JPH1143802A

JPH1143802A - 失禁用男性下着

Info

Publication number: JPH1143802A
Application number: JP22698897A
Authority: JP
Inventors: Masuo Yamamichi; 益雄山道
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1997-07-17
Filing date: 1997-07-17
Publication date: 1999-02-16

Abstract

(57)【要約】【課題】男性用下着のブリーフ前部の重ね部内側布面
に、補助開口穴を設けることで、失禁性や頻尿度の高い
方々でも排尿行為がスムーズに行ない易いブリーフを提
供する。【解決手段】ブリーフ（１）を形成する、前側の内布
（２）及び外布（３）二枚重ねにより、内開口部（４）
と外開口部（５）を形成するブリーフ（１）前面の内布
（２）面の上部位に、縁かがり（６）を施したした縦長
状の補助開口穴（７）を設けたブリーフ（１）前側の内
布（２）面に、布地を主材とする適度な大きさと厚さを
成す専用の吸水パッド（Ｂ）を、縫付部（８）（８）を
もってブリーフ（１）に一体形成して失禁用ブリーフを
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、男性用下着のブリ
ーフ前部の重ね部内側布面に、補助開口穴を設けること
で、失禁性や頻尿度の高い方々でも排尿行為がスムーズ
に行ない易いブリーフに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、男性用下着として提供されている
ブリーフは、下着の前部位面の布を二枚重ねによる内外
２つの開口部を形成した下着を着用し、尿意をもよおし
た際は、その合せ目の内側開口部より外側開口部に、男
性器をつまみ出してから排尿できる下着が（以下、ブリ
ーフと称す）一般的に提供され多用されているが、さら
に、高齢者になるにしたがい多く見られる、失禁性や頻
尿度の高い方々に対応するための下着として失禁用ブリ
ーフなども提供されている。

【０００３】これらの失禁用ブリーフを詳述すると、大
別して次のような二つのタイプが見られる。まず一つ
は、上記した一般用のブリーフの前側内布面に、専用の
吸水パッドを一体型に縫い付けて形成した失禁専用ブリ
ーフがあり（図５）、他方、一般ブリーフの内側前部
に、不織布などにより形成された、別体の接着テープ付
き吸水パッドを組み合わせるタイプなどがあり、この場
合は吸水バッドは使い捨てとし、順次取り替えて使用で
きるものである。

【０００４】

【発明が解決しょうとする課題】男性用下着には、この
ような失禁用ブリーフも提供されているが、しかし実際
に着用して使用する際に当たっては次のような様々な欠
点や不便がある。まず、吸水パッドをブリーフの前面側
の内布に一体に縫い付けたタイプは、失禁専用のブリー
フとして提供されているものであるが、備えられている
吸水パッドはかなり厚手で、かつ大きく弾性の無いもの
が縫い付けられているために、日常の生活行動も快適と
は言えないものであり、また肝心の排尿の際には、二枚
重ねされたブリーフの外開口部より内開口部を経て、吸
水パッド内側面に位置している男性器をつまみ出すに
は、厚手の吸水パッドをかき分けるようにして側面部よ
り男性器を出し入れしなければならないために、大変面
倒であり使いにくいものであった。

【０００５】特に、寒冷の次期には厚手のズボン下など
着用することが多い高齢者にとっては、一層この動作が
スムーズに行ないにくいことは多くの使用者が経験する
ものであり、加えて排尿時には吸水パッドが男性器の根
元部位を圧迫した状態で排尿することとなるので、スム
ーズに終りまで排尿ができないことも多い。また、男性
器を収納するにしても、厚手の吸水パッドがあるために
納めにくく、その際にも、吸水パッドが男性器を圧迫す
るため残尿が絞り出されることも多く、結果、吸水パッ
ド以外のブリーフやズボンを濡らす不始末を見ることも
ある。また納めた男性器が適切な位置に戻されない状態
で尿漏れがあれば、せっかく設けている吸水パッドの効
果も期待できないなど不便や欠点があるものであった。

【０００６】次に、通常のブリーフに接着テープ付き吸
水パッドを接着させて使用するタイプも、適宜取り替え
られる使い捨てタイプと言う点では便利であるが、使用
時に於ける違和感はもとより、排尿時に於ける動作の不
便さや煩わしさは、前記の専用縫い付けタイプと同様の
結果を呈して、ほとんど変わらない不便や欠点があって
使いにくい。さらに、別体の吸水パッドを接着して使う
使い捨てタイプは、濡れた時点で取り替えられるという
簡便さはあるが、当然、その分の吸水パッドの経費を要
する欠点があり、加えて、この使い捨てタイプは前記の
ような縫い付け一体型タイプと異なり、剥離紙を剥して
ブリーフに取り付けるものであるので、吸水パッドをブ
リーフに確実に固定できないため排尿時に位置がズレた
り、たくれたりよじれたり、また排尿時の出し人れの際
には、男性器が縁に引っ掛かるなどして使いにくく、か
つ納めた後も適正な位置に納められないことも往々にし
て多かった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
従来の欠点や不便を解消するために成されたものであ
り、その解決方策として次のような構成とする失禁用ブ
リーフである。まず、排尿時に男性器の出し入れがしや
すいように、ブリーフの前面内側に設けた吸水パッド側
面から出し入れしなくても済むように、ブリーフ前側の
内布上部位に、縦長の切れ目を付けて成る補助開口穴を
設けたブリーフを形成する。このように補助開口穴を設
けたブリーフの内側面には、別体の使い捨て吸水パッド
を従来と同様に接着して使用するか、もしくは失禁専用
タイプとして吸水パッドを縫い付けて一体型にした失禁
用ブリーフを形成する。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明による失禁用ブリーフは、
通常のブリーフ（１）前側の内布（２）面上部位に補助
開口穴（７）を設けたものであるので、このブリーフ
（１）に使い捨て吸水パッド（Ａ）を従来と同様に張り
付けると、補助開口穴（７）は吸水パッド（Ａ）の上部
位に位置する。さらに、あらかじめ専用の吸水パッド
（Ｂ）をこのブリーフ（１）の内布（２）面に縫い付け
た一体型タイプも同様に、補助開口穴（７）は吸水パッ
ド（Ｂ）上部位に位置することとなる。したがって、こ
のブリーフ（１）を着用した場合の排尿時には、外開口
部（５）より差し入れた指を補助開口穴（７）に差し入
れながら男性器を上方にをつまみ出せるので、敏速かつ
スムーズに排尿行為ができる。

【０００９】加えて、吸水パッド（Ａ）（Ｂ）による男
性器の圧迫も少ないので排尿も終りまでスムーズに行な
えるので残尿は少なくなる。また、排尿後は補助開口穴
（７）下端または吸水パッド（Ａ）（Ｂ）上辺部を少し
持ち上げるようにするだけで、容易にブリーフの適正な
位置に男性器を納めることができるため、ズボンや他の
部分を汚す心配はほとんど無く、残尿が漏れることがあ
った場合でも、それは吸水パッド（Ａ）（Ｂ）の内側で
あるので問題はない。

【００１０】

【実施例】

実施例１本発明の実施例１を、図１に示すブリーフ裏面の正面図
を参照して説明する。図は通常の形を成したブリーフ
（１）を裏返して示すものであり、まずブリーフ（１）
前面部は、内布（２）及び外布（３）が２枚重ねされて
内開口部（４）と外開口部（５）を左右に有して形成さ
れるブリーフ（１）の内布（２）面の上部位当たりに、
縁かがり（６）を施した縦長状の切れ目を設けた補助開
口穴（７）を形成して、本発明による実施例１の失禁用
ブリーフを構成している。

【００１１】このような補助開口穴（７）を設けたブリ
ーフ（１）に、従来と同様な方法と位置に不織布を主材
とする使い捨て吸水パッド（Ａ）を張り付けると、吸水
パッド（Ａ）の上部位に補助開口穴（７）が位置するこ
とになるので、これを着用した上で排尿する際は、少し
吸水パッド（Ａ）上辺を押し下げるようにすると（図
４）、自然に男性器は補助開口穴（７）部位近くになる
ので容易に男性器を指で上方につまみ出せ、かつ収納す
るにも吸水パッド（Ａ）の圧迫を受けずに速やかに納め
られる。

【００１２】実施例２実施例２を図２に示すブリーフ裏面の正面図と図３に示
す要部縦断面図を参照して説明する。実施例２に示すも
のは、ブリーフ（１）に専用の吸水パット（Ｂ）を設け
たものであり、内布（２）及び外布（３）二枚重ねで内
開口部（４）と外開口部（５）を形成するブリーフ
（１）前面の内布（２）面上部位に、実施例１と同様
の、縁かがり（６）をした縦長状の補助開口穴（７）を
設けたブリーフ（１）前側の内布（２）面に、布地を主
材とする適度な大きさと厚さを有する専用の吸水パッド
（Ｂ）を、縫付部（８）（８）をもって、ブリーフ
（１）に一体に取り付けて実施例２の失禁用ブリーフを
構成している。

【００１３】本実施例は、内布（２）面に補助開口穴
（７）を設けた部位に、布地を主材とする専用の吸水パ
ッド（Ｂ）を縫い付けたタイプであるので、実施例１に
示したものより吸水パッド（Ｂ）は安定して固定させる
ことができ、かつ吸水パッド（Ｂ）は使い捨てではない
のでコストは従来のものと変わらない。しかも、吸水パ
ッド（Ｂ）は固定される方式であるにも関わらず、吸水
パッド（Ｂ）が位置する内布（２）面の上部位には、実
施例１と同様に補助開口穴（７）が位置する構成である
ので、排尿時には、少々厚手の吸水パッド（Ｂ）であっ
てもその側面部から出す必要はなく、吸水パッド（Ｂ）
の上辺を少し押し下げるようにしながら指をこの補助開
口穴（７）に差し入れると、スムーズに男性器を上方に
つまみ出せて用を足すことができ、また収納も容易に適
切な位置に戻せるので、吸水パッド（Ｂ）の圧迫による
尿漏れもなく、ズボンや他の部分を汚す心配は無くな
る。

【００１４】本発明による失禁用ブリーフは以上のよう
な構成であるが、主要素となる補助開口穴（７）は縦長
直状の切れ目を設けたものであるが、着用した際は身体
の丸みに添って延びて楕円状に開口するので出し入れは
心配ないが、始めから楕円もしくは円形状の開口穴を形
成してもよい。また直線状の開口穴でも、縦型に代えて
横型に設けても差し支えないものであり、特に限定する
ものではない。

【００１５】

【発明の効果】本発明は、ブリーフの内側布面に補助開
口穴を設けたきわめて簡単な構成であるが、次のような
効果や長所を提供できるものである。ブリーフの前面内
側面に使い捨て式もしくは固定方式の吸水パッドが備え
られたものを着用しても、排尿の際には外開口部より差
し入れた指を補助開口穴に差し入れて吸水パッド上辺を
少し押し下げるようにするだけで、容易に男性器をつま
み出して用を足すことができ、また納める際も吸水パッ
ド上辺を持ち上げるようにするだけで、速やかに適正な
位置に男性器を納めることができる。

【００１６】したがって、排尿時には速やかに出し入れ
ができるので、特に急を要することが多い頻尿性の方々
にとっては従来のような煩わしさや、手間取ることによ
る尿漏れでズボンや他の部分を汚す心配はない。加えて
男性器の出し入れは厚手の吸水パッドをかき分けるよう
にして側面部から出す必要はなくなり、かつ、排尿時も
吸水パッドによる男性器の圧迫も少なくなるので、排尿
を終りまでスムーズに行なえる。加えて、残尿も少なく
させられる効果と、吸水パッドによる圧迫も軽減できる
ので男性器を納める際にも他に漏らす心配もない。

【００１７】また、このブリーフは失禁性や頻尿性の方
の立場に立って使い易くした男性下着の発明であるが、
補助開口穴は内側布面に設けられ、外からは通常のブリ
ーフと変わらないものであるので体裁が悪くなる心配は
全くなく、また冬季に限らず男性は夏場でもステテコな
ど着用することが多く、かつ吸水パッドが必要でない場
合でも、高齢者になると指の動作も衰えるが、補助開口
穴を利用することでその心配もなく年間通して有効に着
用できるブリーフである。

【００１８】さらに幼児などは、遊びに夢中になり排尿
の際はたいてい急を要するものであるが、幼児用のブリ
ーフにもこのような補助開口穴が設けられたものを採用
すれば、慣れなくても一人で容易に男性器を出せるので
粗そうをする心配はなく、また初期の練習用として使わ
せるにも好適なブリーフとして使える。いずれの場合も
補助開口穴は従来タイプのブリーフに簡単に施せるの
で、コストもたいして変わらないで安価にでき、これか
ら益々増えることが予想される時代に対応した失禁用ブ
リーフを提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１を示すブリーフ裏面の正面
図。

【図２】実施例２を示すブリーフ裏面の正面図。

【図３】実施例２の要部を示す縦断面図。

【図４】本発明の使用状態を示す動作例図。

【図５】従来品の吸水パッド付きブリーフの裏面図。

【符号の説明】

１・・ブリーフ２・・内布３・・外布４・・内開口部５・・外開口部６・・縁かがり７・・補助開口穴８・・縫い付け部Ａ・・吸水パッドＢ・・吸水パッド

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】男性用下着であるブリーフに於いて、前
側の二枚重ね部内布面に、補助開口穴を設けたことを特
徴とする失禁用男性下着。
【請求項２】補助開口穴を設けた内布面に、専用の吸
水パッドを一体に備えた構成である請求項１に記載の失
禁用男性下着。