JPH11348540A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH11348540A
JPH11348540A JP16564898A JP16564898A JPH11348540A JP H11348540 A JPH11348540 A JP H11348540A JP 16564898 A JP16564898 A JP 16564898A JP 16564898 A JP16564898 A JP 16564898A JP H11348540 A JPH11348540 A JP H11348540A
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JP
Japan
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air
air conditioner
damper
outlet
blower
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JP16564898A
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Masanari Shiroyama
勝成 城山
Satoshi Kominami
聡 小南
Yasuhisa Hasegawa
泰久 長谷川
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度コントロール特性に大きな影響を及ぼす
ことのない安定した左右独立配風を可能とする車両用空
調装置を提供する。 【解決手段】 空調装置はエアコンユニット4を備え、
その上流にブロアファン5、下流端に空調風を互いに異
なる方向へ独立に吹き出すための複数の吹出口2を備え
ている。吹出口2はフェイス吹出口2bR、2bL等と
され、車室内の運転席側、助手席側それぞれの方向に対
応するように複数設置されている。また、エアコンユニ
ット4内には仕切板4aが設けられ、上記各方向に対応
するよう二つの空間に分割されている。配風ダンパ20
R、20Lは、これらの空間にそれぞれ配置されてい
る。本発明の空調装置は、例えば、フェイス吹出口20
bRを20bLよりも風を強く吹き出す場合、配風ダン
パ20Rを全開とし、ブロアファン5の回転速度を決め
た後、配風ダンパ20Lの開度を設定するような動作制
御を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
設置され、車室内における冷房及び暖房等の空気調和を
行う車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両空調装置としては、エアコン
ユニット上流端に設けられた内外気を導入する導入口
と、下流端に設けられた吹出口との間に、ブロアファン
により空気の流れを作り出すものとなっている。ブロア
ファンの下流側には、エバポレータ及びヒータが配され
ており、エバポレータを通過する空気は冷やされ、ヒー
タを通過する空気は暖められる。また、ヒータ上流側に
はエアミックスダンパが備えられており、この開度を調
整することで下流側にて冷風と温風とを混合させる。空
調装置は、このようにして、車室内に吹き出す空気の温
度を制御することにより、所望の車室内環境を提供しよ
うとするものである。
【0003】ところで、上記した空調装置においては、
車室内へ吹き出す風を左右独立に配風できるようなもの
が提案されている。すなわち、運転席側へ吹き出される
風と、助手席側へ吹き出される風とにおいて、その温
度、吹き出し強さ等を各々変更できる空調装置である。
このとき前記吹出口は、運転席側及び助手席側それぞれ
に対して空調風を吹き出すことが可能なように、適当に
分割されたものとして設置されている。この空調装置を
車両に搭載することにより、よりきめ細かに車室内の環
境制御を実施することが可能となる。また、上記独立配
風を実現するための装置構成としては、次に示すような
ものが知られている。すなわち、(i)エアコンユニット
内にブロアファンを二台設置するもの、(ii)エバポレー
タ上流側に配風ダンパを設けるもの、そして、(iii)エ
バポレータ下流側かつヒータ上流側に配風ダンパを設け
るもの、等である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】まず、上記(i)、すな
わちブロアファンを二台設置する場合に関していえば、
エアコンユニット内にこれらブロアファンから別々の送
風を実施することにより、独立配風を実現しようとする
ものである。しかし、エアコンユニット内には、当該二
台のブロアファンを設置するための容積を相当分確保し
なければならないから、空調装置全体の大型化を招くこ
とになる。したがって、空調装置本体を車両内に搭載す
ることが困難となるし、また、両ブロアファンを駆動す
るため車両搭載のバッテリ消耗が著しくなるという問題
もある。
【0005】一方、上記(ii)及び(iii)、すなわちエバ
ポレータ上流側あるいは下流側に配風ダンパを設けるも
のは、当該配風ダンパによって、ブロアファンから送り
出される風を、運転席側吹出口に通づるエアコンユニッ
トと助手席側吹出口に通づるそれに対して分配しようと
するものである。これによれば、ブロアファン自体は一
台だけ設置すればよく、上記したような問題は発生しな
い。
【0006】しかし、エバポレータ上流側に前記配風ダ
ンパを設置するような装置構成では、エバポレータを通
過する前に空調風を分配することになるから、本来エバ
ポレータを通過すべき風も、配風ダンパの切換状況によ
り通過しにくくなる。また場合によっては、全く通過し
ないような状況を生む可能性もあった。したがって、温
度むらやフロストを発生させる可能性が大きく、温度コ
ントロールの特性上問題があった。
【0007】またエバポレータ下流側かつヒータ上流側
に配風ダンパを設置するような装置構成においては、当
該配風ダンパは、エアミックスダンパ、これに続くヒー
タに通づる空調風の流れ方向に大きく影響を及ぼしてし
まう。つまり、配風ダンパの切換動作により、ヒータを
通過すべき風に対して大きな制約をかけるおそれがあ
り、これも前記同様温度コントロール特性上好ましいも
のとはいえなくなる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、温度コントロール特性に
大きな影響を及ぼすことのない安定した左右独立配風を
可能とする車両用空調装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために以下の手段をとった。すなわち、請求項
1記載の空調装置は、上流端にダンパによって開閉切換
えされる外気導入口と内気導入口とを有すると共に、下
流端に空調風を独立に吹き出すための複数の吹出口を有
するエアコンユニットと、該エアコンユニット内に備え
られたブロアファン、エバポレータ、仕切板、ヒータ、
エアミックスダンパと、前記複数の吹出口のそれぞれに
対応するように前記エアコンユニット内に配された複数
の配風ダンパと、該配風ダンパの作動を制御する制御手
段とを具備する車両用空調装置であって、前記複数の吹
出口のうち、一の吹出口から吹き出す空調風を、他の吹
出口から吹き出す空調風よりも強く吹き出すよう設定す
る場合、前記制御手段は、前記配風ダンパの一の吹出口
に対応するものを全開とし、前記一の吹出口に吹き出す
空調風の強さを前記設定と等しくなるように前記ブロア
ファンの回転速度を制御してブロア風量を決定した後
に、該ブロア風量を勘案した上で前記他の吹出口に対応
する配風ダンパの開度を決定するような、一連の制御を
実施することを特徴とするものである。
【0010】これによれば、複数の吹出口から異なる強
さの空調風を分配する等に関する操作は、それぞれの吹
出口に対応した配風ダンパの作動により実現されること
になる。また、前記複数の吹出口において、一の吹出口
と他の吹出口から吹き出す風量を異なるよう設定する場
合、前記複数の配風ダンパの開度及びブロア風量は最適
な状態に決定されることになる。
【0011】さらに、請求項2記載の空調装置は、前記
他の吹出口に対応する配風ダンパの開度が所定開度より
も閉じた状態となった場合、前記制御手段は前記ブロア
風量を減少させる方向に調整を行うことを特徴とする。
【0012】これによれば、空調風を比較的弱く吹き出
す吹出口に対応する配風ダンパが所定開度よりも閉じた
状態となったときに、他方の吹出口に設定した以上の強
さで空調風が吹き出されるような状態を回避することが
可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態に
ついて、図を参照して説明する。図1は実施形態の車両
用空調装置の構成を示す断面図である。この空調装置
は、内部を空気流路3としたエアコンユニット4を有す
る。エアコンユニット4の上流端には内外気を吸入する
図示しない導入口が形成され、下流端には空調空気を車
室内に吹き出す吹出口2が形成されている。エアコンユ
ニット4内の上流側にはブロアファン5が配され、それ
より下流側には、順にエバポレータ6、エアミックスダ
ンパ13、ヒータ7が配されている。
【0014】ところで、エアコンユニット4内部には、
ヒータ7が配されている箇所より下流側に当該エアコン
ユニット4を二つの空間に分割する仕切板4aを備えて
いる。これは、後述する吹出口2が、運転席側と助手席
側の別々に取り付けられていることに対応している。ま
た、エアミックスダンパ13及びヒータ7も、この分割
に対応してそれぞれ二組づつ配されているが、このこと
に関しては後に詳述する。なお、以下の記述では、簡単
のため運転席側を右側、助手席側を左側とよぶことがあ
る。
【0015】エアコンユニット4の図示しない導入口
は、外気を導入する外気導入口と、車室内循環内気を導
入する内気導入口とからなり、外気導入口及び内気導入
口の間には、外気導入口または内気導入口のいずれか一
方を開口させ外気と内気との切り換えを行う内外気切換
ダンパが設けられている。
【0016】エアコンユニット4の吹出口2は、前述し
たように左右独立にそれぞれ二組が設けられている。こ
の吹出口2は、エアコンユニット4の上部に形成され車
室内のフロントガラス等に空気を吹き付けて曇り等を防
ぐデフロスタ吹出口2aR、2aLと、ダッシュボード
前面等から空気を吹き出すフェイス吹出口(一の吹出
口)2bR、(他の吹出口)2bLとからなる。これら
フェイス吹出口2bR、2bLは、さらに、ダッシュボ
ードに向かって右方、同右方中央寄り、同左方中央寄
り、同左方の4つのフェイス吹出口2bRR、2bR
L、2bLR、2bLLからなる。また、図示されてい
ないが、エアコンユニット4の下部に形成され車室内下
部から空気を吹き出すフット吹出口も備えられている。
【0017】ちなみに、いま説明した各吹出口における
図面符号の添字R及びLは、それぞれ右側及び左側、す
なわち運転席側及び助手席側に対応したものである。な
お、デフロスタ吹出口2aR、2aLには、それぞれ開
口面積を調節するデフロスタ側ダンパ10R、10Lが
設けられている。
【0018】前記ブロアファン5は、内外気を外気導入
口または内気導入口から吸引して、エアコンユニット4
内に流通させるものであり、図示略の電動モータに連結
されている。エバポレータ6は冷凍サイクルの一要素で
あり、エアコンユニット4内を流通する空気を冷却す
る。
【0019】ヒータ7は温水循環経路に組み込まれてお
り、流通空気を加熱する。エアミックスダンパ13は、
ヒータ7の上流側にて揺動制御され、その揺動位置に応
じて、ヒータ7を通過する風と通過しない風との割合を
調節して、冷風と温風の混合割合を調節する機能を果た
す。これらヒータ7及びエアミックスダンパ13は、前
述したように、エアコンユニット4が仕切板4aにより
左右二つの空間に分割されていることに対応して、それ
ぞれ二組ずつ用意されている。すなわち、図1に示すよ
うに、右側の空間に配されるヒータ7R及びエアミック
スダンパ13Rと、左側に配されるヒータ7L及びエア
ミックスダンパ13Lとである。なお、エアミックスダ
ンパ13R、13Lの調節は、それぞれで独立に実施さ
れるようになっている。
【0020】この空調装置では、ブロアファン5を駆動
することにより、外気または内気が外気導入口または内
気導入口からエアコンユニット4内に導入され、導入さ
れた空気は空気流路3を下流側へと送られる。エアコン
ユニット4内を流れる空気は、次にエバポレータ6を通
過することで冷却され、下流側へ流れる。このとき、仕
切板4aにより、空調風は右側あるいは左側それぞれに
配風されることになる。いま右側に流れた空調風に注目
する。エアミックスダンパ13Rがヒータ7Rを完全に
覆っていると、空気はヒータ7Rを通過せずにデフロス
タ吹出口2aR、フェイス吹出口2bRに向かい、これ
らから車内に冷風が吹き出される。また、エアミックス
ダンパ13Rがヒータ7Rを全開しているときは、空気
の全部がヒータ7Rを通過して加熱されて、前記した各
吹出口2aR、2bRから車室内に温風が吹き出され
る。また、エアミックスダンパ13Rが中間位置にある
ときは、ヒータ7Rを通過しない冷風と通過した温風
が、エアミックスダンパ13Rの下流側でその開度に応
じて混ざり、混合された空気が前記各吹出口2aR、2
bRから車室内に吹き出される。
【0021】このような動作態様は、エアコンユニット
4内左側に配されているエアミックスダンパ13L、ヒ
ータ7L、各吹出口2aL、2bLについても同様であ
る。そして、エアミックスダンパ13R及び13Lは、
左右それぞれ独立に制御されるから、右側及び左側吹出
口から異なる温度の空調風を吹き出させることが可能と
なっている。
【0022】ところで、上記した空調装置は図示しない
車両に搭載されることになるが、当該車両内部には、こ
の空調装置本体に加えて、搭乗者が希望する車室内温度
や運転モードを、上記空調装置に対して設定するための
操作パネルが備えられる。また、本実施形態において
は、上記した温度や運転モードの他、風量や風向の設定
も可能となっている。このうち、風量、風向等の風の状
態は、運転席側と助手席側とで別々の状態となるよう、
それぞれ独立に設定できるようになっている。空調装置
は、これらの設定情報を目標値として、車室内の環境を
快適なものとするよう各種ダンパの制御、運転席側及び
助手席側における配風比率の変更等を実施することにな
る。さらに、車両には図示しない日射量センサが設置さ
れており、当該センサが感知した太陽光の入射具合に応
じて、左右配風を変更するような制御も可能となってい
る。なお、上記した操作パネルの具体的な態様に関して
は、本発明は特に限定されるものではない。例えば、温
度、運転モード、風量、風向以外にも、空調装置制御に
関するパラメータを設定可能なような構成とされていて
もよい。
【0023】以下では本実施形態における特徴部分につ
いて説明する。図1において、エアコンユニット4内で
より上流側にあるデフロスタ吹出口2aR、2aLと、
より下流側にあるフェイス吹出口2bR、2bLとの間
には、右側及び左側それぞれの空間に二つの配風ダンパ
20が設けられている。これら配風ダンパ20、すなわ
ち20R、20Lは、フェイス吹出口2bR、2bLの
それぞれに対応して設けられ、両吹出口からどれほどの
強さで空気を吹き出させるかの調整を行うものである。
また、これら配風ダンパ20R、20Lには制御手段3
0が接続されている。これは左右それぞれの各吹出口か
ら吹き出される風量を、車両の搭乗者にとって適切とな
るように、各配風ダンパ20R、20Lの開度設定及び
制御等を実施するものである。制御手段30は、この
他、空調装置に関するあらゆる制御、例えば、ブロアフ
ァン5の回転速度、エアミックスダンパ13の開度設定
等を実施する働きも担っている。したがって、接続され
ているのは配風ダンパ20R、20Lに限られず、ブロ
アファン5、エアミックスダンパ13R、13L等とも
接続されているものである。
【0024】以下では、上記構成となる空調装置におけ
る作用及び効果について説明する。この空調装置の作
用、つまり動作態様は、搭乗者が前記操作パネルで設定
する風量設定が主な原因となって、その様子が変更され
るようになっている。この空調装置の動作態様を決定づ
ける風量設定とは、空調風を吹き出させようとする主な
吹出口を、フェイス吹出口2bR、2bLとするか又は
デフロスタ吹出口2aR、2aLあるいはフット吹出口
とするか、またその吹出強さをどの程度とするか、そし
て運転席側と助手席側の左右に割り振る風量をどのよう
にするか等の選択及び設定のことを指す。
【0025】本発明の主目的となる安定した左右配風を
実現するという点に関していえば、本実施形態で特に問
題となるのは、空調風を主に吹き出させる吹出口2をフ
ェイス吹出口2bR、2bL(フェイスモード)に選択
する場合である。なお、吹出強さは本実施形態において
0〜8レベルまでの9段階に設定可能となっている。本
明細書ではこれをブロアレベルとよぶことにする。ま
た、実際に吹出口2から吹き出される風の状態は、上記
各設定に加えて、前記した温度設定値、日射量センサ等
からの入力結果を車室内制御に関する目標値として加味
した上で、決定されることはいうまでもない。
【0026】いま一例として、搭乗者が風量設定によ
り、運転席側のブロアレベルを助手席側のそれよりも大
きく設定した場合について説明する。この場合、制御手
段30は、次のような制御を行う。第一に、運転席側の
ブロアレベルがより大きく設定されていることから、右
側の配風ダンパ20Rを全開とする。第二に、この全開
とされた右側の配風ダンパ20Rを通過して、フェイス
吹出口2bRから吹き出される風量が、設定されたブロ
アレベル(風量)に対応するように、ブロアファン5の
回転速度、すなわちブロア風量を決定する。なお、ブロ
ア風量とは、エアコンユニット4内を流れる空調風全量
のことを指すと考えて差し支えない。このことにより、
右側からは設定された通りの吹出強さとなる空調風が吹
き出されることになる。
【0027】次に、制御手段30は、上記決定されたブ
ロア風量を勘案した上で、左側の配風ダンパ20Lの開
度を決定する。この開度決定は、具体的には、図2に示
すような、左右のフェイス吹出口2bR、2bLから吹
き出される風に関するブロアレベル差と配風ダンパ20
L開度との関係図を基にして決定される。この関係は、
予め好ましい組み合わせが実証試験等により調べられて
いるものとする。この図によれば、例えば、左右のブロ
アレベル差がいま4であるという場合には、左側の配風
ダンパ20Lの開度はほぼ中間程度となることがわか
る。また、ブロアレベル差が8である場合には左側の配
風ダンパ20Lは全閉、ブロアレベル差が0である場合
には同ダンパ20Lは全開となる。
【0028】ところで、上記開度設定において、左側の
配風ダンパ20Lがある一定値を越えて閉じた状態とな
ると、右側の配風ダンパ20Rに予期以上の風が流れ込
むような場合が発生する。このとき、フェイス吹出口2
aRからは、設定値を越えた過剰なブロアレベルの風が
吹き出されることになってしまう。このような事態を回
避するため、制御手段30は、左側の配風ダンパ20L
がある一定値以上閉じた状態となったと判断した場合に
は、ブロア流量を減少させるような調整を行うようにな
っている。つまり、具体的にはブロアファン5の回転速
度を落とすことになる。これは、図3説明図に示すよう
なものとして理解できる。この図の示すところは、右側
の風量を落として、左側との風量差であるブロアレベル
差が所定以上広がった場合、図3より得られるブロア風
量補正量を加味し、これに伴ってブロア風量を落とすこ
とを示しているものである。
【0029】このようにして、左右配風ダンパ20R、
20Lの開度及びブロア風量が決定されると、フェイス
吹出口2aR、2bRからは、設定された通りの、つま
り搭乗者にとって望ましい状態での空調風が常に吹き出
されることになる。これは従来例のように、エバポレー
タ上流側あるいは下流側に配風ダンパを設けている場合
に問題となっていた、温度むらやフロストの発生、温度
コントロール特性の悪化等の不都合を招くことがない。
したがって、本実施形態における空調装置は、左右独立
配風を安定した状態として実現し、もってより快適な車
室内環境を提供することができるものであるといえる。
【0030】以下本実施形態における補足事項について
説明する。まず、上記においては、右側のブロアレベル
を左側のそれよりも大きく設定するという一例に関して
説明したが、本発明はこのことに限定されるものではも
ちろんない。例えば、左側のブロアレベルを右側より大
きく設定するような場合には、上記した例とは逆に左側
の配風ダンパ20Lが全開とされた後に、ブロア風量が
決定され、そして右側の配風ダンパ20Rの開度が図2
に則って決定される、という操作がなされるだけのこと
である。
【0031】また、前にも述べたが、吹き出される風の
状態に関する決定は、搭乗者による直接的な風量設定で
なされる他に、設定温度、運転モード、日射量等のパラ
メータの影響を考慮した上でもなされる。つまり、空調
装置は、これらのパラメータを参照することによって、
より快適な車室内環境を提供すべく、制御手段30を介
して吹き出される風の状態を自動的に決定するようにな
っている。例えば、制御手段30が、日射量センサを参
照することによって、運転席側にのみ直射日光があたる
ような状態が生じていると判断するときには、左側(助
手席側)よりも右側(運転席側)のブロアレベルを自動
的に大きくする。こうすることによって、運転席には風
が吹き出され、ドライバーが感じる体感的な「暑さ」が
緩和されるためである。そして本発明は、このような搭
乗者による直接的な風量設定を経ない、制御手段30が
自動的に決定を下した左右配風態様に関しても、上記と
同様な配風ダンパ20R、20L、ブロアファン5等の
制御を実施することを、その概念内に含むものである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の空
調装置は、複数の吹出口に対応するようにエアコンユニ
ット内に配された配風ダンパと、これら配風ダンパの作
動を制御する制御手段とを具備している。このことか
ら、複数方向へ異なる強さの空調風分配等は、それぞれ
の方向に対応した配風ダンパの作動により実現されるこ
とになる。また、これらの配風ダンパの作動は制御手段
が司る。したがって、本空調装置は、複数方向への安定
した空調風に関する独立配風を実現できるとともに、以
てより快適な車室内環境を提供することができる。
【0033】また、上記空調装置は、前記複数の吹出口
において、一の吹出口と他の吹出口から吹き出す風量を
異なるよう設定する場合、前記複数の配風ダンパの開度
及びブロア風量は最適な状態に決定されることになる。
これは、上記した効果を具体的に実現することができ
る。
【0034】また、請求項2記載の空調装置は、空調風
を比較的弱く吹き出す吹出口に対応する配風ダンパが所
定開度よりも閉じた状態となったときに、他方の吹出口
に設定した以上の強さで空調風が吹き出されるような状
態を回避することが可能となる。このことはつまり、よ
り快適な車室内環境を提供するという前記した効果をよ
り高めるものといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両用空調装置の構成を示す断面図である。
【図2】 ブロアレベル差と配風ダンパ開度との関係を
示す図である。
【図3】 ブロア風量調整の様子を説明するための概念
図である。
【符号の説明】
2 吹出口 2bR フェイス吹出口(一の吹出口) 2bL フェイス吹出口(二の吹出口) 4 エアコンユニット 4a 仕切板 5 ブロアファン 6 エバポレータ 7 ヒータ 13 エアミックスダンパ 20 配風ダンパ 30 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 泰久 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社エアコン製作所 内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上流端にダンパによって開閉切換えされ
    る外気導入口と内気導入口とを有すると共に、下流端に
    空調風を独立に吹き出すための複数の吹出口を有するエ
    アコンユニットと、該エアコンユニット内に備えられた
    ブロアファン、エバポレータ、仕切板、ヒータ、エアミ
    ックスダンパと、 前記複数の吹出口のそれぞれに対応するように前記エア
    コンユニット内に配された複数の配風ダンパと、該配風
    ダンパの作動を制御する制御手段とを具備する車両用空
    調装置であって、 前記複数の吹出口のうち、一の吹出口から吹き出す空調
    風を、他の吹出口から吹き出す空調風よりも強く吹き出
    すよう設定する場合、 前記制御手段は、前記配風ダンパの一の吹出口に対応す
    るものを全開とし、 前記一の吹出口に吹き出す空調風の強さを前記設定と等
    しくなるように前記ブロアファンの回転速度を制御して
    ブロア風量を決定した後に、 該ブロア風量を勘案した上で前記他の吹出口に対応する
    配風ダンパの開度を決定するような、一連の制御を実施
    することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記他の吹出口に対応する配風ダンパの
    開度が所定開度よりも閉じた状態となった場合、前記制
    御手段は前記ブロア風量を減少させる方向に調整を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
JP16564898A 1998-06-12 1998-06-12 車両用空調装置 Withdrawn JPH11348540A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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