JPH1152364A - 反射型液晶表示素子 - Google Patents

反射型液晶表示素子

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JPH1152364A
JPH1152364A JP20598597A JP20598597A JPH1152364A JP H1152364 A JPH1152364 A JP H1152364A JP 20598597 A JP20598597 A JP 20598597A JP 20598597 A JP20598597 A JP 20598597A JP H1152364 A JPH1152364 A JP H1152364A
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crystal display
light
film
reflection
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JP20598597A
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Hajime Hiraki
肇 平木
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開口率が高く明るい、かつコントラストが高
く、色純度のよい多階調・多色表示の可能な高表示品位
の反射型液晶表示素子を提供する。 【解決手段】 光入射側に配置され、かつ画素電極及び
駆動回路が形成された透明な第1の絶縁性基板と、もう
一方表面に配置され、かつ光反射層および/またはカラ
ーフィルタ層および対向電極が形成された第2の絶縁性
基板と、第1および第2の絶縁性基板間に液晶を挟持し
た調光層を有する反射型液晶表示素子であって、前記第
1の絶縁性基板上でかつ調光層側に、光入射側から低反
射膜、絶縁膜、駆動電極の順に配置され、さらに、画素
電極が低反射膜の開口部に配置されていることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直視型であり、か
つバックライトを用いない反射型液晶表示装置に関し、
さらに詳しくはノートタイプのパーソナルコンピュータ
やワードプロセッサなどのオフィスオートメーション機
器、携帯情報端末などのパーソナルユースの情報機器、
各種映像情報機器及びゲーム機器などに好適な反射型液
晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は表示される情報の
種類、内容の高度化、多機能化により、フルカラー表示
で、より多階調・多色表示のディスプレイの開発が求め
られている。そして、従来より軽量薄型・低消費電力の
液晶表示装置として注目されている反射型液晶表示装置
においても、より多階調・多色表示の実現によって、そ
の低消費電力という利点を生かしつつ、より広い製品分
野への応用が可能となる。
【0003】例えば、TFT、MIMなどのアクティブ
素子により多階調・多色表示を可能とした反射型液晶表
示において、アクティブ駆動素子上に有機絶縁膜を塗布
し、その上に滑らかな凹凸の表面を有する反射電極を形
成した絶縁性基板と、透明電極及び吸収型カラーフィル
タを形成した対向側基板との間に、相転移型ゲスト−ホ
スト液晶を挟持した反射型液晶表示装置などが開発され
ている(S.Mitui,Y.Shiamada et al.,SID'92 pp437-44
0)。また、調光層としてツイスト配向したネマティック
液晶を用い、液晶素子の光入射側基板の上に位相補償板
及び偏光子を配置し、電圧印加による応答を偏光子によ
り検出するいわゆる一枚偏光子型TNモードなども開発
がされている(E.Sakai,H.Nakamura,K.Yoshida,Y.Ugai,
Hoshiden IDW'96 pp329-332)。これらの反射型液晶表
示素子は、通常、光入射側の絶縁性基板上に光吸収型カ
ラーフィルタを配置し、その対向側の基板にアクティブ
素子及び有機絶縁膜を介して光反射膜を形成している。
【0004】上記一枚偏光子型TN素子の場合、偏光子
及び光学位相補償板を通過して入射した光は吸収型カラ
ーフィルタ層、及び液晶による調光層を通過した後、光
反射膜にて反射され、再び液晶層、及び吸収型カラーフ
ィルタ層、光学位相補償板を通過した後、偏光子により
検出される。即ち、液晶層に電圧が印加されることで、
液晶分子の配向状態は変化し、それに応じて液晶を通過
した光は偏光状態が変化するため、偏光子により検出さ
れる光強度が変化することで多階調表示を可能としてい
る。また、RGB3原色吸収型カラーフィルタを光の通
過経路の間に設置することで多色表示を可能としてい
る。
【0005】また、上記の調光層として二色性色素を液
晶中に添加したゲスト−ホスト液晶を用いる液晶表示モ
ードについては、液晶の電界方向への配向に伴い配向方
向を変化させる二色性色素による光吸収・透過を利用す
るため、前記のような偏光子・光学位相補償板が不要で
あり、原理的に明るい表示が可能となる。
【0006】さらに、より明るい多階調・多色表示が可
能な反射型カラー液晶素子として、屈折率の異なる2種
類の誘電体薄膜を多層積層させることによる多重干渉を
利用してRGB3原色の分離を行う反射カラーフィルタ
を用いることで、光利用効率の高い明るい反射型カラー
液晶表示素子なども、特開平7−287115号公報に
開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記光
吸収型カラーフィルタを用いた表示の場合、光はカラー
フィルタを2回通過することにより、光利用効率が低下
する。また、光利用効率を上げるためにカラーフィルタ
の透過率の向上を図った場合、色純度の低下を招くとい
う問題点を有する。また、偏光子を用いる表示では偏光
子による光の吸収が加わるため、さらに表示は暗くな
る。即ち、多階調・多色表示が可能な反射型カラー液晶
表示素子を実現するためには、誘電体ミラー等による多
重干渉マイクロカラーフィルタを用いた表示が明るい表
示素子として有利である。また、駆動はTFT素子など
のアクティブ駆動素子を用いることが望ましい。
【0008】例えば、誘電体ミラーとして用いられるダ
イクロックミラーは、屈折率の異なる誘電体薄膜の多層
構造であり、その反射波長幅を広げ、反射効率を向上さ
せるためにはより多層化する必要があり、その膜厚は2
〜4μm程度必要となる。このため、誘電体ミラーをT
FT素子などのアクティブ素子と同一基板上に作りこむ
ことは困難である。また、表示面における文字の2重映
りなどの視差の問題を考慮した場合、誘電体ミラーによ
る反射型カラーフィルタは液晶素子内部に配置すること
が望ましい。
【0009】TFT素子などのアクティブ素子と誘電体
薄膜の多層構造による反射型カラーフィルタを用いて表
示素子を構成する場合、アクティブ駆動素子を形成した
透明な絶縁性基板を光入射側に、その基板の対向側に誘
電体ミラーを形成した絶縁性基板を配置することが必要
である。その場合、液晶素子に入射した光は、 Al、
Ta、Tiなどの比較的反射率の高い金属膜により構成
されたアクティブ駆動素子とそれに接続した信号配線及
び走査配線、補助コンデンサ部表面により反射される。
【0010】TFT素子をアクティブ駆動素子とした場
合、一画素における信号配線、走査配線、駆動素子、補
助コンデンサ部の面積比は約15〜20%程度必要であ
り、周囲光の反射を利用する反射型表示装置の場合、上
記部分の反射は視認性の大幅な低下を招く。また、屋外
などの周囲光の照度の強い場所にて使用する場合、上記
駆動部分などの光の反射は、色純度、視認性を大幅に低
下させるため、多色カラー表示の反射型液晶表示素子に
対して致命的な問題となる。
【0011】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであって、フルカラー表示を目指した高品位
の反射型液晶表示素子であって、特に、明るく多階調・
多色表示が可能な視認性の良い反射型表示素子を得るこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による請求項1記載の反射型液晶表示素子
は、光入射側に配置され、かつ画素電極及び駆動回路が
形成された透明な第1の絶縁性基板と、もう一方表面に
配置され、かつ光反射層および/またはカラーフィルタ
層および対向電極が形成された第2の絶縁性基板と、第
1および第2の絶縁性基板間に液晶を挟持した調光層を
有する反射型液晶表示素子であって、前記第1の絶縁性
基板上でかつ調光層側に、光入射側から低反射膜、絶縁
膜、駆動電極の順に配置され、さらに、画素電極が低反
射膜の開口部に配置されていることを特徴とする。
【0013】このように構成することにより、光入射側
(観察者側)の透明基板に、低反射膜(いわゆるブラッ
クマトリクス)上に無機絶縁膜を介してアクティブ駆動
素子、信号配線、走査配線、補助コンデンサなどの駆動
回路を配置でき、駆動素子、駆動回路部分表面での周囲
光による反射を抑え、コントラスト、色純度などの視認
性を向上させることが可能となる。
【0014】好ましくは、請求項2記載のように、前記
第1の絶縁性基板上に配置された低反射膜が、黒色顔料
もしくは黒色染料を混合した有機樹脂膜、多層の金属
膜、金属酸化膜のうち、少なくとも1つにより形成され
た膜であることを特徴とする。
【0015】このように低反射膜として有機樹脂膜を用
いることにより、スピンコート或いはロールコートと言
った比較的簡易かつ安価な手法で製膜することが可能と
なり、プロセスの簡略化を図ることができる。さらに、
多層の金属膜を用いることにより、より低反射化が可能
となる。また、金属酸化膜を用いることにより、薄い膜
厚にて作製可能であり、TFT基板表面の表面凹凸形状
の平坦化を図ることが可能となる。
【0016】好ましくは、請求項3記載のように、前記
第2の絶縁性基板上に配置され、屈折率の異なる誘電体
薄膜の多層構造による反射型カラーフィルタ、もしくは
有機樹脂のホログラフィックカラーフィルタにより、前
記光反射層およびカラーフィルタ層が形成されたもので
あることを特徴とする。
【0017】好ましくは、請求項4記載のように、前記
第2の絶縁性基板上に配置された光反射層の表面がフラ
ットな鏡面性または滑らかな凹凸を有する金属反射膜で
あることを特徴とする。
【0018】さらに、本発明による請求項5記載の反射
型液晶表示素子は、前記反射型液晶表示素子の光入射側
に少なくとも1枚の偏光板を配置し、前記基板間にツイ
スト配向したネマティック液晶を挟持した調光層を有す
ることを特徴とし、前記調光層により、良好なコントラ
ストが得られると共に、階調表示が容易である。
【0019】さらに、本発明による請求項6記載の反射
型液晶表示素子は、前記基板間に液晶と高分子または液
晶性高分子の混合体からなる光散乱および光透過を利用
した調光層、もしくは二色性色素を添加したゲスト−ホ
スト相転移型液晶を用いた調光層であることを特徴とす
る。前記前記調光層により、光散乱もしくは偏光板不要
による、より明るい表示が可能となる。
【0020】好ましくは、請求項7記載のように、請求
項5記載の偏光板と調光層との間に少なくとも1枚の光
学位相補償部材を配置することを特徴とし、このように
構成することにより、偏光子のみに係る構成に比べ、よ
り良好なコントラストが得られる。
【0021】好ましくは、請求項8記載のように、前記
反射型液晶表示素子の光入射側に光散乱性の光学部材が
配置されたこと特徴とし、このように構成することによ
り、液晶パネルの観察者側に光散乱効果を与えることが
でき、視認性の向上を図ることが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明を詳
細に説明する。 <実施形態1>本実施形態では、アクティブ駆動素子と
してTFT素子を用い、調光層として二色性色素を添加
した相転移型ゲスト−ホスト液晶を用いた反射型液晶表
示素子について説明する。該液晶表示素子の断面概略図
を図1に、駆動素子部分の拡大図を図2に示す。
【0023】まず、透明な絶縁性基板11上に低反射膜
として、CrOx(酸化クロム)膜12を約200Åに
なるように成膜し、レジストを用いたフォトリソグラフ
ィ法及びフッ化水素酸によるエッチング処理により、マ
トリクス状の開口部を開けた形状のパターンを作成し
た。CrOx膜は酸化クロムをターゲットとしてスパッ
タリングするか、もしくは酸化クロムを蒸着することに
より形成できる。また、Crをターゲットとするスパッ
タ法において、Cr蒸着の際に酸素ガスを所定の流量及
び圧力にて供給することで酸化反応を起こし、CrOx
膜としても形成できる。上記いずれの方法でも形成でき
るが、形成されたCrOx膜はCrO2、Cr25、C
512では黒色を呈し、Cr25では暗緑色、CrO5
では青色を呈する。周囲光の反射を利用する反射型液晶
表示素子の場合、低反射膜の色味については、ブラック
マトリクスのように無彩色に近い色とすることが望まし
い。
【0024】また、低反射膜の膜厚はその材料に何を用
いるかによって異なってくるが、本実施形態のようなC
rOx膜では、200〜1000Åであればよく、例え
ば、カーボン粒子を含有したアクリル系樹脂膜、ポリカ
ーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂などの有機樹脂膜
では1μm程度あればよく、これらの膜厚は所望の反射
率、好ましくは380〜780nmの波長範囲で反射率
3%(Y値)以下を得られるように、適宜設定すべきで
ある。
【0025】次に、絶縁膜13としてSiO2膜を約3
000Åの膜厚になるように成膜し、この上に通常の方
法にてTFT素子16を作成した。さらに、TFT素子
の一方の端子(ドレイン端子)に接続するように、IT
O膜(膜厚3000Å)をスパッタ成膜した後、パター
ンニングを行い、その後、TFT素子およびITO膜上
に、膜厚が約3μmになるように紫外線硬化型アクリル
樹脂18をスピンコートにより成膜した。紫外線照射に
よって樹脂を硬化した後、透明画素電極とTFT素子を
接続するためのコンタクトホールを、パターンニングに
よりアクリル樹脂に設けた。
【0026】前記アクリル樹脂上に、ITO(インジウ
ムスズ酸化物)膜17を膜厚約3000Åにてスパッタ
成膜し、画素形状にパターンニングした。この画素は画
素と画素の間のリークを防止するため、隣接する画素間
のギャップを3μm開けてパターン化している。しか
し、従来のアクリル樹脂による層間膜のないTFT素子
にて必要とされた(信号遅延及び液晶分子配向の乱れの
原因となる配線と画素電極間に蓄積される浮遊容量を軽
減するため)画素と信号配線や走査配線との間の横方向
のギャップ3μm程度を、本実施形態による素子構造で
はアクリル樹脂の膜厚にて縦方向にて設けているため、
画素電極の形状は信号配線や走査配線に重なるように設
計できる。このため、配線と画素電極の間のギャップは
理論上必要なくなり、本発明によるTFT素子基板は約
85%の高い開口率となった。
【0027】次に、対向側の絶縁性基板21上に光吸収
層としてSi膜22を成膜し、その上にSiO2(屈折
率n=1.4)とTiO2(n=2.4)との屈折率の
異なる2種類の金属酸化膜の多層構造による特定波長反
射型カラーフィルタ23を、RGB3原色の反射スペク
トルを持つようにピクセル化して形成した。前記カラー
フィルタの上に、ITO膜24を膜厚約3000Åにて
スパッタ成膜し、コモン電極を形成した。
【0028】TFT素子基板11とカラーフィルタ基板
21には、各々ポリイミド系配向膜(サンエバー15
0:日産化学社製)19を膜厚約600Åになるように
スピンコートにて塗布・焼成により成膜した。
【0029】次に、液晶分子がツイスト配向するように
各々の基板にラビング処理を施し、ギャップ材(PB−
45:日本電気硝子社製)を散布した後、熱硬化型シー
ル材(ストラクトボンド:三井東圧化学社製)を介して
張り合わせ、セル厚4.5μmの液晶セルを作った。液
晶セル中に封入する混合物として、液晶(ZLI23
2:メルク社製)にカイラル物質(S−811:メルク
社製)を液晶に対して4.5重量%混合し、黒色を呈す
るように混合した二色性色素(S−497、M−61
8、Y−710:三井東圧製)を、液晶に対して2.5
重量%溶解させたものを真空注入法により液晶セルに注
入した。
【0030】このようにして得られた反射型液晶パネル
は、電界が印加されていない時、二色性色素の吸収によ
り黒く着色して見える。全画素に実効電圧5V程度の電
界を印加すると、液晶分子及び二色性色素分子は電界方
向に沿って立ち上がり、対向基板上のダイクロイックミ
ラーによる光が反射されて明るく見える。ただし、ダイ
クロイックミラーは基本的に鏡面体であるため、そのま
までは表示素子としての視認性が乏しい。本実施形態で
は、光入射側の基板上の樹脂中に微粒子を分散させた散
乱膜を配置することで表示素子としての性能を確かめ
た。
【0031】本実施形態におけるCrOxは、図3に示
すように可視感度を有する波長380〜780nmの範
囲内で、CrOxは膜厚約200Åにて、反射率約0.
5%〜3%(Y値)程度であり、周囲光の配線、駆動素
子部分での反射を大幅に低減できるため、黒表示の際に
表示が配線表面の反射により白っぽくなる現象を抑え、
コントラストを向上できることが分かった。
【0032】本実施形態ではTFT素子基板上に形成す
る低反射膜としてCrOxを用いたが、TaNなどの金
属酸化膜、金属窒化膜、或いは黒色顔料又は黒色染料を
添加したアクリル系有機樹脂においても、同様の効果が
得られた。但し、反射率及び膜厚の面から金属膜が好ま
しく、さらに、反射率の面からCrOxが最も好まし
い。
【0033】また、図4に本実施形態による液晶パネル
の明状態(ON状態)での赤、緑、青各色の反射スペク
トル特性を示し、図5には比較例として、TFT基板に
低反射を設けない場合の液晶パネルの明状態(ON状
態)での赤、緑、青各色の反射スペクトル特性を示す。
図4と図5との比較より分かるように、図5ではバスラ
イン及び素子部分の金属膜の反射により、RGBの各色
のスペクトルに余分な反射を生じ、色純度の低下を招い
ていることがわかった。すなわち、本実施形態によれ
ば、色純度は大幅に向上した。
【0034】さらに、図6は前記図4及び図5にかかる
各々の液晶パネルの色再現領域を示したCIE色度図で
ある。この結果によれば、低反射膜を設けた液晶パネル
は、低反射膜を設けない液晶パネルより色再現領域を示
す三角形が大きく、約2倍程度であることが分かった。
【0035】<実施形態2>次に、本発明の第2の実施
形態として、アクティブ素子としてMIM素子を用いた
反射型液晶表示素子の断面概略図を図7に、駆動素子部
分の拡大図を図8に示す。まず、実施形態1と同様に、
透明な絶縁性基板11上にCrOxからなる低反射膜1
2を作成した。次に、SiO213を3000Åの膜厚
になるように絶縁膜を成膜し、この上に、通常の方法に
てMIM素子31を作成する。
【0036】次に、実施形態1と同様に紫外線硬化型の
アクリル樹脂18を膜厚1μmとなるようにスピンコー
トにて成膜する。紫外線照射によって樹脂を硬化した
後、透明画素電極とMIM素子を接続するためのコンタ
クトホールをパターンニングによりアクリル樹脂に開け
た。この樹脂上にITO(インジウムスズ酸化物)膜1
7を膜厚約3000Åにてスパッタ成膜し、画素形状に
パターンニングした。
【0037】対向基板21側には、実施形態1と同様
に、Si膜22およびRGB反射カラーフィルタ層23
を形成し、この上にITO膜24を成膜し、パターンニ
ングすることで画素電極を形成した。素子基板、対向基
板にポリイミド系配向膜(サンエバ150:日産化学社
製)19を膜厚600Åにてスピンコートして成膜し、
ツイスト配向するようにラビング処理をした後、ギャッ
プ材(PB−45:日本電気硝子社製)を散布し、シー
ル材(ストラクトボンド:三井東圧化学社製)を介して
貼り合わせて液晶セルを作成した。液晶材料、二色性色
素材料として、実施形態1で用いたものと同じものを用
いて注入した。
【0038】このように作製したMIM素子を用いた反
射型液晶表示素子は、信号データ線及び駆動素子部分で
の反射光を抑えることができた。配線部分に低反射膜の
無い場合、コントラスト(白表示の場合の反射率/黒表
示の場合の反射率)が4であったが、ブラックマトリク
スを設けることで、コントラストを5.5に向上するこ
とができた。
【0039】本発明は、液晶モードとして二色性色素を
添加した相転移型ゲスト−ホスト液晶を用いたが、その
他の調光層としてツイストネマティック液晶を用い、か
つ入射側基板上に一枚の偏光子を配設した一枚偏光子型
TNモードや、調光層として液晶と高分子又は液晶性高
分子を用いたPDLC(Polymer Disper
sed Liqiud Crystal)モードなどを
用いた反射型液晶表示素子についても適用できることは
言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上、述べたように本発明によれば、光
入射側(観察者側)にアクティブ駆動素子を形成した素
子基板を、対向側に誘電体薄膜の多層構造などによる多
重干渉反射型カラーフィルタを配置する構成の反射型液
晶表示素子にて、素子基板上の駆動素子、信号配線、走
査配線、補助コンデンサなどを低反射膜(観察者側から
見て)下に形成することで、周囲光によるいわゆる映り
込みをなくし、コントラストの向上、色純度の向上によ
る高表示品位の反射型液晶表示素子を得ることが可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の液晶表示素子の構造断面図であ
る。
【図2】実施形態1の駆動素子部の構造断面図である。
【図3】実施形態1による低反射CrOx膜の分光反射
特性のグラフ(Al基準)である。
【図4】実施形態1による液晶パネルの明状態(ON状
態)での赤、緑、青各色の反射スペクトル特性図であ
る。
【図5】TFT基板に低反射を設けない比較例による液
晶パネルの明状態(ON状態)での赤、緑、青各色の反
射スペクトル特性図である。
【図6】図4及び図5にかかる各々の液晶パネルの色再
現領域を示したCIE色度図である。
【図7】実施形態2の液晶表示素子の構造断面図であ
る。
【図8】実施形態2の駆動素子部の構造断面図である。
【符号の説明】
11、21 絶縁性基板 12 低反射ブラックマトリクス 13 無機絶縁膜 14 走査配線 15 補助コンデンサ 16 TFT駆動素子 17 画素電極 18 アクリル樹脂膜 19 配向膜 22 光吸収層 23 反射カラーフィルタ層(RGB) 24 対向電極 31 MIM駆動素子 32 走査配線 33 無機絶縁膜 41 液晶層 42 液晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/137 500 G02B 1/10 A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光入射側に配置され、かつ画素電極及び
    駆動回路が形成された透明な第1の絶縁性基板と、もう
    一方表面に配置され、かつ光反射層および/またはカラ
    ーフィルタ層および対向電極が形成された第2の絶縁性
    基板と、第1および第2の絶縁性基板間に液晶を挟持し
    た調光層を有する反射型液晶表示素子であって、前記第
    1の絶縁性基板上でかつ調光層側に、光入射側から低反
    射膜、絶縁膜、駆動電極の順に配置され、さらに、画素
    電極が低反射膜の開口部に配置されていることを特徴と
    する反射型液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 前記第1の絶縁性基板上に配置された低
    反射膜が、黒色顔料もしくは黒色染料を混合した有機樹
    脂膜、多層の金属膜、金属酸化膜のうち、少なくとも1
    つのものにより形成された膜であることを特徴とする請
    求項1記載の反射型液晶表示素子。
  3. 【請求項3】 前記第2の絶縁性基板上に配置され、屈
    折率の異なる誘電体薄膜の多層構造による反射型カラー
    フィルタ、もしくは有機樹脂のホログラフィックカラー
    フィルタにより、前記光反射層およびカラーフィルタ層
    が形成されたものであることを特徴とする請求項1記載
    の反射型液晶表示素子。
  4. 【請求項4】 前記第2の絶縁性基板上に配置された光
    反射層の表面がフラットな鏡面性または滑らかな凹凸を
    有する金属反射膜であることを特徴とする請求項1記載
    の反射型液晶表示素子。
  5. 【請求項5】 前記反射型液晶表示素子の光入射側に少
    なくとも1枚の偏光板を配置し、前記基板間にツイスト
    配向したネマティック液晶を挟持した調光層を有する請
    求項1〜4のいずれかに記載の反射型液晶表示素子。
  6. 【請求項6】 前記基板間に液晶と高分子または液晶性
    高分子の混合体からなる光散乱および光透過を利用した
    調光層、もしくは二色性色素を添加したゲスト−ホスト
    相転移型液晶を用いた調光層であることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の反射型液晶表示素子。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の偏光板と調光層との間に
    少なくとも1枚の光学位相補償部材を配置することを特
    徴とする反射型液晶表示素子。
  8. 【請求項8】 前記反射型液晶表示素子の光入射側に光
    散乱性の光学部材が配置されたこと特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の反射型液晶表示素子。
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