JP3239862B2 - 布補強コンベヤベルト - Google Patents

布補強コンベヤベルト

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補強布で補強され
たコンベヤベルトに係り、特に、補強布としてベルト長
手方向の素材がポリアミド繊維よりなる第1の補強布
と、ベルト長手方向の素材がポリエステル繊維又はポリ
ビニルアルコール繊維よりなる第2の補強布とを併用す
ることにより、使用時の伸びを小さくすると共に、耐屈
曲疲労性を高めたコンベヤベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布補強コンベヤベルトとしては、
一般に、ポリアミド繊維よりなる補強布で補強されたポ
リアミド布補強ベルトと、ポリエステル繊維よりなる補
強布で補強されたポリエステル布補強ベルトと、ポリビ
ニルアルコール繊維よりなる補強布で補強されたポリビ
ニルアルコール布補強ベルトとがあり、それぞれ次のよ
うな特徴を有することが知られている。
【0003】 ポリアミド布補強ベルトの特徴 長所:破断強度当りのコストが安く、耐屈曲疲労性に優
れる。 欠点:使用時の伸び(クリープ)が大きい。このため、
ベルト機体の伸び吸収装置の容量を大きくしなければな
らない。 ポリエステル布補強ベルト及びポリビニルアルコー
ル布補強ベルトの特徴 長所:使用時の伸び(クリープ)が小さい。 欠点:破断強度当りのコストがポリアミド布補強ベルト
に比べて高い。また、耐屈曲疲労性もポリアミド布補強
ベルトに比べて劣る。このため、特に、多層構造の場
合、屈曲時に受ける曲げ歪が大きくなることから、ポリ
エステル布又はポリビニルアルコール布の構造上、織縮
率、撚縮率等を一定量以上に付加することで疲労性を改
良する必要があるが、この場合にはポリエステル布又は
ポリビニルアルコール布を構成する糸量が増大し、ポリ
アミド布に比べてより一層高コストとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、布補強コ
ンベヤベルトの補強布としてのポリエステル布及びポリ
ビニルアルコール布も、ポリアミド布もいずれも長所と
短所を有する。布補強コンベヤベルトの補強材層には、
ポリエステル布又はポリビニルアルコール布並の低伸度
性とポリアミド布並の低コスト及び耐屈曲疲労性とを兼
備することが望まれているが、従来において、これらの
特性を全て満足するものは提供されていない。
【0005】即ち、布補強コンベヤベルトの補強材層に
ついては、その位置(例えば、外層側であるか内層側で
あるかといった積層位置)によって、要求される特性は
必ずしも一定ではないが、従来の布補強コンベヤベルト
では、同一の補強布を積層して補強材層を形成してお
り、従来において、補強材層の位置に応じて、即ちその
積層位置による要求特性に応じて、用いる布を最適化す
る技術思想はない。
【0006】なお、ポリエステル繊維とポリアミド繊維
とを混撚する撚加工で複合化した補強布や、ポリエステ
ル繊維とポリアミド繊維とを併用する織加工で複合化し
た補強布を用いたコンベヤベルトも検討されているが
(特開平9−183505号公報)、いずれも同一補強
布内での複合化であるため、補強布製造時の加工が複雑
で工数が多大となり、コスト高となるという欠点があ
る。ポリビニルアルコール繊維とポリアミド繊維とを同
一補強布内で複合化したものであっても、同様の欠点が
ある。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決し、使用
時の伸びが小さく、耐屈曲疲労性に優れしかも安価に製
造可能な布補強コンベヤベルトを提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の布補強コンベヤ
ベルトは、複数枚の補強布を積層してなる補強材層を有
する布補強コンベヤベルトにおいて、該補強材層は、ベ
ルト長手方向の素材がポリアミド繊維よりなる第1の補
強布と、ベルト長手方向の素材がポリエステル繊維又は
ポリビニルアルコール(PVA)繊維よりなる第2の補
強布とを有し、該補強材層を構成する補強布の積層数が
3〜6であり、該補強材層を構成する補強布のうち、少
なくとも表裏の最外層の補強布は第1の補強布であり、
内層側の補強布は第2の補強布であり、補強材層を構成
する第2の補強布の単位幅当りの合計の破断強度F
2と、第1の補強布の単位幅当りの合計の破断強度F1
の比(以下「内層/外層破断強度比」と称す。)F2
1が0.4以上であることを特徴とする。
【0009】なお、以下において、ベルト長手方向の素
材がポリアミド繊維よりなる第1の補強布を「ポリアミ
ド布」と称し、ベルト長手方向の素材がポリエステル繊
維よりなる補強布を「ポリエステル布」と称し、ベルト
長手方向の素材がポリビニルアルコール繊維よりなる補
強布を「PVA布」と称す場合がある。また、ベルト長
手方向に配される繊維を「縦糸」と称し、ベルト幅方向
に配される繊維を「横糸」と称す。
【0010】本発明において、第2の補強布は、ポリエ
ステル布又はPVA布のみからなるものであっても良
く、ポリエステル布とPVA布との併用であっても良
い。
【0011】図2に示す如く、コンベヤベルト10が走
行中にプーリー20を通過する際に曲げられた時に、コ
ンベヤベルト10中の補強材層11が受ける曲げ歪
(ε)は次式によって求められる。
【0012】ε=t/R R:中立軸までの曲げ半径 t:中立軸から各補強布の中心までの距離 中立軸は補強材層11の厚さ方向の中心になるため、外
層の補強布ほどt値が大きくなり、従って受ける曲げ歪
み(ε)が大きくなる。即ち、外層の補強布ほど屈曲条
件が厳しいということである。
【0013】本発明では屈曲条件の厳しい少なくとも外
側の上・下各1層の補強布に耐屈曲疲労性の良いポリア
ミド布を配置することで、屈曲歪による問題を解決す
る。
【0014】一方、補強材層の内層は外層より中立軸に
近く、t値が小さいため受ける曲げ歪(ε)は小さくな
る。そこで、内層には低伸度性のポリエステル布及び/
又はPVA布を配置する。そして、この内層のポリエス
テル布及び/又はPVA布の合計の破断強度を、外層に
用いたポリアミド布の合計の破断強度の40%以上とす
ることで、補強材層全体を低伸度化できることを見出し
た。
【0015】この場合、ポリエステル布及びPVA布の
耐屈曲疲労性はポリアミド布より劣るが、曲げ歪の小さ
い内層に位置するため、疲労切断等の恐れは全くない。
更に、通常の多層ベルト用ポリエステル布又はPVA布
のように布構造面で耐疲労性を改良する必要がないた
め、通常のポリエステル布又はPVA布より安いポリエ
ステル布又はPVA布を用いて安価なコンベヤベルトを
提供することができる。
【0016】なお、本発明において、破断強度は、コン
ベヤベルトから各補強布を剥離し、1層とした布サンプ
ルについて、JIS K6322−1988に準拠して
測定される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0018】図1(a)〜(d)は本発明の布補強コン
ベヤベルトの実施の形態を示す模式的な断面図である。
なお、図1では第2の補強布としてポリエステル布4の
みを用いた場合を例示するが、本発明において、第2の
補強布は図示の如く、ポリエステル布のみからなるもの
であっても良く、また、PVA布のみからなるものであ
っても良く、ポリエステル布とPVA布との併用であっ
ても良い。
【0019】図示の如く、本発明の布補強コンベヤベル
トは、上下のカバーゴム1A,1B間に補強布(第1の
補強布であるポリアミド布3と、第2の補強布であるポ
リエステル布4)を積層した補強材層2を介在させて一
体化したものである。
【0020】本発明においてこの補強材層2を構成する
補強布の積層数は3〜6枚とする。この積層数が2以下
では、ポリアミド布3とポリエステル布4とを併用した
上で表裏外層をポリアミド布とすることができず、ま
た、7枚以上であると、伸びと耐屈曲疲労性を共に改良
することが難しくなる。
【0021】本実施例の布補強コンベヤベルトでは、こ
の補強材層2の外層の補強布としてポリアミド布3を用
い、内層の補強布としてポリエステル布4を用いてい
る。この補強布の配置形態はこのように外層にポリアミ
ド布3が内層にポリエステル布4が配置されていればよ
く、特に制限はない。例えば、3層の補強材層の場合
は、図1(a)に示す如く、ポリアミド布3/ポリエス
テル布4/ポリアミド布3となり、4層の補強材層の場
合は、図1(b)に示す如く、ポリアミド布3/ポリエ
ステル布4/ポリエステル布4/ポリアミド布3とする
のが好ましい。
【0022】また、6層の補強材層の場合は、図1
(c)に示す如く、ポリアミド布3/ポリエステル布4
/ポリエステル布4/ポリエステル布4/ポリエステル
布4/ポリアミド布3としても良く、また、図1(d)
に示す如く、ポリアミド布3/ポリアミド布3/ポリエ
ステル布4/ポリエステル布4/ポリアミド布3/ポリ
アミド布3としても良い。一般的には、補強材層2の厚
さ方向の中心線に対して対称となるように補強布を配置
するのが好ましく、従って、5層の補強材層の場合に
は、ポリアミド布/ポリエステル布/ポリエステル布/
ポリエステル布/ポリアミド布とするか、ポリアミド布
/ポリアミド布/ポリエステル布/ポリアミド布/ポリ
アミド布とするのが好ましい。
【0023】なお、上記説明において、ポリエステル布
の一部又は全部をPVA布で置換したものであっても同
様のことが言える。
【0024】本発明において、ポリエステル布として
は、少なくとも縦糸がポリエチレンテレフタレート(P
ET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリ
エステルよりなる織布を用いることができる。ポリエス
テル布は、縦糸のみがこれらPET、PEN等からなる
ものであっても良く、縦糸及び横糸が共にPET、PE
N等からなるものであっても良い。縦糸のみがPET、
PEN等からなるポリエステル布の場合、横糸として
は、6−ナイロン、6,6−ナイロン、4,6−ナイロ
ン、MXD6ナイロン等のポリアミドや、ビニロン等の
ポリビニルアルコール、レーヨン、綿、E/C混紡等を
用いることができる。
【0025】また、PVA布としては、少なくとも縦糸
がビニロン等のPVAよりなる織布を用いることができ
る。このPVA布もまた、縦糸のみがビニロン等からな
るものであっても良く、縦糸及び横糸が共にビニロン等
からなるものであっても良い。縦糸のみがビニロン等か
らなるPVA布の場合、横糸としては、6−ナイロン、
6,6−ナイロン、4,6−ナイロン、MXD6ナイロ
ン等のポリアミドや、PET、PEN等のポリエステル
や、レーヨン、綿等を用いることができる。
【0026】また、ポリアミド布としては、少なくとも
縦糸が6−ナイロン、6,6−ナイロン、4,6−ナイ
ロン等のポリアミドよりなる織布を用いることができ
る。このポリアミド布もまた、縦糸のみが6−ナイロン
等からなるものであっても良く、縦糸及び横糸が共に6
−ナイロン等からなるものであっても良い。縦糸のみが
6−ナイロン等からなるポリアミド布の場合、横糸とし
ては、PET、PEN等のポリエステルや、ビニロン等
のPVAや、レーヨン、綿等を用いることができる。
【0027】なお、各補強布の横糸は通常糸(フィラメ
ント糸、スパン糸)に限らず、ナイロン、ビニロン、P
ET等のモノフィラメント糸を使用することもできる。
【0028】これらの補強布の織方には特に制限はな
く、平織、ストレートワープ織、綾織、すだれ織等のい
ずれでも良い。
【0029】また、補強布を構成する繊維の撚り数や目
付等にも特に制限はなく、前述の破断強度比を満足する
設計であれば良い。
【0030】通常の場合、第1の補強布であるポリアミ
ド布としては、単位幅当りの破断強度が100〜400
kg/cm程度のものが好ましく、このようなポリアミ
ド布は平織で例えれば通常厚さ0.5〜1.5mm、打
込み本数 縦30〜100本/5cm,横15〜40本
/5cm、目付200〜1000g/m2程度である。
また、第2の補強布であるポリエステル布又はPVA布
としては、単位幅当りの破断強度が50〜700kg/
cm程度のものが好ましく、このようなポリエステル布
又はPVA布は平織で例えれば通常厚さ0.5〜2.5
mm、打込み本数 縦30〜100本/5cm,横15
〜40本/5cm、目付150〜2000g/m2程度
である。ただし、これらの布構造は織方によっても当然
ながら違ってくる。
【0031】なお、本発明において、ポリエステル布及
び/又はPVA布よりなる第2の補強布とポリアミド布
よりなる第1の補強布との前記内層/外層破断強度比F
2/F2は0.4以上であるが、この強度比F2/F1が過
度に大きいとコスト的に不利になるため、破断強度比F
2/F1は0.4〜10.0の範囲とするのが好ましい。
【0032】本発明の布補強コンベヤベルトは、前述の
ような補強材層の補強布構成であること以外は従来の布
補強コンベヤベルトと同様の構成とされており、例え
ば、上下1層ずつの2層の未加硫カバーゴム間に、各布
間に未加硫接着ゴムを挟み込んだ補強材層を介在させて
加圧加熱して加硫接着一体化するなどの方法で製造する
ことができる。
【0033】なお、カバーゴムのゴム材質としても特に
制限はなく、天然ゴム、ブチルゴム、スチレン・ブタジ
エンゴム(SBR)、ニトリル・ブタジエンゴム(NB
R)、エチレン・プロピレンゴム(EPR)等の合成ゴ
ム、或いはこれらのブレンドゴムを採用することができ
る。
【0034】カバーゴムと補強材層との厚さの比等は、
布補強コンベヤベルトの使用目的等によっても異なる
が、通常の場合、補強布を積層した補強材層の合計の厚
さ0.2〜1.0cm、上側(表)のカバーゴムの厚さ
が0.3〜1.0cmとし、下側のカバーゴムの厚さが
0.2〜0.4cmで、合計で0.7〜2.4cmの布
補強コンベヤベルトとするのが好ましい。
【0035】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0036】なお、以下の実施例及び比較例で用いた補
強布は次のものであり、各補強布の単位幅当りの破断強
度は表1に示す。
【0037】 ポリアミド布A:縦糸及び横糸が共に6,6−ナイロン
繊維の平織布 ポリアミド布B:縦糸が6,6−ナイロン繊維で横糸が
PVA繊維の平織布 ポリアミド布C:縦糸が6,6−ナイロン繊維で横糸が
PET繊維の平織布 ポリエステル布A:縦糸及び横糸が共にPET繊維の平
織布 ポリエステル布B:縦糸がPET繊維で横糸が6,6−
ナイロン繊維のストレートワープ織布 ポリエステル布C:縦糸がPET繊維で横糸がビニロン
繊維の綾織布 ポリエステル布D:縦糸がPET繊維で横糸が6,6−
ナイロン繊維の平織布 ポリエステル布E:縦糸がPET繊維で横糸がE/C混
紡繊維のすだれ織布 PVA布:縦糸がビニロン繊維で横糸が6,6−ナイロ
ン繊維の平織布 アラミド布:縦糸がアラミド(芳香族ポリアミド)繊維
で横糸が6,6−ナイロン繊維のストレートワープ織布 ポリアリレート布:縦糸がポリアリレート(全芳香族ポ
リエステル)繊維で横糸がPET繊維のストレートワー
プ織布 実施例1〜10,比較例1〜7 2枚の未加硫ゴム(厚さ0.8cmと0.3cm)の間
に、表1に示す補強布を表1に示す積層数で積層した、
接着ゴムを含む補強材層を介在させて、30kg/cm
2,150℃,0.5時間加熱加圧することにより加硫
接着一体化して、表1に示す補強布破断強度、内層/外
層破断強度比の布補強コンベヤベルトを製造した。
【0038】この布補強コンベヤベルトの破断強度、ク
リープ特性(コンベヤベルト強度の1/30の荷重を2
0日間負荷したときの伸び率(%))、屈曲後強度保持
率(プーリー直径:400mm,荷重:コンベヤベルト
強度の1/15の条件で300万回屈曲させた後の補強
材層の各補強布の強度保持率(屈曲前を100%とす
る。)(%))、強度当りのコスト指数(比較例1のコ
ンベヤベルト強度1319kg/cmの布補強コンベヤ
ベルトに要したコストを100とする。)を調べ、結果
を表2に示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表1,2より次のことが明らかである。
【0042】即ち、外層ポリアミド布と内層ポリエステ
ル布又はPVA布とを併用し、内層/外層破断強度比が
0.4以上とした実施例1〜10では、コンベヤベルト
のクリープが0.7〜1.05%で従来のポリエステル
布補強ベルト(比較例1,2)と同等の好ましいレベル
にある。また、従来のポリアミド布補強ベルト(比較例
3)の2.3%に比べると半分以下の低伸度性を示して
いる。更に、屈曲後強度保持率も各層共に80%以上を
保持しており、比較例3のポリアミド布補強ベルトと同
等の良好な結果が得られた。しかも、コスト指数も82
〜94とほぼポリアミド布補強ベルト並の低コストを維
持しており経済的にも問題ない。
【0043】比較例1はポリエステル布を5層積層した
従来のポリエステル布補強ベルトであり屈曲後強度保持
率が、圧縮曲げ歪を大きく受ける下面側の最外層である
5層目のポリエステル布において大幅に低下(保持率2
4%)しており、実使用上疲労切断の危険性がある。
【0044】比較例2はポリエステル布の織縮率を一定
量以上に付加し、屈曲疲労性を改良したタイプの従来の
ポリエステル布補強ベルトであり、屈曲後強度保持率は
各層とも79%以上を保持しており問題はないが、強度
当りのコスト指数が118と大幅に高くなり経済的でな
い。
【0045】比較例3はポリアミド布のみを6層積層し
た従来のポリアミド布補強ベルトであり、屈曲後強度保
持率、強度当りコスト指数は問題ないが、クリープが大
幅に劣る。
【0046】比較例4はポリアミド布とポリエステル布
とを併用しているが、内層/外層破断強度比が0.3で
あり、この場合のクリープは1.7%となりポリアミド
布補強ベルトのレベルにやや近づき低伸度性が不十分で
ある。
【0047】比較例5は、補強材層の外層の上下各1層
にポリアミド布を内層の5層にポリエステル布を積層し
て全積層数を7層としたものであり、下面側最外層の7
層目はポリアミド布であるため、屈曲後強度保持率は7
6%を保持しているが、その内側の6層目のポリエステ
ル布は大幅に低下しており実使用に耐えない。
【0048】比較例6,7は、補強材層の外層の上下各
1層にポリアミド布を用い、内層には各々アラミド布又
はポリアリレート布を用いたものであり、クリープ及び
屈曲後強度保持率は問題ないが、強度当りコスト指数が
いずれも大幅に高くなり経済的でない。
【0049】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の布補強コン
ベヤベルトによれば、補強材層を構成する補強布のう
ち、曲げ歪を大きく受ける外層の補強布に耐屈曲疲労性
の良いポリアミド布を用い、中立軸に近く曲げ歪の小さ
い内層の補強布に低伸度性のポリエステル布及び/又は
PVA布を用い、両補強布の内層/外層破断強度比F2
/F1を0.4以上とすることにより、使用時の伸びが
小さく屈曲疲労性に問題のないベルトを安価に提供する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の布補強コンベヤベルトの実施の形態を
示す模式的な断面図である。
【図2】コンベヤベルトが受ける曲げ歪の説明図であ
る。
【符号の説明】
1A,1B カバーゴム 2 補強材層 3 ポリアミド布(第1の補強布) 4 ポリエステル布(第2の補強布)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−183505(JP,A) 特開 昭63−252814(JP,A) 実開 平4−7516(JP,U) 実開 昭57−120507(JP,U) 実公 昭33−3912(JP,Y1) 特表 平10−504500(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 15/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の補強布を積層してなる補強材層
    を有する布補強コンベヤベルトにおいて、 該補強材層は、ベルト長手方向の素材がポリアミド繊維
    よりなる第1の補強布と、ベルト長手方向の素材がポリ
    エステル繊維又はポリビニルアルコール繊維よりなる第
    2の補強布とを有し、 該補強材層を構成する補強布の積層数が3〜6であり、 該補強材層を構成する補強布のうち、少なくとも表裏の
    最外層の補強布は前記第1の補強布であり、内層側の補
    強布は前記第2の補強布であり、 補強材層を構成する第2の補強布の単位幅当りの合計の
    破断強度F2と、第1の補強布の単位幅当りの合計の破
    断強度F1との比F2/F1が0.4以上であることを特
    徴とする布補強コンベヤベルト。
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