JPH1158094A - サーボプレスの起動位置設定装置及びその方法 - Google Patents

サーボプレスの起動位置設定装置及びその方法

Info

Publication number
JPH1158094A
JPH1158094A JP23643697A JP23643697A JPH1158094A JP H1158094 A JPH1158094 A JP H1158094A JP 23643697 A JP23643697 A JP 23643697A JP 23643697 A JP23643697 A JP 23643697A JP H1158094 A JPH1158094 A JP H1158094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slide
peripheral device
speed
time
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP23643697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3818748B2 (ja
Inventor
Iwashige Takahashi
岩重 高橋
Takashi Hirotsu
隆 広津
Akihiko Nakano
昭彦 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Komatsu Industries Corp
Original Assignee
Komatsu Ltd
Komatsu Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd, Komatsu Industries Corp filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP23643697A priority Critical patent/JP3818748B2/ja
Publication of JPH1158094A publication Critical patent/JPH1158094A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3818748B2 publication Critical patent/JP3818748B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/18Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by screw means
    • B30B1/186Control arrangements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Presses (AREA)
  • Press Drives And Press Lines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周辺機器との連動加工システムでの生産速度
を向上させる。 【解決手段】 電動サーボモータ4により駆動されるス
ライド2の下降中にスライド荷重が増加開始したとき、
スライド位置を被加工材の上面位置Cとして記憶すると
共に、スライド速度及び周辺機器10の送り速度に基づ
いて、スライド2が上面位置Cから下限位置Lまで下降
した後に上昇して上面位置Cより上昇余裕距離αだけ上
方の位置に来るまでの所要時間、及び、周辺機器10が
動作完了するまでの所要時間の合計の所要時間に基づい
て動作完了予定時刻を演算し、打ち抜き後、スライド2
が上昇して上面位置Cより惰走距離データ及び加速距離
データを加算した距離だけ上方の位置に来たとき停止さ
せ、この後、時刻が前記演算された動作完了予定時刻に
なったときにスライド2を起動し、下降させる。あるい
は、スライド2が上昇して上面位置Cより加速距離だけ
上方の位置に来たとき停止させ、周辺機器10が動作完
了したとき起動してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動サーボモータ
によってスライドが駆動されるサーボプレスにおいて、
素材の搬入や搬出等を行う周辺機器との連動時の生産速
度を向上できるスライド起動位置の設定を行うサーボプ
レスの起動位置設定装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プレス機械には、クランク軸の回
転動力をリンク機構により直線運動に変換されて駆動さ
れるスライドを備えた機械式プレス、油圧シリンダによ
り直線駆動されるスライドを備えた油圧プレス、あるい
は、電動サーボモータの回転動力により例えばボールネ
ジ機構等を介して直線駆動されるスライドを備えたサー
ボプレスなどがある。そして、サーボプレスは、機械式
プレスに比べてスライドの可動範囲を任意に設定可能な
ことや、油圧プレスに比べて駆動源がクリーンで、か
つ、騒音が小さいことなどの理由によって、作業環境を
重要視する産業分野に広く使用されている。
【0003】一方、このようなサーボプレスにおいて
は、材料搬入、搬送又は搬出等を行う周辺機器との連動
運転を行うために、例えば、リミットスイッチ等の位置
検出センサを設け、上下動するスライドの位置を検出し
ている。そして、所定の位置信号の検出順序に基づいて
スライド移動方向を判断し、また、その検出位置によっ
てスライド位置を判断し、これらの判断結果に基づいて
所定のタイミングで、材料の搬入指令、搬送指令等の信
号を周辺機器に出力したり、あるいは、スライドを停止
させた後に周辺機器からの送り完了信号を待ってスライ
ドを再起動したりして、連動運転を行っている。
【0004】そして、上記位置検出センサの取り付け位
置は、作業者が経験的に決めて設定している。例えば、
コイル材の送給装置を制御しているコイルライン制御装
置に対して、コイル材の送り開始を指令するときのスラ
イド位置は、通常、サーボプレスのスライドが下限位置
から上昇してコイル材の上面より所定距離上昇した位
置、すなわち、コイル材の送り時に上型と干渉しない位
置に設定されている。また、コイル材送り完了信号がコ
イルライン制御装置から入力されるまでスライドを停止
させておく位置も同様に、コイル材の送り時に上型と干
渉しない位置に設定される。このとき、生産性を上げる
ために、上記のコイル材送り開始指令は、できるだけ早
いタイミングで出力する必要があり、また、上記のスラ
イドを停止さえておく位置もできるだけコイル材に近い
位置とする必要がある。このため、これらの送り開始を
指令するリミットスイッチ及びスライドを停止させるリ
ミットスイッチはコイル材上面になるべく近く設定され
る。このとき、コイル材が送給時に上型に引っ掛からな
いようにするため、コイル材の板厚のばらつきを考慮し
て、作業者が上記設定位置を経験的に決めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、従来のリミットスイッチ等の位置は、コイル材
の板厚のばらつき等を考慮しなければならないので、余
裕を持って設定されている。また、この設定作業に熟練
した作業者でも、設定した位置が生産速度を最大限に速
くできる位置になるとは限らない。したがって、上記の
スライドを停止させ起動させるリミットスイッチ位置の
余裕度が大きい場合には、スライド再起動後の下限位置
までの下降時間が長くなり、また、コイル材の送り開始
を指令するリミットスイッチ位置の余裕度が大きい場合
には、コイルライン制御装置の起動タイミングが遅くな
るので、コイル材供給装置との連動加工システム全体で
の生産速度を上げることが困難となっている。また、コ
イル材の板厚の変更に対応して、このリミットスイッチ
の位置を設定し直さなければならないので、段取り換え
時の作業時間がかかるという問題がある。さらに、サー
ボプレスは電動サーボモータの回転動力をボールネジ等
を介して減速して加圧力を大きくすることによってスラ
イド駆動を行う機構となっているので、サーボプレス自
体の生産速度は機械式プレスよりも遅くなるのが一般的
となっている。しかしながら、生産性向上の要求から、
サーボプレスにおいても機械式プレスの生産速度になる
べく近づけた生産速度で生産することが非常に重要な課
題となっている。
【0006】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、周辺機器との連動加工システムでの生産
速度を向上するように連動時のスライド起動位置を設定
するサーボプレスの起動位置設定装置及びその方法を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、入力さ
れた速度指令に基づいてサーボアンプ28で制御される
電動サーボモータ4により所定速度で直動するスライド
2を、被加工材の搬入、搬送又は搬出等を行う周辺機器
10に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち抜き
加工を行い、この打ち抜き後に周辺機器10が次に動作
完了するまでスライド2を所定位置に停止させ、起動さ
せるサーボプレスの起動位置設定装置において、スライ
ド2の位置を検出するスライド位置検出手段33と、ス
ライド2の加速時に所定速度に達するまでに要する加速
距離データ、及び、少なくとも打ち抜き加工時のスライ
ド速度データ及び下限位置データを含むモーションデー
タ等のプレスデータを設定するプレスデータ設定手段4
4と、スライド2にかかる荷重を検出する荷重検出手段
34と、前記検出された荷重が増加開始するときのスラ
イド位置をスライド位置検出手段33より入力し、この
位置を前記被加工材の上面位置Cとして記憶する荷重発
生位置検出手段41と、打ち抜き加工後、スライド2が
上昇して前記記憶された上面位置Cより前記設定された
加速距離データだけ上方の位置に来たとき停止指令を出
力し、かつ、周辺機器10から動作完了信号が入力され
たときにスライド2を起動する制御指令を出力する起動
/停止判断手段45と、この停止指令に基づいてスライ
ド2が急停止するように、及びこの制御指令に基づいて
スライド2が前記設定されたモーションデータに沿って
速度制御されるように、速度指令を演算してサーボアン
プ28に出力する出力演算手段46とを備えたことを特
徴とするサーボプレスの起動位置設定装置。
【0008】請求項5に記載の発明は、電動サーボモー
タ4により所定速度で直動するスライド2を、被加工材
の搬入、搬送又は搬出等を行う周辺機器10に同期させ
て連動運転し、この被加工材の打ち抜き加工を行い、こ
の打ち抜き後に周辺機器10が次に動作完了するまでス
ライド2を所定位置に停止させ、起動させるサーボプレ
スの起動位置設定方法において、下降行程中にスライド
2にかかる荷重が増加開始するときのスライド位置を前
記被加工材の上面位置Cとして記憶すると共に、打ち抜
き後にスライド2が上昇して前記上面位置Cより加速距
離だけ上方の位置に来たとき停止させ、かつ、周辺機器
10から動作完了信号が入力されたときにスライド2を
起動し、下降させる方法としている。
【0009】請求項1又は5に記載の発明によると、ス
ライド荷重値が増加開始するのを検出して上型が被加工
材の上面に接触したことを検出できるので、これによっ
て被加工材の板厚がばらついても被加工材の上面位置が
精度良く計測される。そして、この計測された上面位置
に基づいて、予め設定された加速距離だけ上面位置より
上方の位置を算出し、打ち抜き後、この算出した位置に
スライドが上昇したとき停止させ、周辺機器が動作完了
したとき(例えば、コイルフィーダが送り完了したとき
など)にスライドを起動し、下降させる。したがって、
従来のようにスライド起動位置の設定のためのリミット
スイッチ設置作業等に時間がかかることが無くなり、自
動的に上記計測された上面位置に対応して起動位置が設
定されるので、段取り時間が短縮化され、作業性が向上
する。また、起動位置を上記上面位置の近傍に設定して
いるので、周辺機器が動作完了したとき短時間で被加工
材の上面位置に到達して打ち抜くことができる。この結
果、周辺機器と連動しながらサーボプレスで打ち抜き加
工を行うときの生産速度が非常に向上する。
【0010】請求項2に記載の発明は、入力された速度
指令に基づいてサーボアンプ28で制御される電動サー
ボモータ4により所定速度で直動するスライド2を、起
動してから所定時間以内で被加工材の搬入、搬送又は搬
出等を完了する周辺機器10に同期させて連動運転し、
この被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に
周辺機器10が次に動作完了するまでスライド2を所定
位置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設
定装置において、スライド2の位置を検出するスライド
位置検出手段33と、急停止時のスライド2の惰走距離
データ、スライド2の加速時に所定速度に達するまでに
要する加速距離データ、及び、少なくとも打ち抜き加工
時のスライド速度データ及び下限位置データを含むモー
ションデータを設定するプレスデータ設定手段44と、
周辺機器10の送り速度データを入力する送り速度入力
手段43と、スライド2にかかる荷重を検出する荷重検
出手段34と、前記検出された荷重が増加開始するとき
のスライド位置をスライド位置検出手段33より入力
し、この位置を前記被加工材の上面位置Cとして記憶す
る荷重発生位置検出手段41と、前記検出されたスライ
ド位置の変化により、スライド2の上昇行程又は下降行
程の判別を行う上昇/下降行程判別手段37と、スライ
ド2の上昇行程中に周辺機器10に起動信号を出力する
ときのスライド位置と、前記上面位置Cとの上昇余裕距
離αを設定する上方余裕量設定手段31と、前記設定さ
れたスライド速度値、及び前記入力された送り速度デー
タに基づいて、スライド2が前記記憶された上面位置C
から前記設定された下限位置Lまで下降した後に上昇し
て前記上面位置Cより前記設定された上昇余裕距離αだ
け上方の位置に来て、起動信号が前記周辺機器10に出
力されるまでの所要時間、及び、周辺機器10がこの起
動信号を受けて動作完了するまでの所要時間の合計を算
出し、この合計所要時間に基づいて動作完了予定時刻を
演算するプレス起動時間演算手段39と、打ち抜き後、
スライド2が上昇して前記記憶された上面位置Cより前
記設定された惰走距離データ及び加速距離データを加算
した距離だけ上方の位置に来たとき停止指令を出力し、
この後、時刻が前記演算された動作完了予定時刻になっ
たときにスライド2を起動する制御指令を出力する起動
/停止判断手段45と、この停止指令に基づいてスライ
ド2が急停止するように、及びこの制御指令に基づいて
スライド2が前記設定されたモーションデータに沿って
速度制御されるように、速度指令を演算してサーボアン
プ28に出力する出力演算手段46とを備えた構成とし
ている。
【0011】請求項6に記載の発明は、電動サーボモー
タ4により所定速度で直動するスライド2を、起動して
から所定時間以内で被加工材の搬入、搬送又は搬出等を
完了する周辺機器10に同期させて連動運転し、この被
加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺機
器10が次に動作完了するまでスライド2を所定位置に
停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設定方法
において、下降行程中にスライド2にかかる荷重が増加
開始したとき、このときのスライド位置を前記被加工材
の上面位置Cとして記憶すると共に、スライド速度及び
周辺機器10の送り速度に基づいて、スライド2が前記
記憶された上面位置Cから下限位置Lまで下降した後に
上昇して前記上面位置Cより予め設定された上昇余裕距
離αだけ上方の位置に来て、周辺機器起動信号が前記周
辺機器10に出力されるまでの所要時間、及び、周辺機
器10がこの周辺機器起動信号を受けて動作完了するま
での所要時間の合計を算出し、この合計所要時間に基づ
いて動作完了予定時刻を演算し、打ち抜き後、スライド
2が上昇して前記記憶された上面位置Cより予め設定さ
れた惰走距離データ及び加速距離データを加算した距離
だけ上方の位置に来たとき停止させ、この後、時刻が前
記演算された動作完了予定時刻になったときにスライド
2を起動し、下降させる方法としている。
【0012】請求項2又は6に記載の発明によると、ス
ライド荷重値が増加開始するのを検出して上型が被加工
材の上面に接触したことを検出できるので、これによっ
て被加工材の板厚がばらついても被加工材の上面位置が
精度良く計測される。また、この計測された上面位置
と、予め設定された下限位置データと、上昇余裕距離デ
ータと、スライド速度データと、周辺機器の動作所要時
間(例えば、コイルフィーダのコイル材送り速度データ
に基づく送り時間)とに基づいて、周辺機器が動作完了
する予定時刻が演算される。そして、前記上面位置に基
づいて上面位置より予め設定された惰走距離及び加速距
離を加算した距離だけ上方の位置を算出し、打ち抜き
後、この算出した位置にスライドが上昇したとき停止さ
せ、この後、時刻が前記演算された周辺機器の動作完了
予定時刻となったときにスライドを起動して下降させ
る。したがって、従来のようにスライド起動位置の設定
のためのリミットスイッチ設置作業等に時間がかかるこ
とが無くなり、自動的に上記計測された上面位置に対応
して起動位置が設定されるので、段取り時間が短縮化さ
れ、作業性が向上する。また、起動位置を上記上面位置
の近傍の所定位置に設定しており、また周辺機器の動作
完了予定時刻になったとき下降開始させるので、実際に
周辺機器が動作完了した後に短時間で被加工材の上面位
置に到達して打ち抜くことができる。この結果、周辺機
器と連動しながらサーボプレスで打ち抜き加工を行うと
きの生産速度が非常に向上する。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2記載の
サーボプレスの起動位置設定装置において、前記起動/
停止判断手段45は、時刻が前記周辺機器10の動作完
了予定時刻になったときにスライド2を起動した後、ス
ライド2が前記上面位置Cより前記設定された惰走距離
データだけ上方の位置に来たときに、周辺機器10が動
作完了してない場合には、スライド2を非常停止させる
停止指令を出力するようにしている。
【0014】請求項3に記載の発明によると、スライド
を下降させ、スライドが前記上面位置より前記惰走距離
だけ上方の位置に来たときに、周辺機器が動作完了して
ない場合には、スライドを非常停止させる。このとき、
スライドは所定のこの設定された惰走距離以内で惰走し
て上面位置の手前で停止するので、よって、周辺機器の
動作完了が間に合わない場合に非常停止してもスライド
と被加工材や周辺機器との干渉が無くなり、安全性を向
上させることができる。さらに、前述同様に、周辺機器
と連動しながらサーボプレスで打ち抜き加工を行うとき
の生産速度が非常に向上する。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1又は2
記載のサーボプレスの起動位置設定装置において、前記
荷重検出手段34は、前記電動サーボモータ4の駆動電
流値から算出されるモータ出力トルクに基づいて荷重を
求めるようにしている。
【0016】請求項4に記載の発明によると、スライド
を駆動する電動サーボモータの駆動電流値から算出され
るモータ出力トルクに基づいて、スライド荷重値を求め
ている。このとき、モータ出力トルクの内、実際に被加
工材の加圧に要する加圧力として実作業トルクを算出
し、この実作業トルクに基づいてスライド荷重値を求め
ることができる。したがって、スライド荷重が精度良く
求められるので、このスライド荷重が増加開始するとき
のスライド位置に基づいて被加工材の上面位置を精度良
く検出できる。この結果、この検出した上面位置によ
り、スライドの停止位置及び起動位置を被加工材に近い
位置に設定できるので、周辺機器との連動時の生産速度
を向上でき、生産性向上を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係わるサーボプレスの起動位置設定装置及びその方法に
関する実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明で
は、周辺機器10としてコイル材供給装置の例を示して
いるが、本発明はこれに限定するものではなく、例え
ば、シート材を搬入又は搬出するロボット装置あるいは
トランスファフィーダ装置等の場合にも適用できる。
【0018】図1は、本発明に係わるサーボプレスとコ
イル材供給装置(以後、コイルラインと呼ぶ)との連動
加工システムの一例の構成図を示している。同図におい
て、サーボプレス1の本体フレーム7の下部にはベッド
9が設けられ、ベッド9の上部にボルスタ3が設置され
ている。また、本体フレーム7の上部後側には、スライ
ド駆動手段4の一例として電動サーボモータ(以後、電
動サーボモータ4と言う)が配設されており、本体フレ
ーム7の上部前側の左右方向略中央部には、この電動サ
ーボモータ4の回転動力を上下方向の直動に変換する例
えばボールネジ等で構成される動力変換装置8が配設さ
れている。そして、この電動サーボモータ4の出力回転
軸は回転伝達部材4b(例えばベルトやギア等)を介し
て動力変換装置8の回転部(例えばボールネジのネジ
部)上端と回転自在に連結されている。さらに、前記動
力変換装置8の直動部(例えばボールネジのナット部)
の下端で、かつ、ボルスタ3と対向した位置にスライド
2が昇降自在に配設されている。このようにスライド2
は電動サーボモータ4によって上下駆動されるようにな
っており、このスライド2の上下動に伴って、ボルスタ
3の上面に取着された下型6と、スライド2の下面に取
着された上型5との間でプレス加工が行われる。
【0019】電動サーボモータ4の前記出力回転軸と反
対側で、かつ、この出力回転軸と同軸上に、例えばエン
コーダ等の速度センサ4aが取着されており、この速度
センサ4aからの速度信号は後述するサーボアンプに入
力されている。なお、電動サーボモータ4は、ACサー
ボモータ又はDCサーボモータのいずれで構成されても
よい。
【0020】また、スライド2の後部側には、例えばリ
ニアセンサよりなるスライド位置センサ23が配設され
ている。このスライド位置センサ23は、軸心方向がス
ライド2の移動方向と平行で、かつ、スライド2の後部
に支持されたセンサロッド23aと、このセンサロッド
23aに嵌挿され、かつ、本体フレーム7側に取着され
たセンサヘッド23bとからなっている。そして、スラ
イド2の上下動に伴ってセンサロッド23aがセンサヘ
ッド23bに対して上下動し、これによって、センサヘ
ッド23bの内部の位置検出部によりスライド2の位置
がボルスタ3の上面からの高さとして検出されるように
なっている。このスライド位置センサ23が検出した位
置信号は後述するプレスコントローラ20に入力され、
このプレスコントローラ20は前記位置信号に基づいて
前記電動サーボモータ4を駆動してスライド2の位置を
所定のモーションカーブ(図5参照)に沿うように制御
する。
【0021】また、サーボプレス1の側方には、被加工
材としてコイル材を供給するコイルライン10aが配設
されている。このコイルライン10aは、コイルライン
制御装置11とコイル材アンコイラー12とレベラー1
3とコイルフィーダ14とを備えている。コイル材アン
コイラー12は、コイル材15が巻かれたリールを所定
速度で回転させながら、コイル材15をレベラー13及
びコイルフィーダ14を介してサーボプレス1に供給す
る。レベラー13はこのコイル材15の曲がり方向の反
対側から所定圧で押圧してこの曲がりくせを矯正しなが
らコイル材15を送給しており、コイルフィーダ14は
この矯正されたコイル材15を所定のタイミングでサー
ボプレス1の上型5と下型6間に搬入する。そして、コ
イルライン制御装置11は、サーボプレス1の作動を制
御している後述のプレスコントローラ20との間で信号
を送受信して連動の同期をとっており、上記コイル材ア
ンコイラー12、レベラー13及びコイルフィーダ14
の各機器に所定のタイミング信号を出力している。
【0022】図2は、本発明に係わるサーボプレスの上
限位置設定装置のハード構成ブロック図を示している。
モータ電流センサ24は電動サーボモータ4の駆動電流
値を検出しており、例えばシャント抵抗の両端の電圧降
下を検出して駆動電流値を検出するようになっている。
この駆動電流値に比例した大きさの検出信号は後述のプ
レスコントローラ20に入力され、プレスコントローラ
20はこの駆動電流値に基づいて電動サーボモータ4の
出力トルクを算出し、この出力トルクから実作業トルク
を算出する。この実作業トルクは、前記コイル材15を
プレス加工するための電動サーボモータ4の実質的な加
圧力に等しい。また、スライド位置センサ23は前述の
ようにスライド2の高さ方向の位置を検出し、この検出
したスライド位置信号はプレスコントローラ20に入力
されている。
【0023】さらに、このプレスコントローラ20に
は、プレスデータ設定スイッチ21、操作モードスイッ
チ22及び上方余裕量設定スイッチ29が付設されてい
る。プレスデータ設定スイッチ21は、本発明に係わる
上限位置設定装置のプレス関連の制御データを設定する
ためのスイッチであり、例えば数値データを入力するテ
ンキーや、設定するデータ種別を選択するデータ種別選
択スイッチ等から構成される。この制御データとして
は、スライド2を所定速度で下降中に非常停止させた場
合の停止するまでの惰走距離LBK、スライド2を所定速
度まで加速するのに要する距離を表す加速距離、及び、
打ち抜き加工時のスライド2の各目標位置と速度との関
係を表すモーションデータを設定することができる。モ
ーションデータとしては、例えば(図5を参照)各スラ
イド速度及び下限位置L等を設定できる。これらの設定
データは、プレスコントローラ20に入力される。ま
た、操作モードスイッチ22はプレス操作モードを選択
でき、少なくとも、コイルライン10aなどの周辺機器
との連動が可能な連動モード等の生産モードを選択可能
となっている。選択されたモード信号は、プレスコント
ローラ20に入力される。
【0024】上方余裕量設定スイッチ29は、プレスコ
ントローラ20がコイルライン制御装置11にフィーダ
搬送開始指令(つまり起動指令であり、以後起動指令と
言う)を出力するときのスライド位置の、コイル材15
の上面からの上昇余裕距離αを設定するものであり、こ
の上昇余裕距離αの設定値はプレスコントローラ20に
入力される。図3は、この上昇余裕距離αの説明図であ
り、金型(上型5と下型6)の近傍を一部断面の側面図
で示している。同図において、板厚Tのコイル材15が
矢印16の方向にフィードされ、上型5と下型6間に供
給されている。この供給時にコイル材15がばたついて
も所定の供給経路から外れないように、下型6の上方に
ガイド17が設けられており、このガイド17によって
コイル材15を上方及びフィード方向左右から押さえ込
んでガイドしている。矢印Zはスライド2の上昇行程で
の動作を示しており、上昇行程で上型5は下限位置Lか
ら上限位置Uまで上昇しているとする。このとき、上型
5の下端部がコイル材15の上面位置Cから上方に上昇
余裕距離αだけ上昇したときに、プレスコントローラ2
0は前記起動指令を出力するようにしている。この上昇
余裕距離αは、コイル材15の送り開始のときにコイル
材15が上型5に引っ掛からないようにするための余裕
度や、下型6に配設され、かつ、コイル材搬入時にコイ
ル材を当接させて位置決めさせるパイロット18の上方
逃げに要する距離、あるいは、上記起動指令に対するコ
イルフィーダ14の応答遅れ時間等を考慮して設定され
る。当然のことながら、上記の引っ掛かりやパイロット
18の逃げ距離等を考慮する必要がない場合には、上昇
余裕距離αを零に設定、つまり上面位置Cで起動指令を
出力してもよい。なお、本発明においては、後述するよ
うに、コイル材15の上面位置Cは各ショット毎にスラ
イド荷重値に基づいて求められている。
【0025】プレスコントローラ20は、例えばマイク
ロコンピュータを主体にした一般的なコンピュータ制御
装置で構成されている。プレスコントローラ20の内部
には、前記惰走距離LBKの設定値、前記モーションカー
ブのモーションデータ設定値及び前記上昇余裕距離αの
設定値等を記憶するメモリ20aが設けられている。プ
レスコントローラ20は、前記各センサの検出信号、プ
レスデータ設定スイッチ21や上方余裕量設定スイッチ
29からの設定値データ及び操作モードスイッチ22か
らのモード信号を入力し、後述する所定の演算及び判定
処理を行っている。そして、この処理結果に基づいて、
スライド2が前記設定されたモーションカーブに沿って
作動するようにサーボアンプ28へ速度指令を出力した
り、コイルライン制御装置11と各制御信号を送受信し
たり、あるいは、後述の設定値表示器27に惰走距離L
BK及び上昇余裕距離αの設定値、前記モーションデータ
設定値、及び前記上面位置Cの検出データ等を表示させ
る。
【0026】サーボアンプ28は、プレスコントローラ
20からの前記速度指令に基づいて電動サーボモータ4
を制御する。すなわちサーボアンプ28は、この速度指
令と、前記速度センサ4aにより検出したモータ回転速
度のフィードバック値との速度偏差が小さくなるように
電動サーボモータ4の駆動電流(モータ出力トルクに相
当する)を制御する。これにより、スライド2は前記モ
ーションカーブに沿って制御される。サーボアンプ28
はサーボモータを駆動する一般的なサーボアンプにより
構成することができ、例えば演算増幅器等を使用したア
ナログサーボ回路や、あるいは、コンピュータ又はディ
ジタル信号処理IC(いわゆる、DSP)等を主体にし
たディジタルサーボ回路により構成することができる。
【0027】また、設定値表示器27は、プレスコント
ローラ20からの表示指令に基づいて、前述のように惰
走距離LBKや上昇余裕距離αの設定値、前記モーション
データ設定値、及び前記上面位置Cの検出データ等を表
示でき、例えば液晶やEL等のグラフィック表示器や、
LED表示素子等でなるキャラクタ表示器などで構成す
ることができる。
【0028】また、送受信回路26はコイルライン制御
装置11との制御信号の送受信を行うためのインターフ
ェース回路であり、例えば、シリアル通信回路や、パラ
レルI/O回路、又は、データバス通信回路等によって
構成することができる。
【0029】以上のようなハード構成によって周辺機器
との連動運転を制御する際の、周辺機器の送り完了と同
期させてサーボプレスを起動させる方法について、以下
に、異なる2つの実施形態を説明する。
【0030】まず、第1実施形態として、スライド荷重
が急激に増加するのを検出して上型5が被加工材(ここ
では、コイル材15)の上面に接触するスライド位置を
検出し、これによって算出された上面位置Cと、サーボ
プレス1のスライド速度及び周辺機器10の動作時間
(ここでは、コイルフィーダ14の送り速度により算出
される動作時間)とに基づいて、スライド2を停止させ
て周辺機器10の動作完了予定時刻(ここでは、コイル
フィーダ14の送り完了予定時刻)を算出し、こ動作完
了予定時刻時に起動する起動位置の設定方法を説明す
る。図4には第1実施形態における起動位置設定装置の
機能構成ブロック図を示しており、同図に基づいて各機
能構成を説明する。
【0031】スライド位置検出手段33は、スライド位
置センサ23からの位置信号を入力してこの位置信号に
基づいてスライド位置を求め、このスライド位置データ
を上昇/下降行程判別手段37、起動信号生成手段3
8、プレス起動時間演算手段39、荷重発生位置検出手
段41及び起動/停止判断手段45にそれぞれ出力す
る。
【0032】また、荷重検出手段34は加圧加工時にコ
イル材15から反力を受けてスライド2にかかる荷重を
検出しており、本実施形態では、荷重として、スライド
2を駆動する電動サーボモータ4の実作業トルクに基づ
いて検出している。この実作業トルクは、電動サーボモ
ータ4の出力トルクの内、実際の加圧加工に要する加圧
力に相当するものである。実作業トルクの演算は、例え
ば以下のようにして行われる。
【0033】荷重検出手段34は予め、加速又は減速ト
ルクを算出するための負荷イナーシャ定数、定速を維持
するトルクを算出するための速度抵抗トルク比例定数、
摩擦トルク定数、及び、モータ駆動電流と出力トルクと
の関係を表すトルク定数等の各定数データを記憶してお
く。そして、加速時又は減速時には、必要な加速度値又
は減速度値と上記の各定数データとに基づいて必要なモ
ータ出力トルクを求め、モータ電流センサ24で検出し
た駆動電流値に基づいて実際のモータ出力トルクを算出
し、この実際のモータ出力トルクから前記求めた必要な
モータ出力トルクを差し引いて、加減速時の実作業トル
クを算出する。定速時も、同様にして、この時維持すべ
き速度値と上記各定数データとに基づいて必要なモータ
出力トルクを求め、この時検出した駆動電流値に基づい
て算出した実際のモータ出力トルクから前記求めた必要
なモータ出力トルクを差し引いて、定速時の実作業トル
クを算出する。そして、この実作業トルクとスライド2
の加圧力との関係を予め求めて記憶しておき、加工時に
検出された駆動電流値に基づいて実作業トルクを求め、
この実作業トルクからスライド2の加圧力を演算するこ
とができる。
【0034】なお、スライド2にかかる荷重の検出は、
上記のように駆動電流値から求めるモータ出力トルクに
よる方法に限定されずに、例えばサーボプレス1の本体
フレーム7の歪みを歪みゲージセンサによって検出し、
この歪みの大きさに基づいてスライド荷重値を算出する
ことも可能である。
【0035】また、荷重発生位置検出手段41は、荷重
検出手段34により検出された荷重値の大きさに基づい
て、コイル材15の上面に上型5が接触したときのスラ
イド位置を検出している。ここで、コイル材15の上面
に上型5が接触したか否かを荷重値により判断する方法
について、図5に基づいて説明する。同図にはスライド
2のモーションカーブとスライド荷重との関係を表すタ
イムチャートが示されており、横軸は経過時間を表し、
また縦軸はスライド位置とスライド荷重値を表してい
る。いま、打ち抜き加工の場合について考え、スライド
2が上限位置Uから所定の位置Bまで所定の高速下降速
度で、さらに位置Bから下限位置Lまで所定の低速下降
速度(加工速度)で下降し、この後所定の低速上昇速
度、次に所定の高速上昇速度で上限位置Uまで上昇する
ようなモーションデータが設定されているものとする。
同図に示すように、スライド2が所定の低速下降速度で
下降中に(図示では、位置Bから下限位置Lの間)上型
5がコイル材15の上面に接触すると、スライド2が下
降するに伴ってスライド荷重値は徐々に増加して行く。
したがって、この荷重値が増加開始した時点を荷重発生
と判断することができる。上記荷重発生位置検出手段4
1は、荷重値が増加開始したとき荷重発生信号を出力す
ると共に、荷重発生時点でのスライド位置をスライド位
置検出手段33から入力し、このスライド位置をコイル
材15の上面位置Cと判断し、メモリ20aの所定エリ
アに記憶しておく。
【0036】上方余裕量設定手段31は、前記上方余裕
量設定スイッチ29によって入力された前記上昇余裕距
離αの設定値を取り込んでメモリ20aの所定エリアに
記憶する。なお、この上昇余裕距離αの設定値の入力手
段は、上方余裕量設定スイッチ29に限定されず、例え
ば、上位コンピュータ等のような他の制御装置からの通
信などによることもできる。また、上昇/下降行程判別
手段37は、スライド位置検出手段33から入力するス
ライド位置データの時間的な増加又は減少の区別に基づ
いて、スライド2が上昇行程か又は下降行程かを判別
し、この判別結果を出力する。
【0037】起動信号生成手段38は、荷重発生位置検
出手段41から上記上面位置Cの位置データを入力する
と共に、上方余裕量設定手段31から上昇余裕距離αの
設定データを入力し、両データに基づいて、周辺機器
(ここでは、コイルライン制御装置11)に起動信号を
出力すべき位置A(図3を参照)を求める。ここで、位
置Aの位置データA0 は、数式1によって算出される。
【数1】A0 =C+α さらに、起動信号生成手段38は、上昇/下降行程判別
手段37から入力する行程判別結果が上昇行程のとき
に、スライド位置検出手段33から入力するスライド位
置を上記位置Aと比較し、スライド2が位置Aより上に
上昇したとき、周辺機器起動信号を出力する。そして、
起動信号出力手段42はこの周辺機器起動信号を受けて
コイルライン制御装置11に送受信回路26を介して送
信する。
【0038】送り速度入力手段43は、コイルフィーダ
14のコイル材15の送り速度値をコイルライン制御装
置11から送受信回路26を介して入力する。なお、本
送り速度値が所定の一定値である場合には、予め本プレ
スコントローラ20内のメモリ20aの所定エリアに記
憶しておくこともできる。また、プレスデータ設定手段
44は、プレスデータ設定スイッチ21により入力され
たプレス関連の前記制御データ、すなわち、惰走距離デ
ータ、加速距離データ、スライド速度データ及び下限位
置等を取り込んで、メモリ20aの所定エリアに記憶す
る。そして、これらの制御データをプレス起動時間演算
手段39と起動/停止判断手段45と出力演算手段46
とに出力している。
【0039】また、プレス起動時間演算手段39は、荷
重発生位置検出手段41が出力した荷重発生信号を入力
したとき(つまり、前記上面位置Cに来たとき)、この
ときの時刻と、送り速度入力手段43から入力された送
り速度データと、プレスデータ設定手段44で設定され
た制御データとに基づいて、コイルフィーダ14が送り
完了する、すなわち周辺機器10が動作完了する予定時
刻を演算する。そして、この算出された送り完了(動作
完了)予定時刻は、起動/停止判断手段45に出力され
る。
【0040】この算出方法を、図6に基づいて説明す
る。同図において、スライド2が前記モーションデータ
の設定された所定速度で上面位置Cから下限位置Lまで
下降した後上昇して上面位置Cより上昇余裕距離αだけ
上方の位置Aに来たとき、コイルライン制御装置11に
周辺機器起動信号を出力する。これによって、コイルフ
ィーダ14は送り開始する。そして、この後、スライド
2を上面位置Cより惰走距離LBK及び加速距離LACを加
算した距離だけ上方の位置Q1 に停止させるが、この
間、コイルフィーダ14が送り完了(つまり、周辺機器
が動作完了)してコイルライン制御装置11から送り完
了信号(動作完了信号)が入力される。このとき、スラ
イド2が下降行程で上面位置Cを通過した時点から、コ
イルフィーダ14が送り完了する時点までの所要時間t
0 は、数式「t0 =t1 +t2 」によって求められる。
ここで、時間t1 は、スライド2が上面位置Cから下限
位置Lを経由して位置Aに来るまでの所要時間を表し、
上面位置Cと下限位置と上昇余裕距離αと設定されたス
ライド速度との各データに基づいて算出される。また、
時間t2 は、位置Aでコイルフィーダ14が前記周辺機
器起動信号を受けてから送り完了するまでの所要時間を
表し、コイルフィーダ14のフィーダ送り速度データに
基づいて算出される。なお、この時間t2 は被加工材に
対応して予め設定された所定の動作時間としてもよい。
したがって、スライド2が上面位置Cに接触した時刻
と、上記算出した所要時間t0 とに基づいて、前記送り
完了予定時刻を演算することができる。
【0041】周辺機器動作完入力手段36は周辺機器1
0から動作完了信号を入力しており、本実施形態では、
コイルフィーダ14によるコイル材15の送給が完了し
たとき、コイルライン制御装置11から送受信回路26
を介してフィーダ送り完了信号を入力する。このフィー
ダ送り完了信号、すなわち動作完了信号は、起動/停止
判断手段45に出力され、サーボプレス1のスライド2
を再起動する指令となる。
【0042】また、起動/停止判断手段45は、スライ
ド2が前記位置Q1 で停止中に、時刻がプレス起動時間
演算手段39で演算された前記送り完了予定時刻になっ
たとき、スライド2を再起動して下降させる制御指令を
出力演算手段46に出力する。そして、この後の下降行
程中においては、スライド位置検出手段33により検出
されるスライド位置を監視し、スライド位置が前記上面
位置Cより前記惰走距離LBKだけ上方のブレーキ位置R
に来たときに、周辺機器動作完入力手段36からの動作
完了信号をチェックする。このチェックの結果、動作完
了信号が入力されてないときは、スライド2を非常停止
させる停止指令を出力演算手段46に出力する。さら
に、スライド2が下限位置Lを経由して上昇行程に移行
し、上面位置Cより前記惰走距離LBK及び加速距離LAC
を加算した距離だけ上方の前記位置Q1 に到達したと
き、スライド2を停止させるための停止指令を出力演算
手段46に出力する。
【0043】また、操作モード設定手段32は、操作モ
ードスイッチ22からモード信号を入力し、モード信号
が周辺機器10との連動を行うための連動モード等の生
産モードの時はこの連動モード信号を後述する出力演算
手段46に出力している。なお、この操作モード設定手
段32は、操作モードスイッチ22からのモード信号に
限らず、例えば上位コンピュータ等の他の制御装置から
の通信によってモード信号を入力するようにしてもよ
い。
【0044】出力演算手段46は、操作モード設定手段
32により設定されたプレス操作モードが連動モードの
とき、起動/停止判断手段45からの前記制御指令及び
停止指令に基づいて、プレスデータ設定手段44により
予め設定された所定のモーションカーブに沿ってスライ
ド2が所定速度で移動するように、スライド位置を監視
しながら、電動サーボモータ4の速度指令値を演算して
サーボアンプ28に出力する。これにより、電動サーボ
モータ4の位置及び速度が制御される。また、出力演算
手段46は、起動/停止判断手段45から前記停止指令
を入力したときは、スライド2を急停止させる速度指令
を出力する。これにより、サーボアンプ28は電動サー
ボモータ4の速度を制御し、スライド2を所定の惰走距
離LBKの以内で停止させる。
【0045】図7に本実施形態に係わるサーボプレスの
起動位置設定装置の処理フローチャートを示しており、
同図に基づいて設定方法を説明する。なお、ここでは、
各処理ステップ番号はSを付して表している。生産モー
ド等で自動運転を開始する前に、スライド2のモーショ
ンデータや、惰走距離LBK、加速距離及び減速距離等の
各プレスデータがプレスデータ設定スイッチ21により
設定されているものとする。これらのプレスデータは、
設定値表示器27に表示されて確認される。
【0046】まず、S1で(上昇/下降行程判別手段3
7)現在の行程が下降行程か否かを判断し、下降行程の
ときはS2に処理を移行し、下降行程でないとき、つま
り停止又は上昇行程のときはS9に処理を移行する。S
2では(起動/停止判断手段45)スライド位置が前記
ブレーキ位置R以下か(すなわち、ブレーキ位置Rより
も下方か)否かを判断し、以下でないときはS1に戻っ
てブレーキ位置R以下になるまで待つ。なお、ここで
は、スライド位置データは、スライド2の下降方向に沿
って減少するものとしている。そして、ブレーキ位置R
以下になったときは、S3で(起動/停止判断手段4
5)周辺機器動作完入力手段36がコイルライン制御装
置11からの送り完了信号(動作完了信号)を受信して
いるか否かを判断し、受信してないときは、S8でスラ
イド2を非常停止させる停止指令を出力演算手段46に
出力する。これにより、スライド2が急停止して所定の
惰走距離LBKの以内だけ惰走し、前記上面位置Cより上
方でコイル材15と接触せずに非常停止することができ
る。この後、本フローの処理を終了する。
【0047】上記S3で送り完了信号を受信していると
きは、S4で(起動信号生成手段38)コイルライン制
御装置11への起動信号の出力を停止し、次にS5で
(荷重発生位置検出手段41)荷重が発生したか、すな
わち、荷重が増加開始したか否かを判断し、荷重が発生
してないときは発生するまでS5の処理を繰り返して待
つ。そして、荷重が発生したときはS6で、その時点の
スライド位置を入力して上面位置Cとして記憶する。次
に、S7で(プレス起動時間演算手段39)スライド速
度データに基づいて、スライド2が前記上面位置Cから
下限位置Lまで下降した後に上昇して上面位置C近傍
の、フィーダ起動信号を出力すべき位置Aまで上昇する
のに要する時間t1 を演算し、さらにフィーダ送り速度
データに基づいて、コイルフィーダ14がコイル材15
の送りを完了するのに要する時間t2(これは、周辺機
器10の動作完了時間に相当する)を演算する。そし
て、この演算した時間t1 と時間t2 とを加算した結果
によりコイルフィーダ14の送り完了予定時刻を演算
し、この予定時刻をプレス起動予定時刻として記憶して
おく。次に、S1に戻って以上の処理を繰り返す。この
とき、打ち抜き後にスライド2の上昇行程に入り、S1
からS9へ処理を移行する。
【0048】S9では(起動信号生成手段38)、現在
のスライド位置Pが数式「P≧C+α」を満足するか、
すなわち、前記記憶した上面位置Cから上昇余裕距離α
だけ上方の位置Aまで上昇したか否かを判断する。数式
「P≧C+α」を満足してないときは、満足するまでS
9を繰り返して待ち、満足するときは、S10で(起動
信号生成手段38)周辺機器起動信号を起動信号出力手
段42を介してコイルライン制御装置11に出力する。
この後、S11で(起動/停止判断手段45)、現在の
スライド位置Pが数式「P≧C+LBK+LAC」を満足す
るか、すなわち、上面位置Cより惰走距離LBKと加速距
離LACとを加算した距離だけ上方の位置Q1 まで上昇し
たか否かを判断する。そして、数式「P≧C+LBK+L
AC」を満足してないときは、満足するまでS11を繰り
返して待ち、満足するときは、S12で(起動/停止判
断手段45)スライド2の停止指令を出力する。次に、
S13で(起動/停止判断手段45)、現在の時刻が前
記S7において演算されたプレス起動予定時刻(送り完
了予定時刻)となったか否かを判断し、プレス起動予定
時刻となってないときは、予定時刻となるまでS13を
繰り返して待ち、予定時刻となったときはS14で、モ
ーションカーブに従ってスライド2の下降指令を出力し
て再起動する。これによって、出力演算手段46はスラ
イド2がモーションカーブに沿って駆動されるように、
電動サーボモータ4の速度指令値を演算してサーボアン
プ28に出力する。そして、S14の後、スライド2の
下降行程となるので、S1に戻ってから再びS2に処理
が移行し、この後以上の処理を繰り返す。
【0049】次に、図8〜図10に基づいて第2実施形
態を説明する。本実施形態では、スライド荷重が急激に
増加するのを検出して被加工材(ここでは、コイル材1
5)の上面位置Cを検出し、この上面位置Cに基づい
て、スライド2を停止させて周辺機器10の動作完了し
た後(ここでは、コイルフィーダ14が送り完了した
後)に再起動する起動位置を設定する方法を説明する。
ここで、本実施形態における構成は図1及び図2と同様
とする。
【0050】また、図8は本実施形態に係わる起動位置
設定装置の機能構成ブロック図を示している。同図にお
いて、前実施形態における図4と同じ機能構成には同一
の符号を付してあり以下の説明を省く。ここでは、起動
/停止判断手段45における起動及び停止の判断方法が
異なるので、この判断方法のみを説明する。
【0051】起動/停止判断手段45は、図9に示すよ
うに、打ち抜き後、スライド2が下限位置Lを経由して
上昇行程に移行し、前記上面位置Cより加速距離LACだ
け上方の位置Q2 に到達したとき、スライド2を停止さ
せるための停止指令を出力演算手段46に出力する。そ
して次に、この位置Q2 でスライド停止中に周辺機器動
作完入力手段36からの送り完了信号(動作完了信号)
が入力されるのを待ち、送り完了信号(動作完了信号)
が入力されたときは、スライド2を再起動させて所定の
モーションカーブに沿って移動するように制御指令を出
力演算手段46に出力する。
【0052】図10に本実施形態の制御フローチャート
例を示しており、同図に基づいて制御方法を説明する。
まず、S21で(上昇/下降行程判別手段37)現在の
行程が下降行程か否かを判断し、下降行程のときはS2
2に処理を移行し、下降行程でないとき、つまり停止又
は上昇行程のときはS24に処理を移行する。S22で
は(荷重発生位置検出手段41)荷重が発生したか、す
なわち、荷重が増加開始したか否かを判断し、荷重が発
生してないときは発生するまでS22の処理を繰り返し
て待つ。そして、荷重が発生したときはS23で、その
時点のスライド位置を入力して上面位置Cとして記憶す
る。そして、S21に戻って以上の処理を繰り返す。こ
のとき、打ち抜き後にスライド2の上昇行程に入り、S
21からS24へ処理を移行する。
【0053】S24では(起動信号生成手段38)、現
在のスライド位置Pが数式「P≧C+α」を満足する
か、すなわち、前記記憶した上面位置Cから上昇余裕距
離αだけ上方の位置Aまで上昇したか否かを判断する。
数式「P≧C+α」を満足してないときは、満足するま
でS24を繰り返して待ち、満足するときは、S25で
(起動信号生成手段38)周辺機器起動信号を起動信号
出力手段42を介してコイルライン制御装置11に出力
すると共に、S26で(起動/停止判断手段45)スラ
イド2の停止指令を出力する。次に、S27で(起動/
停止判断手段45)周辺機器動作完入力手段36が周辺
機器10から動作完了信号(ここでは、コイルライン制
御装置11からの送り完了信号)を受信したか否かを判
断し、受信してないときは、受信するまでS27を繰り
返して待ち、受信したときはS28で、モーションカー
ブに従ってスライド2の下降指令を出力して再起動する
と同時に、前記周辺機器起動信号の出力を停止する。こ
れにより、出力演算手段46は、スライド2がモーショ
ンカーブに沿って駆動されるように、電動サーボモータ
4の速度指令値を演算してサーボアンプ28に出力す
る。そして、S28の後、スライド2の下降行程となる
ので、S21に戻ってから再びS22に処理が移行し、
この後以上の処理を繰り返す。
【0054】以上説明したように、スライド荷重値が増
加開始するスライド位置を求めて上型が被加工材(例え
ば、コイル材)の上面に接触した位置を検出できるの
で、これによって被加工材の板厚がばらついても被加工
材の上面位置が精度良く計測される。そして、この計測
された上面位置に基づいて、予め設定された加速距離だ
け上面位置より上方の起動位置を算出し、打ち抜き後、
この算出した起動位置にスライドが上昇したとき停止さ
せる。この後、周辺機器が動作完了したとき(実施形態
では、コイルフィーダが送り完了したとき)にスライド
を再起動して下降させている。これにより、スライドが
加速されてモーションカーブに沿った所定速度に達した
ときには前記上面位置の近傍に到達しているので、再起
動後短時間の内にモーションカーブに従った打ち抜き加
工が可能となる。したがって、従来のようにリミットス
イッチの設定作業等のスライド起動位置の設定に時間が
かかることが無くなり、上記計測された上面位置に対応
して自動的に起動位置が設定されるので、段取り時間が
短縮化され、作業性が向上する。また、起動位置を上記
上面位置の近傍に設定しているので、周辺機器が動作完
了したとき短時間で被加工材の上面位置に到達して打ち
抜くことができる。
【0055】あるいは、前記計測された上面位置と、予
め設定された下限位置データと、上昇余裕距離データ
と、スライド速度データと、周辺機器動作時間データ
(例えば、フィーダ速度データにより算出される動作時
間等)とに基づいて、周辺機器が動作完了する(実施形
態では、コイルフィーダ14が送り完了する)予定時刻
を演算すると共に、前記上面位置に基づいて、予め設定
された惰走距離及び加速距離を加算した距離だけ上面位
置より上方の起動位置を算出し、打ち抜き後、この算出
した起動位置にスライドが上昇したとき停止させ、つぎ
に、時刻が前記演算された動作完了予定時刻となったと
きにスライドを起動して下降させてもよい。したがっ
て、上記同様に、従来のようにスライド起動位置の設定
に時間がかかることが無くなり、自動的に上記計測され
た上面位置に対応して起動位置が設定されるので、段取
り時間が短縮化され、作業性が向上する。さらに、起動
位置を上記上面位置の近傍に設定しており、また動作完
了予定時刻になったとき下降開始させるので、周辺機器
が動作完了したとき短時間で被加工材の上面位置に到達
して打ち抜くことができる。
【0056】また、スライドを再起動して下降させ、ス
ライドが被加工材の前記上面位置より前記惰走距離だけ
上方の位置に達したときに、周辺機器が動作完了してな
い場合には、スライドを非常停止させて前記惰走距離の
以内で停止させている。これによって、スライドは上面
位置の手前で停止するので、周辺機器が動作未完了の場
合でもスライドと被加工材又は周辺機器との干渉が無く
なり、安全性を確保することができる。これらの結果、
コイルフィーダ等の周辺機器との連動を行いながらサー
ボプレスで打ち抜き加工を行うときの生産速度を非常に
向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるサーボプレスの連動加工システ
ム例の構成図を示す。
【図2】本発明に係わるサーボプレスの起動位置設定装
置のハード構成ブロック図を示す。
【図3】本発明に係わる起動位置設定装置の上昇余裕距
離の説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態の起動位置設定装置の機
能構成ブロック図を示す。
【図5】本発明に係わるモーションカーブとスライド荷
重との関係を表すタイムチャートを示す。
【図6】本発明の第1実施形態に係わる起動位置及びフ
ィーダ送り完了予定時刻の算出方法の説明図を示す。
【図7】本発明の第1実施形態の制御フローチャート例
を示す。
【図8】本発明の第2実施形態の起動位置設定装置の機
能構成ブロック図を示す。
【図9】本発明の第2実施形態に係わる起動位置の説明
図を示す。
【図10】本発明の第2実施形態の制御フローチャート
例を示す。
【符号の説明】
1…サーボプレス、2…スライド、3…ボルスタ、4…
スライド駆動手段(電動サーボモータ)、5…上型、6
…下型、9…ベッド、10…周辺機器、10a…コイル
ライン、11…コイルライン制御装置、12…コイル材
アンコイラー、13…レベラー、14…コイルフィー
ダ、15…コイル材、17…ガイド、18…パイロッ
ト、20…プレスコントローラ、20a…メモリ、21
…プレスデータ設定スイッチ、22…操作モードスイッ
チ、23…スライド位置センサ、24…モータ電流セン
サ、26…送受信回路、28…サーボアンプ、29…上
方余裕量設定スイッチ、31…上方余裕量設定手段、3
2…操作モード設定手段、33…スライド位置検出手
段、34…荷重検出手段、36…周辺機器動作完入力手
段、37…上昇/下降行程判別手段、38…起動信号生
成手段、39…プレス起動時間演算手段、41…荷重発
生位置検出手段、42…起動信号出力手段、43…送り
速度入力手段、44…プレスデータ設定手段、45…起
動/停止判断手段、46…出力演算手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 昭彦 石川県小松市八日市町地方5 株式会社小 松製作所小松工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された速度指令に基づいてサーボア
    ンプ(28)で制御される電動サーボモータ(4) により所定
    速度で直動するスライド(2) を、被加工材の搬入、搬送
    又は搬出等を行う周辺機器(10)に同期させて連動運転
    し、この被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き
    後に周辺機器(10)が次に動作完了するまでスライド(2)
    を所定位置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動
    位置設定装置において、 スライド(2) の位置を検出するスライド位置検出手段(3
    3)と、 スライド(2) の加速時に所定速度に達するまでに要する
    加速距離データ、及び、少なくとも打ち抜き加工時のス
    ライド速度データ及び下限位置データを含むモーション
    データ等のプレスデータを設定するプレスデータ設定手
    段(44)と、 スライド(2) にかかる荷重を検出する荷重検出手段(34)
    と、 前記検出された荷重が増加開始するときのスライド位置
    をスライド位置検出手段(33)より入力し、この位置を前
    記被加工材の上面位置(C) として記憶する荷重発生位置
    検出手段(41)と、 打ち抜き加工後、スライド(2) が上昇して前記記憶され
    た上面位置(C) より前記設定された加速距離データだけ
    上方の位置に来たとき停止指令を出力し、かつ、周辺機
    器(10)から動作完了信号が入力されたときにスライド
    (2) を起動する制御指令を出力する起動/停止判断手段
    (45)と、 この停止指令に基づいてスライド(2) が急停止するよう
    に、及びこの制御指令に基づいてスライド(2) が前記設
    定されたモーションデータに沿って速度制御されるよう
    に、速度指令を演算してサーボアンプ(28)に出力する出
    力演算手段(46)とを備えたことを特徴とするサーボプレ
    スの起動位置設定装置。
  2. 【請求項2】 入力された速度指令に基づいてサーボア
    ンプ(28)で制御される電動サーボモータ(4) により所定
    速度で直動するスライド(2) を、起動してから所定時間
    以内で被加工材の搬入、搬送又は搬出等を完了する周辺
    機器(10)に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち
    抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺機器(10)が次に
    動作完了するまでスライド(2) を所定位置に停止させ、
    起動させるサーボプレスの起動位置設定装置において、 スライド(2) の位置を検出するスライド位置検出手段(3
    3)と、 急停止時のスライド(2) の惰走距離データ、スライド
    (2) の加速時に所定速度に達するまでに要する加速距離
    データ、及び、少なくとも打ち抜き加工時のスライド速
    度データ及び下限位置データを含むモーションデータを
    設定するプレスデータ設定手段(44)と、 周辺機器(10)の送り速度データを入力する送り速度入力
    手段(43)と、 スライド(2) にかかる荷重を検出する荷重検出手段(34)
    と、 前記検出された荷重が増加開始するときのスライド位置
    をスライド位置検出手段(33)より入力し、この位置を前
    記被加工材の上面位置(C) として記憶する荷重発生位置
    検出手段(41)と、 前記検出されたスライド位置の変化により、スライド
    (2) の上昇行程又は下降行程の判別を行う上昇/下降行
    程判別手段(37)と、 スライド(2) の上昇行程中に周辺機器(10)に起動信号を
    出力するときのスライド位置と、前記上面位置(C) との
    上昇余裕距離( α) を設定する上方余裕量設定手段(31)
    と、 前記設定されたスライド速度値、及び前記入力された送
    り速度データに基づいて、スライド(2) が前記記憶され
    た上面位置(C) から前記設定された下限位置Lまで下降
    した後に上昇して前記上面位置(C) より前記設定された
    上昇余裕距離(α) だけ上方の位置に来て、起動信号が
    前記周辺機器(10)に出力されるまでの所要時間、及び、
    周辺機器(10)がこの起動信号を受けて動作完了するまで
    の所要時間の合計を算出し、この合計所要時間に基づい
    て動作完了予定時刻を演算するプレス起動時間演算手段
    (39)と、 打ち抜き後、スライド(2) が上昇して前記記憶された上
    面位置(C) より前記設定された惰走距離データ及び加速
    距離データを加算した距離だけ上方の位置に来たとき停
    止指令を出力し、この後、時刻が前記演算された動作完
    了予定時刻になったときにスライド(2) を起動する制御
    指令を出力する起動/停止判断手段(45)と、 この停止指令に基づいてスライド(2) が急停止するよう
    に、及びこの制御指令に基づいてスライド(2) が前記設
    定されたモーションデータに沿って速度制御されるよう
    に、速度指令を演算してサーボアンプ(28)に出力する出
    力演算手段(46)とを備えたことを特徴とするサーボプレ
    スの起動位置設定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のサーボプレスの起動位置
    設定装置において、前記起動/停止判断手段(45)は、時
    刻が前記周辺機器(10)の動作完了予定時刻になったとき
    にスライド(2) を起動した後、スライド(2) が前記上面
    位置(C) より前記設定された惰走距離データだけ上方の
    位置に来たときに、周辺機器(10)が動作完了してない場
    合には、スライド(2) を非常停止させる停止指令を出力
    することを特徴とするサーボプレスの起動位置設定装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のサーボプレスの起
    動位置設定装置において、 前記荷重検出手段(34)は、前記電動サーボモータ(4) の
    駆動電流値から算出されるモータ出力トルクに基づいて
    荷重を求めることを特徴とするサーボプレスの起動位置
    設定装置。
  5. 【請求項5】 電動サーボモータ(4) により所定速度で
    直動するスライド(2) を、被加工材の搬入、搬送又は搬
    出等を行う周辺機器(10)に同期させて連動運転し、この
    被加工材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き後に周辺
    機器(10)が次に動作完了するまでスライド(2) を所定位
    置に停止させ、起動させるサーボプレスの起動位置設定
    方法において、 下降行程中にスライド(2) にかかる荷重が増加開始する
    ときのスライド位置を前記被加工材の上面位置(C) とし
    て記憶すると共に、打ち抜き後にスライド(2)が上昇し
    て前記上面位置(C) より加速距離だけ上方の位置に来た
    とき停止させ、かつ、周辺機器(10)から動作完了信号が
    入力されたときにスライド(2) を起動し、下降させるこ
    とを特徴とするサーボプレスの起動位置設定方法。
  6. 【請求項6】 電動サーボモータ(4) により所定速度で
    直動するスライド(2) を、起動してから所定時間以内で
    被加工材の搬入、搬送又は搬出等を完了する周辺機器(1
    0)に同期させて連動運転し、この被加工材の打ち抜き加
    工を行い、この打ち抜き後に周辺機器(10)が次に動作完
    了するまでスライド(2) を所定位置に停止させ、起動さ
    せるサーボプレスの起動位置設定方法において、 下降行程中にスライド(2) にかかる荷重が増加開始した
    とき、このときのスライド位置を前記被加工材の上面位
    置(C) として記憶すると共に、スライド速度及び周辺機
    器(10)の送り速度に基づいて、スライド(2) が前記記憶
    された上面位置(C) から下限位置Lまで下降した後に上
    昇して前記上面位置(C) より予め設定された上昇余裕距
    離( α) だけ上方の位置に来て、周辺機器起動信号が前
    記周辺機器(10)に出力されるまでの所要時間、及び、周
    辺機器(10)がこの周辺機器起動信号を受けて動作完了す
    るまでの所要時間の合計を算出し、この合計所要時間に
    基づいて動作完了予定時刻を演算し、打ち抜き後、スラ
    イド(2) が上昇して前記記憶された上面位置(C) より予
    め設定された惰走距離データ及び加速距離データを加算
    した距離だけ上方の位置に来たとき停止させ、この後、
    時刻が前記演算された動作完了予定時刻になったときに
    スライド(2) を起動し、下降させることを特徴とするサ
    ーボプレスの起動位置設定方法。
JP23643697A 1997-08-19 1997-08-19 サーボプレスの起動位置設定装置及びその方法 Expired - Fee Related JP3818748B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23643697A JP3818748B2 (ja) 1997-08-19 1997-08-19 サーボプレスの起動位置設定装置及びその方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23643697A JP3818748B2 (ja) 1997-08-19 1997-08-19 サーボプレスの起動位置設定装置及びその方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1158094A true JPH1158094A (ja) 1999-03-02
JP3818748B2 JP3818748B2 (ja) 2006-09-06

Family

ID=17000736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23643697A Expired - Fee Related JP3818748B2 (ja) 1997-08-19 1997-08-19 サーボプレスの起動位置設定装置及びその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3818748B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1321285A2 (en) 2001-12-21 2003-06-25 Aida Engineering Ltd. Press machine
JP2010012511A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Aida Eng Ltd サーボプレスラインの運転方法および運転制御装置
WO2017002633A1 (ja) * 2015-07-01 2017-01-05 コマツ産機株式会社 プレスシステムおよびプレスシステムの制御方法
CN110520227A (zh) * 2017-09-22 2019-11-29 小松产机株式会社 冲压***
CN113858674A (zh) * 2021-12-06 2021-12-31 济宁科力光电产业有限责任公司 一种伺服压力机滑块位置控制及估算滑块压力的方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6739145B2 (ja) * 2014-12-26 2020-08-12 コマツ産機株式会社 プレス機械およびプレス機械の制御方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1321285A2 (en) 2001-12-21 2003-06-25 Aida Engineering Ltd. Press machine
EP1321285B1 (en) * 2001-12-21 2015-03-18 Aida Engineering, Ltd. Press machine
JP2010012511A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Aida Eng Ltd サーボプレスラインの運転方法および運転制御装置
WO2017002633A1 (ja) * 2015-07-01 2017-01-05 コマツ産機株式会社 プレスシステムおよびプレスシステムの制御方法
CN110520227A (zh) * 2017-09-22 2019-11-29 小松产机株式会社 冲压***
CN110520227B (zh) * 2017-09-22 2021-12-07 小松产机株式会社 冲压***
CN113858674A (zh) * 2021-12-06 2021-12-31 济宁科力光电产业有限责任公司 一种伺服压力机滑块位置控制及估算滑块压力的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3818748B2 (ja) 2006-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1612037B1 (en) Servo motor control unit for press-forming machine
JP4787642B2 (ja) プレス機械のダイクッション制御装置
JPH10202327A (ja) プレス機械のダイクッション制御装置
JP2006122944A (ja) ダイクッション制御装置
CN110520227B (zh) 冲压***
CN113983877B (zh) 一种火工品的压制***及压制方法
JP3853908B2 (ja) 複数ポイントサーボプレスの制御装置
JP2016155144A (ja) サーボプレス、制御方法およびプログラム
WO2019058653A1 (ja) プレスシステム
JPH1158094A (ja) サーボプレスの起動位置設定装置及びその方法
JPH1158099A (ja) サーボプレスの金型保護装置及びその方法
JPH10277798A (ja) サーボプレスのモーション制御装置とその制御方法
JP3815861B2 (ja) サーボプレスの周辺機器制御装置及びその方法
WO2009096271A1 (ja) サーボプレスラインとその制御方法
JP3690792B2 (ja) 機械プレスの制御装置
US6654661B2 (en) Method and apparatus for automatically positioning a press machine slide
JP3789211B2 (ja) サーボプレスの上限位置設定装置及びその方法
JPH10225732A (ja) 油圧プレスの上限位置設定装置及びその方法
US20180290198A1 (en) Operation control device and operation control method for press line
JPH1133799A (ja) 電動プレスの制御方法及び制御装置
CN100404162C (zh) 环件冷辗扩过程中进给速度与工件尺寸控制方法
JP4837928B2 (ja) コイルライン装置及びその制御方法
JPH10225731A (ja) 油圧プレスの周辺機器制御装置及びその方法
JPH10225733A (ja) 油圧プレスの起動位置設定装置及びその方法
JPH11104899A (ja) プレストランスファフィーダの振動抑制制御装置及びその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060320

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060613

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100623

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100623

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110623

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120623

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120623

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130623

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees