JPH11349119A - 布補強コンベヤベルト - Google Patents

布補強コンベヤベルト

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JPH11349119A
JPH11349119A JP22186398A JP22186398A JPH11349119A JP H11349119 A JPH11349119 A JP H11349119A JP 22186398 A JP22186398 A JP 22186398A JP 22186398 A JP22186398 A JP 22186398A JP H11349119 A JPH11349119 A JP H11349119A
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JP
Japan
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cloth
yarn
nylon
reinforcing
heat
Prior art date
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Pending
Application number
JP22186398A
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English (en)
Inventor
Takanari Tamura
敬成 田村
Nobukazu Takano
伸和 高野
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 布補強コンベヤベルトの補強布として、常温
用と耐熱用とを兼用可能な、比較的安価な補強布を用
い、補強布の熱劣化、ベルト使用時の伸び、ベルトの長
さ変動等を改善する。 【解決手段】 縦糸がポリエチレン−2,6−ナフタレ
ート繊維等のナフタレン系ポリエステル繊維よりなる補
強布で補強された布補強コンベヤベルト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補強布で補強され
たコンベヤベルトに係り、特に、補強布を常温ベルト用
としても耐熱ベルト用としても用いることができる布補
強コンベヤベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の布補強コンベヤベルトの補強布
は、その縦糸(ベルト長手方向に配在される糸)がナイ
ロン又はPET(ポリエチレンテレフタレート)繊維か
らなる布が一般的であり、布補強コンベヤベルトに要求
される強度に応じて各種の強度を有する補強布が提供さ
れている(以下、縦糸がナイロン繊維よりなる補強布を
「ナイロン補強布」と称し、PET繊維よりなる補強布
を「PET補強布」と称す。)。
【0003】これらの補強布については、常温使用ベル
ト用の場合には、その低伸度性が重要であるため、ナイ
ロン補強布、PET補強布共に、接着及び熱セット加工
時に高い張力で加工して低伸度化する。
【0004】一方、高温輸送物を搬送する耐熱ベルト用
の場合には、補強布の熱収縮率が大きいとベルトの外観
不良を引き起こしたり、場合によってはその収縮力でベ
ルト機体に損傷を与えたりするため低熱収縮性であるこ
とが要求される。即ち、耐熱ベルトでは、ベルト幅方向
中央付近に高温の輸送物が載るため高温となるが、ベル
ト幅方向の両側端付近は常温に近いため、この中央と両
側端との収縮量差に起因する外観不良やベルト機体の損
傷が生じる。このため、耐熱ベルト用補強布において
は、その低熱収縮性が重要となる。このような耐熱ベル
ト用の低熱収縮性の補強布を得るためには、ナイロン補
強布、PET補強布共に常温ベルト用の補強布より低い
張力で接着及び熱セット加工を行う必要がある。
【0005】従って、ナイロン補強布及びPET補強布
では、同一強度の補強布であっても、用途別に常温用と
耐熱用の2種類の加工済み補強布が必要となり、結果的
に各強度毎に2種類の補強布を準備する必要がある。
【0006】なお、布補強コンベヤベルトの補強布とし
ては、アラミド繊維よりなる補強布も提供されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、ナイロン
補強布及びPET補強布では、各強度毎に常温用と耐熱
用との2種類の補強布を準備する必要があり、規格の種
類が多く、材料管理が煩雑となる。このため、常温用と
耐熱用との兼用化による布種の統合化が望まれている。
また、ナイロン補強布やPET補強布で補強された布補
強コンベヤベルトでは、それぞれ次のような欠点もあっ
た。
【0008】即ち、ナイロン補強布補強常温ベルトで
は、ベルト使用時の伸びが大きいために、ベルト機体の
伸び吸収装置の容量を大きくしなければならない。ま
た、ナイロン補強布補強耐熱ベルトの場合には、輸送物
量の変動等によるベルトの温度変化、張力変化に応じて
伸びたり縮んだりして、ベルトの長さが敏感に変化する
ことから、ベルト機体の伸び吸収装置の吸収領域をプラ
ス側、マイナス側の両方に大きくとる必要がある。
【0009】一方、PET補強布補強耐熱ベルトでは、
PETはゴム中に密閉された状態で加熱されるとエステ
ル基の加水分解により熱劣化する性質があるため、原糸
種(末端カルボキシル含量)、ゴム配合組成(ゴム中ア
ミン量等)により多少の差はあるものの、使用温度は1
20〜130℃位が限界でそれ以上の温度領域には適用
できない。
【0010】これに対して、アラミド繊維は低伸度、低
熱収縮の特徴があるため、常温用と耐熱用とを兼用で
き、用途別に2種類の補強布を準備する必要はないが、
価格が高く、コスト面で不利である。また、屈曲疲労性
に劣るため補強布を数枚積層する多層構造ベルトには不
向きである。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決し、常温
用と耐熱用とで補強布を兼用することができ、比較的安
価で、補強布の熱劣化、ベルト使用時の伸び、ベルトの
長さの変動等が改善された布補強コンベヤベルトを提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の布補強コンベヤ
ベルトは、補強布で補強された布補強コンベヤベルトに
おいて、該補強布の縦糸がポリエチレン−2,6−ナフ
タレート繊維(PEN)等のナフタレン系ポリエステル
繊維よりなることを特徴とする。
【0013】PENに代表されるナフタレン系ポリエス
テル繊維は、アラミド繊維に比べて安価であり、また、
ナイロンやPETに比べて低伸度、低熱収縮性であり、
ゴム中での加水分解性もPETに比べて格段に低く、熱
劣化の問題は殆どない。しかも、常温用も耐熱用も同一
の接着及び熱セット加工条件で加工できる。
【0014】従って、布補強コンベヤベルトの補強布の
縦糸にPEN等のナフタレン系ポリエステル繊維を用い
ることにより、 常温用ベルトにおいては、使用時の伸び(クリー
プ)がナイロン補強布補強ベルトはもとよりPET補強
布補強ベルトより小さく、耐久性に優れる。
【0015】 耐熱用ベルトにおいては、使用時の伸
び及び縮み量(クリープ及び熱収縮率)が従来品より小
さくなり、更にPET補強布に比べて補強布の熱劣化性
が改良されたため、使用温度が150℃までは適用可能
となる。
【0016】 常温用、耐熱用共に、同一条件で補強
布を加工できるため、同一強度であれば2種類の加工済
み補強布を準備する必要がなくなり、布種の統合が図れ
る。
【0017】といった優れた作用効果を得ることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0019】本発明においては、布補強コンベヤベルト
の補強布として、縦糸、即ち、ベルト長手方向に配在さ
れる糸にPEN等のナフタレン系ポリエステル繊維糸を
用いた補強布を用いる。
【0020】本発明に係る補強布は、その縦糸がPEN
等のナフタレン系ポリエステル繊維糸であれば良く、横
糸、その他の糸については必ずしもPEN等のナフタレ
ン系ポリエステル繊維糸である必要はない。横糸等とし
て、PEN等のナフタレン系ポリエステル繊維糸以外の
糸を用いる場合、6−ナイロン、6,6−ナイロン、
4,6−ナイロン、MXD6ナイロン(メタキシレンジ
アミンとアジピン酸の重縮合物)等のナイロン糸やPE
T糸を用いることができ、耐熱性の面からはナイロン糸
が好ましい。
【0021】補強布の織方には特に制限はなく、平織
り、ストレートワープ織(縦糸と横糸を直線状に配置
し、カラミ糸で絡めて織る織り方)、すだれ織等のいず
れでも良い。
【0022】また、補強布を構成する繊維の撚り数や目
付等にも特に制限はなく、要求強度等に応じて適宜決定
される。
【0023】本発明においては、このような補強布を1
枚、或いは必要に応じて2〜6枚程度積層して布補強コ
ンベヤベルトの補強材層を形成する。
【0024】なお、補強布を複数枚積層する場合、同一
素材の補強布を積層して用いても良く、異なる補強布を
積層して用いても良い。異なる補強布を積層して用いる
場合は、そのうちの少なくとも1枚の補強布の縦糸がP
EN等のナフタレン系ポリエステル繊維糸で構成された
ものであれば良い。
【0025】なお、本発明に係る補強布の接着、熱セッ
ト加工処理は一般に次のようにして行われる。
【0026】まず、補強布を、RFL(レゾルシン・フ
ォルマリン・ラテックス)液にイソシアネート系接着剤
を添加した処理液に浸漬するなどして、この処理液を補
強布に含浸させた後、90〜165℃で徐々に温度を上
げて0.5〜8分程度乾燥した後、180〜245℃で
30〜240秒程度熱処理する。
【0027】ここで、処理液のラテックスとしては、ビ
ニルピリジン、SBR、NR、BR、CR、NBR、E
PDM等の何れでも良く、布補強コンベヤベルトの使用
ゴム種に応じて適宜決定される。
【0028】また、イソシアネート系接着剤としては、
特に限定されないが、カプロラクタム系ブロックドイソ
シアネート、フェノール系ブロックドイソシアネート、
トルエンジイソシアネート系などを使用することがで
き、通常の場合、RFL液に1〜10重量%程度の割合
で添加される。更に、イソシアネートの代りに又はイソ
シアネートと併用して、エポキシ系接着剤を使用するこ
とも可能である。
【0029】本発明の布補強コンベヤベルトは、このよ
うな補強布を用いること以外は従来の布補強コンベヤベ
ルトと同様の構成とされており、例えば、上下1層ずつ
の2層の未加硫カバーゴム間に、接着ゴムをコートした
補強布の必要枚数を介在させて加圧加熱して加硫接着一
体化するなどの方法で製造するとができる。
【0030】なお、カバーゴムのゴム材質にしても特に
制限はなく、用途に応じてNR、BR、SBR、NB
R、EPR等の合成ゴム、或いはこれらのブレンドゴム
を採用することができる。
【0031】カバーゴムと補強布層との厚さの比等は、
布補強コンベヤベルトの使用目的等によっても異なる
が、通常の場合、補強布層の合計の厚さ0.2〜1.0
cm、上側(表)のカバーゴムの厚さが0.3〜1.0
cmとし、下側のカバーゴムの厚さが0.2〜0.4c
mで、合計で0.7〜2.4cmの布補強コンベヤベル
トとするのが好ましい。
【0032】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0033】なお、以下の実施例及び比較例で用いた補
強布は表1に示す構成のものであり、これらの補強布
は、それぞれRFL液にカプロラクタム系イソシアネー
ト(EMS社製グリルボンドIL−6)を4重量%添加
した処理液に浸漬し、120〜160℃で徐々に昇温し
て合計で5分間乾燥した後、220℃で100秒間熱処
理して用いた。この熱処理時の張力は表1に示す通りで
ある。
【0034】
【表1】
【0035】実施例1〜4、比較例1〜5 2枚の未加硫SBR系ゴム(厚さ0.8cm(上側)と
0.3cm(下側))の間に、表2に示す補強布にSB
R系接着ゴムを両面コートしたもの(コート厚さは平織
りの補強布では0.3mm、ストレートワープ織の補強
布では0.6mm)を表2に示す枚数介在させて、15
Kg/cm2、150℃、0.5時間加熱加圧すること
により加硫接着一体化して、布補強コンベヤベルトを製
造した。
【0036】得られた布補強コンベヤベルトについて、
下記方法により諸特性を調べ、結果を表2に示した。
【0037】<強力及び伸び> JIS K6322−
1988に準拠して測定した。
【0038】<クリープ> ベルト強力の1/30荷重
を負荷し、10日後の伸び率を測定した。
【0039】<熱収縮率> ベルトカットサンプルの1
50℃×4日後の収縮率を測定した。
【0040】<耐熱性> ベルトカットサンプルのカッ
ト面をゴムでシールし、ギアオーブン中で150℃×5
日間加熱後の強力を測定し、加熱前の強力に対する強力
保持率で示した。
【0041】<耐久性> プーリー径:400mmφ、
荷重:ベルトの強力の1/15で300万回屈曲させた
後の強力を測定し屈曲前の強力に対する強力保持率で示
した。
【0042】
【表2】
【0043】表2より、本発明の布補強コンベヤベルト
は、常温用及び耐熱用ベルトとして著しく優れた特性を
示すことがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の布補強コン
ベヤベルトは、常温用と耐熱用とを兼用することがで
き、低伸度、低熱収縮性、耐熱性に優れ、しかも比較的
安価な補強布を用いたものである。このため、本発明に
よれば、耐熱性、耐久性に優れ、しかも、補強布種が統
合化され、材料管理の煩雑性が解消された布補強コンベ
ヤベルトが比較的安価に提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強布で補強された布補強コンベヤベル
    トにおいて、 該補強布の縦糸がナフタレン系ポリエステル繊維よりな
    ることを特徴とする布補強コンベヤベルト。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該ナフタレン系ポリ
    エステル繊維がポリエチレン−2,6−ナフタレート繊
    維であることを特徴とする布補強コンベヤベルト。
JP22186398A 1998-04-06 1998-08-05 布補強コンベヤベルト Pending JPH11349119A (ja)

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JP22186398A JPH11349119A (ja) 1998-04-06 1998-08-05 布補強コンベヤベルト

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JP10-93444 1998-04-06
JP9344498 1998-04-06
JP22186398A JPH11349119A (ja) 1998-04-06 1998-08-05 布補強コンベヤベルト

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