JPH11349898A - 黒色被覆組成物およびそれを用いた樹脂ブラックマトリックス - Google Patents
黒色被覆組成物およびそれを用いた樹脂ブラックマトリックスInfo
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- JPH11349898A JPH11349898A JP15712198A JP15712198A JPH11349898A JP H11349898 A JPH11349898 A JP H11349898A JP 15712198 A JP15712198 A JP 15712198A JP 15712198 A JP15712198 A JP 15712198A JP H11349898 A JPH11349898 A JP H11349898A
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Abstract
スを形成した、表示品質に優れた液晶表示装置を提供す
る。 【解決手段】少なくとも結着性樹脂と炭素遮光剤からな
る黒色被覆組成物であって、1.0μm厚みあたりの光
学濃度が4.0以上、表面反射率が3.0%以下である
黒色被覆組成物とする。
Description
特に樹脂ブラックマトリックス、該ブラックマトリック
スを使用した液晶表示装置用カラーフィルターおよびか
かるカラーフィルターを有する液晶表示装置に関する。
用いることにより、画像や文字の表示や、情報処理など
に用いられるものであり、具体的には、パソコン、ワー
ドプロセッサー、ナビゲーションシステム、液晶テレ
ビ、ビデオなどの表示画面や、液晶プロジェクター、液
晶空間変調素子などに用いられる。
は駆動回路部分など光の透過を防止することが望ましい
部分には遮光膜としてブラックマトリックスが必要とな
る。遮光膜中の遮光剤としては、通常、クロム、ニッケ
ル、アルミニウム等の消衰係数の大きな素材が採用され
ている。これらの金属を用いた遮光膜の製膜方法として
は、蒸着法、スパッタ法、真空製膜が一般的であり、該
遮光膜のパターン化は、フォトリソグラフィー法によっ
て行われる。典型例としては、上記方法で成膜された金
属薄膜上にフォトレジストを塗布、乾燥した後、フォト
マスクを介して紫外線を照射してレジストパターンを形
成後、エッチング、レジスト剥離の工程を経て製造する
方法が挙げられる。しかしながらこの方法では工程の煩
雑さから製造コストが高くなり、従ってカラーフィルタ
ー自体のコストが高くなる。さらに、この金属薄膜によ
り形成されたブラックマトリックスを有する液晶表示装
置用基板を搭載した場合、金属薄膜表面の反射率が高い
ため、強い外光に照射されると、反射光が強く表示品位
が著しく低下するという問題が生じる。
素粉末、すなわち黒鉛粉末が高い遮光性を有するものと
して挙げられるが、反射率が高いという問題点がある。
そこで、反射率の低い炭素体としてカーボンブラック
(CB)を遮光剤として使用する方法が特開平9−15
403号公報に記載されており、、樹脂とCBからなる
組成物を適当な溶剤に分散してペーストを作成し、該ペ
ーストを液晶基板に塗布することによって樹脂ブラック
マトリックスを形成することができる。この場合におい
ても遮光膜のパターン化は上述のフォトリソグラフィー
と同様の方法によって行われる。該樹脂ブラックマトリ
ックスはペースト塗布法で成膜されること、反射率の低
いカーボンブラックを遮光剤としていることからプロセ
ス上に低コストが図れるとともに、金属遮光剤と比較し
て反射率を低減できること等の特徴を有する。しかし、
金属や黒鉛と比較してCBは可視光に対する消衰係数が
小さいため、CBを遮光剤として用いた黒色被覆膜の光
学濃度(以下OD値と言う)が低く、高いOD値を保持
させるには、黒色被覆膜の厚みを厚くする必要がある。
しかしながら、樹脂ブラックマトリックスの膜厚が厚い
とカラーフィルター表面の凹凸が大きくなり、液晶表示
の乱れの原因となる。
基本的にはブラックマトリックスを有する電極基板と、
透明基板上に透明導電膜を形成した対向電極基板、およ
び前記2枚の基板間に挟まれた液晶層からなるものであ
る。特に、これら液晶表示装置を用いてカラー表示を行
うには、ブラックマトリックスに加え、色選択性を有す
る画素からなるカラーフィルターを基板上に形成する方
法が採られている。前記液晶層には前もって所定の構造
を取らせてあり、2枚の基板間に印加された電界によっ
て構造が制御され、この構造変化にともなって液晶層を
透過する光量が調節されることによって表示が行われ
る。このような表示を行うには、液晶分子を均一に予め
配向させておく必要があるが、樹脂ブラックマトリック
スの膜厚が厚く、そのためカラーフィルター表面の凹凸
が大きいと、液晶分子の配向に乱れが生じやすくなり、
表示ムラの原因となる。
てもOD値が高く表面反射率の低い樹脂ブラックマトリ
ックスを提供することをその目的とするものである。
に本発明は次の構成を有する。
と炭素遮光剤からなる黒色被覆組成物であって、1.0
μm厚みあたりの光学濃度(OD値)が4.0以上、表
面反射率が3.0%以下である黒色被覆組成物、それを
用いた樹脂ブラックマトリックス、液晶表示用カラーフ
ィルターおよび液晶表示装置である。
0μm厚みあたりのOD値が4.0以上である必要があ
る。OD値が4.0未満であるとブラックマトリックス
としての遮光性を保つためには黒色被覆組成物の厚みを
厚くすることが必要となり、液晶表示器のカラーフィル
ターに用いる場合には液晶配向の乱れが生じやすくな
る。
が3.0%以下である必要があり、3.0%を超える
と、例えば液晶表示用ブラックマトリックスとして使用
した場合、液晶表示の視認性が低下する。
OD値は以下の方法で求めたものとする。すなわち、顕
微分光器MCPD2000(大塚電子製)を用いて下記
の関係式より求めた。
用し、基板ガラス面からの落射法にてY値を用いて求め
た。
覆組成物とするために、炭素遮光剤として、CB粉末と
黒鉛粉末とからなる遮光剤を用いることが好ましい。C
B粉末と黒鉛粉末を混合させることによって単にそれぞ
れの性能の組成平均としての反射率、OD値が得られる
のではなく、これらの炭素剤をある好ましい重量組成比
の範囲で混合することにより、組成平均以上の性能が得
られる。このように組成平均以上の性能が現れるのは、
鱗片状黒鉛の間に微粒子状のCB粉末が介在することに
よって、鱗片状炭素体からの反射が抑制され、その結
果、黒鉛粉末とCB粉末の組成平均反射率よりも反射率
が低下するとともに、CB粉末を含む鱗片状炭素の間で
空洞輻射のごとく光反射と吸収が反復されることで、実
効的な光吸収が増加するためと考えられる。なお組成平
均反射率とは、それぞれの組成の反射率に重量組成比を
かけた組成反射率を組成全体で加算した、重量平均反射
率のことである。
CB粉末対黒鉛粉末の重量組成比が90/10から50
/50の範囲である。90/10を越えてCB粉末を増
やすとOD値が3.8以下に低下し、また50/50よ
り多く結晶性黒鉛を増やすと反射率が増加し、黒鉛単独
なみの高い表面反射率となる。上記に示した適切な組成
比の混合炭素体を用いることによって、表面反射率が3
%以下でありかつOD値が1μmあたり4.5程度の樹
脂ブラックマトリックスが可能となる。したがって、本
発明の黒色被覆組成物を用いて形成した樹脂ブラックマ
トリックスのOD値を3.5とするために必要な、膜厚
は0.78μm程度であり、、OD値:3.0とするた
めには膜厚を0.67μmまで薄くすることが可能であ
る。
来の樹脂ブラックマトリックスでは、CBの組成比を高
めればOD値は向上するが、基板との密着性、加工性が
低下するため、実用に耐える範囲での組成では、表面反
射率は2%程度と低く、この場合のOD値は膜厚1μm
あたり高々3.6であった。また黒鉛粉末を単独で用い
た場合は、実用に耐えられる組成で1μmあたり5.8
程度のOD値が得られるが、表面反射率は5.5%程度
と高くなる。すなわち、これらの単独炭素遮光剤に対
し、上記混合炭素遮光剤を用いることによって、本発明
の高OD値、低反射率の黒色被覆組成物が容易に製造で
き、樹脂ブラックマトリックスの薄膜化を可能とするも
のである。
Bとしてはアセチレンブラック、ケッチェンブラック、
ファーネスブラック、アニリンブラック等の微粒子状カ
ーボンブラックが挙げられる。CB粉末の一次粒子径は
40nm以下が好ましく、より好ましくは30nm以下
である。なお一次粒子径は、電子顕微鏡による算術平均
により求めることができる。
は、結晶性の高い炭素粉末のことであり、一般に黒鉛粉
末、またはグラファイト粉末といわれているもの、ある
いは鱗片状炭素、あるいはX線解析から求められる結晶
の大きさLcが30nm以上の炭素体粉末を意味するも
のとする。黒鉛粉末の粒子径は2μm以下が好ましく、
より好ましくは1.5μm以下である。
重量組成比は、80/20〜40/60の範囲が基板と
の密着性、フォトリソ加工性の上で好ましい。炭素遮光
剤の重量比率が80を越えて結着性樹脂の割合が低下す
ると、OD値は増加するが密着性が低下する。また、4
0より低くなり結着性樹脂の割合が増加するとOD値が
急激に低下する。なお、黒色被覆膜の色度調整等のため
に、OD値を低下させない範囲で炭素遮光剤の一部を他
の顔料に代えることも可能である。
は、具体的には、エポキシ樹脂、アクリルエポキシ樹
脂、アクリル樹脂、シロキサンポリマ系の樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ケイ素含有ポリイミド樹脂、ポリイミドシロ
キサン樹脂、ポリマレイミド樹脂等があげられるが、ポ
リイミド樹脂、ケイ素含有ポリイミド樹脂、ポリイミド
シロキサン樹脂、ポリマレイミド樹脂等のポリイミド系
樹脂であることが好ましい。これらを用いた本発明の黒
色被覆組成物を用いて形成される樹脂ブラックマトリッ
クスは平坦性、塗布性、耐熱性の点でより優れたものと
なるからである。
体物粉末から製造される塗液は保存安定性に優れてい
る。
してのポリアミック酸を加熱閉環イミド化することによ
って形成される。 なおここで、ポリアミック酸ポリマ
ーは、一般式(1)で表される構造単位を主成分とする
ものを意味する。
る。R1は酸成分残基であり、少なくとも2個の炭素原
子を有する3価または4価の有機基を示す。耐熱性の面
から、R1は環状炭化水素、芳香族環または芳香族複素
環を含有し、かつ炭素数6から30の3価または4価の
基が好ましい。R1の例として、フェニル基、ビフェニ
ル基、ターフェニル基、ナフタレン基、ペリレン基、ジ
フェニルエーテル基、ジフェニルスルフォン基、ジフェ
ニルプロパン基、ベンゾフェノン基、ビフェニルトリフ
ルオロプロパン基、シクロブチル基、シクロペンチル基
などから誘導された基が挙げられるがこれらに限定され
るものではない。
する2価の有機基を示す。耐熱性の面から、R2は環状
炭化水素、芳香族環または芳香族複素環を含有し、かつ
炭素数6から30の2価の基が好ましい。R2の例とし
て、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフ
タレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェ
ニルスルフォン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェ
ノン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、ジフェニ
ルメタン基、シクロヘキシルメタン基などから誘導され
た基が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
成分とするポリアミック酸ポリマーにおいて、R1、R2
はすべて同一であっても良いし、上記したものを各々2
種以上含む共重合体であっても良い。
一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリア
ミック酸を用いて樹脂ブラックマトリックスを形成する
に際し、前駆体の分子量が大きすぎると、湿式エッチン
グによりパターン加工を行う場合、現像に要する時間が
長くなる傾向がある。このため重合度は、5〜1000
の範囲であることが好ましい。
塗液の作製方法について例を挙げて説明する。例えば、
CB粉末と結着性樹脂とからなるペースト、および黒鉛
粉末と結着性樹脂とからなるペーストを別々に作製し、
塗布前にスリーワンモーター、ボールミル、ロータリー
シェーカー等で混合させても良いし、最初から所定組成
比としたCB粉末と黒鉛粉末と結着性樹脂とをホモジナ
イザーなどで混合しても良い。
組成物製造用塗液は保存安定性や塗布性に優れ、またこ
れを用いて得られる黒色被覆組成物および樹脂ブラック
マトリックスは平坦性、耐熱性の点で優れたものとな
る。
ブラックマトリックスについて説明する。樹脂ブラック
マトリックスは、例えば次の方法で形成される。すなわ
ち、本発明の黒色被覆組成物を製造するための塗液は基
板上に、ディップ法、ロールコータ法、スピナー法、ダ
イコーティング法、ワイヤーバーによる方法などによっ
て塗布し、その後、オーブンやホットプレートを用いて
加熱乾燥および硬化を行う。加熱条件は、使用する樹
脂、溶媒、塗布量により異なるが、通常50〜400℃
で、1〜300分加熱することが好ましい。
ラフィーなどの方法を用いてパターン加工される。すな
わち、黒色被覆組成物が非感光性の樹脂である場合は、
その上にフォトレジストの被膜を形成した後に、また、
感光性の樹脂である場合は、そのままかあるいは酸素遮
断膜を形成した後に露光現像を行い所望のパターンにす
る。また、必要に応じて、フォトレジストまたは酸素遮
断膜を除去した後、加熱し硬化させる。熱硬化条件は、
樹脂により異なるが、前駆体からポリイミド系樹脂を得
る場合には、通常200〜350℃で1〜60分加熱す
ればよい。
駆体であるポリアミック酸を用いる場合、塗布した後、
化学処理または加熱処理し、イミド環やその他の環状構
造を有するポリマ(ポリイミド、ポリアミドイミド)か
らなる塗布膜とすることができる。このほか、ポリアミ
ック酸エステルなどからポリイミド膜を得ることもでき
る。
リックスは、波長430〜640nmの可視光域におい
てOD値が4.0以上、反射率が3%以下とすることが
可能である。
た液晶表示用カラーフィルター、該フィルターを有する
液晶表示用基板および液晶表示装置は、表示ムラ等の欠
点がなく表示品位に優れる。
特公平2−1311号公報に示されているように、まず
透明基板上に樹脂ブラックマトリクス、次いで赤
(R)、緑(G)、青(B)の色選択性を有する画素を
形成せしめ、この上に必要に応じてオーバーコート膜を
形成することにより製造できる。
の光のみを透過するように膜厚制御された無機膜や、染
色、染料分散あるいは顔料分散された着色樹脂膜などが
ある。
制限はないが、耐光性、耐熱性、耐薬品性に優れた物が
望ましい。代表的な顔料の具体的な例をカラーインデッ
クス(CI)ナンバーで示す。黄色顔料の例としてはピ
グメントイエロー20、24、83、86、93、9
4、109、110、117、125、137、13
8、139、147、148、153、154、16
6、173などがあげられる。橙色顔料の例としてはピ
グメントオレンジ13、31、36、38、40、4
2、43、51、55、59、61、64、65などが
挙げられる。赤色顔料の例としてはピグメントレッド
9、97、122、123、144、149、166、
168、177、190、192、215、216、2
24などが挙げられる。紫色顔料の例としてはピグメン
トバイオレット19、23、29、32、33、36、
37、38などが挙げられる。青色顔料の例としてはピ
グメントブルー15(15:3、15:4、15:6な
ど)、21,22、60、64などが挙げられる。緑色
顔料の例としてはピグメントグリーン7、10、36、
47などが挙げられる。なお、顔料は必要に応じて、ロ
ジン処理,酸性基処理,塩基性基処理などの表面処理が
施されている物を使用してもよい。また、樹脂ブラック
マトリックスの密着力を向上させるために、必要に応じ
て顔料表面を樹脂で被覆したものを用いてもよい。
限は無く、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ
アミド、ポリイミドなどを使用することができる。製造
プロセスの簡便さや、耐熱性、耐光性などの面から画素
としては顔料分散された樹脂膜を用いることが好まし
い。パターン形成の容易さの点からは顔料分散された感
光性のアクリル樹脂を用いることが好ましい。しかし、
耐熱性、耐薬品性の面からは、顔料分散されたポリイミ
ド膜を用いることが好ましい。
に遮光膜からなる樹脂ブラックマトリクスを配置され
る。樹脂ブラックマトリクスの配置により、液晶表示装
置のコントラストを向上させることができることに加
え、光による液晶表示装置の駆動素子の誤動作を防止す
ることができる。
用電極基板上には、固定されたスペーサーを形成しても
よい。固定されたスペーサーとは、特開平4−3188
16号公報に示されるように液晶表示用電極基板の特定
の場所に固定され、液晶表示装置を作製した際に対向基
板と接するものである。これにより対向基板との間に、
一定のギャップが保持され、このギャップに液晶が注入
される。固定されたスペーサーを配することにより、液
晶表示装置の製造工程において球状スペーサーを散布す
る工程や、シール剤内にロッド状のスペーサーを混練り
する工程を省略することができる。
ソグラフィーや印刷、電着などの方法によって行われ
る。スペーサーを容易に設計通りの位置に形成できるの
で、フォトリソグラフィーによって形成することが好ま
しい。
マトリックスを形成した後又は画素を形成した後又は固
定されたスペーサーを配した後に、オーバーコート膜を
形成することがより好ましい。
は、凹凸のある基板上に塗布された場合、オーバーコー
ト剤のレベリング性により、凹部(周囲より低い部分)
では厚く、凸部(周囲より高い部分)では薄くなる傾向
がある。オーバーコート膜の厚みには、特に制限がない
が、0.01〜5μm、好ましくは0.03〜4μm、さ
らに好ましくは0.04〜3μmである。
を形成した後又は画素を形成した後又は固定されたスペ
ーサーを配した後又はオーバーコート膜を形成後に、液
晶を駆動させるために必要な透明導電膜を形成してもよ
い。
成長、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法のいずれかの方法を経て作成され、主として液
晶を駆動させるために用いられるのである。本発明に使
用される透明導電膜としては、抵抗値が低く、透明性が
高く、カラー表示特性を損なわれないものが好ましい。
代表的な透明導電膜の具体例を示すと、酸化インジウム
スズ(ITO)、酸化亜鉛、酸化スズ等及びその合金を
用いることができる。このような透明導電膜の厚みは、
0.01〜1μm、好ましくは0.03〜0.5μmであ
る。
スタを備えた液晶表示素子用基板と貼り合わせた液晶表
示装置は、表示品質に優れたものとなる。
的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定さ
れるものではない。
ット酸二無水物(149.6g)、ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物(225.5g)、3,3′−ジ
アミノジフェニルスルフォン(69.5g)、4,4´
−ジアミノジフェニルエーテル(210.2g)、ビス
−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン(1
7.4g)を60℃、3時間反応させた後、無水マレイ
ン酸(2.25g)を添加し、更に60℃1時間反応さ
せることによって、前駆体であるポリアミック酸溶液
(ポリマー濃度15重量%)を得た。
粉末冶金製)の混合物(重量比90/10)を8.4
g、前記のポリマー濃度15重量%のポリアミック酸溶
液37.3g、N−メチル−2−ピロリドン41.4
g、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート12.
9gをガラスビーズ100gとともにホモジナイザーを
用い、7000rpmで30分間分散処理後、ガラスビ
ーズを濾過により除去し、CB粉末と黒鉛粉末とからな
る顔料の濃度14重量%の顔料分散液を得た。用いたC
B粉末の平均一次粒子径は23nmであった。この時の
CB粉末+黒鉛粉末/ポリイミド樹脂前駆体の重量比率
は60/40であった。
6gに、N−メチル−2−ピロリドン14.57g、3
−メチル−3−メトキシブチルアセテート2.57gを
添加混合し、塗液を作製した。該塗液を無アルカリガラ
ス基板上に塗布後、130℃で予備焼成し、ポリイミド
前駆体黒色着色膜を形成した。次に該ポリイミド前駆体
黒色着色膜を290℃に加熱して熱硬化を行い、ポリイ
ミドに転換して樹脂ブラックマトリクスを形成した。
は0.83μmであり、1.0μmあたりのOD値は
4.02、表面反射率は2.05%であった。
を重量比70/30で8.4gとした以外は実施例1と
同様の方法で樹脂ブラックマトリックスを作成した。
は0.80μmであり、1.0μm厚みあたりOD値は
4.33、表面反射率は2.15%であった。
実施例1と同様の方法で樹脂ブラックマトリックスを作
成した。
は0.80μmであり、1.0μmあたりのOD値は
4.47であり、表面反射率は2.64%であった。
ット酸二無水物(149.6g)、ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物(225.5g)、3,3′−ジ
アミノジフェニルスルフォン(69.5g)、4,4´
−ジアミノジフェニルエーテル(210.2g)、ビス
−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン(1
7.4g)を60℃、3時間反応させた後、無水マレイ
ン酸(2.25g)を添加し、更に60℃1時間反応さ
せ、ポリアミック酸溶液(ポリマー濃度15重量%)を
得た。
粉末冶金製)を重量比30/70で8.4g、前記のポ
リマー濃度15重量%のポリアミック酸溶液37.3
g、N−メチル−2−ピロリドン41.5g、3−メチ
ル−3−メトキシブチルアセテート12.9gをガラス
ビーズ100gとともにホモジナイザーを用い、700
0rpmで30分間分散処理後、ガラスビーズを濾過に
より除去し、顔料濃度14重量%の顔料分散液を得た。
用いたCB粉末の平均一次粒子径は23nm、黒鉛粉末の
平均一次粒子径は1μmであった。また、この時のカー
ボンブラック/ポリイミド樹脂の重量比率は60/40
であった。
2−ピロリドン14.57g、3−メチル−3−メトキ
シブチルアセテート2.57gを添加混合し、塗液を作
製した。
後、130℃で予備焼成し、ポリイミド前駆体黒色着色
膜を形成した。次に該ポリイミド前駆体黒色着色膜を2
90℃に加熱して熱硬化を行い、ポリイミドに転換して
樹脂ブラックマトリクスを形成した。
は0.68μmであり、膜厚1μmあたりOD値は5.
3であったが、反射率は4.77と高かった。
粉末冶金製)を重量比10/90を使用した以外は実施
例1と全く同様な方法で塗液を作製し、樹脂ブラックマ
トリクスを形成した。得られた樹脂ブラックマトリック
スの厚みは0.66μmであり、1μmあたりのOD値
は5.78であったが、反射率は5.60と高かった。
リイミド前駆体とCB粉末(三菱化学製)と黒鉛粉末
(日立粉末冶金製)とから黒色着色膜を形成後、冷却
し、ポジ型フォトレジストを塗布して、90℃で加熱乾
燥してフォトレジスト被膜を形成した。これを紫外線露
光機を用いて、フォトマスクを介して露光した。露光
後、アルカリ現像液に浸漬し、フォトレジストの現像、
ポリイミド前駆体黒色着色膜のエッチングを同時に行
い、開口部を形成した。エッチング後、不要となったフ
ォトレジスト層をメチルセルソルブアセテートにて剥離
した。エッチングされたポリイミド前駆体黒色着色膜を
290℃に加熱して熱硬化を行い、ポリイミドに転換し
て樹脂ブラックマトリクスを形成した。
ロリドンの混合溶媒中で、ピロメリット酸二無水物
(0.5モル当量)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物(0.49モル当量)、4,4´−ジアミノジ
フェニルエーテル(0.95モル当量)、ビス−3−
(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン(0.05
モル当量)を反応させ、ポリアミック酸溶液(ポリマー
濃度20重量%)を得た。
し、それにγ−ブチロラクトン186g、ブチルセロソ
ルブ64gを添加して、ポリマー濃度10重量%の画素
用ポリアミック酸溶液を得た。
レッド)4g、γ−ブチロラクトン40g、ブチルセロ
ソルブ6gをガラスビーズ100gとともにホモジナイ
ザーを用い、7000rpmで30分間分散処理後、ガ
ラスビーズを濾過により除去し、顔料濃度8重量%の顔
料分散液を得た。
10重量%の画素用ポリアミック酸溶液30gを添加混
合し、赤色ぺーストを得た。
を塗布し、予備焼成を行い、ポリイミド前駆体赤色着色
膜を形成した。フォトレジストを用い、前記と同様な手
段により、赤色画素の形成し、290℃に加熱して熱硬
化を行った。
リーン)3.6g、ピグメントイエロー83(ベンジジ
ンイエロー)0.4g、γ−ブチロラクトン32g、ブ
チルセロソルブ4gをガラスビーズ120gとともにホ
モジナイザーを用い、7000rpmで30分間分散処
理後、ガラスビーズを濾過により除去し、顔料濃度10
重量%の顔料分散液を得た。
10重量%の画素用ポリアミック酸溶液30gを添加混
合し、緑色カラーぺーストを得た。
色画素の形成し、290℃に加熱して熱硬化を行った。
リアミック酸溶液60gと、ピグメントブルー15(フ
タロシアニンブルー)2.8g、N−メチル−2−ピロ
リドン30g、ブチルセロソルブ10gをガラスビーズ
150gとともにホモジナイザーを用い、7000rp
mで30分間分散処理後、ガラスビーズを濾過により除
去し、青色カラーペーストを得た。
し、290℃に加熱して熱硬化を行った。
画素、青画素を有する無アルカリガラス基板上に、スパ
ッタリング法にて導電膜としてITO層を形成し、カラ
ーフィルターを得た。
波長依存性がなく光学濃度は、波長430〜640nm
において3.4〜3.7であった。樹脂ブラックマトリ
ックスの膜厚は0.81μmであった。
カラーフィルターのITO膜上にポリイミド系の配向膜
を設け、ラビング処理を施した。また、同様に対向する
薄膜トランジスタを備えた液晶表示素子用基板について
も、ポリイミド系の配向膜を設け、ラビング処理を施し
た。この2枚の基板を樹脂ブラックマトリックスにかか
るようにシール剤を塗布し貼り合わせた。次にシール部
に設けられた注入口から液晶を注入した。液晶を注入
後、注入口を封止し、さらに偏光板を基板の外側に貼り
合わせ液晶表示装置を作製した。
造工程を経て、100個の液晶表示装置を作製したとこ
ろ、特に問題点がない液晶表示装置を得ることができ
た。これらの液晶表示装置の表示品位を評価したとこ
ろ、表示品位は良好であった。
結着性樹脂と炭素遮光剤からなる黒色被覆組成物であっ
て、1.0μm厚みあたりの光学濃度が4.0以上、表
面反射率が3.0%以下であるため、高OD値、低反射
率の黒色被覆膜が得られ、それによって樹脂ブラックマ
トリックスの薄膜化が図れる。このため、本発明の黒色
被覆組成物を用いた液晶表示装置は表示品質に優れたも
のとなる。
Claims (7)
- 【請求項1】少なくとも結着性樹脂と炭素遮光剤からな
る黒色被覆組成物であって、1.0μm厚みあたりの光
学濃度が4.0以上、表面反射率が3.0%以下である
黒色被覆組成物。 - 【請求項2】炭素遮光剤がカーボンブラック粉末と黒鉛
粉末とからなり、該カーボンブラック粉末と該黒鉛粉末
の組成重量比が、カーボンブラック粉末/黒鉛粉末=9
0/10〜50/50の範囲にある請求項1に記載の黒
色被覆組成物。 - 【請求項3】結着性樹脂がポリイミド樹脂である請求項
1または2に記載の黒色被覆組成物。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の黒色被覆
組成物からなる樹脂ブラックマトリックス。 - 【請求項5】請求項4に記載の樹脂ブラックマトリック
スを使用してなる液晶表示用カラーフィルター。 - 【請求項6】請求項5に記載のカラーフィルターを用い
た液晶表示用電極基板。 - 【請求項7】請求項5に記載のカラーフィルターを用い
た液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15712198A JPH11349898A (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 黒色被覆組成物およびそれを用いた樹脂ブラックマトリックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15712198A JPH11349898A (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 黒色被覆組成物およびそれを用いた樹脂ブラックマトリックス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11349898A true JPH11349898A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=15642680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15712198A Pending JPH11349898A (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 黒色被覆組成物およびそれを用いた樹脂ブラックマトリックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11349898A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006047591A (ja) * | 2004-08-03 | 2006-02-16 | Fuji Photo Film Co Ltd | フィールドエミッションディスプレイ用遮光膜付基板及びこの基板を用いたフィールドエミッションディスプレイ |
JP2013130677A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Dainippon Printing Co Ltd | カラーフィルタ形成基板と表示装置 |
WO2023162644A1 (ja) * | 2022-02-25 | 2023-08-31 | 株式会社カネカ | グラファイトシート用のポリイミドフィルム、グラファイトシートおよびそれらの製造方法 |
-
1998
- 1998-06-05 JP JP15712198A patent/JPH11349898A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006047591A (ja) * | 2004-08-03 | 2006-02-16 | Fuji Photo Film Co Ltd | フィールドエミッションディスプレイ用遮光膜付基板及びこの基板を用いたフィールドエミッションディスプレイ |
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