JPH1137320A - 湯水混合弁装置 - Google Patents

湯水混合弁装置

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JPH1137320A
JPH1137320A JP19541997A JP19541997A JPH1137320A JP H1137320 A JPH1137320 A JP H1137320A JP 19541997 A JP19541997 A JP 19541997A JP 19541997 A JP19541997 A JP 19541997A JP H1137320 A JPH1137320 A JP H1137320A
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JP
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water
hot water
spool valve
hot
valve body
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JP19541997A
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Mamoru Hashimoto
衛 橋本
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Inax Corp
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Inax Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】設定バネ力以外の湯水の流れによってスプール
弁体の軸方向位置がズレることのないようにする。 【解決手段】湯又は水側弁座とスプール弁体とにより形
成される湯及び水流入路を、これらの流入路へ湯及び水
が流入するときに該流入路を押し広げようとしてスプー
ル弁体を付勢する力の方向とは逆向きに湯及び水を導く
ように形成し、その前方に湯及び水の受け板を設ける。
これにより、湯及び水がそれぞれの流入路へ流入すると
きに該流入路を押し広げようとしてスプール弁体を付勢
する力と、流入路を通って受け板へ衝突した湯及び水が
受け板を介してスプール弁体を付勢する力とが相殺され
る。つまり、スプール弁体は、主に設定バネ力のみによ
ってその軸方向位置が決定され、軸方向の位置ズレが起
こることはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湯水を混合して所
望する温度の混合水を吐出するようにした湯水混合弁装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の湯水混合弁装置の基本的な構成を
示せば、例えば図10の縦断面図に符号1Aで示すタイ
プのものと、図11及び図12の縦断面図に符号1Bで
示すタイプのものとがある。これらの従来装置1A,1
Bは、基本的な構成は全く同じである。すなわち、弁体
ケーシング2の軸方向に沿って設けた内腔3に、スプー
ル弁体4を摺動自在に配設している。このスプール弁体
4は、弁体ケーシング2に形成した湯と水の流入口5及
び6に跨がって配設され、これらの開口面積を制御する
ことで湯と水の流入量を調節し、所望する温度の混合水
が得られるようにしている。そして、混合水は、図10
に示すタイプのものにあっては、バイパス通路7aから
弁体ケーシング2の右側端面に形成された吐出口7を経
て吐出されるようになっている。また図11及び図12
に示すタイプのものにあっては、内腔3をそのまま通っ
て吐出口7から吐出されるようになっている。
【0003】前記スプール弁体4は、その両端側をスプ
リング8又は9によって付勢されてバランスしている。
そして、温度張設ハンドルを介して弁体ケーシング2の
左端側に設けたスライダー10を移動させることによ
り、スプリング8又は9の付勢力を変更し、これによっ
てスプール弁体4の軸方向位置を制御し、湯の流入口5
及び水の流入口6の開口面積比を決定することで湯と水
の流入量比を決定し、所望する温度の混合水が得られる
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
湯水混合弁装置1A,1Bでは、スプール弁体4の軸方
向位置を決定した後、湯と水とが弁体ケーシング2内へ
流入して混合されると、湯と水とが流入路へ流入すると
きの勢い等の諸々の原因により、スプール弁体4の軸方
向位置が影響され、スプール弁体4の軸方向位置が微妙
にズレるという問題があった。このスプール弁体4の軸
方向位置のズレは、次の五つのことが主な原因であると
考えられる。なお、原因のは、湯水混合弁装置1A及
び1Bの双方において問題となるが、原因の〜は特
に湯水混合弁装置1Bにおいて問題となる。
【0005】スプール弁体4の軸方向位置がズレる原因 原因の一つは、スプール弁体4と、湯及び水の流入
口5,6の弁体ケーシング2側のそれぞれの弁座とに挟
まれた部分に湯及び水が流入することによって、湯及び
水が該部分を押し広げようとしてスプール弁体4の軸方
向へ作用する力が発生し、スプール弁体4の軸方向位置
がズレるものである。スプール弁体4へ作用する力は、
湯の流入口5側にあっては、図10〜図12の右側方向
へ作用する。また水の流入口6側にあっては、図10〜
図12の左側方向へ作用する。このように、湯と水とが
スプール弁体4に対して作用する力は、相互に反対の方
向であり、その力の大きさの差によりスプール弁体4の
軸方向のズレが生じる。 原因の二つ目は、図11及び図12に示す湯水混合
弁装置1Bに発生するものであり、スプール弁体4と水
流入口6の弁座とに挟まれた部分へ水が流入するとき
に、スプール弁体4の中心の貫通孔を通る湯の勢いによ
ってエゼクタ作用が発生し、前記スプール弁体4と水流
入口6の弁座とに挟まれた部分へ負圧が作用し、この負
圧によりスプール弁体4が同図の右側方向へ引き寄せら
れるものである。 原因の三つ目は、スプール弁体4と湯流入口5の弁
座とに挟まれた部分へ流入した湯が方向を変更するとき
に、スプール弁体4を図11,図12の右方向へ付勢す
るものである。 原因の四つ目は、スプール弁体4内を湯が通過する
に際し、スプール弁体4の流れ方向の部分に当たり、そ
の力がスプール弁体4の軸方向位置に狂いを生じさせる
ものである。 原因の五つ目は、スプール弁体4の上流側と下流側
とにおいて圧力差があり、これがスプール弁体4を混合
水が流れる方向へ付勢する。
【0006】このような原因により、スプール弁体4の
軸方向位置がズレると、湯と水の流入口5及び6の開口
面積比が変化し、結果的に湯の流入量と水の流入量の比
率が変化し、設定温度と異なる温度の混合水が吐出され
るという問題があった。そのため、湯水混合弁装置を製
造する場合は、予め前記ズレ量を見越した設計をするよ
うにしていた。しかしながら、湯又は水の供給圧が変化
した場合には、前記予め見越したズレ量と異なる位置ズ
レが発生するようになり、やはり、設定温度と異なる温
度の混合水が吐出されるという極めて重要な問題があっ
た。
【0007】そこで、従来では、図12に示すように、
湯流入口5側に位置するスプール弁体4の端面側に流れ
に沿ったテーパー面11を形成し、スプール弁体4が湯
の流れによって受ける抵抗力(流れによる付勢力)を少
なくすることが行われていたが、前記問題が解決される
までには至らなかった。すなわち、テーパー面11を形
成することによって、湯流入口5からスプール弁体4内
への湯の流れがスムーズとなり、湯の流れがスプール弁
体4をその流れの方向へ付勢する力が弱まるようになる
が、スプール弁体4は依然として混合水の流れる方向へ
設定バネ力とは異なる因子によって偏って付勢されるこ
とになる。そのため、これにより発生するスプール弁体
4の軸方向位置のズレによって設定された湯と水の流入
口5及び6の開口面積比が変化し、吐出される混合水の
温度変化となるものであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の前記課題
に鑑みてこれを改良除去したものであって、設定バネ力
以外の湯水の流れによってスプール弁体の軸方向位置が
ズレることのないようにした湯水混合弁装置を提供せん
とするものである。
【0009】而して、前記課題を解決するために本発明
が採用した請求項1の手段は、弁体ケーシングの内腔に
摺動自在に配設されたスプール弁体によって、湯と水の
各流入口の開口面積を制御し、所望する温度の混合水を
弁体ケーシングに設けた吐出口から吐出する湯水混合弁
装置において、弁体ケーシングの湯及び水側の弁座とス
プール弁体とにより形成される湯及び水の各流入路を、
それぞれの流入路へ流入しようとする湯及び水がスプー
ル弁体を押し広げようとする向きとは逆向きに湯及び水
を導くように形成し、各流入路を出た前方側に湯及び水
の受け板を設けたことを特徴とする湯水混合弁装置であ
る。各流入路を通って湯と水とがそれぞれの受け板に衝
突すると、各受け板には湯と水とが各流入路を通るとき
にこれを押し広げようとしてスプール弁体を軸方向へ移
動させる力とは反対の力が作用し、相殺される。そのた
め、スプール弁体の軸方向位置がズレることはない。
【0010】また前記課題を解決するために本発明が採
用した請求項2の手段は、弁体ケーシングの内腔に摺動
自在に配設されたスプール弁体によって、湯と水の各流
入口の開口面積を制御し、所望する温度の混合水を弁体
ケーシングの内腔の一端側に設けた吐出口から吐出する
湯水混合弁装置において、湯又は水のうちの上流側に位
置するものの弁体ケーシングの弁座とスプール弁体とに
より形成される湯又は水のうちの上流側に位置するもの
の流入路を、当該流入路へ流入しようとする湯又は水が
スプール弁体を押し広げようとする向きとは逆向きに湯
及び水を導くように形成し、当該流入路を出た前方側に
湯又は水の受け板を設けたことを特徴とする湯水混合弁
装置である。上流側の流入路では、前記請求項1の場合
と同じ作用でスプール弁体へ作用する力が相殺される。
下流側の流入路では、スプール弁体内を通る上流側の湯
又は水によってエゼクタ作用が発生し、下流側の流入路
に負圧を発生させる。そのため、スプール弁体へ作用す
る負圧と、下流側の流入路へ流入した湯又は水がスプー
ル弁体を押し広げようとする力とが相殺される。つま
り、スプール弁体の軸方向位置がズレることはない。
【0011】更に、本発明が採用した請求項3の手段
は、前記受け板がスプール弁体のスプリング受け座を兼
用するものであることを特徴とする前記請求項1又は2
に記載の湯水混合弁装置である。このように受け板とス
プリング受け座とを兼用することにより、それぞれにつ
いて専用の部材を必要とすることがなく、従来の部材を
利用して両機能を具備するように構成することが可能で
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の構成を図面に示
す発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りであ
る。なお、従来の場合と同一符号は同一部材である。図
1は本発明の第1の実施の形態に係る湯水混合弁装置2
2を示す縦断面図である。この湯水混合弁装置22は、
湯と水とをスプール弁体4内で混合し、これをスプール
弁体4の径方向の流出口4aからバイパス通路7aを通
じて内腔3の右側端面に形成した流出口7から吐出させ
るタイプのものへ適用したものである。つまり、図10
に示す従来の湯水混合弁装置1Aへ本発明を適用したも
のである。
【0013】同図に示す如く、この湯水混合弁装置22
にあっては、湯流入口5における弁体ケーシング2の湯
側弁座5aと、これに対向するスプール弁体4の環状の
端面角部とを面取りし、湯流入路13を形成している。
この湯流入路13は、湯の流入する方向が図1の左側へ
向けて下り勾配になされている。そして、湯流入路13
の終端側に位置するスプール弁体4の一端面側には、前
記湯流入路13から流入する湯を受ける受け板14が形
成されている。なお、この場合の受け板14は、スプリ
ング8のバネ受け座としても機能するものである。
【0014】また水流入口6における弁体ケーシング2
の水側弁座6aと、これに対向するスプール弁体4の環
状の端面角部とを面取りし、水流入路23を形成してい
る。この水流入路23は、水の流入する方向が図1の右
側へ向けて下り勾配になされている。そして、水流入路
23の終端側に位置するスプール弁体4の一端面側に
は、前記水流入路23から流入する水を受ける受け板2
4が形成されている。この場合の受け板24は、スプリ
ング9のバネ受け座としても機能する。
【0015】次に、このように構成された湯水混合弁装
置22の動作態様について説明する。スプール弁体4
は、スライダー10の軸方向位置を移動させることによ
りスプリング8と9との付勢力が平衡する位置で停止
し、湯流入口5と水流入口6との開口面積比を決定す
る。これにより、湯と水との流入量の比率が決定され、
所望する温度の混合水を得ることが可能である。而し
て、湯流入口5から流入する湯は、湯側弁座5aとスプ
ール弁体4との角部を面取りして形成した湯流入路13
を通じて左側方向へ流れながらスプール弁体4内へ流入
する。このとき、湯流入路13へ流入する湯は、湯流入
路13を押し広げようとし、結果的にスプール弁体4を
同図の右側方向へ付勢する。
【0016】一方、湯流入路13へ流入した湯は、該流
入路13を通過し、その前方側に設けられた受け板14
と衝突して反転する。このとき、受け板14に図1の左
側方向への付勢力を与え、以後は同図の右方向へ流れ
る。つまり、湯流入路13を通じて流入し、受け板14
へ衝突した湯は、スプール弁体4に同図の左側方向への
付勢力を与える。
【0017】このように、湯流入路13へ流入する湯
が、湯流入路13を押し広げようとしてスプール弁体4
を図1の右側方向へ付勢する力を、湯流入路13を通っ
て受け板14へ衝突した湯が受け板14を同図の左側方
向へ付勢する力によって相殺し、バランスさせている。
【0018】この湯流入路13側における現象は、水流
入路23側においても同様に発生している。すなわち、
水流入口6から流入する湯は、水側弁座6aとスプール
弁体4との角部を面取りして形成した水流入路23を通
じて図1の右側方向へ流れながらスプール弁体4内へ流
入する。このとき、水流入路23へ流入する水は、水流
入路23を押し広げようとし、結果的にスプール弁体4
を同図の左側方向へ付勢する。一方、水流入路23へ流
入した水は、該流入路23を通過し、その前方側に設け
られた受け板24と衝突して反転する。このとき、受け
板24に図1の右側方向への付勢力を与え、以後は同図
の左側方向へ流れる。つまり、水流入路23を通じて流
入し、受け板24へ衝突した湯は、スプール弁体4に同
図の右方向への付勢力を与える。
【0019】その結果、水流入路23へ流入する水が、
水流入路23を押し広げようとしてスプール弁体4を図
1の左側方向へ付勢する力を、水流入路23を通って受
け板24へ衝突した湯が受け板24を同図の右側方向へ
付勢する力によって相殺し、バランスさせている。
【0020】要するに、湯流入路13と、水流入路23
とのそれぞれにおいて、各流入路に発生するスプール弁
体4の軸方向位置のズレ原因を、各流入路において反対
方向の力を与えて相殺させ、バランスさせることによっ
て解消している。従って、スプール弁体4は、スプリン
グ8及び9の付勢力によってのみその軸方向位置が決定
され、湯流入口5及び水流入口6の開口面積の比率が設
定した通りのものとなり、所望する正確な混合水の温度
を得ることが可能である。
【0021】図2は本発明の第2の実施の形態に係る湯
水混合弁装置12を示す縦断面図である。この装置12
は、スプール弁体4の上流側に湯の流入口5が設けら
れ、下流側に水の流入口6が設けられ、湯はスプール弁
体4内を通って水と混合され、内腔3の右側端面に形成
された流出口7から吐出されるタイプのものへ適用した
ものである。つまり、図11及び図12に示す従来の湯
水混合弁装置1Bへ本発明を適用したものである。
【0022】同図に示す如く、この湯水混合弁装置12
にあっては、湯流入口5における弁体ケーシング2の湯
側弁座5aと、これに対向するスプール弁体4の環状の
端面角部とを面取りし、湯流入路13を形成している。
この湯流入路13は、湯の流入する方向が混合水の流れ
る方向とは逆向きとなるように、図2の左側へ向けて下
り勾配になされている。そして、湯流入路13の終端側
に位置するスプール弁体4の一端面側には、前記湯流入
路13から流入する湯を受ける受け板14が形成されて
いる。なお、この場合の受け板14は、スプリング8の
バネ受け座としても機能するものである。この湯側流入
路13の構成は、前記第1の実施の形態の場合と同じで
ある。而して、水流入口5の構成は、図11及び図12
に示す従来のものと同じである。
【0023】次に、このように構成された湯水混合弁装
置12の動作態様を説明する。湯流入口5から流入した
湯は、湯側弁座5aとスプール弁体4との角部を面取り
して形成した湯流入路13を通じてスプール弁体4内へ
流入する。このとき、湯流入路13へ流入する湯は、湯
流入路13を押し広げようとし、結果的にスプール弁体
4を図2の右側方向へ付勢する。
【0024】一方、湯流入路13へ流入した湯は、該流
入路13を通過し、その前方側に設けられた受け板14
と衝突して反転する。このとき、受け板14に図2の左
側方向への付勢力を与え、以後は同図の右方向へ流れ
る。つまり、湯流入路13を通じて流入し、受け板14
へ衝突した湯は、スプール弁体4に同図の左側方向への
付勢力を与える。
【0025】このように、湯流入路13へ流入する湯
が、湯流入路13を押し広げようとしてスプール弁体4
を図2の右側方向へ付勢する力を、湯流入路13を通っ
て受け板14へ衝突した湯が受け板14を同図の左側方
向へ付勢する力によって相殺し、バランスさせている。
【0026】一方、水流入口6にあっては、水が流入路
を通ってスプール弁体4内へ流入するときに、この水流
入路を押し広げようとしてスプール弁体4を図2の左側
方向へ付勢する。ところが、この付勢力を相殺する反対
の力が、湯の流れによるエゼクタ作用によってスプール
弁体4へ作用し、バランスさせている。すなわち、スプ
ール弁体4内を湯が図2の右側方向へ流れることによ
り、その湯の流れる勢いによって水流入路にエゼクタ作
用が発生し、水流入路に負圧を発生させる。この負圧は
スプール弁体4を図2の右側方向へ引っ張るようにな
り、結果的に水が流入路へ入るときにスプール弁体4を
付勢する左側方向の力を相殺する。つまり、水流入口6
側でもスプール弁体4の軸方向位置のズレをバランスさ
せている。
【0027】従って、スプール弁体4は、スプリング8
及び9の付勢力によってのみその軸方向位置が決定さ
れ、湯流入口5及び水流入口6の開口面積の比率が設定
した通りのものとなり、所望する正確な混合水の温度を
得ることが可能である。
【0028】図3〜図8は、本発明の第3〜第8の実施
の形態を示す湯水混合弁装置15〜20を示す縦断面図
である。図3に示す第3の実施の形態の湯水混合弁装置
15にあっては、湯流入路13の上流側の一部に直径方
向へ向かう案内部分13aを形成し、湯流入路13への
湯の流入がスムーズに行われるようにしたものである。
図4に示す第4の実施の形態の湯水混合弁装置16は、
受け板14を一枚の盲板とし、中央に貫通孔を設けない
構成とすることにより、流入する湯を利用してスプール
弁体4へ左方向の付勢力を得るようにしたものである。
図5に示す第5の実施の形態に係る湯水混合弁装置17
は、湯流入路13の下流側の一部に軸方向と同一方向の
水平流路部分13bを形成し、流入した湯が確実に受け
板14と衝突するようにしたものである。図6に示す第
6の実施の形態に係る湯水混合弁装置18は、図4に示
す湯水混合弁装置16の受け板14の中心部に円錐台状
の突出部21を形成し、受け板14へ衝突して反転した
湯がスムーズに右方向へ流れるようにしたものである。
【0029】また図7及び図8に示す第7及び第8の湯
水混合弁装置19及び20は、スプール弁体4と受け板
14とを別々の部材で形成して組み合わせたものであ
る。図7に示す湯水混合弁装置19は、図2に示す湯水
混合弁装置12のスプール弁体4と受け板14とを別々
の部材で形成した場合のものであり、図8に示す湯水混
合弁装置20は、図6に示す湯水混合弁装置18のスプ
ール弁体4と受け板14とを別々の部材で形成した場合
のものである。なお、これらの図3〜図8に示す湯水混
合弁装置15〜20のその他の構成並びに作用効果は、
前記図2に示す第2の実施の形態の場合と同じである。
【0030】ところで、図9は、本発明の効果を確認す
るための試験結果を示すものである。従来品は図11に
示す湯水混合弁装置1であり、本発明品は図8に示す湯
水混合弁装置20である。試験は、吐出される混合水の
温度が40℃になるように設定した場合において、湯側
流量Qと、スプール弁体4に作用するスプリング8及び
9以外の余分な力Fとの相関関係を求めた。この結果に
よれば、湯側流量が増加するに連れて、従来品の場合は
スプール弁体4に作用する余分な力Fが直線状に増大し
ているが、本発明品の場合は緩やかに上昇して7リット
ル/分あたりからスプール弁体4に作用する余分な力F
は変わらないようになっており、安定している。
【0031】従って、本発明品の場合は、湯流入路13
から流入する湯がスプール弁体4に与える左方向の付勢
力と、弁体内を流れる混合水がスプール弁体4を右方向
へ引っ張る力とが相殺し、スプール弁体4は主にスプリ
ング8及び9の付勢力によってのみその軸方向位置が決
定されるものであることが明らかである。つまり、正確
な混合水の温度を得ることが可能である。
【0032】ところで、本発明は上述した実施の形態に
限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。例
えば、スプリング9は形状記憶合金を用いたものであっ
てもよい。温調ハンドル等を介してスライダー10の軸
方向位置を調整することにより設定されたスプリング8
とスプリング9とにより、スプール弁体4の軸方向位置
が決定され、そのときの湯流入口5及び水流入口6の開
口面積比によって流入する湯と水との流入量比によって
混合水の温度は決定されることになる。
【0033】ところが、混合水の温度が変化した場合
は、スプリング9がこれを検知して形状記憶動作をし、
その付勢力が強くなる方向へ直線状に変化する。そのた
め、スプール弁体4は、平衡状態から各図の左側方向へ
軸方向位置が変化し、湯流入口5を現在より閉じて水流
入口6を現在より大きく開けるようになる。そのため、
水の流入量の比率が上がり、混合水の温度は低下する。
つまり、安全な温度まで低下するようになる。そして、
混合水の温度が形状記憶合金の動作温度を下回るように
なると、スプリング9は元の状態へ復帰する。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明にあっては、
湯及び水側弁座とスプール弁体とにより形成される湯及
び水流入路を、湯及び水がそれぞれの流入路へ入るとき
にこれを押し広げようとしてスプール弁体を付勢する力
が作用する向きとは逆の向きに形成し、その前方側に湯
及び水の受け板を形成したから、前記湯及び水が流入路
へ流入するときにスプール弁体へ作用する力と、湯及び
水が受け板に衝突することによってスプール弁体へ作用
する反対の力とを相殺させてバランスさせることができ
る。そのため、スプール弁体は主にスプリングによって
設定された力のみによってその軸方向位置が決定され、
正確な温度の混合水を吐出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る湯水混合弁装
置を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る湯水混合弁装
置を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る湯水混合弁装
置を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る湯水混合弁装
置を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る湯水混合弁装
置を示す縦断面図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係る湯水混合弁装
置を示す縦断面図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態に係る湯水混合弁装
置を示す縦断面図である。
【図8】本発明の第8の実施の形態に係る湯水混合弁装
置を示す縦断面図である。
【図9】本発明品と従来品との試験結果を示すスプール
弁体に作用する余分な力と混合水の吐出量との関係を示
す特性図である。
【図10】従来の湯水混合弁装置を示す縦断面図であ
る。
【図11】従来の別な湯水混合弁装置を示す縦断面図で
ある。
【図12】従来の更に別な湯水混合弁装置を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
2…弁体ケーシング 3…内腔 4…スプール弁体 5…湯流入口 5a…湯側弁座 6…水流入口 7…混合水の吐出口 8,9…スプリング 10…スライダー 12,15〜20,22…湯水混合弁装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁体ケーシングの内腔に摺動自在に配設さ
    れたスプール弁体によって、湯と水の各流入口の開口面
    積を制御し、所望する温度の混合水を弁体ケーシングに
    設けた吐出口から吐出する湯水混合弁装置において、弁
    体ケーシングの湯及び水側の弁座とスプール弁体とによ
    り形成される湯及び水の各流入路を、それぞれの流入路
    へ流入しようとする湯及び水がスプール弁体を押し広げ
    ようとする向きとは逆向きに湯及び水を導くように形成
    し、各流入路を出た前方側に湯及び水の受け板を設けた
    ことを特徴とする湯水混合弁装置。
  2. 【請求項2】弁体ケーシングの内腔に摺動自在に配設さ
    れたスプール弁体によって、湯と水の各流入口の開口面
    積を制御し、所望する温度の混合水を弁体ケーシングの
    内腔の一端側に設けた吐出口から吐出する湯水混合弁装
    置において、湯又は水のうちの上流側に位置するものの
    弁体ケーシングの弁座とスプール弁体とにより形成され
    る湯又は水のうちの上流側に位置するものの流入路を、
    当該流入路へ流入しようとする湯又は水がスプール弁体
    を押し広げようとする向きとは逆向きに湯及び水を導く
    ように形成し、当該流入路を出た前方側に湯又は水の受
    け板を設けたことを特徴とする湯水混合弁装置。
  3. 【請求項3】前記受け板がスプール弁体のスプリング受
    け座を兼用するものであることを特徴とする前記請求項
    1又は2に記載の湯水混合弁装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007198578A (ja) * 2006-01-30 2007-08-09 Toto Ltd 湯水混合装置及びそれを備えた湯水混合水栓
JP2008267165A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Denso Corp 燃料供給装置

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JP2007198578A (ja) * 2006-01-30 2007-08-09 Toto Ltd 湯水混合装置及びそれを備えた湯水混合水栓
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