JPH11504035A - 糖により安定化されたガラス相の組成物 - Google Patents

糖により安定化されたガラス相の組成物

Info

Publication number
JPH11504035A
JPH11504035A JP8532283A JP53228396A JPH11504035A JP H11504035 A JPH11504035 A JP H11504035A JP 8532283 A JP8532283 A JP 8532283A JP 53228396 A JP53228396 A JP 53228396A JP H11504035 A JPH11504035 A JP H11504035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amorphous
composition
sugar
water
amorphous phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP8532283A
Other languages
English (en)
Inventor
フランクス,フエリツクス
オーフレツト,アンソニー・デイビツド
オールダス,バリー・ジヨン
Original Assignee
インヘイル・セラピユーテイツク・システムズ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by インヘイル・セラピユーテイツク・システムズ filed Critical インヘイル・セラピユーテイツク・システムズ
Publication of JPH11504035A publication Critical patent/JPH11504035A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/06Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
    • A61K47/26Carbohydrates, e.g. sugar alcohols, amino sugars, nucleic acids, mono-, di- or oligo-saccharides; Derivatives thereof, e.g. polysorbates, sorbitan fatty acid esters or glycyrrhizin

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 非晶質形態の水溶性または水膨潤性物質を含有する非晶質過冷却ガラス相を有する組成物において、結晶質水和物として存在することの可能な糖が、該非晶質相をそれからの結晶化により脱水してそれにより残留非晶質相のガラス転移温度を高めるための薬剤として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】 糖により安定化されたガラス相の組成物 本発明は、過冷却非晶質形態の水溶性または水膨潤性物質からなる非晶質相( amorphous phase)を含有する組成物に関する。 ガラスは、非常に高い粘度即ち少なくとも1012Pa.sを有する過冷却液体 と定義される。普通、ガラスは、粉末に粉砕または微粉砕され得る均質で透明な 脆い固体の外観を呈する。ガラスにおいて、拡散過程が、1年当たり数ミクロン のような極めて低い速度にて起こる。1つより多い反応性部分を含む、拡散が制 限された化学的または生化学的変化は、厳しく阻止される。 ガラス転移点温度Tgとして知られている温度より高い温度において、粘度は 急速に落ちそしてガラスはゴム(ゴムもまた過冷却液体である。)に変わり、次 いで変形可能な可塑物に変わり、しかして該可塑物は更に高い温度において可動 性流体に変わる。本発明は、親水性で水溶性または水膨潤性であり、従って水が 可塑剤として作用するガラス形成性物質に関する。多くの親水性物質(モノマー およびポリマーの特質の物質の両方共)は、非晶質高分子に特有なガラス/ゴム 転移を示す非晶質 状態として存在するするかまたは該状態に転化され得る。それらは十分明確なガ ラス転移温度Tgを有し、しかして該Tgはガラス形成性物質の分子量および分子 複雑度に左右される。Tgは、希釈剤の添加により降下される。水は、すべての かかる親水性物質にとっての万能可塑剤である。それ故、ガラス/ゴム転移温度 は、水または水溶液の添加により調節可能である。 ある形態の糖を賦形剤として製薬組成物中に混入することは周知である。液体 状態から凍結乾燥または蒸発乾燥によって99%以上の水を除去することにより 希薄水溶液から乾燥生成物に転化される不安定な生物学的物質を含有する組成物 中に糖を混入することも周知である。 EP−A−383569(パフラ: フランクスおよびハットレー)は、種々 の炭水化物が生物学的生成物を乾燥中のおよびその後の劣化に対して安定化する 能力があり、但しそれらの製剤が、乾燥生成物が分配および貯蔵中暴露される最 大温度より十分高いガラス転移温度を有する非晶質ガラスになるよう低残留湿分 典型的には2重量%まで乾燥されることを条件とするということを教示する。ガ ラス状態は単離された酵素のようないわゆる不安定な生成物の長期安定性を保証 する、ということ が示されている。 炭水化物のような結晶化可能な水溶性物質が非晶質のガラス(ガラス転移温度 より低い)またはゴム(ガラス転移温度よりいくぶん高い)を形成する時(いず れの場合も、いくらかの湿気を含む。)、その組成物は過冷却液体でかつ過飽和 溶液である。即ち、それは、結晶化が始まり得る温度より低く冷却されかつ飽和 溶液より高い濃度の結晶化可能な物質を含有する。熱力学の点から、かかる非晶 質組成物は、平衡固体即ち結晶質固体状態に関して非平衡状態である。 それ故、非晶質のガラス質物質例えばガラス質炭水化物は、その見掛けの長期 の実在について、結晶化の低い可能性および結晶化の低い速度に頼る。混合物の 現実のガラス温度はとりわけその化学組成および残留湿分に依存し、しかして水 はガラス温度を降下させる可塑剤として作用する。熱への暴露によりまたは生成 物中への湿気の偶然の移行の結果としてガラス温度が越えられる場合はいつでも 、炭水化物賦形剤は、結晶化による不可逆な相分離の傾向になり得る。結晶化が 起こる場合、残留非晶質相はその際その他の成分および湿気から構成されて、ガ ラス温度の大きい降下をもたらすことになる。 かくして、2%のカルシトニン遺伝子関連蛋白質、95%のラクトース賦形剤 および3%の残留湿気を含有する凍結乾燥された全体的に非晶質の製剤は、40 ℃のガラス温度を有することが分かった。該製剤がこの温度より高く加熱された 時、ラクトースは急増的に結晶化し、40%の蛋白質および60%の水から構成 された溶液相を残した。生じた製剤は今や−40℃より低いガラス温度(該溶液 相の)を示し、そして周囲温度におけるその化学的安定性およびその生物学的活 性を喪失していた。 本発明は、非晶質固体製剤からの或る糖の結晶化を用いて該製剤のガラス温度 を上昇させそして従って該製剤の有用な貯蔵安定性を向上させる。 本発明は、水分子がいわゆる結晶水として結晶格子中に含まれている水和形態 にて結晶化することのできる糖を必要とする。一般に、かかる結晶形態は化学量 論量の水を含有し、従ってかかる結晶において水分子対糖分子の比率は一定値を 有する。 かかる結晶化が、水を組成物の残余である非晶質相から取り去りしかも該相の ガラス転移温度を上昇させる程度までそうするために利用され得る、ということ を我々は認識した。 従って本発明は、結晶質水和物として存在することの可能な 糖の使用であって、非晶質形態の水溶性または水膨潤性物質を含有しかつ湿気も 含有する非晶質過冷却相を有する組成物における、該非晶質相をそれからの結晶 化により脱水してそれにより残留非晶質相のガラス転移温度を高めるための薬剤 としての上記使用を提供する。 水和物として結晶化することの可能なこの糖は、“水和可能な糖”と称される 。それは、ガラス転移温度を5℃またはそれ以上、可能的に10℃またはそれ以 上上昇させるよう働き得る。 結晶化が起こる時、結晶中に捕縛されない湿気は、残留非晶質相の一部となる 。従って、組成物中の水和可能な糖の量は、水の高割合を取り去りそしてそれに より結晶化前の組成物のガラス温度と比較して上昇されたガラス温度を有する残 留非晶質相を達成するのに十分多くあるべきである。 水和可能な糖の量は、水のすべてを水和物の結晶中に取り込むのに適切であり 得る。その代わりに少量の水が残留非晶質相中に残存し得、しかし組成物の総水 分に関して該糖の量は非晶質相の重量百分率として表された非晶質相の水分(も しあるなら)が全体の組成物の重量百分率として表された全体の組成物の総水分 よりも小さい百分率となるような量である、ことが一 般に要求される。 代数学的に表すと、かかる組成物は、総質量mおよび総水分wを有する。糖の 結晶化後、残留非晶質相は質量m′を有しそしてこの相は水分w′を有し、しか して該水分は非晶質相の百分率として である。 この百分率は、総組成物の百分率としての総水分即ち より小さい。 処方物中に混入すべき水和可能な糖の適当な最小量は、結晶化前の水分の推定 値および結晶質水和物中の糖対水の比率からの算出により求められ得る。結晶化 前の組成物の水分があまりにも高い場合、これを組成物の一層効果的な乾燥によ り低減させることが必要であり得る。 好ましくは、水和可能な糖の量は、組成物から湿気のすべてを捕縛するために 理論的に要求される量を越える。このような 場合、湿気に関して水和可能な糖の量は、結晶中の糖分子対水分子の化学量論量 の比率を越えるべきである。 水和可能な糖の要求される最小量はこの糖の特質および乾燥前の湿分に左右さ れるけれども、水和可能な糖の量(その無水形態として算出して)は総組成物の 少なくとも30重量%、可能的に少なくとも50重量%である場合がしばしばあ る。 非晶質相のガラス転移温度が水和可能な糖の結晶化により上昇された組成物は 、本発明の更なる側面を成す。本発明のこの側面は、非晶質形態の水溶性または 水膨潤性物質からなる非晶質過冷却相を含有する組成物であって、該非晶質相が 少なくとも20℃はるかに良好には少なくとも30℃のガラス転移温度を有し、 該非晶質相が結晶質糖水和物と一緒に存在し、しかも組成物の総水分に関して該 糖の量は非晶質相の重量百分率として表された非晶質相の水分(もしあるなら) が全体の組成物の百分率として表された全体の組成物の総水分よりも小さい百分 率となるような量である上記組成物と定められ得る。 本発明による水和可能な糖の結晶化は、そうでなければ(即ち、結晶化前)所 望より低い例えば20℃より低いガラス転移温度を有する組成物において利用さ れ得る。結晶化は、好まし くは、25℃より高い一層好ましくは30℃より高いまたは40℃さえ越える温 度にガラス転移温度を上昇させるために利用される。60℃以上のガラス転移温 度が、本発明でもって達成され得る。 本発明のこの適用は、欧州出願公報520748に開示されているような、乾 燥されるべき溶液が熱ガス流中に噴霧される噴霧乾燥処理操作により乾燥が行わ れるとき用いられ得る。それはまた、真空乾燥のような他の乾燥方法について用 いられ得る。 従って、一つの側面において、本発明は、非晶質形態の水溶性または水膨潤性 物質からなる非晶質のガラス質過冷却相であってしかも少なくとも20℃一層良 好には少なくとも30℃または40℃のガラス転移温度を有する該非晶質相を含 有する組成物を製造する方法であって、結晶質水和物として存在することの可能 な糖を含有する水溶液を用意し、該溶液を乾燥して残留湿分を有する過飽和非晶 質組成物を形成させ、そして残留非晶質相が残されるように該糖を該過飽和組成 物から結晶質水和物として結晶化させる工程からなり、しかも組成物中の該糖の 量は乾燥後の組成物の総水分に関して該糖水和物の結晶化が水 を該非晶質相から除去してその中の水の百分率含有量を低減するのに十分である 上記方法を提供する。 無論、本発明は、このようにして、初期乾燥が20℃より高いガラス転移温度 を達成するときでさえガラス転移温度を上昇させるために利用され得る。その際 、水和物としての糖の結晶化による非晶質相からの水の取去りは、ガラス転移温 度の更なる上昇を起こす。 ガラス転移温度の達成は、ガラス質の非晶質状態の組成物がその場合分配およ び貯蔵中一層高い周囲温度例えば暑い気候への暴露を許容し得る故望ましい。 組成物における結晶化の程度は周囲温度の増大に暴露されるとき増大すること が可能であり、何故なら一層高い温度は結晶化速度を増大させるからである。 本発明はまた、非晶質ガラス相を有する乾燥組成物が湿気に暴露されるかまた は暴露され得ることが予知されるとき、組成物中への湿気の移行に対する保護を 与えるために用いられ得る。 本組成物は、いくらかの非晶質状態の結晶化可能な糖を含有するよう、処方さ れそして乾燥される。万一湿気が組成物に入ってガラス転移温度を貯蔵温度より 低い温度まで下げる(また は下げる傾向にする)場合、この湿気は水和可能な糖の(更なる)結晶化により 捕縛され、それによりガラス転移温度を維持する(または低下を制限する)。こ のことは、引き続く加工中例えばペレット化またはタブレット化の助けでもって の別の生成物中への混入中水または水蒸気への暴露を受けることが要求される組 成物において、同様に有用であり得る。 従って、別の側面において、本発明は、非晶質形態の水溶性または水膨潤性物 質からなる非晶質のガラス質過冷却相であってしかも少なくとも20℃一層良好 には少なくとも30℃のガラス転移温度を有する該非晶質相を含有する組成物を 製造する方法であって、結晶質水和物として存在することの可能な糖を含有する 水溶液を用意し、該溶液を乾燥して残留湿分を有する過飽和非晶質組成物を形成 させ、そして可能的に該糖の一部を該過飽和組成物から結晶質水和物として結晶 化させ、次いでかかる組成物を湿気に暴露して取り扱うかまたは貯蔵し、しかも この取扱いまたは貯蔵中吸収された少なくともいくらかの湿気を非晶質組成物か らの該糖水和物の結晶化により除去する工程からなる上記方法を提供する。 本発明の開発の際、糖水和物の結晶化(または存在する湿気 の量により制限された部分的結晶化)は、乾燥組成物を結晶成長を開始させる手 段特に糖水和物の種晶と接触させることにより誘発され得るということが見出さ れた。 乾燥組成物にその表面と接触するよう添加される種晶は、非晶質ガラス内に形 成されて既に埋められていることのあり得る小さい結晶核よりも効果的に結晶成 長を誘発するように思える。 水和物として結晶化することの可能な糖は、本発明に必須である。結晶質糖水 和物は一般に安定であるべきであり、即ちその結晶水を20℃において保持すべ きであり、そして好ましくは少なくとも30℃または40℃までの温度において 安定であるべきである。二水和物および多水和物が、一水和物(比較的小さい割 合の水を捕縛する。)よりも好ましい。しかしながら、一水和物は、特に乾燥後 の残留水分が低いとき、有用であり得る。 結晶質水和物を形成する糖は次のものを含むが、しかしそれらに制限されない 。即ち、 α,α−トレハロース・2H2O β,β−トレハロース・4H2O メリビオース・2H2O メレチトース・2H2O ラフィノース・5H2O マンノトリオース・3H2Oおよび スタキオース・4H2O 本発明による組成物において、結晶化が起こった後実質的部分の(残留)非晶 質相を形成する水溶性または水膨潤性物質が存在しなければならない。それは、 結晶質水和物を形成するがしかし非晶質状態にある同じ糖により全体的にまたは 部分的に与えられ得る。 しかしながら、該組成物の非晶質相は、水和結晶状態にて存在しない(少なく とも、10℃ないし50℃の温度においてそのような状態で存在しない。)ガラ ス形成性物質を含有し得る。かかる物質は、炭水化物例えばマルトトリオースで あり得る。それは、ソルビットまたは化学的に変性された炭水化物のような炭水 化物誘導体であるポリヒドロキシ化合物であり得る。 結晶質糖水和物が二水和物または多水和物にあるとき、該組成物の非晶質相は 、一水和物として存在するガラス形成性物質例えば糖を可能的に含有し得る。 ガラス形成性物質の別の重要なクラスは、ポリビニルピロリ ドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミンおよびアルブミンのような水溶 性または水膨潤性の合成または天然ポリマーである。ここで、Tgは、分子量の 関数である。ガラス形成性物質のこれらのクラスの両方共、本発明に適合し得る 。 特に用いられ得るガラス形成性物質の一群は、米国特許3,300,474に 記載されておりそしてファルマシア社により登録商標“フィコール(Ficol l)”下で販売されている糖コポリマーである。この米国特許は、それらの物質 を、それら自体炭水化物でない二官能性基にエーテル橋を通じて結合されたシュ クロース残基を含有しかつ分子量5,000〜1,000,000を有すると記 載している。かかる基は、2個、3個またはそれ以上の炭素原子しかし普通10 個より多くない炭素原子のアルキレンであり得る。該二官能性基は、糖残基を一 緒に連結するよう働く。これらのポリマーは、例えば、糖とハロヒドリンまたは ビスエポキシ化合物との反応により作られ得る。 組成物は、水和結晶状態にて存在し得ない実質的割合のガラス形成性物質(例 えば、組成物の少なくとも25重量%)を水和可能な糖と一緒に含有する、こと がそれ故可能である。この 水和可能な糖のいくらかが結晶化後非晶質形態で残存することは可能であるが、 しかし必ずしもそうとは限らない。 組成物が結晶化後残存する非晶質相にて水溶性物質を含有する場合、糖水和物 の結晶はガラス質の非晶質相中に埋められ、また非常に小さいと予期され得る。 組成物が水膨潤性しかし水不溶性の物質から成る非晶質相を有する場合、糖水 和物の結晶はこの物質の表面において形成し、そしてそれから脱離可能であり得 ると予期され得る。 本発明の特徴を有する組成物は、周囲温度において普通不安定である物質を安 定な形態にするために利用され得る。それ故、非晶質相は、1種またはそれ以上 の不安定である物質をこれらの物質の貯蔵安定性を改善するよう含有し得る。 貯蔵について安定化されるかかる物質は、潜在的に、反応性種の拡散に依存す る化学反応を通常受ける傾向にある広範な物質のいずれでもあり得る。 本発明が適用可能である物質の一つのカテゴリーは、蛋白質およびペプチド( 糖蛋白質のようなそれらの誘導体を含めて)である。かかる蛋白質およびペプチ ドは、次のもののいずれかであり得る。即ち、酵素、輸送蛋白質例えばヘモグロ ビン、免 疫グルブリン、ホルモン、血液凝固因子および薬理学的に活性な蛋白質またはペ プチド。 本発明が適用可能である物質の別のカテゴリーは、ヌクレオシド、ヌクレオチ ド、ジヌクレオチド、オリゴヌクレオチド(例えば、4個までのヌクレオチドを 含有する)およびまた酵素補因子(これらはヌクレオチドであろうとなかろうと )からなる。酵素基質は一般に、本発明が適用され得る物質である。 本発明はまた、非晶質形態にて存在する合成有機化合物の貯蔵に適用され得る 。製薬例えばある抗生物質として有用でかつ蛋白質、ペプチド、ヌクレオシドま たはヌクレオチドでない多数の合成化合物は、非晶質形態(貯蔵中の安定化から 有益性を得り得る。)にてのみ作られてきた。 安定化および貯蔵のための物質は、天然源即ち動物、植物、真菌または細菌源 から単離され得、あるいは人工培地における発酵によって成長された細胞により 産生されそして該細胞から単離され得る。かかる細胞は、遺伝学的に形質転換さ れた細胞であってもなくてもよい。 該物質は、少なくともガラス形成性物質中への混入のために用いられ得る希薄 溶液を形成する程度まで水溶液中に可溶であ る必要があり、その代わりに該物質は水溶液中に分散可能でもよい。 本発明は、反応性の系の1種より多い成分をガラス中に貯蔵するために用いら れ得る。このことは、例えば検定または診断キットにおいて、一緒に用いられる ことが要求される物質とって有用であり得る。 かかる物質を単一ガラス質製剤として貯蔵することは、それらを最終的使用に とって好都合な形態にて提供する。例えば、検定が基質または補因子と酵素との 組合わせを要求する場合、2種または3種すべてが所要濃度比にてガラス中に貯 蔵され得そして検定における使用のために準備されているものになり得る。 複数種の物質が貯蔵される場合、それらは水溶液にて一緒に混合されそして次 いでガラス中に一緒に混入され得る。その代わりに、それらは個々に別々のガラ ス中に混入され得、そして次いで一緒に混合される。 複数種の物質が単一組成物 −固体の(見掛けの)混合物として一緒に物理的 に混合された2種のガラスであり得る− として貯蔵されるとき、該物質の1種 またはそれ以上は蛋白質、 ペプチド、ヌクレオシド、ヌクレオチドまたは酵素補因子であり得る。該物質は 比較的単純な種であり得ることも可能である。例えば、標準的検定処理操作は、 ピルビン酸塩およびNADHが一緒に存在することを要求し得る。両方共、許容 され得る安定性でもって単独で貯蔵され得る。しかしながら、水溶液にて一緒に される時それらは反応し始める。ガラス状態にて所要割合で一緒にされる場合、 それらは反応せずそしてそのガラスは貯蔵され得る。 別の可能であることは、貯蔵される物質が成育可能な生物学的細胞からなり得 ることである。得られる組成物はその場合該細胞を仮死状態で含有し得、そして 成育可能な細胞は貯蔵から回復され得る。貯蔵可能な状態に置かれ得る細胞は、 好ましくは、単細胞として存在し即ち単細胞有機体または個々の未分化細胞とし て培地中にある細胞のいずれかである。特に、これらの細胞は、天然から単離さ れ得るかまたは遺伝学的に形質転換された細菌を含めて実験室もしくは工業用の 細菌の菌株であり得る細菌培養物であり得る。該細胞は、特に酵母しかしまた他 の真菌培養物を含めて、真核細胞であり得る。やはりまた、それらの細胞培養物 は、天然の分離菌株または遺伝学的に形質転 換された菌株を含めて発酵により生成された実験室もしくは工業用の培養物であ り得る。 WO87/187は、トレハロースの結晶質水和物の形成は指摘されていない けれども、物質がトレハロースを用いて安定化され得るということを提案してい る。それが、組成物中に存在しかつガラスを形成することが可能である唯一の物 質としてのα,α−トレハロース(またはトレハロースのいずれかの形態)に頼 ることなく果たされるのは、本発明の特徴である。例えば、組成物は、いくらか のトレハロースを第2の糖であり得る別のガラス形成性物質と共に含有し得る。 該トレハロースが水和物として結晶化すると、残留非晶質相は、該別のガラス形 成性物質(可能的に、いくらかのトレハロースと混合して)をガラス状態で含有 する。 水和可能な糖は、一般に、本発明に従って、過冷却された過飽和の非晶質状態 まで該糖の水溶液を乾燥しそして次いで結晶化を起こさせることにより利用され る。 それ故、更なる側面として、本発明は、非晶質形態の水溶性または水膨潤性物 質からなる非晶質過冷却相であってしかも少なくとも20℃はるかに良好には少 なくとも30℃または4 0℃のガラス転移温度を有する該非晶質相を含有する組成物を製造する方法であ って、結晶質水和物として存在することの可能な糖の水溶液を乾燥して残留湿分 を有する過飽和非晶質組成物を形成させ、そして残留非晶質相が残されるように 該糖を該過飽和組成物から結晶質水和物として結晶化させる工程からなり、しか も乾燥後の組成物の総水分に関して該糖の量は残留非晶質相の重量百分率として の残留非晶質相の水分(もしあるなら)が組成物の百分率として表された組成物 の総水分よりも小さい百分率となるような量である上記方法を提供する。 水和可能な糖を含有する過冷却組成物は、水性の溶液または懸濁液を真空また は部分真空中で約20℃の周囲温度にてまたは40℃までのようなわずかに高め られた温度にて乾燥することにより形成され得る。 該組成物は、いくらかの残留湿分を有する非晶質組成物を生じるように凍結乾 燥により可能的に形成され得る。 更に別の可能なことは、EP−A−520748に開示されているような噴霧 乾燥である。その方法においては、乾燥されるべき物質を含有する水溶液は、熱 ガス流中に噴霧される。噴霧の液滴は、該熱ガス流中を移動しながらガラス状ま たはゴム 状の非晶質状態の粒子に乾燥され、そして次いで該ガス流から集められる。 該ガスは一般に空気であり、しかし窒素のようなある他のガスであり得る。 噴霧乾燥をかなり小さいスケールにて行うための装置は、種々の製造業者から 入手できる。その一つは、パイロットプラントスケールの乾燥機を製造している ケント州トンブリッジのドライテック・リミテッド社である。別の製造業者は、 実験室スケールの乾燥機を製造している英国フッダーフィールド・ロングウッド のラブ−プラント・リミテッド社である。噴霧乾燥をより大きいスケールにて行 うためのプロセスプラントも周知である。 典型的には、噴霧乾燥装置においては、大気からの空気が送風機により引き込 まれそして電気加熱器上を通され、その後この空気は主乾燥室を降って通過する 。噴霧されるべき水性混合物は蠕動計量型ポンプにより供給容器から引き出され 、そして噴霧ノズルへ送出される。圧縮空気も該噴霧ノズルに送出され、そして 該水性混合物を微細噴霧として熱空気流中に排出させる。 噴霧の液滴は、該装置の主乾燥室内の熱空気流中で固体粉末 形態に乾燥される。該空気は次いで、空気流から同伴固体粒子を除去するよう働 くサイクロン分離器に進む。このようにして空気流から分離される固体粒子は、 生成物として集められる。 噴霧乾燥装置の操作における有意的パラメーターは、噴霧が送出されて導入さ れるところの該ガス即ち空気の(または他の)流れの温度である。本発明にとっ て、該ガス流のこの入口温度は一般に80℃を越え、通常90℃を越え、そして 100または105℃から250または300℃までの範囲に十分あり得る。温 度は、しばしば125℃を越える。 該ガス流中に送出される水性混合物は、典型的には、1リットル当たり10グ ラムから50グラムまでのまたは250グラムまでさえの、粒子に乾燥される物 質を含有し得る。 乾燥して過飽和非晶質組成物を形成させた後、水和可能な糖の結晶化は、結晶 化前に該組成物がそのガラス転移温度より高い場合自然に起こり得る。結晶化前 にガラス転移温度が周囲温度より高いかまたはそれに近い場合、該組成物を結晶 化が起こる時間の間高められた温度にて該組成物を貯蔵することが望ましくあり 得る。 本発明について、結晶化は、実用的な時間的規模内で起こる べきである。適切な温度は、結晶化速度を促進し得る。かかる温度は、望ましく は、非晶質相が飽和溶液として存在する温度より有意的程度低い温度に非晶質組 成物が過冷却されるがそれでも同時にガラス転移温度より有意的に高いように選 ばれるべきである。 糖が過飽和溶液から結晶化する速度は変動する。特定の水和可能な糖が結晶化 する速度は、結晶化が期待される条件下に非晶質組成物を保ちそして周期的に組 成物のサンプルを示差走査熱量計にて調べることにより試験され得る。 追加的湿気が、その後更なる加工中非晶質相により吸収され得る。別の可能性 は、閉鎖容器中での貯蔵中いくらかの湿気が不完全な閉鎖またはシールを通じて 該容器中に漏れることである。湿気はまた、該容器が開放されそして再閉鎖され る場合入り得る。 どんな具合で入ろうとも、かかる湿気は非晶質相により吸収されてそのガラス 転移温度を下げる傾向にある。しかしながら、組成物がいくらかの結晶質糖水和 物および更なる量の非晶質状態の同じ糖を既に含有している場合、この吸収され た湿気は更なる結晶化により除去され、従って非晶質相のガラス転移温度 を維持する傾向にある。 結晶化は、結晶化用の種を添加することにより誘発され得る。典型的には、こ れは、当該糖水和物の小さい結晶である。 組成物が十分な量の水和可能な糖を含有する場合、非晶質相中の水がすべてま たはほとんどすべて除去された時結晶化は阻止されても全くさしつかえない。組 成物はその際、いくらかの結晶質糖水和物およびいくらかの非晶質状態の同じ糖 を含有する。実施例 実施例1 トレハロースの10%w/w溶液を、周囲空気(37℃,相対湿度55%)中 大気圧にて恒量になるまで乾燥した。恒量に達した後、この乾燥混合物の残留湿 分を電量カールフィッシャー滴定により測定して18%であることが分かった。 この乾燥組成物(10mg)を示差走査熱量計のステンレス鋼パン中に密封し、 そして該熱量計(パーキン−エルマー(Perkin−Elmer)DSC−2 )中で−50℃に冷却した。次いでサンプルを5deg/minにて温めて、− 20℃にてガラス転移を受けることが分かった。該サンプルを更に温め、そして 室温にて一晩貯蔵した。次いで、それをDSCにより再検査した。ガラス温度は 変化していなかった。室温における1週間の貯蔵後、サンプルを該熱量計中で− 50℃にもう一度冷却し、そして引き続いて5deg/minにて140℃に加 熱した。1つの熱転移が、結晶質トレハロース二水和物の溶融に相当する97℃ にて観察された。このことは、ガラス転移温度より高い温度での貯蔵中結晶化が 自然に起こり得ることを示している。この実験において、過剰の湿気が存在し、 従ってトレハロースのその結晶質二水和物への転化は最大可能な程度まで進行し て平衡状態に達し、しかして残存水は恐らくトレハロース二水和物結晶と接触す る非常に少量の、トレハロースの飽和溶液として存在していた。実施例2 トレハロースの27.91重量%水溶液80.362mgをステンレス鋼パン (パーキン−エルマー(Perkin−Elmer)DSC)中に入れ、そして コールドトラップ凝縮器を備えた真空炉中で25℃にて減圧(800mb)下で 一晩空気乾燥した。該パンを再秤量した。乾燥後のその重量は、24.386g であった。残存生成物は、22.429mgのトレハ ロースおよび1.957mgの水即ち8%の残留湿気から構成されていた。該パ ンを密封し、そしてパーキン−エルマー(Perkin−Elmer)DSC− 2示差走査熱量計中に置いた。このパンを、10deg/minの速度にて−4 4℃に冷却した。次いでそれを同じ速度にて140℃に加熱し、そして熱流曲線 を記録した。観察された唯一の熱的特徴は、31℃を中心とした熱流の階段型不 連続(ガラス転移の特徴)であった。このことは、水により可塑化された非晶質 相として存在するトレハロースと一致する。 同様な具合に乾燥されそして密封された同一のトレハロース溶液22.208 mgを含有する別の熱量計パンを、引き続いて80〜100℃に加熱しそしてこ の温度に一晩保った。次いでそれを冷却し、該示差走査熱量計中に置き、−50 ℃に冷却しそして130℃に再び温め、しかして加熱走査を記録した。2つの熱 転移が観察された。即ち、79.8℃における低振幅ガラス転移および97℃に おける主溶融過程(吸熱)(トレハロース二水和物の溶融温度の特徴)。次いで サンプルをもう一度−50℃に冷却しそして直ちに再び温め、しかして熱流曲線 を記録した。観察された唯一の熱的特徴は、前のように32℃ における高振幅ガラス転移であった。 「“サッカライド−水の溶液およびトレハロース変態におけるの相の関連およ びガラス化”,ジェイ・フィズ・ケム(J.Phys.Chem.),93,2 880〜2882(1989)」におけるグリーンおよびエンジェルによれば、 無水トレハロースのガラス転移は79℃にて起こり、一方8%残留湿気を有する トレハロースのそれは32℃にて起こる。1グラム当たりの水は、結晶質二水和 物への完全な転化について9.5グラムのトレハロースを要求する。この実施例 において用いられたサンプルは1.98mgの水を含有しており、完全な転化に ついて18.8mgのトレハロースを要求する。現実には、該サンプルは22. 4mgのトレハロースを含有していた。従って、3.6mgの無水非晶質トレハ ロースが二水和物の結晶化後残存しており、79.8℃の測定ガラス温度と一致 する。実施例3 実施例1における実験処理操作を、87℃(103℃における無水ラフィノー スのガラス転移温度よりも低い。)にて溶融する五水和物を形成することが知ら れているラフィノースを用いて繰り返した。用いられたサンプルは、ラフィノー スの8. 5%溶液85.924mgを含有していた。25℃における乾燥(上記のように )後、重量は7.772mgに減少しており、そのうちの7.321mgはラフ ィノースでありそして0.451mgは水であり、即ち5.8%の残留水であっ た。 ガラス転移は40℃にて観察され、この物質は完全に非晶質であることを示し た。密封パンを80℃にて一晩加熱しそして27〜167℃の温度範囲にわたっ て再走査した後、検出された唯一の熱転移は84℃における吸熱であり、ラフィ ノース五水和物の溶融温度と一致する。サンプル中の非晶質糖は、非晶質相のガ ラス温度が五水和物の溶融温度よりも上にあった故、検出され得なかった。残存 無水糖のガラス転移(103℃)は、五水和物の比較的低い融点およびそれが溶 融する時の非晶質相中へのそれからの水の放出の故、五水和物の存在下で観察さ れ得なかった。実施例4 前の実施例に記載の処理操作を、25℃における乾燥後6.406mgのラフ ィノースおよび0.248mgの水即ち3.7%の残留湿気(該水を除去するた めに要求される糖を越える大過剰の糖)を含有するサンプルを用いて繰り返した 。DSC 走査は、63℃におけるガラス転移を示した。80℃における一晩の加熱後、D SC走査は、85℃における五水和物の溶融吸熱を示した。前の実施例において のように、残存非晶質糖のガラス温度は、五水和物の存在下で観察され得なかっ た。溶融物の冷却後、更なるDSC走査は、63℃の当初のガラス温度が再び確 立されており即ち該溶融物は冷却中再結晶化しなかったことを示した。実施例5 λ−DNAおよびトレハロースを含有する乾燥組成物が−12℃においてガラ ス転移を有することが観察され、一方20℃においてそれは粘弾性コンシステン シーを有しており、そのガラス転移温度より高い温度における非晶質状態と一致 する。いくらかの時間の貯蔵後、その製剤は20℃において低振幅ガラス転移お よび次いで82℃において溶融過程(純粋なトレハロース・2H2Oは、97℃ において溶融する。)を有することが観察された。実施例6 この実施例およびいくつかの後続の実施例において、シグマ(Sigma)タ イプXIとして商業的に入手できる乳酸デヒ ドロゲナーゼ(LDH)を含有するガラス質組成物を製造した。その供給業者は 、0℃より低い温度における貯蔵を推奨していた。欧州特許383569は、こ の酵素が非晶質ガラス中でより高い温度において安定な状態にて貯蔵され得るこ とを示している。 1.49gのラフィノース五水和物および1.9mgのLDHを、pH7にお ける15mlの0.01Mリン酸塩緩衝剤中に溶解した。この溶液の0.5ml 部ずつを、内径2.0cmの20個のガラスバイアル中に分配した。これらのバ イアルを、60℃において平衡化されておりかつ−60℃におけるコールドトラ ップを通じて真空ポンプに連結されている真空炉中に装填した。乾燥は200m barの圧力にて始めて1時間、そしてその後2〜4mbarの圧力にて18時 間の乾燥を行った。乾燥後、12個のバイアルは非晶質物質のみを含有すること が見られたが、しかし8個のバイアルはいくらかの結晶質物質を含有することが 見られた。 結晶化を有するおよび結晶化を有さないバイアル中の物質のガラス転移温度を 、DSCにより決定した。酵素活性を、「ハットレー、フランクスおよびマティ アス,プロセス・バイオケ ミストリー(Process Biochemistry),1987年12月 号,第170頁」の処理操作(EP−A−383569にも記載されている。) により決定した。 非晶質物質のみを含有するバイアルにおいて、該物質は38.2℃のガラス転 移温度および7.1単位のLDH活性を有することが分かった。部分的結晶化が あったバイアルにおいては、LDH活性は一層高くそしてDSCは93℃におけ る吸熱(ガラス転移に帰せられる。)を示した。 この温度は、ラフィノース五水和物の溶融温度より高い。結晶質五水和物の周 りのガラス質非晶質物質が、結晶質五水和物がその通常の溶融温度にて溶融する のを妨げそしてその融点を効果的に上昇させた、と我々は信じる。 結晶核の初期形成はランダム過程である故、この実施例においてバイアルのい くつかのみが結晶の形成を示した。結晶化が起こったバイアルにおいて、それは 2つの有益効果を奏した。これらのうちの一つは、残存非晶質相からの追加的水 の除去であり、それによりガラス転移温度をかなり増大させた。このことは次に は、該バイアルが該酵素の分解を伴うことなく貯蔵され得る温度を増大させた。 第2には、結晶質五水和物中への水 の除去は、酵素含有組成物がそのガラス転移温度より高い温度に暴露された時間 を効果的に短縮していた。実施例7 LDHをラフィノース含有リン酸塩緩衝剤溶液中に溶解し、そして前の実施例 においてように60℃にて乾燥した。乾燥後、バイアルを密封しないで、21〜 24℃の範囲の温度にて周囲空気または一定湿度環境(飽和塩化マグネシウム溶 液上の33%相対湿度)のいずれかに暴露した。結晶化がなかったならば、湿気 が大気から吸収されて非晶質相のガラス転移温度の漸進的低減および酵素活性の 最終的低下に通じると予期される。 バイアルを、種々の貯蔵期間後酵素活性について検定した。測定された活性は 、次の通りであった。周囲空気(温度範囲21〜24℃)における貯蔵 貯蔵日数 バイアル当たりの活性 1 7.5 4 8.0 7 9.3 9 7.2 13 6.933%相対湿度(温度範囲21〜24℃)への暴露での貯蔵 貯蔵日数 バイアル当たりの活性 1 8.8 4 9.6 7 8.6 9 7.6 13 8.9 いずれの場合においても、酵素活性の有意的損失はなかった。ラフィノース五 水和物の結晶化はすべてのバイアルにおいて乾燥中または貯蔵期間の非常に早期 のいずれかにおいて始まった、と思える。このことはガラス転移温度を上昇させ 、そしてまたラフィノース五水和物の結晶化を続行することにより、組成物によ り吸収された大気湿気を除去し、かくして酵素が安定のままにあるよう組成物を ガラス状態に維持した。 この実施例において用いられたLDH酵素は、合成ホルモンまたは他の合成有 機化学薬品のような他の物質と容易に置き換えられ得た。実施例8 ラフィノース五水和物の4つのサンプルを、それらの結晶が溶融するまで小さ なステンレス鋼パン中で加熱した。冷却すると、サンプルのいずれも再結晶化し ないで、すべてのサンプルが非晶質ラフィノースの固体(算出された湿分15% w/v)を形成した。次いで該パンを、水溜めを含有する閉鎖ペトリ皿中での貯 蔵により水蒸気に暴露した。サンプルを周期的に秤量して湿気吸収量をモニター し、そして結晶化が起こっていたかどうかを見るために検査した。 次の表に、種々の期間後のサンプルの重量が記載されている。重量は、サンプ ルの初期重量に対する百分率として表されている。 1日後、サンプルのすべてが、大気から実質的量の湿気を吸収していた。サン プルAおよびBについて、湿気のこの吸収は続行しそして結晶化は観察されなか った。サンプルCは、約5日後自然に結晶化した。五水和物の結晶化が進行する につれて過剰の湿気は大気に遊離され、そしてこのサンプルはその初期重量に戻 った。サンプルDについて、結晶化は、6日後ラフィノース五水和物の小さな結 晶の添加により故意に誘発された。次いで、ラフィノース五水和物の結晶化が進 行するにつれて、初期重量に向かって重量が低下するのが観察された。このこと は、結晶化が添加種晶により故意に誘発され得ることを示す。実施例9 50mlの10%w/v水性ラフィノース溶液を、英国フッダーフィールドの ラブ−プラント・リミテッド社のSD−05噴霧乾燥機を用いて噴霧乾燥した。 熱空気流は200℃の入口温度を有し、そして流量は装置から得られ得る最大値 即ちおおよそ50m3/時であった。該ラフィノース溶液はこの空気流中に、直 径0.5mmのノズルからおおよそ150ml/時の流量にて、最小量の圧縮空 気即ち大気圧よりおおよそ1気圧高い圧力にておおよそ1.4m3/時を用いて 該ノズルから吹き 出されて送出されて導入された。 2.06gの乾燥粉末が集められた。それは、1.62重量%の湿分を有する ことが分かった。この粉末のほとんどを100mlのねじ蓋壜中で貯蔵し、一方 少量サンプル(20〜40mg)を熱量計パン中に入れた。ラフィノース五水和 物の少数の非常に小さな種晶を各パンに添加した。ガラス転移温度Tgを、噴霧 乾燥直後および該壜中での6日間の貯蔵後測定した。Tgはまた、種晶添加され たサンプルについてこれらが種々の期間熱量計パン中で貯蔵された後測定された 。 各ガラス転移温度をDSCにより測定した後、サンプルを、ラフィノースを溶 融するのに十分である温度に漸進的に加熱した。この後サンプルを冷却して非晶 質ガラスを形成させ(この非晶質ガラスは、湿気のすべてを含有していた。)、 そしてTgを再び測定した。結果は、次の表に記載されている。 gの2番目の欄中の降下する値は、サンプルが6日間中湿気を吸収したこと を示している。しかしながら、Tgの1回目の測定における値はおおよそ一定に 留まっており、しかしてこのことは吸収された湿気が非晶質相からのラフィノー ス五水和物の更なる結晶化により非晶質相から取り去られたことを示している。実施例10 水溶液は、8%w/vポリビニルピロリドン(PVP)および2%w/vラフ ィノースを含有していた。それを、実施例9において用いられた条件下で噴霧乾 燥した。集められた粉末のTgを、直ちにおよび4日後測定した。結果は、次の 通りであ った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 オールダス,バリー・ジヨン イギリス国、ケンブリツジ・シー・ビイ・ 4・2・アール・ビイ、ホーキンス・ロー ド・89

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 結晶質水和物として存在することの可能な糖の使用であって、非晶質形 態の水溶性または水膨潤性物質を含有しかつ湿気も含有する非晶質過冷却相を有 する組成物における、該非晶質相をそれからの結晶化により脱水してそれにより 残留非晶質相のガラス転移温度を高めるための薬剤としての上記使用。 2. 組成物が、糖の水溶液を過飽和状態まで乾燥することにより得られる、 請求の範囲第1項に記載の使用。 3. 組成物中の糖対水の比率が結晶質水和物中の糖対水の比率より大きい、 請求の範囲第1項または第2項に記載の使用。 4. 残留非晶質相が少なくとも30℃のガラス転移温度を有する、請求の範 囲第1項、第2項または第3項に記載の使用。 5. 組成物の非晶質相が、酵素、他の蛋白質、ヌクレオシド、ヌクレオチド 、ジヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、酵素補因子、非晶質合成有機化学薬品 および生物学的細胞から選択された物質を含有する、前記請求の範囲のいずれか 一項に記載の使用。 6. 非晶質形態の水溶性または水膨潤性物質からなる非晶 質過冷却相を含有する組成物であって、該非晶質相が少なくとも30℃のガラス 転移温度を有し、該非晶質相が結晶質糖水和物と一緒に存在し、しかも組成物の 総水分に関して該糖の量は非晶質相の重量百分率として表された非晶質相の水分 (もしあるなら)が組成物の重量百分率として表された組成物の総水分よりも小 さい百分率となるような量である上記組成物。 7. 非晶質相が非晶質形態の水溶性物質を含有し、かつ糖水和物の結晶が非 晶質相中に埋められている、請求の範囲第6項に記載の組成物。 8. 非晶質相が、結晶質糖水和物におけるのと同じ糖である非晶質糖からな る、請求の範囲第6項または第7項に記載の組成物。 9. 組成物の非晶質相が、炭水化物、ポリヒドロキシ化合物および合成ポリ マーから選択されかつ10℃ないし50℃の範囲の温度において安定な結晶質水 和物を形成しない水溶性または水膨潤性物質を含有する、請求の範囲第6項から 第8項のいずれか一項に記載の組成物。 10. 組成物の非晶質相が、酵素、他の蛋白質、ヌクレオシド、ヌクレオチ ド、ジヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、 酵素補因子、生物学的細胞および非晶質合成有機化学薬品から選択された物質を 含有する、請求の範囲第6項から第9項のいずれか一項に記載の組成物。 11. 非晶質形態の水溶性または水膨潤性物質からなる非晶質過冷却相であ ってしかも少なくとも30℃のガラス転移温度を有する該非晶質相を含有する組 成物を製造する方法であって、結晶質水和物として存在することの可能な糖の水 溶液を乾燥して過飽和非晶質組成物を形成させ、そして残留非晶質相が残される ように該糖を該過飽和組成物から結晶質水和物として結晶化させる工程からなり 、しかも乾燥後の組成物の総水分に関して該糖の量は残留非晶質相の重量百分率 として表された残留非晶質相の水分(もしあるなら)が組成物の重量百分率とし て表された組成物の総水分よりも小さい百分率となるような量である上記方法。 12. 組成物を湿気に暴露して貯蔵するかまたは取り扱う工程を含み、かつ 糖水和物の結晶化がこの貯蔵または取扱い中吸収された水を捕縛する、請求の範 囲第12項に記載の方法。 13. 水溶液の乾燥が、80℃ないし300℃の範囲の温度にある熱ガス流 中に該溶液を噴霧し、該溶液をそれらが該ガ ス流中を移動している間に乾燥して粒子にし、これらの粒子をガス流から分離し そしてこれらの粒子を集めることにより行われる、請求の範囲第12項または第 13項に記載の方法。 14. 溶液の乾燥が30℃より低いガラス転移温度を有する過飽和非晶質組 成物を形成させ、その後それからの糖水和物の結晶化が非晶質相のガラス転移温 度を30℃より高い温度に上昇させる、請求の範囲第12項から第14項のいず れか一項に記載の方法。 15. 過飽和非晶質組成物を糖水和物の結晶化を誘発させる手段と接触させ る工程を含む、請求の範囲第12項から第15項のいずれか一項に記載の方法。 16. 残留非晶質相が、結晶質糖水和物におけるのと同じ糖である非晶質糖 からなる、請求の範囲第12項から第16項のいずれか一項に記載の方法。 17. 溶液および溶液の乾燥により形成された非晶質相が、酵素、他の蛋白 質、ヌクレオシド、ヌクレオチド、ジヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、生物 学的細胞および非晶質合成有機化学薬品から成る群から選択された物質を含有す る、請求の範囲第12項から第17項のいずれか一項に記載の方法。
JP8532283A 1995-04-28 1996-04-26 糖により安定化されたガラス相の組成物 Ceased JPH11504035A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9508691.4 1995-04-28
GBGB9508691.4A GB9508691D0 (en) 1995-04-28 1995-04-28 Stable compositions
PCT/GB1996/001014 WO1996033744A2 (en) 1995-04-28 1996-04-26 Compositions in glassy phase, stabilised by a sugar

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11504035A true JPH11504035A (ja) 1999-04-06

Family

ID=10773701

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8532283A Ceased JPH11504035A (ja) 1995-04-28 1996-04-26 糖により安定化されたガラス相の組成物

Country Status (7)

Country Link
US (2) US6071428A (ja)
EP (1) EP0836483A2 (ja)
JP (1) JPH11504035A (ja)
AU (1) AU710039B2 (ja)
CA (1) CA2218929C (ja)
GB (1) GB9508691D0 (ja)
WO (1) WO1996033744A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008129937A1 (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo 口腔用多層構造物とその製造方法

Families Citing this family (64)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU659645B2 (en) * 1991-06-26 1995-05-25 Inhale Therapeutic Systems Storage of materials
US6582728B1 (en) * 1992-07-08 2003-06-24 Inhale Therapeutic Systems, Inc. Spray drying of macromolecules to produce inhaleable dry powders
US6673335B1 (en) * 1992-07-08 2004-01-06 Nektar Therapeutics Compositions and methods for the pulmonary delivery of aerosolized medicaments
DK0679088T3 (da) * 1992-09-29 2002-10-28 Inhale Therapeutic Syst Pulmonal levering af aktive fragmenter af parathyreoideaea hormon
US20030113273A1 (en) * 1996-06-17 2003-06-19 Patton John S. Methods and compositions for pulmonary delivery of insulin
AU689217B2 (en) * 1994-03-07 1998-03-26 Novartis Ag Methods and compositions for pulmonary delivery of insulin
ATE299892T1 (de) * 1994-05-18 2005-08-15 Nektar Therapeutics Methoden und zusammensetzungen für die trockenpuderarznei aus interferonen
US6290991B1 (en) * 1994-12-02 2001-09-18 Quandrant Holdings Cambridge Limited Solid dose delivery vehicle and methods of making same
US6258341B1 (en) 1995-04-14 2001-07-10 Inhale Therapeutic Systems, Inc. Stable glassy state powder formulations
US6309671B1 (en) 1995-04-14 2001-10-30 Inhale Therapeutic Systems Stable glassy state powder formulations
GB9705588D0 (en) * 1997-03-18 1997-05-07 Anglia Research Foundation Stable particle in liquid formulations
US20030035778A1 (en) * 1997-07-14 2003-02-20 Robert Platz Methods and compositions for the dry powder formulation of interferon
US6565885B1 (en) * 1997-09-29 2003-05-20 Inhale Therapeutic Systems, Inc. Methods of spray drying pharmaceutical compositions
US6309623B1 (en) * 1997-09-29 2001-10-30 Inhale Therapeutic Systems, Inc. Stabilized preparations for use in metered dose inhalers
US20060165606A1 (en) 1997-09-29 2006-07-27 Nektar Therapeutics Pulmonary delivery particles comprising water insoluble or crystalline active agents
GB9726343D0 (en) * 1997-12-13 1998-02-11 Auffret Anthony The use of excipients to accelerate freeze-drying
US6234167B1 (en) * 1998-10-14 2001-05-22 Chrysalis Technologies, Incorporated Aerosol generator and methods of making and using an aerosol generator
ATE555773T1 (de) 1999-06-09 2012-05-15 Sievers Robert E Überkritische fluidgestützte verneblung und blasen trochnen
MY136453A (en) * 2000-04-27 2008-10-31 Philip Morris Usa Inc "improved method and apparatus for generating an aerosol"
US8404217B2 (en) 2000-05-10 2013-03-26 Novartis Ag Formulation for pulmonary administration of antifungal agents, and associated methods of manufacture and use
US7871598B1 (en) 2000-05-10 2011-01-18 Novartis Ag Stable metal ion-lipid powdered pharmaceutical compositions for drug delivery and methods of use
TWI290473B (en) 2000-05-10 2007-12-01 Alliance Pharma Phospholipid-based powders for drug delivery
WO2002009674A2 (en) * 2000-07-28 2002-02-07 Inhale Therapeutic Systems, Inc. Methods and compositions to upregulate, redirect or limit immune responses to bioactive compounds
US20090004240A1 (en) * 2000-08-11 2009-01-01 Celonova Biosciences, Inc. Implants with a phosphazene-containing coating
US6681998B2 (en) 2000-12-22 2004-01-27 Chrysalis Technologies Incorporated Aerosol generator having inductive heater and method of use thereof
US6701921B2 (en) 2000-12-22 2004-03-09 Chrysalis Technologies Incorporated Aerosol generator having heater in multilayered composite and method of use thereof
US6491233B2 (en) 2000-12-22 2002-12-10 Chrysalis Technologies Incorporated Vapor driven aerosol generator and method of use thereof
US6799572B2 (en) * 2000-12-22 2004-10-05 Chrysalis Technologies Incorporated Disposable aerosol generator system and methods for administering the aerosol
US7077130B2 (en) * 2000-12-22 2006-07-18 Chrysalis Technologies Incorporated Disposable inhaler system
US6501052B2 (en) 2000-12-22 2002-12-31 Chrysalis Technologies Incorporated Aerosol generator having multiple heating zones and methods of use thereof
US7101693B2 (en) * 2001-09-07 2006-09-05 Brigham Young University Plasticized hydrophilic glasses for improved stabilization of biological agents
US6568390B2 (en) 2001-09-21 2003-05-27 Chrysalis Technologies Incorporated Dual capillary fluid vaporizing device
US6640050B2 (en) 2001-09-21 2003-10-28 Chrysalis Technologies Incorporated Fluid vaporizing device having controlled temperature profile heater/capillary tube
US6681769B2 (en) 2001-12-06 2004-01-27 Crysalis Technologies Incorporated Aerosol generator having a multiple path heater arrangement and method of use thereof
US6804458B2 (en) 2001-12-06 2004-10-12 Chrysalis Technologies Incorporated Aerosol generator having heater arranged to vaporize fluid in fluid passage between bonded layers of laminate
MXPA04005865A (es) 2001-12-19 2004-09-13 Nektar Therapeutics Suministro de aminoglucosidos a los pulmones.
US6701922B2 (en) 2001-12-20 2004-03-09 Chrysalis Technologies Incorporated Mouthpiece entrainment airflow control for aerosol generators
US20080176209A1 (en) * 2004-04-08 2008-07-24 Biomatrica, Inc. Integration of sample storage and sample management for life science
US20060099567A1 (en) * 2004-04-08 2006-05-11 Biomatrica, Inc. Integration of sample storage and sample management for life science
EP3167961A1 (en) 2004-04-08 2017-05-17 Biomatrica, Inc. Integration of sample storage and sample management for life science
US20060039985A1 (en) * 2004-04-27 2006-02-23 Bennett David B Methotrexate compositions
US20070031342A1 (en) * 2005-06-22 2007-02-08 Nektar Therapeutics Sustained release microparticles for pulmonary delivery
US8968721B2 (en) 2005-12-28 2015-03-03 Advanced Bionutrition Corporation Delivery vehicle for probiotic bacteria comprising a dry matrix of polysaccharides, saccharides and polyols in a glass form and methods of making same
EP1973406B1 (en) 2005-12-28 2014-03-12 Advanced Bionutrition Corporation A delivery vehicle for probiotic bacteria comprising a dry matrix of polysaccharides, saccharides and polyols in a glass form
AU2007234612B2 (en) * 2006-12-14 2013-06-27 Johnson & Johnson Regenerative Therapeutics, Llc Protein stabilization formulations
WO2008076975A1 (en) 2006-12-18 2008-06-26 Advanced Bionutrition Corporation A dry food product containing live probiotic
US7678764B2 (en) 2007-06-29 2010-03-16 Johnson & Johnson Regenerative Therapeutics, Llc Protein formulations for use at elevated temperatures
CN101801405A (zh) 2007-08-07 2010-08-11 先进科技及再生医学有限责任公司 包含于酸性水溶液中的gdf-5的蛋白质配方
WO2009129101A1 (en) 2008-04-14 2009-10-22 Advanced Technologies And Regenerative Medicine, Llc Liquid buffered gdf-5 formulations
CA2986751A1 (en) 2009-03-27 2010-09-30 Intervet International B.V. Microparticulated vaccines for the oral or nasal vaccination and boostering of animals including fish
ES2643148T3 (es) 2009-05-26 2017-11-21 Advanced Bionutrition Corporation Composición en polvo seco estable que comprende microorganismos biológicamente activos y/o materiales bioactivos y métodos de producción
AU2010258715B2 (en) 2009-06-12 2015-04-09 Perkinelmer Health Sciences, Inc. Rehydratable matrices for dry storage of TAQ polymerase in a microfluidic device
JP5953229B2 (ja) 2009-06-12 2016-07-20 マイクロニクス, インコーポレイテッド マイクロ流体デバイス内でオンボード試薬を脱水保存する組成物および方法
US9504750B2 (en) 2010-01-28 2016-11-29 Advanced Bionutrition Corporation Stabilizing composition for biological materials
BR112012018839B1 (pt) 2010-01-28 2020-04-14 Advanced Bionutrition Corp composição vítrea seca compreendendo um material bioativo
WO2012018639A2 (en) 2010-07-26 2012-02-09 Biomatrica, Inc. Compositions for stabilizing dna, rna and proteins in saliva and other biological samples during shipping and storage at ambient temperatures
EP2598660B1 (en) 2010-07-26 2017-03-15 Biomatrica, INC. Compositions for stabilizing dna, rna and proteins in blood and other biological samples during shipping and storage at ambient temperatures
BR112013003244B1 (pt) 2010-08-13 2018-07-17 Advanced Bionutrition Corp composição seca estabilizante para material biológico, seu método de preparação, e formulação de carreamento oral
EP3249054A1 (en) 2012-12-20 2017-11-29 Biomatrica, INC. Formulations and methods for stabilizing pcr reagents
EP3154338B1 (en) 2014-06-10 2020-01-29 Biomatrica, INC. Stabilization of thrombocytes at ambient temperatures
PT3328215T (pt) 2015-07-29 2021-08-03 Advanced Bionutrition Corp Composições probióticas estáveis secas para utilizações dietéticas especiais
DK3344048T3 (da) * 2015-09-01 2021-06-21 Douwe Egberts Bv Fremgangsmåde til fremstilling af mejeripulver
US10568317B2 (en) 2015-12-08 2020-02-25 Biomatrica, Inc. Reduction of erythrocyte sedimentation rate
CA2986535A1 (en) * 2017-10-18 2019-04-18 Quanta Associates, L.P. Systems and methods for drying and cleaning an aerial lift electrically insulated boom

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60244288A (ja) * 1984-05-18 1985-12-04 Ookura Seiyaku Kk 安定なセラペプタ−ゼ粉末の製造方法
JPH04271785A (ja) * 1991-02-28 1992-09-28 Kao Corp 酵素固形製剤及びその製造方法
WO1993023065A1 (en) * 1992-05-11 1993-11-25 Applied Research Systems Ars Holding N.V. Pharmaceutical compositions containing il-6
JPH05508315A (ja) * 1990-05-14 1993-11-25 クアドラント ホールディングス ケンブリッジ リミテッド 生物学的巨大分子物質及び他の有機化合物の安定化
WO1995000127A1 (en) * 1993-06-24 1995-01-05 Astra Aktiebolag Therapeutic preparation for inhalation
JPH0733666A (ja) * 1993-07-27 1995-02-03 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd インドロカルバゾール誘導体の安定化法

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1855591A (en) * 1926-02-03 1932-04-26 Wallerstein Co Inc Invertase preparation and method of making the same
US3300474A (en) * 1964-02-12 1967-01-24 Pharmacia Ab Sucrose ether copolymerizates
US4267703A (en) * 1977-02-22 1981-05-19 Groen Division - Dover Corporation Method and apparatus for manufacturing crystalline food products
DE2748132A1 (de) * 1977-10-27 1979-05-03 Behringwerke Ag Stabilisator fuer polysaccharid
EP0111216A3 (en) * 1980-03-31 1985-01-16 Takeda Chemical Industries, Ltd. Method for enzyme immunoassay and peptide-enzyme conjugate, its lyophilizate, antibody and kit therefor
DE3141498A1 (de) * 1981-10-20 1983-04-28 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Arzneimittel enthaltend kallikrein und verfahren zu seiner herstellung
US4457916A (en) * 1982-08-31 1984-07-03 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Method for stabilizing Tumor Necrosis Factor and a stable aqueous solution or powder containing the same
JPS6092299A (ja) * 1983-10-25 1985-05-23 Sanwa Kosan Kk 粉末マルト−スの製造法
US4892745A (en) * 1984-05-03 1990-01-09 The Procter & Gamble Co. Texture equilibration in cookies
DK8502857A (ja) * 1984-06-25 1985-12-26
GB8500698D0 (en) * 1985-01-11 1985-02-13 Unilever Plc Preparation of reagents
EP0229810B1 (en) * 1985-07-09 1991-10-16 Quadrant Bioresources Limited Protection of proteins and the like
DE3541186A1 (de) * 1985-11-21 1987-05-27 Boehringer Mannheim Gmbh Wasserloesliche, stabilisierte peroxidasederivate, verfahren zu ihrer herstellung und verwendung zur bestimmung von wasserstoffperoxid
GB8604983D0 (en) * 1986-02-28 1986-04-09 Biocompatibles Ltd Protein preservation
US4753816A (en) * 1987-05-20 1988-06-28 Nabisco Brands, Inc. Fruit juice based hard candy
JP2518646B2 (ja) * 1987-05-29 1996-07-24 株式会社 林原生物化学研究所 マルト−ス粉末の製造方法
US5023092A (en) * 1988-06-16 1991-06-11 Ici Americas Inc. Mannitol having gamma sorbitol polymorph
GB8826429D0 (en) * 1988-11-11 1988-12-14 Univ Leeds Ind Service Ltd Enzyme stabilisation systems
GB8903593D0 (en) * 1989-02-16 1989-04-05 Pafra Ltd Storage of materials
ES2087963T3 (es) * 1990-10-12 1996-08-01 Duphar Int Res Lactulosa solida.
AU659645B2 (en) * 1991-06-26 1995-05-25 Inhale Therapeutic Systems Storage of materials
EP0624190A4 (en) * 1992-01-21 1995-04-19 Cryopharm Corp METHOD FOR FREEZING CELLS AND MATERIALS SIMILAR TO CELLS.
US5549757A (en) * 1994-06-10 1996-08-27 Ingredient Technology Corporation Process for recrystallizing sugar and product thereof
CN1152670C (zh) * 1994-08-04 2004-06-09 廓德伦特控股剑桥有限公司 用来控释掺混在其中的分子的固体给药***及其制法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60244288A (ja) * 1984-05-18 1985-12-04 Ookura Seiyaku Kk 安定なセラペプタ−ゼ粉末の製造方法
JPH05508315A (ja) * 1990-05-14 1993-11-25 クアドラント ホールディングス ケンブリッジ リミテッド 生物学的巨大分子物質及び他の有機化合物の安定化
JPH04271785A (ja) * 1991-02-28 1992-09-28 Kao Corp 酵素固形製剤及びその製造方法
WO1993023065A1 (en) * 1992-05-11 1993-11-25 Applied Research Systems Ars Holding N.V. Pharmaceutical compositions containing il-6
WO1995000127A1 (en) * 1993-06-24 1995-01-05 Astra Aktiebolag Therapeutic preparation for inhalation
JPH0733666A (ja) * 1993-07-27 1995-02-03 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd インドロカルバゾール誘導体の安定化法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008129937A1 (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo 口腔用多層構造物とその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
AU710039B2 (en) 1999-09-09
WO1996033744A3 (en) 1996-12-19
AU5505696A (en) 1996-11-18
EP0836483A2 (en) 1998-04-22
US6503411B1 (en) 2003-01-07
WO1996033744A2 (en) 1996-10-31
US6071428A (en) 2000-06-06
CA2218929C (en) 2008-12-30
CA2218929A1 (en) 1996-10-31
GB9508691D0 (en) 1995-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11504035A (ja) 糖により安定化されたガラス相の組成物
US6872357B1 (en) Formulation of preservation mixtures containing sensitive biologicals to be stabilized for ambient temperature storage by drying
JP3338081B2 (ja) 物質の貯蔵
KR100777349B1 (ko) 민감한 생물학적 물질의 보존방법
JP4889602B2 (ja) 生物学的物質用の保存及び貯蔵媒体
JP4502406B2 (ja) 乾燥発泡ガラスマトリックス内に物質を安定に配合する方法及びそれによって得られた組成物
CA2482448C (en) Preservation of bioactive materials by freeze dried foam
US8617576B2 (en) Preservation of bioactive materials by freeze dried foam
US7153472B1 (en) Preservation and formulation of bioactive materials for storage and delivery in hydrophobic carriers
EA004131B1 (ru) Способ сохранения вирусов и микоплазмы
JPH02265984A (ja) 物質の貯蔵
CZ219497A3 (cs) Stabilizovaný přípravek s rekombinantním faktorem VIII prostý albuminu s malým obsahem cukru
WO2001037804A2 (en) Preservation and formulation of bioactive materials
JP2021106571A (ja) 顆粒の製造方法及び顆粒

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070319

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070514

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100430

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100614

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20100830

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101005