JPH1143344A - 光学ガラス - Google Patents
光学ガラスInfo
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- JPH1143344A JPH1143344A JP16044697A JP16044697A JPH1143344A JP H1143344 A JPH1143344 A JP H1143344A JP 16044697 A JP16044697 A JP 16044697A JP 16044697 A JP16044697 A JP 16044697A JP H1143344 A JPH1143344 A JP H1143344A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- component
- sio
- zno
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- Prior art date
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- Pending
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/062—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
- C03C3/064—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing boron
- C03C3/068—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing boron containing rare earths
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 屈折率(nd)が1.67〜1.75、アッ
ベ数(νd)が42〜50の範囲の光学恒数を有し、P
bOおよびAs2O3成分を含有しない光学ガラスを提供
する。 【解決手段】 重量%で、SiO2 17.0〜30.
0%、B2O3 11.0〜20.0%、ただし、SiO
2+B2O3 33.5〜45.0%、かつ、SiO2の含
有量>B2O3の含有量、Al2O3 0〜2.0%、La
2O3 12.0〜19.0%、TiO2 1.0〜7.
0%、ZrO2 1.0〜7.0%、ZnO 6.0〜
15.0%、BaO 26.0〜38.0%、MgO+
CaO+SrO 0〜10.0%、ただし、RO(RO
はMgO、CaO、SrOおよびBaO)の合計量 2
6.0〜38.0%、かつ、ROの合計量+ZnO≦4
4.0%、かつ、SiO2/(ROの合計量+ZnO)
>0.450、Li2O+Na2O+K2O 0〜3.0
%およびSb2O3 0〜1.0%の組成からなる。
ベ数(νd)が42〜50の範囲の光学恒数を有し、P
bOおよびAs2O3成分を含有しない光学ガラスを提供
する。 【解決手段】 重量%で、SiO2 17.0〜30.
0%、B2O3 11.0〜20.0%、ただし、SiO
2+B2O3 33.5〜45.0%、かつ、SiO2の含
有量>B2O3の含有量、Al2O3 0〜2.0%、La
2O3 12.0〜19.0%、TiO2 1.0〜7.
0%、ZrO2 1.0〜7.0%、ZnO 6.0〜
15.0%、BaO 26.0〜38.0%、MgO+
CaO+SrO 0〜10.0%、ただし、RO(RO
はMgO、CaO、SrOおよびBaO)の合計量 2
6.0〜38.0%、かつ、ROの合計量+ZnO≦4
4.0%、かつ、SiO2/(ROの合計量+ZnO)
>0.450、Li2O+Na2O+K2O 0〜3.0
%およびSb2O3 0〜1.0%の組成からなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PbOおよびAs
2O3成分を含有せず、屈折率(nd)が1.67〜1.
75、アッベ数(νd)42〜50の範囲の光学恒数を
有し、化学的耐久性に優れ、かつ、低粘性で溶融性に優
れた特定組成域のSiO2−B2O3−La2O3−TiO2
−ZrO2−ZnO−BaO系の光学ガラスに関する。
2O3成分を含有せず、屈折率(nd)が1.67〜1.
75、アッベ数(νd)42〜50の範囲の光学恒数を
有し、化学的耐久性に優れ、かつ、低粘性で溶融性に優
れた特定組成域のSiO2−B2O3−La2O3−TiO2
−ZrO2−ZnO−BaO系の光学ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記範囲の光学恒数を有するガラ
スが、たとえば、特公昭43−7124号公報、特公昭
58−46459号公報、特開昭59−50048号公
報等に開示されている。上記公報に開示されているガラ
スはいずれも、SiO2成分またはSiO2およびB2O3
の二成分をガラス形成酸化物とし、かつ、Nb2O5およ
び/またはTa2O5成分を含有する組成系のガラスであ
るが、この系ガラスは、一般に高粘性であって溶融性が
悪く、均質なガラスが得難いという欠点があり、さら
に、Nb2O5、Ta2O5は原料価格が高いため、ガラス
の製造コストが高くなるという問題がある。また、特公
昭54−6244号公報には、Nb2O5およびTa2O5
成分を含有しないガラスが開示されているが、このガラ
スは、低粘性で溶融性が良いものの、ガラスの化学的耐
久性が悪いという欠点がある。
スが、たとえば、特公昭43−7124号公報、特公昭
58−46459号公報、特開昭59−50048号公
報等に開示されている。上記公報に開示されているガラ
スはいずれも、SiO2成分またはSiO2およびB2O3
の二成分をガラス形成酸化物とし、かつ、Nb2O5およ
び/またはTa2O5成分を含有する組成系のガラスであ
るが、この系ガラスは、一般に高粘性であって溶融性が
悪く、均質なガラスが得難いという欠点があり、さら
に、Nb2O5、Ta2O5は原料価格が高いため、ガラス
の製造コストが高くなるという問題がある。また、特公
昭54−6244号公報には、Nb2O5およびTa2O5
成分を含有しないガラスが開示されているが、このガラ
スは、低粘性で溶融性が良いものの、ガラスの化学的耐
久性が悪いという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術に見られる諸欠点を総合的に解消し、前記所定
範囲の光学恒数を有し、環境対策のための処理に高いコ
ストを要するPbOおよびAs2O3成分を含有せず、化
学的耐久性に優れ、かつ、低粘性で溶融性に優れた均質
な光学ガラスを提供することにある。
従来技術に見られる諸欠点を総合的に解消し、前記所定
範囲の光学恒数を有し、環境対策のための処理に高いコ
ストを要するPbOおよびAs2O3成分を含有せず、化
学的耐久性に優れ、かつ、低粘性で溶融性に優れた均質
な光学ガラスを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記従来技
術の実状にかんがみ鋭意試験研究を行ったところ、Si
O2−B2O3−La2O3−TiO2−ZrO2−ZnO−
BaO系のガラスにおいて、SiO2、B2O3、ZnO
およびBaO成分を特定の比率で共存させることによ
り、Nb2O5、Ta2O5といった原料価格の高い成分
や、PbOおよび、As2O3成分を含有せず、高屈折率
を維持しつつ、化学的耐久性に優れ、かつ、低粘性で溶
融性に優れた均質なガラスが得られることを見いだし、
本発明をなすに至った。
術の実状にかんがみ鋭意試験研究を行ったところ、Si
O2−B2O3−La2O3−TiO2−ZrO2−ZnO−
BaO系のガラスにおいて、SiO2、B2O3、ZnO
およびBaO成分を特定の比率で共存させることによ
り、Nb2O5、Ta2O5といった原料価格の高い成分
や、PbOおよび、As2O3成分を含有せず、高屈折率
を維持しつつ、化学的耐久性に優れ、かつ、低粘性で溶
融性に優れた均質なガラスが得られることを見いだし、
本発明をなすに至った。
【0005】すなわち、前記目的を達成するための本発
明の光学ガラスの特徴は、重量%で、SiO2 17.
0〜30.0%、B2O3 11.0〜20.0%、ただ
し、SiO2+B2O3 33.5 〜45.0%、か
つ、SiO2の含有量>B2O3の含有量、Al2O3 0
〜2.0%、La2O3 12.0〜19.0%、TiO
21.0〜7.0%、ZrO2 1.0〜7.0%、Zn
O 6.0〜15.0%、BaO 26.0〜38.0
%、MgO+CaO+SrO 0〜10.0%、ただ
し、RO(ROはMgO、CaO、SrOおよびBa
O)の合計量 26.0〜38.0%、かつ、ROの合
計量+ZnO≦44.0%、かつ、SiO2/(ROの
合計量+ZnO)>0.450(重量比)、Li2O+
Na2O+K2O 0〜3.0%およびSb2O3 0〜
1.0%の組成からなり、屈折率(nd)が1.67〜
1.75、アッベ数(νd)が42〜50の範囲の光学
恒数を有するところにある。
明の光学ガラスの特徴は、重量%で、SiO2 17.
0〜30.0%、B2O3 11.0〜20.0%、ただ
し、SiO2+B2O3 33.5 〜45.0%、か
つ、SiO2の含有量>B2O3の含有量、Al2O3 0
〜2.0%、La2O3 12.0〜19.0%、TiO
21.0〜7.0%、ZrO2 1.0〜7.0%、Zn
O 6.0〜15.0%、BaO 26.0〜38.0
%、MgO+CaO+SrO 0〜10.0%、ただ
し、RO(ROはMgO、CaO、SrOおよびBa
O)の合計量 26.0〜38.0%、かつ、ROの合
計量+ZnO≦44.0%、かつ、SiO2/(ROの
合計量+ZnO)>0.450(重量比)、Li2O+
Na2O+K2O 0〜3.0%およびSb2O3 0〜
1.0%の組成からなり、屈折率(nd)が1.67〜
1.75、アッベ数(νd)が42〜50の範囲の光学
恒数を有するところにある。
【0006】
【発明の実施の形態】上記のとおり各成分の組成範囲を
限定した理由は、次の通りである。本発明のガラスにお
いて、SiO2成分およびB2O3成分は、共にガラス形
成酸化物として必須の成分であるが、SiO2成分は、
その量が17.0%未満であるとガラスの化学的耐久性
が劣化し、また、30.0%を超えると、ガラスの失透
傾向が増大する。B2O3成分は、ガラスの粘性を下げ溶
融を容易にするとともに、ガラスの安定性を向上させる
効果を有するが、その量が11.0%未満ではその効果
が十分ではなく、また、20.0%を超えるとガラスの
化学的耐久性が劣化する。また、SiO2成分とB2O3
成分との合計量が33.5%未満であるとガラスの化学
的耐久性が劣化し、45.0%を超えると本発明の目標
とする光学恒数を満足できなくなる。さらに、優れた化
学的耐久性を維持するため、SiO2成分の含有量がB2
O3成分の含有量より多いことが必要である。
限定した理由は、次の通りである。本発明のガラスにお
いて、SiO2成分およびB2O3成分は、共にガラス形
成酸化物として必須の成分であるが、SiO2成分は、
その量が17.0%未満であるとガラスの化学的耐久性
が劣化し、また、30.0%を超えると、ガラスの失透
傾向が増大する。B2O3成分は、ガラスの粘性を下げ溶
融を容易にするとともに、ガラスの安定性を向上させる
効果を有するが、その量が11.0%未満ではその効果
が十分ではなく、また、20.0%を超えるとガラスの
化学的耐久性が劣化する。また、SiO2成分とB2O3
成分との合計量が33.5%未満であるとガラスの化学
的耐久性が劣化し、45.0%を超えると本発明の目標
とする光学恒数を満足できなくなる。さらに、優れた化
学的耐久性を維持するため、SiO2成分の含有量がB2
O3成分の含有量より多いことが必要である。
【0007】La2O3成分は、ガラスの屈折率を高める
ので、本発明において不可欠であるが,その量が12.
0%未満では所望の屈折率が得られず、また、その量が
19.0%を超えるとガラスの失透傾向が増大する。T
iO2成分は目標とする光学恒数の維持と、ガラスの溶
融性および化学的耐久性の向上に有効であるが、その量
が1%未満では上記効果が十分ではなく、また、その量
が7.0%を超えるとガラスの光線透過性が悪化して着
色しやすくなるので好ましくない。
ので、本発明において不可欠であるが,その量が12.
0%未満では所望の屈折率が得られず、また、その量が
19.0%を超えるとガラスの失透傾向が増大する。T
iO2成分は目標とする光学恒数の維持と、ガラスの溶
融性および化学的耐久性の向上に有効であるが、その量
が1%未満では上記効果が十分ではなく、また、その量
が7.0%を超えるとガラスの光線透過性が悪化して着
色しやすくなるので好ましくない。
【0008】ZrO2成分は、ガラスの屈折率を高める
とともに、化学的耐久性を向上させ、かつ、失透傾向を
抑制するのに有効な成分であるが、その量が1.0%未
満では上記効果が十分ではなく、また、7.0%を超え
るとガラスの粘性が高くなり溶融性が悪化する。ZnO
成分は失透傾向を抑制し、また、ガラスの粘性を下げる
とともに化学的耐久性を高めるため重要な成分である
が、その量が6.0%未満では上記効果が十分ではな
く、また、15.0%を超えるとかえって失透しやすく
なる。
とともに、化学的耐久性を向上させ、かつ、失透傾向を
抑制するのに有効な成分であるが、その量が1.0%未
満では上記効果が十分ではなく、また、7.0%を超え
るとガラスの粘性が高くなり溶融性が悪化する。ZnO
成分は失透傾向を抑制し、また、ガラスの粘性を下げる
とともに化学的耐久性を高めるため重要な成分である
が、その量が6.0%未満では上記効果が十分ではな
く、また、15.0%を超えるとかえって失透しやすく
なる。
【0009】BaO成分はガラスの屈折率を高めるのに
有効であり、また、ZnO成分を共存させることにより
優れた化学的耐久性を維持しつつ、耐失透性に優れたガ
ラスを得ることができるが、その量が26.0%未満で
は所望の光学恒数を満足できず、また、38.0%を超
えるとガラスの化学的耐久性が悪化する。また、光学恒
数の調整等のために、BaO成分の一部をMgO、Ca
Oおよび/またはSrO成分により置換できるが、ガラ
スの失透に対する安定性を損なわないために、これらの
1成分または2成分以上の合計量は10.0%までとし
なければならない。さらに、優れた化学的耐久性および
耐失透性を維持するために、RO成分(ROはMgO、
CaO、SrOおよびBaO)の合計量は38.0%以
内、RO成分の合計量とZnO成分との合計量は44.
0%以内とし、また、RO成分の合計量とZnO成分と
の合計量に対するSiO2成分の重量比は、0.450
より大きくなければならない。
有効であり、また、ZnO成分を共存させることにより
優れた化学的耐久性を維持しつつ、耐失透性に優れたガ
ラスを得ることができるが、その量が26.0%未満で
は所望の光学恒数を満足できず、また、38.0%を超
えるとガラスの化学的耐久性が悪化する。また、光学恒
数の調整等のために、BaO成分の一部をMgO、Ca
Oおよび/またはSrO成分により置換できるが、ガラ
スの失透に対する安定性を損なわないために、これらの
1成分または2成分以上の合計量は10.0%までとし
なければならない。さらに、優れた化学的耐久性および
耐失透性を維持するために、RO成分(ROはMgO、
CaO、SrOおよびBaO)の合計量は38.0%以
内、RO成分の合計量とZnO成分との合計量は44.
0%以内とし、また、RO成分の合計量とZnO成分と
の合計量に対するSiO2成分の重量比は、0.450
より大きくなければならない。
【0010】Al2O3成分は、化学的耐久性を向上させ
るので任意に添加し得るが、その量が2.0%を超える
とガラスの粘性が高くなり、また失透傾向が増大する。
Li2O、Na2OおよびK2O成分は、ガラスの溶融性
を向上させるのに有効であり、任意に添加し得るが、こ
れらの1成分または2成分以上の合計量が3%を超える
と化学的耐久性が悪化し、また失透傾向が増大する。S
b2O3成分はガラス溶融の際に脱泡を促進する効果があ
るが、その量は1.0%までで十分である。
るので任意に添加し得るが、その量が2.0%を超える
とガラスの粘性が高くなり、また失透傾向が増大する。
Li2O、Na2OおよびK2O成分は、ガラスの溶融性
を向上させるのに有効であり、任意に添加し得るが、こ
れらの1成分または2成分以上の合計量が3%を超える
と化学的耐久性が悪化し、また失透傾向が増大する。S
b2O3成分はガラス溶融の際に脱泡を促進する効果があ
るが、その量は1.0%までで十分である。
【0011】
【実施例】次に、本発明にかかる光学ガラスの好適な実
施例(No.1〜No.14)および実施例No.1と
ほぼ同等の光学恒数(nd、νd)を有する従来公知の
ガラスの比較例(No.A、No.B)を、これらのガ
ラスの光学恒数(nd、νd)、ROの合計量+Zn
O、SiO2/(ROの合計量+ZnO)の重量比およ
び耐酸性(SR値)とともに表1および表2に示す。な
お上記SR値は、国際標準化機構 ISO 8424:
1987(E)の測定方法に準拠し測定して得た結果を
示したものであり、表1および表2中のSR値=5、5
1および53は、pH=4.6の酢酸緩衝液中において
ガラス試料が0.1μmの侵食を受けるのに要した時間
(h)が、それぞれ、h>10、h=1〜10およびh
<0.1であることを示す。したがって、SR値が小さ
いほどガラスの耐酸性は高く、化学的耐久性に優れてい
ることを示す。
施例(No.1〜No.14)および実施例No.1と
ほぼ同等の光学恒数(nd、νd)を有する従来公知の
ガラスの比較例(No.A、No.B)を、これらのガ
ラスの光学恒数(nd、νd)、ROの合計量+Zn
O、SiO2/(ROの合計量+ZnO)の重量比およ
び耐酸性(SR値)とともに表1および表2に示す。な
お上記SR値は、国際標準化機構 ISO 8424:
1987(E)の測定方法に準拠し測定して得た結果を
示したものであり、表1および表2中のSR値=5、5
1および53は、pH=4.6の酢酸緩衝液中において
ガラス試料が0.1μmの侵食を受けるのに要した時間
(h)が、それぞれ、h>10、h=1〜10およびh
<0.1であることを示す。したがって、SR値が小さ
いほどガラスの耐酸性は高く、化学的耐久性に優れてい
ることを示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】表1および表2に示すとおり、本発明にか
かる上記実施例(No.1〜No.14)のガラスは、
いずれも、SR値が5または51を示し、比較例(N
o.A、No.B)のガラスと比べ、耐酸性が格段に優
れ、化学的耐久性が優れていることがわかる。また、上
記実施例のガラスは、本発明のガラスとほぼ同等の光学
恒数を有し、SiO2成分またはSiO2およびB2O3の
二成分をガラス形成酸化物とし、Nb2O5および/また
はTa2O5成分を含有している従来のガラスと比べ、1
200℃での粘度(η)が一般に約100.5〜100.7p
oise低く、溶融性が優れているため、脱泡清澄を極
めて容易に行うことができ、泡、脈理等のない均質なも
のが得られた。
かる上記実施例(No.1〜No.14)のガラスは、
いずれも、SR値が5または51を示し、比較例(N
o.A、No.B)のガラスと比べ、耐酸性が格段に優
れ、化学的耐久性が優れていることがわかる。また、上
記実施例のガラスは、本発明のガラスとほぼ同等の光学
恒数を有し、SiO2成分またはSiO2およびB2O3の
二成分をガラス形成酸化物とし、Nb2O5および/また
はTa2O5成分を含有している従来のガラスと比べ、1
200℃での粘度(η)が一般に約100.5〜100.7p
oise低く、溶融性が優れているため、脱泡清澄を極
めて容易に行うことができ、泡、脈理等のない均質なも
のが得られた。
【0015】また、本発明によるガラスは、酸化物、炭
酸塩および硝酸塩等の通常の光学ガラス用原料を秤量混
合し、白金坩堝等を用いて、約1000℃〜1250℃
で約3〜4時間、溶融、清燈、攪拌した後、予熱した型
に鋳込み、徐冷することにより容易に製造することがで
きる。
酸塩および硝酸塩等の通常の光学ガラス用原料を秤量混
合し、白金坩堝等を用いて、約1000℃〜1250℃
で約3〜4時間、溶融、清燈、攪拌した後、予熱した型
に鋳込み、徐冷することにより容易に製造することがで
きる。
【0016】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明の光学ガラス
は、特定組成範囲のSiO2−B2O3−La2O3−Ti
O2−ZrO2−ZnO−BaO系のガラスであり、屈折
率(nd)1.67〜1.75、アッベ数(νd)42
〜50の範囲の光学恒数を有し、化学的耐久性が優れて
いる。また、本発明の光学ガラスは、低粘性で溶融性が
優れているため、泡、脈理等のない均質なものを一層容
易に製造することができる。さらに、本発明の光学ガラ
スは、Nb2O5、Ta2O5といった原料価格が高い成分
や、環境対策のための処理に高いコストを要するPbO
およびAs2O3成分を含有していないので、コストの点
でも有利である。
は、特定組成範囲のSiO2−B2O3−La2O3−Ti
O2−ZrO2−ZnO−BaO系のガラスであり、屈折
率(nd)1.67〜1.75、アッベ数(νd)42
〜50の範囲の光学恒数を有し、化学的耐久性が優れて
いる。また、本発明の光学ガラスは、低粘性で溶融性が
優れているため、泡、脈理等のない均質なものを一層容
易に製造することができる。さらに、本発明の光学ガラ
スは、Nb2O5、Ta2O5といった原料価格が高い成分
や、環境対策のための処理に高いコストを要するPbO
およびAs2O3成分を含有していないので、コストの点
でも有利である。
Claims (1)
- 【請求項1】重量%で、SiO2 17.0〜 30.0
%、B2O3 11.0〜20.0%、ただし、SiO2
+B2O3 33.5 〜45.0%、かつ、SiO2の
含有量>B2O3の含有量、Al2O3 0〜2.0%、L
a2O3 12.0〜19.0%、TiO2 1.0〜
7.0%、ZrO2 1.0〜7.0%、ZnO 6.
0〜15.0 %、BaO 26.0〜38.0%、M
gO+CaO+SrO 0〜10.0%、ただし、RO
(ROはMgO、CaO、SrOおよびBaO)の合計
量 26.0〜38.0%、かつ、ROの合計量+Zn
O≦44.0%、かつ、SiO2/(ROの合計量+Z
nO)>0.450(重量比)、Li2O+Na2O+K
2O 0〜3.0%およびSb2O3 0〜1.0%の組
成からなり、屈折率(nd)が1.67〜1.75、ア
ッベ数(νd)が42〜50の範囲の光学恒数を有する
ことを特徴とする光学ガラス。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16044697A JPH1143344A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | 光学ガラス |
CN 98108717 CN1202033C (zh) | 1997-06-03 | 1998-06-01 | 光学玻璃 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16044697A JPH1143344A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | 光学ガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1143344A true JPH1143344A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=15715116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16044697A Pending JPH1143344A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | 光学ガラス |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1143344A (ja) |
CN (1) | CN1202033C (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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FR2793240A1 (fr) * | 1999-05-06 | 2000-11-10 | Schott Glas | Verres optiques sans plomb |
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