JPH1143073A - 車両用ペダル変位制御構造 - Google Patents

車両用ペダル変位制御構造

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JPH1143073A
JPH1143073A JP20359397A JP20359397A JPH1143073A JP H1143073 A JPH1143073 A JP H1143073A JP 20359397 A JP20359397 A JP 20359397A JP 20359397 A JP20359397 A JP 20359397A JP H1143073 A JPH1143073 A JP H1143073A
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JP
Japan
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vehicle
pedal
displacement
displacement control
vehicle body
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Application number
JP20359397A
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English (en)
Inventor
Satoshi Mikutsu
悟司 御沓
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH1143073A publication Critical patent/JPH1143073A/ja
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    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05GCONTROL DEVICES OR SYSTEMS INSOFAR AS CHARACTERISED BY MECHANICAL FEATURES ONLY
    • G05G1/00Controlling members, e.g. knobs or handles; Assemblies or arrangements thereof; Indicating position of controlling members
    • G05G1/30Controlling members actuated by foot
    • G05G1/32Controlling members actuated by foot with means to prevent injury

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Braking Elements And Transmission Devices (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Mechanical Control Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定値以上の外力が車両前部に作用した際に
車両用ペダルの踏面の変位を制御することができる車両
用ペダル変位制御構造を得る。 【解決手段】 インパネリインフォース74には略車両
略車両前方側側へ向けて延出された押圧部材76が設け
られており、ダッシュパネル16及びインパネリインフ
ォース74間の相対変位の増加に伴って、押圧部材76
の延出方向が略車両下方側へと変えられるため、インパ
ネリインフォース74へ入力される押圧力の略車両後方
側への成分を低減できる。また、押圧部材76が略車両
下方側を向くように屈曲されることにより、押圧部材7
6を略車両下方側へ回転させようとする曲げモーメント
のアーム長が長くなる為、インパネリインフォース74
へ入力される押圧力の略車両後方側への成分を極めて早
い段階で低減させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ペダル変位
制御構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、所定値以上の外力が車両前部に作用した際の対策と
して種々の構成が案出されている。この種の対策の一例
として、実開平1−73464号公報に開示された構成
を挙げることができる。
【0003】簡単に説明すると、図8に示される如く、
この公報に開示された構成では、ステアリングシャフト
400を覆うステアリングコラム402が、上板部材4
04及び一対の側板部材406から成るチルトブラケッ
ト408並びにこれらの側板部材406間を貫通してス
テアリングコラム402の下縁を支持するシャフト41
0によって車体側に支持されている。
【0004】さらに、上述したチルトブラケット408
の下方側には、略円弧面形状とされかつ弾性変形可能な
ニープロテクタ412が配設されている。このニープロ
テクタ412は、弾性変形可能なステー414を介して
ステアリングコラム402の下縁側に弾性的に支持され
ている。
【0005】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両前部に作用すると、乗員は車両前方側へ慣性移動しよ
うとし、これに伴い乗員の脚部は膝を起点として屈曲し
ながら同方向へ慣性移動しようとする。このため、仮に
ニープロテクタ412が配設されていない場合には、乗
員の膝がチルトブラケット408に接触する可能性があ
る。しかしながら、上記の如く、チルトブラケット40
8の下方にニープロテクタ412を配設しておけば、乗
員の膝はニープロテクタ412に接触するのみとなる。
【0006】このようなニープロテクタ412を配設す
る構成も所定値以上の外力が車両前部に作用した際の対
策として有意義なものと思われるが、乗員の脚部との関
係における当該対策としては別の観点からアプローチす
ることも可能であり、又乗員の脚部との関係における当
該対策を多面的に成立させることが多重防護の観点から
も重要である。
【0007】このような視点から着想し実験を重ねた結
果、本件発明者は、所定値以上の外力が車両前部に作用
した際におけるボディーパネル等の変形、変位挙動に着
目してブレーキペダル等の車両用ペダルの変位を制御す
ることも極めて有効な対策として成立するという結論に
至った。
【0008】本発明は上記知見に鑑み、所定値以上の外
力が車両前部に作用した際に車両用ペダルの踏面の変位
を制御することができる車両用ペダル変位制御構造を得
ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の車両用ペ
ダル変位制御構造は、所定値以上の外力が車両前部に作
用した際に略車両後方側へ変位する第1の車体側構成部
材に固定されたペダルブラケットと、前記ペダルブラケ
ットに揺動可能に支持され、下端部に乗員の踏力が付与
される踏面を備えた吊り下げ式の車両用ペダルと、前記
第1の車体側構成部材よりも略車両後方側に配置されか
つ略車両前後方向に対する剛性が第1の車体側構成部材
よりも相対的に高い第2の車体側構成部材から略車両前
方側へ向けて延出され、第1の車体側構成部材及び第2
の車体側構成部材間に相対変位が生じることにより車両
用ペダルに当接して当該車両用ペダルを相対的に略車両
前方側へ押圧すると共に、車両用ペダルからの所定値以
上の押圧力が作用することにより略車両下方側へ向けさ
せられる変位制御手段と、を有することを特徴としてい
る。
【0010】上記構成の車両用ペダル変位制御構造によ
れば、所定値以上の外力が車両前部に作用すると、第1
の車体側構成部材が略車両後方側へ変位する。このた
め、第1の車体側構成部材に前端側が固定されたペダル
ブラケットも略車両後方側へ変位する。これに対し、第
1の車体側構成部材よりも略車両後方側に配置された第
2の車体側構成部材は、その略車両前後方向に対する剛
性が第1の車体側構成部材よりも相対的に高いことか
ら、略車両後方側へは殆ど変位しない。このため、第1
の車体側構成部材及び第2の車体側構成部材間に相対変
位が生じ、当該相対変位が生じることによって第2の車
体側構成部材に設けられた変位制御手段が車両用ペダル
に当接してこれを略車両前方側へ相対的に押圧する。そ
の結果、本発明によれば、所定値以上の外力が車両前部
に作用した際に、車両用ペダルの踏面がペダルブラケッ
トへの揺動中心点回りに略車両前方側へ回転変位され
る。
【0011】さらに、本発明では、変位制御手段に車両
用ペダルからの所定値以上の押圧力が作用すると、それ
以前は略車両前方側へ向けられていた変位制御手段が略
車両下方側へ向けさせられる。すなわち、第2の車体側
構成部材から変位制御手段をみた場合、その延出方向が
全体的に略車両前方側から略車両下方側になる。このた
め、車両用ペダルから変位制御手段を介して第2の車体
側構成部材へ入力される押圧力の略車両後方側への成分
が低減される。
【0012】加えて、本発明では、変位制御手段に車両
用ペダルからの所定値以上の押圧力が作用した際に、略
車両前方側へ延出されていた変位制御手段を車両用ペダ
ルを介して略車両下方側へ向けさせる構成としたので、
変位制御手段を略車両下方側へ回転させようとするモー
メントのアーム長(すなわち、変位制御手段の第2の車
体側構成部材との連結部分から車両用ペダルとの当接部
分までの車両上下方向の距離)が、変位制御手段の車両
用ペダルへの当接位置が略車両下方側へ相対的にずれて
いくにつれて長くなる。従って、車両用ペダルから変位
制御手段へ入力される押圧力の大きさが同じであれば、
急増する回転モーメントによって変位制御手段を素早く
略車両下方へ向けさせることができる。よって、第2の
車体側構成部材へ入力される押圧力の略車両後方側への
成分を極めて早い段階で低減させることができる。
【0013】請求項2記載の車両用ペダル変位制御構造
は、請求項1記載の車両用ペダル変位制御構造におい
て、前記変位制御手段は、第2の車体側構成部材から略
車両前方側へ向けて延出され、前記車両用ペダルからの
所定値以上の押圧力によって略車両下方側へ向けて変形
する押圧部材であり、さらに、前記車両用ペダルにおけ
る前記押圧部材との当接部位付近に、当該押圧部材の車
両用ペダルに対する相対的な下方変位を規制する規制手
段を設けた、ことを特徴としている。
【0014】上記構成の車両用ペダル変位制御構造によ
れば、第2の車体側構成部材に設けられた変位制御手段
が略車両前方側へ延出された押圧部材とされており、前
述した相対変位が生じると押圧部材が車両用ペダルを略
車両前方側へ押圧する。また、この押圧部材は、前述し
た車両用ペダルからの所定値以上の押圧力が作用すると
略車両下方側へ向けて変形し、それ以前は略車両前方側
へ向けられていた押圧部材が略車両下方側へ向けさせら
れる。このため、車両用ペダルから押圧部材を介して第
2の車体側構成部材へ入力される押圧力の略車両後方側
への成分が低減される。
【0015】さらに、この押圧部材と車両用ペダルとの
当接部位付近には規制手段が設けられており、この規制
手段によって押圧部材の車両用ペダルに対する相対的な
下方変位が規制される(すなわち、押圧部材の車両用ペ
ダルとの当接位置が略車両下方側へずれない)。このた
め、この規制手段による規制状態で押圧部材がさらに略
車両下方側へ変形しようとすると、規制手段を介して車
両用ペダルに略車両下方側への押圧荷重が発生する。
【0016】請求項3記載の車両用ペダル変位制御構造
は、所定値以上の外力が車両前部に作用した際に略車両
後方側へ変位する第1の車体側構成部材に前端側が固定
されたペダルブラケットと、前記ペダルブラケットに揺
動可能に支持され、下端部に乗員の踏力が付与される踏
面を備えた吊り下げ式の車両用ペダルと、前記第1の車
体側構成部材よりも略車両後方側に配置されかつ略車両
前後方向に対する剛性が第1の車体側構成部材よりも相
対的に高い第2の車体側構成部材に設けられ、前記第1
の車体側構成部材及び第2の車体側構成部材間に相対変
位が生じることにより車両用ペダルに当接して当該車両
用ペダルを相対的に略車両前方側へ押圧すると共に、車
両用ペダルからの所定値以上の押圧力が作用することに
より当該車両用ペダルへの押圧方向を略車両前方側から
略車両下方側へ変換して当該車両用ペダルを車両室内か
ら遠ざかる方向へ向けて回転変位させる変位制御手段
と、を有することを特徴としている。
【0017】上記構成の車両用ペダル変位制御構造によ
れば、所定値以上の外力が車両前部に作用すると、第1
の車体側構成部材が略車両後方側へ変位する。このた
め、第1の車体側構成部材に前端側が固定されたペダル
ブラケットも略車両後方側へ変位する。これに対し、第
1の車体側構成部材よりも略車両後方側に配置された第
2の車体側構成部材は、その略車両前後方向に対する剛
性が第1の車体側構成部材よりも相対的に高いことか
ら、略車両後方側へは殆ど変位しない。このため、第1
の車体側構成部材及び第2の車体側構成部材間に相対変
位が生じる。
【0018】ここで、本発明では、第1の車体側構成部
材及び第2の車体側構成部材間に相対変位が生じること
により、第2の車体側構成部材に設けられた変位制御手
段が車両用ペダルに当接し、当該変位制御手段によって
車両用ペダルが相対的に略車両前方側へ押圧される。さ
らに、本発明では、車両用ペダルからの所定値以上の押
圧力が作用することにより、変位制御手段による当該車
両用ペダルへの押圧方向が略車両前方側から略車両下方
側へ変換される。これにより、車両用ペダルが車両室内
から遠ざかる方向へ向けて回転変移される。なお、ここ
で言う車両用ペダルの車両室内から遠ざかる方向への回
転変移とは、例えば、車両用ペダル単独の回転変移の他
に、変移制御手段からの車両用ペダルへの押圧方向が略
車両下方側へ変換されることによってペダルブラケット
の略車両下方側への回転変移やペダルブラケットの略車
両下方側或いは略車両前方側への塑性変形が生じたり、
または、このようなペダルブラケットの回転変移や塑性
変形に伴われての車両用ペダルの回転変移を含むもので
ある。
【0019】さらに、本発明では、変位制御手段に車両
用ペダルからの所定値以上の押圧力が作用すると、変位
制御手段による当該車両用ペダルへの押圧方向が略車両
前方側から略車両下方側へ変換されるので、車両用ペダ
ルから変位制御手段に作用する押圧力の方向も略車両後
方側から略車両上方側へと変換される。このため、車両
用ペダルから変位制御手段を介して第2の車体側構成部
材へ入力される押圧力の略車両後方側への成分が低減さ
れる。
【0020】請求項4記載の車両用ペダル変位制御構造
は、請求項3記載の車両用ペダル変位制御構造におい
て、前記変位制御手段は、第2の車体側構成部材から略
車両前方側へ向けて延出され、前記車両用ペダルからの
所定値以上の押圧力によって略車両下方側へ向けて変形
する押圧部材と、前記車両用ペダルにおける前記押圧部
材との当接部位付近に設けられ、当該押圧部材の車両用
ペダルに対する相対的な下方変位を規制する規制手段
と、を含んで構成される、ことを特徴としている。
【0021】上記構成の車両用ペダル変位制御構造によ
れば、第2の車体側構成部材に設けられた変位制御手段
が略車両前方側へ延出された押圧部材とされており、前
述した相対変位が生じると押圧部材が車両用ペダルを略
車両前方側へ押圧する。また、この押圧部材は、前述し
た車両用ペダルからの所定値以上の押圧力が作用すると
略車両下方側へ向けて変形し、それ以前は略車両前方側
へ向けられていた押圧部材が略車両下方側へ向けさせら
れる。このため、車両用ペダルから押圧部材を介して第
2の車体側構成部材へ入力される押圧力の略車両後方側
への成分が低減される。
【0022】さらに、この押圧部材と車両用ペダルとの
当接部位付近には規制手段が設けられており、この規制
手段によって押圧部材の車両用ペダルに対する相対的な
下方変位が規制される(すなわち、押圧部材の車両用ペ
ダルとの当接位置が略車両下方側へずれない)。このた
め、この規制手段による規制状態で押圧部材がさらに略
車両下方側へ変形しようとすると、規制手段を介して車
両用ペダルに略車両下方側への押圧荷重が発生する。
【0023】請求項5記載の車両用ペダル変位制御構造
は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の車両用ペダ
ル変位制御構造において、前記第2の車体側構成部材
は、略車両上下方向に対する剛性が高い連結部材を介し
て車体フロアの所定部位に連結されている、ことを特徴
としている。
【0024】上記構成の車両用ペダル変位制御構造によ
れば、第2の車体側構成部材が略車両上下方向に対する
剛性が高い連結部材を介して車体フロアの所定部位に連
結されているため、第2の車体側構成部材の略車両後方
側への変位を抑制又は防止することができるのみなら
ず、略車両上方側への変位をも抑制又は防止することが
できる。すなわち、変位制御手段が略車両前方側から略
車両下方側へ延出方向を変えると(請求項1記載の発明
の場合)或いは車両用ペダルへの押圧方向が略車両前方
側から略車両下方側へ変換されると(請求項2記載の発
明の場合)、前述した如く第2の車体側構成部材には略
車両後方側への押圧力成分が低減される反面、略車両上
方側への押圧力成分が増加することになる。このため、
第2の車体側構成部材は略車両上方側へ変位しようとす
るが、本発明では略車両上下方向に対する剛性が高い連
結手段によって第2の車体側構成部材と車体フロアとを
連結したので、第2の車体側構成部材は略車両上方側へ
も殆ど変位しないか或いは全く変位しない。
【0025】
【発明の実施の形態】図1には、「車両用ペダル」とし
ての吊り下げ式のブレーキペダル10の周辺構造が概略
的に示されている。以下、この図を用いて、ブレーキペ
ダル10を含む周辺構造の全体的な構成について説明す
ることにする。
【0026】エンジンルーム12と車室内空間14とを
仕切る位置には、「第1の車体側構成部材」としてのダ
ッシュパネル16が略垂直に配置されている。ダッシュ
パネル16の上端部は、略車両幅方向を長手方向として
配置されてカウルの一部を構成するカウルインナパネル
18の前側にスポット溶接等により固着されている。ま
た、ダッシュパネル16の下端部は「車体フロア」とし
てのフロアパネル17にスポット溶接等により固着され
ている。
【0027】上述したダッシュパネル16の前方側に
は、ブレーキペダル10に付与された乗員の踏力を増強
するための踏力増強手段として機能するブレーキブース
タ20が設けられている。更に、このブレーキブースタ
20のダッシュパネル16とは反対側にはブレーキブー
スタ20によって増強された圧力を液圧に変換するため
の液圧変換用のマスタシリンダ22が設けられ、液圧系
統の体積変化に追従してブレーキフルードを貯留及び補
充するリザーバタンク(図示省略)と共に制動装置の液
圧系統を構成している。
【0028】一方、ダッシュパネル16の後方側には、
ブレーキペダル10を揺動可能に支持するペダルブラケ
ット26が配設されている。ペダルブラケット26は、
ダッシュパネル16への取付座面を構成するベースプレ
ート部28と、このベースプレート部28から略車両後
方側へ平行に延出される一対のサイドプレート部30
と、これらのサイドプレート部30の上縁間を繋ぐトッ
ププレート部32と、を含んで構成されており、全体と
しては下方が開放された略コ字形に形成されている。
【0029】また、各サイドプレート部30の前端側の
所定位置には開口部34が形成されており、これによっ
て各サイドプレート部30の略車両前後方向に対する剛
性はペダルブラケット26の他の部分に比べて低く設定
されている。これに対して、トッププレート部32上に
は平板状の補強板35が設けられており、これによっ
て、トッププレート部32の剛性はペダルブラケット2
6の他の部分、特に各サイドプレート部30に比べて高
く設定されている。
【0030】次に、上述したペダルブラケット26の車
体側への結合構造について説明する。ペダルブラケット
26の前端側に配置されたベースプレート部28の前面
四隅には、ブレーキブースタ20から突出するスタッド
ボルト38を挿通させるための円筒状のカラー40が固
着されている。ベースプレート部28は、これらのカラ
ー40をダッシュパネル16に当接させた状態で、内部
に挿通されたスタッドボルト38にナット42を螺合さ
せることによりダッシュパネル16に固定されている。
これにより、ペダルブラケット26の前端側がダッシュ
パネル16に結合されている。なお、ダッシュパネル1
6の前面にウエルドナットを予め溶着させておいて、取
付ボルトをベースプレート部28側から螺入して固定す
ることも可能である。また、ダッシュパネル16とベー
スプレート部28との間には、遮音材として用いられる
図示しないダッシュインシュレータが介在されている。
【0031】一方、ペダルブラケット26の後端側、す
なわち、トッププレート部32の後端部はカウルインナ
パネル18の後端部へボルト46とウエルドナット48
とによって固定されている。ここで、具体的には、図2
に示されるように、トッププレート部32の後端部に
は、後方(図2の上方)へ向けて開口した鍵孔状のスリ
ット49(広義には離脱手段として把握される)が形成
されている。このスリット49は、直径寸法がボルト4
6の軸径よりも僅かに大きくボルト46の軸が貫通可能
な孔部49Aと、この孔部49Aの直径寸法よりも幅狭
で且つトッププレート部32の後端側周縁部で開口した
溝部49Bとによって構成されており、孔部49Aを貫
通したボルト46をウエルドナット48へ螺合させるこ
とによりペダルブラケット26とカウルインナパネル1
8とが連結される。このようにスリット49を鍵孔状に
したのは、この状態で後述するブレーキペダル10の踏
み込み操作(すなわち、通常の制動操作)を行っても、
ボルト46からペダルブラケット26の後端部が外れる
のを防止するためである。但し、所定値以上の力でペダ
ルブラケット26が下方へ引っ張られると、ボルト46
の頭部によって溝部49Bの周囲が塑性変形される。こ
れにより、ボルト46からペダルブラケット26の後端
部が外れ、ペダルブラケット26の後端部がカウルイン
ナパネル18から離脱するようになっている。
【0032】また、図1に示されるように、上述したペ
ダルブラケット26の一対のサイドプレート部30間に
は、吊り下げ式のブレーキペダル10が配置されてい
る。ブレーキペダル10は、狭幅の板材を適宜屈曲させ
て形成したペダル支持部56と、このペダル支持部56
の下端部に設けられ乗員の踏力が付与される「踏面」と
してのペダルパッド58と、を含んで構成されている。
なお、ブレーキペダル10のペダル支持部56にはリタ
ーンスプリング(図示省略)が係止されており、このリ
ターンスプリングによってブレーキペダル10は初期位
置に復帰する方向へ常時付勢されている。
【0033】また、ブレーキペダル10のペダル支持部
56の上端部には回転軸部60が設けられており、この
回転軸部60がペダルブラケット26の一対のサイドプ
レート部30に軸支されている。なお、回転軸部60の
構成の一例について簡単に触れると、ペダル支持部56
の上端部に形成された貫通孔内に略円筒状のペダルボス
が挿入されると共に、ペダルボスの両端部に略円筒状の
ブッシュが各々嵌入され、更に双方のブッシュ内へ円筒
状のカラーが挿入された後、取付ボルト62が一方のサ
イドプレート部30の外側から挿入され、他方のサイド
プレート部30の外側からワッシャを介してナット64
が螺合されることにより回転軸部60が構成される。
【0034】さらに、ブレーキペダル10のペダル支持
部56の中間部には、ブレーキブースタ20から突出し
てダッシュパネル16を貫通するプッシュロッド(オペ
レーティングロッド)66(広義には、踏力伝達手段と
して把握される)の先端部が連結されている。具体的に
は、プッシュロッド66の先端部には、平面視で略コ字
形のクレビス68が取り付けられている。このクレビス
68の内方にはペダル支持部56が挿入状態で配置され
ており、クレビス68の両側部及びペダル支持部56を
クレビスピン70が貫通し、その貫通端部に割りピン等
が係止等されて抜止めされることによりプッシュロッド
66とペダル支持部56とが相対回転自在に連結されて
いる。
【0035】ここで、上述したブレーキペダル10の略
車両後方側には、パイプ状の高強度部材である「第2の
車体側構成部材」としてのインパネリインフォース74
が配置されている。このインパネリインフォース74は
従来から配設されている部材であり、略車幅方向を長手
方向として配置されている。このインパネリインフォー
ス74の長手方向の略中央には略車両上下方向を長手方
向として配置された「連結部材」としてのセンターブレ
ース86の上端部が溶接等によって固着されている。こ
のセンターブレース86は、下端部がフロアパネル17
の略車幅方向中央に形成されたフロアトンネル88へ一
対のボルト90によって固定されている。すなわち、イ
ンパネリインフォース74はその長手方向略中央がセン
ターブレース86を介してフロアトンネル88(フロア
パネル17)に支持されている。このため、インパネリ
インフォース74はその材質的な強度が高いだけでなく
センターブレース86を設けることにより略車両上下方
向に対する剛性が更に高くなっている。
【0036】また、このインパネリインフォース74に
は押圧部材76が設けられている。図3には押圧部材7
6の斜視図が示されている。この図3及び図1に示され
るように、押圧部材76は略車両前後方向を長手方向と
して配置されており、その後端部が溶接等によりインパ
ネリインフォース74へ固着されている。また、押圧部
材76は先端側へ向けて幅寸法が短くなる先細とされ、
しかも、後端部(すなわち、インパネリインフォース7
4との固着部分)から先端側が略車両下方側へ向けて所
定角度傾斜している。さらに、押圧部材76は、互いに
対向した一対の側壁部77と両側壁部77の下端部を繋
ぐ底壁部78とによって上方へ向けて開口した断面コ字
形状に形成されている。この押圧部材76の両側壁部7
7の後端部近傍の上縁側には、略車両上方側(すなわ
ち、底壁部78とは反対側)が開口した切欠部79(広
義には応力集中部として把握される)が形成されてい
る。
【0037】すなわち、この押圧部材76は、略車両上
方側へ向けて開口した断面コ字形状とされているため、
この押圧部材76の長手方向或いは底壁部78の肉厚方
向の圧縮や引っ張り及び曲げといった外力に対する剛性
が比較的高い。しかしながら、切欠部79が形成されて
いる部分では、押圧部材76の長手方向に対して直交す
る方向に切った断面積が他の部分に比べて急激に減少し
ているため、所定値以上の外力が座屈する方向へ作用す
ると、切欠部79の底部及びこの部分に対応した底壁部
78にその外力に応じた応力が集中し、この部分から押
圧部材76が略車両下方側へ屈曲するようになってい
る。
【0038】さらに、この押圧部材76の先端部には押
圧部80が形成されている。この押圧部80は両側壁部
77の前端部を繋ぐ縦壁で、その幅方向中央部が後方へ
向けて屈曲しており、平面視では略V字形状とされてい
る。また、押圧部材76は、押圧部80がブレーキペダ
ル10のペダル支持部56の若干後方に位置するように
設けられている。
【0039】また、図1に示されるように、この押圧部
材76の押圧部80に対応してブレーキペダル10のペ
ダル支持部56の後端側には「規制手段」としてのブロ
ック状の突出部82が略車両後方側へ向けて突出形成さ
れている。この突出部82は押圧部材76の押圧部80
の真下に位置しており、押圧部材76とブレーキペダル
10とが互いに接近する方向へ相対変位した場合でも押
圧部80が突出部82の上側でペダル支持部56へ当接
するようになっている。なお、請求項4記載の本発明と
の関係でいえば、この「規制手段」としての突出部82
は「変位制御手段」には含まれるが、請求項2記載の本
発明との関係でいえば「変位制御手段」には含まれない
(換言すれば、請求項3記載の本発明との関係でいえば
「変位制御手段」は押圧部材76と突出部82とを含ん
で構成されるが、請求項1記載の本発明との関係でいえ
ば「変位制御手段」は押圧部材76で構成される)。
【0040】次に、本実施の形態の作用並びに効果を説
明する。まず、ブレーキペダル10のペダルパッド58
の変位制御に関する作用並びに効果について説明する。
【0041】ブレーキ非操作時においては、ブレーキペ
ダル10はリターンスプリングの付勢力によって初期位
置で保持されている。なお、この状態から、乗員がブレ
ーキペダル10のペダルパッド58に踏力を付与する
と、ブレーキペダル10は回転軸部60回りに略車両前
方側へ揺動され、プッシュロッド66が略車両前方側へ
押圧される。これにより、ペダルパッド58に付与され
た乗員の踏力は、プッシュロッド66を介してブレーキ
ブースタ20に伝達されて増強された後、マスタシリン
ダ22に伝達されて液圧に変換される。
【0042】一方、図1に示される状態において、所定
値以上の外力が車両前部に作用すると、その際の荷重が
マスタシリンダ28及びブレーキブースタ26を介して
ダッシュパネル16に入力されることがある。この場
合、ダッシュパネル16は略車両後方側へ向けて変位
し、これに伴ってダッシュパネル26に固定されている
ペダルブラケット26も略車両後方側へ向けて変位す
る。これに対し、インパネリインフォース74は高強度
部材として構成されているため、インパネリインフォー
ス74及びこれに取り付けられた押圧部材76は略車両
後方側へは殆ど変位しない。このため、ダッシュパネル
16及びインパネリインフォース74間に相対変位が生
じる。
【0043】ダッシュパネル16及びインパネリインフ
ォース74間に相対変位が生じると、押圧部材76はイ
ンパネリインフォース74から略車両前方側へ向けて所
定角度傾斜した状態で延出されていることから、まず、
押圧部材76の押圧部80がブレーキペダル10のペダ
ル支持部56(より具体的には、ペダル支持部56にお
いて突出部82よりも若干上方側となる部分)に当接
(干渉)して、ペダル支持部56を略車両前方側へ向け
て押圧する。
【0044】このとき、押圧部材76には、ペダル支持
部56から略車両後方側への押圧力が作用する。なお、
この押圧力は、押圧部材76をその後端部回りに略車両
下方側へ回転させようとするモーメントとして作用す
る。そして、この押圧力が所定値以上になると、押圧部
材76の側壁部77の後端部側に形成された切欠部79
に応力集中が生じ、当該切欠部79の底部に亀裂が発生
する。これにより、押圧部材76は、亀裂発生部位を起
点としてペダル支持部56に対して略車両下方側へ相対
変位しながら屈曲される(折れ曲がろうとする)。な
お、押圧部材76の屈曲動作は、押圧部80がペダル支
持部56の突出部82に当接して係止されることにより
規制される。
【0045】その後、図4に示されるように、ダッシュ
パネル16及びインパネリインフォース74間の相対変
位が増加することにより、押圧部材76の略車両下方側
への屈曲量(変位量)は増加していく。これと同時に、
押圧部材76の押圧部80が突出部82を介してペダル
支持部56を略車両下方側へ押圧する力も増加してい
く。すなわち、この過程で、押圧部材76によるブレー
キペダル10への押圧方向が略車両前方側から略車両下
方側へと変換される。これにより、ペダル支持部56を
支持しているペダルブラケット26の後端部には、略車
両下方側への押し下げ力が作用する。従って、トッププ
レート部32のスリット49の溝部49Bが拡開される
方向へ塑性変形させられ、これによりペダルブラケット
26の後端部がカウルインナパネル18のボルト46か
ら離脱される。
【0046】図5に示されるように、ペダルブラケット
26の後端部のカウルインナパネル18からの離脱後、
ダッシュパネル16及びインパネリインフォース74間
の相対変位が更に増加すると、押圧部材76の略車両下
方側への屈曲量も更に増加すると共にペダル支持部56
に対する略車両下方側への押圧力も更に増加していく。
このため、ペダルブラケット26は、サイドプレート部
30の略車両前後方向に対する剛性を低下させるための
開口部34が形成されていること並びにトッププレート
部32の略車両前後方向に対する剛性を高めるための補
強板35が形成されていることもあって、その前端上部
(図5のP線矢視部)回りに略車両下方側へ座屈しつつ
回転変位される。これにより、ペダルブラケット26に
支持されているブレーキペダル10のペダルパッド58
も、ペダルブラケット26と同様に略車両前方側へ回転
変位させることができる。その結果、所定値以上の外力
が車両前部に作用した際における乗員の慣性移動による
脚部の膝の屈曲を抑制することができる。
【0047】前述したダッシュパネル16及びインパネ
リインフォース74間の相対変位量が上記に留まらず更
に増加した場合には、図6に示されるように、ペダルブ
ラケット26のサイドプレート部30の後端部が押圧部
材76の底壁部78に底付き状態となるが、この底壁部
78は略車両下方側へ傾斜するスライド面とされている
ため、サイドプレート部30の後端部は底壁部78に沿
って略車両下方側へスライドしていく。このため、ペダ
ルブラケット26の略車両下方側への回転変位量を増加
させることになる。従って、ブレーキペダル10のペダ
ルパッド58をより一層略車両前方側へ回転変位させる
ことが可能となる。
【0048】また、図6図示状態よりもダッシュパネル
16及びインパネリインフォース74間の相対変位が増
加すると、図7に示されるように、押圧部材76はペダ
ルブラケット26のトッププレート部32に押圧され
て、押圧部80は突出部82から離脱されると共に押圧
部材76自体もその長手方向中間部で屈曲される。従っ
て、この時点では、ブレーキペダル10を略車両前方側
へ押圧する力は作用しないが、この場合においても、本
実施の形態によれば、断面コ字形の押圧部材76がペダ
ルブラケット26のサイドプレート部30の後端部を覆
うかたちになるので、従来例として示したニープロテク
タとしての機能を発揮する。従って、乗員の脚部の膝の
保護性能を一層高めることができる。
【0049】次に、インパネリインフォース74側への
略車両後方側への荷重入力低減に関する作用並びに効果
について説明する。
【0050】本実施の形態によれば、上述したようにダ
ッシュパネル16及びインパネリインフォース74間の
相対変位の増加に伴って、押圧部材76の延出方向が略
車両前方側から略車両下方側へと変えられる。換言すれ
ば、押圧部材76からブレーキペダル10への押圧方向
が略車両前方側から略車両下方側へ変換されることでも
ある。このことをインパネリインフォース74側から観
ると、ブレーキペダル10から押圧部材76を介してイ
ンパネリインフォース74側へ入力される荷重の作用方
向が略車両後方側から略車両上方側へ変換されたことに
なる。従って、本実施の形態によれば、インパネリイン
フォース74へ入力される押圧力の略車両後方側への成
分を低減させることができる。
【0051】なお、押圧部材76の切欠部79に亀裂が
生じて塑性変形する過程でエネルギー吸収されることか
ら、このこともインパネリインフォース74側への略車
両後方側への荷重入力低減効果に資するといえる。
【0052】しかも、本実施の形態によれば、略車両前
方側へ向けて延出されていた押圧部材76が略車両下方
側を向くように屈曲されるが、このことから以下の作用
並びに効果も得られる。すなわち、押圧部材76の押圧
部80が突出部82に当接係止された後、押圧部材76
はその状態を維持しながら、略車両前方側から略車両下
方側へと延出方向を変えていく。このことを押圧部材7
6に作用する曲げモーメントの観点から観ると、押圧部
材76を略車両下方側へ回転させようとする曲げモーメ
ントのアーム長(即ち、押圧部材76のインパネリイン
フォース74との連結部分からその時点でのブレーキペ
ダル10との当接部分までの略車両上下方向の距離)が
長くなる。従って、ブレーキペダル10から押圧部材7
6へ入力される押圧力の大きさが同じであれば、急増す
る曲げモーメントによって押圧部材76を素早く略車両
下方へ向けさせることができる。よって、本実施の形態
によれば、インパネリインフォース74へ入力される押
圧力の略車両後方側への成分を極めて早い段階で低減さ
せることができる。
【0053】加えて、上述したように、押圧部材76に
よるブレーキペダル10への押圧方向が略車両前方側か
ら略車両下方側へ変換されると、ブレーキペダル10か
ら押圧部材76を介してインパネリインフォース74に
入力される荷重の入力方向が略車両後方側から略車両上
方側へ変換されるため、略車両上方側への入力荷重の大
きさによっては、インパネリインフォース74が略車両
上方側へ変位しようとする。しかし、本実施の形態によ
れば、センターブレース86を介してインパネリインフ
ォース74をフロアトンネル88(フロアパネル17)
へ結合させたので、インパネリインフォース74に略車
両上方側への荷重が作用しても、インパネリインフォー
ス74は略車両上方側へ殆ど変位しないか、或いは全く
変位しない。したがって、本実施の形態によれば、イン
パネリインフォース74の略車両後方側への変位を抑制
又は防止することができるのみならず、略車両上方側へ
の変位をも抑制又は防止することができる。
【0054】総括すると、本実施の形態によれば、所定
値以上の外力が車両前部に作用した際に、ブレーキペダ
ル10のペダルパッド58を略車両前方側へ回転変位さ
せることができると共に、インパネリインフォース74
側への略車両後方側及び略車両上方側への変位を抑制又
は防止することができる。
【0055】なお、本実施の形態では、押圧部材76の
押圧部80がブレーキペダル10から所定値以上の押圧
力を受けた場合に、当該押圧部材76をその後端部側に
て屈曲させるために切欠部79を設けたが、これに限ら
ず、広義には応力集中部又は脆弱部或いは屈曲部として
把握されかつ切欠部79と同様の機能を果たす構成であ
ればすべて適用可能である。
【0056】例えば、押圧部材76の後端部側に、その
幅方向断面の断面積を急変させるべく、孔や溝或いは段
差等を設けるようにしてもよい。別の構成としては、押
圧部材76を後端部側とそれ以外の部分とに分割して両
者をヒンジ結合させると共に別の部位にて両者をシェア
ピン又は溶接等により結合させ、前記押圧力を受けるこ
とによりシェアピンを破断等するようにしてもよい。
【0057】また、本実施の形態では、「規制手段」と
しての突出部82をブレーキペダル10のペダル支持部
56から略車両後方側へ一体に突出形成したが、「規制
手段」の構成はこれに限るものではなく、種々の構成を
採ることが可能である。例えば、突出部82をブレーキ
ペダル10とは別体で構成してペダル支持部56へ固着
させる構成としてもよい。また、このような突起状の特
別な規制手段を設ける構成に代えて、ペダル支持部56
の所定部位の形状自体を押圧部材76の押圧部80が当
接してその下方変位が規制され得る形状とするようにし
てもよい。
【0058】さらに、請求項1記載の発明との関係にお
いては、「規制手段」に相当する突出部82を廃止して
もよい。この場合、ブレーキペダル10は押圧部材76
によって略車両前方側へ押圧されるものの、略車両下方
側へは押圧されないことになる。すなわち、押圧部材7
6は略車両前方側から略車両下方側へ延出方向が変わる
ように屈曲されるにとどまるため、ペダルパッド56の
略車両前方側への変位効果は本実施の形態よりも劣る
が、この場合においても、インパネリインフォース74
側に作用する略車両後方側への押圧成分の低減効果は得
られる。また、押圧部材76の押圧部80のペダル支持
部56への当接位置は、規制手段の規制を受けないた
め、略車両下方側へ相対的にずれていく。従って、前述
した曲げモーメントのアーム長との関係で、押圧部材7
6を極めて早い段階で略車両下方側へ屈曲させるという
効果も得られる。また、本実施の形態では、吊り下げ式
の主ブレーキペダルを対象として本発明を適用したが、
本発明の適用対象はこれに限らず、吊り下げ式のクラッ
チペダル等に対しても適用可能である。
【0059】さらに、本実施の形態では、ペダルブラケ
ット26のサイドプレート部30に略車両前後方向に対
する剛性を低下させるための開口部34を形成すると共
に、トッププレート部32に略車両前後方向の剛性を高
めるための補強板35を設けて、ペダルブラケット26
がカウルインナパネル18から離脱した後にペダルブラ
ケット26がその前端上部回りに略車両下方側へ向けて
座屈しつつ回転変移する構成であった。しかしながら、
請求項3記載の本発明との関係においては、ペダルブラ
ケット26が回転変移する構成に限定されるものではな
く、ペダルブラケット26が回転変移せずに略車両前方
側或いは略車両下方側へ向けてに塑性変形して変移する
構成でもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明に係る車両用ペダル変位制御構造は、第1の車体側
構成部材及び第2の車体側構成部材間に相対変位が生じ
ることにより車両用ペダルに当接して当該車両用ペダル
を相対的に略車両前方側へ押圧する変位制御手段を備え
ているので、所定値以上の外力が車両前部に作用した際
に車両用ペダルの踏面の変位を制御することができると
いう優れた効果を有する。
【0061】また、本発明によれば、変位制御手段に車
両用ペダルからの所定値以上の押圧力が作用することに
よりそれ以前は略車両前方側へ向けられていた変位制御
手段が略車両下方側へ向けさせられるので、車両用ペダ
ルから変位制御手段を介して第2の車体側構成部材へ入
力される押圧力の略車両後方側への成分を早い段階で低
減させることができ、その結果、第2の車体側構成部材
の略車両後方側への変位抑制或いは変位防止効果の確実
化を期すことができるという優れた効果を有する。
【0062】請求項2記載の本発明に係る車両用ペダル
変位制御構造は、請求項1記載の発明において、変位制
御手段は、第2の車体側構成部材から略車両前方側へ向
けて延出され、車両用ペダルからの所定値以上の押圧力
によって略車両下方側へ向けて変形する押圧部材であ
り、さらに、車両用ペダルにおける押圧部材との当接部
位付近に、当該押圧部材の車両用ペダルに対する相対的
な下方変位を規制する規制手段を設けたので、規制手段
を介して車両用ペダルに略車両下方側への押圧荷重を発
生させることができ、その結果、車両用ペダルの略車両
前方側への変位効果を高めることができるという優れた
効果を有する。
【0063】請求項3記載の本発明に係る車両用ペダル
変位制御構造は、第1の車体側構成部材及び第2の車体
側構成部材間に相対変位が生じることにより車両用ペダ
ルに当接して当該車両用ペダルを相対的に略車両前方側
へ押圧すると共に、車両用ペダルからの所定値以上の押
圧力が作用することにより当該車両用ペダルへの押圧方
向を略車両前方側から略車両下方側へ変換して当該車両
用ペダルを車両室内から遠ざからせる方向へ向けて回転
変位させる変位制御手段を備えているので、請求項1記
載の発明と同様に、所定値以上の外力が車両前部に作用
した際に車両用ペダルの踏面の変位を制御することがで
きるという優れた効果を有する。
【0064】また、本発明によれば、変位制御手段に車
両用ペダルからの所定値以上の押圧力が作用すると、変
位制御手段による当該車両用ペダルへの押圧方向が略車
両前方側から略車両下方側へ変換されるので、車両用ペ
ダルから変位制御手段を介して第2の車体側構成部材へ
入力される押圧力の略車両後方側への成分を低減させる
ことができ、その結果、第2の車体側構成部材の略車両
後方側への変位抑制或いは防止効果の確実化を期すこと
ができるという優れた効果を有する。
【0065】請求項4記載の本発明に係る車両用ペダル
変位制御構造は、請求項3記載の発明において、変位制
御手段は、第2の車体側構成部材から略車両前方側へ向
けて延出され、車両用ペダルからの所定値以上の押圧力
によって略車両下方側へ向けて変形する押圧部材であ
り、さらに、車両用ペダルにおける押圧部材との当接部
位付近に、当該押圧部材の車両用ペダルに対する相対的
な下方変位を規制する規制手段を設けたので、規制手段
を介して車両用ペダルに略車両下方側への押圧荷重を発
生させることができ、その結果、車両用ペダルの略車両
前方側への変位効果を高めることができるという優れた
効果を有する。
【0066】請求項5記載の本発明に係る車両用ペダル
変位制御構造は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記
載の発明において、略車両上下方向に対する剛性が高い
連結部材を介して第2の車体側構成部材を車体フロアの
所定部位に連結したので、第2の車体側構成部材の略車
両後方側への変位を抑制することができるのみならず、
略車両上方側への変位をも抑制又は防止することができ
るという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る車両用ペダル変位
制御構造を適用した車両用ペダルとその周辺構造の概略
を示す側面図である。
【図2】ペダルブラケットのトッププレート部の後端部
を拡大した底面図である。
【図3】変位制御手段の斜視図である。
【図4】相対的な押圧反力によって変位制御手段が屈曲
した状態を示す側面図である。
【図5】図4の状態から更に変位制御手段が屈曲してブ
レーキペダルが前方変位する様子を示す側面図である。
【図6】図5の状態から更に変位制御手段が屈曲してブ
レーキペダルが前方変位した状態を示す側面図である。
【図7】図6の状態から更に変位制御手段が屈曲してペ
ダルブラケットの後端部が変位制御手段に接触した状態
を示す側面図である。
【図8】従来構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ブレーキペダル(車両用ペダル) 16 ダッシュパネル(第1の車体側構成部材) 17 フロアパネル(車体フロア) 26 ペダルブラケット 58 ペダルパッド(踏面) 74 インパネリインフォース(第2の車体側構成部
材) 76 押圧部材(変位制御手段) 82 突出部(規制手段) 86 センターブレース(連結部材)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定値以上の外力が車両前部に作用した
    際に略車両後方側へ変位する第1の車体側構成部材に固
    定されたペダルブラケットと、 前記ペダルブラケットに揺動可能に支持され、下端部に
    乗員の踏力が付与される踏面を備えた吊り下げ式の車両
    用ペダルと、 前記第1の車体側構成部材よりも略車両後方側に配置さ
    れかつ略車両前後方向に対する剛性が第1の車体側構成
    部材よりも相対的に高い第2の車体側構成部材から略車
    両前方側へ向けて延出され、第1の車体側構成部材及び
    第2の車体側構成部材間に相対変位が生じることにより
    車両用ペダルに当接して当該車両用ペダルを相対的に略
    車両前方側へ押圧すると共に、車両用ペダルからの所定
    値以上の押圧力が作用することにより略車両下方側へ向
    けさせられる変位制御手段と、 を有することを特徴とする車両用ペダル変位制御構造。
  2. 【請求項2】 前記変位制御手段は、第2の車体側構成
    部材から略車両前方側へ向けて延出され、前記車両用ペ
    ダルからの所定値以上の押圧力によって略車両下方側へ
    向けて変形する押圧部材であり、 さらに、前記車両用ペダルにおける前記押圧部材との当
    接部位付近に、当該押圧部材の車両用ペダルに対する相
    対的な下方変位を規制する規制手段を設けた、 ことを特徴とする請求項1記載の車両用ペダル変位制御
    構造。
  3. 【請求項3】 所定値以上の外力が車両前部に作用した
    際に略車両後方側へ変位する第1の車体側構成部材に前
    端側が固定されたペダルブラケットと、 前記ペダルブラケットに揺動可能に支持され、下端部に
    乗員の踏力が付与される踏面を備えた吊り下げ式の車両
    用ペダルと、 前記第1の車体側構成部材よりも略車両後方側に配置さ
    れかつ略車両前後方向に対する剛性が第1の車体側構成
    部材よりも相対的に高い第2の車体側構成部材に設けら
    れ、前記第1の車体側構成部材及び第2の車体側構成部
    材間に相対変位が生じることにより車両用ペダルに当接
    して当該車両用ペダルを相対的に略車両前方側へ押圧す
    ると共に、車両用ペダルからの所定値以上の押圧力が作
    用することにより当該車両用ペダルへの押圧方向を略車
    両前方側から略車両下方側へ変換して当該車両用ペダル
    を車両室内から遠ざかる方向へ向けて回転変位させる変
    位制御手段と、 を有することを特徴とする車両用ペダル変位制御構造。
  4. 【請求項4】 前記変位制御手段は、 第2の車体側構成部材から略車両前方側へ向けて延出さ
    れ、前記車両用ペダルからの所定値以上の押圧力によっ
    て略車両下方側へ向けて変形する押圧部材と、 前記車両用ペダルにおける前記押圧部材との当接部位付
    近に設けられ、当該押圧部材の車両用ペダルに対する相
    対的な下方変位を規制する規制手段と、 を含んで構成される、 ことを特徴とする請求項3記載の車両用ペダル変位制御
    構造。
  5. 【請求項5】 前記第2の車体側構成部材は、略車両上
    下方向に対する剛性が高い連結部材を介して車体フロア
    の所定部位に連結されている、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載
    の車両用ペダル変位制御構造。
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