JPH1136931A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

Info

Publication number
JPH1136931A
JPH1136931A JP19599497A JP19599497A JPH1136931A JP H1136931 A JPH1136931 A JP H1136931A JP 19599497 A JP19599497 A JP 19599497A JP 19599497 A JP19599497 A JP 19599497A JP H1136931 A JPH1136931 A JP H1136931A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
throttle valve
control device
internal combustion
combustion engine
fuel injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19599497A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiro Yonezawa
史郎 米沢
Tatsuhiko Takahashi
建彦 高橋
Akira Furuta
彰 古田
Yasushi Ouchi
裕史 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP19599497A priority Critical patent/JPH1136931A/ja
Publication of JPH1136931A publication Critical patent/JPH1136931A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクセル操作に依存することなく排気ガスの
バラツキを抑制して成分特性を改善した内燃機関の燃料
噴射制御装置を得る。 【解決手段】 内燃機関101のクランク角位置に対応
したクランク角信号SGTを生成する手段110と、ア
クセル踏込量αを検出する手段122と、クランク角信
号およびアクセル踏込量を含む運転状態に基づいて、少
なくともスロットルバルブ106およびインジェクタ1
12に対する制御量を決定する演算処理手段とを備え、
演算処理手段は、アクセル踏込量に応答してスロットル
バルブの開度θを制御する装置120と、運転状態に基
づいてインジェクタに対する燃料噴射信号Jを生成する
装置200とを含み、スロットルバルブ制御装置は、ク
ランク角位置に基づいてスロットルバルブの開度を制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アクセル踏込量
に応答してスロットル開度を制御するスロットル制御装
置を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置に関し、特にス
ロットルバルブの開閉タイミング(または、開閉変化
量)をアクセル踏込量のタイミング特性とは異なるよう
に設定して、吸気量の変化量を抑制することにより、排
気ガスの成分特性を向上させた内燃機関の燃料噴射制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の内燃機関の燃料噴射制御装
置を概略的に示す構成図であり、燃料噴射制御装置が点
火制御装置を含む場合を示している。図6において、1
01は内燃機関の本体となるエンジンであり、たとえ
ば、6個の気筒(#1〜#6)を有している。
【0003】102はエンジン101に混合気を供給す
るための吸気管、103は吸気管102の吸気口に設け
られて吸入空気を浄化するためのエアクリーナ、104
は運転者により踏み込まれるアクセルペダル、105は
アクセルペダル104と連動するアクセルリンクであ
る。
【0004】106は吸気管102内に設けられたスロ
ットルバルブであり、アクセルペダル104と連動する
アクセルリンク105を介して開閉駆動され、アクセル
踏込量に応じた開度θによりエンジン101への吸入空
気量を調整する。
【0005】アクセルリンク105は、アクセルペダル
104とスロットルバルブ106との間にワイヤを介し
て接続されており、アクセルペダル104の動作に応じ
てスロットルバルブ106を駆動する。
【0006】107は吸気管102とエンジン101と
の接続部に設けられた吸気マニホールドであり、エンジ
ン101内の各気筒に吸入空気をほぼ均等に供給する。
109は吸気管102に設けられて吸入空気量(吸気
量)Qを検出する吸気量センサである。
【0007】110はエンジン101のクランク軸(図
示せず)に関連して設けられたクランク角センサ(クラ
ンク角検出手段)であり、エンジン101のクランク角
位置に対応したクランク角信号SGTを生成する。11
1はスロットルバルブ106の開度θを検出するスロッ
トル開度センサである。
【0008】また、エンジン101の運転状態を検出す
る他の各種センサとして、たとえば冷却水温を検出する
水温センサなど(図示せず)が設けられている。112
は吸気管102を介した吸入空気に対して燃料を噴射し
て混合気とするインジェクタであり、ここでは、気筒内
に直接燃料噴射する筒内噴射方式の場合を示している。
【0009】113はパワートランジスタからなるイグ
ナイタ、114はイグナイタ113のオンオフにより励
磁電流が通電遮断される点火コイル、115は励磁電流
iの遮断時に点火コイル114から出力される高電圧V
pを各気筒に分配する配電器、116は配電器115を
介した高電圧Vpが印加される各気筒毎の点火プラグで
ある。
【0010】117はエンジン101で燃焼した後の排
気ガスを排出するための排気管、118は排気管117
の排出口に設けられて排気ガスを浄化するための触媒コ
ンバータである。119はカム軸(図示せず)に関連し
て設けられた気筒識別センサであり、特定気筒および各
気筒を識別するための気筒識別信号SGCを生成する。
【0011】200はマイクロコンピュータからなる燃
料噴射制御装置(演算処理手段)であり、気筒識別手段
および点火制御手段などを含み、運転状態を示す吸入量
Q、クランク角信号SGTおよび気筒識別信号SGCな
ど各種センサ情報に基づいて、エンジン101に関する
適切な制御量すなわち点火時期、燃料噴射タイミングお
よび燃料噴射量などを制御する。
【0012】燃料噴射制御装置200は、たとえば、ク
ランク角信号SGTから演算されたエンジン回転数に基
づいて適切な燃料噴射量を演算するとともに、気筒識別
信号SGCに基づいて燃料噴射制御の対象気筒を判定
し、インジェクタ112を駆動するための燃料噴射信号
Jを出力する。
【0013】また、燃料噴射制御装置200は、たとえ
ば点火制御装置としても機能し、運転状態に基づいて最
適な点火時期を演算するとともに、イグナイタ113を
オンオフさせるための点火信号Pを出力する。
【0014】点火信号Pは、基準クランク角位置からの
タイマ制御により、イグナイタ113を駆動して点火コ
イル114を励磁することにより、配電器115を介し
て制御対象気筒の点火プラグ116に高電圧を印加し、
演算された点火時期において各気筒内の混合気を燃焼さ
せてエンジン101を駆動する。
【0015】図7は一般的な燃料噴射パターンを示すタ
イミングチャートであり、通常時におけるエンジン各気
筒(#1〜#6)毎の4サイクル行程(吸入、圧縮、燃
焼、排気)と、燃料噴射信号J1〜J6(燃料噴射タイ
ミング)との関係を、気筒識別信号SGCおよびクラン
ク角信号SGTとともに示している。
【0016】図7において、気筒識別信号SGCのパル
スは、特定気筒(#1気筒)のクランク角信号SGTの
パルスに対応したタイミングに設定されている。また、
クランク角信号SGTの各パルスエッジは、各気筒毎の
第1の基準クランク角位置(B75°)および第2の基
準クランク角位置(B5°)に対応している。
【0017】気筒識別信号SGCのハイレベル区間での
クランク角信号SGTの立ち上がりエッジは、#1気筒
の点火タイミング(燃焼行程開始時期)に対応してい
る。各気筒の4サイクル行程は、クランク角信号SGT
の立ち上がりエッジ(第1の基準クランク角位置)に同
期して順次シフトされる。また、各気筒の燃料噴射信号
J1〜J6(噴射タイミング)は、燃料の搬送遅れ時間
を見込んで、対象気筒の排気行程の後半に設定されてい
る。
【0018】図8および図9はアクセルペダル104が
踏み込まれた場合(加速時)の動作を説明するためのタ
イミングチャートであり、アクセル踏込量αに対するエ
ンジン101への吸気量Qの変化を示している。
【0019】図8において、アクセル踏込量αに対する
吸気量Qの変化には時間遅れが存在するので、吸気量Q
は、アクセルペダル104を踏み込んでから遅延時間経
過後に増加を開始する。
【0020】ここでは、#4気筒の吸気行程の開始時に
アクセルペダル104が踏み込まれ、#4気筒の吸気行
程の約1/3のクランク角位置から吸気量Qが増加を開
始した場合を示している。
【0021】図9はアクセルペダル104を踏み込むタ
イミングが図8の場合よりも遅い場合での吸気量Qの変
化を示している。この場合、#4気筒の吸気行程の約1
/2の位置でアクセルペダル104が踏み込まれ、#4
気筒の吸気行程の約2/3の位置から吸気量Qが増加を
開始している。
【0022】図8および図9のようにアクセル踏込量α
が変化して、アクセル踏込量αに対応したスロットルバ
ルブの開度θが変化した場合、吸気量Qの変化を検出し
てから吸気量Qに見合う燃料を噴射したのでは、燃料噴
射制御装置200での演算時間による遅れがあるので、
各気筒に充填された吸気量Qに見合う燃料を供給するこ
とはできない。
【0023】したがって、急加速時の初期においては、
アクセル踏込量αの増加による吸気量Qの増加を検出す
る前に、吸気量Qが増加することを見込んで、各気筒毎
の燃料噴射タイミング(図7内の燃料噴射信号J1〜J
6)とは無関係に、吸気量Qが増加した気筒に対して非
同期に燃料噴射を行う必要がある。
【0024】図10は加速検出時における非同期燃料噴
射動作を説明するためのタイミングチャートであり、T
1〜T6は各気筒(#1〜#6)毎のクランク角信号S
GTの立ち下がりエッジ区間であり、加速判定時の各区
間T1〜T6に対応した気筒群に対して非同期燃料噴射
が行われる状態を示している。
【0025】図10においては、エンジン101の1サ
イクル期間が6つの区間T1〜T6に分割されており、
加速が行われた区間において排気行程または吸気行程に
ある気筒に対して非同期燃料噴射が行われる。
【0026】すなわち、加速が判定された時刻が区間T
1内の場合には#3〜#5気筒、区間T2の場合には#
4〜#6気筒、区間T3の場合には#5、#6、#1気
筒、区間T4の場合には#6、#1、#2気筒、区間T
5の場合には#1〜#3気筒、区間T6の場合には#2
〜#4気筒が非同期燃料噴射の対象となる。
【0027】たとえば、図10のように、区間T2内の
後半において、所定時間内でのアクセル踏込量αの変化
率が大きいことが検出されて、時刻t0において加速判
定された場合には、#4〜#6気筒に対して非同期燃料
噴射(斜線パルス参照)が行われる。
【0028】ところで、スロットル踏込量αは、運転者
によるアクセルペダル104の操作に依存しており、ま
た、たとえば#4気筒に対する燃料噴射は、#4気筒の
排気行程の後半(図8および図9参照)に行われてお
り、#4気筒の空燃比は、#4気筒に充填された吸気量
Qによって決定する。
【0029】しかしながら、図8の場合と図9の場合と
では、アクセルペダル104を踏み込むタイミングが異
なることから、吸気量Qの変化タイミングおよび#4気
筒に充填される吸気量Qが異なるので、空燃比も異なる
ことになる。
【0030】このように、スロットルバルブ106を開
放するタイミングが運転者のアクセルペダル104の操
作タイミングに依存している場合には、エンジン101
に充填される吸気量Qがアクセルペダル104の操作毎
に変化するので、空燃比がばらつき、この結果、排出ガ
スの成分も空燃比バラツキの影響を受ける。
【0031】また、加速初期においては吸気量Qの変化
を検出することができないので、非同期燃料噴射(図1
0参照)により燃料噴射量を補正しているが、この非同
期燃料噴射にも問題がある。
【0032】すなわち、前述(図10参照)のように、
区間T2内の後半の時刻t0において加速判定されて非
同期燃料噴射が行われる場合、#4〜#6気筒に対して
一定量の燃料(斜線パルス)を非同期で噴射している。
【0033】図11は図10の非同期燃料噴射区間T2
を拡大して示すタイミングチャートであり、τ4〜τ6
は各気筒(#4〜#6)のインジェクタ112に対する
燃料噴射信号J4〜J6のパルス幅、τ0は非同期燃料
噴射信号(斜線パルス参照)のパルス幅である。
【0034】図11において、クランク角信号SGTに
同期した通常の燃料噴射による燃料量と、非同期燃料噴
射による燃料量とを合わせると、#4〜#6気筒に噴射
される総合的な燃料量となる。
【0035】したがって、各気筒(#4〜#6)には、
それぞれ、インジェクタ112の駆動時間τ4+τ0、
τ5+τ0、τ6+τ0に相当する燃料量が充填される
ことになる。
【0036】しかしながら、図11のような加速時の非
同期燃料噴射は、アクセル踏込量αから加速を判定した
時刻t0に排気行程または吸気行程にある気筒に対して
行われるため、加速判定タイミングによって種々の場合
が考えられる。
【0037】たとえば、図12は区間T2内の前半の時
刻t10に加速判定が行われた場合の非同期燃料噴射動
作を示すタイミングチャートである。この場合、非同期
燃料噴射が行われるときに、#5気筒は既にメイン燃料
を噴射しているので、非同期燃料噴射は行われない。
【0038】したがって、図12において、各気筒(#
4〜#6)に噴射される燃料量は、それぞれ、各インジ
ェクタ112の駆動時間τ4+τ0、τ5、τ6+τ0
に相当し、#5気筒に対する燃料量のみが他の気筒(#
4、#6)に対する燃料量よりも少なくなる。
【0039】また、図13は区間T2の終了時刻20に
加速判定された場合の非同期燃料噴射動作を示すタイミ
ングチャートである。図13において、各気筒(#4〜
#6)に対する噴射燃料量は、区間T2のほぼ中間位置
で加速判定された場合(図11参照)と同様に、それぞ
れ、インジェクタ112の駆動時間τ4+τ0、τ5+
τ0、τ6+τ0に相当する値となる。
【0040】しかしながら、時刻t20において、#4
気筒は、吸気行程の終了過程にあり、また、燃料の搬送
遅れ時間の影響もあることから、吸気行程サイクル中に
非同期噴射された全ての燃料が#4気筒に充填されるこ
とにはならない。#4気筒に充填されなかった燃料は、
次回の#4気筒の吸入行程で充填されることになる。
【0041】このように1つの区間T2に注目して見て
も、加速判定タイミング(時刻t0、t10、t20)
によって各気筒(#4〜#6)に充填される燃料量が変
化するので、場合によっては、燃料が過多となって空燃
比がリッチになる場合が生じたり、逆に燃料が過少とな
ってリーンとなる場合も発生する。
【0042】また、加速時の非同期燃料噴射制御は、た
とえば、所定時間内でのアクセル踏込量αの変化量が所
定値を越えた場合に実行され、アクセル踏込量αが異な
っても、一定パルス幅τ0(同量)の非同期燃料噴射
(斜線パルス参照)が行われるので、アクセルペダル1
04の踏み込み速度の違いによって空燃比の違いが生じ
てしまう。
【0043】また、エンジン101の吸入部分の構造
上、アクセル踏込量αが同一であっても、アクセルペダ
ル104を踏み込む区間が異なれば、各気筒に対する吸
気量Qも異なるので、燃料の過不足が生じて空燃比に違
いが生じることになる。
【0044】上述したように、従来の内燃機関の燃料噴
射制御装置においては、運転者のアクセル踏込量αに依
存してスロットル開度θが決定されるので、運転者がア
クセルペダル104を踏み込むタイミングによって各気
筒(#1〜#6)に充填される燃料量にバラツキが発生
し、空燃比および排気ガス成分にバラツキが発生するこ
とになる。
【0045】また、加速時における非同期燃料噴射制御
においては、加速判定時刻に対応した特定気筒群に対し
て見込み量による一定燃料を噴射するのみであり、非同
期燃料噴射量および加速時の増量燃料量をマッチングに
より決定している。
【0046】したがって、全ての走行条件に対して、ほ
どほどに満足する程度の非同期燃料噴射量が設定されて
いるので、アクセルペダル104の踏み込みタイミング
やアクセル踏込量αによっては、空燃比にバラツキが発
生して排気ガス成分が悪化してしまう。
【0047】そこで、アクセルペダル104の踏み込み
タイミングによって燃料を噴射する割合を変化させた
り、アクセルペダル104の踏み込み速度によって燃料
噴射量を変化させる方法も考えられる。
【0048】しかしながら、上記方法は、アクセルペダ
ル104に対する種々の踏み込みタイミングおよびアク
セル踏込量αの全てに対して、適切な燃料量を決定しよ
うとすると、マッチング工数が膨大となるうえ、プログ
ラムロジックも複雑化するので、現実的ではない。
【0049】なお、ここでは、加速時での動作のみを例
にとって説明したが、減速時においても、スロットルバ
ルブ106の開放タイミングによって、加速時の場合と
同様に吸気量Qのバラツキが発生することは言うまでも
ない。
【0050】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関の燃料
噴射制御装置は以上のように、運転者のアクセル操作に
依存してスロットル開度θが決定されているので、アク
セルペダル104を踏み込むタイミングによって各気筒
に充填される燃料量にバラツキが発生し、空燃比にバラ
ツキが発生し、排気ガス成分が悪化するという問題点が
あった。
【0051】また、アクセルペダル104の踏み込みタ
イミングに応じて燃料噴射割合を変化させたり、アクセ
ルペダル104の踏み込み速度に応じて噴射量を変化さ
せることも、全ての踏み込みタイミングおよびアクセル
踏込量αに対して適切な燃料量を決定することが困難で
あり、実現することができないという問題点があった。
【0052】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、アクセル操作に依存することな
く、空燃比のバラツキを抑制して排気ガスの成分特性を
改善した内燃機関の燃料噴射制御装置を得ることを目的
とする。
【0053】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る内燃機関の燃料噴射制御装置は、内燃機関に混合気を
供給するための吸気管と、吸気管内で開閉駆動されて内
燃機関への吸入空気量を調整するスロットルバルブと、
吸気管を介した吸入空気に対して燃料を噴射するインジ
ェクタと、内燃機関のクランク角位置に対応したクラン
ク角信号を生成するクランク角検出手段と、運転者のア
クセル踏込量を検出するアクセル踏込量検出手段と、ク
ランク角信号およびアクセル踏込量を含む運転状態に基
づいて、少なくともスロットルバルブおよびインジェク
タに対する制御量を決定する演算処理手段とを備え、演
算処理手段は、アクセル踏込量に応答してスロットルバ
ルブの開度を制御するスロットルバルブ制御装置と、運
転状態に基づいてインジェクタに対する燃料噴射信号を
生成する燃料噴射制御装置とを含み、スロットルバルブ
制御装置は、クランク角位置に基づいてスロットルバル
ブの開度を制御するものである。
【0054】また、この発明の請求項2に係る内燃機関
の燃料噴射制御装置は、請求項1において、スロットル
バルブ制御装置は、クランク角信号に基づく所定のクラ
ンク角位置に同期させて、スロットルバルブを開閉する
タイミングを決定するものである。
【0055】また、この発明の請求項3に係る内燃機関
の燃料噴射制御装置は、請求項1において、クランク角
信号は、内燃機関の各気筒毎のクランク角位置に対応し
たパルスを含み、演算処理手段は、クランク角信号の各
パルスに対応した気筒を識別する気筒識別手段を含むも
のである。
【0056】また、この発明の請求項4に係る内燃機関
の燃料噴射制御装置は、請求項3において、スロットル
バルブ制御装置は、クランク角信号に基づく特定気筒の
所定のクランク角位置に同期させて、スロットルバルブ
を開閉するタイミングを決定するものである。
【0057】また、この発明の請求項5に係る内燃機関
の燃料噴射制御装置は、請求項2または請求項4におい
て、スロットルバルブ制御装置は、スロットルバルブを
開閉するタイミングを運転状態によって変更するもので
ある。
【0058】また、この発明の請求項6に係る内燃機関
の燃料噴射制御装置は、請求項1から請求項5までのい
ずれかにおいて、スロットルバルブ制御装置は、スロッ
トルバルブの開度の変化を、アクセル踏込量の変化とは
異なるように設定したものである。
【0059】また、この発明の請求項7に係る内燃機関
の燃料噴射制御装置は、請求項6において、スロットル
バルブ制御装置は、スロットルバルブの開度の変化量に
制限値を設定したものである。
【0060】また、この発明の請求項8に係る内燃機関
の燃料噴射制御装置は、請求項6において、スロットル
バルブ制御装置は、アクセル踏込量の変化に対して1次
フィルタ処理を施すことにより、スロットルバルブの開
度の変化量を設定したものである。
【0061】また、この発明の請求項9に係る内燃機関
の燃料噴射制御装置は、内燃機関に混合気を供給するた
めの吸気管と、吸気管内で開閉駆動されて内燃機関への
吸入空気量を調整するスロットルバルブと、吸気管を介
した吸入空気に対して燃料を噴射するインジェクタと、
内燃機関のクランク角位置に対応したクランク角信号を
生成するクランク角検出手段と、運転者のアクセル踏込
量を検出するアクセル踏込量検出手段と、クランク角信
号およびアクセル踏込量を含む運転状態に基づいて、少
なくともスロットルバルブおよびインジェクタに対する
制御量を決定する演算処理手段とを備え、演算処理手段
は、アクセル踏込量に応答してスロットルバルブの開度
を制御するスロットルバルブ制御装置と、運転状態に基
づいてインジェクタに対する燃料噴射信号を生成する燃
料噴射制御装置とを含み、スロットルバルブ制御装置
は、スロットルバルブの開度の変化を、アクセル踏込量
の変化とは異なるように設定したものである。
【0062】また、この発明の請求項10に係る内燃機
関の燃料噴射制御装置は、請求項9において、スロット
ルバルブ制御装置は、スロットルバルブの開度の変化量
に制限値を設定したものである。
【0063】また、この発明の請求項11に係る内燃機
関の燃料噴射制御装置は、請求項10において、スロッ
トルバルブ制御装置は、内燃機関の運転状態によって制
限値を変更するものである。
【0064】また、この発明の請求項12に係る内燃機
関の燃料噴射制御装置は、請求項9において、スロット
ルバルブ制御装置は、アクセル踏込量の変化に対して1
次フィルタ処理を施すことにより、スロットルバルブの
開度の変化量を設定したものである。
【0065】また、この発明の請求項13に係る内燃機
関の燃料噴射制御装置は、請求項12において、スロッ
トルバルブ制御装置は、1次フィルタ処理に用いられる
フィルタ定数を内燃機関の運転状態によって変更するも
のである。
【0066】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図につ
いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1を概略的
に示す構成図であり、前述と同様の構成要素について
は、同一符号を付して、ここでは詳述しない。
【0067】図1において、120はスロットルバルブ
106の開度θを制御するスロットルバルブ制御装置で
あり、燃料噴射制御装置200とともに演算処理手段を
構成している。スロットルバルブ制御装置120は、ス
ロットル開度センサ111からのスロットル開度θと、
クランク角センサ110からのクランク角信号SGTを
取り込んでいる。
【0068】121はスロットルバルブ制御装置120
からの駆動信号Dによりスロットルバルブ106を開閉
駆動するモータ、122はアクセルペダル104の踏込
量αを検出するアクセル位置センサ(アクセル踏込量検
出手段)である。
【0069】スロットルバルブ制御装置120は、アク
セル位置センサ122からのアクセル踏込量αに基づい
て駆動信号Dを生成し、スロットルバルブ106の開度
θが目標開度となるようにモータ121を駆動する。こ
のとき、スロットルバルブ制御装置120は、スロット
ル開度センサ111からのスロットル開度θをフィード
バック制御している。
【0070】図2および図3はこの発明の実施の形態1
による過渡時(加速時)の制御動作を説明するためのタ
イミングチャートであり、前述と同様のものについて
は、同一符号を付して、ここでは詳述しない。
【0071】図2において、t1は運転者によりアクセ
ルペダル104が操作された時刻、t2はアクセル踏込
量αに応答して増加するスロットル開度θの立ち上がり
(開放)開始時刻である。Tdはアクセル踏込量αに対
するスロットル開度θの動作遅延時間であり、アクセル
操作時刻に応じて変動する。
【0072】図2の場合、時刻t1において運転者がア
クセルペダル104を踏み込んでも、スロットルバルブ
制御装置120は、アクセル踏込量αの変化に追従して
直ちにスロットルバルブ106を開放させることはな
い。
【0073】すなわち、スロットルバルブ制御装置12
0は、時刻t1から遅延時間Tdだけ開放タイミングを
遅らせ、次のクランク角信号SGTの立ち上がりタイミ
ングに同期した時刻t2において、スロットルバルブ1
06を開放させる。
【0074】図3は前述(図2内のt1参照)よりも早
いタイミングでアクセル操作された場合の動作を示して
おり、図3において、t11はアクセルペダル104が
操作された時刻、Td1は時刻t11からスロットル開
度θの立ち上がり時刻t2までの遅延時間である。
【0075】図3の場合、運転者が時刻t11のタイミ
ングでアクセルペダル104を踏み込むと、スロットル
バルブ制御装置120は、時刻t11から遅延時間Td
1だけ開放タイミングを遅らせ、次のクランク角信号S
GTの立ち上がりタイミングに同期した時刻t2におい
てスロットルバルブ106を開放させる。
【0076】このように、運転者のアクセル操作に依存
せずに、スロットルバルブ106の開放し始めるタイミ
ングを一定とすることにより、過渡時(加速時)の排気
ガスの成分特性が最良となるタイミングでスロットルバ
ルブ106を開くことができ、排気ガス成分を改善する
ことができる。
【0077】また、スロットルバルブ106の開放し始
めるタイミングを固定することにより、空燃比の挙動の
バラツキが低減されるので、過渡時の燃料マッチングが
容易となるうえ、排気ガスのバラツキも低減させること
ができる。
【0078】なお、図2および図3においては、スロッ
トル開度θに基づいて加速状態が判定され、加速判定時
刻t0がクランク角信号SGTに同期しているので、加
速判定時における非同期燃料噴射パルス(斜線パルス参
照)の生成タイミングも、クランク角信号SGTの立ち
上がりタイミングに常に同期することになる。
【0079】図示したように非同期燃料噴射制御が行わ
れる場合には、スロットル制御タイミングの違いによる
空燃比バラツキが特に大きいので、スロットル制御タイ
ミングをクランク角信号SGTのエッジ(所定クランク
角位置)に同期させることにより、空燃比バラツキを抑
制する効果は特に著しい。
【0080】また、上記実施の形態1を非同期燃料噴射
制御が行われない燃料噴射制御装置に適用しても、吸気
量Qのバラツキが抑制されるので、前述と同等の作用効
果を奏する。
【0081】また、運転状態の過渡時として加速時につ
いて説明したが、減速時にスロットルバルブ106を閉
成する場合に適用しても、同等の作用効果を奏すること
ができる。
【0082】実施の形態2.また、上記実施の形態1で
は、スロットルバルブ106の開放タイミングt2を、
単にクランク角信号SGTの立ち上がりタイミングに同
期するように設定したが、任意の運転条件に応じて可変
設定することができる。
【0083】たとえば、スロットルバルブ106の開放
タイミングを、エンジン101の回転数やスロットル開
度θのみならず、冷却水温(暖機条件)などの運転条件
に応じて最適に設定してもよい。
【0084】また、気筒識別信号SGCから識別される
特定気筒のクランク角信号SGTに同期させてもよく、
この場合、空燃比の挙動のバラツキをさらに抑制するこ
とができ、排気ガスのバラツキを低減させることができ
る。
【0085】実施の形態3.なお、上記実施の形態1お
よび2では、空燃比の挙動のバラツキを抑制して排気ガ
スのバラツキを低減させるために、スロットルバルブ1
06の開放開始タイミングを制御したが、スロットル開
度θの変化量に制限値を設定してもよい。
【0086】図4はこの発明の実施の形態3による動作
を説明するためのタイミングチャートであり、スロット
ル開度θとともに吸気量Qの変化を示している。図4お
いて、θoはスロットル開度θの変化量(傾き)に対す
る制限値(上限値)、Δθは単位時間当たりのスロット
ル開度θの変化量の上限値である。
【0087】この場合、時刻t11のタイミングで運転
者がアクセルペダル104を踏み込むと、スロットル制
御装置120(図1参照)は、アクセル踏込量αの変化
量に同期して、直ちにスロットルバルブ106の開度θ
を立ち上げ始める。
【0088】ただし、スロットル制御装置120は、開
放時のスロットル開度θをアクセル踏込量αに対して単
に追従させるのではなく、あらかじめ設定された制限値
θoに応じて変化させ、単位時間当たりの開度θの変化
量の上限値をΔθとする。
【0089】図4のように、スロットル開度θの変化量
θoを制限することにより、過渡時(加速時)における
エンジン101への吸気量Qの変化(実線参照)は、ス
ロットル開度θをアクセル踏込量αに単に追従させた場
合(破線参照)と比べて、著しく抑制される。
【0090】この結果、アクセル踏込量αが大きい場合
の吸気量Qの変化が抑制されるので、過渡時に必要な燃
料量の変化も抑制され、吸気量Qに対する燃料量の制御
が容易となり、排気ガスを改善することができる。
【0091】また、結果的に、吸気量Qの変化量に上限
が設定されることになるので、上記実施の形態1および
2の場合と同様に、空燃比の挙動のバラツキが低減さ
れ、過渡時の燃料マッチングが容易となるうえ、排気ガ
スのバラツキも低減することができる。
【0092】また、スロットル開度θの制限値θoまた
は上限値Δθを一定値としたが、運転状態に応じて可変
設定してもよい。この場合、過渡時の吸気量Qのバラツ
キをさらに適正に抑制することができる。
【0093】また、上記実施の形態3の特徴と実施の形
態1または2の特徴とを組み合わせて、スロットル開度
θの変化量を制限するとともに、クランク角信号SGT
の立ち上がりタイミングに同期させてスロットル開度θ
を立ち上げてもよい。これにより、さらに排気ガスを改
善させることができる。
【0094】実施の形態4.なお、上記実施の形態3で
は、吸気量Qの変化を抑制するために、スロットル開度
θの変化量に制限値θoを設定したが、アクセル踏込量
αに対して1次フィルタ処理を施した値をスロットル開
度θの変化量として設定してもよい。
【0095】図5はこの発明の実施の形態4による動作
を説明するためのタイミングチャートである。この場
合、スロットル制御装置120(図1参照)は、スロッ
トル開度θをアクセル踏込量αの変化量に追従させるの
ではなく、アクセルの踏込量αに対して1次フィルタ処
理を施し、各タイミング毎のスロットル開度θの変化量
を、以下の(1)式により設定する。
【0096】 θ(n)=(1−K)・θ(n−1)+K・α(n) …(1)
【0097】ただし、(1)式において、θ(n)は今
回タイミングでのスロットル開度、θ(n−1)は前回
タイミングでのスロットル開度、α(n)は今回タイミ
ングでのアクセル踏込量、α(n−1)は前回タイミン
グでのアクセル踏込量、Kはフィルタ処理演算に用いら
れる周知のフィルタ定数であり、フィルタ定数Kは、1
≧K≧0の範囲内の値に設定される。
【0098】図5のように、アクセル踏込量αの1次フ
ィルタ処理に基づいてスロットル開度θを変化させるこ
とにより、過渡時(加速時)におけるエンジン101へ
の吸気量Qの変化(実線参照)は、スロットル開度θを
アクセル踏込量αに単に追従させた場合(破線参照)と
比べて、著しく抑制される。したがって、上記実施の形
態3と同様に、吸気量Qの変化を抑制することができ、
前述と同様の効果を得ることができる。
【0099】また、実施の形態3(図4参照)では、ア
クセル踏込量αの変化が大きい場合に、スロットル開度
θが一定の変化量(制限値θo)で立ち上がるのに対し
て、実施の形態4(図5参照)では、アクセル踏込量α
とスロットル開度θとの偏差が大きい場合に、スロット
ル開度θの変化量が大きく設定されるので、吸気量Qの
追従性を改善することができる。
【0100】また、フィルタ定数Kを一定値としたが、
運転状態に応じて可変設定し、過渡時の吸気量Qのバラ
ツキをさらに適正に抑制してもよい。
【0101】また、上記実施の形態4の特徴と実施の形
態1または2の特徴とを組み合わせて、スロットル開度
θの変化量をアクセル踏込量αの1次フィルタ処理で設
定するとともに、クランク角信号SGTの立ち上がりタ
イミングに同期させてスロットル開度θを立ち上げても
よい。これにより、さらに排気ガスを改善させることが
できる。
【0102】さらに、上記各実施の形態1〜4では、筒
内噴射式の内燃機関を例にとって説明したが、筒内噴射
式に限定されるものではなく、任意の内燃機関に適用可
能なことは言うまでもない。
【0103】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、内燃機関に混合気を供給するための吸気管と、吸気
管内で開閉駆動されて内燃機関への吸入空気量を調整す
るスロットルバルブと、吸気管を介した吸入空気に対し
て燃料を噴射するインジェクタと、内燃機関のクランク
角位置に対応したクランク角信号を生成するクランク角
検出手段と、運転者のアクセル踏込量を検出するアクセ
ル踏込量検出手段と、クランク角信号およびアクセル踏
込量を含む運転状態に基づいて、少なくともスロットル
バルブおよびインジェクタに対する制御量を決定する演
算処理手段とを備え、演算処理手段は、アクセル踏込量
に応答してスロットルバルブの開度を制御するスロット
ルバルブ制御装置と、運転状態に基づいてインジェクタ
に対する燃料噴射信号を生成する燃料噴射制御装置とを
含み、スロットルバルブ制御装置は、クランク角位置に
基づいてスロットルバルブの開度を制御するようにした
ので、アクセル操作に依存することなく、空燃比のバラ
ツキを抑制して排気ガスの成分特性を改善した内燃機関
の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【0104】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、スロットルバルブ制御装置は、クランク
角信号に基づく所定のクランク角位置に同期させて、ス
ロットルバルブを開閉するタイミングを決定するように
したので、アクセル操作に依存することなく、空燃比の
バラツキを抑制して排気ガスの成分特性を改善した内燃
機関の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【0105】また、この発明の請求項3によれば、請求
項1において、クランク角信号は、内燃機関の各気筒毎
のクランク角位置に対応したパルスを含み、演算処理手
段は、クランク角信号の各パルスに対応した気筒を識別
する気筒識別手段を含むようにしたので、アクセル操作
に依存することなく、空燃比のバラツキを抑制して排気
ガスの成分特性を改善した内燃機関の燃料噴射制御装置
が得られる効果がある。
【0106】また、この発明の請求項4によれば、請求
項3において、スロットルバルブ制御装置は、クランク
角信号に基づく特定気筒の所定のクランク角位置に同期
させて、スロットルバルブを開閉するタイミングを決定
するようにしたので、アクセル操作に依存することな
く、空燃比のバラツキを抑制して排気ガスの成分特性を
改善した内燃機関の燃料噴射制御装置が得られる効果が
ある。
【0107】また、この発明の請求項5によれば、請求
項2または請求項4において、スロットルバルブ制御装
置は、スロットルバルブを開閉するタイミングを運転状
態によって変更するようにしたので、さらに空燃比のバ
ラツキを抑制して排気ガスの成分特性を改善した内燃機
関の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【0108】また、この発明の請求項6によれば、請求
項1から請求項5までのいずれかにおいて、スロットル
バルブ制御装置は、スロットルバルブの開度の変化を、
アクセル踏込量の変化とは異なるように設定したので、
さらに空燃比のバラツキを抑制して排気ガスの成分特性
を改善した内燃機関の燃料噴射制御装置が得られる効果
がある。
【0109】また、この発明の請求項7によれば、請求
項6において、スロットルバルブ制御装置は、スロット
ルバルブの開度の変化量に制限値を設定したので、吸気
量の変化量を抑制して空燃比のバラツキを抑制し、排気
ガスの成分特性を改善した内燃機関の燃料噴射制御装置
が得られる効果がある。
【0110】また、この発明の請求項8によれば、請求
項6において、スロットルバルブ制御装置は、アクセル
踏込量の変化に対して1次フィルタ処理を施すことによ
り、スロットルバルブの開度の変化量を設定したので、
吸気量の変化量を抑制するとともにアクセル踏込量に対
する追従性も改善した内燃機関の燃料噴射制御装置が得
られる効果がある。
【0111】また、この発明の請求項9によれば、内燃
機関に混合気を供給するための吸気管と、吸気管内で開
閉駆動されて内燃機関への吸入空気量を調整するスロッ
トルバルブと、吸気管を介した吸入空気に対して燃料を
噴射するインジェクタと、内燃機関のクランク角位置に
対応したクランク角信号を生成するクランク角検出手段
と、運転者のアクセル踏込量を検出するアクセル踏込量
検出手段と、クランク角信号およびアクセル踏込量を含
む運転状態に基づいて、少なくともスロットルバルブお
よびインジェクタに対する制御量を決定する演算処理手
段とを備え、演算処理手段は、アクセル踏込量に応答し
てスロットルバルブの開度を制御するスロットルバルブ
制御装置と、運転状態に基づいてインジェクタに対する
燃料噴射信号を生成する燃料噴射制御装置とを含み、ス
ロットルバルブ制御装置は、スロットルバルブの開度の
変化を、アクセル踏込量の変化とは異なるように設定し
たので、アクセル操作に依存することなく、空燃比のバ
ラツキを抑制して排気ガスの成分特性を改善した内燃機
関の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【0112】また、この発明の請求項10によれば、請
求項9において、スロットルバルブ制御装置は、スロッ
トルバルブの開度の変化量に制限値を設定したので、吸
気量の変化量を抑制して空燃比のバラツキを抑制し、排
気ガスの成分特性を改善した内燃機関の燃料噴射制御装
置が得られる効果がある。
【0113】また、この発明の請求項11によれば、請
求項10において、スロットルバルブ制御装置は、内燃
機関の運転状態によって制限値を変更するようにしたの
で、さらに吸気量の変化量を抑制して排気ガスの成分特
性を改善した内燃機関の燃料噴射制御装置が得られる効
果がある。
【0114】また、この発明の請求項12によれば、請
求項9において、スロットルバルブ制御装置は、アクセ
ル踏込量の変化に対して1次フィルタ処理を施すことに
より、スロットルバルブの開度の変化量を設定したの
で、吸気量の変化量を抑制するとともにアクセル踏込量
に対する追従性も改善した内燃機関の燃料噴射制御装置
が得られる効果がある。
【0115】また、この発明の請求項13に係る内燃機
関の燃料噴射制御装置は、請求項12において、スロッ
トルバルブ制御装置は、1次フィルタ処理に用いられる
フィルタ定数を内燃機関の運転状態によって変更するよ
うにしたので、さらに吸気量の変化量を抑制して排気ガ
スの成分特性を改善した内燃機関の燃料噴射制御装置が
得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を概略的に示す構成
図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による加速時の制御
動作を示すタイミングチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による加速時の制御
動作を示すタイミングチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態3による加速時の制御
動作を示すタイミングチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態4による加速時の制御
動作を示すタイミングチャートである。
【図6】 従来の内燃機関の燃料噴射制御装置を概略的
に示す構成図である。
【図7】 従来の内燃機関の燃料噴射制御装置の各気筒
毎の行程と燃料噴射動作との関係を示すタイミングチャ
ートである。
【図8】 従来の内燃機関の燃料噴射制御装置による加
速時の吸気量変化を示すタイミングチャートである。
【図9】 従来の内燃機関の燃料噴射制御装置による加
速時の吸気量変化を示すタイミングチャートである。
【図10】 従来の内燃機関の燃料噴射制御装置による
加速時の非同期燃料噴射動作を示すタイミングチャート
である。
【図11】 図10内の一部の波形を拡大して示すタイ
ミングチャートである。
【図12】 従来の内燃機関の燃料噴射制御装置による
加速時の非同期燃料噴射動作を示すタイミングチャート
である。
【図13】 従来の内燃機関の燃料噴射制御装置による
加速時の非同期燃料噴射動作を示すタイミングチャート
である。
【符号の説明】
101 エンジン、102 吸気管、104 アクセル
ペダル、106 スロットルバルブ、110 クランク
角センサ、111 スロットル開度センサ、112 イ
ンジェクタ、119 気筒識別センサ、120 スロッ
トルバルブ制御装置、122 アクセル位置センサ(ア
クセル踏込量検出手段)、200 燃料噴射制御装置、
J、J1〜J6 燃料噴射信号、SGT クランク角信
号、t1、t11 アクセル操作時刻、t2 スロット
ル開放時刻、α アクセル踏込量、θ スロットル開
度、θo、Δθ 制限値。
フロントページの続き (72)発明者 古田 彰 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 大内 裕史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に混合気を供給するための吸気
    管と、 前記吸気管内で開閉駆動されて前記内燃機関への吸入空
    気量を調整するスロットルバルブと、 前記吸気管を介した吸入空気に対して燃料を噴射するイ
    ンジェクタと、 前記内燃機関のクランク角位置に対応したクランク角信
    号を生成するクランク角検出手段と、 運転者のアクセル踏込量を検出するアクセル踏込量検出
    手段と、 前記クランク角信号および前記アクセル踏込量を含む運
    転状態に基づいて、少なくとも前記スロットルバルブお
    よび前記インジェクタに対する制御量を決定する演算処
    理手段とを備え、 前記演算処理手段は、 前記アクセル踏込量に応答して前記スロットルバルブの
    開度を制御するスロットルバルブ制御装置と、 前記運転状態に基づいて前記インジェクタに対する燃料
    噴射信号を生成する燃料噴射制御装置とを含み、 前記スロットルバルブ制御装置は、前記クランク角位置
    に基づいて前記スロットルバルブの開度を制御すること
    を特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 前記スロットルバルブ制御装置は、前記
    クランク角信号に基づく所定のクランク角位置に同期さ
    せて、前記スロットルバルブを開閉するタイミングを決
    定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃
    料噴射制御装置。
  3. 【請求項3】 前記クランク角信号は、前記内燃機関の
    各気筒毎のクランク角位置に対応したパルスを含み、 前記演算処理手段は、前記クランク角信号の各パルスに
    対応した気筒を識別する気筒識別手段を含むことを特徴
    とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 【請求項4】 前記スロットルバルブ制御装置は、前記
    クランク角信号に基づく特定気筒の所定のクランク角位
    置に同期させて、前記スロットルバルブを開閉するタイ
    ミングを決定することを特徴とする請求項3に記載の内
    燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 【請求項5】 前記スロットルバルブ制御装置は、前記
    スロットルバルブを開閉するタイミングを前記内燃機関
    の運転状態によって変更することを特徴とする請求項2
    または請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 【請求項6】 前記スロットルバルブ制御装置は、前記
    スロットルバルブの開度の変化を、前記アクセル踏込量
    の変化とは異なるように設定したことを特徴とする請求
    項1から請求項5までのいずれかに記載の内燃機関の燃
    料噴射制御装置。
  7. 【請求項7】 前記スロットルバルブ制御装置は、前記
    スロットルバルブの開度の変化量に制限値を設定したこ
    とを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の燃料噴射制
    御装置。
  8. 【請求項8】 前記スロットルバルブ制御装置は、前記
    アクセル踏込量の変化に対して1次フィルタ処理を施す
    ことにより、前記スロットルバルブの開度の変化量を設
    定したことを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の燃
    料噴射制御装置。
  9. 【請求項9】 内燃機関に混合気を供給するための吸気
    管と、 前記吸気管内で開閉駆動されて前記内燃機関への吸入空
    気量を調整するスロットルバルブと、 前記吸気管を介した吸入空気に対して燃料を噴射するイ
    ンジェクタと、 前記内燃機関のクランク角位置に対応したクランク角信
    号を生成するクランク角検出手段と、 運転者のアクセル踏込量を検出するアクセル踏込量検出
    手段と、 前記クランク角信号および前記アクセル踏込量を含む運
    転状態に基づいて、少なくとも前記スロットルバルブお
    よび前記インジェクタに対する制御量を決定する演算処
    理手段とを備え、 前記演算処理手段は、 前記アクセル踏込量に応答して前記スロットルバルブの
    開度を制御するスロットルバルブ制御装置と、 前記運転状態に基づいて前記インジェクタに対する燃料
    噴射信号を生成する燃料噴射制御装置とを含み、 前記スロットルバルブ制御装置は、前記スロットルバル
    ブの開度の変化を、前記アクセル踏込量の変化とは異な
    るように設定したことを特徴とする内燃機関の燃料噴射
    制御装置。
  10. 【請求項10】 前記スロットルバルブ制御装置は、前
    記スロットルバルブの開度の変化量に制限値を設定した
    ことを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の燃料噴射
    制御装置。
  11. 【請求項11】 前記スロットルバルブ制御装置は、前
    記内燃機関の運転状態によって前記制限値を変更するこ
    とを特徴とする請求項10に記載の内燃機関の燃料噴射
    制御装置。
  12. 【請求項12】 前記スロットルバルブ制御装置は、前
    記アクセル踏込量の変化に対して1次フィルタ処理を施
    すことにより、前記スロットルバルブの開度の変化量を
    設定したことを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の
    燃料噴射制御装置。
  13. 【請求項13】 前記スロットルバルブ制御装置は、前
    記1次フィルタ処理に用いられるフィルタ定数を前記内
    燃機関の運転状態によって変更することを特徴とする請
    求項12に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
JP19599497A 1997-07-22 1997-07-22 内燃機関の燃料噴射制御装置 Pending JPH1136931A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19599497A JPH1136931A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 内燃機関の燃料噴射制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19599497A JPH1136931A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 内燃機関の燃料噴射制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1136931A true JPH1136931A (ja) 1999-02-09

Family

ID=16350462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19599497A Pending JPH1136931A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 内燃機関の燃料噴射制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1136931A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003529489A (ja) * 2000-04-04 2003-10-07 ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト 自動クラッチ付き自動車の操作方式

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003529489A (ja) * 2000-04-04 2003-10-07 ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト 自動クラッチ付き自動車の操作方式

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5979397A (en) Control apparatus for direct injection spark ignition type internal combustion engine
US9932916B2 (en) Combustion control apparatus for internal combustion engine
EP2444641B1 (en) Control apparatus of a direct injection gasoline engine
JP4244198B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御方法
JPH0416622B2 (ja)
JPH09177589A (ja) 内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置
KR100284733B1 (ko) 내연기관의 연료 분사 제어장치
JP2007107405A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPH1122515A (ja) 機関トルク算出装置
JPH1136931A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2007278073A (ja) エンジンの制御方法及び制御装置
US7415344B2 (en) Control apparatus and method for internal combustion engine
JP3984463B2 (ja) ターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置
JPH11315740A (ja) ターボ過給機付エンジンの制御装置
JP2004124899A (ja) エンジンの制御装置
JPH1130149A (ja) 直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2000097080A (ja) エンジンの制御装置
JPH109016A (ja) 内燃機関の始動時燃料噴射制御装置
JPS5949336A (ja) 内燃機関の電子制御燃料噴射装置
JPH0577867B2 (ja)
JP2748361B2 (ja) 内燃機関制御装置
JPS59183048A (ja) 内燃機関の空燃比制御方法
JPH1061463A (ja) 直噴火花点火式エンジンの燃料噴射制御装置
JPH0192550A (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JP2008025537A (ja) エンジンの制御方法及び制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040615

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20040727

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040824