JP4332682B2 - 繊維強化成形体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脂肪族ポリケトン繊維を補強コードに用いたホース及びコンベヤベルトからなる繊維強化成形体に関し、更に詳しくは、脂肪族ポリケトン繊維の分子骨格とコード物性を特定することにより、軽量な脂肪族ポリケトン繊維を有効利用しながら各種の繊維強化成形体として優れた特性を発現することを可能にした繊維強化成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用ゴムホ−ス、建設機械用ホ−ス、航空機用油圧ホ−ス、マリーンホース等の加圧流体用ホ−スは、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、水素化NBR、天然ゴム、SBRゴム等の単独或いはブレンドからなるチュ−ブゴムより構成される内管と、CR、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩素化ポリエチレンゴム(CPE)、天然ゴム、SBRゴム等の単独或いはブレンドからなるカバ−ゴムより構成される外層との間に補強コ−ドをブレ−ド状やスパイラル状に形成した補強層を配置した構成となっている。
【0003】
従来、このような補強コ−ドとしてレーヨン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等の有機繊維が用いられている。しかし、より高い圧力下で用いられるホ−スの場合には、これら有機繊維では十分な強度が得られないために多数の補強層を配置する結果、ホースの重量が増大するという問題や積層枚数が多いために生産性が悪いという問題がある。補強層の枚数削減にはスチ−ルワイヤを用いる方法もある。スチールワイヤを用いることで積層枚数の削減は図れるが、スチ−ルワイヤはその比重が大きく、重量低減効果が小さいという欠点がある。また、水分や腐食性ガスによって腐食が発生し、ホ−スの寿命が大幅に低下するという欠点がある。
【0004】
このような問題を解決する補強層としては、強度・弾性率に優れるアラミド繊維の利用が考えられる。しかしながら、アラミド繊維はゴムとの接着性が低いという欠点がある。特に上述のようにホースはその耐油性や耐熱性の要求から接着がより困難なエラストマー組成物から構成されており、アラミド繊維の低接着性と相まって単にアラミド繊維を用いて高い破壊圧力と耐久性を有するホースを製造することは困難である。また、アラミド繊維は耐磨耗性が低く、特にホース補強層としてブレード構造(編み上げ)にした場合にフィブリル化し易くホースの耐久性低下の原因となりやすい。また、アラミド繊維は圧縮特性に劣りホースに金具を装着した時に金具の締め率が高いとコード切断を起こしやすいという欠点がある。
【0005】
そのため、ホースの補強コードとして強度・弾性率や経済性に優れる新たな素材の開発が要望されていた。
一方、ベルトには物品運搬用の所謂コンベヤベルトがある。図2に示すように、コンベヤベルト10は1層乃至複数層の繊維補強層11をエラストマー組成物中に積層して埋設することにより構成され、その表面がカバ−ゴム層13で覆われている。このような繊維補強層11は有機繊維に撚りを付与したコードを織物状(平織り、すだれ織り、綾織り等)にしてゴムエラストマー中に埋設しコンベヤベルト10の長手方向に配置してある。
【0006】
従来、このような繊維補強コ−ドとしてナイロン繊維、ポリエステル繊維等の有機繊維が用いられている。しかし、より高い張力下で用いられるベルトの場合には、これら有機繊維では十分な強度が得られないため、また引張り弾性率が小さくベルトの走行或いは駆動による寸法成長を抑制するために多数の補強層を配置する結果、ベルトの重量が増大するという問題や積層枚数が多いために生産性が悪いという問題がある。補強層の枚数削減にはスチ−ルコードを用いる方法もある。スチールコードを用いることで積層枚数の低減は図れるが、スチ−ルコードはその比重が大きく、重量低減効果が小さいという欠点がある。また、水分や腐食性ガスによって腐食が発生しベルトの寿命が大幅に低下するという欠点がある。
【0007】
このような問題を解決する補強層としては、強度・弾性率に優れるアラミド繊維の利用が考えられる。しかしながら、アラミド繊維はゴムとの接着性が低いという欠点がある。そのためにコンベヤベルトにおいてはベルトエンドレス部での接着強度が低く、アラミド繊維の引張り強度を十分に利用できないという問題がある。また、コンベヤベルト駆動プーリーで曲げ変形を受けるが、アラミド繊維は圧縮疲労性がナイロン繊維やポリエステル繊維に劣るために耐久性を確保するのが容易ではない。
【0008】
そのため、コンベヤベルト補強コードとして強度・弾性率や経済性に優れる新たな素材の開発が要望されていた。
【0009】
近年、特開平1−124617号公報、特開平2−112413号公報、米国特許第5194210号公報、特開平9−324377号公報で開示された脂肪族ポリケトン繊維は高強度で高モジュラスな特性を有し、更にゴムとの接着性も良好であり、また、その原料も一酸化炭素とオレフィンを用いるために安価であるためゴム補強用コードとしての可能性が指摘されている。
【0010】
しかしながら、上記脂肪族ポリケトン繊維をホース及びコンベヤベルトからなる繊維強化成形体に適用するに当たって、その特性を有効に発揮するための具体的な技術は全く開示されていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1目的は、軽量で耐久性に優れたホ−スからなる繊維強化成形体を提供することにある。
本発明の第2目的は、軽量で耐久性に優れ、しかも使用による成長が小さいコンベヤベルトからなる繊維強化成形体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するための本発明のホースからなる繊維強化成形体は、内管と外管との間に1層乃至複数層の補強層を配置したホースにおいて、少なくとも1層の補強層を形成する繊維コードは(1)式にてnとmの関係が1.05≧(n+m)/n≧1.00となる構造を有する脂肪族ポリケトン繊維を含むコードからなり、該繊維コードは下記(2)式で表される撚り係数Kが150〜800の範囲にあり、該繊維コードの強度が10g/d以上であり、かつ前記内管を構成するエラストマー組成物の100℃での50%モジュラスが3.0MPa以上であることを特徴とするものである。
【0013】
(1)式 −(CH2 −CH2 −CO)n−(R−CO)m−
ここでRは炭素数が3以上のアルキレン基
(2)式 K=T√D
ここでDはコードの総デニール数、
Tはコードの10cm当たりの上撚り数、Kは撚り係数
本発明者は、新規な脂肪族ポリケトン繊維が持つ高強度、高弾性率という特性に着目し、これをホースの補強層へ適用すべく検討した。その結果、特定の分子骨格を有する脂肪族ポリケトン繊維がホース性能を高度にバランス可能であること、また該繊維を被覆するゴムの特性を適正化することによって更に優れた耐久性のあるホース性能を発現可能であることを見出し本発明をなすに至ったのである。
【0014】
また、上記第2目的を達成するための本発明のコンベヤベルトからなる繊維強化成形体は、1層乃至複数層の繊維織物からなる補強層を有するコンベヤベルトにおいて、前記補強層のベルト長さ方向に配置される繊維コードは(1)式にてnとmの関係が1.05≧(n+m)/n≧1.00となる構造を有する脂肪族ポリケトン繊維を含むコードからなり、該繊維コードは下記(2)式で表される撚り係数Kが600〜1600の範囲にあり、該繊維コードの強度が10g/d以上、2.25g/d時の伸び率が3.0%以下であり、かつ前記補強層を埋設するエラストマー組成物の20℃における100%モジュラスが3.0MPa以上であることを特徴とするものである。
【0015】
(1)式 −(CH2 −CH2 −CO)n−(R−CO)m−
ここでRは炭素数が3以上のアルキレン基
(2)式 K=T√D
ここでDはコードの総デニール数、
Tはコードの10cm当たりの上撚り数、Kは撚り係数
本発明者は、新規な脂肪族ポリケトン繊維が持つ高強度、高弾性率という特性に着目し、これをコンベヤベルトの補強層へ適用すべく検討した。その結果、特定の分子骨格を有する脂肪族ポリケトン繊維は耐久性が良好で成長の小さいコンベヤベルトを提供可能であること、また該繊維を被覆するゴムの特性を適正化することによって更に優れた耐久性と低成長性を備えたコンベヤベルトの実現が可能であることを見出し本発明をなすに至ったのである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態からなるホースを例示するものである。図1において、ホ−ス5はチュ−ブゴムからなる内管1の外周上に補強層2が形成され、更にその外周上に中間ゴム層4が配置され、更にその外周上に最外補強層2が形成され、更にその外周上に最外層としてカバーゴムからなる外管3が配置されている。ここで、図1の補強層はブレード構造で示してあるが、補強層はブレ−ド状に構成してもスパイラル状に構成されても良い。また、図1では補強層が2層の例を示してあるが、1層でも3層以上であっても良い。また複数層の場合に各層間に中間ゴム層を配置しても良い。
【0017】
そして、本発明では、上述したようなホースにおいて少なくとも1層の補強層2を形成する繊維コードが(1)式で表される構造を有し、nとmの関係が1.05≧(n+m)/n≧1.00である脂肪族ポリケトン繊維を少なくとも含むコードからなっている。
(1)式 −(CH2 −CH2 −CO)n−(R−CO)m−
ここでRは炭素数が3以上のアルキレン基
ここで用いる脂肪族ポリケトン繊維は特開平1−124617号公報、特開平2−112413号公報、米国特許第5194210号公報、特開平9−324377号公報などで開示された溶融紡糸や湿式紡糸によって得ることができるが、上記(1)式で表される構造において、nとmの関係が1.05≧(n+m)/n≧1.00である脂肪族ポリケトン繊維を用いることが本発明においては必須である。
【0018】
ここでmの分率(エチレン以外のアルキレンユニット)が増えると、該繊維の引張り強度が低下し、該繊維からなるコードの強度も低下するため、軽量性や経済性が低下する。更に、このような繊維をホースに用いた場合にホース使用時の外径成長が大きくなり、また耐久性も低下する。これは、紡糸繊維の結晶構造が、mユニットの増加により変化し分子鎖間の二次結合力が低下するためと考えられる。ここでより好ましくはm=0である実質的にエチレンと一酸化炭素だけからなる交互共重合ポリマーを用いるのが良い。このような繊維を製造するには湿式紡糸を用いるのが好適である。
【0019】
更に、本発明のホースに用いるコードとしては、ホース中での該繊維コードの引張強度が10g/d以上である繊維コードを用いることが必要である。このコードの引張り強度が10g/d未満であるとコードの太さを太くしたり補強層の枚数を増やす必要があるために軽量化が達成できない。また、コードが太くなり過ぎると特にブレード構造の場合に繊維コードの編み組み交差部でコードの屈曲が大きくなり耐久性が低下する。
【0020】
ここで、内管1、外管3及び中間ゴム層4に用いられるエラストマ−組成物としては、特に限定されるものではないが、NBR、CR、水素化NBR、CSM、NR、SBR等が単独或いはブレンド物として用いられる。また、熱可塑性エラストマ−や樹脂であっても良い。
更に、本発明においては、ホースにおいて内管を構成するエラストマー組成物の100℃での50%モジュラスは3.0MPa以上とする。これは、本発明で用いる脂肪族ポリケトン繊維はガラス転移温度が低く、常温域からの温度上昇に伴って引張り弾性率が低下してくる知見に基づくものである。また、該繊維はより高温域で圧縮特性の低下やクリープ性が増大してくるという知見に基づくものである。これら現象が生じるのは、100℃強の温度域で該繊維の結晶構造の転移が起こり分子鎖間の二次結合力が低下するからであると考えられる。
【0021】
ホースにおいて内管を構成するエラストマー組成物の100℃での50%モジュラスが3.0MPa未満の場合、高温使用時の該繊維コードの引張り弾性率低下によるホース寸法成長がより増大し耐久性が低下してしまう。但し、エラストマー組成物の100℃での50%モジュラスはJIS(1995年度版)のK6301に記載の加硫ゴム物理試験方法の引張試験に従って測定したものである。
【0022】
更に、本発明においては、ホースの補強コードが脂肪族ポリケトン繊維とガラス転移温度が60℃以上で、強度が8g/d以上、初期引張弾性率が100g/d以上の繊維とを撚り合わせてなるコードを用いることが好ましい。これは、上記のように脂肪族ポリケトン繊維の引張り弾性率が温度上昇によって低下してくる知見に基づく。引張り強度が8g/d未満では撚り合わせたコードの引張り強度が十分高くなくホースの軽量化が達成できない。また、引張り弾性率が100g/d未満では撚り合わせたコードの引張り弾性率が低くホースの寸法安定性が悪化する。
【0023】
ガラス転移温度が60℃以上で、強度が8g/d以上、初期引張弾性率が100g/d以上の繊維としてポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維、ポリビニルアルコール繊維、アラミド繊維などが挙げられる。また、これらの繊維と脂肪族ポリケトン繊維とを撚り合わせる方法としては、それぞれの繊維を先ず合わせて下撚りを加えたり、両者を無撚り状態で混繊した後に撚りを加えるなどの方法が用いられる。
【0024】
また、ホースが2層以上の補強層を有する場合、該ホースの最内層を除く補強層を形成する繊維コードに本発明で用いられる脂肪族ポリケトン繊維コードを使用するのが好ましい。
自動車ホースなどにおいては、その内管中に比較的高温のオイルが流動する。本発明に用いられる脂肪族ポリケトン繊維コードは上述したようにガラス転移温度が低いために他の繊維材料に比較してより低い温度から引張り弾性率の低下が発生する。従って、より高温雰囲気となる内層に配置すると引張り弾性率の低下が大きくなり、ホース内圧変動による外径成長によりホース内管で亀裂が発生しやすくなりホースの耐久寿命が低下しやすくなる。
【0025】
更に、本発明でホースに用いられる繊維コードは、下記(2)式で表される撚り係数Kが150〜800の範囲にあるものとする。
(2)式 K=T√D
ここでDはコードの総デニール数、
Tはコードの10cm当たりの上撚り数、Kは撚り係数
撚り係数Kが150未満の場合には、繊維コ−ドの収束性が低下し、接着低下やホ−ス補強層を形成する編組作業等で繊維フィラメントに破断を生じやすい。また、800を超えると引張強度や引張弾性率の低下が大きくなる。
【0026】
は本発明の実施形態からなるコンベヤベルトを例示するものである。図において、コンベヤベルト10は1層の繊維織物からなる補強層11をエラストマー組成物からなるコートゴム層12中に埋設し、更にその上下両面をエラストマー組成物からなるカバーゴム層13で被覆した構成になっている。ここで、補強層11は、平織物状であっても良いしスダレ織物状であっても良いが、図に示すように補強層11の織物14を形成するタテ糸15とヨコ糸16が互いに交差することなく、タテ糸15の上下にそれぞれヨコ糸16が配置され、かつヨコ糸16は別のバインダー糸17で絡められた構造(ストレートワープ構造という)を用いるのが本発明の繊維の強度や弾性率を有効に利用する上で好ましい。
【0027】
そして、本発明では、上述したようなベルトにおいて補強層を形成するベルト長手方向に配置される繊維コードが(1)式で表される構造を有し、nとmの関係が1.05≧(n+m)/n≧1.00である脂肪族ポリケトン繊維を少なくとも含むコードからなっている。
【0028】
(1)式 −(CH2 −CH2 −CO)n−(R−CO)m−
ここでRは炭素数が3以上のアルキレン基
ここで用いる脂肪族ポリケトン繊維は特開平1−124617号公報、特開平2−112413号公報、米国特許第5194210号公報、特開平9−324377号公報などで開示された溶融紡糸や湿式紡糸によって得ることができるが、上記(1)式で表される構造において、nとmの関係が1.05≧(n+m)/n≧1.00である脂肪族ポリケトン繊維を用いることが本発明においては必須である。
【0029】
ここでmの分率(エチレン以外のアルキレンユニット)が増えると、該繊維の強度が低下し、該繊維を用いたコードの強度も低下するため、軽量性が損なわれる。更に、ベルト走行時の成長が大きくなり、また耐久性も低下する。これは、紡糸繊維の結晶構造が、mユニットの増加により変化し分子鎖間の二次結合力が低下するためと考えられる。ここでより好ましくはm=0である実質的にエチレンと一酸化炭素だけからなる交互共重合ポリマーを用いるのが良い。このような繊維を製造するには湿式紡糸を用いるのが好適である。
【0030】
更に、本発明のベルトに用いるコードとしては、ベルト中での該繊維コードの引張強度が10g/d以上、2.25g/d時の伸び率が3.0%以下の繊維コードを用いることが必要である。この強度が10.0g/d未満の場合、コ−ドの打ち込み数や積層枚数を増加させる必要があるため軽量化が達成できず、また生産性が悪化する。一方、2.25g/d時の伸び率が3.0%を超えると走行による成長が大きくなる。
【0031】
ここで、繊維補強層を埋設するコ−トエラストマー組成物(被覆ゴム)としては、本発明では特に限定されるものでなく、用途に応じてNR、SBR、CR、NBR、EPR、NBR、水素化NBR、熱可塑性エラストマー等が単独或いはブレンド物として適宜用いられる。また、該エラストマー組成物を加硫するに際して添加される加硫促進剤や老化防止剤の種類や添加量も、特に限定されるものではないが、本発明においては、補強層を埋設する該コートエラストマー組成物の常温(20℃)での100%モジュラスは3.0MPa以上とする。
【0032】
これは、本発明で用いる脂肪族ポリケトン繊維のガラス転移温度が低く、常温域からの温度上昇に伴って引張り弾性率が低下してくる知見に基づくものである。また、該繊維はより高温域で圧縮特性の低下やクリープ性が増大してくるという知見に基づくものである。これら現象が生じるのは、100℃強の温度域で該繊維の結晶構造の転移が起こり分子鎖間の二次結合力が低下するためであると考えられる。
【0033】
ベルトの補強コードを埋設するコートゴムの100%モジュラスが3.0MPa未満の場合、走行による温度上昇に伴って該繊維コードの引張り弾性率低下が低下し、またクリープ性が増加してベルト寸法成長がより増大してしまう。但し、エラストマー組成物の常温での100%モジュラスはJIS(1995年度版)のK6301に記載の加硫ゴム物理試験方法の引張試験に従って測定したものである。
【0034】
更に、本発明では、補強層のベルト長さ方向に配置される繊維コードが上記の脂肪族ポリケトン繊維コードとガラス転移温度が60℃以上で、強度が8g/d以上、初期引張弾性率が100g/d以上の繊維コードの両者から構成されることが好ましい。ここで両者から構成されるというのは、補強層が織物の場合、同一織物の中のタテ糸として両者を織物の幅方向に適当に配置し、より好ましくは両者を交互に配置するようにし、或いは複数層の補強層から形成される場合には少なくとも任意の1層の補強層の長手方向の補強コードをガラス転移温度が60℃以上で、強度が8g/d以上、初期引張弾性率が100g/d以上の繊維コードを用い、他の補強層の長手方向の補強コードとして上記脂肪族ポリケトン繊維を用いることをいう。このようにすることで、温度上昇による引張り弾性率の低下によるベルトの成長がより抑制される。
【0035】
更に、本発明においては、補強コードが脂肪族ポリケトン繊維とガラス転移温度が60℃以上で、強度が8g/d以上、初期引張弾性率が100g/d以上の繊維とを撚り合わせてなるコードを用いることが好ましい。これは、上記のように脂肪族ポリケトン繊維の引張り弾性率が温度上昇によって低下してくる知見に基づく。引張り強度が8g/d未満では撚り合わせたコードの引張り強度が十分高くなくベルトの軽量化が達成できない。また、引張り弾性率が100g/d未満では撚り合わせたコードの引張り弾性率が低くベルトの寸法安定性が悪化する。
【0036】
ガラス転移温度が60℃以上で、強度が8g/d以上、初期引張弾性率が100g/d以上の繊維としてポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレン2,6−ナフタレート繊維、ポリビニルアルコール繊維、アラミド繊維などが挙げられる。また、これらの繊維と脂肪族ポリケトン繊維とを撚り合わせる方法としては、それぞれの繊維を先ず合わせて下撚りを加えたり、両者を無撚り状態で混繊した後に撚りを加えるなどの方法が用いられる。
【0037】
更に、本発明でベルトに用いられる繊維コードは、下記(2)式で表される撚り係数Kが600〜1600の範囲にあるものとする。
(2)式 K=T√D
ここでDはコードの総デニール数、
Tはコードの10cm当たりの上撚り数、Kは撚り係数
【0038】
撚係数Kが600未満の場合には、繊維コ−ドの収束性が低下し、織物の製織加工性が低下するのみならず、耐疲労性が低下し、このコードからなる繊維補強層を有するベルトの耐久寿命が低下する。一方、1600を超えると、繊維補強層のモジュラスや強度低下が大きくなり軽量化が達成できず、またベルトの使用による成長が大きくなる。
【0039】
なお、これらの繊維補強層はエラストマー組成物に埋設する前にRFLなどの接着剤を用いて接着熱処理を行う
【0040】
【実施例】
先ず、ホースについて補強コードを種々異ならせて評価を行った。
ホ−スの内管チュ−ブゴムとしてNBR、中間ゴムとしてNBR、外管カバ−ゴムとしてCRを用いた。ホ−ス構造は図1に示す2層のブレ−ド補強層を有する構造を用いた。また、各補強層は補強コ−ドを3本引き揃えたものを24本用いて編組した。補強コ−ドとしては以下のものを用いた。
【0041】
比較例1は0.5mm径のスチールワイヤを補強層に用いた例である。チューブゴムの100℃での50%モジュラスは2.5MPaである。
比較例2は原糸強度が22g/d、初期モジュラスが540g/dのアラミド繊維の1000dを3本引き揃えて8回/10cmの撚りを加えた(撚り係数K=440)引張強さ56Kgfのコードを用いた例である。チューブゴムは比較例1と同じものを用いた。
【0042】
比較例3は脂肪族ポリケトン繊維であるが(1)式の(n+m)/nが1.07であり、Rがプロピレンユニットである脂肪族ポリケトン繊維(表中POK−1と略す)を用いた例である。該繊維の原糸強度は13g/d、初期モジュラスは160g/dである。繊維強度が低いので該繊維の1000Dを5本引き揃えて6回/10cmの撚りを加えた(撚係数K=440)コ−ドを準備した。該コ−ド1本の引張強さは57Kgfであった。チューブゴムは比較例1と同じものを用いた。
【0043】
一方、参考例1は脂肪族ポリケトン繊維であるが(1)式の(n+m)/nが1.00である脂肪族ポリケトン繊維コード(表中POK−2と略す)を用いた例である。該繊維の原糸強度は18.5g/d、初期モジュラスは240g/dである。該繊維の1000Dを4本引き揃えて7回/10cmの撚りを加えた(撚係数K=440)コ−ドを準備した。該コ−ド1本の引張強さは63Kgfであった。チューブゴムは比較例1と同じものを用いた。
【0044】
実施例2は参考例1のチューブゴムの100℃での50%モジュラスが4.5MPaのものを用いた以外は参考例1と同じである。
実施例3は、比較例1に用いた1000Dのアラミド繊維2本と参考例1に用いた1000Dの脂肪族ポリケトン繊維2本を互いに引き揃えて7回/10cmの撚りを加えた(撚係数K=440)コ−ドを用いた例である。引張り強度は66Kgfである。チューブゴムは実施例2と同じものを用いた。
【0045】
実施例4は、内層として比較例のアラミド繊維1000d/3のコードを用い、外層に参考例1と同じ脂肪族ポリケトン繊維コード1000d/4を配置した。
このように製作したホースにつき金具装着による補強コードの損傷状況、ホース破壊圧力、ホース衝撃圧力、補強層重量の評価を行い、その結果を表1に示した。各評価の方法は下記の通りである。尚、繊維コ−ドの引張試験はJIS L1017に準拠した。
【0046】
金具装着時の補強コ−ドの損傷状況:ホ−スを八方締め加締方式により、ホ−ス肉厚に対して圧縮率を60%として金具を締めつけた後、金具を2つ割りにして内部を確認し補強コ−ドの損傷状況を確認した。
破壊圧試験:JIS K6330の4.2.1(2)項による試験法に従って測定し、比較例1の破壊圧力を100とする指数で表示した。この指数値が大きいほど耐久性が優れている。
【0047】
衝撃圧力試験:JIS K6349の7.7項に準拠した衝撃圧力試験を実施した。試験油温度が100℃で設計常用圧力の133%の圧力を最高圧力として、矩形波として繰り返し加え、破壊に至る回数を測定し、比較例1を100とした場合の指数で表した。この指数値が大きいほど耐久性が優れている。
補強層重量指数:ホ−スの軽量化を示すために、実際にホ−スに使用した補強コ−ドの重量をスチ−ルワイヤとの重量対比で指数化した。この指数値が小さいほど軽量である。
【0048】
【表1】
Figure 0004332682
【0049】
この表1から判るように、比較例のようにアラミド繊維を用いるとスチールに比較して大幅に軽量になるが、金具締め率が高いと外層補強コードに破断が発生する。そのために強度利用率が低下し破壊圧力の低下と衝撃寿命の低下を生ずる。また、比較例では脂肪族ポリケトン繊維を使用しているものの強度が不十分であり、その強度を補うように補強コードの使用量を多くするため軽量性が低下する。更に、該繊維はクリープ性に劣るために衝撃圧力によってホースが成長し、内管ゴムに亀裂が入りやすくなるため衝撃寿命に劣る結果となる。
【0050】
一方、参考例1はスチール品に比較してほぼ同等の性能を示しかつ軽量性が確保できる。実施例2によると、内管のゴムの100℃のモジュラスを上げることでよりホースの耐久性が向上するのは、該繊維コードの温度上昇による成長抑制効果があるためと考えられる。実施例3によると、脂肪族ポリケトン繊維をガラス転移温度の高いアラミド繊維(ガラス転移温度500℃以上)と撚り合せることにより、衝撃寿命が更に向上することが判る。また、実施例4によると、外層にのみ上記脂肪族ポリケトン繊維を用い、内層側にガラス転移温度が80℃以上の繊維を配置することによっても衝撃寿命の向上が図れることが判る。
【0051】
次に、コンベヤベルトについて補強コードを種々異ならせて評価を行った。
コンベヤベルトの芯体に用いる織物構造は図4に示すタテ糸15と、ヨコ糸16と、該ヨコ糸16をタテ糸15に固定するバインダー糸17とからなるストレートワープ構造を用いた。
【0052】
比較例11はポリエチレンテレフタレート繊維1500dに下撚りを20回/10cm加えたものを3本束ね、更に上撚りを20回/10cm加えた(撚り係数K=1340)1500d/1/3のコードをタテ糸に用い、ヨコ糸には1260d/4(撚り数は10回/10cmの片撚り)の66ナイロンを用い、更にバインダー糸として1500d/1(撚り数は14回/10cm)のポリエチレンテレフタレート繊維コードを用いた。織物の密度は表に示す通りである。この織物を100%モジュラスが2.5MPaのゴムに埋設した後、カバーゴムで被覆して加硫により所定厚みのコンベヤベルトを準備した。
【0053】
比較例12は脂肪族ポリケトン繊維であるが、(1)式の(n+m)/nが1.07であり、Rがプロピレンユニットからなる脂肪族ポリケトン繊維(表中POK−1と称す)を用いた例である。該繊維の原糸の強度は13.0g/d、初期モジュラスは160g/dである。該繊維1000dに下撚りを25回/10cm加えたものを3本束ね、更に上撚りを25回/10cm加えた(撚り係数K=1340)1000d/1/3のコードをタテ糸に用い、ヨコ糸には1260d/4(撚り数は10回/10cmの片撚り)の66ナイロンを用い、更にバインダー糸として1000d/1(撚り数は17回/10cm)のタテ糸と同じ脂肪族ポリケトン繊維コードを用いた。織物の密度は表に示す通りである。この織物を比較例11と同じ100%モジュラスが、2.5MPaのゴムに埋設した後、カバーゴムで被覆して加硫により所定厚みのコンベヤベルトを準備した。
【0054】
一方、参考例11は脂肪族ポリケトン繊維であるが、(1)式の(n+m)/nが1.00である脂肪族ポリケトン繊維(表中POK−2と称す)を用いた例である。該繊維の原糸の強度は18.5g/d、初期モジュラスは240g/dである。該繊維の原糸は強度が比較例11より高いので1000dに下撚りを25回/10cm加えたものを2本束ね、更に上撚りを30回/10cm加えた(撚り係数K=1340)1000d/1/2のコードをタテ糸に用い、ヨコ糸には1260d/4(撚り数は10回/10cmの片撚り)の66ナイロンを用い、更にバインダー糸として1000d/1(撚り数は17回/10cm)のタテ糸と同じ脂肪族ポリケトン繊維コードを用いた。織物の密度は表に示す通りである。この織物を比較例11と同じ100%モジュラスが2.5MPaのゴムに埋設した後、カバーゴムで被覆して加硫により所定厚みのコンベヤベルトを準備した。
【0055】
実施例12は参考例11と同じ織物を用いているが、織物を埋設するゴムとして100%モジュラスが4.0MPaのものを用いている。
実施例13は、タテ糸として、ガラス転移温度が120℃、引張り強度が9.2g/d、初期モジュラスが220g/dの特性を持つポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維を1000d/1/2(下撚り数25回/10cm、上撚り数30回/10cm)のコードとしたものと、参考例11で使用した1000d/1/2の脂肪族ポリケトン繊維コードとを用い、タテ糸密度を前者:後者が1:2の割合になるように構成した以外は実施例12と全く同様である。
【0056】
実施例14は、タテ糸として、ガラス転移温度が120℃、引張り強度が9.2g/d、初期モジュラスが220g/dの特性を持つポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維の1000dに下撚りを25回/10cm加えた下撚り糸1本と、参考例11で使用した脂肪族ポリケトン繊維の1000dに下撚りを25回/10cm加えた下撚り糸2本とを合わせて、上撚りを25回/10cm加えた(撚り係数K=1340)1000d/1/3のコードを用いた。ヨコ糸やバインダー糸は参考例11と同じである。また、織物を埋設するゴムとしては実施例12と同じ物を用いている。
【0057】
尚、織物の一定幅当たりのタテ糸総強度がほぼ等価となるように、タテ糸コードの打ち込み本数はコードの引張り強さに合わせて変えてある。
このようにして製作したコンベヤベルトにつき耐久性、成長性、重量の評価を行い、その結果を表2に示した。尚、繊維コ−ドの引張試験は織物からタテ糸を採取し、JIS L1017に準拠した。
【0058】
耐久性の評価方法:図に示すようにコンベヤベルトをコンベヤべルト走行試験機に掛け回して200万回走行させ、走行後の芯体織物のタテ糸コードの残存強力を測定し走行前の強力に対する保持率を求めた。図において、10はコンベヤベルトを示し、18はロ−ルを示す。このロ−ル18の直径dは200mmである。
【0059】
成長性の評価方法:耐久性の評価と同様にして、走行後の伸びを測定し比較例11のコンベヤベルトの成長量を100とする指数で表した。この指数値が小さいほど成長が少ない。
補強層重量指数:ベルトの軽量化程度を示すために、実際にベルトに使用した補強織物の重量を比較例11の重量との対比で指数化した。この指数値が小さいほど軽量である。
【0060】
【表2】
Figure 0004332682
【0061】
この表2から明らかなように、本発明のコンベヤベルトは耐久性、低成長性に優れ、且つ従来のコンベヤベルトに比較して大幅な重量軽減が達成されていることが判る
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、脂肪族ポリケトン繊維をホース及びコンベヤベルトからなる繊維強化成形体の補強コードに用い、該脂肪族ポリケトン繊維の分子骨格とコード物性を特定することにより、軽量な脂肪族ポリケトン繊維を有効利用しながら各種の繊維強化成形体として優れた特性を発現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態からなるホースを一部切り欠いて示す斜視断面図である。
【図2】 コンベヤベルトを一部切り欠いて示す斜視断面図である。
【図3】 本発明の実施形態からなるコンベヤベルトを示す断面図である。
【図4】 本発明のコンベヤベルトにおける補強層を拡大して示す側面図である。
【図5】 コンベヤベルト走行試験機を示す側面図である。
【符号の説明】
1 内管
2 補強層
3 外管
5 ホース
10 コンベヤベルト
11 補強層
12 コートゴム層
13 カバーゴム層
14 織物
15 タテ糸
16 ヨコ糸
17 バインダー糸
18 ロール

Claims (6)

  1. 内管と外管との間に1層乃至複数層の補強層を配置したホースにおいて、少なくとも1層の補強層を形成する繊維コードは(1)式にてnとmの関係が1.05≧(n+m)/n≧1.00となる構造を有する脂肪族ポリケトン繊維を含むコードからなり、該繊維コードは下記(2)式で表される撚り係数Kが150〜800の範囲にあり、該繊維コードの強度が10g/d以上であり、かつ前記内管を構成するエラストマー組成物の100℃での50%モジュラスが3.0MPa以上であるホースからなる繊維強化成形体。
    (1)式 −(CH2 −CH2 −CO)n−(R−CO)m−
    ここでRは炭素数が3以上のアルキレン基
    (2)式 K=T√D
    ここでDはコードの総デニール数、
    Tはコードの10cm当たりの上撚り数、Kは撚り係数
  2. 前記繊維コードが前記脂肪族ポリケトン繊維とガラス転移温度が60℃以上で、強度が8g/d以上、初期引張弾性率が100g/d以上の繊維とを撚り合わせてなる請求項1に記載のホースからなる繊維強化成形体。
  3. 2層以上の補強層を有するホースであって、該ホースの最内層を除く補強層を形成する繊維コードが前記脂肪族ポリケトン繊維コードを少なくとも含むコードからなる請求項1又は請求項2に記載のホースからなる繊維強化成形体。
  4. 1層乃至複数層の繊維織物からなる補強層を有するコンベヤベルトにおいて、前記補強層のベルト長さ方向に配置される繊維コードは(1)式にてnとmの関係が1.05≧(n+m)/n≧1.00となる構造を有する脂肪族ポリケトン繊維を含むコードからなり、該繊維コードは下記(2)式で表される撚り係数Kが600〜1600の範囲にあり、該繊維コードの強度が10g/d以上、2.25g/d時の伸び率が3.0%以下であり、かつ前記補強層を埋設するエラストマー組成物の20℃における100%モジュラスが3.0MPa以上であるコンベヤベルトからなる繊維強化成形体。
    (1)式 −(CH2 −CH2 −CO)n−(R−CO)m−
    ここでRは炭素数が3以上のアルキレン基
    (2)式 K=T√D
    ここでDはコードの総デニール数、
    Tはコードの10cm当たりの上撚り数、Kは撚り係数
  5. 前記補強層のベルト長さ方向に配置される繊維コードが前記脂肪族ポリケトン繊維からなる繊維コードとガラス転移温度が60℃以上で、強度が8g/d以上、初期引張弾性率が100g/d以上の繊維コードとの両者から構成される請求項4に記載のベルトからなる繊維強化成形体。
  6. 前記補強層のベルト長さ方向に配置される繊維コードが前記脂肪族ポリケトン繊維とガラス転移温度が60℃以上で、強度が8g/d以上、初期引張弾性率が100g/d以上の繊維とを撚り合わせてなる請求項4に記載のベルトからなる繊維強化成形体。
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