酢酸,メタンスルホン酸,p−トルエンスル
ホン酸などの有機酸との塩が挙げられる。
【0026】本発明化合物(I)および(II)は、とき
として、水和物、溶媒和物、光学活性体または立体異性
体(シス型,トランス型)などとして存在することもあ
り、これらも本発明に包含される。
【0027】本発明化合物(I)の具体例としては、後
記実施例に記載の化合物が挙げられるが、このほかにも
以下の化合物が例示される。なお、下記の化学名で表さ
れる化合物のなかには、各種の立体異性体や光学異性
体、特に7位の2環性アミノ基における立体異性体や光
学異性体およびこれらの混合物が、当然ながら包含され
る。
【0028】7−(8−アミノ−3−オキサ−6−アザ
ビシクロ〔3.3.0〕オクタ−6−イル)−8−クロ
ロ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒ
ドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
【0029】7−(8−アミノ−3−オキサ−6−アザ
ビシクロ〔3.3.0〕オクタ−6−イル)−1−シク
ロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−8-メチ
ル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
【0030】5−アミノ−7−(8−アミノ−3−オキ
サ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オクタ−6−イ
ル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−8-メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン
【0031】7−(8−アミノ−3−オキサ−6−アザ
ビシクロ〔3.3.0〕オクタ−6−イル)−1−シク
ロプロピル−6−フルオロ−8−(2−フルオロエトキ
シ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カ
ルボン酸
【0032】5−アミノ−7−(8−アミノ−3−オキ
サ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オクタ−6−イ
ル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−8−(2−
フルオロエトキシ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキ
ノリン−3−カルボン酸
【0033】5−アミノ−7−(8−アミノ−3−オキ
サ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オクタ−6−イ
ル)−6−フルオロ−1−(2−フルオロシクロプロピ
ル)−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノ
リン−3−カルボン酸
【0034】5−アミノ−7−(8−アミノ−3−オキ
サ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オクタ−6−イ
ル)−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フル
オロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチ
リジン−3−カルボン酸
【0035】6−フルオロ−1−(2−フルオロシクロ
プロピル)−1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−7−
(8−メチルアミノ−3−オキサ−6−アザビシクロ
〔3.3.0〕オクタ−6−イル)−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸
【0036】5−アミノ−6−フルオロ−1−(2−フ
ルオロシクロプロピル)−1,4−ジヒドロ−8−メト
キシ−7−(8−メチルアミノ−3−オキサ−6−アザ
ビシクロ〔3.3.0〕オクタ−6−イル)−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸
【0037】次に本発明化合物の製造法について説明す
る。本発明化合物(I)は、例えば、(a) アミノ化反
応、(b) アミノ保護基脱離反応、(c) 加水分解反応、
(d) エステル化反応または(e) 閉環反応などの方法によ
り製造できる。以下、代表的な製造方法であるアミノ化
反応につき説明する。
【0038】本発明化合物(I)は、一般式(III)
【0039】
【化8】 〔式中、Lは脱離基を意味し、R,X,YおよびAは前
掲と同じものを意味する。〕で表される化合物またはそ
のホウ素キレート誘導体に前記の一般式(II)で表される
2環性アミン化合物を反応させ、生成物中にホウ素キレ
ート部分が存在するときはこれを加水分解することによ
り容易に製造することができる。
【0040】本反応は、不活性溶媒中、10〜180 ℃、好
ましくは20〜130 ℃において化合物(II)と(III) とを
10分〜7日間、好ましくは30分〜3日間攪拌することに
より実施できる。溶媒としては、水,メタノール,エタ
ノール,アセトニトリル,クロロホルム,ピリジン,ジ
メチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド,1−メチ
ル−2−ピロリドンなどが挙げられる。これらの溶媒は
単独あるいは混合して使用してもよい。
【0041】本反応は、酸受容体の存在下に化合物(I
I)を化合物(III) に対して当量ないしやゝ過剰量を使
用して行うのが一般的であるが、化合物(II)を過剰に
用いて酸受容体としての役割を兼ねさせてもよい。酸受
容体としては、例えばトリエチルアミン,1,8−ジア
ザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(DB
U),ピリジン,キノリン,ピコリンなどの有機塩基、
または水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリ
ウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カ
リウムなどの無機塩基が挙げられる。
【0042】一般式(II)におけるR1 および/またはR
2 がアミノ保護基であるとき、あるいは一般式(III)に
おけるXが保護されたアミノ基であるときは、当分野で
よく知られた方法、例えば、加水分解反応または加水素
分解反応によりこれらの保護器を脱離することができ
る。
【0043】また、2環性アミン化合物(II)はすべて
新規であり、後述の実施例AまたはBに記載の方法また
はこれに準じる方法により容易に製造することができ
る。更に、化合物(III) は既知の方法またはそれに準ず
る方法により製造することができる。
【0044】かくして製造される本発明化合物(I) およ
び(II)は、常法に従い単離、精製される。単離、精製条
件によって、塩の形,遊離の形または水和物の形で得ら
れるが、これらは目的に応じて相互に変換され、目的と
する形の本発明化合物を製造することができる。
【0045】本発明化合物(I) および(II)の立体異性体
は通常の方法、例えば分別結晶,クロマトグラフィーな
どにより互いに分離することができる。また、本発明化
合物の光学活性体は、公知の光学分割方法を適用するこ
とによって分離することができる。
【0046】次に、一般式(I) に包含される代表的化合
物の抗菌活性について、データを挙げて説明する。
【0047】
【表1】
【0048】*1:最小発育阻止濃度は Chemotherapy,29
(1),76(1981)に準じて測定した。*2 :試験に供した化合物は後記実施例1−3において特
定されている。
【0049】
【表2】
【0050】実験条件: 使用動物:Std−ddy系雄性マウス(体重約20
g)。 感染菌量と感染方法:5×108 生菌 (S. aureus 50774)
/生理食塩水0.5 ml/マウス(静脈内注射)。4×104
生菌 (P. aeruginosa No.12)/4%ムチン含有生理食塩
水0.5 ml/マウス(腹腔内注射)。 投薬方法:化合物を生理食塩水に溶解し、これを感染直
後および6時間後の2回静脈内投与した。 結果の判定方法:感染14日後の生存率からプロビット法
によりED50値(mg/kg)を算出した。
【0051】表1および表2に示すように、本発明化合
物(I) は、in vitro (MIC)のみならず、in vivo(ED50)
においても優れた抗菌活性を有する。
【0052】かくして、本発明化合物(I)、そのエス
テルまたはこれらの生理的に許容される塩は、抗菌剤と
して、ヒトを含む哺乳動物、鳥類ならびに魚類における
細菌性疾患の処置のために好適に使用することができ
る。
【0053】本発明化合物(I) を抗菌剤としてヒトに使
用する場合、その投与量は、年齢,体重,症状,投与経
路などにより異なるが、1日当たり5mg〜5gを1回な
いし数回に分けて投与することが推奨される。投与経路
は、経口,非経口のいずれでもよい。
【0054】本発明化合物は、原末のまま用いてもよい
が、通常製剤担体と共に調製された製剤の形で投与され
る。製剤の具体例としては、錠剤,液剤,カプセル剤,
顆粒剤,細粒剤,散剤,シロップ剤,注射剤,軟膏剤な
どが挙げられる。これらの製剤は常法に従って調製され
る。製剤用担体としては、デンプン,マンニット,結晶
セルロース,CMC Na,水,エタノール、油脂, 水,生理
食塩水,グルコース溶液,輸液剤などが用いられる。
【0055】
【発明の効果】本発明化合物(I)、そのエステルまた
はこれらの塩はいずれも新規化合物であり、これらは優
れた抗菌活性を有し、抗菌剤として価値あるものであ
る。本発明化合物(I)またはその塩は、ヒト用および
動物用の医薬品のみならず、魚病薬,農薬,食品の保存
剤などとしても使用できる。また、式(I)のエステル
体は、カルボン酸体の合成原料として勿論価値あるもの
であるが、その他にこのエステル体が生体内において容
易にカルボン酸体に変換する場合には抗菌剤としても有
用である。
【0056】また、本発明の2環性アミン化合物(II)
は新規化合物であり、本発明化合物(I)を製造する際
における直接の原料として有用である。
【0057】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。なお、以下の実施例に記載されている化学名
で示される立体構造は、相対的なものであり、絶対的な
ものではない。なお、以下の実施例AおよびBは本発明
化合物(II)の製造法に関するものであり、実施例1−5
は本発明化合物(I) の製造法に関するものであり、実施
例Cは本発明化合物(I) を有効成分とする製剤に関する
ものである。
【0058】実施例 A− (1R* ,5R* ,8S* )−8−(tert−ブトキシカ
ルボニルアミノ)−3−オキサ−6−アザビシクロ
〔3.3.0〕オクタン
【0059】A−(1) ナトリウムエトキシドの20%
エタノール溶液248 mlをエタノール200 mlで希釈し、マ
ロン酸ジエチル115 mlのエタノール溶液100 mlを滴下し
た。2時間還流した後、室温まで冷却し、これに3,6
−ジアザビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン50.2 gのエタ
ノール溶液50 ml を30分間かけて滴下した。反応液を
室温で2日間攪拌した後、減圧濃縮した。残渣を10%
塩酸水で酸性となし、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られる
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液
n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製して、トラ
ンス−3−ジ(エトキシカルボニル)メチル−4−ヒド
ロキシテトラヒドロフラン64.0 gを得た。
【0060】IR (neat) : 3445, 1732 cm -1 MS (m/z) : 247 (MH+ )
【0061】NMR (CDCl3) δ:4.32-4.08(m, 5H), 3.95
(dd , 1H, J=10, 6 Hz), 3.72(dd, 1H, J=9, 4Hz), 3.5
3(dd, 1H, J=9, 7Hz), 3.41(d, 1H, J=10Hz), 1.29と1.
28(2t,6H, J=7Hz)
【0062】A−(2) 前項で得た化合物12.3g を塩化
メチレン100 mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン
610 mg、トリエチルアミン9.1 mlおよび塩化p−トルエ
ンスルホニル11.4 gを加え、室温で1日攪拌した。反応
溶液を減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出した。有機層を1
0%塩酸水、飽和炭酸水素ナトリウム水および飽和食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶離液 n−ヘキサン:酢酸エチル=
5:1)で精製して、トランス−3−ジ(エトキシカル
ボニル)メチル−4−トシルオキシテトラヒドロフラン
12.6 gを得た。
【0063】IR (neat): 1732, 1369. 1171 cm -1 MS m/z: 401 (MH + )
【0064】NMR (CDCl3) δ:7.78(d, 2H, J=9Hz), 7.
35(d, 2H, J=9Hz), 5.09(quint, 1H,J=2.5Hz), 4.24-4.
08(m, 5H), 3.87(dd, 1H, J=11, 5Hz), 3.78(dd, 1H, J
=11,2.5Hz), 3.61(dd, 1H, J=9, 5Hz), 3.45(d, 1H, J=
8Hz), 3.08-2.92(m, 1H), 2.46(S, 3H), 1.27 と1.25(2
t, 6H, J=7Hz)
【0065】A−(3) 前項で得た化合物58.1 gをジメ
チルホルムアミド500 mlに溶解し、アジ化ナトリウム1
4.1 gを加えた。80℃で3時間加熱した後、氷水を加
え、ついで酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減
圧留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液 n−ヘキサン:酢酸エチル=9:
1)で精製して、シス−3−アジド−4−ジ(エトキシ
カルボニル)メチルテトラヒドロフラン23.1 gを得た。
【0066】IR (neat): 2106, 1730 cm-1 MS m/z: 272 (MH + )
【0067】NMR (CDCl3) δ:4.35-3.95(m, 8H), 3.60
(d, 1H, J=11Hz), 3.57(dd, 1H, J=10, 8.5Hz), 3.08-
2.86(m, 1H), 1.29(q, 6H, J=7Hz)
【0068】A−(4) 前項で得た化合物2.86 gをエタ
ノール30mlに溶解し、10%パラジウム炭素250 mgを
加えて、50℃で接触還元を行った。反応終了後、触媒
を濾去し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液クロロホルム:メタノー
ル=50:1)で精製して(1R* ,5S* ,8R* )−8
−エトキシカルボニル−7−オキソ−3−オキサ−6−
アザビシクロ〔3.3.0〕オクタン1.6gを得た。
【0069】融点 : 109-111℃(酢酸エチル−n−ヘキ
サンから再結晶) IR (KBr): 3192, 1734, 1687 cm -1 MS m/z: 200 (MH + )
【0070】NMR (CDCl3) δ:6.63(br s, 1H), 4.33(d
d, 1H, J=8, 4.5Hz), 4.25(q, 2H, J=7Hz), 3.89-3.73
(m, 3H), 3.58(dd, 1H, J=10, 4.5Hz), 3.44-3.32(m, 1
H), 3.29(d, 1H, J=4Hz), 1.31(t, 3H, J=7Hz)
【0071】A−(5) 水素化リチウムアルミニウム1
6.2 gをテトラヒドロフラン250 mlに懸濁させ、氷冷
下、前(4) 項で得た化合物24.3 gのテトラヒドロフラン
溶液280 mlを30分間で滴下した。23時間加熱還流し
た後、氷冷し、氷および20%水酸化ナトリウム水を加
えて過剰の試薬を分解した。この溶液にクロロギ酸ベン
ジル19.2 ml を滴下した。室温で15時間攪拌した後、
不溶分を濾別し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 クロロ
ホルム:メタノール=100 :1)で精製して、(1
* ,5S* ,8R* )−6−ベンジルオキシカルボニ
ル−8−ヒドロキシメチル−3−オキサ−6−アザビシ
クロ〔3.3.0〕オクタン22.3g を得た。
【0072】IR (neat): 3444, 1694 cm-1 MS m/z: 278 (MH + )
【0073】NMR (CDCl3) δ:7.36(s, 5H), 5.13(s, 2
H), 4.43-4.31(m, 1H), 4.07と3.90(2d, 1H, J=10Hz),
3.80-3.40(m, 7H), 2.82-2.66(br, 1H), 2.35-2.19(br,
1H)
【0074】A−(6) 前項で得られた化合物1.4 g を
ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、ジクロム酸ピリ
ジニウム5.7 g を加えて室温で2日間攪拌した。水を加
えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液 クロロホルム;メタノール=40:1)で精
製して、(1R* ,5S* ,8R* )−6−ベンジルオ
キシカルボニル−3−オキサ−6−アザビシクロ〔3.
3.0〕オクタン−3−カルボン酸560 mgを得た。
【0075】IR (neat): 1733, 1716, 1698 cm-1 MS m/z: 292 (MH + )
【0076】NMR (CDCl3) δ:7.36(s, 5H), 5.14(s, 2
H), 4.50-4.40(m, 1H), 4.12-3.64(m,6H), 3.26-3.12
(m, 1H), 3.06-2.94(m, 1H)
【0077】A−(7) 前項で得た化合物500 mgをtert
−ブタノール10mlに溶解し、これにアジ化ジフェニル
ホスホリル0.56 ml およびトリエチルアミン0.36mlを加
え、2日間加熱還流した。氷冷後、水を加え酢酸エチル
で抽出した。抽出液を10%塩酸水、飽和炭酸水素ナト
リウム水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られる残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 n−
ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製して、(1
* ,5S* ,8R* )−6−ベンジルオキシカルボニ
ル−8−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−オキ
サ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オクタン100 mgを
得た。
【0078】融点:125-126 ℃(ジイソプロピルエーテ
ルから再結晶) IR (KBr) : 3382, 1724, 1696, 1680, 1670 cm-1 MS m/z : 363(MH + )
【0079】NMR (CDCl3) δ:7.35(s, 5H), 5.18 と5.
10(2d, 2H, J=11Hz), 4.78-4.56(br,1H), 4.50-4.36(m,
1H), 4.15-3.90(m, 2H), 3.79(d, 2H, J=6Hz), 3.68-
3.47(m, 3H), 2.93-2.74(br, 1H), 1.45(s, 9H)
【0080】A−(8) 前項で得た化合物620 mgをエタ
ノール20mlに溶解し、これに5%パラジウム炭素120
mgを加えて接触還元を行った。触媒を濾去し、濾液を減
圧濃縮して得た残渣にジイソプロピルエーテルを加えて
結晶を濾過して、(1R* ,5R* ,8S* )−8−
(tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−オキサ−6−
アザビシクロ〔3.3.0〕オクタン320 mgを得た。
【0081】融点:116-119 ℃(クロロホルム−ジイソ
プロピルエーテルから再結晶) IR (KBr) : 3360, 3202, 1688 cm-1 MS m/z : 229(MH + )
【0082】NMR (CDCl3) δ:4.93(br d, 1H, J=7Hz),
4.05-3.95(m, 1H), 3.92-3.73(m, 4H), 3.65(dd, 1H,
J=10, 5Hz), 3.19(dd, 1H, J=11, 5Hz), 2.83(dd, 1H,
J=11,3Hz), 2.68-2.55(m, 1H), 2.49(br s, 1H), 1.45
(s, 9H)
【0083】実施例 B− (1R* ,5S* ,8R* )−8−(N−tert−ブトキ
シカルボニル)アミノメチル−3−オキサ−6−アザビ
シクロ〔3.3.0〕オクタン
【0084】B−(1) 実施例A−(5) で得た化合物45
0 mgを塩化メチレン5mlに溶解し、これに4−ジメチル
アミノピリジン20mgおよびトリエチルアミン0.34 ml
を加えた。これに塩化メタンスルホニル0.19 ml を滴下
し、室温で6時間攪拌した。酢酸エチルで抽出し、水、
10%塩酸水、飽和炭酸水素ナトリウム水および飽和食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧留去して得られる残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶離液 クロロホルム:メタノール
=50:1)で精製して、(1R* ,5S* ,8R* )−
6−ベンジルオキシカルボニル−8−メシルオキシメチ
ル−3−オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オク
タン520m gを得た。
【0085】IR (neat) : 1688, 1418, 1354, 1174 cm
-1 MS m/z : 356(MH + )
【0086】NMR (CDCl3) δ:7.36(s, 5H), 5.13(s, 2
H), 4.48-4.35(m, 1H), 4.17-3.87(m,3H), 3.77(d, 2H,
J=5Hz), 3.67(dd, 1H, J=10, 5Hz), 3.00と2.98(2s, 3
H), 2.87-2.68(m, 1H), 2.59-2.43(m, 1H)
【0087】B−(2) 前項で得た化合物520 mgをジメ
チルホルムアミド5mlに溶解し、アジ化ナトリウム190
mgを加えた。100 ℃で2.5 時間加熱した後、氷水を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液 クロロホルム:メタノール=50:1)で精
製して、(1R* ,5S*,8R* )−8−アジドメチ
ル−6−ベンジルオキシカルボニル−3−オキサ−6−
アザビシクロ〔3.3.0〕オクタン410 mgを得た。
【0088】IR (neat): 2101, 1698 cm-1 MS m/z:303 (MH+ )
【0089】NMR (CDCl3) δ:7.46(s, 5H), 5.13(s, 2
H), 4.46-4.30(m, 1H), 4.07と3.90(2d, 1H 、J=9Hz),
3.76-3.57(m, 4H), 3.50-3.28(m, 3H), 2.80-2.60(m, 1
H), 2.37-2.20(m, 1H)
【0090】B−(3) 前項で得た化合物390 mgをエタ
ノール5mlに溶解し、5%パラジウム炭素40mgを加え
て、室温で接触還元を行った。反応終了後、触媒を濾去
し、濾液を減圧濃縮した。残渣をメタノール5mlに溶解
し、二炭酸−ジ−tert−ブチル733 mgを加え、室温で一
夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られる残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 クロロホル
ム:メタノール=100:1)で精製して(1R* ,5
* ,8S* )−6−ベンジルオキシカルボニル−8−
(N−tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル−3−
オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オクタン440
mgを得た。
【0091】IR (neat) : 3352, 1698 cm -1 MS m/z : 377 (MH + ), 321
【0092】NMR (CDCl3) δ:7.35(s, 5H), 5.17 と5.
08(2d, 2H, J=12Hz), 4.77-4.58(br,1H), 4.42-4.30(m,
1H), 4.05 と3.88(2d, 1H, J=9Hz), 3.78-2.90(m, 7
H), 2.72-2.56(m, 1H), 2.33-2.16(m, 1H), 1.42(s,9H)
【0093】B−(4) 前項で得た化合物2.81 gをエタ
ノール35mlに溶解し、10%パラジウム炭素300 mgを
加えて50℃で接触還元を行った。触媒を濾去し、つい
で溶媒を減圧留去して(1R* ,5S* ,8R* )−8
−(N−tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル−3
−オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オクタン1.
8 g を得た。
【0094】実施例 1− 5−アミノ−7−〔(1R* ,5S* ,8R* )−8−
アミノ−3−オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕
オクタ−6−イル〕−1−シクロプロピル−6,8−ジ
フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸(化合物1)
【0095】(1) 実施例Aで得た(1R* ,5R*
8S* )−8−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−
3−オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オクタン
1.01 g、5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7,8
−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸1.10 gおよび1,8−ジアザビシク
ロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン780 mgをアセトニト
リル20mlに溶解し、80℃で2日間加熱した。冷却
後、析出結晶を濾取して、粗結晶910 mgを得た。
【0096】(2) 前記粗結晶にメタノール10ml、1
0%塩酸水10mlおよび30%酢酸水20mlを加え、8
0℃で1時間加熱した。冷却後、アンモニア水で中和
し、析出結晶を濾取した。この結晶を30%酢酸水に溶
解し、不溶物を濾去し、濾液をアンモニア水で中和して
析出結晶を濾取した。これを水、メタノール、ジイソプ
ロピルエーテルで順次洗浄して310 mgの表記化合物1を
得た。融点:240-244 ℃(分解)
【0097】実施例 2− 7−〔(1R* ,5S* ,8R* )−8−アミノ−3−
オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オクタ−6−
イル〕−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−
ジヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カ
ルボン酸(化合物2)
【0098】(1) 実施例Aで得た(1R* ,5R*
8S* )−8−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−
3−オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕オクタン
1.01g、1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−
1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン
−3−カルボン酸−BF2 キレ−ト1.27 gおよびトリエ
チルアミン0.8 mlをジメチルスルホキシド18mlに溶解
し、室温で4日間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、析出
結晶を濾取し、水およびメタノールで洗浄して粗結晶1.
65 gを得た。
【0099】(2) 前記粗結晶にメタノール20mlおよ
び1N−塩酸水20mlを加え、70−80℃で1時間加
熱した。減圧下、約半量まで濃縮し、アンモニア水を加
えて結晶化させた。この粗結晶を30%酢酸水に溶解
し、不溶物を濾過後、濾液をアンモニア水で中和して析
出結晶を濾取した。これを水、メタノール、ジイソプロ
ピルエーテルで順次洗浄して600 mgの表記化合物2を得
た。融点:234-237 ℃(分解)
【0100】実施例 3−実施例2に記載の方法とほぼ
同様な方法により次の化合物3を得た。
【0101】5−アミノ−7−〔(1R* ,5S* ,8
* )−8−アミノ−3−オキサ−6−アザビシクロ
〔3.3.0〕オクタ−6−イル〕−1−シクロプロピ
ル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−
4−オキソキノリン−3−カルボン酸(化合物3)、融
点:244-247 ℃(分解)
【0102】実施例 4−実施例1に記載の方法とほぼ
同様な方法により次の化合物を得た。
【0103】7−〔(1R* ,5S* ,8R* )−8−
アミノ−3−オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕
オクタ−6−イル〕−1−シクロプロピル−6,8−ジ
フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3
−カルボン酸、融点:241-244℃(分解)
【0104】7−〔(1R* ,5S* ,8R* )−8−
アミノ−3−オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕
オクタ−6−イル〕−1−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−
1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸、融点:263-26
6 ℃(分解)
【0105】7−〔(1R* ,5S* ,8R* )−8−
アミノ−3−オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕
オクタ−6−イル〕−1−シクロプロピル−6−フルオ
ロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリ
ジン−3−カルボン酸、融点:244-247 ℃(分解)
【0106】7−〔(1R* ,5S* ,8R* )−8−
アミノ−3−オキサ−6−アザビシクロ〔3.3.0〕
オクタ−6−イル〕−8−シアノ−1−シクロプロピル
−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸、融点:260-263 ℃(分解)
【0107】実施例 5−実施例2に記載の方法とほぼ
同様な方法により次の化合物を得た。
【0108】7−〔(1R* ,5S* ,8S* )−8−
アミノメチル−3−オキサ−6−アザビシクロ〔3.
3.0〕オクタ−6−イル〕−1−シクロプロピル−6
−フルオロ−1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−4−オ
キソキノリン−3−カルボン酸塩酸塩、融点:243-245
℃(分解)
【0109】実施例 C−−錠剤の製造−−
【0110】 実施例1の化合物 250g コーンスターチ 54g カルボキシメチルセルロース−Ca 40g 微結晶セルロース 50g ステアリン酸マグネシウム 6g
【0111】上記成分をエタノールとともに混合し、常
法により顆粒を製造し、これを打錠して200mg重量
の錠剤を得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で表されるピリドンカルボン
    酸、そのエステルまたはこれらの塩: 【化1】 〔式中、Rは低級アルキル基、低級アルケニル基、低級
    シクロアルキル基またはフェニル基(これらの基はハロ
    ゲン原子で置換されていてもよい)を意味し、Xは水素
    原子、ハロゲン原子、水酸基、低級アルキル基または保
    護されていてもよいアミノ基を意味し、Yは水素原子ま
    たはハロゲン原子を意味し、Aは窒素原子またはC−Z
    で表される基を意味し、ここにおいてZは水素原子、ハ
    ロゲン原子またはシアノ基を意味するか、低級アルコキ
    シ基または低級アルキル基(これらの基はハロゲン原子
    で置換されていてもよい)を意味し、R1 およびR2
    同一または異なって、水素原子、低級アルキル基または
    アミノ保護基を意味し、nは0または1の整数を意味す
    る。〕
  2. 【請求項2】 下記一般式で表される2環性アミン化合
    物またはその塩: 【化2】 〔式中、R1 およびR2 は同一または異なって、水素原
    子、低級アルキル基またはアミノ保護基を意味し、nは
    0または1の整数を意味する。〕
JP24031897A 1997-08-20 1997-08-20 ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルまたはこれらの塩 Pending JPH1160578A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24031897A JPH1160578A (ja) 1997-08-20 1997-08-20 ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルまたはこれらの塩

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24031897A JPH1160578A (ja) 1997-08-20 1997-08-20 ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルまたはこれらの塩

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1160578A true JPH1160578A (ja) 1999-03-02

Family

ID=17057691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24031897A Pending JPH1160578A (ja) 1997-08-20 1997-08-20 ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルまたはこれらの塩

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1160578A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4649144A (en) Antibacterial 7-(3-amino-1-pyrrolidinyl)-1-cyclopropyl-6-fluoro-1,4-dihydro-4-oxo-1,8-naphthyridine-3-carboxylic acid derivatives
US4665079A (en) Antibacterial agents
US4638067A (en) Antibacterial agents
US4777175A (en) Antibacterial agents
HU219403B (hu) Azabiciklo-csoporttal helyettesített kinolon- és naftiridon-karbonsavak és eljárás ezek előállítására
US5281612A (en) Naphthyridine antibacterial agents
JP2002527431A (ja) 抗細菌剤としてのナフチリジン化合物およびそれらのアザイソステリックアナログ
JPH0826003B2 (ja) 抗菌剤製造用の中間体
KR100371723B1 (ko) 신규한퀴놀론-또는나프틸리돈-카복실산유도체또는그의염
US4771054A (en) Antibacterial agents
JPH0676400B2 (ja) 新規ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルおよびその塩
JPH06239857A (ja) 二環性環状アミン誘導体
KR960015002B1 (ko) 광학 활성 8-메톡시 퀴놀론카복실산 유도체, 이의 제조방법 및 이의 중간체
JP2848538B2 (ja) 2環性アミノ基で置換されたピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルおよびその塩ならびにこれらの中間体たる2環性アミン
EP0169710A2 (en) 7-Substituted-6-fluoro-8-substituted-1,4-dihydro-1-methylamino-4-oxo-3-quinolinecarboxylic acids; 7-substituted-6-fluoro-1,4-dihydro-1-methylamino-4-oxo-3-naphthyridine carboxylic acids; derivatives thereof; and processes for producing the compounds
JPH02502455A (ja) ピリドンカルボン酸または酸誘導体を含有する抗生物質β‐ラクタム
JPH0516429B2 (ja)
JPH1160578A (ja) ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルまたはこれらの塩
EP0514268A1 (fr) Dérivés de pyridone amino acide azétidinyl substitués, leur préparation et leur application en tant que médicaments
JPH0696572B2 (ja) ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルおよびその塩
JP2951726B2 (ja) ピリドンカルボン酸誘導体およびその合成中間体
JPH0635458B2 (ja) ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルおよびその塩
US6080756A (en) Polymorphs of the prodrug 6-N-(L-ALA-L-ALA)-trovafloxacin
EP0911336B1 (en) Pyridonecarboxylic acid derivatives and intermediates for the synthesis thereof
JPH0586392B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040430