JPH1143014A - 自動車のアッパバック部の構造 - Google Patents

自動車のアッパバック部の構造

Info

Publication number
JPH1143014A
JPH1143014A JP9204239A JP20423997A JPH1143014A JP H1143014 A JPH1143014 A JP H1143014A JP 9204239 A JP9204239 A JP 9204239A JP 20423997 A JP20423997 A JP 20423997A JP H1143014 A JPH1143014 A JP H1143014A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bracket
upper back
panel
back panel
side bracket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9204239A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3457510B2 (ja
Inventor
Koji Shimizu
康治 清水
Hiroshi Matsui
博 松井
Takeshi Nakaya
健 仲谷
Yoshitaka Sawada
義孝 沢田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP20423997A priority Critical patent/JP3457510B2/ja
Publication of JPH1143014A publication Critical patent/JPH1143014A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3457510B2 publication Critical patent/JP3457510B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】自動車のアッパバック部の各部の大型化や重量
の増大化を抑制しつつ、アッパバック部の強度を効率良
く高め、さらにはリヤシートベルトのリトラクタの取付
けにも便宜が図れるようにする。 【解決手段】クォータパネルインナ7に車幅方向内方へ
突出して取付けられたサイドブラケット1は、このサイ
ドブラケット1の前面部分にリヤシートベルトのリトラ
クタを収容可能な凹部を形成する屈曲断面形状の第1の
ブラケット片部1Aと、この第1のブラケット片部1A
の下方に位置する第2のブラケット片部1Bとを具備す
るとともに、車幅方向に延びるアッパバックパネル部材
2は、アッパバックパネル本体20と補強用パネル21
とをそれらの上下厚み方向に重ね合わせて接合して形成
されており、アッパバックパネル部材2のアッパバック
パネル本体20と補強用パネル21とは、第1のブラケ
ット片部1Aと第2のブラケット片部1Bとにそれぞれ
重ね合わされて接合され、これらの接合部分が閉断面構
造とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、自動車のアッパバック部の構
造に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】周知のとおり、自動車
のアッパバック部は、車体のリヤウインドガラスの下方
において左右のクォータパネルどうしを繋ぐ部分であ
り、車室内とトランクルームとを仕切る。このようなア
ッパバック部は、その主要部分が車幅方向に延びるアッ
パバックパネル部材によって構成されるのが一般的であ
る。ただし、このアッパバックパネル部材を車室内の幅
と同一長さに形成したのでは、自動車の組み立て製造時
において、組み立てロボットによってアッパバックパネ
ル部材を保持させてリヤウインドの開口部から車室内へ
挿入する作業が困難となる。そこで、従来では、左右の
クォータパネルインナのそれぞれに車幅方向内方へ突出
するサイドブラケットを取付けた上で、これらのサイド
ブラケットに対してアッパバックパネル部材の長手方向
両端部を組み付ける手段が採用されている。このような
手段によれば、アッパバックパネル部材の長さを車室内
の幅よりも短くすることができるために、アッパバック
パネル部材をロボット作業によってクォータパネル間へ
容易に組み付けることができる。
【0003】上記したような構造の自動車のアッパバッ
ク部を製作する場合には、車体強度の向上ならびに車体
重量の減少の観点からすれば、厚肉のリインフォースメ
ントなどの使用点数をできる限り少なくし、またアッパ
バック部を構成する各部材の大型化を極力抑制しつつ、
アッパバック部の各部の強度を高めることが要請され
る。とくに、サイドブラケットによってアッパバックパ
ネル部材を支持する構造においては、それらの連結部分
の強度を充分に高めておく必要がある。さらに、アッパ
バック部には、リヤシートベルトのリトラクタが取付け
られる場合があるが、この場合にはリトラクタの取付け
スペースを効率よく確保するとともに、このリトラクタ
の取付け部分の強度についても十分に高めておく必要が
ある。
【0004】従来では、アッパバック部にリヤシートベ
ルトのリトラクタを取付けるための手段として、たとえ
ば実開平1−57949号公報に記載された手段があ
る。この従来の手段は、アッパバックパネル部材を支持
するサイドブラケットに凹部を形成し、この凹部内にリ
ヤシートベルトのリトラクタを収容させる手段である。
この従来の手段によれば、リトラクタをリヤシート側に
はみ出させるようなことなく、スペース効率良くその取
付けを行うことができ、さらには上記凹部を形成するサ
イドブラケットの一部分が屈曲断面形状に形成されるこ
とにより、その剛性が高められる。しかしながら、上記
従来の手段は、リトラクタを収容するための凹部を形成
するようにサイドブラケットの一部を単に屈曲断面形状
に形成しただけの手段に過ぎず、サイドブラケットとア
ッパバックパネル部材との連結部分の構造は、サイドブ
ラケットの平板状の端縁部とアッパバックパネル部材の
端縁部とが単に重ね合わされて溶接されているに過ぎな
い。このため、上記従来の手段では、それらサイドブラ
ケットとアッパバックパネル部材との連結部分およびそ
の周辺部分の強度が、効率良くかつ充分に高められてい
るとはいえず、この点において改善すべき余地があっ
た。
【0005】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、自動車のアッパバック部の各部
の大型化や重量の増大化を抑制しつつ、アッパバック部
の強度を効率良く高め、さらにはリヤシートベルトのリ
トラクタの取付けにも便宜が図れるようにすることをそ
の課題としている。
【0006】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0007】本願発明は、クォータパネルインナから車
幅方向内方へ突出するように上記クォータパネルインナ
に取付けられたサイドブラケットと、車幅方向に延びる
アッパバックパネル部材とを具備し、かつこのアッパバ
ックパネル部材の長手方向端部は、上記サイドブラケッ
トに支持されている、自動車のアッパバック部の構造で
あって、上記サイドブラケットは、このサイドブラケッ
トの前面部分にリヤシートベルトのリトラクタを収容可
能な凹部を形成する屈曲断面形状の第1のブラケット片
部と、この第1のブラケット片部の下方に位置する第2
のブラケット片部とを具備しているとともに、上記アッ
パバックパネル部材は、アッパバックパネル本体と補強
用パネルとをそれらの上下厚み方向に重ね合わせて接合
して形成されており、かつ上記アッパバックパネル部材
のアッパバックパネル本体と補強用パネルとは、上記第
1のブラケット片部と第2のブラケット片部とにそれぞ
れ重ね合わされて接合され、これらの接合部分が閉断面
構造とされていることを特徴としている。
【0008】本願発明においては、アッパバックパネル
部材を構成するアッパバックパネル本体と補強用パネル
とを、サイドブラケットの第1のブラケット片部と第2
のブラケット片部とにそれぞれ重ね合わせて接合するこ
とにより、アッパバックパネル部材とサイドブラケット
との接合部分の構造を閉断面構造としている。このた
め、本願発明では、閉断面構造とされたアッパバックパ
ネル部材とサイドブラケットとの接合部分の強度が、そ
の閉断面構造の特性によって効率良く高められることは
勿論のこと、これに伴ってアッパバックパネル部材の長
手方向端部やサイドブラケット自体の強度も高められる
こととなる。その結果、本願発明では、サイドブラケッ
ト自体やアッパバックパネル部材自体のサイズを大きく
したり、あるいは多数のリインフォースメントを追加し
て設けるといった必要性を極力抑制し、これら各部の重
量の増大を防止しつつ、アッパバック部の強度を効率良
く、かつ合理的に高めることができるという効果が得ら
れる。
【0009】また、本願発明では、サイドブラケットの
第1のブラケット片部によって形成された凹部にはリヤ
シートベルトのリトラクタを収容することが可能であ
り、リトラクタをスペース効率良くサイドブラケットに
取付けることができる利点が得られるが、上記リトラク
タが取付けられるサイドブラケットは、既述したとお
り、アッパバックパネル部材との接合により剛性が高め
られた部分である。したがって、大きな支持強度が必要
とされるリトラクタを取付けるのには最適となる。むろ
ん、上記リトラクタを収容可能な凹部を形成する第1の
ブラケット片部は屈曲断面形状であるから、この屈曲断
面形状の特性によってサイドブラケットの剛性がさらに
高められる効果も得られる。
【0010】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
クォータパネルインナの上方に設けられているルーフサ
イドパネルインナの下端部は、上記クォータパネルイン
ナの上端縁よりも下方に延びており、かつこのルーフサ
イドパネルインナの下端部と上記クォータパネルインナ
の上記サイドブラケットが設けられている部分とは互い
に重ね合わされて接合されている構成とすることができ
る。
【0011】このような構成によれば、クォータパネル
インナのサイドブラケットが設けられている部分がルー
フサイドパネルインナの下端部によって補強されること
となり、上記サイドブラケットの支持強度を効率良く高
めることができる。また、ルーフサイドパネルインナの
下端部をクォータパネルインナに一部重ね合わせて接合
する作業は、車体を組み立てる際に行われる通常の作業
工程において容易に行うことが可能であり、その作業性
も良好となる。すなわち、サイドブラケットが設けられ
ている部分を補強するための手段として、それ専用のリ
インフォースメントを作製してから、このリインフォー
スメントをクォータパネルインナに溶接するといった手
段を採用したのでは、それら一連の作業性が非常に悪い
ものとなるが、上記構成によれば、そのような不具合は
ない。
【0012】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記サイドブラケットには、リヤシートのシートバック
を固定保持するためのロックストライカを備えたブラケ
ットが取付けられている構成とすることができる。
【0013】このような構成によれば、ロックストライ
カを備えたブラケットの取付けを、アッパバック部を構
成するサイドブラケットを利用してスペース効率よく取
付けることができる。また、既述したとおり、上記サイ
ドブラケットは、アッパバックパネル部材との接合によ
り剛性が高められた部分であるから、この部分にロック
ストライカを備えたブラケットを取付ければ、その取付
け強度面においても好ましいものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0015】図1は、本願発明に係る自動車のアッパバ
ック部の構造の一例を示す要部斜視図である。図2は、
図1のII−II断面図である。図3は、図1に示す自動車
のアッパバック部の構造の要部分解斜視図である。図4
は、図3に示す構成においてサイドブラケットにアッパ
バックパネル部材を支持させた状態の要部斜視図であ
る。図5は、図4のV−V断面図である。図6は、クォ
ータパネルインナとルーフサイドパネルインナとのそれ
ぞれの一例を示す要部分解側面図である。なお、これら
の図において、矢印Frは車両前方を、矢印Upは車両
高さ方向の上方を、および矢印Inは車幅方向内方をそ
れぞれ示している。
【0016】図1において、本実施形態の自動車のアッ
パバック部Aは、クォータパネルインナ7の車幅方向内
方を向く側面部70にサイドブラケット1を設けるとと
もに、このサイドブラケット1にアッパバックパネル部
材2の長手方向端部を支持させた構造となっている。上
記サイドブラケット1には、リヤシートベルト用のリト
ラクタ5が取付けられるとともに、リヤシートのシート
バック6を固定保持させるためのロックストライカ40
を備えたブラケット4が取付けられる。このアッパバッ
ク部Aは、車体の左右両側に設けられた2つのクォータ
パネルインナのそれぞれに上記サイドブラケット1が取
付けられ、これら2つのサイドブラケット1にアッパバ
ックパネル部材2の長手方向両端部が支持される構造で
あって、左右対称の構造となっている。ただし、説明の
便宜上、本実施形態においては、アッパバック部Aの長
手方向一端部側のみの構成について説明する。
【0017】図2および図3によく表れているように、
上記サイドブラケット1は、相互に別体に形成された第
1のブラケット11と第2のブラケット12とを具備し
て構成されている。これら2つのブラケット11,12
は、いずれも一定の肉厚の金属板をプレス加工するなど
して形成されたものであり、上記クォータパネルインナ
7の側面部70に車幅方向内方へ突出するように取付け
られている。
【0018】上記第1のブラケット11は、屈曲断面形
状の第1のブラケット片部1Aを形成するものである。
具体的には、この第1のブラケット片部1Aは、高低段
差を有して車両前後方向に位置ずれした2つの水平板部
11a,11bと、これらの水平板部11a,11bを
繋ぐ起立板部11cとを具備して構成された部分であ
る。上記第1のブラケット11は、上記水平板部11a
や起立板部11cに設けられたフランジ部19a,19
bがクォータパネルインナ7の側面部70に当接され、
これらフランジ部19a,19bに溶接W1,W2が施
されることによって、上記クォータパネルインナ7に固
定して取付けられている。上記水平板部11aの上方お
よび起立板部11cの前方部分には、凹部14が形成さ
れているが、この凹部14内にはリヤシートベルトのリ
トラクタ5が収容配置される。上記リトラクタ5の取付
板部50は、上記水平板部11b上に重ねられてから、
この水平板部11bに穿設されたボルト挿通孔90に挿
通するボルト91によって、上記水平板部11bに固定
して取付けられている。
【0019】なお、本実施形態では、上記第1のブラケ
ット11の下方にリインフォースメント9を設けてい
る。このリインフォースメント9は、その下端部に溶接
W3が施されることにより、クォータパネルインナ7の
側面部70に固定して取付けられた屈曲形状の部材であ
り、その上端部9aは上記第1のブラケット11の水平
板部11bの下面部に当接している。上記リトラクタ5
を取付けるためのボルト91は、このリインフォースメ
ント9にも貫通したかたちでその締付け固定が図られて
いる。リヤシートのリトラクタ5を車体に取付ける場合
には、その取付け強度を充分に大きくしておく必要があ
るが、上記リインフォースメント9は、そのような要請
に応えるためのものである。
【0020】上記第2のブラケット12は、上記第1の
ブラケット11と略同様な屈曲断面形状に形成されてお
り、高低段差を有して車両前後方向に位置ずれした2つ
の水平板部12a,12bと、これらの水平板部12
a,12bを繋ぐ起立板部12cとを有している。この
第2のブラケット12の水平板部12bは、本願発明で
いう第2のブラケット片部1Bに相当する部分である。
上記第2のブラケット12は、上記水平板部12a,1
2bに設けられたフランジ部19c,19dがクォータ
パネルインナ7の側面部70やリインフォースメント9
の外面に当接され、これらフランジ部19c,19dに
溶接W4,W5が施されることにより、クォータパネル
インナ7に固定して取付けられている。上記第2のブラ
ケット12は、上記第1のブラケット11の下方に配置
されており、その水平板部12bと上記第1のブラケッ
ト11の水平板部11bとの間には、一定の隙間が設け
られている。一方、この第2のブラケット12の水平板
部12aと上記第1のブラケット11の水平板部11a
とは互いに接触して重ね合わされている。
【0021】ロックストライカ40を備えたブラケット
4は、上記第1のブラケット11と第2のブラケット1
2との2つの水平板部11a,12aに対してボルト9
2,92を用いて取付けられている。上記ブラケット4
は、上記水平板部11a,12aから下方へ垂れ下がる
屈曲状に形成されている。リヤシートのシートバック6
の背面部には、上記ロックストライカ40に係止可能な
ラッチ機構部60が設けられている。
【0022】図3および図4において、上記アッパバッ
クパネル部材2は、車幅方向に延びる形状を有してお
り、アッパバックパネル本体20と補強用パネル21と
を具備して構成されている。これらアッパバックパネル
本体20と補強用パネル21とは、いずれも一定の肉厚
の金属板をプレス加工して形成されたものであり、上記
アッパバックパネル本体20は、たとえばカーステレオ
用のスピーカを取付けるための凹部24を適所に有する
構成とされている。上記補強用パネル21は、上記アッ
パバックパネル本体20と略同一長さを有するものの、
その車両前後方向の幅は上記アッパバックパネル本体2
0よりも狭幅に形成されており、上記アッパバックパネ
ル本体20の後縁部の下面部に重ね合わされて溶接され
ている。この補強用パネル21とアッパバックパネル本
体20とを接合したトータルの断面構造は、これらパネ
ル部材の短手方向断面において閉断面形状とされた閉断
面構造である。
【0023】上記アッパバックパネル部材2の長手方向
端部は、既述したとおり、上記サイドブラケット1に支
持されているが、具体的には次のような構成となってい
る。すなわち、上記サイドブラケット1とアッパバック
パネル部材2との連結構造は、図5によく表れているよ
うに、アッパバックパネル本体20の長手方向端部が第
1のブラケット11の水平板部11b上に載置されて溶
接W6が施されることにより、それらの部分が互いに接
合されている。一方、補強用パネル21の長手方向端部
は、第2のブラケット12の水平板部12b上に重ね合
わされて溶接W7が施されることにより、それらの部分
が互いに接合されている。上記第2のブラケット12の
水平板部12bおよびアッパバックパネル本体20の長
手方向端部のそれぞれに作業用の孔99a,99bを予
め設けておけば、これらの孔99a,99bに溶接具K
を挿通し、上記溶接W6,W7を適切に行うことが可能
である。上記サイドブラケット1とアッパバックパネル
部材2との溶接された部分は、閉断面構造に形成されて
いるアッパバックパネル部材2の端部を、サイドブラケ
ット1の2つの水平板部11b,12bにそれぞれ溶接
した構造であるから、やはりこれら溶接された部分も閉
断面構造となっている。
【0024】なお、上記アッパバックパネル部材2をサ
イドブラケット1に取付けるときには、図4に示すよう
に、第1のブラケット11の凹部14の一側方に補助パ
ネル3を予め取付けておく。この補助パネル3は、上記
凹部14の側壁を形成するためのパネルであり、この補
助パネル3を設けることにより、上記凹部14の側方が
不体裁に開口した構成となることが回避される。また、
図4においては、リトラクタ5やロックストライカ40
を備えたブラケット4が省略されているが、これらはサ
イドブラケット1にアッパバックパネル部材2を組み付
ける以前の時期にサイドブラケット1の所定位置へ予め
取付けておく。なお、図3および図4において、符号9
6で示す部材は、トランクルームの上部周縁部を構成す
るパネル部材である。
【0025】本実施形態のアッパバック部Aの構造で
は、上記クォータパネルインナ7の上方には、ルーフサ
イドパネルインナ8が設けられており、このルーフサイ
ドパネルインナ8の下端部8aは、上記クォータパネル
インナ7の上記サイドブラケット1が設けられている位
置に重ね合わされて接合された構成となっている。すな
わち、図6に示すように、クォータパネルインナ7の上
方に配されるルーフサイドパネルインナ8の下端部8a
の一定領域Sは、上記クォータパネルインナ7の上部と
重なり合う形状に形成されている。クォータパネルイン
ナ7の上部に、その強度を高めるためのビードが設けら
れている場合には、ルーフサイドパネルインナ8の下端
部にもそれと合致する形状のビードが形成されている。
上記クォータパネルインナ7とルーフサイドパネルイン
ナ8とを互いに接合するときには、上記ルーフサイドパ
ネルインナ8が上記クォータパネルインナ7の上端縁7
aよりも下方に延びるように配され、その下端部8aが
上記サイドブラケット1が取付けられている部分の側方
に重なるようにして溶接される。
【0026】上記構成のアッパバック部Aの構造によれ
ば、アッパバックパネル部材2とサイドブラケット1と
の接合部分は、閉断面構造となっているために、この部
分の強度が非常に大きいものとなる。このため、上記サ
イドブラケット1を構成する第1のブラケット11や第
2のブラケット12を比較的薄肉の部材によって形成す
ることも可能となり、それらの軽量化を図ることが可能
となる。とくに、本実施形態では、クォータパネルイン
ナ7のサイドブラケット1が取付けられている部分に
は、ルーフサイドパネルインナ8が重ね合わされて接合
されているために、上記サイドブラケット1が設けられ
ている部分の剛性を高め、その支持強度を一層高めるこ
とが可能となる。したがって、上記サイドブラケット1
や、このサイドブラケット1とアッパバックパネル部材
2との接合部分の強度を高める手段として、多数のリイ
ンフォースメントをクォータパネルインナ7に溶接する
といった必要をなくし、あるいは少なくし、車体の軽量
化ならびに車両の組み立て製造作業の容易化が図れるこ
ととなる。
【0027】また、リヤシートベルトのリトラクタ5
は、サイドブラケット1の凹部14内に効率良く収容さ
せておくことができ、たとえばリトラクタ5の取付けス
ペースを確保するために、リヤシートのサイズを小さく
しなければならないといった不具合を生じないようにす
ることができる。上記リトラクタ5は、アッパバックパ
ネル部材2との接合効果によって剛性が高められたサイ
ドブラケット1に取付けられているために、このリトラ
クタ5の支持強度も十分に高めることが可能となる。さ
らに、ロックストライカ40を備えたブラケット4も、
剛性が高められたサイドブラケット1に取付けられてい
るために、やはりその支持強度を充分なものにすること
ができる。また、上記ブラケット4は、リトラクタ5を
収容するための凹部14を形成する水平板部11aの上
面に取付けられているために、そのブラケット4をやは
りスペース効率よく取付けることが可能となり、上記ブ
ラケット4が車室内において嵩張るようなことも適切に
回避することができる。
【0028】なお、本願発明に係る自動車のアッパバッ
ク部の構造の各部具体的な構成は、上記実施形態に限定
されず、種々に設計変更自在である。
【0029】上記実施形態では、サイドブラケットを、
互いに別体に形成された第1のブラケットと第2のブラ
ケットとを組み合わせて構成しているが、本願発明はこ
れに限定されない。本願発明では、たとえば上記実施形
態で説明した第1のブラケット11と第2のブラケット
12とを一体化するなどして構成された1つのブラケッ
ト部材によって、アッパバックパネル部材を支持させる
ようにしてもかまわない。
【0030】また、上記実施形態では、アッパバックパ
ネル部材の長手方向端部を予め閉断面構造としておくこ
とにより、非閉断面構造のサイドブラケットに対してア
ッパバックパネル部材を接合したときにそれらの接合部
分が閉断面構造となるようにしているが、やはり本願発
明はこれに限定されない。本願発明では、サイドブラケ
ットを予め閉断面構造に構成しておくことにより、この
サイドブラケットに対して非閉断面構造のアッパバック
パネル部材を接合したときにそれらの接合部分が閉断面
構造となるようにしてもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る自動車のアッパバック部の構造
の一例を示す要部斜視図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図1に示す自動車のアッパバック部の構造の要
部分解斜視図である。
【図4】図3に示す構成においてサイドブラケットにア
ッパバックパネル部材を支持させた状態の要部斜視図で
ある。
【図5】図4のV−V断面図である。
【図6】クォータパネルインナとルーフサイドパネルイ
ンナとのそれぞれの一例を示す要部分解側面図である。
【符号の説明】
A アッパバック部 1 サイドブラケット 1A 第1のブラケット片部 1B 第2のブラケット片部 2 アッパバックパネル部材 4 ブラケット 5 リトラクタ 6 シートバック 7 クォータパネルインナ 7a 上端縁 8 ルーフサイドパネルインナ 11 第1のブラケット 12 第2のブラケット 14 凹部 20 アッパバックパネル本体 21 補強用パネル 40 ロックストライカ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢田 義孝 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クォータパネルインナから車幅方向内方
    へ突出するように上記クォータパネルインナに取付けら
    れたサイドブラケットと、車幅方向に延びるアッパバッ
    クパネル部材とを具備し、かつこのアッパバックパネル
    部材の長手方向端部は、上記サイドブラケットに支持さ
    れている、自動車のアッパバック部の構造であって、 上記サイドブラケットは、このサイドブラケットの前面
    部分にリヤシートベルトのリトラクタを収容可能な凹部
    を形成する屈曲断面形状の第1のブラケット片部と、こ
    の第1のブラケット片部の下方に位置する第2のブラケ
    ット片部とを具備しているとともに、 上記アッパバックパネル部材は、アッパバックパネル本
    体と補強用パネルとをそれらの上下厚み方向に重ね合わ
    せて接合して形成されており、かつ、 上記アッパバックパネル部材のアッパバックパネル本体
    と補強用パネルとは、上記第1のブラケット片部と第2
    のブラケット片部とにそれぞれ重ね合わされて接合さ
    れ、これらの接合部分が閉断面構造とされていることを
    特徴とする、自動車のアッパバック部の構造。
  2. 【請求項2】 上記クォータパネルインナの上方に設け
    られているルーフサイドパネルインナの下端部は、上記
    クォータパネルインナの上端縁よりも下方に延びてお
    り、かつこのルーフサイドパネルインナの下端部と上記
    クォータパネルインナの上記サイドブラケットが設けら
    れている部分とは互いに重ね合わされて接合されてい
    る、請求項1に記載の自動車のアッパバック部の構造。
  3. 【請求項3】 上記サイドブラケットには、リヤシート
    のシートバックを固定保持するためのロックストライカ
    を備えたブラケットが取付けられている、請求項1また
    は2に記載の自動車のアッパバック部の構造。
JP20423997A 1997-07-30 1997-07-30 自動車のアッパバック部の構造 Expired - Fee Related JP3457510B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20423997A JP3457510B2 (ja) 1997-07-30 1997-07-30 自動車のアッパバック部の構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20423997A JP3457510B2 (ja) 1997-07-30 1997-07-30 自動車のアッパバック部の構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1143014A true JPH1143014A (ja) 1999-02-16
JP3457510B2 JP3457510B2 (ja) 2003-10-20

Family

ID=16487161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20423997A Expired - Fee Related JP3457510B2 (ja) 1997-07-30 1997-07-30 自動車のアッパバック部の構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3457510B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009023367A (ja) * 2007-07-17 2009-02-05 Mazda Motor Corp 車両の後部車体構造
WO2014096590A1 (fr) * 2012-12-21 2014-06-26 Peugeot Citroen Automobiles Sa Structure laterale arriere de vehicule deformable
US9604808B2 (en) 2009-07-29 2017-03-28 Corning Incorporated Glass substrate comprising an edge web portion
CN106627790A (zh) * 2015-10-28 2017-05-10 长城汽车股份有限公司 车辆地板及车辆

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3094689B1 (fr) * 2019-04-08 2021-03-05 Psa Automobiles Sa Procédé d’assemblage de parties structurelles supérieure et inférieure à pièces de renfort, d’un véhicule automobile

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009023367A (ja) * 2007-07-17 2009-02-05 Mazda Motor Corp 車両の後部車体構造
US9604808B2 (en) 2009-07-29 2017-03-28 Corning Incorporated Glass substrate comprising an edge web portion
WO2014096590A1 (fr) * 2012-12-21 2014-06-26 Peugeot Citroen Automobiles Sa Structure laterale arriere de vehicule deformable
FR3000006A1 (fr) * 2012-12-21 2014-06-27 Peugeot Citroen Automobiles Sa Structure laterale arriere de vehicule deformable
CN106627790A (zh) * 2015-10-28 2017-05-10 长城汽车股份有限公司 车辆地板及车辆

Also Published As

Publication number Publication date
JP3457510B2 (ja) 2003-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000229581A (ja) サスペンション取付部構造
JP2001063622A (ja) 自動車の車体後部補強構造
JP3428347B2 (ja) 自動車の後部車体構造
JP2702886B2 (ja) 自動車の車体後部構造
JP2000071770A (ja) 車両用ドア
JPH1143014A (ja) 自動車のアッパバック部の構造
JP4045773B2 (ja) リヤピラーの補強構造
JP3502568B2 (ja) 車体の後部構造
JP2002308145A (ja) パネル結合構造
JP2000318643A (ja) 自動車のセンターピラー補強構造
JP2000142469A (ja) 車体構造
JP2963578B2 (ja) 車両におけるシートベルトアンカ取付構造
JP2000142466A (ja) 自動車のルーフサイド部の構造
JP3432383B2 (ja) バックドアの補強構造
JP3423100B2 (ja) トラックのキャブ
JPH10203413A (ja) 車体組立方法及び車体構造
JP2000038166A (ja) 自動車の車体下側部補強構造
JP3307868B2 (ja) 自動車の車体前側部補強構造
JPH06321138A (ja) 自動車の車体構造
JP2918736B2 (ja) 自動車の車体下部構造
JP2000072043A (ja) 自動車の車体後部構造
JP2000272544A (ja) 自動車のリヤフロア補強構造
JP3736013B2 (ja) 車体パネル構造及び車体パネルの組立方法
JP3967079B2 (ja) 自動車用ドアミラの車体取付け構造
JPH11334652A (ja) 自動車の下部車体構造

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees