JPH11351896A - 経路誘導装置とその方法、及び地図データベース記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 地図データベースを利用する経路誘導装置に
おいて、誘導に使用する経路情報を、地図ＤＢを参照せ
ずに獲得可能とすることを目的とする。 【解決手段】 経路算出手段１０１が地図記憶手段１０
６を用い経路を算出、経路を構成する道路リンクの識別
子の列で表現しておく。現在位置検出手段１０２がこの
装置を搭載する移動体の現在位置を検出、道路リンクの
識別子で表現する。誘導制御手段１０４が、前記経路か
ら誘導情報作成に使用する道路リンクの識別子を選別
し、道路名称獲得手段１０３に渡す。道路名称獲得手段
１０３が前記道路リンクの識別子に対応する道路名称を
獲得し、誘導制御手段１０４に返す。誘導制御手段１０
４が、前記現在位置から前記経路に沿って走行するため
の誘導情報を、前記道路名称を使用して作成し、表示手
段１０５に渡し、その誘導情報を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】当発明は、カーナビゲーショ
ンシステムなどの地図データベース利用システムにおけ
る、経路誘導の装置とその方法、及びそれらに関連する
データベース等に関する技術である。

【０００２】

【従来の技術】経路誘導を行なう装置として普及してい
るカーナビゲーション装置では一般に、ユーザによる目
的地や経由地等の指定に従い地図データベースをもとに
経路を探索し、探索された経路に従って走れるように、
自動車の走行に応じた誘導情報を地図データベースをも
とに作成し、画面への表示や音声として出力する。地図
データベースからのデータの読み出しは、経路を探索す
る際に経路全体に関して一度行なわれるが、誘導情報の
表示を行なう際には、車の位置等の変化で誘導情報が変
わる度にその都度改めて行なわれる。

【０００３】例えば、図１８は、特開平７−８３３２４
９号公報「地図情報表示装置並びに移動体の走行路表示
装置及び経路誘導装置の音声出力装置」における、ブロ
ック図である。この装置は、カーナビゲーション装置
で、走行している時に移動体の現在位置に関する文字情
報を、画面上及び音声の誘導情報として出力する装置で
ある。その際に、７の読み上げ文字列抽出回路が、６の
ＣＤ−ＲＯＭ読み出し部を通して、５のディスクドライ
ブ装置に装填されたＣＤ−ＲＯＭに格納されている地図
データベースから、文字列の情報を読み込む。即ち、新
しく文字列を表示しようとする度に、地図データベース
を格納しているメディアから表示する内容を作成するた
めのデータを読み出す構成になっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】カーナビゲーション装
置では、ＣＤ−ＲＯＭやＤＶＤ−ＲＯＭを地図データベ
ースを格納するメディアにしているものが多い。それら
のメディアは、データの読み出しに時間がかかる。その
為、地図データベースに対するアクセスの回数の増加
は、動作の遅延の原因となる。

【０００５】本発明は、誘導に使用する経路を表現する
際に経路を構成する道路リンクの識別子を使用すること
と、現在位置を表現する際に該当する道路リンクの識別
子を使用することと、経路誘導に使用する道路名称を道
路リンクの識別子から獲得可能にすることとで、実際に
その識別子が示す道路リンクのデータをメディアに格納
されている地図データベースから読み出さなくても、経
路を構成する道路名称による誘導情報を表示可能とし、
誘導情報の表示における動作の遅延を減少させることを
目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は第１に、誘導する経路を獲得し、経路を構
成する道路リンクの識別子の列を出力する経路算出手段
と、当該経路誘導装置を搭載する移動体が存在する位置
を検出し、その位置に該当する道路リンクの識別子を出
力する現在位置検出手段と、道路リンクの識別子から当
該道路リンクの属する道路の道路名称を獲得し出力する
道路名称獲得手段と、前記現在位置検出手段の求めた現
在位置と、前記経路算出手段の求めた経路とを入力さ
れ、前記経路を構成する道路リンクのうちで誘導情報作
成の為に道路名称を獲得するものを前記現在位置をもと
に選別し、前記道路名称獲得手段に前記道路リンクの識
別子を与え道路名称を獲得し、前記現在位置、前記経
路、及び前記道路名称から当該経路誘導装置を搭載する
移動体を誘導する誘導情報を作成する誘導制御手段と、
前記誘導制御手段の作成した誘導情報を表示する表示手
段と、を備え、経路を構成する道路リンクの各々の識別
子から得た道路名称を、誘導のための情報として表示で
きるようにするものである。

【０００７】これによって、道路リンクの識別子から獲
得した道路名称によって誘導情報を生成することが可能
となり、新たに地図データベースからの読み出しを行な
うことなく、誘導情報を表示することができるという効
果を奏するものである。

【０００８】また第２に、経路誘導装置で、道路名称獲
得手段が道路リンクの識別子から道路名称を獲得する際
に、道路リンクの識別子を変換して道路名称を生成する
ようにすることで、道路の識別子と道路名称との関係を
記述したデータベースを参照することなく、道路リンク
の属する道路の道路名称を求めることができるようにす
るものである。

【０００９】これによって、道路名称獲得手段が道路リ
ンクの識別子から道路名称を獲得する際に、他のデータ
ベースの読み出しが不要になるという効果を奏するもの
である。

【００１０】また第３に、経路誘導装置で、道路の識別
子と道路属性との対応を格納した道路対応表記憶手段を
備え、道路名称獲得手段が、道路リンクの識別子から道
路の識別子を得て、それをもとに道路対応表記憶手段に
格納された道路対応表を参照することで、道路リンクの
識別子から道路属性を求めそれを基に道路名称を作成す
ることができるようにするものである。

【００１１】これによって、道路名称獲得手段が道路リ
ンクの識別子から道路名称を獲得する際に、道路固有の
文字列である道路通称名のような、道路リンクの識別子
に直接記述することが難しい情報も利用可能となるとい
う効果を奏するものである。

【００１２】また第４に、経路誘導装置で、道路名称獲
得手段が、当該識別子から道路名称を獲得する際に、道
路対応表を参照するかどうかを道路リンクの識別子の一
部で決定し、それに基づいて道路名称を生成できるよう
にするものである。

【００１３】これによって、道路名称獲得手段が道路リ
ンクの識別子から道路名称を獲得する際に、道路リンク
の識別子から得られる情報だけで可能な場合と、データ
ベースを参照する必要がある場合と、両者に対処するこ
とができるという効果を奏するものである。

【００１４】また第５に、経路誘導装置で、道路名称獲
得手段が、道路対応表を参照するかどうかを決定する際
に使用した道路リンクの識別子の一部を属性として使用
可能とするものである。

【００１５】これによって、道路名称獲得手段が道路リ
ンクの識別子から道路の名称を獲得する方法を決定する
ための値を道路名称の獲得にも使用でき、属性を示すデ
ータと属性の格納方法を示すデータとが共用できて、デ
ータサイズを節約できるという効果を奏するものであ
る。

【００１６】また第６に、経路誘導装置で、道路名称獲
得手段が道路対応表を参照するかどうかを決定する際に
読み込む道路リンクの識別子のフィールドが、二種類以
上の属性を表現し、かつそれらの属性を区別する方法を
も同時に表現するのに最小のビット数のフィールドとな
っているようにするものである。

【００１７】これによって、道路名称獲得手段が道路リ
ンクの識別子から道路を判断する際に、道路名称獲得方
法の判別時に読み出したデータから属性を取り出せ、地
図データベースから読み出したデータを利用する効率を
上げることができるという効果を奏するものである。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図１から図１７を用いて説明する。なお、本発明は
これら実施の形態に何等限定されるものではなく、その
要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得
る。

【００１９】（実施の形態１）図１は、請求項１に記載
した経路誘導装置の実施の例のブロック図である．１０
１は誘導に使用する経路を獲得する経路算出手段であ
る。これは、地図データベースからの探索でもよいし、
ユーザによる手動での経路の指定でもよいし、既存の経
路データの使用でもよいし、また別の装置で経路を求め
その結果を通信によって受信する方式でもよい。経路算
出手段（１０１）は、獲得した経路を、経路を構成する
道路リンクの識別子の列で誘導制御手段（１０４）に渡
す。本実施の形態では、経路の出発地と目的地を入力
し、地図記憶手段（１０６）に格納されている地図デー
タベースを利用し、経路探索を行なうものとする。

【００２０】１０２は当該装置を搭載する移動体の地図
上での位置を調べる現在位置検出手段である。これは、
人工衛星や各種通信施設（無線電話用の発信設備や、カ
ーナビゲーション装置用に位置情報を発信する施設等）
から発信される信号による位置検索でもよいし、ジャイ
ロや速度センサーなどの自立航法センサーによって計測
される走行記録と地図とを利用した自立位置検索でもよ
いし、またユーザによる手動での指定でもよい。現在位
置検出手段（１０２）は、検出された現在位置を該当す
る道路リンクの識別子で誘導制御手段（１０４）に渡
す。

【００２１】本実施の形態では、ＧＰＳによる位置測定
と、地図記憶手段（１０６）に格納されている地図デー
タベース上でのマップマッチングによって移動体の現在
位置を検出するものとする。また当該装置を搭載する移
動体は経路算出手段（１０１）の算出した経路上を移動
し、現在位置検出手段（１０２）が出力する道路リンク
の識別子は、経路算出手段（１０１）の出力する経路を
示す道路リンクの識別子の列に含まれているものとす
る。

【００２２】１０３は入力された道路リンクの識別子に
一定の処理を行なうことで、当該道路リンクが属してい
る道路リンクの識別子から道路名称を獲得する道路名称
獲得手段である。その際には、道路リンクの識別子から
道路の識別子を取り出し、それを変換することで道路名
称としてもよいし、あるいはそれを用いて、道路の識別
子と道路名称とを対応づけたデータベースを参照するこ
とで、道路名称を獲得してもよい。獲得された道路名称
は、文字列の形で出力し、誘導制御手段（１０４）に渡
す。本実施の形態では、道路番号を数字で表現し、「号
線」をつなげたたものを道路名称として使用するものと
する。

【００２３】１０４は現在位置検出手段（１０２）の求
めた現在位置から経路算出手段（１０１）の求めた経路
に従って進むための誘導情報を作成する誘導制御手段で
ある。その際に、まず、現在位置検出手段（１０２）の
求めた現在位置の、経路算出手段（１０１）の求めた経
路の上での順序を求める。そして、それを基に道路名称
を獲得する道路リンクを経路算出手段（１０１）の求め
た経路の中から選別する。道路名称を求める道路リンク
の識別子を一つづつ道路名称獲得手段（１０３）に渡
し、道路名称を獲得し、誘導情報を作成する。誘導情報
は、当該装置を搭載する移動体が次に進む道路リンクの
属する道路の道路名称だけを表示する内容でもよいし、
今後通る全ての道路リンクの道路名称を表示する内容で
もよいし、既に通った道路も含めた道路名称を表示する
内容でもよい。

【００２４】本実施の形態では、経路を構成する全ての
道路リンクから、道路名称が同一である区間ごとに一つ
づつの道路名称を出力し、さらに現在位置を含む道路の
道路名称にそれを示すマークを付ける方式をとるものと
する。

【００２５】１０５は誘導制御手段（１０４）が作成し
た誘導情報を表示する表示手段である。図２は、表示の
例である。表示は、図２−１のような地図を画面に表示
してその上に道路名称を表示する方法でもよいし、図２
−２のような地図とは別に、あるいは地図なしで経由す
る道路の道路名称を表にして表示する方法でもよいし、
また経由する道路の道路名称を音声で表現する方法など
でもよい。道路名称の表を使用する際にも、図２−３の
ようにそれぞれの道路に属している道路リンクの数や長
さなどに応じて表の上下寸法を変化させてもよいし、道
路名称に長さを表す付加情報を追加して出力してもよ
い。本実施の形態では、図２−２のように、経由する道
路の道路名称の表を表示する方法をとるものとする。

【００２６】１０６は地図データベースを格納する地図
記憶手段である。請求項には存在しないが、本実施の形
態では、経路算出手段（１０１）、及び現在位置検出手
段（１０２）で地図データベースを使用するために設け
ている。

【００２７】地図記憶手段（１０６）に格納されている
地図データベースには、道路ネットワークが格納されて
いる。道路ネットワークは、道路リンクと道路ノードと
で構成される。道路リンクが複数集まることで道路を作
る。一つの道路を構成する道路リンクは、同一の名称で
呼ばれる道路リンク同士である。また同一の名称で呼ば
れる道路リンク同士でも、複数の道路に分類してよい。
その時、それらの複数の道路に、同じ道路リンクが属す
ることはできない。

【００２８】図３は、地図データベースに入っている道
路ネットワーク、それを構成する道路リンク、及び道路
リンクが構成する道路の例である。地図データベース
に、図３−１のような道路ネットワークが格納されてい
るとする。この道路ネットワークを構成しているリンク
が道路リンクである。図３−２は、道路リンクを集めた
道路の例である。図（１）〜（３）の各々で、実線で表
現されている部分が道路である。

【００２９】各々の道路リンクには、地図データベース
内で一意になる識別子が与えられる。その状態を示す図
が図４である。４０１は地図記憶手段（１０６）に格納
されている地図データベースである。地図データベース
（４０１）には、道路リンク（４０２）が格納されてい
る。道路ネットワークを構成するために使用される道路
ノードは、道路リンク（４０２）と別に地図データベー
ス（４０１）に格納されていてもよいし、道路リンク
（４０２）の中に記述されていてもよい。また、その他
の、施設、水系、鉄道などのデータが格納されていても
よい。

【００３０】４０２は地図データベース（４０１）に格
納される道路ネットワークを構成している道路リンクで
ある。各々の道路リンク（４０２）には、道路リンクの
識別子（４０３）が格納されている。一つの地図データ
ベース（４０１）には、同じ値の道路リンクの識別子
（４０３）を持つ道路リンク（４０２）は二つ以上存在
しない。

【００３１】４０３は道路リンクの識別子である。道路
リンクに一つづつ格納される。これは、道路リンク（４
０２）から定められた方法で取り出すことができる。
道路リンクの識別子（４０３）は、道路の識別子（４０
３ａ）と、同一の道路内でユニークな番号（４０３ｂ）
とで構成される。

【００３２】道路の識別子（４０３ａ）は、当該道路リ
ンクが属する道路を示す識別子である。例えば、道路の
種別、路線番号、県コードなどの組合せを識別子にして
もよい。各道路に機械的に一意に振ったコードを予め与
えておき、そのコードを道路の識別子にしてもよい。道
路名称などの詳細なデータをそのまま道路の識別子にし
てもよい。なお、道路に属さない道路リンクの場合は、
それを示す識別子を道路の識別子として格納する。

【００３３】同一の道路内でユニークな番号（４０３
ｂ）は、地図データベース（４０１）の中で、同じ道路
に属する道路リンクの識別子（４０２）を一意に指定で
きる値にする。

【００３４】経路算出手段（１０１）及び現在位置検出
手段（１０２）が地図データベース（１０６）を要しな
い動作をする場合も、上記のような地図データベースの
構成を各手段の共通の背景として有するものとする。

【００３５】図５は、請求項１に記載した経路誘導装置
の動作のフローチャートである。以下、その動作を説明
する．経路算出手段（１０１）が、経路探索の出発地と
目的地との入力を受け、地図記憶手段（１０６）から地
図データベースに格納されている道路ネットワークを読
み出し、出発地から目的地に向かう経路を探索し、探索
結果を経路に含まれている道路リンクの識別子の列とし
て、誘導制御手段（１０４）に渡す（５０１）。

【００３６】現在位置検出手段（１０２）が、この装置
を搭載する移動体の現在位置をＧＰＳを利用して検出
し、検出した位置を地図記憶手段（１０６）に格納され
る地図データベースとのマップマッチングにより該当す
る道路リンクに変換し、その道路リンクの識別子を検出
結果として誘導制御手段（１０４）に渡す（５０２）。

【００３７】誘導制御手段（１０４）が、経路算出手段
（１０１）の出力する道路リンクの識別子の列から、誘
導情報作成に使用する道路リンクを選別し、その各々の
道路リンクの識別子を順に道路名称獲得手段（１０３）
に渡す。道路名称獲得手段（１０３）は、誘導制御手段
（１０４）からリンクの識別子を入力され、その識別子
に対応する道路名称を獲得し、誘導制御手段（１０４）
に出力する（５０３）。

【００３８】誘導制御手段（１０４）が、現在位置検出
手段（１０２）によって検出された現在位置から経路算
出手段（１０１）の算出した経路に沿って走行するため
の誘導情報を作成する。その際に、道路名称獲得手段
（１０３）が出力した道路名称を使用し、作成した誘導
情報を表示手段（１０５）に渡す。本実施の形態では、
各々の道路名称に現在位置であることを示すフラグを設
け、現在位置検出手段（１０２）が検出した現在位置の
道路リンクの識別子から得られた道路名称のうち該当す
るものにそのフラグを立てることで、現在位置を表現す
る（５０４）。表示手段（１０５）が、誘導制御手段
（１０４）が出力した誘導情報を出力する（５０５）。

【００３９】以上のように、本実施の形態では、道路リ
ンクの識別子（４０３）の列で表現された経路や現在位
置から誘導制御手段（１０４）が誘導情報を作成する際
に、道路リンクの識別子（４０３）に格納されている道
路の識別子（４０３ａ）から道路名称獲得手段（１０
３）が道路名称を獲得することにより、経路を表現する
道路リンクの属する道路の名称を地図データベース（４
０１）を参照することなく獲得して誘導情報を作成する
ことができ、その実用的効果は大きい。

【００４０】（実施の形態２）請求項２に記載した経路
誘導方法の動作のフローチャート、実施例、動作は、実
施の形態１に準ずる。 （実施の形態３）請求項３に記載した記録媒体に収納さ
れる経路誘導方法のフローチャート、実施例、動作は、
実施の形態１に準ずる。 （実施の形態４）請求項４に記載した経路誘導装置の構
成図、フローチャートは、実施の形態１に準ずる。

【００４１】図６は、実施の形態４における道路リンク
の識別子の図である．６０１は地図データベース内で道
路リンクを一意に定める道路リンクの識別子である。道
路リンクの識別子（６０１）は、道路の識別子（６０１
ａ）と、同一の道路内でユニークな番号（６０１ｂ）と
で構成される。

【００４２】６０１ａは当該道路リンクが属する道路を
示す道路の識別子である。道路の識別子（６０１ａ）
は、各々の道路に一意に与えられているだけでなく、そ
の値をもとに、誘導情報に使用する道路名称を作成でき
る。例えば、各々の道路に番号が振られ、その番号が一
般に知られているような場合や、道路名称を道路の識別
子に直接格納する場合などである。

【００４３】道路の識別子（６０１ａ）は、複数の属性
を組み合わせることで道路を特定できる場合には、複数
のフィールドに分けて使用することができる。例えば、
道路の種別、路線番号、県コードなどの組合せを識別子
にする場合などである。

【００４４】本実施の形態では、道路の識別子（６０１
ａ）は、道路種別（６０１ｃ）と道路番号（６０１ｄ）
とで構成される。例えば、道路ネットワークで、道路種
別ごとに、路線番号を設定している場合がこれに該当す
る。このように道路の識別子（６０１ａ）を複数のフィ
ールドに分けて使用する場合、その分け方は地図データ
ベースに格納される全ての道路リンクに統一して適用さ
れ、また道路名称獲得手段（１０３）にも予めその分け
方が判っているものとする。

【００４５】また道路の識別子には０が使われないもの
とする。どの道路にも属していない道路リンクでは、道
路の識別子として０を格納し、どの道路にも属していな
いことを表現する。

【００４６】６０１ｂは同じ道路の識別子（６０１ａ）
を持つ、同じ地図データベース内の道路リンクに対して
一意に与える同一の道路内でユニークな番号である。道
路の識別子（６０１ａ）が違う道路リンクの識別子（６
０１）同士なら、同じ番号があってもよい。

【００４７】道路名称獲得手段（１０３）は、入力され
た道路リンクの識別子（６０１）から道路の識別子（６
０１ａ）を獲得し、さらに道路の識別子（６０１ａ）か
ら道路名称を作成、出力する。

【００４８】本実施の形態では、道路リンクの識別子
（６０１）をビット列として取り扱い、その上位のある
数のビットを取り出し、そこを道路の識別子（６０１
ａ）とする。道路の識別子のビット数は固定した値が予
め定められている。道路の識別子から道路種別（６０１
ｃ）と道路番号（６０１ｄ）を獲得するのも同様であ
る。各々の道路種別に対応する道路種別名称を道路名称
獲得手段（１０３）に記憶させておく。

【００４９】道路名称獲得手段は（１０３）は、道路の
識別子（６０１）を入力されると、それから道路の識別
子（６０１ａ）を獲得、さらにそれから道路種別（６０
１ｃ）と道路番号（６０１ｄ）とを獲得する。まず、道
路種別（６０１ｃ）から、それに対応している道路種別
名称を求める。次に、道路番号がＸの時に「Ｘ号線」と
なる文字列を作る。これを道路種別名称の文字列につな
いで、道路名称とする。例えば、高速道路の１号線では
高速道路という道路種別から「高速」という文字列を獲
得し、１号線を示す道路番号１からは「１号線」という
文字列を作成、両者を接続することで「高速１号線」と
いう文字列とし、道路名称として出力する。

【００５０】道路の識別子の値が０の時は、文字列「一
般道」を道路名称として出力する．道路リンクの識別子
（６０１）の中で道路の識別子（６０１ａ）が位置する
場所は、上位でも下位でも中間でも、また複数に分かれ
ていてもよい。またビットで分ける他に、１０進法で道
路リンクの識別子を解釈した時の桁で分けるなど、任意
の進法で道路の番号と道路内で一意な番号を区別してよ
い。これは、道路の識別子（６０１ａ）における道路種
別（６０１ｃ）と道路番号（６０１ｄ）に関しても同様
である。

【００５１】誘導制御手段（１０４）は、道路名称獲得
手段（１０３）が経路の各道路リンクの識別子から獲得
した道路名称を使用して、実施の形態１で述べたような
誘導情報を作成する。

【００５２】以上のように、本実施の形態では、道路リ
ンクの識別子（６０１）の列で表現された経路や現在位
置から誘導制御手段（１０４）が誘導情報を作成する際
に、道路リンクの識別子（６０１）に格納されている道
路の識別子（６０１ａ）を道路名称獲得手段（１０３）
が変換して道路名称を獲得することにより、経路を表現
する道路リンクの属する道路の名称を地図データベース
を参照することなく、また他の対応表をも参照すること
なく獲得して誘導情報を作成することができ、その実用
的効果は大きい。

【００５３】（実施の形態５）請求項５に記載した経路
誘導方法のフローチャート、実施例、動作は、実施の形
態４に準ずる。

【００５４】（実施の形態６）請求項６に記載した記録
媒体に収納される経路誘導方法のフローチャート、実施
例、動作は、実施の形態４に準ずる。

【００５５】（実施の形態７）図７は、請求項７に記載
した経路誘導装置のブロック図である．１０１〜１０６
は、図１に準ずる。ただし、道路名称獲得手段（１０
３）は、道路リンクの識別子を判断する際に道路対応表
記憶手段（７０１）を参照する。

【００５６】７０１は道路リンクの識別子に格納される
道路の識別子と、表示手段（１０５）で表示に使用され
る道路名称との対応関係を記録する道路対応表を格納し
ている道路対応表記憶手段である。

【００５７】図８は、実施の形態７における、道路リン
クの識別子と、道路対応表記憶手段に格納される道路対
応表の例である。地図記憶手段（１０６）に格納されて
いる地図データベースの道路ネットワークを構成する道
路リンクが属する道路には、道路の識別子として、道路
番号が割り振られている。この道路番号は、誘導情報に
使用できる道路名称に変換できるものである必要はな
い。また道路番号には０が使われないものとする。どの
道路にも属していない道路リンクでは、道路番号として
０を格納し、どの道路にも属していないことを表現す
る。

【００５８】８０１は道路対応表記憶手段（７０１）に
格納されている道路対応表である．道路対応表（８０
１）には、地図記憶手段（１０６）に格納されている地
図データベースの道路ネットワークを構成している道路
リンクが属する全ての道路の道路番号に関して、その道
路番号が示す道路に関する属性との組が格納される。

【００５９】８０１ａは道路対応表（８０１）に格納さ
れる道路番号である。道路に属していない道路リンクで
あることを示す道路番号である０は道路対応表（８０
１）に格納してもよいし、格納しなくてもよい。本実施
の形態では道路番号０は格納しないものとする。地図デ
ータベースに格納されている道路リンクが属している道
路の道路番号以外の道路番号が格納されていてもよい。
一つの道路番号（８０１ａ）を複数格納してはいけな
い。

【００６０】８０１ｂ、８０１ｃは道路の属性である道
路通称名及び道路種別である。本実施の形態では道路通
称名（８０１ｂ）と道路種別（８０１ｃ）を格納するこ
とにしているが、属性の種類は道路名称獲得手段（１０
３）が道路名称を獲得する方法に応じて決められる。道
路名称獲得手段（１０３）が道路名称を獲得するのに必
要な道路の属性は全て、これらのように道路対応表（８
０１）に格納されていなければならない。道路対応表
（８０１）に格納される属性のいずれかが、道路名称そ
のままである必要はない。道路名称獲得手段（１０３）
が使用しない属性は入っていてもよい。また複数の道路
番号（８０１ａ）に関して、対応する属性の値が一致し
ていてもよい。道路に属していない道路リンクであるこ
とを表す道路番号０を道路対応表（８０１）に格納する
際には、それに対応している道路属性をもとに道路名称
獲得手段（１０３）がその道路リンクが道路に属してい
ないことを示す誘導情報を作成するための道路名称を獲
得できるように、属性を設定する。

【００６１】８０２は道路リンクの識別子である。この
道路リンクの識別子（８０２）は、道路の識別子である
道路番号（８０２ａ）と、同一の道路でユニークな番号
（８０２ｂ）とで構成される。８０２ａは道路の識別子
である道路番号である。道路対応表（８０１）に格納さ
れている道路番号（８０１ａ）に対応する。８０２ｂは
同一の道路でユニークな番号である。同じ道路番号（８
０２ａ）を持つ道路リンク同士では異なる値となる。

【００６２】道路名称獲得手段（１０３）は、道路リン
クの識別子（８０２）を入力されるとそこから道路番号
（８０２ａ）を得て、道路対応表（８０１）で同じ道路
番号（８０１ａ）を探し、それに対応して格納されてい
る道路通称名（８０１ｂ）を獲得、これを道路名称とし
て出力するものとする。

【００６３】また道路名称獲得手段（１０３）は、道路
リンクの識別子を入力されると、その道路リンクが道路
に属さないものであるかどうかを判断し、道路に属さな
いものである時には「一般道」という文字列を道路名称
として返す。これは、「なし」のような文字列でもよい
し、文字列の字数を自由に調節できるならば文字数を０
にしてもよいし、文字列のポインタを渡す方式ならばヌ
ルポインタを渡すようにしてもよい。表示手段（１０
５）が表示にそのまま使用できる文字列以外のものを返
す時には、誘導制御手段（１０４）がそれを、「一般
道」「名称なし」等の文字列に置き換える。また道路対
応表（８０１）が道路の識別子０に対応している時は、
通常同様に道路の識別子０に対応する道路名称を獲得し
てもよい。まずは道路対応表から道路番号が０である行
を探し、それが存在しない時には改めて道路番号０用の
処理をしてもよい。

【００６４】以上のように、本実施の形態では、道路リ
ンクの識別子（８０２）の列で表現された経路や現在位
置から誘導制御手段（１０４）が誘導情報を作成する際
に、道路リンクの識別子（８０２）に格納されている道
路番号（８０２ａ）から道路名称獲得手段（１０３）が
道路対応表（８０１）を用いて道路通称名（８０１ｂ）
を獲得することにより、経路を表現する道路リンクの属
する道路の名称が道路の識別子に格納不可能な場合でも
誘導情報を作成することができ、その実用的効果は大き
い。

【００６５】（実施の形態８）請求項８に記載した経路
誘導方法のフローチャート、実施例、動作は、実施の形
態７に準ずる。

【００６６】（実施の形態９）請求項９に記載した記録
媒体に収納される経路誘導方法のフローチャート、実施
例、動作は、実施の形態７に準ずる。

【００６７】（実施の形態１０）請求項１０に記載した
経路誘導装置のブロック図は、実施の形態７の図７と同
じである。ただし、道路名称獲得手段（１０３）は、道
路リンクの識別子の値によって、道路対応表を参照する
かしないかを決定した上で、その決定に基づいて道路名
称を獲得する。

【００６８】図９は、実施の形態１０における、道路リ
ンクの識別子と、道路対応表記憶手段に格納される道路
対応表の例の図である。地図記憶手段（１０６）に格納
されている地図データベースの道路ネットワークを構成
する道路リンクの属する道路は、道路名称が道路番号で
表現できるものと、表現できないものとの２種類に分け
られる。この２種類の道路では、道路番号が互いに独立
して設定される。道路名称が道路番号で表現できる道路
は、国道や県道など、番号で整備されている道路であ
る。この時、道路番号としてはそれらの路線番号を使用
する。また道路名称もその路線番号から作成する。

【００６９】道路名称が道路番号で表現できない道路
は、地名などを道路名称にしている道路、例えば東海
道、東名高速、綱島街道、本郷通りなどである。それら
の道路では、道路番号を各々の道路に一意に与える。道
路番号と道路名称との対応づけは、道路対応表（９０
１）で行なわれる。

【００７０】本実施の形態では、先ず、道路名称が道路
番号で表現できる道路では、道路種別などの属性を付加
せずに路線番号だけで道路が特定できるものとする。ま
た両者とも、道路番号に０は使用しないものとする。０
は、道路に属しない道路リンクにおいて道路番号として
使用する。道路に属しない道路リンクを、両者のいずれ
として扱うかは予め決めておく。本実施の形態では、道
路名称を道路番号で表現できる道路と同じ扱いをするも
のとする。

【００７１】９０１は道路対応表記憶手段（７０１）に
格納されている道路対応表である．道路対応表（９０
１）には、地図記憶手段（１０６）に格納されている地
図データベースの道路ネットワークを構成している道路
リンクが属する道路のうち、道路名称獲得手段（１０
３）が道路リンクの識別子から道路名称を獲得する際に
道路対応表（９０１）を使用する道路の道路番号に関し
て、その道路番号が示す道路に関する属性との組が格納
される。

【００７２】９０１ａは道路対応表（９０１）に格納さ
れる道路番号である。道路対応表（９０１）を参照しな
い道路リンクの道路番号（９０３ｂ）は道路対応表（９
０１）に格納する必要はない。地図データベースに格納
されている道路リンクが属している道路の道路番号以外
の道路番号が格納されていてもよい。一つの道路番号
（９０１ａ）を複数格納してはいけない。

【００７３】９０１ｂ、９０１ｃは道路の属性である道
路通称名及び道路種別である。本実施の形態では道路通
称名（９０１ｂ）と道路種別（９０１ｃ）を格納するこ
とにしているが、属性の種類は道路名称獲得手段（１０
３）が道路名称を獲得する方法に応じて決められる。道
路名称獲得手段（１０３）が道路名称を獲得するのに必
要な道路の属性は全て、これらのように道路対応表（９
０１）に格納されていなければならない。道路対応表
（９０１）に格納される属性のいずれかが、道路名称そ
のままである必要はない。道路名称獲得手段（１０３）
が使用しない属性は入っていてもよい。また複数の道路
番号（９０１ａ）に関して、対応する属性の値が一致し
ていてもよい。

【００７４】道路リンクの識別子には、道路名称を獲得
する際に道路対応表（９０１）を参照するもの（９０
２）と、参照しないもの（９０３）とがある。それらの
区別には、道路リンクの識別子（９０２または９０３）
にある特定の処理をすることで得られる値を使用する。
その値を得るためには、道路リンクの識別子（９０２ま
たは９０３）のうち特定の１ビットを使用してもよい
し、複数のビットを使用しそれで表現されるビットパタ
ーンそれぞれを両者のいずれかに振り分けてもよいし、
１０進法などの表記に変換して特定の桁あるいは複数の
桁をそのためのコードとして使用してもよい。

【００７５】本実施の形態では、道路リンクの識別子の
先頭の１ビットの値で区別するものとする。道路対応表
を参照するものの先頭ビット（９０２ａ）は１、参照し
ないものの先頭ビット（９０３ａ）は０とする。

【００７６】９０２は道路名称獲得手段（１０３）が道
路名称を獲得する際に道路対応表記憶手段（７０１）に
格納される道路対応表（９０１）を参照する道路リンク
の識別子である。これは、読みとり方法を指定するビッ
ト（９０２ａ）と、道路番号（９０２ｂ）と、同一の道
路内でユニークな番号（９０２ｃ）とで構成される。

【００７７】道路番号（９０２ｂ）は、道路対応表（９
０１）の道路番号（９０１ａ）の同じ値のものと対応す
る。

【００７８】９０３は道路名称獲得手段（１０３）が道
路名称を獲得する際に道路対応表記憶手段（７０１）に
格納される道路対応表（９０１）を参照しない道路リン
クの識別子である。これは、読みとり方法を指定するビ
ット（９０３ａ）と、道路番号（９０３ｂ）と、同一の
道路内でユニークな番号（９０３ｃ）とで構成される。

【００７９】道路番号（９０３ｂ）を変換することで、
道路名称が得られる．道路対応表を参照する場合の道路
番号（９０２ｂ）と、参照しない場合の道路番号（９０
３ｂ）とは独立しており、同じ番号が存在してもよい
し、道路リンクの識別子（９０２あるいは９０３）に格
納する際の格納方法が異なっていてもよい。

【００８０】道路名称獲得手段（１０３）は、入力され
た道路リンクの識別子の最上位のビット（９０２ａ）が
１である時は、道路リンクの識別子（９０２）が道路対
応表を参照することで道路名称を獲得する道路に属して
いる道路リンクの識別子であると判断する。そして、道
路リンクの識別子（９０２）から道路番号（９０２ｂ）
を取り出し、道路対応表記憶手段（７０１）に格納され
ている道路対応表（９０１）を調べ、道路リンクの識別
子（９０２）に格納されている道路番号（９０２ｂ）と
同じ道路番号（９０１ａ）に対応している道路通称名
（９０１ｂ）を獲得し、道路名称として出力する。

【００８１】また道路リンクの識別子の最上位のビット
（９０３ａ）が０である時は、道路リンクの識別子（９
０３）は道路対応表（９０１）を参照しないで道路名称
を獲得する道路に属している道路リンクの識別子である
と判断する。そして、道路リンクの識別子（９０３）か
ら道路番号（９０３ｂ）を獲得、これを変換して道路名
称を作成、道路名称として出力する。但し、道路番号が
０の時は、「一般道」を道路名称として出力する。

【００８２】以上のように、本実施の形態では、道路リ
ンクの識別子の列で表現された経路や現在位置から誘導
制御手段（１０４）が誘導情報を作成する際に、道路リ
ンクの識別子（９０２、９０３）を用いて、ある一定の
処理を行なうことで道路名称獲得手段（１０３）が道路
名称を獲得する。道路名称獲得手段（１０３）が道路リ
ンクの識別子（９０２、９０３）から道路名称を獲得す
る際には、まず道路リンクの識別子（９０２、９０３）
から読みとり方法を指定するビット（９０２ａ、９０３
ａ）を獲得し、その値によって、道路名称獲得手段（１
０３）が道路番号（９０２ｂ）を基に道路対応表（９０
１）を参照して道路通称名（９０１ｂ）を獲得するか、
道路番号（９０３ｂ）を道路名称獲得手段（１０３）が
変換して道路名称を獲得するかを判断、実行する。

【００８３】このことにより、経路を表現する道路リン
クの属する道路の名称を地図データベースを参照するこ
となく獲得して誘導情報を作成することができ、またそ
の際に道路の識別子に道路名称を格納できないものに関
しては道路対応表を利用することで道路名称を獲得可能
とすることができ、その実用的効果は大きい。

【００８４】（実施の形態１１）請求項１１に記載した
経路誘導方法のフローチャート、実施例、動作は、実施
の形態１０に準ずる。

【００８５】（実施の形態１２）請求項１２に記載した
記録媒体に収納される経路誘導方法のフローチャート、
実施例、動作は、実施の形態１０に準ずる。

【００８６】（実施の形態１３）請求項１３に記載した
経路誘導装置のブロック図は、実施の形態１０の図７と
同じである。

【００８７】図１０は、実施の形態１３における、道路
リンクの識別子と、道路対応表記憶手段に格納される道
路対応表の例の図である。

【００８８】本実施の形態では、地図記憶手段（１０
６）に格納されている地図データベースの道路ネットワ
ークを構成する道路リンクの属する道路を、県道（都道
府県道を、以下では県道と表記する）とその他の道路の
２種類に分ける。

【００８９】県道は、都道府県コードと路線番号との組
合せで表す。表示手段（１０５）での表示には、都道府
県名と路線番号との組合せを使用する。

【００９０】その他の道路は、道路番号を各々の道路に
一意に与える。道路番号と道路名称との対応づけは、道
路対応表（１００１）で行なわれる。

【００９１】本実施の形態では、道路に属しない道路リ
ンクは、県道以外の扱いとし、また道路番号としては０
を格納する。

【００９２】１００１は道路対応表記憶手段（７０１）
に格納されている道路対応表である。道路対応表（１０
０１）、道路番号（１００３ａ）、道路通称名（１００
１ｂ）、及び道路種別（１００１ｃ）に関してはそれぞ
れ、実施の形態１０における道路対応表（９０１）、道
路番号（９０１ａ）、道路通称名（９０１ｂ）、道路種
別（９０１ｃ）に準ずる。

【００９３】１００２は県道以外の道路リンクの識別子
である。道路リンクの識別子（１００２）は、県道以外
を示すコード（１００２ａ）、道路番号（１００２
ｂ）、及び道路内でユニークな番号（１００２ｃ）とで
構成される。県道以外を示すコード（１００２ａ）は、
県道の道路リンクの識別子（１００３）の都道府県コー
ド（１００３ａ）の上位２ビットに相当する２ビットで
ある。

【００９４】道路番号（１００２ｂ）は、県道以外の道
路の集合内で道路を一意に特定する道路の識別子であ
る。道路に属していない道路リンクでは、道路番号を０
にする。０以外の道路番号は全て、道路対応表（１００
１）に格納されている道路番号（１００１ａ）に対応す
る。

【００９５】１００３は県道の道路リンクの識別子であ
る。道路リンクの識別子（１００３）は、都道府県コー
ド（１００３ａ）、路線番号（１００３ｂ）、及び道路
内でユニークな番号（１００３ｃ）とで構成される。都
道府県コード（１００３ａ）は、４７ある都道府県それ
ぞれに、１から４７迄の数字を対応づけたコードで、６
ビットのビットフィールドを割り当てる。路線番号（１
００３ｂ）は、各都道府県で独立して県道の道路に与え
た番号である。この番号は一般に知られており、道路名
称としてこれを表示することで誘導情報となる。都道府
県コード（１００３ａ）と路線番号（１００３ｂ）とを
組み合わせることで、県道の集合内で道路を一意に特定
する道路の識別子となる。ユニークな番号（１００１
ｃ）は、同じ都道府県コード（１００３ａ）と路線番号
（１００３ｂ）とを識別子（１００３）に格納している
道路リンクの集合の中で各道路リンクを一意に定めるも
のである。都道府県コードは１から４７迄であるので、
それを６ビットで表した都道府県コード（１００３ａ）
の上位２ビットは、「００」「０１」「１０」のいずれ
かとなる。そこで、県道以外の道路の道路リンクの識別
子（１００２）では、都道府県コード（１００３ａ）の
上位２ビットと同じ所に位置する２ビットである県道以
外を示すコード（１００２ａ）の値を「１１」にする。
これによって、県道の道路リンクの識別子（１００３）
と、県道以外の道路リンクの識別子（１００２）とは重
複することがなくなり、またその２ビットを見ること
で、その道路リンクの識別子（１００３あるいは１００
２）が、県道であるかそうでないかを判断することがで
きる。

【００９６】本実施の形態では、この２ビットは、道路
リンクの識別子（１００２または１００３）の最上位に
存在するとする。これは、道路リンクの識別子の途中に
あってもよい。また本実施例では、当該２ビットのとり
うる値のうちで道路対応表を見ることを表す値は一つだ
けであるが、これが複数あってもよい。長さが２ビット
である必要はない。道路名称獲得手段（１０３）が道路
リンクの識別子（１００２または１００３）を入力され
た時は、まずその上位２ビットを読み出す。

【００９７】上位２ビットが「００」「０１」「１０」
のいずれかの場合は、県道の道路リンクであると判断す
る。そして、道路名称獲得手段（１０３）がその２ビッ
トを含んだ上位６ビット（１００３ａ）を道路リンクの
識別子（１００３）から改めて読み出し、都道府県コー
ドとして解釈、これを県名に変換する。さらに、続くフ
ィールドを路線番号（１００３ｂ）として解釈し、県名
とつなげることで、「○×県Ｘ号線」の形式で道路名称
として出力する。

【００９８】上位２ビットが「１１」の場合は、県道以
外の道路リンクであると判断する。そして、道路名称獲
得手段（１０３）は、道路リンクの識別子（１００２）
から道路番号（１００２ｂ）を得て、道路対応表（１０
０１）で同じ道路番号（１００１ａ）を探し、それに対
応して格納されている道路通称名（１００１ｂ）を獲
得、これを道路名称として出力するものとする。

【００９９】以上のように、本実施の形態では、道路リ
ンクの識別子の列で表現された経路や現在位置から誘導
制御手段（１０４）が誘導情報を作成する際に、道路リ
ンクの識別子（１００２、１００３）を用いて、ある一
定の処理を行なうことで道路名称獲得手段（１０３）が
道路名称を獲得する。道路名称獲得手段（１０３）が道
路リンクの識別子（１００２、１００３）から道路名称
を獲得する際には、まず道路リンクの識別子（１００
２、１００３）から上位２ビットを獲得し、それを読み
とり方法を指定するコードとして解釈、その値によっ
て、道路番号（１００２ｂ）から道路名称獲得手段（１
０３）が道路対応表（１００１）を参照して道路通称名
（１００１ｂ）を獲得するか、道路リンクの識別子（１
００３）の上位２ビットを含む都道府県コード（１００
３ａ）と路線番号（１００３ｂ）とを道路名称獲得手段
（１０３）が変換して道路名称を獲得するかを判断、実
行する。

【０１００】このことにより、経路を表現する道路リン
クの属する道路の名称を地図データベースを参照するこ
となく獲得して誘導情報を作成することができ、またそ
の際に道路の識別子に道路名称を格納できないものに関
しては道路対応表を利用することで道路名称を獲得可能
とすることができ、さらに道路名称を獲得する際に道路
対応表を参照するかどうかを記述する領域を他の属性の
領域と共用でき、その実用的効果は大きい。

【０１０１】（実施の形態１４）請求項１４に記載した
経路誘導方法のフローチャート、実施例、動作は、実施
の形態１３に準ずる。

【０１０２】（実施の形態１５）請求項１５に記載した
記録媒体に収納される経路誘導方法のフローチャート、
実施例、動作は、実施の形態１３に準ずる。

【０１０３】（実施の形態１６）請求項１６に記載した
経路誘導装置のブロック図は、実施の形態１０の図７と
同じである。

【０１０４】図１１は、実施の形態１６における、道路
リンクの識別子と、道路対応表記憶手段に格納される道
路対応表の例の図である。

【０１０５】本実施の形態では、地図記憶手段（１０
６）に格納されている地図データベースの道路ネットワ
ークを構成する道路リンクの属する道路を、その道路種
別に従って、県道（都道府県道を、以下では県道と表記
する）とその他の道路の２種類に分ける。

【０１０６】県道は、都道府県コードと路線番号との組
合せで表す。表示手段（１０５）での表示には、都道府
県名と路線番号との組合せを使用する。その他の道路
は、道路種別で分類し、道路番号を各々の道路に道路種
別内で一意になるように与える。道路種別及び道路番号
と道路名称との対応づけは、道路対応表（１００１）で
行なわれる。

【０１０７】本実施の形態では、道路に属しない道路リ
ンクは、県道以外の扱いとし、また道路番号としては０
を格納する。

【０１０８】１１０１は道路対応表記憶手段（７０１）
に格納されている道路対応表である． 道路対応表（１
１０１）には、地図記憶手段（１０６）に格納されてい
る地図データベースの道路ネットワークを構成している
道路リンクが属する道路のうち、道路名称獲得手段（１
０３）が道路リンクの識別子から道路名称を獲得する際
に道路対応表（１１０１）を使用する道路の道路種別と
道路番号との組に関して、その組が示す道路に関する属
性との組が格納される。本実施の形態では、県道以外の
道路に与えられた道路番号と道路種別との組が格納され
る。

【０１０９】１１０１ａ、１１０１ｂは道路対応表（１
１０１）に格納される道路種別及び道路番号である。道
路対応表（１１０１）を参照しない道路リンクの道路種
別及び道路番号の組は道路対応表（１１０１）に格納す
る必要はない。即ち本実施の形態では、道路種別が県道
である道路に関する道路種別と道路番号をの組を格納す
る必要はない。地図データベースに格納されている道路
リンクが属している道路以外の道路種別と道路番号との
組合せが格納されていてもよい。道路種別と道路番号と
の一つの組を複数格納してはいけない。

【０１１０】１１０１ｃは道路の属性である道路通称名
である。本実施の形態では道路通称名（１１０１ｃ）を
格納することにしているが、属性の種類は道路名称獲得
手段が道路名称を獲得する方法に応じて決められる。道
路名称獲得手段（１０３）が道路名称を獲得するのに必
要な道路の属性は全て、このように道路他鵜王表（１１
０１）に格納されていなければならない。道路対応表
（１１０１）に格納される属性のいずれかが、道路名称
そのままである必要はない。道路名称獲得手段（１０
３）が使用しない属性は入っていてもよい。また道路種
別と道路番号との複数の組に関して、対応する属性の値
が一致していてもよい。道路に属していない道路リンク
であることを示す道路番号０を持つ組を道路対応表（１
１０１）に格納する際には、それに対応している道路属
性をもとに道路名称獲得手段（１０３）がその道路リン
クが道路に属していないことを示す誘導情報を作成する
ための道路名称を獲得できるように、属性を設定する。

【０１１１】１１０２は県道以外の道路リンクの識別子
である。道路リンクの識別子（１１０２）は、県道以外
を示すコード（１１０２ａ）、道路種別（１１０２
ｂ）、道路番号（１１０２ｃ）、及び道路内でユニーク
な番号（１１０２ｄ）とで構成される。県道以外を示す
コード（１１０２ａ）は、県道における道路リンクの識
別子（１１０３）の都道府県コード（１１０３ａ）の上
位２ビットに相当する２ビットである。また道路種別
（１１０２ｂ）は、同じく都道府県コード（１１０３
ａ）の下位４ビットに相当する４ビットである。

【０１１２】道路種別（１１０２ｂ）は、道路をその種
別で分類したコードである。本実施の形態では、「高速
道路」「有料道路」「一般道」の三種類に分類されてい
るものとする。道路番号（１１０２ｃ）は、県道以外の
道路の集合内、道路種別（１１０２ｂ）が一致する道路
の中で、道路を一意に特定する番号である。道路種別
（１１０２ｂ）と道路番号（１１０２ｃ）とを組み合わ
せることで、道路の識別子になる。道路種別（１１０２
ｂ）が異なるなら、同じ道路番号（１１０２ｃ）が存在
してもよい。道路種別（１１０２ｂ）は道路対応表（１
１０３）に格納されている道路種別（１１０３ｃ）に、
道路番号（１１０２ｃ）は道路対応表（１１０３）に格
納されている道路番号（１１０３ａ）に対応する。

【０１１３】１１０３は県道の道路リンクの識別子であ
る。道路リンクの識別子（１１０３）は、都道府県コー
ド（１１０３ａ）、路線番号（１１０３ｂ）、及び道路
内でユニークな番号（１１０３ｃ）とで構成される。

【０１１４】都道府県コード（１１０３ａ）は、４７あ
る都道府県それぞれに、１から４７迄の数字を対応づけ
たコードで、６ビットのビットフィールドを割り当て
る。

【０１１５】路線番号（１１０３ｂ）は、各都道府県で
独立して県道の道路に与えた番号である。この番号は一
般に知られており、道路名称としてこれを表示すること
で誘導情報となる。

【０１１６】都道府県コード（１１０３ａ）と路線番号
（１１０３ｂ）とを組み合わせることで、県道の集合内
で道路を一意に特定する道路の識別子となる。ユニーク
な番号（１１０３ｃ）は、同じ都道府県コード（１１０
３ａ）と路線番号（１１０３ｂ）とを識別子（１１０
３）に格納している道路リンクの集合の中で各道路リン
クを一意に定めるものである。

【０１１７】都道府県コードは１から４７迄であるの
で、それを６ビットで表した都道府県コード（１１０３
ａ）の上位２ビットは、「００」「０１」「１０」のい
ずれかとなる。そこで、県道以外の道路の道路リンクの
識別子（１１０２）では、都道府県コード（１１０３
ａ）の上位２ビットと同じ所に位置する２ビットである
県道以外を示すコード（１１０２ａ）の値を「１１」に
する。これによって、県道の道路リンクの識別子（１１
０３）と、県道以外の道路リンクの識別子（１１０２）
とは重複することがなくなり、またその２ビットを見る
ことで、その道路リンクの識別子（１１０２あるいは１
１０３）が、県道であるかそうでないかを判断すること
ができる。

【０１１８】本実施の形態では、この都道府県コード
（１１０３ａ）は、道路リンクの識別子（１１０３）の
最上位に存在し、県道以外の道路リンクの識別子（１１
０２）では県道以外を示すコード（１１０２ａ）と道路
種別（１１０２ｂ）とが、道路リンクの識別子（１１０
２）の最上位に存在するものとする。これは、道路リン
クの識別子の途中にあってもよい。

【０１１９】道路名称獲得手段（１０３）が道路リンク
の識別子（１１０２または１１０３）を入力された時
は、まずその上位６ビットを読み出す。

【０１２０】上位６ビットのうち上位２ビットがが「０
０」「０１」「１０」のいずれかの場合は、県道の道路
リンクであると判断する。そして、道路名称獲得手段
（１０３）がその６ビットを都道府県コードとして解
釈、これを県名に変換する。さらに、続くフィールドを
路線番号として解釈し、県名とつなげることで、「○×
県Ｘ号線」の形式で道路名称として出力する。

【０１２１】上位６ビットのうち上位２ビットが「１
１」の場合は、県道以外の道路リンクであると判断す
る。そして、道路名称獲得手段（１０３）は上位６ビッ
トの残り４ビットを道路種別として解釈し、さらに道路
リンクの識別子（１１０２）から道路番号を読み出し、
道路対応表記憶手段（７０１）に格納された道路対応表
（１１０１）を探して、同じ道路種別（１１０１ａ）及
び道路番号（１１０１ｂ）に対応している道路通称名
（１１０１ｃ）を獲得、これを道路名称として出力す
る。

【０１２２】以上のように、本実施の形態では、道路リ
ンクの識別子の列で表現された経路や現在位置から誘導
制御手段（１０４）が誘導情報を作成する際に、道路リ
ンクの識別子（１１０２、１１０３）を用いて、ある一
定の処理を行なうことで道路名称獲得手段（１０３）が
道路名称を獲得する。道路名称獲得手段（１０３）が道
路リンクの識別子（１１０２、１１０３）から道路名称
を獲得する際には、道路リンクの識別子（１１０２、１
１０３）から上位６ビットを獲得し、それを読みとり方
法を指定するコードとして解釈、その値によって、道路
リンクの識別子（１１０２）の上位６ビットから得られ
る道路種別（１１０２ｂ）と新たに獲得する道路番号
（１１０２ｃ）とから道路名称獲得手段（１０３）が道
路対応表（１１０１）を参照して道路通称名（１１０１
ｃ）を獲得するか、道路リンクの識別子（１１０３）の
上位６ビットからなる都道府県コード（１１０３ａ）と
路線番号（１１０３ｂ）とを道路名称獲得手段（１０
３）が変換して道路名称を獲得するかを判断する。

【０１２３】このことにより、経路を表現する道路リン
クの属する道路の名称を地図データベースを参照するこ
となく獲得して誘導情報を作成することができ、またそ
の際に道路の識別子に道路名称を格納できないものに関
しては道路対応表を利用することで道路名称を獲得可能
とすることができ、さらに道路名称を獲得する際に道路
対応表を参照するかどうかを記述する領域を他の属性の
領域と共用でき、またその判断を行なう際に読み込んだ
領域に記述される属性に関してはその属性の値を獲得す
る際に読み込み直す必要をなくすることができ、その実
用的効果は大きい。

【０１２４】（実施の形態１７）請求項１７に記載した
経路誘導方法のフローチャート、実施例、動作は、実施
の形態１６に準ずる。

【０１２５】（実施の形態１８）請求項１８に記載した
記録媒体に収納される経路誘導方法のフローチャート、
実施例、動作は、実施の形態１６に準ずる。

【０１２６】（実施の形態１９）請求項１９に記載した
記録媒体に収納される地図データベースに関する例とし
て、図４を使用する。

【０１２７】４０１は地図データベースである。地図デ
ータベースには、道路リンク（４０２）が格納されてい
る。道路ネットワークを構成するために使用される道路
ノードは、道路リンク（４０２）とは別に地図データベ
ース（４０１）に格納されていてもよいし、道路リンク
（４０２）の中に記述されていてもよい。また、その他
の、施設、水系、鉄道などのデータが格納されていても
よい。

【０１２８】道路リンクは複数集まることで道路を作
る。一つの道路を構成する道路リンクは、同一の名称で
呼ばれる道路リンク同士である。また同一の名称で呼ば
れる道路リンク同士でも、複数の道路に分類してよい。
その時、それらの複数の道路に、同じ道路リンクが属す
ることはできない。

【０１２９】４０２は地図データベース（４０１）に格
納される道路ネットワークを構成している道路リンクで
ある。各々の道路リンク（４０２）には、道路リンクの
識別子（４０３）が格納されている。一つの地図データ
ベース（４０１）には、同じ値の道路リンクの識別子
（４０３）を持つ道路リンク（４０２）は二つ以上存在
しない。

【０１３０】４０３は道路リンクの識別子である。道路
リンクに一つづつ格納される。これは、道路リンク（４
０２）から定められた方法で取り出すことができる。

【０１３１】道路リンクの識別子（４０３）は、道路の
識別子（４０３ａ）と、同一の道路内でユニークな番号
（４０３ｂ）とで構成される。

【０１３２】道路の識別子（４０３ａ）は、当該道路リ
ンクが属する道路を示す識別子である。例えば、道路の
種別、路線番号、県コードなどの組合せを識別子にして
もよい。各道路に機械的に一意に振ったコードを予め与
えておき、そのコードを道路の識別子にしてもよい。道
路名称などの詳細なデータをそのまま道路の識別子にし
てもよい。なお、道路に属さない道路リンクの場合は、
それを示す識別子を道路の識別子として格納する。同一
の道路内でユニークな番号（４０３ｂ）は、地図データ
ベース（４０１）の中で、同じ道路に属する道路リンク
の識別子（４０２）を一意に指定できる値にする。

【０１３３】以上のように、本実施の形態では、道路リ
ンク（４０２）を特定する道路リンクの識別子（４０
３）に道路の識別子（４０３ａ）を格納し、道路の識別
子から道路の名称を獲得可能とすることにより、道路リ
ンク（４０２）を道路リンクの識別子（１１０３）で表
現した際に元の道路リンク（４０２）を参照せずにその
属性を獲得することができ、その実用的効果は大きい。

【０１３４】（実施の形態２０）図１２は、請求項２０
に記載したデータベースの実施の例である．１２０１は
データベースである．１２０２は、データベース（１２
０１）に格納される要素である。各々の要素（１２０
２）には、要素識別子（１２０３）が与えられている。
また、各々の要素は、このデータベースを使用するアプ
リケーションから使用される属性を持っている。この属
性は、要素の中に明示的に記述されていてもよいし、本
実施の形態で示す方法で要素識別子（１２０３）の中に
のみ格納されていてもよい。

【０１３５】１２０３は要素（１２０２）をデータベー
ス（１２０１）内で特定する要素識別子である。この要
素識別子（１２０３）は、データベースがデータの管理
のために使用する識別子でもよいし、データベースに格
納される要素をアプリケーションが利用する際に使用す
る識別子でもよいし、要素にその属性として格納されて
いる識別子でもよい。但し、このデータベースを利用す
るアプリケーションが要素識別子（１２０３）を使用で
きなければならない。

【０１３６】要素識別子（１２０３）は、属性識別子
（１２０３ａ）と属性内要素番号（１２０３ｂ）とで構
成される。属性識別子（１２０３ａ）は、当該要素の持
つ属性の値を得るための識別子である。属性識別子（１
２０３ａ）から属性の値を得る際には、データベースを
参照しない方法を使用する。属性内要素番号（１２０３
ｂ）は、一つのデータベース（１２０１）の中で、同じ
属性識別子（１２０３ａ）を持つ要素（１２０２）を特
定するための番号である。

【０１３７】以上のように、本実施の形態では、要素
（１２０２）を特定する要素識別子（１２０３）に属性
識別子（１２０３ａ）を格納し、属性識別子から属性を
獲得可能とすることにより、要素（１２０２）を要素識
別子（１２０３）で表現した際に元の要素（１２０２）
を参照せずに属性を獲得することができ、その実用的効
果は大きい。

【０１３８】本実施の形態において、データベース（１
２０１）を地図データベースとし、要素（１２０２）を
道路リンクとし、要素識別子（１２０３）を道路リンク
の識別子とし、属性識別子（１２０３ａ）を道路の識別
子とし、属性内要素番号（１２０３ｂ）を同一の道路内
でユニークな番号とすると、実施の形態１にて使用され
たデータベースになる。

【０１３９】（実施の形態２１）図１３は、請求項２１
に記載したデータベースの実施の例の、要素識別子であ
る。データベース、要素、及び要素識別子の関係は、実
施の形態２０に準ずる。１３０１は要素をデータベース
内で特定する要素識別子である。要素識別子（１３０
１）は、属性識別子（１３０１ａ）と、属性内要素番号
（１３０１ｂ）とで構成される。

【０１４０】１３０１ａは計算などによる変換で当該要
素の持つ属性の値を獲得できる属性識別子である。属性
識別子（１３０１ａ）は、複数の属性を表現したい場合
には、複数の属性識別子の並びであってもよい。本実施
の形態では、属性識別子（１３０１ａ）は、属性１の識
別子（１３０１ｃ）と属性２の識別子（１３０１ｄ）と
で構成される。このように属性識別子（１３０１）を複
数のフィールドに分けて使用する場合、その分け方はデ
ータベースに格納される全ての要素に統一して適用さ
れ、また属性の識別子を解釈するアプリケーションにも
予めその分け方が判っているものとする。１３０１ｂは
一つのデータベースの中で同じ属性識別子（１３０１
ａ）を持つ要素を特定する属性内要素番号である。

【０１４１】以上のように、本実施の形態では、要素を
特定する要素識別子（１３０１）に属性識別子（１３０
１ａ）を格納し、属性識別子（１３０１ａ）を変換する
ことで要素の属性を獲得可能とすることにより、要素を
要素識別子（１３０１）で表現した際に元の要素や属性
への対応表を参照せずに属性を獲得することができ、そ
の実用的効果は大きい。

【０１４２】本実施の形態において、データベースを地
図データベースとし、要素を道路リンクとし、要素識別
子（１３０１）を道路リンクの識別子とし、属性識別子
（１３０１ａ）を道路の識別子とし、属性１、２の識別
子（１３０１ｃ、１３０１ｄ）を道路の属性である道路
種別及び道路番号とし、属性内要素番号（１３０１ｂ）
を同一の道路内でユニークな番号とすると、実施の形態
４にて使用されたデータベースとなる。

【０１４３】（実施の形態２２）図１４は、請求項２２
に記載したデータベースの実施の例の、属性対応表及び
要素識別子である。データベース、要素、及び要素識別
子の関係は、実施の形態２０に準ずる。データベースに
格納されている要素の持つ属性には、各々の値に対し、
属性識別子が与えられている。

【０１４４】１４０１は属性対応表である．属性対応表
（１４０１）には、データベースに格納されている要素
の持つ全ての属性識別子に関して、その属性識別子が示
す属性の値との組が格納される。１４０１ａは属性対応
表（１４０１）に格納される属性識別子である。データ
ベースに格納されている要素の持つ属性識別子以外の値
が格納されていてもよい。一つの属性識別子（１４０１
ａ）を複数格納してはいけない。

【０１４５】１４０１ｂ、１４０１ｃは要素の属性であ
る属性１、２の値である。本実施の形態では２種類の属
性の値を格納することにしているが、属性の種類はアプ
リケーションが属性を獲得する方法に応じて決められ
る。アプリケーションが属性を獲得するのに必要な要素
の属性は全て、これらのように属性対応表（１４０１）
に値が格納されていなければならない。属性対応表（１
４０１）に格納される属性のいずれかが、アプリケーシ
ョンが使用する属性そのままである必要はない。アプリ
ケーションが使用しない属性は入っていてもよい。また
複数の属性識別子（１４０１ａ）に関して、対応する属
性の値が一致していてもよい。

【０１４６】１４０２は要素識別子である。要素識別子
（１４０２）は、属性識別子（１４０２ａ）と、属性内
要素番号（１４０２ｂ）とで構成される。１４０２ａは
属性の値の識別子である属性識別子である。属性対応表
（１４０１）に格納されている属性識別子（１４０１
ａ）に対応する。１４０２ｂは一つのデータベースの中
で同一の属性識別子（１４０２ａ）を持つ要素を特定す
る属性内要素番号である。

【０１４７】以上のように、本実施の形態では、要素を
特定する要素識別子（１４０２）に属性識別子（１４０
２ａ）を格納し、属性識別子（１４０２ａ）の値を属性
対応表（１４０１）から探しそれに対応する属性（１４
０１ｂ、１４０１ｃ）の値を獲得可能とすることによ
り、要素を要素識別子（１４０２）で表現した際に元の
要素を参照せずに要素識別子（１４０２）には格納され
ない属性を獲得することができ、その実用的効果は大き
い。

【０１４８】本実施の形態において、データベースを地
図データベースとし、要素を道路リンクとし、属性対応
表（１４０１）を道路対応表とし、要素識別子（１４０
２）を道路リンクの識別子とし、属性識別子（１４０１
ａ、１４０２ａ）を道路番号とし、属性１、２の識別子
（１４０１ｂ、１４０１ｃ）を道路通称名及び道路種別
とし、属性内要素番号（１４０２ｂ）を同一の道路内で
ユニークな番号とすると、実施の形態７にて使用された
データベースとなる。

【０１４９】（実施の形態２３）図１５は、請求項２３
に記載したデータベースの実施の例の、属性対応表及び
要素識別子である。データベース、要素、及び要素識別
子の関係は、実施の形態２０に準ずる。

【０１５０】データベースに格納されている要素は、要
素識別子で属性の値を表現できないものと、表現できる
ものとの２種類に分けられる。前者をタイプ１、後者を
タイプ２とする。タイプ１、タイプ２のいずれの要素識
別子でも、属性を獲得するため、要素識別子に属性識別
子を格納する。タイプ１とタイプのの要素識別子に格納
されている属性識別子はそれぞれ独立しており、重複す
る識別子を使用してもよい。タイプ１の要素に関して
は、属性識別子と属性の値との対応づけは、属性対応表
（１５０１）で行なわれる。タイプ２の要素に関して
は、属性識別子を変換することで属性を獲得する。

【０１５１】１５０１は属性対応表である．属性対応表
（１５０１）には、データベースに格納されている要素
のうち、タイプ１の要素の属性識別子に関して、その属
性識別子に対応する属性の値との組が格納される。

【０１５２】１５０１ａは属性対応表（１５０１）に格
納される属性識別子である。タイプ２の要素の属性識別
子は属性対応表（１５０１）に格納する必要はない。デ
ータベースに格納されている要素の持つ属性識別子以外
の値が格納されていてもよい。一つの属性識別子（１５
０１ａ）を複数格納してはいけない。１５０１ｂ、１５
０１ｃは要素の属性である属性１、２の値である。それ
ぞれ、実施の形態２２における属性１の値（１４０１
ｂ）、属性２の値（１４０１ｃ）に準ずる。

【０１５３】要素識別子には、属性を獲得する際に属性
対応表（１５０１）を参照するもの（１５０２）と参照
しないもの（１５０３）とがある。タイプ１は前者に、
タイプ２は後者に該当する。それらの区別には、要素の
識別子（タイプ１では１５０２、タイプ２では１５０
３）にある特定の処理をすることで得られる値を使用す
る。その値を得るためには、要素識別子（１５０２また
は１５０３）のうち特定の１ビットを使用してもよい
し、複数のビットを使用しそれで表現されるビットパタ
ーンそれぞれを両者のいずれかに振り分けてもよいし、
１０進法などの表記に変換して特定の桁あるいは複数の
桁をそのためのコードとして使用してもよい。

【０１５４】本実施の形態では、要素識別子の先頭の１
ビットの値で区別するものとする。タイプ１の要素での
先頭ビット（１５０２ａ）は１、タイプ２の要素での先
頭ビット（１５０３ａ）は０とする。

【０１５５】１５０２はタイプ１の要素の要素識別子で
ある。これは、読みとり方法指定ビット（１５０２ａ）
と、属性識別子（１５０２ｂ）と、属性内要素番号（１
５０２ｃ）とで構成される。

【０１５６】属性識別子（１５０２ｂ）は、属性対応表
（１５０１）の属性識別子（１５０１ａ）の同じ値のも
のと対応する。属性を獲得する際には属性対応表（１５
０１）を参照する。

【０１５７】属性内要素番号（１５０２ｃ）は、一つの
データベースの中で、同じ属性識別子（１５０２ｂ）を
持つタイプ１の要素を特定する番号である。

【０１５８】１５０３はタイプ２の要素の要素識別子で
ある。これは、読みとり方法指定ビット（１５０３ａ）
と、属性識別子（１５０３ｂ）と、属性内要素番号（１
５０３ｃ）とで構成される。属性識別子（１５０３ｂ）
を変換することで、属性が得られる。属性を獲得する際
には属性対応表（１５０１）を参照しない。属性内要素
番号（１５０３ｃ）は、一つのデータベースの中で、同
じ属性識別子（１５０３ｂ）を持つタイプ２の要素を特
定する番号である。

【０１５９】以上のように、本実施の形態では、要素を
特定する要素識別子（１５０２、１５０３）に読みとり
方法指定ビット（１５０２ａ、１５０３ａ）と属性識別
子（１５０２ｂ、１５０３ｂ）を格納し、属性識別子
（１５０２ｂ、１５０３ｂ）の読みとり方法を読みとり
方法指定ビット（１５０２ａ、１５０３ａ）で判断して
その値によっては属性識別子（１５０２ｂ）をもとに属
性対応表を参照し、または属性識別子（１５０３ｂ）を
変換することで属性の値を獲得可能とすることにより、
要素を要素識別子（１５０２、１５０３）で表現した際
に元の要素を参照せずに属性を獲得することができ、そ
の実用的効果は大きい。

【０１６０】本実施の形態において、データベースを地
図データベースとし、要素を道路リンクとし、属性対応
表（１５０１）を道路対応表とし、要素識別子（１５０
２、１５０３）を道路リンクの識別子とし、読みとり方
法指定ビット（１５０２ａ、１５０３ａ）を読みとり方
法を指定するビットとし、属性識別子（１５０１ａ、１
５０２ｂ、１５０３ｂ）を道路番号とし、属性１、２の
識別子（１５０１ｂ、１５０１ｃ）を道路通称名、道路
種別とし、属性内要素番号（１５０２ｃ、１５０３ｃ）
を同一の道路内でユニークな番号とすると、実施の形態
１０にて使用されたデータベースとなる。

【０１６１】（実施の形態２４）図１６は、請求項２４
に記載したデータベースの実施の例の、属性対応表及び
要素識別子である。データベース、要素、及び要素識別
子の関係は、実施の形態２０に準ずる。

【０１６２】データベースに格納されている要素は、要
素識別子で属性の値を表現できないものと、表現できる
ものとの２種類に分けられる。前者をタイプ１、後者を
タイプ２とする。タイプ１の要素では、属性を獲得する
ため、要素識別子に属性識別子を格納する。タイプ１の
要素に関しては、属性識別子と属性の値との対応づけ
は、属性対応表（１６０１）で行なわれる。タイプ２の
要素では、属性を獲得するため、要素識別子に属性の値
を格納する。

【０１６３】１６０１は属性対応表である。属性対応表
（１６０１）、属性識別子（１６０１ａ）、属性１（１
６０１ｂ）、及び属性２（１６０１ｃ）に関してはそれ
ぞれ、実施の形態２３における属性対応表（１５０
１）、属性識別子（１５０１ａ）、属性１（１５０１
ｂ）、属性２（１５０１ｃ）に準ずる。

【０１６４】１６０２はタイプ１の要素の要素識別子で
ある。要素識別子（１６０２）は、Ｔ１コード（１６０
２ａ）、属性識別子（１６０２ｂ）、及び属性内要素番
号（１６０２ｃ）とで構成される。

【０１６５】１６０２ａはこの識別子を持つ要素がタイ
プ１の要素であることを示すＴ１コードである。ここ
は、タイプ２の要素の識別子における属性３（１６０３
ａ）のフィールドの一部に相当するフィールドを使用す
る。また、ここに格納される値は、属性３（１６０３
ａ）の定義域から、属性３（１６０３ａ）では使用され
ないことが予め明らかになっている値とする。

【０１６６】１６０２ｂはこの要素の属性の値を示す属
性識別子である．１６０２ｃは一つのデータベースの中
で、同じ属性識別子（１６０２ｂ）を持つ要素を特定す
るための番号である。

【０１６７】１６０３はタイプ２の要素の要素識別子で
ある。これは、属性３（１６０３ａ）、属性４（１６０
３ｂ）、及び属性内要素番号（１６０３ｃ）とで構成さ
れる。

【０１６８】１６０３ａはこの要素の属性を示す属性３
である。属性３（１６０３ａ）の示す属性は、そこに格
納されている値を変換することで獲得される。属性３の
値には定義域が予め定められているものとする。１６０
３ｂはこの要素の属性を示す属性４である。属性４（１
６０３ｂ）の示す属性は、そこに格納されている値を変
換することで獲得される。１６０３ｃは一つのデータベ
ースの中で、同じ属性３及び４（１６０３ａ、ｂ）を持
つ要素を特定するための番号である。

【０１６９】属性３（１６０３ａ）及び属性４（１６０
３ｂ）のような属性の数は１つでも、また３つ以上でも
よい。アプリケーションが属性を獲得する際には、それ
らの属性を全て使用してもよいし、一部だけ使用しても
よい。

【０１７０】以上のように、本実施の形態では、要素を
特定する要素識別子（１６０２、１６０３）をその中に
格納すべき属性に応じて２種類に分け、それらを属性の
要素識別子に格納される属性識別子の一部の値で判別可
能とし、その結果に応じて属性識別子（１６０２ｂ、１
６０３ａ、１６０３ｂ）を獲得、その値を変換するかあ
るいは属性対応表（１６０１）を参照するかをすること
によって、属性の値を獲得可能とすることにより、要素
を要素識別子（１６０２、１６０３）で表現した際に元
の要素を参照せずに属性の値を獲得することができ、さ
らに属性識別子の格納方法を記述する領域を属性識別子
と共用でき、その実用的効果は大きい。

【０１７１】本実施の形態において、データベースを地
図データベースとし、要素を道路リンクとし、属性対応
表（１６０１）を道路対応表とし、要素識別子（１６０
２、１６０３）を道路リンクの識別子とし、属性識別子
（１６０１ａ、１６０２ｂ）を道路番号とし、属性１
（１６０１ｂ）を道路通称名とし、属性３（１６０３
ａ）を都道府県コードとし、属性４（１６０３ｂ）を路
線番号とし、属性内要素番号（１６０２ｃ、１６０３
ｃ）を同一の道路内でユニークな番号とすると、実施の
形態１３にて使用されたデータベースとなる。

【０１７２】（実施の形態２５）図１７は、請求項２５
に記載したデータベースの実施の例の、属性対応表及び
要素識別子である。データベース、要素、及び要素識別
子の関係は、実施の形態２０に準ずる。

【０１７３】データベースに格納されている要素は、要
素識別子で属性の値を表現できないものと、表現できる
ものとの２種類に分けられる。前者をタイプ１、後者を
タイプ２とする。

【０１７４】タイプ１の要素では、属性を獲得するた
め、要素識別子に属性識別子を格納する。タイプ１の要
素に関しては、属性識別子と属性との対応づけは、属性
対応表（１７０１）で行なわれる。また、本実施の形態
では属性識別子を複数の番号の組合せで表現するものと
するが、これは単数であってもよい。

【０１７５】タイプ２の要素では、属性を獲得するた
め、要素識別子に属性の値を格納する。

【０１７６】１７０１は属性対応表である．属性対応表
（１７０１）には、データベースに格納されている要素
のうち、タイプ１の要素の属性識別子の組に関して、そ
の組に対応する属性の値との組が格納される。

【０１７７】１７０１ａ、１７０１ｂはそれぞれ属性対
応表（１７０１）に格納される属性識別子１及び属性識
別子２である。属性対応表を参照しないタイプ２の要素
の属性識別子の組は属性対応表（１７０１）に格納する
必要はない。データベースに格納されている要素の持つ
属性識別子の組以外の値の組が格納されていてもよい。
一組の属性識別子を複数格納してはいけない。１７０１
ｃは要素の属性である属性１の値である。これに関して
は、実施の形態２３における属性１（１５０１ｂ）ある
いは属性２（１５０１ｃ）に準ずる。

【０１７８】１７０２はタイプ１の要素の要素識別子で
ある。要素識別子（１７０２）は、タイプ１であること
を示すＴ１コード（１７０２ａ）、属性識別子１（１７
０２ｂ）、属性識別子２（１７０２ｃ）、及び属性内要
素番号（１７０２ｄ）とで構成される。

【０１７９】１７０２ａはこの識別子を持つ要素がタイ
プ１、即ち属性を識別子から獲得する際に属性対応表を
使用する要素であることを示すコードのＴ１コードであ
る。ここは、タイプ２の要素識別子における属性２のフ
ィールドの一部に相当するフィールドを使用する。ま
た、ここに格納される値は、タイプ２の属性２の定義域
から、属性２では使用されないことが予め明らかになっ
ている値とする。

【０１８０】１７０２ｂはこの要素の属性を示す属性識
別子１である。ここは、ｔｙｐｅ２の要素識別子におけ
る属性２に相当するフィールドのうち、タイプ１である
ことを示すコード（１７０２ａ）に使用された残りのフ
ィールドとする、また、属性識別子１（１７０２ｂ）の
示す属性は、そこに格納されている値を変換することで
獲得可能であってもよいし、そうでなくてもよい。

【０１８１】１７０２ｃはこの要素の属性を示す属性識
別子２である。属性識別子２（１７０２ｃ）の示す属性
は、そこに格納されている値を変換することで獲得可能
であってもよいし、そうでなくてもよい。

【０１８２】属性識別子１（１７０２ｂ）と属性識別子
２（１７０２ｃ）とを組み合わせることで、属性識別子
となる。これと同じ値を属性対応表（１７０１）の属性
識別子１（１７０１ａ）と属性識別子２（１７０１ｂ）
とから探し、対応する属性１（１７０１ｃ）を得ること
で、この要素の属性を獲得する。

【０１８３】１７０２ｄは一つのデータベースの中で、
同じ属性識別子（１７０２ｂ及び１７０２ｃ）を持つ要
素を特定するための番号である。

【０１８４】１７０３はタイプ２の要素の要素識別子で
ある。要素の識別子（１７０３）は、属性２（１７０３
ａ）、属性３（１７０３ｂ）、及び属性内要素番号（１
７０３ｃ）とで構成される。

【０１８５】１７０３ａはこの要素の属性を示す属性２
である。属性２（１７０３ａ）の示す属性は、そこに格
納されている値を変換することで獲得される。属性２の
値には定義域が予め定められているものとする。

【０１８６】１７０３ｂはこの要素の属性を示す属性３
である。属性３（１７０３ｂ）の示す属性は、そこに格
納されている値を変換することで獲得される。

【０１８７】１７０３ｃは一つのデータベースの中で、
同じ属性３及び４（１７０３ａ、ｂ）を持つ要素を特定
するための番号である。

【０１８８】属性２（１７０３ａ）及び属性３（１７０
３ｂ）のような属性の数は１つでも、また３つ以上でも
よい。アプリケーションが属性を獲得する際には、それ
らの属性を全て使用してもよいし、一部だけ使用しても
よい。

【０１８９】以上のように、本実施の形態では、要素を
特定する要素識別子（１７０２、１７０３）をその中に
格納すべき属性に応じて２種類に分け、それらを属性の
要素識別子に格納される要素識別子の一部で判別可能と
し、またその判別に使用する部分を含む領域が両者の種
類でそれぞれ属性識別子として読みとることができるよ
うになっており、その結果に応じてその際に読み込んだ
所を利用して属性識別子（１７０２ｂ、１７０３ａ）を
獲得、その値を変換するかあるいは属性対応表（１７０
１）を参照するかをすることによって、属性の値を獲得
可能とすることにより、要素を要素識別子（１７０２、
１７０３）で表現した際に元の要素を参照せずに属性の
値を獲得することができ、さらに属性識別子の格納方法
を記述する領域を属性識別子と共用でき、またその判断
を行なう際に読み込んだ領域に記述される属性に関して
はその属性の値を獲得する際に読み込み直す必要をなく
することができ、その実用的効果は大きい。

【０１９０】本実施の形態において、データベースを地
図データベースとし、要素を道路リンクとし、属性対応
表（１７０１）を道路対応表とし、要素識別子（１７０
２、１７０３）を道路リンクの識別子とし、属性識別子
１（１７０１ａ、１７０２ｂ）を道路種別とし、属性識
別子２（１７０１ｂ、１７０２ｃ）を道路番号とし、属
性１（１７０１ｃ）を道路通称名とし、属性２（１７０
３ａ）を都道府県コードとし、属性３（１７０３ｂ）を
路線番号とし、属性内要素番号（１７０２ｄ及び１７０
３ｃ）を道路内でユニークな番号とすると、実施の形態
１６にて使用されたデータベースとなる。

【０１９１】

【発明の効果】以上のように、第１の発明では、誘導す
る経路を獲得し、経路を構成する道路リンクの識別子の
列を出力する経路算出手段と、当該経路誘導装置を搭載
する移動体が存在する位置を検出し、その位置に該当す
る道路リンクの識別子を出力する現在位置検出手段と、
道路リンクの識別子から当該道路リンクの属する道路の
道路名称を獲得し出力する道路名称獲得手段と、前記現
在位置検出手段の求めた現在位置と、前記経路算出手段
の求めた経路とを入力され、前記経路を構成する道路リ
ンクのうちで誘導情報作成の為に道路名称を獲得するも
のを前記現在位置をもとに選別し、前記道路名称獲得手
段に前記道路リンクの識別子を与え道路名称を獲得し、
前記現在位置、前記経路、及び前記道路名称から当該経
路誘導装置を搭載する移動体を誘導する誘導情報を作成
する誘導制御手段と、前記誘導制御手段の作成した誘導
情報を表示する表示手段と、を備え、経路を構成する道
路リンクの各々の識別子から得た道路名称を、誘導のた
めの情報として表示できるようにするものである。

【０１９２】これによって、道路リンクの識別子から獲
得した道路名称によって誘導情報を生成することが可能
となり、新たに地図データベースからの読み出しを行な
うことなく、誘導情報を表示することができるという有
利な効果が得られる。

【０１９３】また第２に、経路誘導装置で、道路名称獲
得手段が道路リンクの識別子から道路名称を獲得する際
に、道路リンクの識別子を変換して道路名称を生成する
ようにすることで、道路の識別子と道路名称との関係を
記述したデータベースを参照することなく、道路リンク
の属する道路の道路名称を求めることができるようにす
るものである。

【０１９４】これによって、道路名称獲得手段が道路リ
ンクの識別子から道路名称を獲得する際に、他のデータ
ベースの読み出しが不要になるという有利な効果が得ら
れる。

【０１９５】また第３に、経路誘導装置で、道路の識別
子と道路属性との対応を格納した道路対応表記憶手段を
備え、道路名称獲得手段が、道路リンクの識別子から道
路の識別子を得て、それをもとに道路対応表記憶手段に
格納された道路対応表を参照することで、道路リンクの
識別子から道路属性を求めそれを基に道路名称を作成す
ることができるようにするものである。

【０１９６】これによって、道路名称獲得手段が道路リ
ンクの識別子から道路名称を獲得する際に、道路固有の
文字列である道路通称名のような、道路リンクの識別子
に直接記述することが難しい情報も利用可能となるとい
う有利な効果が得られる。

【０１９７】また第４に、経路誘導装置で、道路名称獲
得手段が、当該識別子から道路名称を獲得する際に、道
路対応表を参照するかどうかを道路リンクの識別子の一
部で決定し、それに基づいて道路名称を生成できるよう
にするものである。

【０１９８】これによって、道路名称獲得手段が道路リ
ンクの識別子から道路名称を獲得する際に、道路リンク
の識別子から得られる情報だけで可能な場合と、データ
ベースを参照する必要がある場合と、両者に対処するこ
とができるという有利な効果が得られる。

【０１９９】また第５に、経路誘導装置で、道路名称獲
得手段が、道路対応表を参照するかどうかを決定する際
に使用した道路リンクの識別子の一部を属性として使用
可能とするものである。

【０２００】これによって、道路名称獲得手段が道路リ
ンクの識別子から道路の名称を獲得する方法を決定する
ための値を道路名称の獲得にも使用でき、属性を示すデ
ータと属性の格納方法を示すデータとが共有できて、デ
ータサイズを節約できるという有利な効果が得られる。

【０２０１】また第６に、経路誘導装置で、道路名称獲
得手段が道路対応表を参照するかどうかを決定する際に
読み込む道路リンクの識別子のフィールドが、二種類以
上の属性を表現し、かつそれらの属性を区別する方法を
も同時に表現するのに最小のビット数のフィールドとな
っているようにするものである。

【０２０２】これによって、道路名称獲得手段が道路リ
ンクの識別子から道路を判断する際に、道路名称獲得方
法の判別時に読み出したデータから属性を取り出せ、地
図データベースから読み出したデータを利用する効率を
上げることができるという有利な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１〜６におけるブロック図

【図２】本発明の実施の形態１〜１８における出力手段
の出力方法の例図

【図３】道路ネットワークと道路、道路リンクの関係を
説明する図

【図４】本発明の実施の形態１〜１９における地図デー
タベースの例図

【図５】本発明の実施の形態１〜１８におけるフローチ
ャート

【図６】本発明の実施の形態４〜６における道路リンク
の識別子の例図

【図７】本発明の実施の形態７〜１８におけるブロック
図

【図８】本発明の実施の形態７〜９における道路リンク
の識別子と、道路対応表記憶手段に格納される道路対応
表の例図

【図９】本発明の実施の形態１０〜１２における道路リ
ンクの識別子と、道路対応表記憶手段に格納される道路
対応表の例図

【図１０】本発明の実施の形態１３〜１５における道路
リンクの識別子と、道路対応表記憶手段に格納される道
路対応表の例図

【図１１】本発明の実施の形態１６〜１８における道路
リンクの識別子と、道路対応表記憶手段に格納される道
路対応表の例図

【図１２】本発明の実施の形態２０におけるデータベー
スの例図

【図１３】本発明の実施の形態２１における要素の識別
子の例図

【図１４】本発明の実施の形態２２における属性対応表
及び要素の識別子の例図

【図１５】本発明の実施の形態２３における属性対応表
及び要素の識別子の例図

【図１６】本発明の実施の形態２４における属性対応表
及び要素の識別子の例図

【図１７】本発明の実施の形態２５における属性対応表
及び要素の識別子の例図

【図１８】従来技術における、道路誘導装置のブロック
図

【符号の説明】

１０１ 経路算出手段 １０２ 現在位置検出手段 １０３ 道路名称獲得手段 １０４ 誘導制御手段 １０５ 表示手段 １０６ 地図記憶手段 ４０１ 地図データベース ４０２ 道路リンクのデータ ４０２ａ 道路リンクの識別子 ４０３ 道路リンクの識別子 ４０３ａ 道路の識別子 ４０３ｂ 同一の道路内でユニークな番号 ５０１ 誘導する経路を算出 ５０２ 移動体の現在位置を検出 ５０３ 経路の道路リンクの識別子から属する道路
の道路名称を獲得 ５０４ 誘導情報を作成 ５０５ 誘導情報を表示 ６０１ 道路リンクの識別子 ６０１ａ 道路の識別子 ６０１ｂ 同一の道路内でユニークな番号 ６０１ｃ 道路種別 ６０１ｄ 道路番号 ７０１ 道路対応表記憶手段 ８０１ 道路対応表 ８０１ａ 道路番号 ８０１ｂ 道路通称名 ８０１ｃ 道路種別 ８０２ 道路リンクの識別子 ８０２ａ 道路番号 ８０２ｂ 同一の道路内でユニークな番号 ９０１ 道路対応表 ９０１ａ 道路番号 ９０１ｂ 道路通称名 ９０１ｃ 道路種別 ９０２ 道路リンクの識別子（道路対応表を使用す
る場合） ９０２ａ 読みとり方法を指定するビット ９０２ｂ 道路番号 ９０２ｃ 同一の道路内でユニークな番号 ９０３ 道路リンクの識別子（道路対応表を使用し
ない場合） ９０３ａ 読みとり方法を指定するビット ９０３ｂ 道路番号 ９０３ｃ 同一の道路内でユニークな番号 １００１ 道路対応表 １００１ａ 道路番号 １００１ｂ 道路通称名 １００１ｃ 道路種別 １００２ 道路リンクの識別子（県道以外） １００２ａ 県道以外を示すコード １００２ｂ 道路番号 １００２ｃ 同一の道路内でユニークな番号 １００３ 道路リンクの識別子（県道） １００３ａ 都道府県コード １００３ｂ 路線番号 １００３ｃ 同一の道路内でユニークな番号 １１０１ 道路対応表 １１０１ａ 道路種別 １１０１ｂ 道路番号 １１０１ｃ 道路通称名 １１０２ 道路リンクの識別子（県道以外） １１０２ａ 県道以外を示すコード １１０２ｂ 道路種別 １１０２ｃ 道路番号 １１０２ｄ 同一の道路内でユニークな番号 １１０３ 道路リンクの識別子（県道） １１０３ａ 都道府県コード １１０３ｂ 路線番号 １１０３ｃ 同一の道路内でユニークな番号 １２０１ データベース １２０２ 要素のデータ １２０３ 要素識別子 １２０３ａ 属性識別子 １２０３ｂ 属性内要素番号 １３０１ 要素識別子 １３０１ａ 属性識別子 １３０１ｂ 属性内要素番号 １３０１ｃ 属性１ １３０１ｄ 属性２ １４０１ 属性対応表 １４０１ａ 属性識別子 １４０１ｂ 属性１ １４０１ｃ 属性２ １４０２ 要素識別子 １４０２ａ 属性識別子 １４０２ｂ 属性内要素番号 １５０１ 属性対応表 １５０１ａ 属性識別子 １５０１ｂ 属性１ １５０１ｃ 属性２ １５０２ 要素識別子（タイプ１） １５０２ａ 読みとり方法指定ビット １５０２ｂ 属性識別子 １５０２ｃ 属性内要素番号 １５０３ 要素識別子（タイプ２） １５０３ａ 読みとり方法指定ビット １５０３ｂ 属性識別子 １５０３ｃ 属性内要素番号 １６０１ 属性対応表 １６０１ａ 属性識別子 １６０１ｂ 属性１ １６０１ｃ 属性２ １６０２ 要素識別子（タイプ１） １６０２ａ Ｔ１コード １６０２ｂ 属性識別子 １６０２ｃ 属性内要素番号 １６０３ 要素識別子（タイプ２） １６０３ａ 属性３ １６０３ｂ 属性４ １６０３ｃ 属性内要素番号 １７０１ 属性対応表 １７０１ａ 属性識別子１ １７０１ｂ 属性識別子２ １７０１ｃ 属性１ １７０２ 要素識別子（タイプ１） １７０２ａ Ｔ１コード １７０２ｂ 属性識別子１ １７０２ｃ 属性識別子２ １７０２ｄ 属性内要素番号 １７０３ 要素識別子（タイプ２） １７０３ａ 属性２ １７０３ｂ 属性３ １７０３ｃ 属性内要素番号

Claims (25)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】誘導する経路を獲得し、その経路を構成す
   る道路リンクの識別子の列を出力する経路算出手段と、
   当該経路誘導装置を搭載する移動体が存在する位置を検
   出し、その位置に該当する道路リンクの識別子を出力す
   る現在位置検出手段と、道路リンクの識別子から当該道
   路リンクの属する道路の道路名称を獲得し出力する道路
   名称獲得手段と、前記現在位置検出手段の求めた現在位
   置と、前記経路算出手段の求めた経路とを入力され、前
   記経路を構成する道路リンクのうちで誘導情報作成の為
   に道路名称を獲得するものを前記現在位置をもとに選別
   し、前記道路名称獲得手段に前記道路リンクの識別子を
   与え道路名称を獲得し、前記現在位置、前記経路、及び
   前記道路名称から当該経路誘導装置を搭載する移動体を
   誘導する誘導情報を作成する誘導制御手段と、前記誘導
   制御手段の作成した誘導情報を表示する表示手段と、を
   備えたことを特徴とする、経路誘導装置。
2. 【請求項２】誘導する経路を獲得し、その経路を構成す
   る道路リンクの識別子の列を出力する第１のステップ
   と、当該経路誘導方法を実装した装置を搭載する移動体
   が存在する位置を検出し、その位置に該当する道路リン
   クの識別子を出力する第２のステップと、第１のステッ
   プで求めた経路と、第２のステップで求めた現在位置と
   の比較で、経路を構成する道路リンクの識別子のうち、
   誘導情報作成のために道路名称を獲得する必要があるも
   のを選択する第３のステップと、第３のステップが選択
   した道路リンクの識別子から当該道路リンクの属する道
   路の道路名称を獲得し出力する第４のステップと、第１
   のステップで求めた経路と、第２のステップで求めた現
   在位置と、第４のステップで求めた道路名称とから当該
   経路誘導方法を実装した装置を搭載する移動体を誘導す
   る誘導情報を作成する第５のステップと、第４のステッ
   プで作成した誘導情報を表示する第６のステップと、に
   よって実現される経路誘導方法。
3. 【請求項３】誘導する経路を獲得し、その経路を構成す
   る道路リンクの識別子の列を出力する第１のステップ
   と、当該経路誘導方法を実装した装置を搭載する移動体
   が存在する位置を検出し、その位置に該当する道路リン
   クの識別子を出力する第２のステップと、第１のステッ
   プで求めた経路と、第２のステップで求めた現在位置と
   の比較で、経路を構成する道路リンクの識別子のうち、
   誘導情報作成のために道路名称を獲得する必要があるも
   のを選択する第３のステップと、第３のステップが選択
   した道路リンクの識別子から当該道路リンクの属する道
   路の道路名称を獲得し出力する第４のステップと、第１
   のステップで求めた経路と、第２のステップで求めた現
   在位置と、第４のステップで求めた道路名称とから当該
   経路誘導方法を実装した装置を搭載する移動体を誘導す
   る誘導情報を作成する第５のステップと、第４のステッ
   プで作成した誘導情報を表示する第６のステップと、に
   よって実現される経路誘導のプログラムを、電子計算機
   で読み取り可能な形式で記録した経路誘導プログラム記
   憶媒体。
4. 【請求項４】道路名称獲得手段が、道路リンクの識別子
   から道路名称を獲得する際に、道路リンクの識別子を変
   換して道路名称を生成することを特徴とする、請求項１
   記載の経路誘導装置。
5. 【請求項５】第４のステップで、道路リンクの識別子か
   ら道路名称を獲得する際に、道路リンクの識別子を変換
   して道路名称を生成することを特徴とする、請求項２記
   載の経路誘導方法。
6. 【請求項６】請求項５の経路誘導のプログラムを、電子
   計算機で読み取り可能な形式で記録した経路誘導プログ
   ラム記憶媒体。
7. 【請求項７】道路の識別子と道路属性との対応を格納し
   た道路対応表記憶手段を備え、 道路名称獲得手段が、道路リンクの識別子から道路の識
   別子を得て、それをもとに道路対応表記憶手段に格納さ
   れた道路対応表を参照することで、道路リンクの識別子
   から道路属性を求めそれを基に道路名称を作成すること
   ができることを特徴とする、請求項１記載の経路誘導装
   置。
8. 【請求項８】第４のステップで、道路リンクの識別子か
   ら道路の識別子を得て、それをもとに道路対応表を参照
   することで、道路リンクの識別子から道路属性を求めそ
   れを基に道路名称を作成することができることを特徴と
   する、請求項２記載の経路誘導方法。
9. 【請求項９】請求項８の経路誘導のプログラムを、電子
   計算機で読み取り可能な形式で記録した経路誘導プログ
   ラム記憶媒体。
10. 【請求項１０】道路名称獲得手段が、道路リンクの識別
    子から道路名称を獲得する際に、道路対応表を参照する
    かどうかを当該識別子の一部で決定し、それに基づいて
    道路名称を生成することを特徴とする、請求項７記載の
    経路誘導装置。
11. 【請求項１１】第４のステップで、道路リンクの識別子
    から道路名称を獲得する際に、道路対応表を参照するか
    どうかを当該識別子の一部で決定し、それに基づいて道
    路名称を生成することを特徴とする、請求項８記載の経
    路誘導方法。
12. 【請求項１２】請求項１１の経路誘導のプログラムを、
    電子計算機で読み取り可能な形式で記録した経路誘導プ
    ログラム記憶媒体。
13. 【請求項１３】道路名称獲得手段が、道路対応表を参照
    するかどうかを決定する際に使用した道路リンクの識別
    子の一部を道路名称の獲得にも使用することを特徴とす
    る、請求項１０記載の経路誘導装置。
14. 【請求項１４】第４のステップで、道路対応表を参照す
    るかどうかを決定する際に使用した道路リンクの識別子
    の一部を道路名称の獲得にも使用することを特徴とす
    る、請求項１１記載の経路誘導方法。
15. 【請求項１５】請求項１４の経路誘導のプログラムを、
    電子計算機で読み取り可能な形式で記録した経路誘導プ
    ログラム記憶媒体。
16. 【請求項１６】道路名称獲得手段が、道路対応表を参照
    するかどうかを決定する際に読み込む道路リンクの識別
    子のフィールドが、二種類以上の属性を表現し、かつそ
    れらの属性を区別する方法をも同時に表現するのに最小
    のビット数のフィールドとなっていることを特徴とす
    る、請求項１３記載の経路誘導装置。
17. 【請求項１７】第４のステップで、道路対応表を参照す
    るかどうかを決定する際に読み込む道路リンクの識別子
    のフィールドが、二種類以上の属性を表現し、かつそれ
    らの属性を区別する方法をも同時に表現するのに最小の
    ビット数のフィールドとなっていることを特徴とする、
    請求項１４記載の経路誘導方法。
18. 【請求項１８】請求項１７の経路誘導のプログラムを、
    電子計算機で読み取り可能な形式で記録した経路誘導プ
    ログラム記憶媒体。
19. 【請求項１９】各々に識別子がふられ、かつその識別子
    に一定の処理を行なうことで当該道路リンクの属する道
    路の属性を獲得可能とした、道路リンクを備えた地図デ
    ータベースを、電子計算機で読みとり可能な形式で記録
    した、地図データベース記憶媒体。
20. 【請求項２０】格納する要素のおのおのに識別子がふら
    れ、かつその識別子に一定の処理を行なうことで当該要
    素に関する属性を獲得可能としたことを特徴とする、デ
    ータベースを、電子計算機で読みとり可能な形式で記録
    した、データベース記憶媒体。
21. 【請求項２１】要素の識別子から当該要素に関する属性
    を獲得する際に行なう一定の処理が、識別子の変換であ
    ることを特徴とする、請求項２０記載のデータベース記
    録媒体。
22. 【請求項２２】属性の識別子と属性との対応表である属
    性対応表を有し、要素の識別子から当該要素に関する属
    性を獲得する際に行なう一定の処理が、要素の識別子か
    ら属性の識別子を獲得し、それを基に属性対応表を参照
    することで属性を獲得するものであることを特徴とす
    る、請求項２０記載のデータベース記録媒体。
23. 【請求項２３】要素の識別子から当該要素に関する属性
    を獲得する際に行なう一定の処理が、まず属性対応表を
    参照するかどうかを示す値を要素の識別子から獲得し、
    それに基づいて属性を獲得するものであることを特徴と
    する、請求項２２記載のデータベース記録媒体。
24. 【請求項２４】要素の識別子から当該要素に関する属性
    を獲得する際に行なう一定の処理で、属性対応表を参照
    するかどうかを示す要素の識別子中のフィールドを、属
    性の獲得にも使用可能としたことを特徴とする、請求項
    ２３記載のデータベース記録媒体。
25. 【請求項２５】要素の識別子から当該要素に関する属性
    を獲得する際に行なう一定の処理で、属性対応表を参照
    するかどうかを決定する際に要素の識別子から獲得する
    フィールドが、二種類以上の属性を表現し、かつそれら
    の属性を区別する方法をも同時に表現するのに最小のビ
    ット数のフィールドにできることを特徴とする、請求項
    ２４記載のデータベース記録媒体。