JPH1158038A - 摩擦撹拌接合装置 - Google Patents

摩擦撹拌接合装置

Info

Publication number
JPH1158038A
JPH1158038A JP22141497A JP22141497A JPH1158038A JP H1158038 A JPH1158038 A JP H1158038A JP 22141497 A JP22141497 A JP 22141497A JP 22141497 A JP22141497 A JP 22141497A JP H1158038 A JPH1158038 A JP H1158038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probe
joining
tool unit
joining members
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP22141497A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3993917B2 (ja
Inventor
Kouzou Michisaka
浩三 道阪
Ichiro Hashimoto
一郎 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Aluminum Corp filed Critical Showa Aluminum Corp
Priority to JP22141497A priority Critical patent/JP3993917B2/ja
Publication of JPH1158038A publication Critical patent/JPH1158038A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3993917B2 publication Critical patent/JP3993917B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K20/00Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
    • B23K20/12Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding
    • B23K20/122Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding using a non-consumable tool, e.g. friction stir welding
    • B23K20/1245Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding using a non-consumable tool, e.g. friction stir welding characterised by the apparatus
    • B23K20/126Workpiece support, i.e. backing or clamping

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 突合せ状態又は重合せ状態に配置した2個の
接合部材を、突合せ部又は重合せ部において摩擦撹拌接
合する摩擦撹拌接合装置であって、僅かなスペースで接
合状態の均質な接合品を製作することができるものを提
供すること。 【解決手段】 この装置は、接合線方向に移動する工具
ユニット10と、工具ユニット10の非通過時には進出状態
となされて、接合部材1,2 を支持する一方、工具ユニッ
ト10の通過時には退出して工具ユニットの通過を許容す
る進退自在な複数個の支持装置60とを備える。工具ユニ
ット10は、突合せ部3等に挿入する回転するプローブ32
を有する接合工具30と、接合工具30のプローブ32に対向
して配置されるとともに、突合せ部3等の裏面に当接す
る当接面を有する受け具40とを有し、かつ突合せ部3等
の裏面に受け具40の当接面を当接させるとともに、突合
せ部3等にプローブ32を挿入した態様で、移動するもの
となされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルミニウム材
等の金属材からなる接合部材の突合せ接合又は重ね接合
に用いられる摩擦撹拌接合装置に関し、更に詳しくは、
複数個の板状等の接合部材の突合せ接合又は重ね接合を
行って、床材、壁材、天井材、足場材等の大型の接合品
を製作するために好適に用いられる摩擦撹拌接合装置に
関する。
【0002】なお、この明細書において、「アルミニウ
ム」の語はその合金を含む意味において用いる。
【0003】
【従来の技術】固相接合法の一つである摩擦撹拌接合法
として、次のような方法が提案されている。即ち、図4
に示すように、径大の円柱状回転子(131)と、該回
転子(131)の端部軸線(Q)上に突出して設けられ
接合部材(101)(102)よりも硬質の径小のピン
状プローブ(132)とを有する接合工具(130)を
用い、前記回転子(131)を高速で回転させつつ、突
合せ状態に配置した2枚の金属製板状接合部材(10
1)(102)の突合せ部(103)又はその近傍に前
記プローブ(132)を挿入する。挿入は、プローブ
(132)の先端が両接合部材(101)(102)の
プローブ挿入側の面と反対側の面の近傍、即ち突合せ部
(103)の裏面の近傍に到達するまで行う。通常、こ
のときに回転子(131)のプローブ側平坦面からなる
肩部(131a)を、両接合部材(101)(102)
の突合せ部(103)のプローブ(132)挿入側の
面、即ち突合せ部(103)の上面に圧接させておく。
そして、プローブ挿入状態のまま突合せ部(103)に
沿ってプローブ(132)を相対的に移動させる。プロ
ーブ(132)の回転により発生する摩擦熱、あるいは
更に回転子(131)の肩部(131a)と接合部材
(101)(102)との摺動に伴い発生する摩擦熱に
より、プローブ(132)との接触部分近傍において接
合部材(101)(102)は軟化しかつ撹拌されると
ともに、プローブ(132)の移動に伴って、軟化撹拌
部分がプローブ(132)の進行圧力を受けてプローブ
の通過溝を埋めるようにプローブ(132)の進行方向
後方へと回り込む態様で塑性流動したのち摩擦熱を急速
に失って冷却固化される。この現象がプローブ(13
2)の移動に伴って順次繰り返されていき、最終的に両
接合部材(101)(102)が突合せ部(103)に
おいて接合一体化されるものである。同図において、
(104)は、前記プローブ(132)により接合され
た両接合部材(101)(102)の接合部である。ま
た、このような摩擦撹拌接合法は、同図に示すような突
合せ接合の他、重ね接合等にも用いられている。
【0004】このような摩擦撹拌接合によれば、固相接
合であるため、接合部材(101)(102)である金
属材の種類に制限を受けないとか、MIGやTIG等と
いった溶融溶接と比較して接合時の熱歪みによる変形が
少ない、等の利点がある。
【0005】ところで、上記のような摩擦撹拌接合は、
両接合部材(101)(102)の突合せ部(103)
又は重合せ部にプローブ(132)を挿入した後に、プ
ローブ(132)又は接合部材(101)(102)の
うちいずれか一方を移動させる必要があり、それゆれ、
従来の摩擦撹拌接合装置には、プローブ(132)を移
動させるプローブ移動方式を採用するものと、接合部材
(101)(102)を移動させる接合部材移動方式を
採用するものとの二つが存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】而して、プローブ移動
方式を採用する装置では、接合部材(101)(10
2)のセッティングや拘束が容易である反面、次のよう
な難点があった。すなわち、接合状態の均質な接合品を
製作するには、プローブ(132)の先端と突合せ部
(103)又は重合せ部の裏面との距離を一定に保ちな
がらプローブ(132)を移動させなければならない
が、突合せ部(103)又は重合せ部の長さ方向の全域
に亘ってかかる距離を一定に保つことは難しく、例えば
プローブ(132)移動させる途中で、プローブ(13
2)の先端が接合部材(101)(102)の突合せ部
(103)又は重合せ部の裏面から突き出たり、プロー
ブ(132)の挿入深さが浅くなったりする場合があっ
た。そのため、プローブ移動方式を採用した装置では、
接合状態の均質な接合品を製作することが困難であっ
た。
【0007】一方、接合部材移動方式を採用する装置で
は、接合状態の均質な接合品の製作が容易となる反面、
両接合部材(101)(102)の移動スペースを確保
しなければならないために、接合に際して少なくとも接
合部材(101)(102)の長さの2倍のスペースが
必要となるという難点があった。
【0008】この発明は、上記のような技術背景に鑑み
てなされたもので、僅かなスペースで接合状態の均質な
接合品を製作することのできる摩擦撹拌接合装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、突合せ状態又は重合せ状態に配置した
2個の接合部材を、突合せ部又は重合せ部において摩擦
撹拌接合する摩擦撹拌接合装置であって、接合線方向に
移動可能な工具ユニットと、前記工具ユニットの非通過
時には進出状態となされて、前記接合部材を支持する一
方、工具ユニットの通過時には退出して該工具ユニット
の通過を許容する進退自在な複数個の支持装置とを備
え、前記工具ユニットは、突合せ部又は重合せ部に挿入
する回転プローブを有する接合工具と、前記接合工具の
プローブに対向して配置されるとともに、前記接合部材
の突合せ部又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有す
る受け具とを有し、かつ突合せ部又は重合せ部の裏面に
前記受け具の当接面を当接させるとともに、突合せ部又
は重合せ部に前記回転するプローブを挿入した態様で、
移動するものとなされ、前記工具ユニットの移動に伴
い、プローブとの接触部を摩擦熱にて順次軟化させ撹拌
して両接合部材を突合せ部又は重合せ部において接合一
体化するものとなされていることを特徴とするものであ
る。
【0010】これによれば、前記工具ユニットは、突合
せ部又は重合せ部の裏面に前記受け具の当接面を当接さ
せるとともに、突合せ部又は重合せ部に前記回転するプ
ローブを挿入した態様で、移動するものとなされている
ことから、プローブは、その先端と受け具つまり突合せ
部又は重合せ部の裏面との距離が常に一定値を採るよう
に移動するものとなる。その結果、接合部は長さ方向全
域に亘って均質に形成され、接合状態の均質な接合品が
製作される。
【0011】また、前記支持装置は、工具ユニットの非
通過時には進出状態となされて、接合部材を支持する一
方、工具ユニットの通過時には退出して該工具ユニット
の通過を許容するものであることから、工具ユニットは
前記支持装置に干渉されずに移動しうるものとなる。
【0012】また、工具ユニットを移動させて両接合部
材を接合するものであるから、両接合部材の移動スペー
スを確保する必要がなく、僅かなスペースで接合するこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示実施形態に
基づいて説明する。
【0014】図1〜図3はこの発明の一実施形態を示す
ものである。これらの図において、(1)(2)は、幅
方向の一端面を突き合わせた状態に配置された2個の長
尺板状のアルミニウム製接合部材である。なお、両接合
部材(1)(2)の長さは、例えば約25mである。こ
のように突合せ状態に配置された2個の接合部材(1)
(2)は、この実施形態の摩擦撹拌接合装置により、突
合せ部(3)において接合一体化されるものである。以
下に、この実施形態の摩擦撹拌接合装置について説明す
る。
【0015】上記のように突合せ状に配置された両接合
部材(1)(2)の下方には、両接合部材(1)(2)
を支持する進退自在な複数個の支持装置(60)…が配
置されている。前記支持装置(60)は、油圧式又は空
圧式のシリンダで構成されており、シリンダ本体(6
1)と、該シリンダ本体(61)に設けられ先端に支持
ローラ(63)を有するロッド(62)とを備え、両接
合部材(1)(2)の長さ方向に等間隔をおいて配置さ
れている。そして、前記支持ローラ(63)の周面を両
接合部材(1)(2)の下面に当接させる態様で両接合
部材(1)(2)を水平状に支持するものとなされてい
る。さらに、前記ロッド(62)は、後記する工具ユニ
ット(10)の非通過時には進出状態となされて、両接
合部材(1)(2)を水平状に支持する一方、工具ユニ
ット(10)の通過時には退出して工具ユニット(1
0)の通過を許容するものとなされている。
【0016】前記両接合部材(1)(2)の上方には、
前記支持装置(60)により支持された両接合部材
(1)(2)を前記支持ローラ(63)に押し付ける進
退自在な複数個の押え装置(70)…が配置され、前記
支持装置(60)による両接合部材(1)(2)の支持
を確実にするものとなされている。前記押え装置(7
0)は、前記支持装置(60)と同様に、油圧式又は空
圧式のシリンダで構成されており、シリンダ本体(7
1)と、該シリンダ本体(71)に設けられ先端に押え
ローラ(73)を有するロッド(72)とを備え、両接
合部材(1)(2)の長さ方向に等間隔をおいて配置さ
れている。そして、前記押えローラ(73)の周面を両
接合部材(1)(2)の上面に当接させる態様で両接合
部材(1)(2)を押し付けるものとなされている。さ
らに、前記ロッド(72)は、後記する工具ユニット
(10)の非通過時には進出状態となされて、両接合部
材(1)(2)を押し付ける一方、工具ユニット(1
0)の通過時には退出して工具ユニット(10)の通過
を許容するものとなされている。
【0017】また、前記両接合部材(1)(2)の幅方
向両側には、両接合部材(1)(2)を突合せ方向に加
圧する進退自在な複数個の一対の加圧装置(80)…
(90)…が配置されている。前記加圧装置(80)
(90)は、油圧式又は空圧式のシリンダで構成されて
おり、シリンダ本体(81)(91)と、該シリンダ本
体(81)(91)に設けられ先端に加圧ローラ(8
3)(93)を有するロッド(82)(92)とを備
え、両接合部材(1)(2)の長さ方向に等間隔をおい
て配置されている。そして、加圧ローラ(83)(9
3)の周面を両接合部材(1)(2)の幅方向両端面に
当接させる態様で両接合部材(1)(2)を突合せ方向
に加圧するものとなされている。さらに、これら一対の
加圧装置(80)(90)のうち、後記する工具ユニッ
ト(10)の本体(20)連結部(22)が通過する側
に配置された加圧装置(80)のロッド(82)は、後
記する工具ユニット(10)の非通過時には進出状態と
なされて、両接合部材(1)(2)を加圧する一方、工
具ユニット(10)の通過時には退出して工具ユニット
(10)の通過を許容するものとなされている。
【0018】(10)は接合線方向、即ち両接合部材
(1)(2)の長さ方向に移動する工具ユニットであ
る。前記工具ユニット(10)は、両接合部材(1)
(2)の突合せ部(3)に挿入される回転するプローブ
(32)を有する接合工具(30)と、前記接合工具
(30)のプローブ(32)に対向して配置されるとと
もに、突合せ部(3)の裏面が当接される当接面を有す
る受け具(40)とを有するものであって、側面視コ字
状の工具ユニット本体(20)に前記接合工具(3
0)、受け具(40)等が取り付けられて構成されてい
る。この工具ユニット(10)の構成について以下に説
明する。
【0019】前記工具ユニット本体(20)は、両接合
部材(1)(2)の下方に水平状に配置された方形平板
状の受け具取付け部(21)と、両接合部材(1)
(2)の上方に前記受け具取付け部(21)と対向する
ように配置された方形平板状の接合工具取付け部(2
3)と、前記受け具取付け部(21)と接合工具取付け
部(23)の一側縁同士を連結する方形平板状の連結部
(22)とで形成されている。
【0020】前記接合工具取付け部(23)の略中央に
は、径大の円柱状回転子(31)と、該回転子(31)
の端部軸線(Q)上に一体に設けられるとともに、両接
合部材(1)(2)の突合せ部(3)に挿入される径小
のピン状プローブ(32)とを有する接合工具(30)
が、そのプローブ(32)を下方に向ける態様に、かつ
回転子(31)の軸線(Q)を移動方向後方側に僅かに
傾斜させた態様に、図示しない昇降装置を介して取り付
けられている。前記接合工具(30)は、前記回転子
(32)を回転させることによりプローブ(32)も回
転させうるものとなされたものである。また、前記プロ
ーブ(32)及び回転子(32)は、両接合部材(1)
(2)よりも硬質でかつ接合時に発生する摩擦熱に耐え
うる耐熱材料によって形成されている。また、前記プロ
ーブ(32)の周面には、突合せ部(3)の撹拌用凹凸
(図示せず)が形成されている。そして、前記接合工具
(30)は、前記昇降装置により、プローブ(32)を
両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)に挿入した
り、引き抜いたりすることができるものとなされてい
る。なお、図1に示す(31a)は、回転子(31)の
プローブ側平坦面からなる肩部である。
【0021】前記受け具取付け部(21)の上面には、
前記接合工具(30)のプローブ(32)に対向して配
置されるとともに、両接合部材(1)(2)の突合せ部
(3)の裏面が当接される当接面を有する受け具(4
0)が取り付けられる。この実施形態では、前記受け具
(40)は、周面を当接面とした回転自在な円柱状の受
けローラ(41)からなる。そして、該受けローラ(4
1)の周面を突合せ部(3)裏面に当接させる態様に、
ローラ支持体(42)を介して取り付けられている。
【0022】さらに、前記受け具取付け部(21)の上
面には、回転自在な4個の円柱状の補助ローラ(43)
…が、工具ユニット(10)の移動方向における受けロ
ーラ(41)の前後にそれぞれ2個ずつ移動方向に並ん
で、その周面を突合せ部(3)裏面に当接させる態様
に、ローラ支持体(44)…を介して取り付けられてい
る。前記各補助ローラ(43)及び各ローラ支持枠(4
4)は、前記受けローラ(41)及びローラ支持枠(4
2)と同形・同寸に形成されている。
【0023】一方、前記受け具取付け部(21)の下面
には、図示しない駆動装置により回転駆動される4個の
車輪(50)が車輪支持体(51)を介して設けられて
いる。そして、これら車輪(50)が、両接合部材
(1)(2)の下方に両接合部材(1)(2)の長さ方
向と並行するように配置された2本のレール(5)
(5)に乗って走行することにより、工具ユニット(1
0)が移動し、従って両接合部材(1)(2)の突合せ
部(3)に挿入したプローブ(32)を突合せ部(3)
に沿って移動させうるものとなされている。
【0024】以上のように、工具ユニット本体(20)
に接合工具(30)、受けローラ(41)等が取り付け
られて工具ユニット(10)が構成されている。
【0025】接合を行う場合には、接合工具(30)の
プローブ(32)を回転させながら両接合部材(1)
(2)の突合せ部(3)に挿入し、プローブ挿入状態
で、車輪(50)を回転駆動させる。これにより、工具
ユニット(10)は、突合せ部(3)の裏面に受けロー
ラ(41)の周面を当接させるとともに、突合せ部
(3)にプローブ(32)を挿入した態様で移動するも
のとなる。ここで、接合時にあっては、前記接合工具
(30)のプローブ(32)を、その先端から受けロー
ラ(41)の周面までの距離が0.05〜0.4mmの
範囲になるように配置するのが望ましい。かかる距離が
0.05mm未満では、プローブ(32)の先端と受け
ローラ(41)の周面とが不本意に接触して受けローラ
(41)やプローブ(32)を疵付けてしまう虞があ
り、一方0.4mmを超えると、両接合部材(1)
(2)の突合せ部(3)裏面との距離が長くなり過ぎ
て、突合せ部(3)裏面近傍が軟化撹拌されなくなり、
この部分において接合不良となる虞があるからである。
【0026】次に、上記摩擦撹拌接合装置を用いて摩擦
撹拌接合を行う場合について説明する。
【0027】まず、支持装置(60)、押え装置(7
0)及び加圧装置(80)(90)のロッド(62)
(72)(82)(92)…を進出させて両接合部材
(1)(2)を突合せ状態にかつ水平状態に固定配置さ
せる。次いで、プローブ(32)を受けローラ(41)
の上方離間位置に移動させた状態で、車輪(50)を駆
動させて工具ユニット(10)を移動させる。
【0028】工具ユニット(10)のプローブ(32)
が、両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)の接合開
始予定位置に到達したとき、車輪(50)の駆動を一旦
停止する。このとき、支持装置(60)、押え装置(7
0)及び加圧装置(80)のロッド(62)(72)
(82)のうち両接合部材(1)(2)の長さ方向の一
端部に配置されたものは、退出状態になる。さらに、受
けローラ(41)は、その周面が両接合部材(1)
(2)の突合せ部(3)裏面に当接した態様になり、同
様に、補助ローラ(42)は、その周面が両接合部材
(1)(2)の突合せ部(3)裏面に当接した態様にな
る。
【0029】次いで、プローブ(32)を回転させなが
ら下降させる。プローブ(32)の先端が両接合部材
(1)(2)の突合せ部に接触すると、該接触部は摩擦
熱によって軟化するため、さらにプローブ(32)を下
降させて突合せ部(3)に挿入し、プローブ(32)先
端と受けローラ(42)の周面の距離が0.05〜0.
4mmとなる状態でプローブ(32)を停止固定する。
【0030】なお、プローブ(32)を予め下降させて
おき、車輪(50)を駆動させて工具ユニット(10)
を移動させることにより、プローブ(32)を両接合部
材(1)(2)の長さ方向の端面から突合せ部(3)に
強制的にもぐり込ませて挿入しても良い。
【0031】次に、車輪(52)を再駆動させて、工具
ユニット(10)を移動させる。この工具ユニット(1
0)の移動により、受けローラ(41)はその周面が両
接合部材(1)(2)の突合せ部(3)裏面に当接しな
がら回転走行し、またプローブ(32)は突合せ部
(3)に挿入した状態で突合せ部(3)に沿って移動す
る。また、工具ユニット(10)の移動に伴い、支持装
置(60)、押え装置(70)及び加圧装置(80)の
ロッド(62)(72)(82)が順次退出して、工具
ユニット(10)の移動を許容する。さらに、接合工具
(30)は移動方向後方に僅かに傾斜しているから、回
転子(31)の肩部(31a)の移動方向側の部分が両
接合部材(1)(2)の上面から僅かに浮上した状態と
なるとともに、回転子(31)の肩部(31a)の移動
方向と反対側の部分が、両接合部材(1)(2)の上面
に接触した状態で移動する。
【0032】以上のように工具ユニット(10)が移動
することによって、プローブ(32)との接触部が摩擦
熱にて順次軟化撹拌されて両接合部材(1)(2)は突
合せ部(3)において接合一体化される。すなわち、プ
ローブ(32)の回転により発生する摩擦熱、あるいは
更に回転子(31)の肩部(31a)と両接合部材
(1)(2)の上面との摺動に伴い発生する摩擦熱によ
り、プローブ(32)との接触部分近傍において両接合
部材(1)(2)は軟化し、かつ撹拌されるとともに、
プローブ(32)の移動に伴って、軟化撹拌部分がプロ
ーブ(32)の進行圧力を受けてプローブ(32)の通
過溝を埋めるようにプローブ(32)の進行方向後方へ
と回り込む態様で塑性流動したのち、摩擦熱を急速に失
って冷却固化される。この現象がプローブ(32)の移
動に伴って順次繰り返されていき、最終的に両接合部材
(1)(2)が突合せ部(3)において接合一体化され
る。
【0033】また、回転子(31)の肩部(31a)の
移動方向反対側の部分が両接合部材(1)(2)の上面
に接触する状態のもとで、プローブ(32)が移動する
ので、軟化部分の素材の飛散が防止されかつ加圧されて
均一な接合状態が確実に実現されるとともに、両接合部
材(1)(2)上面の凹凸形成が防止されて、接合部
(4)上面が平滑になる。さらに、回転子(31)の肩
部(31a)の移動方向側の部分が両接合部材(1)
(2)の上面から浮上した状態のもとで、プローブ(3
2)が移動するので、肩部(31a)の移動方向側の部
分のコーナー部が両接合部材(1)(2)の上面に存在
することのある微細な凹凸に引っ掛かってしまうことを
防止し得る。
【0034】また、両接合部材(1)(2)は、加圧装
置(80)(90)により突合せ方向に加圧されている
から、プローブ(32)の周縁近傍に形成される軟化部
が容易に密着変形して突合せ部(3)に形成される隙間
(図示せず)が消滅し、該隙間に存在する空気は接合部
(4)外部へ逃げ、接合部(4)への空気の巻込みが防
止される。
【0035】さらに、プローブ(32)の先端から受け
ローラ(41)の周面までの距離は受けローラ(41)
が回転しても一定であることから、プローブ(32)
は、その先端と突合せ部(3)の裏面との距離が常に一
定値を採るように移動するものとなる。その結果、接合
部(4)は長さ方向全域に亘って均質に形成される。
【0036】こうして両接合部材(1)(2)は、接合
一体化されて、接合状態が均質で、かつ接合部(4)に
空気の巻込みの少ない従って接合欠陥が少ないといった
高品位の接合品となる。
【0037】さらに、支持装置(60)、押え装置(7
0)及び突合せ装置(80)のロッド(62)(72)
(82)は、工具ユニット(10)の通過時に退出する
ことから、工具ユニット(10)は、これらの装置(6
0)(70)(80)に干渉されずに移動しうるものと
なる。
【0038】また、基本的にはプローブ(32)を移動
させるプローブ移動方式を採用したものであるから、両
接合部材(1)(2)の移動スペースを確保する必要が
なく、僅かなスペースで接合することができる。
【0039】以上、この発明の一実施形態を説明した
が、この発明は、上記実施形態に限定されるものではな
く、各種変形が可能である。例えば、上記実施形態は、
受け具(40)として、周面を当接面とする受けローラ
(41)を採用しているが、これに代えて平坦面を当接
面とする受け台(図示せず)を採用しても良い。
【0040】また、上記実施形態は、接合部材(1)
(2)の突合せ接合を行う場合を示しているが、この発
明は、接合部材の重ね接合を行う場合に適用しても良い
ことはもちろんである。
【0041】
【発明の効果】上述の次第で、この発明に係る摩擦撹拌
接合装置によれば、工具ユニットは、突合せ部又は重合
せ部の裏面に受け具の当接面を当接させるとともに、突
合せ部又は重合せ部に回転するプローブを挿入した態様
で、移動するものとなされているので、プローブを、そ
の先端と突合せ部又は重合せ部の裏面との距離が常に一
定値を採るように移動させることができる。したがっ
て、接合状態の均質な接合品を製作することができる。
【0042】さらに、支持装置は工具ユニットの通過時
に退出するので、工具ユニットは支持装置に干渉されず
に移動することができる。
【0043】もとより、接合部材を移動させる接合部材
移動方式を採用したものではなく、プローブを移動させ
るプローブ移動方式を採用したものであるから、接合部
材の移動スペースを確保する必要がなく、僅かなスペー
スで両接合部材を接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る摩擦撹拌接合装置の一実施形態
を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】摩擦撹拌接合方法を説明するための斜視図であ
る。
【符号の説明】
1、2…接合部材 3…突合せ部 4…接合部 5…レール 10…工具ユニット 20…工具ユニット本体 30…接合工具 32…プローブ 40…受け具 41…受けローラ 50…車輪 60…支持装置 70…押え装置 80、90…加圧装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突合せ状態又は重合せ状態に配置した2
    個の接合部材(1)(2)を、突合せ部(3)又は重合
    せ部において摩擦撹拌接合する摩擦撹拌接合装置であっ
    て、 接合線方向に移動可能な工具ユニット(10)と、 前記工具ユニット(10)の非通過時には進出状態となさ
    れて、前記接合部材(1)(2)を支持する一方、工具
    ユニット(10)の通過時には退出して該工具ユニットの
    通過を許容する進退自在な複数個の支持装置(60)とを
    備え、 前記工具ユニット(10)は、突合せ部(3)又は重合せ
    部に挿入する回転プローブ(32)を有する接合工具(3
    0)と、前記接合工具(30)のプローブ(32)に対向し
    て配置されるとともに、前記接合部材(1)(2)の突
    合せ部(3)又は重合せ部の裏面に当接する当接面を有
    する受け具(40)とを有し、かつ突合せ部(3)又は重
    合せ部の裏面に前記受け具(40)の当接面を当接させる
    とともに、突合せ部(3)又は重合せ部に前記回転する
    プローブ(32)を挿入した態様で、移動するものとなさ
    れ、 前記工具ユニット(10)の移動に伴い、プローブ(32)
    との接触部を摩擦熱にて順次軟化させ撹拌して両接合部
    材(1)(2)を突合せ部(3)又は重合せ部において
    接合一体化するものとなされていることを特徴とする摩
    擦撹拌接合装置。
JP22141497A 1997-08-18 1997-08-18 摩擦撹拌接合装置及び摩擦撹拌接合法 Expired - Fee Related JP3993917B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22141497A JP3993917B2 (ja) 1997-08-18 1997-08-18 摩擦撹拌接合装置及び摩擦撹拌接合法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22141497A JP3993917B2 (ja) 1997-08-18 1997-08-18 摩擦撹拌接合装置及び摩擦撹拌接合法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1158038A true JPH1158038A (ja) 1999-03-02
JP3993917B2 JP3993917B2 (ja) 2007-10-17

Family

ID=16766374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22141497A Expired - Fee Related JP3993917B2 (ja) 1997-08-18 1997-08-18 摩擦撹拌接合装置及び摩擦撹拌接合法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3993917B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6352193B1 (en) 2000-08-01 2002-03-05 General Electric Company Apparatus for joining electrically conductive materials
US6585388B2 (en) 2001-09-03 2003-07-01 Kim Jin-Woong Ball pen having light emitting device
JP2005186095A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Toyota Auto Body Co Ltd 溶接用位置決め装置
FR2944723A1 (fr) * 2009-04-27 2010-10-29 Eurocopter France Outillage pour le maintien de pieces metalliques de faible epaisseur composant une structure creuse, en vue de leur soudage l'une a l'autre par friction
JP2013035009A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Japan Transport Engineering Co 回転ツール、及びこれを用いた摩擦撹拌接合方法、摩擦撹拌点接合方法
JP2013154351A (ja) * 2012-01-26 2013-08-15 Japan Transport Engineering Co 摩擦攪拌接合方法及び鉄道車両台枠の製造方法
TWI415702B (zh) * 2010-12-13 2013-11-21 Univ Nat Sun Yat Sen 摩擦攪拌熔接工作台及其夾具
CN110653482A (zh) * 2019-09-29 2020-01-07 重庆科技学院 一种搅拌摩擦焊滚动支撑结构

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6352193B1 (en) 2000-08-01 2002-03-05 General Electric Company Apparatus for joining electrically conductive materials
US6585388B2 (en) 2001-09-03 2003-07-01 Kim Jin-Woong Ball pen having light emitting device
JP2005186095A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Toyota Auto Body Co Ltd 溶接用位置決め装置
JP4665395B2 (ja) * 2003-12-25 2011-04-06 住友金属工業株式会社 溶接用位置決め装置
FR2944723A1 (fr) * 2009-04-27 2010-10-29 Eurocopter France Outillage pour le maintien de pieces metalliques de faible epaisseur composant une structure creuse, en vue de leur soudage l'une a l'autre par friction
US10384303B2 (en) 2009-04-27 2019-08-20 Airbus Helicopters Tooling for holding thin metal parts making up a hollow structure in order to enable them to be friction-welded together
US11148222B2 (en) 2009-04-27 2021-10-19 Airbus Helicopters Tooling for holding thin metal parts making up a hollow structure in order to enable them to be friction-welded together
US11717914B2 (en) 2009-04-27 2023-08-08 Airbus Helicopters Tooling for holding thin metal parts making up a hollow structure in order to enable them to be friction-welded together
TWI415702B (zh) * 2010-12-13 2013-11-21 Univ Nat Sun Yat Sen 摩擦攪拌熔接工作台及其夾具
JP2013035009A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Japan Transport Engineering Co 回転ツール、及びこれを用いた摩擦撹拌接合方法、摩擦撹拌点接合方法
JP2013154351A (ja) * 2012-01-26 2013-08-15 Japan Transport Engineering Co 摩擦攪拌接合方法及び鉄道車両台枠の製造方法
CN110653482A (zh) * 2019-09-29 2020-01-07 重庆科技学院 一种搅拌摩擦焊滚动支撑结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP3993917B2 (ja) 2007-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3598204B2 (ja) 摩擦撹拌接合法及び摩擦撹拌接合装置
JP3488594B2 (ja) 摩擦スター溶接する方法
US6705508B2 (en) Friction stir welding method, and method for manufacturing car body
CA2285078C (en) Method and apparatus for friction stir welding
JP3333411B2 (ja) 摩擦攪拌溶接方法および摩擦攪拌溶接装置
JPH11320127A (ja) 摩擦撹拌接合法及び摩擦撹拌接合装置
JP2006297459A (ja) アーク溶接装置
JPH1158038A (ja) 摩擦撹拌接合装置
CN114453745A (zh) 一种具有双环结构的预热激光器
JP3761736B2 (ja) 摩擦撹拌接合方法
JP4008535B2 (ja) 摩擦撹拌接合装置及び摩擦撹拌接合方法
JP3732668B2 (ja) 摩擦撹拌接合方法
JPH11104860A (ja) 摩擦撹拌接合法及び摩擦撹拌接合装置
JP2001170782A (ja) 摩擦接合装置及び摩擦接合方法
JP2003112271A (ja) 摩擦撹拌接合法
JP3761735B2 (ja) 摩擦撹拌接合方法
JP2000094156A (ja) 摩擦撹拌接合法及び摩擦撹拌接合装置
JP3971482B2 (ja) 摩擦撹拌接合法
JP2006051546A (ja) 車体の製作方法
JPH06234089A (ja) レーザシーム溶接機
JP4633999B2 (ja) 車体の製作方法
JP2932779B2 (ja) 突合わせ溶接機の後加熱装置
JPH1158037A (ja) 摩擦撹拌接合装置
JP3471336B2 (ja) 接合装置および接合方法
JP2006021252A (ja) 摩擦攪拌接合方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040817

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061018

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070710

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070730

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130803

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees