JPH1155991A - シンクロナスリラクタンスモータの駆動方法 - Google Patents

シンクロナスリラクタンスモータの駆動方法

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JPH1155991A
JPH1155991A JP9240174A JP24017497A JPH1155991A JP H1155991 A JPH1155991 A JP H1155991A JP 9240174 A JP9240174 A JP 9240174A JP 24017497 A JP24017497 A JP 24017497A JP H1155991 A JPH1155991 A JP H1155991A
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motor
current
rotor
electrical angle
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JP9240174A
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Tomofumi Takahashi
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Aichi Elec Co
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Aichi Elec Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラックスバリアタイプのロータ12と、三
相Y結線もしくは△結線された励磁コイル13を有する
ステータとを備えたシンクロナスリラクタンスモータの
駆動方法において、モータ駆動装置のアセンブリやメン
テナンスを容易とし、同時にモータの高効率化及び高出
力化を達成する。 【構成】 ステータ励磁コイル13の三相のうち二相を
通電してできる合成励磁極中心から回転方向に関して進
み角となる電気角135゜±30゜の範囲の任意点を起
点として、電気角120゜毎に3つのロータ位置検出手
段21,22,23を配置し、このロータ位置検出手段
によって送出される位置検出信号に従って前記ステータ
励磁コイル13に電気角120゜の通電を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同期電動機としてのリ
ラクタンスモータの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のモータは、同期リラクタ
ンスモータ(以下、モータと略す)と呼ばれ、ステータ
には相数分の複数のバランスされたSIN波電流が流さ
れ、電力の供給もSIN波状となる。図10に電圧型の
インバータを使用した従来の駆動装置の例を示す。また
図11には従来よく知られた4極のフラックスバリア型
ロータを有するモータ4を示す。図11において、11
はステータであり、スロット15に巻装されたコイル1
3は通常同心巻にて3相分施されている。12はロータ
であり、中心部にシャフト14を備え、このシャフトと
垂直な方向へ磁性体を積層して複数極のフラックスバリ
アが形成されている。
【0003】図11に示したモータ4を任意の速度で駆
動する図10の回路について説明する。速度指令SIと
速度信号SDは加算器20で突き合わされて速度偏差信
号ESを得、この速度偏差信号ESに基づいてd−q軸
電流制御部9において駆動すべきモータのための界磁電
流指令Idとトルク電流指令Iqが送出される。この界
磁電流指令Idとトルク電流指令Iqは、2相−3相変
換部8にてモータの相電流指令値Iu1及びIv1へ演
算によって変換され、この相電流指令値Iu1,Iv1
と変流器2,3を介して検出した実際のモータ相電流I
u2,Iv2の電流を受けて、電流制御部7において各
相に加える電圧指令Vu,Vv,Vwを決定する。
【0004】電圧指令Vu,Vv,Vwは、PWM制御
部6において通常正弦波PWM変調されて、インバータ
部1の電力素子を制御するドライブパルス信号Pu,P
v,Pwとして送出される。インバータ部1では、ドラ
イブパルス信号Pu,Pv,Pwに従って直流電源10
の電圧Vbに関して正弦波近似の電圧に変換し、駆動対
象モータに給電を行う。タコジェネレータ5は、モータ
の実際の回転数を検出し、該回転数に比例した速度信号
SDを送出し、加算器20へ速度情報をフィードバック
する。
【0005】このような動作を行った時、界磁電流指令
Idは常にロータの磁極方向に界磁磁束を作るように動
作し、またトルク電流指令Iqはこの磁束に直交するよ
うに動作する。従ってこの時、よく知られたフレミング
の法則によってF=B・I・Lのベクトル積に比例した
力が発生し、モータの回転トルクを得る。ここで、Bは
界磁磁束密度のベクトル、Iはトルク電流指令Iqに比
例した値を持つベクトル、Lはモータの三相コイルのう
ち磁束と交差する有効なコイル部の電線トータル長に比
例した値である。回転トルクは、このベクトル積Fの方
向と回転方向との余弦を乗じた値に比例する。この回転
トルクを速度指令SIと実際の回転数に比例した速度信
号SDとの偏差の程度に応じて、界磁電流指令Idとト
ルク電流指令Iqを適宜制御することによって、モータ
の回転数を目標とする回転数に一致、維持させるように
図10の駆動装置は動作する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図10のような駆動装
置によるモータの駆動方法は、ベクトル制御に基づいた
方法であり、モータを高精度に制御することができる反
面、装置が極めて複雑であり、装置の各制御部の随所に
演算処理が必要とされる。これをアナログで構成すれ
ば、物理的面積や容積が大きくなり、且つ使用すべき部
品の精度は高いものが要求される場合が多い。マイクロ
プロセッサ等を使用してデジタルで構成すれば、物理的
な面積や容積は小さくなるが、演算処理回数が多いこと
と演算処理が複雑なため、安定したモータ駆動が行える
範囲は低速回転領域に留まってしまう。
【0007】最も大きな問題点は、モータの仕様に合わ
せて装置設計が行われるため、類似したモータ構造であ
ってもコアの積厚等を変更して出力を変えたり、コイル
仕様を変更したりすると、装置の仕様を大幅に変更しな
くてはならない。アナログのものでは複雑な調整か再設
計を余儀なくされ、デジタルのものではマイクロプロセ
ッサ用のプログラムを大幅に変更しなくてはならず、い
ずれの場合も駆動装置とモータとは1対1対応と考えて
よいくらいである。装置設計者や製造メーカにとって
は、インバータ部の電力変換素子を変更するだけで同種
のモータのいかなる容量、いかなる仕様のバリエーショ
ンにも対応できることが、また使用者にとっては、駆動
装置のアセンブリやメンテナンスの際の取り扱いが容易
であることがそれぞれ望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、フラックスバ
リアタイプのロータと、三相Y結線もしくは△結線され
た励磁コイルを有するステータとを備えたシンクロナス
リラクタンスモータの駆動方法において、前記ステータ
励磁コイルの三相のうち任意の二相に直流通電してでき
る合成励磁極の中心に対し、回転方向とは逆方向となる
進み角において電気角135゜±30゜の範囲の任意点
を起点として、回転方向へ電気角120゜毎に3つのロ
ータ位置検出手段を配置し、このロータ位置検出手段に
よって送出される位置検出信号に従って前記ステータ励
磁コイルの各相に電気角120゜の通電を行うものであ
る。
【0009】
【作用】電気角120゜間隔で3箇所に配置したロータ
位置検出手段による位置検出信号を使用し、この位置検
出信号に同期したタイミングでインバータ部を基本波で
120゜通電にて駆動するように構成し、位置検出手段
の配置をステータ励磁コイルの三相のうち任意の二相に
直流通電してできる合成励磁極の中心に対し、回転方向
と逆方向に電気角135゜±30゜の範囲の任意点を起
点としているので、回転方向に対して必ず正トルクが作
用する。
【0010】
【実施例】図11に示したようなモータ4を本発明によ
って駆動しようとする場合について説明する。図11に
おいて、例えば、図5の(M)のようにモータの各相の
コイルが配置されてY結線されているとする。図5の
(M)は、位置関係を分かり易くするために、ステータ
を直線状に展開して示してある。即ち、ステータの複数
のスロット15には三相コイル13が挿入されており、
図中実線,破線,2点鎖線にてそれぞれ示すU相,V
相,W相のコイル13u,13v,13wがスロット間
に跨って巻装されている。
【0011】図5の(1),(2),(3)は、巻装さ
れた三相Y結線のコイルに三相交流電流が通電された時
の電流状態におけるロータとステータ間のエアギャップ
での起磁力分布の変遷をステップで示したものであり、
(1)はU相からV相に電流が流れW相の電流は零であ
るパターン、(2)はU相から等しくV相とW相に電流
が流れているパターン、(3)はU相からW相に電流が
流れV相の電流は零であるパターンをそれぞれ示してお
り、U,V,Wの相順に関して時間経過に対する起磁力
分布を図示している。図から明らかなように、時間経過
とともに起磁力分布のピッチは一定のまま、その位置が
移動している。本発明の説明において、コイルへの通電
状態はどのようなパターンでもよいが、通電によって発
生する起磁力分布とロータの磁極との位相関係を明確に
表すために、便宜上、主に二相通電での起磁力分布によ
って説明を行う。
【0012】図5(M)において、U相とW相に直流通
電すると、これによってできるステータとロータ間のエ
アギャップでの起磁力分布は同図(1)のようになる。
この状態で図11のロータ12は、ロータの磁極中心が
ステータ11の合成励磁極の中心A1と整列する位置で
トルク零となって静止する。即ち、ステータの通電巻線
に関して該巻線のインダクタンスが最大となる位置であ
る。この位置からロータ12を例えば左方向に移動させ
ると、これを引き戻そうとする右方向のトルクが発生
し、機械角22.5゜(電気角45゜)の位置A2で最
大トルクとなり、さらに移動させると機械角45゜(電
気角90゜)の位置で再びトルク零となる。逆方向であ
る右方向へ移動させると、トルク方向が逆でまったく同
様のトルク変化を生ずる。この様子を右方向トルクを正
として図5(4)に示す。
【0013】図11のロータ12が機械角45゜(電気
角90゜)で原理的にトルク零になるので、この位置で
もロータ12は静止することになるが、この位置はロー
タの構造上最も磁束を遮断する位置であって、ステータ
の通電巻線に関して該巻線のインダクタンスが最小とな
るため、トルク零の位置としては極めて不安定な位置で
あり、回動自在なロータにおいてはこの位置で静止する
ことは実質上あり得ない。
【0014】以上の事実から、ステータ11の二相通電
状態でできる合成励磁極の中心から、ロータ12の磁極
中心がトルク発生方向即ちロータの回転方向に対して逆
方向に電気角45゜の位置付近で二相通電の電流ピーク
状態になれば高いトルクが得られる。言い換えるなら
ば、上記位置は、ロータ12の磁極を基準として、ステ
ータの合成励磁極が回転方向へ電気角45゜進んだ位置
となることである。
【0015】図5にて説明した際のロータの移動による
2相間のインダクタンスLsの変化と、該2相に一定の
直流電流が流れている場合のトルクTの変化をそれぞれ
図6の(1)及び(2)に示す。図中の位置A3がロー
タ磁極とステータの合成励磁極の中心が一致するロータ
の位置を示しており、右側が回転方向である。
【0016】図6におけるトルク最大付近を有効に利用
するためには、前述の通りロータが位置A3に対して回
転と逆方向へ電気角45゜の位置において、図5の
(1)の2相の励磁が行われなくてはならない。さら
に、モータのコイル利用率を上げて駆動装置としての力
率を向上させるには、三相の正弦波交流電流を流す必要
がある。両者を実現するには、結果として、ロータの位
置に同期して絶えずロータの位置よりも電気角45゜近
傍の進みでもってステータの合成励磁極が移動しなくて
はならないことになる。
【0017】一方において、この種のモータは通常、例
えば磁石モータやインダクションモータと比べて大きな
インダクタンスを有しており、電圧印加に対して大きな
時定数で電流が応答する。今、図6(1)のインダクタ
ンスLsが最小のロータ位置において2相間に回転数に
比例したステップ電圧を印加したとすると、インダクタ
ンスLsの変化が少ない区間d1(およその目安で電気
角60゜)において電流が上昇し、またインダクタンス
Lsの変化が大きく且つその変化量が一定の区間d2
(通電開始を起点として電気角60゜〜120゜)にお
いてインダクタンスの逆誘起電圧との相互作用によって
ほぼ一定に近い電流となる。通電開始から電気角120
゜を経た時点からインダクタンスの変化が鈍くなるの
で、そのまま通電を続けると再び電流が上昇しようとす
るが、ここで通電を遮断すると、インダクタンスに蓄え
られた電気エネルギーが放出されながら上昇時と同様の
時定数で減衰する。無論、回生ループを形成している場
合である。
【0018】この状態を図7に示す。図7においてu,
v,wは各相コイルに給電する電圧波形であり、互いに
電気角120゜の位相差を有している。Iu,Iv,I
wは、印加された電圧によって流れる相電流を表してい
る。各相のコイルのインダクタンスを利用することによ
り、ステップ状の120゜通電の電圧印加であっても、
コイルに流れる電流は台形状の略正弦波電流となる。モ
ータとしてのトルクは、電流が滑らかになることにより
同様に滑らかになるので、発生トルクの急激な変動は生
じない。言い換えるならば、二相通電での合成励磁極状
態において、次の電圧通電パターンに切り換えられるこ
とにより、電圧の印加された相は徐々に電流が上昇し、
印加が遮断された相の電流は回生ループを還流しつつ減
少し、結果として引き続き通電が行われている相はほぼ
一定の電流を維持する。
【0019】図7のような電流Iu,Iv,Iwによっ
て発生するステータの合成励磁極の様子を図8に示す。
図8において、(M)は図5同様ステータのコイル配置
を示しており、(a),(b),(c)はそれぞれ図7
のポイントa,b,cにおける電流状態に対応してい
る。(a)と(c)は同じ合成励磁極パターンで、二相
通電状態である。(b)はステータの三相コイル全てに
電流が流れて合成励磁極を形成している。図7及び図8
から明らかなように、印加電圧の通電パターンが変化す
る都度、電流は滑らかに変化し、二相の合成励磁極→三
相の合成励磁極→二相の合成励磁極といったサイクルを
形成しつつ回転する合成励磁極を発生させる。
【0020】以上の事柄から明らかなように、二相通電
されたステータのコイルが発生する合成励磁極から電気
角45゜の回転方向と逆のロータ位置で該二相の最大電
流が到来するように、さらに90゜の前位相で電圧の通
電パターンを形成しなくてはならない。従って合計して
電気角135゜前位相で所望の電圧パターンとすれば、
上記の一連の動作が保証される。ここで該当する二相通
電電流でのトルクは図6(2)で示すように、その有効
な区間は電気角60゜存在し、それ以外では急激なトル
ク低下となり、モータとしての機能は有していても十分
なトルクを有効に出力させることができない。
【0021】従って、この有効な電気角60゜の区間内
に二相通電状態が存在すれば、最もトルク脈動の少ない
電気角135゜前位相での電圧パターン切換に対して、
その前後である電気角±30゜の移動があっても、この
種のモータの駆動においては使用上支障はない。従って
電圧通電パターンの切換タイミングは、電気角135゜
に対して±30゜の範囲内であれば許容される。あえて
指定するならば、比較的短時間定格で且つモータの体格
に対して重いトルクが必要とされるものにおいては、大
きな相電流を必要とするので、電流が所望のトルクを発
生させる値まで上昇するのに幾分時間を必要とし、それ
ゆえ電気角135゜よりさらに前位相で通電パターンを
切り換えるようにするのが好ましい。逆に比較的低トル
クの場合は、逆の理由で電気角135゜より少な目の前
位相で通電パターンを切り換えてもよい。
【0022】本発明による駆動方法の具体的な実施例を
図1〜図4によって説明する。図1は制御装置の概要図
であり、21,22,23は位置検出素子で、前述した
如く、任意の二相を直流通電したときに発生する合成励
磁極の極中心から所望する回転方向と逆方向に電気角1
35゜±30゜の任意の位置でモータ各相への通電パタ
ーンが該二相を対象とする通電パターンの開始となるよ
うに配置される。各位置検出素子は、互いに電気角12
0゜間隔で配置されてロータの位置を検出する。位置検
出素子の一部の位置検出信号の論理を適宜反転させる等
の処理を施せば、電気角60゜間隔で配置してもよい。
位置検出素子21,22,23の信号は、必要に応じて
位置検出回路24にて例えば論理信号へ整形する等の処
理が施され、続いて信号処理回路25にて必要なモータ
通電パターンとなるように処理される。変調回路26
は、モータの回転やトルクといった事項に対し、所望の
状態となるように、例えばPWM変調やPAM変調等を
行い、モータに印加すべき電圧に比例した信号を送出す
る。パワーステージ27はインバータ部であり、変調回
路の信号によってモータに給電する電力供給を行う。
【0023】図1に示す信号処理回路25は、例えば論
理回路で考える場合、図2のような回路例によって実現
可能である。図2における動作は、図4のタイミングチ
ャートに示す。図2の論理信号Pu,Pv,Pwが位置
検出素子から位置検出回路を介して入力されると、本発
明のモータの120゜通電に必要な信号を得ることがで
きる。図4のタイミングチャートにおいて、Pu,P
v,Pwの3つの信号が各々ロータの1回転に対して該
ロータの極対数分の変化をデュティ比50%にて行うよ
うに構成されている場合、例えばU相を通電するための
信号として、Puの正論理とPvの負論理のANDをと
ってU相の上アーム側の信号Uを得、Puの負論理とP
vの正論理のANDをとってU相の下アーム側の信号X
をそれぞれ得ることができる。同様にV相及びW相を通
電するための信号としてV,Y及びW,Zがそれぞれ得
られ、これら信号の正論理区間は、位置検出素子が電気
角で120゜の位相差でもって配置されているので、必
然的に120゜の電気角を有する。
【0024】また、図1のパワーステージ27において
電力変換を行うインバータ部が、図3に示すように電力
制御素子が三相ブリッジに構成されるならば、例えばモ
ータのコイルの相順がU→V→Wとすれば、U−V間の
二相通電を開始する点は位置検出素子の論理信号Puが
変化する時点であり、これを前述の如くU−Vの二相通
電で発生するステータの合成励磁極中心に対して回転方
向と逆方向に電気角135゜±30゜の任意の位置にロ
ータの磁極位置が到達した時に論理信号Puが状態変化
すれば、これをもってしてU−V通電を開始すればよ
い。逆に言えば、そのような位置に位置検出素子を配置
すればよい。
【0025】また位置検出素子は、ロータの磁極毎に状
態変化させることにより、該ロータの磁極対数の周波数
を有することになり、この信号を電気角で120゜等配
でずらすことにより、位置検出素子の送出する論理信号
の組み合わせパターンで電気角60゜毎の異なる通電パ
ターンを作り出すことができることは図4より明白であ
る。従ってステータの励磁の1周期に対して6回の二相
通電パターンを作ることができ、相に関して電気角12
0゜通電が可能となる。尚、図4のU,V,W,X,
Y,Zの各信号は図3の各電力制御素子のU,V,W,
X,Y,Zにそれぞれ対応しており、これによりモータ
に供給される電圧は図7のu,v,wとなる。
【0026】以上は、モータの各相コイルがY結線され
たものについて説明してきたが、△結線されたものにつ
いても同様に達成することができる。図9に△結線での
合成励磁極の状態を示す。(1)はU−Vの二相直流通
電状態、(3)はU−Wの二相直流通電状態、(2)は
U相を共通とし、V相とW相に同一電流が流れている通
電状態をそれぞれ表している。Y結線の場合と合成励磁
極の状態パターンとコイルの位置関係が異なるのみで、
励磁の進行方向は相順が同じであれば同一であって、本
発明の駆動方法が支障なく実施できる。
【0027】
【発明の効果】本発明では、モータのコイルに印加する
電圧を基本波において電気角120゜通電としたため、
位置検出手段は3個のみで済み、駆動装置も非常に簡単
な構成とすることができる。また本発明は、モータの容
量が変化しても、パワーステージにおけるインバータ部
の電力制御素子をモータ容量に見合うものに変更するだ
けで、装置内信号系統の変更や調整は一切不要となるた
め、モータ容量変更に伴う装置の大幅な変更が不要とな
ってコストダウンが可能となり、同時に駆動装置のアセ
ンブリやメンテナンスの際の取り扱いも容易となる特長
がある。
【0028】また、位置検出手段を任意の二相直流通電
によって形成されるステータの合成励磁極の中心から電
気角135゜±30゜に配置することにより、この種の
モータを高トルクで運転させることができるので、モー
タを高効率で運転させることが可能となる。即ち、モー
タの能力を最大限に引き出すことができるものである。
【0029】また、各相コイルに対して120゜通電の
ステップ状電圧を印加したにもかかわらず、その通電タ
イミングを本発明の指示した範囲の角度内で切り換えて
運転することにより、正弦波に近い台形波状とすること
ができ、基本波周波数の電流変化が滑らかで、結果とし
てトルクの脈動を低く抑えることが可能となる。尚、位
置検出手段の位置の設定に関しては、モータの任意の二
相間に直流通電すれば、合成励磁極の中心とロータの磁
極中心が一致するように、即ち合成励磁極からロータの
磁極に達する磁束が最大となるように整列するので、本
発明のいう合成励磁極の中心は容易に見いだすことがで
きる。
【0030】尚、本発明の説明において、二相間の直流
通電時の通電パターンなるように位置検出手段を配置す
るようになっているが、この種のモータでは磁極の極性
は問題としていないので極対の関係さえ保たれればよ
く、従って逆方向の電流の向きとなる通電パターンであ
っても構わない。但し、通電パターンは三相の相順を守
らなくてはならないため、結果的には本発明の説明にお
ける通電パターンが180゜位相がずれたものと同一と
なる。
【0031】以上本発明の適用によって装置が構成され
れば、120゜通電の駆動装置でありながら、モータを
高効率及び高出力で運転でき、且つ静音及び低振動を実
現することができ、装置そのものは簡単な構成であって
メンテナンスも容易である。またモータ容量が変更され
たり体格が変わった場合であっても、さらにコイルの仕
様においてY結線と△結線を問わず適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す制御装置の概要図。
【図2】図1の信号処理回路の一例を示す回路図。
【図3】図1のパワーステージの一例を示す回路図。
【図4】図2における諸信号のタイミングチャート。
【図5】ステータのコイル配置に対するエアギャップ起
磁力分布と、ロータ位置によるトルク変化を示す図。
【図6】二相通電状態におけるロータの移動による2相
間のインダクタンスとトルクのそれぞれの変化を示す
図。
【図7】各相コイルの給電電圧と相電流を示す波形図。
【図8】図7の電流によって発生するステータの合成励
磁極を示す図。
【図9】△結線の場合のステータの合成励磁極を示す
図。
【図10】従来の駆動装置の例を示す回路構成図。
【図11】リラクタンスモータの一般的な構成例を示す
断面図。
【符号の説明】
1…インバータ部、2,3…変流器、4…モータ、5…
タコジェネレータ、10…直流電源、11…ステータ、
12…ロータ、13…コイル、14…シャフト、15…
スロット、21,22,23…位置検出素子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラックスバリアタイプのロータと、三
    相Y結線もしくは△結線された励磁コイルを有するステ
    ータとを備えたシンクロナスリラクタンスモータの駆動
    方法において、前記ステータ励磁コイルの三相のうち二
    相を通電してできる合成励磁極中心から回転方向に関し
    て進み角となる電気角135゜±30゜の範囲の任意点
    を起点として、電気角120゜毎に3つのロータ位置検
    出手段を配置し、このロータ位置検出手段によって送出
    される位置検出信号に従って前記ステータ励磁コイルに
    電気角120゜の通電を行うことを特徴とするシンクロ
    ナスリラクタンスモータの駆動方法。
JP9240174A 1997-08-02 1997-08-02 シンクロナスリラクタンスモータの駆動方法 Pending JPH1155991A (ja)

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