JPH1157718A - 活性電解水生成装置 - Google Patents

活性電解水生成装置

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JPH1157718A
JPH1157718A JP22220997A JP22220997A JPH1157718A JP H1157718 A JPH1157718 A JP H1157718A JP 22220997 A JP22220997 A JP 22220997A JP 22220997 A JP22220997 A JP 22220997A JP H1157718 A JPH1157718 A JP H1157718A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、電気分解により生成した次亜塩素
酸より強い殺菌作用をもち、塩素臭が少なく、水を用い
て殺菌が行え、有機物排水を分解することができる活性
電解水生成装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の活性電解水生成装置は、隔膜3
で区画された一対の電解室にそれぞれ電極4,5が設け
られ、塩素含有の電解質が加えられた水を電気分解する
電解槽2と、前記電解室のうち陽極側で生成される電解
水に紫外線を照射する紫外線ランプ6と、前記電解水に
直流磁界を加える永久磁石8を備えたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気分解によって
生成された次亜塩素酸を中心としてこれを活性化し、手
指の殺菌洗浄を行ったり、病院等で使われる内視鏡や手
術器具、歯科治療器具、調理場で用いられる包丁やまな
板等の調理器具等を殺菌洗浄したり、有機性の染料等を
脱色したり、有機物排水を分解処理できる活性電解水生
成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、病院内でのMRSA等の抗生物質
耐性菌による感染症や、学校給食における調理場での病
原性大腸菌による食中毒等の事故が発生し、発生源での
殺菌対策が重要な問題となっている。
【0003】ところで従来より殺菌方法としてはエタノ
ール、ポピドンヨード、クレゾール石鹸、液状フェノー
ル等の消毒薬を使う方法が一般的である。しかしながら
これらの消毒薬は使用法を間違えると問題を生じたり、
効果が著しく低下したりすることがあり、使用に対して
は細心の注意が必要であった。また殺菌力の強いポピド
ンヨードやエタノールは非常に高価なものでもある。さ
らにこれらの消毒薬を頻繁に使用しすぎると、これらの
薬剤に耐える耐性菌の出現が懸念されるものであった。
【0004】このため塩化物である食塩等の電解質を
0.1%程度加えた水を電気分解し、この陽極側に生成
される次亜塩素酸濃度の高い酸性の電解水を、殺菌剤と
して用いることが検討されている。この電解水は原料と
して食塩等の一般的な材料を使い、電気分解という簡便
な方法により生成されるため、取り扱いが非常に簡単,
容易であり、同時に殺菌に使用した後はただの水に戻る
という極めて優れた特徴をもつものである。しかしこの
電解水中の次亜塩素酸の濃度は、適正殺菌を行うには4
0mg/L程度は必要であり、かつpHが2.7の酸性
水の場合にはこの次亜塩素酸のうち15%はガス化し有
毒な塩素ガスが生成する危険がある。この点pHを5.
5程度の弱酸性にした場合は次亜塩素酸は100%次亜
塩素酸として存在し、塩素ガスの発生はないが、殺菌ス
ピードが著しく遅くなるという欠点があった。
【0005】pHの低い領域で殺菌効果が高いのは次亜
塩素酸の一部がヒドロキシラジカル、塩素ラジカル、一
重項酸素、スーパーオキサイド等のラジカル(活性種)
に変化しているためと考えられる。このようなラジカル
を積極的に生成する方法として、例えば、オゾンを含ん
だ水に紫外線を照射し、これによって活性を高めてヒド
ロキシラジカルを生成する方法(特開昭63-2365
93号公報)が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開昭63-236593号公報に記載されたオゾンと紫
外線により生成されるヒドロキシラジカルを用いて殺菌
を行う方法では、ヒドロキシラジカルの安定性が悪いと
いう欠点があった。また、特開昭63-236593号
公報に記載された手段は、殺菌のためにオゾン(ヒドロ
キシラジカル)を用い、水中に含まれる細菌の殺菌消毒
に適用されるものであり、殺菌の手段としての殺菌剤を
造るものとは異なるものである。
【0007】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るもので、電気分解により生成した次亜塩素酸より強い
殺菌作用をもち、塩素臭が少なく、水を用いて殺菌が行
え、有機物排水を分解することができる活性電解水生成
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の活性電解水生成装置は、電解槽の陽極側の電
解室で生成された電解水に紫外線を照射する紫外線照射
部と、前記電解水に直流磁界を加える磁界印加部を備え
たことを特徴とする。
【0009】これにより、電気分解により生成した次亜
塩素酸より強い殺菌作用をもち、塩素臭が少なく、水を
用いて殺菌が行え、有機物排水を分解することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1に記載された発明は、隔
膜で区画された一対の電解室にそれぞれ電極が設けられ
塩素イオンを含んだ水を電気分解する電解槽と、前記電
解槽の陽極側の電解室で生成された電解水に紫外線を照
射する紫外線照射部と、前記電解水に直流磁界を加える
磁界印加部を備えたことを特徴とする活性電解水生成装
置であるから、陽極側の電解室で次亜塩素酸が生成さ
れ、この電解水に紫外線照射部で紫外線を照射し磁界印
加部で直流磁界を加えるため、次亜塩素酸の一部が紫外
線と直流磁界でラジカルに変化させられ、塩素殺菌では
殺菌されにくい真菌に対しても効果のある殺菌を行うこ
とができるし、有機物排水中の有機物を分解することが
できる。
【0011】請求項2に記載された発明は、紫外線照射
部と磁界印加部とが電解水が導入される活性化槽に設け
られたから、同時に紫外線と直流磁界をかけることにな
り、次亜塩素酸の一部が容易かつ効果的にラジカルに変
化し、コンパクトな構成となる。
【0012】請求項3に記載された発明は、電解水には
電気分解によって生成された次亜塩素酸が含まれ、紫外
線照射部と磁界印加部で処理されるとヒドロキシラジカ
ル,塩素ラジカル,一重項酸素,スーパーオキサイド等
のラジカルに変化するので、別途他の薬剤を投入しなく
とも殺菌効果が大きく、有機物排水の処理が容易であ
る。
【0013】請求項4に記載された発明は、次亜塩素酸
の10%〜90%がヒドロキシラジカル,塩素ラジカ
ル,一重項酸素,スーパーオキサイド等のラジカルに解
離しているから、次亜塩素酸よりも殺菌力、分解力が強
いものとなる。
【0014】請求項5に記載された発明は、紫外線が2
10nm〜260nmの波長を含むから、ラジカルの生
成が効果的に行える。
【0015】請求項6に記載された発明は、磁界の強さ
が0.5T以上であるから、ラジカルの生成反応が逆戻
りする比率が小さい。
【0016】以下、本発明の実施の形態について図面を
用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
活性電解水生成装置の構成図である。実施の形態1の活
性電解水生成装置は手指や器具の殺菌洗浄を行うための
殺菌洗浄機である。図1において、1は電解質供給槽、
2は電解槽、3は隔膜である。4,5は一対の電極であ
り、4が陽極、5が陰極である。6は紫外線ランプ、7
は活性化槽、8は永久磁石である。電解質供給槽1に供
給する原水としては、水道水,あるいは水道水を浄水し
た水,もしくは陰イオン交換樹脂や陽イオン交換樹脂を
通して脱イオン化した脱イオン水等を電解槽2の陰極側
と陽極側に供給する。陰極側と陽極側への供給比率は1
対1が基本であるが、電解水のpHや次亜塩素酸濃度に
あわせて比率の変更が可能である。これによって所望の
pH,次亜塩素酸濃度の電解水を造ることができる。本
実施の形態1の活性電解水生成装置は原水の一部を分岐
し、電解質供給槽1において電解質を添加した後に陰極
側の供給口で再び原水に合流させている。なお電解質は
陰極側と陽極側への分岐の前で合流させ陽極側へ供給し
てもよい。電解質としては塩化ナトリウム(NaC
l)、塩化カリウム(KCl)等の塩化物を使用する。
塩の濃度は電解槽2の入口で濃度は500mg/Lから
1,000mg/L程度である。電解質として塩化物を
添加すると原水中に塩素イオンが溶出する。
【0017】電解槽2は隔膜3によって2室に仕切られ
ていて、両室内からイオンが拡散するのを抑えることが
できるようになっている。この隔膜3は一般的に透過イ
オンの選択性がない中性膜で仕切るのが適当であるが、
陰極側から陽極側へ拡散する塩素イオン等の陰イオンの
みを選択的に通すイオン交換膜を使用してもよい。仕切
られた槽の各室には、チタンを基体とし白金やイリジウ
ム,タンタルをメッキないしは焼成方法により付着させ
た一対の電極4,5を配置する。
【0018】陽極4と陰極5の間に直流電流を印加し水
溶液の電気分解を行う。電流密度は1A〜4A/dm2
程度である。ここで電気分解された電解槽2内の塩素イ
オンを含んだ水溶液は以下のように変化する。なお、各
室への水の供給比率は1対1である。
【0019】 (陰極側) 2H+ + 2e- → H2↑ (陽極側) 2Cl- → Cl2 + 2e- Cl2 + H2O → HOCl + H+ + Cl- 陽極側で生成される電解水はpH=10〜12程度のア
ルカリ水となり、排水するか、蛋白質等の有機物汚れを
落とすための洗浄水として使用することが可能である。
また陰極側で生成される電解水は電流密度が2.4A/
dm2のときpH=2.2程度の酸性水となり、ORP
はおよそ1,100mVであり、次亜塩素酸(HOC
l)の濃度は50mg/L程度となる。上式に示すよう
に、塩素ガスは水に溶け込み次亜塩素酸になるが、pH
=2.2では50mg/Lの20%、およそ10mg/
Lの次亜塩素酸が塩素ガスとなって大気中に拡散され
る。
【0020】本実施の形態1では、電解時の電流密度を
1.2A/dm2に下げ、生成される酸性水のpH=
3.3、次亜塩素酸密度25mg/L程度とする。この
領域では次亜塩素酸の10%、およそ2.5mg/L
と、2.4A/dm2で電解した場合の1/4と少量の
塩素ガスが大気中に拡散されることになる。殺菌に関与
する次亜塩素酸は22.5mg/Lと少なくなるが、こ
の次亜塩素酸を含む酸性水を活性化槽7に通水し、紫外
線ランプ6により紫外線を照射している。これによって
次亜塩素酸の一部がより殺菌効果の高いラジカルに変換
される。この場合2.5mg/L〜20mg/Lの次亜
塩素酸がヒドロキシルラジカル(・OH)、塩素ラジカ
ル(・Cl)等のラジカルとなる。
【0021】ここで紫外線の波長は次亜塩素酸のラジカ
ル種への分解を助ける235nmを中心とした210n
m〜260nmの範囲のものが適当である。紫外線ラン
プ6としては水銀ランプが一般的に使われることが多い
が、これは185nmや254nmといった特定波長を
発光するだけであるから、本実施の形態1では発光スペ
クトルを広く取る必要があり、重水素を充填した重水素
ランプを使用している。
【0022】さて、本発明では紫外線を照射するほか
に、さらに活性化槽7の外部より永久磁石8を用いて直
流磁界を印加する。この直流磁界を印加する永久磁石8
としてはサマリウム−コバルト系、ネオジム系の磁石を
用いるのがよい。ネオジム系磁石の場合には飽和磁束密
度が1.2T程度となり、磁石間の中心部で0.5T以上
になるように磁石間距離を定めるのが好ましい。という
のはこのような磁束密度のときラジカルを生成する反応
とは逆向きの再結合の反応が抑えられるからである。活
性化槽7内で生じる次亜塩素酸の反応は以下のとおりと
なる。
【0023】 HOCl + hν → ・OH + ・Cl HOCl + hν → HCl + O* ここでhνは紫外線のエネルギーを示す。また・OHは
ヒドロキシラジカルを示し、・Clは塩素ラジカル、O
*は励起状態の酸素を示している。
【0024】本実施の形態1では活性化槽7内で次亜塩
素酸(HOCl)の10%〜90%がラジカルに変換さ
れるという結果を得た。0.5Tの磁束密度と紫外線照
射強度が30mW/cm2で10%、400mW/cm2
で90%である。このように直流磁界を印加するのは、
上記ラジカル生成反応の逆反応(再結合反応)を抑制す
るからである。すなわちHOClは紫外線のエネルギー
(hν)を得て・OHと・Clに分解されるが、この・
OHと・Clのスピンの向きは互いに逆方向(一重項状
態)であり、すぐに元のHOClに戻ってしまう割合が
高いものである。そこで紫外線のエネルギー(hν)を
得て・OHと・Clに分解された状態に、さらに外部よ
り強い磁界を加えることにより、この・OHと・Clの
スピンの向きを互いに同方向(三重項状態)にもってい
き、逆反応(再結合反応)の確率をできるだけ少なくし
てHOClに戻る反応を抑え、より安定したラジカルを
作りだすものである。このようにして生成された次亜塩
素酸ラジカルの酸化作用は次亜塩素酸よりも強く、安定
して強い殺菌作用を示すものである。
【0025】ところで図2に次亜塩素酸のみの殺菌効果
とこれに紫外線照射と磁界を印加した場合の殺菌効果を
示す。図2は本発明の実施の形態1における細菌数の時
間経過図である。図2によれば、10sec〜40se
cといった殺菌を開始したばかりの時期に、次亜塩素酸
だけの殺菌の場合と紫外線照射と磁界を印加した場合の
殺菌とでは大きな差を生じるのが分かる。例えば10s
ecでは、次亜塩素酸だけの場合殺菌しても、50,0
00コロニー/mLの細菌が生存するのに対し、紫外線
照射と磁界を印加した場合には1,000コロニー/m
Lにまで減少している。そしてこのような関係は40s
ec近くまで続く。ただ50sec以上になると、この
次亜塩素酸だけの場合と紫外線照射と磁界を印加した場
合とであまり差がなくなってくる。しかしこの場合で
も、前者が110コロニー/mLなのに対して後者は5
0コロニー/mLと、やはり紫外線と磁界をかけた方が
強い殺菌力を示すものである。以上から分かるように、
次亜塩素酸だけの殺菌を行うより、紫外線照射と磁界を
印加した場合の殺菌の方が殺菌作用が強く、短時間で細
菌等を殺菌をすることができるものである。さらに次亜
塩素酸のラジカルを含む電解水であるから、これを手指
の殺菌洗浄を始め、病院等で使われる内視鏡や手術器
具、歯科治療器具の殺菌洗浄、調理場で用いられる包丁
やまな板等の調理器具等の洗浄に用いると優れた殺菌作
用をもつものである。そしてこれらの洗浄後は水道水と
同様に残留塩素を若干含んだ水としてそのまま排出する
ことができるものである。
【0026】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2における有機物排水が処理可能な活性電解水生成装
置の構成図である。実施の形態2の活性電解水生成装置
は有機物排水中の有機物を分解する有機物排水処理装置
である。図3において、1は電解質供給槽、2は電解
槽、3は隔膜、4は陽極、5が陰極、6は紫外線ラン
プ、7は活性化槽、8は永久磁石である。実施の形態1
と同一符号のものは基本的に同様の作用をもつため、詳
細な説明は実施の形態1に譲って省略する。この実施の
形態2においては実施の形態1と異なって、原水として
は有機物排水が供給される。本活性電解水生成装置は、
この有機物排水の一部を分岐して電解質供給槽1に導
き、これに電解質(NaCl,KCl等)を添加したの
ち電解槽2に供給する。この時電解質を添加した水は陽
極側のみ、あるいは陽極側と陰極側に供給する。陽極側
の室にて電気分解により発生した次亜塩素酸を含む電解
水を活性化槽7に導き、再び原水である有機物排水と混
合する。活性化槽7では紫外線と直流磁界をかける。従
って実施の形態1と異なって、原水の一部が電解槽に供
給され電気分解されて次亜塩素酸を生成して原水に合流
される。そしてこの電解水中に含まれる次亜塩素酸の酸
化作用により原水中の有機物は分解されるものである。
これを実験で示したものが図4である。図4は本発明の
実施の形態2おけるアマランスを含んだ有機排水の吸光
度測定図であって、有機物として赤色の染色成分である
アマランスを含んだ有機物排水の分解程度を知るため
に、520nm近傍の波長を中心とした溶液の吸光度を
測定したものである。なお測定は、この有機物排水に次
亜塩素酸を含む電解水を混合した場合と、次亜塩素酸の
ほか紫外線照射と磁界を印加した場合とで行っている。
図4によれば、アマランスが赤色の染料であるから、直
接光を当てた場合には520nmの近傍で有機物排水の
吸光が見られる。これに対し次亜塩素酸を混合した有機
物排水の場合は、520nm付近の吸光度は1/5程度
にまで低下している。これは赤色の染料であるアマラン
スが分解されたことを示している。ただこのときアマラ
ンスは分子量の小さい有機物に分解しており、200n
mの波長付近で逆に吸光度が上昇している。しかしこの
付近の波長は可視領域でないため排水は脱色されること
になる。このように次亜塩素酸を混合すれば有機物の1
つであるアマランスをより分子量の小さい有機物に分解
することができる。すなわち染色成分アマランスを分解
し赤の色をかなり脱色することができるものである。こ
れはアマランス以外でも同様で、他の有機性染料でも脱
色させることができる。
【0027】ところで本実施の形態2においては、活性
化槽7で電解水を混合した水溶液に紫外線照射とともに
磁界を加えている。この紫外線と磁界を印加すること
で、図4に示すように520nmの近傍で吸光度は原水
を直接測ったものの約1/10、次亜塩素酸を加えただ
け場合の1/2程度にまで低下する。ただアマランス自
体は減少するものの、これより小さな有機物に分解され
ており、200nm付近では逆に吸光度が大きく上昇し
ている。このように原水中の有機物、例えば赤色の染料
成分であるアマランスは次亜塩素酸を出発点とするラジ
カルの作用で分解が強められ、脱色されて透明になるも
のである。他の染料でも同様に脱色することができ、有
機物も細かく分解できるものである。
【0028】このように実施の形態2の活性電解水生成
装置は、有機物排水を殺菌処理するだけでなく、有機物
をこまかく分解することができ、染料等の場合は脱色が
可能である。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明は、電気分解によ
り生成した次亜塩素酸を含む水溶液に紫外線と直流磁界
をかけることにより、単に電気分解により生成した次亜
塩素酸よりも低い濃度でより強い殺菌作用をもち、塩素
殺菌では殺菌されにくい真菌に対しても効果のある殺菌
を行うことができる。しかも塩素臭が少なく、薬剤を使
用することなく電解水を用いて殺菌が行え、また染料等
の有機物排水を脱色することができ、有機物は細かく分
解することができるものである。他の薬剤を投入しない
ので殺菌後あるいは有機物排水処理後の水の処理が容易
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における活性電解水生成
装置の構成図
【図2】本発明の実施の形態1における細菌数の時間経
過図
【図3】本発明の実施の形態2における有機物排水が処
理可能な活性電解水生成装置の構成図
【図4】本発明の実施の形態2におけるアマランスを含
んだ有機物排水の吸光度測定図
【符号の説明】
1 電解質供給槽 2 電解槽 3 隔膜 4 電極(陽極) 5 電極(陰極) 6 紫外線ランプ 7 活性化槽 8 永久磁石
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/50 550 C02F 1/50 550D 560 560F 560G 560C 1/76 1/76 Z A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隔膜で区画された一対の電解室にそれぞれ
    電極が設けられ塩素イオンを含んだ水を電気分解する電
    解槽と、前記電解槽の陽極側の電解室で生成された電解
    水に紫外線を照射する紫外線照射部と、前記電解水に直
    流磁界を加える磁界印加部を備えたことを特徴とする活
    性電解水生成装置。
  2. 【請求項2】紫外線照射部と磁界印加部とが電解水が導
    入される活性化槽に設けられたことを特徴とする請求項
    1記載の活性電解水生成装置。
  3. 【請求項3】電解水には電気分解によって生成された次
    亜塩素酸が含まれ、紫外線照射部と磁界印加部で処理さ
    れた電解水がヒドロキシラジカル,塩素ラジカル,一重
    項酸素,スーパーオキサイド等のラジカルを含むことを
    特徴とする請求項1または2記載の活性電解水生成装
    置。
  4. 【請求項4】次亜塩素酸の10%〜90%がヒドロキシ
    ラジカル,塩素ラジカル,一重項酸素,スーパーオキサ
    イド等のラジカルに解離していることを特徴とする3項
    記載の活性電解水生成装置。
  5. 【請求項5】紫外線が210nm〜260nmの波長を
    含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    活性電解水生成装置。
  6. 【請求項6】磁界の強さが0.5T以上であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の活性電解水生
    成装置。
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