JPH11350123A - 薄膜製造装置および液晶表示基板の製造方法 - Google Patents

薄膜製造装置および液晶表示基板の製造方法

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JPH11350123A
JPH11350123A JP15696598A JP15696598A JPH11350123A JP H11350123 A JPH11350123 A JP H11350123A JP 15696598 A JP15696598 A JP 15696598A JP 15696598 A JP15696598 A JP 15696598A JP H11350123 A JPH11350123 A JP H11350123A
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target
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Kazuhiro Ohara
和博 大原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ターゲットの使用効率を向上させること。 【解決手段】 ターゲットをバッキングプレートとに固
定してなるターゲットアセンブリのターゲット表面に発
生させたプラズマによって、前記ターゲット表面をスパ
ッタし、前記ターゲットに対向して配置される絶縁基板
の対向面に薄膜を形成する薄膜製造装置において、前記
ターゲットアセンブリを複数に分割し、該分割されたタ
ーゲットの表面上のプラズマ発生位置を順次移動させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜製造装置およ
び薄膜の製造方法に関し、特に、液晶表示基板面に薄膜
を成膜するスパッタリング装置に適用して有効な技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネル(液晶表示基板)の製造
に使用されるDCマグネトロンスパッタリング方式の薄
膜製造装置では、大きさが1mm四方にも及ぶガラス基
板面に薄膜を形成する必要があった。このために、成膜
室(真空容器、チャンバ)の一方の側にターゲットを配
置し、他方の側にガラス基板を対向して配置すると共
に、ターゲットを配置した側の成膜室の外側に磁石を配
置し、この磁石をターゲットと平行に揺動(往復移動)
させることによって、マグネトロン放電によるプラズマ
の発生位置をターゲット表面で順次揺動させてガラス基
板上に均一な薄膜を生成していた。
【0003】ターゲットはバッキングプレートと称され
る平板表面にインジューム合金でボンディング(接着、
固定)された一体構造をなし、成膜室の壁の一部を構成
する背面プレートにボルト等で固定されていた。バッキ
ングプレートは、たとえば、熱伝導性が高い銅からなる
平板であり、その内部には水路が設けられ、この水路内
に水を循環させることによって、スパッタ時に高温とな
るターゲットを冷却していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。従来
のDCマグネトロンスパッタリング方式の薄膜製造装置
では、永久磁石をターゲットと平行に往復移動させるた
めに、反転位置となるターゲットの両端部とそれ以外の
中間部分とでは永久磁石が留まる時間に差が生じ、その
結果、ターゲットのエロージョン速度にも差が生じてい
た。一般的に、永久磁石の反転部位となるターゲットの
両端部分ではエロージョンの進行が速く、他の部分では
進行が遅くなっていた。このために、両端部分のエロー
ジョン深さによって、ターゲット全体の寿命が決まって
いた。たとえば、従来の薄膜製造装置では、全ターゲッ
ト重量の15〜20パーセント程度しか使用されていな
い場合であっても、両端部分のエロージョン深さが所定
の深さ(均一なスパッタができる深さ)に達してしまう
ので、交換の必要が生じていた。
【0005】この問題を解決する方法として、エロージ
ョンの進行速度が速い両端部分の厚さのみを他の部分の
厚さよりも厚くターゲットを形成することによって、タ
ーゲット全体の寿命を延ばすという方法があった。
【0006】しかしながら、ターゲット両端部分の板厚
のみを厚くした場合、ターゲットとバッキングプレート
接合面との形状が複雑になってしまい、加工コストが増
大してしまうという問題があった。また、強度的な問題
からバッキングプレートの厚さも厚くする必要が生じる
ことから、ターゲットユニット(ターゲットアセンブ
リ)の重量が増加し、その交換に要する労力および時間
が増加してしまい、生産効率が低下してしまうという問
題があった。
【0007】また、近年における液晶表示装置の大型化
と製造コストの低減とから、基板となるガラス基板の大
きさが大型化しており、これに伴って、ターゲット面積
もさらに大型化する必要が生じて、ターゲットユニット
重量の増加を少しでも緩やかにしつつ、ターゲット寿命
の長期化が切望されている。
【0008】本発明の目的は、ターゲットの使用効率を
向上させることが可能な技術を提供することにある。本
発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明
細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろ
う。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。 (1)ターゲットをバッキングプレートとに固定してな
るターゲットアセンブリのターゲット表面に発生させた
プラズマによって、前記ターゲット表面をスパッタし、
前記ターゲットに対向して配置される絶縁基板の対向面
に薄膜を形成する薄膜製造装置において、前記ターゲッ
トアセンブリを複数に分割し、該分割されたターゲット
の表面上のプラズマ発生位置を順次移動させる。
【0010】(2)前述した(1)に記載の薄膜製造装
置において、前記ターゲットアセンブリを3分割以上と
した。
【0011】(3)前述した(1)もしくは(2)に記
載の薄膜製造装置において、前記スパッタ時のターゲッ
トの間隔が、0.5mm以下である。
【0012】(4)前述した(1)乃至(3)の内の何
れかに記載の薄膜製造装置において、前記ターゲットア
センブリと前記絶縁基板とを真空中に配置した。
【0013】(5)ターゲットをバッキングプレートに
固定してなるターゲットアセンブリのターゲット表面に
発生させたプラズマの位置を揺動し、前記ターゲットを
スパッタし、前記ターゲットに対向配置された絶縁基板
にスパッタされた粒子を堆積させる液晶表示基板の製造
方法において、前記ターゲットアセンブリを複数に分割
し、該分割されたターゲットの表面上のプラズマ発生位
置を順次移動させる。
【0014】前述した(1)〜(5)の手段によれば、
たとえば、ターゲットアセンブリに対向配置される絶縁
基板表面にスパッタリングによって薄膜を形成する際
に、ターゲットアセンブリのバッキングプレート側に配
置された磁石を揺動させて、ターゲットの表面に発生さ
せたプラズマを揺動させるマグネトロンスパッタリング
方式の薄膜製造装置で最もエロージョンが進行する磁石
の折り返し点付近と、通過点部分となる中心部付近とを
分割することによって、それぞれ個別に交換可能となる
すなわちエロージョンの進行が速い部分のターゲットア
センブリのみを交換することができるので、ターゲット
の使用効率を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図に
おいて、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0016】《装置の全体構成》図1は本発明の一実施
の形態の薄膜製造装置の概略構成を説明するための図で
あり、特に、スパッタリング成膜室の概略構成を示す図
である。なお、本実施の形態の薄膜製造装置は、DCマ
グネトロンスパッタリング方式の薄膜製造装置である。
【0017】図1において、101は磁石、102は真
空容器(チャンバ)、103は電極、104はマスク治
具、105はサセプタ、106は絶縁基板、107はタ
ーゲット、108はバッキングプレート、109はプラ
ズマ、110は直流電源、111は真空排気口、112
はガス供給口を示す。ただし、X,Y,Zは、それぞれ
X軸、Y軸、Z軸を示す。なお、ターゲット107とバ
ッキングプレート108とからなるターゲットアセンブ
リの真空容器102への取り付け機構については後述す
る。
【0018】磁石101は、図5に示すように、Y軸方
向に延在するN極をS極で囲むように形成されており、
特に、N極のY軸方向の長さは、ターゲットアセンブリ
113のY軸方向の長さよりも短く構成される。これ
は、ターゲット107のエロジョン領域をターゲットサ
イズよりも小さくなるように構成することによって、真
空容器102内(成膜室)の他の部材をスパッタリング
しないようにするためである。磁石101は、長手方向
がY軸方向となり、かつ、XY平面と平行に真空容器1
02の外側に配置され、矢印で示すX軸方向に揺動され
る。なお、この揺動機構については、従来の薄膜製造装
置と同様となるので、その詳細な説明については省略す
る。
【0019】磁石101の揺動に伴って、マグネトロン
放電によるプラズマ109の発生位置はターゲット10
7の表面側すなわち絶縁基板106に対向する面側で順
次揺動され、ターゲット107の表面をスパッタし、絶
縁基板106の表面すなわちターゲットと対向する側の
面に薄膜を形成する。このときのプラズマ109の発生
は、直流電源110の一方の側が接続されるターゲット
アセンブリ113と、直流電源110の他方の側が接続
される電極103との電界による。
【0020】ターゲットアセンブリ113は、真空容器
102内の磁石101が配置される内部の側面に設けら
れた図示しない背面プレートに固定されている。このタ
ーゲットアセンブリ113と対向する位置には、温度制
御可能なサセプタ105が設けられており、該サセプタ
105の表面側すなわちターゲットアセンブリと対向す
る側に絶縁基板106が保持される。この絶縁基板10
6の表面側には、絶縁基板106の外周部を覆い、成膜
室内壁すなわち真空容器102の内壁への膜の付き周り
を防止するマスク治具104が配置されている。
【0021】サセプタ105を設けた側には、真空排気
口111が設けられており、該真空排気口111には、
図示しない周知の真空排気システムが接続されており、
該真空排気システムによって、真空容器102内のガス
を排気すると共に、所定の圧力に調圧させる。このサセ
プタ105を設けた側には、ガス供給口112も配置さ
れており、たとえば、周知のアルゴンガス(Ar単独あ
るいはAr+O2等)を供給する。
【0022】したがって、本実施の形態では、プラズマ
109の発生中において、アルゴンイオンが陰極である
ターゲット107に衝突し、そこからスパッタされた粒
子がターゲット107に対向配置される絶縁基板106
の表面上に堆積して成膜される。このとき、磁石101
の発生する磁界によって、発生されたプラズマ109は
ターゲット107の近傍に閉じ込められ、その電子は、
サイクロイド曲線を描きながらドリフト運動をすること
となるので、電子とガス分子との電離衝突確率が増大
し、薄膜の堆積速度を大きくすることができる。このと
き、プラズマ109はターゲット107の近傍に閉じ込
められることとなるので、プラズマ109による絶縁基
板106への影響を小さく抑えることができる。
【0023】《ターゲットアセンブリの概略構成》図2
はターゲットアセンブリの概略構成を説明するための正
面図であり、図3はAA部の断面図である。
【0024】図2に示すように、本実施の形態の薄膜製
造装置では、ターゲットアセンブリ113は、Y軸方向
すなわち磁石の揺動方向と垂直をなす方向に3分割され
ており、それぞれのターゲットアセンブリ113a,1
13b,113cが独立して、真空容器102の壁面に
設けられた背面プレート203に固定されている。した
がって、本実施の形態では、図4のターゲット位置とエ
ロージョン深さとの関係を示す図から明らかなように、
ターゲット107のエロージョン深さが深いすなわちエ
ロージョンの進行速度が速く短寿命となるターゲットア
センブリ113a,113cのみを交換することによっ
て、特に、エロージョン進行速度が遅い中心部分のター
ゲットアセンブリ113bの交換頻度を低減することが
できる。ただし、ターゲット107とバッキングプレー
ト108との接着は、従来のターゲットアセンブリと同
様に、インジュームあるいはインジューム合金である。
【0025】図2から明らかなように、本実施の形態の
ターゲットアセンブリは、各ターゲットアセンブリを独
立して背面プレートから交換可能とするために、それぞ
れのバッキングプレート108に背面プレートへの取り
付け用のネジ穴202が周辺部に設けられている。ま
た、図3に示すように、背面プレートには各ターゲット
アセンブリ113a,113b,113cに対応した凹
部301a,301b,301c(以下、「真空室」と
記す)が設けられている。
【0026】真空容器102の内部を真空状態にしたと
きに、背面プレートに設けた真空室301a,301
b,301cの空気を抜くための孔として、各バッキン
グプレート108の周辺部には排気孔201が設けられ
ている。このとき、第1の真空室の排気を行うのは第1
の排気孔201aであり、第2の真空室の排気を行うの
は第2の排気孔201bであり、第3の真空室の排気を
行うのは第3の排気孔201cである。
【0027】また、このときの隣接するバッキングプレ
ート108へのターゲット107の取り付け位置は、成
膜時のバッキングプレート温度とターゲット温度、並び
に、それぞれの熱膨張率の差を考慮し、成膜時における
隣接するターゲット107の間隔が0.5mm以下とな
るようにターゲット107を接着する。このとき、アル
ミや銅の薄膜を絶縁基板106に形成する場合には、タ
ーゲット107とバッキングプレート108との熱膨張
率は大きく異ならないが、ITO薄膜を形成する場合に
は、ターゲット107をITOで形成しバッキングプレ
ート108を銅等で形成するのが一般的であり、熱膨張
率が大きく異なることとなっている。したがって、本実
施の形態では、ターゲット107とバッキングプレート
108との材質が異なりその熱膨張率が異なる場合に
は、バッキングプレート108の端部とターゲット10
7の端部とを揃えるのではなく、バッキングプレート1
08のX軸方向の長さをターゲット107よりも短く
(または長く)形成して段差を設けておく。これによっ
て、一般的に、高温となる成膜時におけるターゲット1
07の変形や割れ等を防止することができる。このとき
の段差は、成膜持に隣接するターゲット107間の間隔
が0.5mm以下となる間隔とし、その間隔は実験等に
よって最適値を見つけるものとする。これによって、成
膜中に隣接するターゲット107の隙間から不純物とし
てバッキングプレート108等がスパッタリングされる
ことを防止できる。
【0028】また、本実施の形態では、各ターゲット1
07a,107b,107cの大きさが等しくなるよう
に分割したが、これに限定されることはなく、それぞれ
が異なる大きさに分割してもよいことはいうまでもな
い。さらには、各バッキングプレート108a,108
b,108c上でターゲット107のみをさらに分割し
てもよいことはいうまでもない。
【0029】また、図3に示すように、各バッキングプ
レート108の大きさに対応して、バッキングプレート
108の背面の真空室301も分割することによって、
背面プレート203の強度を向上させることができるこ
とはいうまでもない。
【0030】本実施の形態では、ターゲットアセンブリ
の分割数を3としたが、これに限定されることはなく、
図4に示すように、エロージョンの進行速度が大きく異
なる部分をそれぞれ分離させることができるならば、分
割数は3に限定されることはなく、それ以上でもよいこ
とはいうまでもない。この場合には、各ターゲットアセ
ンブリ113の重量を低減させると共に、その強度(変
形に対する強度を含む)を上げることができる。
【0031】さらには、従来の液晶表示基板用薄膜製造
装置では、液晶表示装置の大画面化およびコスト削減の
ための液晶表示基板の多面取り化によって、真空容器1
02のサイズが大型化しており、その強度を保つために
真空容器102の壁厚が厚なる傾向にある。一方、プラ
ズマ109の安定的な放電を維持させるためには、ター
ゲット107表面での磁場強度を所定値以上に保つ必要
がある。このための方策としては、従来よりも強力な磁
石101を用いる第一の方法と、ターゲット107およ
びバッキングプレート108の厚さを薄くする第二の方
法がある。しかしながら、現在の技術においては、均一
な磁場強度分布を有する強力な磁石を作成することが困
難なことから、一般的には、第二の方法あるいは第一と
第二の方法を組み合わせた方法が採用されている。しか
しながら、第二の方法を採用する場合、バッキングプレ
ート108の強度が薄型化と共に減少してしまうという
問題があり、従来の薄膜製造装置では、ターゲットアセ
ンブリの大型化と薄型化に伴って、ターゲットアセンブ
リの強度が低下し、交換作業により多くの時間が必要と
なっている。この点においても、本願発明を適用するこ
とによって、すなわち、各ターゲットアセンブリ113
a,113b,113cを小型化することによって、個
々のターゲットアセンブリ113a,113b,113
cの強度を向上できる(十分な強度を確保できる)の
で、その交換に際しても自由度が大きくなり、交換作業
の効率を向上できる。その結果、液晶ガラス基板の製造
効率を向上することができる。
【0032】《薄膜の製造方法》絶縁基板106として
液晶表示装置を構成するガラス基板にITO膜(Ind
ium Tin Oxide)をスパッタ成膜する場合
について説明する。ただし、この場合には、図1に示す
薄膜製造装置のターゲット107はITOで構成され、
バッキングプレート108は銅で構成される。
【0033】まず、排気孔111に接続される図示しな
い真空排気システムを動作させて、ITOターゲット1
07を装着したスパッタ成膜室内を所定の圧力に排気す
る。次に、吸気口からアルゴンガス(Ar+O2)を成
膜室内に導入して調圧した後に、ターゲットアセンブリ
と電極103間にDC電源110による直流電圧を印加
する。すると、往復移動する磁石101と共に、ターゲ
ット107の表面近傍に発生したプラズマ109が移動
する。このときの磁石101の移動回数(揺動回数)
は、数回から数十回である。
【0034】この揺動運動によって移動するプラズマ1
09は、ターゲット107の表面を移動し、該プラズマ
109に曝されたターゲット107の表面から飛び出し
たスパッタ粒子が対向配置された絶縁基板(ガラス基
板)106上に堆積することによって、絶縁基板106
にITOスパッタ薄膜が形成される。
【0035】このとき、本実施の形態では、ITOター
ゲット表面のエロージョン深さが最も深くなるすなわち
ターゲットの寿命が短い第1および第3のターゲットア
センブリ113a,113cのみを交換することができ
るので、これらのターゲット107a,107cよりも
寿命が長い第2のターゲット107bを継続してその寿
命まで使用することができる。また、このときのターゲ
ットアセンブリの交換は、第1および第3のターゲット
アセンブリをそれぞれ別々に交換することができるの
で、その重量が軽くなり、交換効率を向上できる。した
がって、薄膜製造装置の停止時間を短縮することが可能
となり、生産効率を向上できる。
【0036】なお、本実施の形態では、ターゲットおよ
び基板を水平状態に保持し、スパッタ粒子を鉛直方向に
飛来させて成膜を行うスパッタダウン方式の場合につい
て説明したが、これに限定されることはなく、スパッタ
粒子を水平方向に飛来させて成膜を行うサイドスパッタ
方式にも適用可能なことは言うまでもない。
【0037】また、本実施の形態では、各ターゲットア
センブリのターゲット107のX軸方向の長さが等しく
なるように分割したが、これに限定されることはなく、
たとえば、図4に示すエロージョン深さに応じて決定す
ることによって、最適な長さとすることができる。
【0038】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0039】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。エロージョン深さに対応したターゲッ
ト交換が可能となるので、ターゲットの使用効率を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の薄膜製造装置の概略構
成を説明するための図である。
【図2】ターゲットアセンブリの概略構成を説明するた
めの正面図である。
【図3】図2に示すAA部の断面図である。
【図4】ターゲット位置とエロージョン深さとの関係の
一例を示す図である。
【図5】磁石の概略構成を説明するための図である。
【符号の説明】
101…磁石、102…真空容器(チャンバ)、103
…電極、104…マスク治具、105…サセプタ、10
6…絶縁基板、107…ターゲット、108…バッキン
グプレート、109…プラズマ、110…直流電源、1
11…真空排気口、112…ガス供給口、113…ター
ゲットアセンブリ、201a…第1の排気孔、201b
…第2の排気孔201b、201c…第3の排気孔20
1c、202…ネジ穴、203…背面プレート、301
a…第1の真空室、301b…第2の真空室、301c
…第3の真空室。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲットをバッキングプレートとに固
    定してなるターゲットアセンブリのターゲット表面に発
    生させたプラズマによって、前記ターゲット表面をスパ
    ッタし、前記ターゲットに対向して配置される絶縁基板
    の対向面に薄膜を形成する薄膜製造装置において、 前記ターゲットアセンブリを複数に分割し、該分割され
    たターゲットの表面上のプラズマ発生位置を順次移動さ
    せることを特徴とする薄膜製造装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の薄膜製造装置におい
    て、 前記ターゲットアセンブリを3分割以上としたことを特
    徴とする薄膜製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは2に記載の薄膜製造装
    置において、 前記スパッタ時のターゲットの間隔が、0.5mm以下
    であることを特徴とする薄膜製造装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の内の何れか一項に記載
    の薄膜製造装置において、 前記ターゲットアセンブリと前記絶縁基板とを真空中に
    配置したことを特徴とする薄膜製造装置。
  5. 【請求項5】 ターゲットをバッキングプレートに固定
    してなるターゲットアセンブリのターゲット表面に発生
    させたプラズマの位置を揺動し、前記ターゲットをスパ
    ッタし、前記ターゲットに対向配置された絶縁基板にス
    パッタされた粒子を堆積させる液晶表示基板の製造方法
    において、 前記ターゲットアセンブリを複数に分割し、該分割され
    たターゲットの表面上のプラズマ発生位置を順次移動さ
    せることを特徴とする液晶表示基板の製造方法。
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