JP2003169490A - 電動機制御システム、電動機制御装置、及び電動機駆動用インバータ制御方法 - Google Patents

電動機制御システム、電動機制御装置、及び電動機駆動用インバータ制御方法

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JP2003169490A
JP2003169490A JP2001369338A JP2001369338A JP2003169490A JP 2003169490 A JP2003169490 A JP 2003169490A JP 2001369338 A JP2001369338 A JP 2001369338A JP 2001369338 A JP2001369338 A JP 2001369338A JP 2003169490 A JP2003169490 A JP 2003169490A
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phase
inverter
voltage
switching
pulse
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JP2001369338A
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English (en)
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Shinichi Kobayashi
真一 小林
Mitsugi Nakamura
貢 中村
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電圧利用率がより高いインバータ制御技術を
提供する。 【解決手段】 本発明による電動機制御システムは、3
相電動機(1、1’)と、3相電動機(1、1’)に3
相電圧(v、v、v)を供給するインバータ
(2)と、インバータ(2)を制御する制御装置(1
2)とを備えている。制御装置(12)は、(a)非同
期PWM(Pulse width modulation)制御により、矩形
パルスで構成された3相の第1出力波を生成し、3相電
圧(v、v、v)として出力するステップと、
(b)前記矩形パルスのパルス間隔に応答して、前記3
相電圧(v、v、v)を、半周期あたり単一の矩
形パルスを含んで構成される3相の第2出力波に切り替
えるステップとを実行するようにインバータ(2)を制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機制御システ
ムに関する。本発明は、特に、インバータにより電動機
に電力を供給する電動機制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】永久磁石電動機や、誘導電動機のような
3相の交流電動機に電力を供給するインバータを適切に
制御するために、様々な制御方法が検討されている。例
えば、パルス幅が変調された矩形パルスからなる疑似正
弦波を生成するPWM(PulseWidth Modulation)制
御、半周期に単一の矩形パルスを含む出力波を生成する
同期1パルス制御などが知られている。更に、PWM制
御は、変調波と搬送波とが同期されている同期PWM制
御、同期されていない非同期PWM制御に分類される。
このような様々な制御方法は、周波数、実効的な振幅
等、出力波に要求される特性に応じて切り替えて使用さ
れる。
【0003】公開特許公報(特開平7−227085、
特開2000−152639)は、電気車用2レベルイ
ンバータ装置において、磁気騒音の音色変化をなくすと
共に、出力電圧の全域をほぼ連続的に制御することを目
的とした技術を開示している。当該技術による電力変換
装置は、低出力電圧域ではバイポーラモードによる非同
期PWM制御を行い、高出力電圧領域では過変調モード
による非同期PWM制御を行い、最大出力電圧域では同
期1パルス制御を行う。過変調モードから同期1パルス
制御への移行の条件としては、出力電圧の大きさ、変調
率、又は出力電圧基本波周波数が予め定めた値になった
という条件が開示されている。過変調モードとは、変調
率が1を超えている状態をいうから、公開特許公報(特
開平7−227085、特開2000−152639)
は、変調率が1を超えた非同期PWM制御から、同期1
パルス制御による制御に切り替える制御方法を開示して
いる。
【0004】公開特許公報(特開平6−197550)
は、非同期PWM制御から同期1パルス制御モードに切
り替える場合の電圧急変を軽減し、電動機の加速中の電
磁音変動を軽減することを目的とした技術を開示してい
る。当該公開特許公報(特開平6−197550)は、
非同期PWM制御から同期1パルス制御モードに切り替
える際に、搬送波周波数を連続的に漸減して同期1パル
ス制御モードに切り替える制御方法と、中間の搬送波周
波数の同期多パルス制御モードを数回段階的に経由した
のち、同期1パルス制御モードに切り替える制御方法と
を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電圧
利用率がより高いインバータ制御技術を提供することに
ある。
【0006】本発明の他の目的は、バッテリーを直流電
源とする電動機制御システムに適したインバータ制御技
術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下に、[発明の実施の
形態]で使用される番号・符号を用いて、課題を解決す
るための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特
許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との
対応関係を明らかにするために付加されている。但し、
付加された番号・符号は、[特許請求の範囲]に記載され
ている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0008】本発明による電動機制御システムは、3相
電動機(1、1’)と、3相電動機(1、1’)に3相
電圧(v、v、v)を供給するインバータ(2)
と、制御装置(12)とを備えている。制御装置(1
2)は、(a)非同期PWM(Pulse width modulatio
n)制御により、矩形パルスで構成された3相の第1出
力波を生成し、3相電圧(v、v、v)として出
力するステップと、(b)前記矩形パルスのパルス間隔
に応答して、前記3相電圧(v、v、v)を、半
周期あたり単一の矩形パルスを含んで構成される3相の
第2出力波に切り替えるステップとを実行するようにイ
ンバータ(2)を制御する。
【0009】非同期PWM制御の変調率は、1未満に定
められていることが好ましい。
【0010】制御装置(12)は、前記パルス間隔が、
減少して所定の値になったときに、前記(b)ステップ
をインバータ(2)に実行させることが好ましい。
【0011】制御装置(12)は、前記パルス間隔が、
所定の間、所定の値に維持されたときに前記(b)ステ
ップをインバータ(2)に実行させることが好ましい。
【0012】前記所定の値は、インバータ(2)に含ま
れるスイッチング素子(8u、8v、8w、9u、9
v、9w)のスイッチング速度に応じて定められている
ことが好ましい。
【0013】制御装置(12)は、(c)前記非同期P
WM制御において、3相電動機(1、1’)に供給され
た第1出力波の電圧ベクトルのうち、前記(b)ステッ
プが行われる前の(000)、(111)以外の最後の
電圧ベクトルである最終電圧ベクトルを判断するステッ
プと、(d)前記最終電圧ベクトルと、1相のみの値が
異なる切替電圧ベクトルを定めるステップとを実行し、
且つ、(e)前記切替電圧ベクトルに対応して前記第2
出力波を出力するステップとをインバータ(2)に実行
させることが好ましい。
【0014】本発明による電動機駆動用インバータ制御
方法は、インバータ(2)により3相電動機(1、
1’)に3相電圧(v、v、v)を供給するため
の電動機駆動用インバータ制御方法である。当該電動機
駆動用インバータ制御方法は、(a)非同期PWM(Pu
lse width modulation)制御により、矩形パルスで構成
された3相の第1出力波を生成し、3相電圧(v、v
、v)として出力するステップと、(b)前記矩形
パルスのパルス間隔に応答して、3相電圧(v
、v)を、半周期あたり単一の矩形パルスを含ん
で構成される3相の第2出力波に切り替えるステップと
を備えている。
【0015】本発明によるコンピュータプログラムは、
3相電動機(1、1’)に3相電圧(v、v
)を供給するインバータ(2)を制御するためのコ
ンピュータプログラムである。当該コンピュータプログ
ラムは、(a)インバータ(2)に、非同期PWM(Pu
lse width modulation)制御によって矩形パルスで構成
された3相の第1出力波を生成させ、3相電圧(v
、v)として出力させるステップと、(b)前記
矩形パルスのパルス間隔に応答して、インバータ(2)
に、半周期あたり単一の矩形パルスを含んで構成される
3相の第2出力波に3相電圧(v、v、v)を切
り替えさせるステップとをコンピュータに実行させる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明による電動機制御システムの実施の一形態を説明
する。
【0017】本発明による電動機制御システムの実施の
一形態では、図1に示されているように、永久磁石電動
機1が、インバータ2とともに設けられている。永久磁
石電動機1の回転子には、界磁磁束を発生する永久磁石
が設けられている。永久磁石電動機1の電機子には、回
転磁界を生成するu相電機子コイル、v相電機子コイ
ル、及びw相電機子コイル(図示されない)が設けられ
ている。
【0018】インバータ2は、バッテリー3に接続さ
れ、バッテリー3から直流の電源電位が供給されてい
る。インバータ2は、バッテリー3から供給された直流
の電源電位Vdcから、u相電圧v、v相電圧v
及びw相電圧vを生成して、永久磁石電動機1のu相
電機子巻線、v相電機子巻線、及びw相電機子巻線にそ
れぞれ供給する。u相電圧v、v相電圧v、及びw
相電圧vの供給は、それぞれ、u相電源線4u、v相
電源線4v、及びw相電源線4wを介して行われる。
【0019】より詳細には、インバータ2は、電源線
6、電源線7、スイッチングトランジスタ8u、8v、
8w、及びスイッチングトランジスタ9u、9v、9
w、平滑化コンデンサ10を含む。電源線6及び電源線
7は、バッテリー3に接続され、電源線6は電源電位V
dcに、電源線7は0電圧に保持される。スイッチング
トランジスタ8u、8v、8wは、それぞれ、u相電源
線4u、v相電源線4v、及びw相電源線4wと、電源
線6との間に介設され、u相電源線4u、v相電源線4
v、及びw相電源線4wを電源電位Vdcにプルアップ
する。スイッチングトランジスタ9u、9v、9wは、
それぞれ、u相電源線4u、v相電源線4v、及びw相
電源線4wと、電源線7との間に介設され、u相電源線
4u、v相電源線4v、及びw相電源線4wを0電位に
プルダウンする。平滑化コンデンサ10は、スイッチン
グトランジスタ8u、8v、8w、9u、9v、9wの
オンオフによる電源電位Vdcの変動を低減する。
【0020】インバータ2から永久磁石電動機1に電力
を供給するu相電源線4u、v相電源線4v、及びw相
電源線4wには、それぞれ、電流検出器5u、5v、及
び5wが設けられている。電流検出器5uは、永久磁石
電動機1のu相電機子巻線を流れるu相電流iを測定
し、電流検出器5vは、v相電機子巻線を流れるv相電
流iを測定し、電流検出器5wは、w相電機子巻線を
流れるw相電流iを測定する。
【0021】永久磁石電動機1は、エンコーダ11に接
続されている。エンコーダ11は、永久磁石電動機1の
回転子の位置θを検出する。
【0022】電流検出器5u、5v、5w、及びエンコ
ーダ11は、MPU(Micro Processing Unit)12に
接続されている。MPU12は、電流検出器5u、5
v、5wがそれぞれ測定したu相電流i、v相電流i
、及びw相電流i、エンコーダ11が測定した永久
磁石電動機1の回転子の位置θ、d軸電流指令(励磁電
流指令)i 、並びにq軸電流指令(トルク指令)i
に基づいてインバータ2を制御する制御演算を行
う。MPU12には、クロック信号CLKが供給され、
インバータ2を制御する制御演算は、供給されたクロッ
ク信号CLKに同期して行われる。MPU12は、制御
演算の結果に応じてインバータ2に含まれるスイッチン
グトランジスタ8u、8v、8w、9u、9v、及び9
wのオンオフを指示するスイッチング指令Sを生成す
る。スイッチング指令Sは、スイッチング信号Spu
pv、Spw、Snu、Snv、及びSnwを含み、
スイッチング信号Spu、Spv、Spw、Snu、S
nv、及びSnwは、それぞれ、スイッチングトランジ
スタ8u、8v、8w、9u、9v、及び9wのオンオ
フを指示する。スイッチングトランジスタ8u、8v、
8w、9u、9v、及び9wのオンオフに対応して、u
相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vとして矩
形パルスが出力される。
【0023】図2は、MPU12が行う制御演算を等価
的に表すブロック図である。MPU12は、等価的に、
3相−2相変換器21、減算器22、PI制御器23、
減算器24、PI制御器25、2相−3相変換器26、
非同期PWM演算器27、同期1パルス制御演算器2
8、及び切替器29を含む。非同期PWM演算器27
は、u相デューティーレジスタ30u、v相デューティ
ーレジスタ30v、w相デューティーレジスタ30w、
u相アッパータイマー31u、u相ローワータイマー3
2u、v相アッパータイマー31v、v相ローワータイ
マー32v、w相アッパータイマー31w、w相ローワ
ータイマー32wを含む。3相−2相変換器21、減算
器22、PI制御器23、減算器24、PI制御器2
5、2相−3相変換器26、非同期PWM演算器27、
同期1パルス制御演算器28、及び切替器29の機能
は、現実には、MPU12が制御用コンピュータプログ
ラムを実行することにより実現される。
【0024】3相−2相変換器21は、電流検出器5
u、5v、5wがそれぞれ測定したu相電流i、v相
電流i、及びw相電流iから、d軸電流i、及び
q軸電流iを算出する。d軸電流i、及びq軸電流
の算出に必要な回転子の位置θは、エンコーダ11
により与えられる。d軸電流i、及びq軸電流i
算出のとき、u相電流i、v相電流i、及びw相電
流iの全てが測定される必要はなく、u相電流i
v相電流i、及びw相電流iのうちの2つが測定さ
れ、他の1つは、 i+i+i=0, …式(1) から算出されることも可能である。
【0025】算出されたd軸電流i及びq軸電流i
とから、それぞれ、d軸電圧指令値v 、q軸電圧指
令値v が算出される。d軸電圧指令値v の算出
は、減算器22とPI制御器23により行われ、d軸電
圧指令値v は、下記式(2):
【数1】 …式(2) により算出される。ここで、I 、I、V は、
それぞれ、d軸電流指令値i 、d軸電流i、及び
d軸電圧指令値v のラプラス変換であり、K Pd
Idは、それぞれ、PI制御器23の比例ゲイン、積
分ゲインである。同様に、q軸電圧指令値v の算出
は、減算器24とPI制御器25とにより行われ、q軸
電圧指令値v は、下記式(3):
【数2】 …式(3) により算出される。ここで、I 、I、V は、
それぞれ、q軸電流指令値i 、q軸電流i、及び
q軸電圧指令値v のラプラス変換であり、K Pq
Iqは、それぞれ、PI制御器25の比例ゲイン、積
分ゲインである。算出されたd軸電圧指令値v 、及
びq軸電圧指令値v は、2相−3相変換器26に供
給される。
【0026】2相−3相変換器26は、d軸電圧指令値
及びq軸電圧指令値v から、u相電圧指令値
、v相電圧指令値v 、及びw相電圧指令値v
を算出する。u相電圧指令値v 、v相電圧指令
値v 、及びw相電圧指令値v の算出に必要な回
転子の位置θは、エンコーダ11から供給される。2相
−3相変換器26は、算出したu相電圧指令値v
v相電圧指令値v 、及びw相電圧指令値v を、
非同期PWM演算器27と、同期1パルス制御演算器2
8とに供給する。
【0027】非同期PWM演算器27と、同期1パルス
制御演算器28とは、インバータ2を制御するスイッチ
ング指令を独立に生成する。非同期PWM演算器27
は、非同期PWM制御により非同期PWMスイッチング
指令Sを生成し、同期1パルス制御演算器28は、同
期1パルス制御により同期1パルススイッチング指令S
を生成する。
【0028】より詳細には、非同期PWM演算器27
は、インバータ2に対して非同期PWM制御を行うため
の演算をu相電圧指令値v 、v相電圧指令値
、及びw相電圧指令値v に基づいて行い、非
同期PWMスイッチング指令Sを生成する。非同期P
WMスイッチング指令Sは、スイッチングトランジス
タ8u、9u、8v、9v、8w、及び9wのオンオフ
をそれぞれ指示するスイッチング信号S pu、S
nu、S pv、S nv、S pw、及びS nw
ら構成される。
【0029】図3は、スイッチング信号S pu、S
nuの生成方法を示す。スイッチング信号S pu、S
nuの生成には、u相デューティーレジスタ30u
と、u相アッパータイマー31uと、u相ローワータイ
マー32uとが使用される。
【0030】u相アッパータイマー31uとu相ローワ
ータイマー32uとは、いずれも、非同期PWM制御で
使用される三角搬送波を模擬するアップダウンカウンタ
である。u相アッパータイマー31uとu相ローワータ
イマー32uとは、それぞれ、u相アッパーカウンタ値
とu相ローワーカウンタ値C とを保持する。
u相アッパーカウンタ値C は、所定の搬送波周波数
scで最大値C AXと最小値C MINとの間を
増減する。u相ローワーカウンタ値C は、最大値C
MAXと最小値C MINとの間を、u相アッパーカ
ウンタ値C と同一の周波数fsc及び位相で増減す
る。u相アッパーカウンタ値C は、常に、u相ロー
ワーカウンタ値C よりも大きな値をとる。
【0031】u相デューティーレジスタ30uは、非同
期PWM制御で使用される変調波を模擬するレジスタで
あり、u相デューティー値Dを格納する。u相デュー
ティー値Dは、u相電圧vの生成に使用される。u
相デューティー値Dは、u相電圧vのデューティー
に一対一に対応し、u相デューティー値Dが大きくな
るほど、u相電圧vのデューティーのデューティーも
大きくなる。
【0032】非同期PWM演算器27は、u相電圧指令
値v に応答して、u相デューティー値Dを増減す
る。u相電圧指令値v が大きいほど、u相デューテ
ィー値Dは増加される。
【0033】スイッチングトランジスタ8uのオンオフ
をそれぞれ指示するスイッチング信号S puは、上述
のu相デューティー値Dとu相アッパーカウンタ値C
の大小に基づいて生成され、u相デューティー値D
がu相アッパーカウンタ値C 以上であるとき、ス
イッチング信号S puはスイッチングトランジスタ8
uにオンを指示するように生成され、u相デューティー
値Dがu相アッパーカウンタ値C 未満であると
き、スイッチング信号S puはスイッチングトランジ
スタ8uのオフを指示するように生成される。
【0034】同様に、スイッチングトランジスタ9uの
オンオフをそれぞれ指示するスイッチング信号S nu
は、u相デューティー値Dとu相ローワーカウンタ値
の大小に基づいて生成される。u相デューティー
値Dがu相ローワーカウンタ値C 以上であると
き、スイッチング信号S nuはスイッチングトランジ
スタ9uにオフを指示するように生成され、u相デュー
ティー値Dがu相アッパーカウンタ値C 未満であ
るとき、スイッチング信号S nuはスイッチングトラ
ンジスタ9uにオンを指示するように生成される。
【0035】このようにして生成されたスイッチング信
号S pu、S nuに応じてスイッチングトランジス
タ8u、9uがオンオフされると、矩形パルスからなる
u相電圧vが生成される。
【0036】スイッチングトランジスタ8v、9vのオ
ンオフをそれぞれ指示するスイッチング信号S pv
びS nvは、スイッチング信号S pu、S nu
同様にして生成される。スイッチング信号S pv、S
nvの生成には、3角搬送波を模擬するv相アッパー
タイマー31v及びv相ローワータイマー32vと、変
調波を模擬するv相デューティーレジスタ30vとが使
用される。v相アッパータイマー31vとv相ローワー
タイマー32vとがそれぞれ保持する、v相アッパーカ
ウンター値C とv相ローワーカウンタ値C
は、それぞれ、u相アッパーカウンター値C とu相
ローワーカウンタ値C とから位相が120°だけ遅
れた変化をする。v相アッパーカウンター値C とv
相ローワーカウンタ値C の最大値及び最小値は、そ
れぞれ、u相アッパーカウンター値C とu相ローワ
ーカウンタ値C との最大値及び最小値と同一であ
る。v相デューティーレジスタ30vが保持するv相デ
ューティー値Dは、v相電圧指令値v に応答して
増減される。スイッチング信号S pv及びS
nvは、それぞれ、v相デューティー値Dとv相ア
ッパーカウンター値C との大小、v相デューティー
値Dとv相ローワーカウンター値C との大小に基
づいて生成される。このようにして生成されたスイッチ
ング信号S pv、S に応じてスイッチングトラ
ンジスタ8v、9vがオンオフされると、矩形パルスか
らなるv相電圧vが生成される。
【0037】スイッチングトランジスタ8w、9wのオ
ンオフをそれぞれ指示するスイッチング信号S pw
びS nwも、スイッチング信号S pu、S nu
及びS pv nvと同様にして生成される。スイッ
チング信号S pw、S の生成には、3角搬送波
を模擬するw相アッパータイマー31w及びw相ローワ
ータイマー32wと、変調波を模擬するw相デューティ
ーレジスタ30wとが使用される。w相アッパータイマ
ー31wとw相ローワータイマー32wとがそれぞれ保
持する、w相アッパーカウンター値C とw相ローワ
ーカウンタ値C とは、それぞれ、u相アッパーカウ
ンター値C とu相ローワーカウンタ値C から位
相が240°だけ遅れた変化をする。w相アッパーカウ
ンター値C とw相ローワーカウンタ値C の最大
値及び最小値は、それぞれ、u相アッパーカウンター値
とu相ローワーカウンタ値C との最大値及び
最小値と同一である。w相デューティーレジスタ30w
が保持するw相デューティー値Dは、w相電圧指令値
に応答して増減される。スイッチング信号S
pw及びS nwは、それぞれ、w相デューティー値D
とw相アッパーカウンター値C との大小、w相デ
ューティー値Dとw相ローワーカウンター値C
の大小に基づいて生成される。このようにして生成され
たスイッチング信号S pw、S nwに応じてスイッ
チングトランジスタ8w、9wがオンオフされると、矩
形パルスからなるw相電圧vが生成される。
【0038】このようにして生成されたスイッチング信
号S pu、S pv、S pw、S nu
nv、及びS nwに応じて、u相電圧v、v相
電圧v、w相電圧vが永久磁石電動機1のu相電機
子コイル、v相電機子コイル、及びw相電機子コイルに
出力されると、永久磁石電動機1の電機子の2相間の電
圧は、疑似正弦波となり、u相電機子コイル、v相電機
子コイル、及びw相電機子コイルには、概ね正弦波であ
る電機子電流が流れる。
【0039】スイッチング信号S pu、S nu、S
pv、S nv、S pw、及びS nwの生成に使
用されるu相デューティー値D、v相デューティー値
、w相デューティー値Dには、最小値DMIN
最大値DMAXとが定められ、u相デューティー値
、v相デューティー値D、及びw相デューティー
値Dは、いずれも、DMIN以上DMAX以下の値し
かとることができない。このとき、最小値DMINと最
大値DMAXとは、 C MIN<DMIN, DMAX<C MAX, になるように定められ、u相デューティー値D、v相
デューティー値D、w相デューティー値Dは、C
MINとC MAXとの間の値しか取ることができな
い。これは、非変調PWM制御における変調率が、1未
満であることに相当する。
【0040】このようにして生成されたスイッチング信
号S pu、S nu、S pv、S nv
pw、及びS nwから構成されるスイッチング指
令Sは、切替器29に供給される。
【0041】一方、同期1パルス制御演算器28は、イ
ンバータ2に対して同期1パルス制御を行うための演算
を、u相電圧指令値v 、v相電圧指令値v 、及
びw相電圧指令値v に基づいて行い、同期1パルス
スイッチング指令Sを生成する。同期1パルススイッ
チング指令Sは、スイッチングトランジスタ8u、9
u、8v、9v、8w、及び9wのオンオフをそれぞれ
指示するスイッチング信号S pu、S nu、S
pv、S nv、S pw、及びS nwから構成され
る。
【0042】より詳細には、同期1パルス演算器28
は、u相電圧指令値v に基づいてu相電圧線4uに
出力される矩形パルスの位相を定め、定められたその位
相で矩形パルスが出力されるようにスイッチングトラン
ジスタ8u、及び8wそれぞれのオン/オフを指示する
スイッチング指令信号S pu、S nuを出力する。
更に同期1パルス演算器28は、v相電圧指令値v
に基づいてv相電圧線4uに出力される矩形パルスの位
相を定め、定められたその位相で矩形パルスが出力され
るようにスイッチングトランジスタ8v、及び9vそれ
ぞれのオン/オフを指示するスイッチング指令信号S
pv、S nvを出力する。更に同様に、同期1パルス
演算器28は、w相電圧指令値v に基づいてw相電
圧線4wに出力される矩形パルスの位相を定め、定めら
れたその位相で矩形パルスが出力されるようにスイッチ
ングトランジスタ8w、及び9wそれぞれのオン/オフ
を指示するスイッチング指令信号S pw、S nw
出力する。
【0043】このようにして生成されたスイッチング信
号S pu、S nu、S pv、S nv
pw、及びS nwから構成される同期1パルスス
イッチング指令Sは、切替器29に供給される。
【0044】切替器29は、非同期PWMスイッチング
指令Sと同期1パルススイッチング指令Sとのうち
の一方を選択し、選択された方をスイッチング指令Sと
してインバータ2に供給する。インバータ2のスイッチ
ングトランジスタ8u、9u、8v、9v、8w、及び
9wは、非同期PWMスイッチング指令Sと同期1パ
ルススイッチング指令Sとのうちの一方に従ってオン
オフされる。非同期PWMスイッチング指令Sが選択
されたときは、インバータ2は非同期PWM制御により
制御され、同期1パルススイッチング指令Sが選択さ
れたときは、インバータ2は、同期1パルス制御により
制御される。即ち、非同期PWM制御と同期1パルス制
御との切替えは、切替器29により行われることにな
る。
【0045】切替器29による非同期PWM制御と同期
1パルス制御との切替は、前述のu相デューティー値D
、v相デューティー値D、w相デューティー値
、及び永久磁石電動機1の回転数ωに応じて行わ
れる。非同期PWM制御が行われている間、切替器29
は、非同期PWM演算器27で使用されるu相デューテ
ィー値D、v相デューティー値D、及びw相デュー
ティー値Dを監視し、u相デューティー値D、v相
デューティー値D、及びw相デューティー値Dに応
じてインバータ2の制御を非同期PWM制御から同期1
パルス制御に切り替える。一方、同期1パルス制御が行
われている間、切替器29は、永久磁石電動機1の回転
数ωを監視し、回転数ωに応じてインバータ2の制
御を同期1パルス制御から非同期PWM制御に切り替え
る。非同期PWM制御と同期1パルス制御との切替の詳
細については後述され、これ以上の説明は行われない。
【0046】上述された構成を有する当該電動機制御シ
ステムでは、永久磁石電動機1が低回転域にある場合、
非同期PWM制御が行われ、永久磁石電動機1が高回転
域にある場合には、同期1パルス制御が行われる。
【0047】より詳細には、永久磁石電動機1の回転数
ωが0である状態から、永久磁石電動機1が起動され
る場合、切替器29は、無条件で、非同期PWMスイッ
チング指令Sを選択し、インバータ2は、非同期PW
M制御により制御され、永久磁石電動機1には、疑似正
弦波が供給される。
【0048】永久磁石電動機1の回転数ωを増加する
ためには、永久磁石電動機1に供給される疑似正弦波の
実効電圧を増加することが必要である。疑似正弦波の実
効電圧の増加は、u相電源線4u、v相電源線4v、w
相電源線4wにそれぞれ出力されるu相電圧v、v相
電圧v、w相電圧vのデューティーの増加、即ち、
u相デューティー値D、v相デューティー値D、及
びw相デューティー値Dの増加により行われる。
【0049】永久磁石電動機1の回転数ωが更に増加
すると、u相デューティー値D、v相デューティー値
、及びw相デューティー値Dのうちの少なくとも
一つは、最大値DMAXに到達する。
【0050】切替器29は、u相デューティー値D
v相デューティー値D、及びw相デューティー値D
のいずれかが最大値DMAXに到達したことを検知する
と、スイッチング指令Sを非同期PWMスイッチング指
令Sから同期1パルススイッチング指令Sに切り替
える。これにより、インバータ2の制御が非同期PWM
制御から同期1パルス制御に切り替えられる。インバー
タ2の制御を非同期PWM制御から直接に同期1パルス
制御に切り替えることは、永久磁石電動機1の電機子コ
イルのインダクタンスを設計上許される範囲で大きくと
ることにより、現実に可能である。
【0051】u相デューティー値D、v相デューティ
ー値D、及びw相デューティー値Dは、それぞれ、
u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vのデュ
ーティーに一対一に対応しているから、他の見方をすれ
ば、u相デューティー値D、v相デューティー値
、及びw相デューティー値Dは、それぞれ、u相
電源線4u、v相電源線4v、及びw相電源線4wは、
それぞれ、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧
に含まれる矩形パルスのパルス間隔に一対一に対応
している。ここでパルス間隔とは、連続する2つの矩形
パルスの間の時間である。u相デューティー値Dが大
きいほど、u相電圧vのデューティーが大きくなり、
u相電圧vに含まれる矩形パルスのパルス間隔が小さ
くなる。同様に、v相デューティー値D、w相デュー
ティー値Dが大きいほど、それぞれ、v相電圧v
w相電圧vに含まれる矩形パルスのパルス間隔が小さ
くなる。
【0052】従って、u相デューティー値D、v相デ
ューティー値D、及びw相デューティー値Dが最大
値DMAXに到達したことを検知することは、u相電圧
、v相電圧v、w相電圧vのパルス間隔が所定
の最小値t MINに到達したことを検出したことと等
価である。切替器29は、u相電圧v、v相電圧
、w相電圧vのパルス間隔が所定の最小値t
MINに到達したことを検出して、インバータ2の制御
を非同期PWM制御から同期1パルス制御に切り替える
ことになる。
【0053】このように、u相電圧v、v相電圧
、w相電圧vのパルス間隔が所定の最小値t
MINに到達したことを検出して、インバータ2の制御
を非同期PWM制御から同期1パルス制御に切り替える
ことは、電圧利用率の向上に寄与する。u相電圧v
v相電圧v、w相電圧vのパルス間隔が所定の最小
値t MINに到達したということは、永久磁石電動機
1の電機子に供給される疑似正弦波の振幅が飽和し、正
弦波の波形を保ったまま疑似正弦波の実効電圧を増加す
ることができなくなったということを意味する。即ち、
非同期PWM制御を保ったままでは、永久磁石電動機1
の電機子に供給される実効電圧は、それ以上増加しな
い。このような状態になったときに速やかに同期1パル
ス制御に切り替えることにより、電圧利用率を向上する
ことができる。
【0054】このとき、疑似正弦波の実効電圧を増加す
るためには、従来技術にあるように過変調モードの非同
期PWM制御を使用することも考えられる。しかし、過
変調モードの非同期PWM制御よりも同期1パルス制御
の方が、電圧利用率が高い。本実施の形態では、変調度
が1未満である非同期PWM制御から同期1パルス制御
に切替えが行われることにより、電圧利用率の更なる向
上が図られている。
【0055】非同期PWM制御から同期1パルス制御に
切り替えられる場合、u相デューティー値D、v相デ
ューティー値D、及びw相デューティー値Dのいず
れかが所定の期間、最大値DMAXに維持されたとき、
即ち、u相電圧v、v相電圧v、w相電圧vのパ
ルス間隔が、所定の期間、最小値t MINに維持され
たとき、非同期PWM制御から同期1パルス制御への切
替えが実行されることが好ましい。これにより、ノイズ
などの原因により、誤って同期1パルス制御への切替え
が行われることが防がれる。切替器29は、u相デュー
ティー値D、v相デューティー値D、及びw相デュ
ーティー値Dのいずれかが最大値D AXに維持され
ている期間を、MPU12に入力されるクロック信号C
LKのクロック数により検出する。
【0056】また、パルス間隔の最小値t MINは、
インバータ2に含まれるスイッチングトランジスタ8
u、8v、8w、9u、9v、9wのスイッチング時間
に応じて定められ、スイッチングトランジスタ8u、8
v、8w、9u、9v、9wのスイッチング時間の2倍
に定められることが好ましい。これにより、スイッチン
グトランジスタ8u、8v、8w、9u、9v、9wの
スイッチング能力で許容される最大の電圧利用率が達成
できる。
【0057】非同期PWM制御から同期1パルス制御に
切り替えられる場合、同期1パルス制御演算器28は、
同期1パルス制御に切り替えられた直後に永久磁石電動
機1の電機子に供給される3相電圧の電圧ベクトルを定
める必要がある。この電圧ベクトルは、下記のようにし
て定められることが好ましい。
【0058】同期1パルス制御演算器28は、非同期P
WM制御から同期1パルス制御に切り替えられる前にお
いて、永久磁石電動機1に供給された出力波の電圧ベク
トルのうち、(000)、(111)以外の最後の電圧
ベクトル(以下、「最終電圧ベクトル」という。)が何
であるかを判断する。ここで、電圧ベクトル(x
)は、u相電源線4u、v相電源線4v、及びw相
電源線4wの電位が電源電位Vdc、0電位のいずれで
あるかを示しており、x=0のとき、u相電源線4u
は0電位であり、x=1のとき、u相電源線4uは電
源電位である。同様に、x=0のとき、v相電源線4
vは0電位であり、x=1のとき、v相電源線4vは
電源電位であり、x=0のとき、w相電源線4wは0
電位でありx=1のとき、w相電源線4wは電源電位
である。例えば、非同期PWM制御から同期1パルス制
御に切り替えられる直前に、u相電源線4u、v相電源
線4vが、電源電位Vdcであり、w相電源線4wが0
電位であったときは、最終電圧ベクトルは、(110)
である。また、非同期PWM制御から同期1パルス制御
に切り替えられた時の電圧ベクトルが(000)であ
り、その前の電圧ベクトルが(110)であったときに
は、最終電圧ベクトルは(110)である。同期1パル
ス制御演算器28は、最終電圧ベクトルと、1相のみの
値が異なる切替電圧ベクトルを定め、u相電源線4u、
v相電源線4v、及びw相電源線4wの電位が、その切
替電圧ベクトルで指定された通りになるように、非同期
PWM制御から同期1パルス制御に切り替えられた直後
のスイッチング信号S pu、S nu、S pv、S
nv、S pw、及びS nwを生成する。このよう
にして、非同期PWM制御から同期1パルス制御に切り
替えられることにより、永久磁石電動機1の回転をスム
ーズにしながら、制御の切替えが実行される。
【0059】一方、同期1パルス制御から非同期PWM
制御への切替えは、永久磁石電動機1の回転数ωに応
答して行われる。インバータ2が同期1パルス制御によ
り制御されている間、切替器29は、永久磁石電動機1
の回転数ωを監視する。永久磁石電動機1の回転数ω
が減少して所定の回転数になったとき、切替器29
は、スイッチング指令Sを同期1パルススイッチング指
令Sから非同期PWMスイッチング指令Sに切り替
える。これにより、インバータ2の制御が同期1パルス
制御から非同期PWM制御に切り替えられる。
【0060】なお、本実施の形態の電動機制御システム
では、図1に示されているように、インバータ2に直流
電圧を供給する電圧源としてバッテリー3が使用されて
いるが、他の直流電源が使用されることも可能である。
しかし、本実施の形態の電動機制御システムは、電圧利
用率を高くすることができるため、供給可能な最大電圧
に制約があるバッテリー3が直流電圧の供給に使用され
る電動機制御システムにおいて特に有用である。
【0061】また、上述の電動機制御システムは、図4
に示されているように、誘導電動機1’の制御にも適用
可能である。この場合、回転子の位置θを測定するエン
コーダ11は、誘導電動機1’の回転子の回転周波数ω
を計測するエンコーダ11’に置換され、更に、MP
U12の動作が変更される。MPU12の動作には、す
べり周波数演算器33、加算器34、回転磁束位置算出
器35に相当する動作が追加される。
【0062】すべり周波数演算器33は、d軸電流i
と、q軸電流指令値i とからすべり周波数ωを算
出する。すべり周波数ωは、下記式:
【数3】 …式(4) により算出される。ここで、Rは、誘導電動機1’の
2次巻線(回転子巻線)の抵抗、Lは、誘導電動機
1’の2次巻線のインダクタンスである。すべり周波数
演算器33は、算出したすべり周波数ωを加算器34
に供給する。
【0063】加算器34は、回転周波数ωとすべり周
波数ωとの和ω+ωを回転磁界位置算出器35に
供給する。
【0064】回転磁界位置算出器35は、和ω+ω
を積分して、誘導電動機1’の回転磁界の位置θ’を算
出する。即ち、回転磁界位置算出器35は、 θ’=∫C(ω+ω)dt, …式(5) により、回転磁界の位置θ’を算出する。回転磁界位置
算出器35は、算出した回転磁界の位置θ’を3相−2
相変換器21と2相−3相変換器26とに供給する。3
相−2相変換器21は、供給された回転磁界の位置θ’
を使用して、u相電流i、v相電流i、及びw相電
流iをd軸電流i、及びq軸電流iに変換する。
2相−3相変換器26は、供給された回転磁界の位置
θ’を使用して、d軸電圧指令値v 、及びq軸電圧
指令値v をu相電圧指令値v 、v相電圧指令値
、及びw相電圧指令値v に変換する。
【0065】
【発明の効果】本発明により、電圧利用率がより高いイ
ンバータ制御技術が提供される。
【0066】また、本発明により、バッテリーを直流電
源とする電動機制御システムに適したインバータ制御技
術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による電動機制御システムの実
施の一形態を示す。
【図2】図2は、MPU12の動作を示すブロック図で
ある。
【図3】図3は、スイッチング信号S pu、S nu
の生成方法を示す。
【図4】図4は、本発明による電動機制御システムの実
施の一形態の変形例を示す。
【符号の説明】
1:永久磁石電動機 1’:誘導電動機 2:インバータ 3:バッテリー 4u:u相電源線 4v:v相電源線 4w:w相電源線 5u、5v、5w:電流検出器 6、7:電源線 8u、8v、8w、9u、9v、9w:スイッチングト
ランジスタ 10:平滑化コンデンサ 11、11’:エンコーダ 12:MPU 21:3相−2相変換器 22、24:減算器 23、25:PI制御器 24:減算器 27:非同期PWM演算器 28:同期1パルス制御演算器 29:切替器 30u:u相デューティーレジスタ 30v:v相デューティーレジスタ 30w:w相デューティーレジスタ 31u:u相アッパータイマー 31v:v相アッパータイマー 31w:w相アッパータイマー 32u:u相ローワータイマー 32v:v相ローワータイマー 32w:w相ローワータイマー 33:すべり周波数演算器 34:加算器 35:回転磁界位置算出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02P 7/63 302 H02P 5/408 C 21/00 H 6/02 371W Fターム(参考) 5H007 BB06 CA01 CB02 CB04 CB05 CC03 CC23 DA03 DA06 DB07 DC02 DC04 EA02 EA10 5H560 BB04 BB12 DA07 DB07 DC01 DC12 EB01 EC02 RR05 SS02 TT01 TT02 TT11 UA02 XA02 XA12 XA13 5H576 CC04 DD02 DD04 DD07 EE01 EE12 EE14 FF08 GG04 HA02 HB02 JJ03 JJ12 JJ17 JJ18 JJ24 LL07 LL22 LL41

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3相電動機と、 前記3相電動機に3相電圧を供給するインバータと、 制御装置とを備え、 前記制御装置は、下記ステップ群: (a)非同期PWM(Pulse width modulation)制御に
    より、矩形パルスで構成された3相の第1出力波を生成
    し、前記3相電圧として出力するステップ (b)前記矩形パルスのパルス間隔に応答して、前記3
    相電圧を、半周期あたり単一の矩形パルスを含んで構成
    される3相の第2出力波に切り替えるステップを前記イ
    ンバータが実行するように前記インバータを制御する電
    動機制御システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電動機制御システムに
    おいて、 前記非同期PWM制御の変調率は、1未満に定められた
    電動機制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電動機制御システムに
    おいて、 前記制御装置は、前記パルス間隔が、減少して所定の値
    になったときに、前記(b)ステップを前記インバータ
    に実行させる電動機制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電動機制御システムに
    おいて、 前記制御装置は、前記パルス間隔が、所定の間、所定の
    値に維持されたときに前記(b)ステップを前記インバ
    ータに実行させる電動機制御システム。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の電動機制
    御システムにおいて、 前記所定の値は、前記インバータに含まれるスイッチン
    グ素子のスイッチング速度に応じて定められた電動機制
    御システム。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の電動機制御システムに
    おいて、 前記制御装置は、 (c)前記非同期PWM制御において、前記3相電動機
    に供給された第1出力波の電圧ベクトルのうち、前記
    (b)ステップが行われる前の(000)、(111)
    以外の最後の電圧ベクトルである最終電圧ベクトルを判
    断するステップと、 (d)前記最終電圧ベクトルと、1相のみの値が異なる
    切替電圧ベクトルを定めるステップとを実行し、且つ、 (e)前記切替電圧ベクトルに対応して前記第2出力波
    を出力するステップを前記インバータに実行させる電動
    機制御システム。
  7. 【請求項7】 3相電動機に3相電圧を供給するインバ
    ータと、 制御装置とを備え、 前記制御装置は、下記ステップ群: (a)非同期PWM(Pulse width modulation)制御に
    より、矩形パルスで構成された3相の第1出力波を生成
    し、前記3相電圧として出力するステップ (b)前記矩形パルスのパルス間隔に応答して、前記3
    相電圧を、半周期あたり単一の矩形パルスを含んで構成
    される3相の第2出力波に切り替えるステップを前記イ
    ンバータが実行するように前記インバータを制御する電
    動機制御装置。
  8. 【請求項8】 インバータにより3相電動機に3相電圧
    を供給するための電動機駆動用インバータ制御方法であ
    って、 (a)非同期PWM(Pulse width modulation)制御に
    より、矩形パルスで構成された3相の第1出力波を生成
    し、前記3相電圧として出力するステップと、 (b)前記矩形パルスのパルス間隔に応答して、前記3
    相電圧を、半周期あたり単一の矩形パルスを含んで構成
    される3相の第2出力波に切り替えるステップとを備え
    た電動機駆動用インバータ制御方法。
  9. 【請求項9】 3相電動機に3相電圧を供給するインバ
    ータを制御するためのコンピュータプログラムであっ
    て、 (a)前記インバータに、非同期PWM(Pulse width
    modulation)制御によって矩形パルスで構成された3相
    の第1出力波を生成させ、前記3相電圧として出力させ
    るステップと、 (b)前記矩形パルスのパルス間隔に応答して、前記イ
    ンバータに、半周期あたり単一の矩形パルスを含んで構
    成される3相の第2出力波に前記3相電圧を切り替えさ
    せるステップとをコンピュータにより実行するためのコ
    ンピュータプログラム。
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