JPH11347772A - レーザ加工機用レーザビームトリミング装置及びレーザビームトリミング方法 - Google Patents

レーザ加工機用レーザビームトリミング装置及びレーザビームトリミング方法

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JPH11347772A
JPH11347772A JP10160642A JP16064298A JPH11347772A JP H11347772 A JPH11347772 A JP H11347772A JP 10160642 A JP10160642 A JP 10160642A JP 16064298 A JP16064298 A JP 16064298A JP H11347772 A JPH11347772 A JP H11347772A
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JP
Japan
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laser beam
condenser lens
aperture
lens
nozzle
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10160642A
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English (en)
Inventor
Masabumi Matsushita
正文 松下
Toshiharu Fujiwara
敏治 藤原
Takashi Kawade
高司 川出
Nobuaki Tanaka
伸明 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Nippon Koki KK
Original Assignee
Shin Nippon Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ加工機用レーザビームトリミング装置
において、球面収差の影響が大きい集光レンズの周辺部
を通過した収束性の悪いレーザビームをカットするため
の絞り調節機構の構成及び調節を簡単にする。 【解決手段】 集光レンズ1とノズル20の開口22と
の間に、集光レンズ1の光軸と平行な方向に移動可能な
絞り部材31を設け、集光レンズ1と絞り部材31との
距離(絞り部材31の位置)を調節することにより、絞
り部材31によりカットしうるレーザビームの範囲を調
節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ加工機用レ
ーザビームトリミング装置及びレーザビームトリミング
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ加工機用レーザビームトリミング
装置では、平行ビーム化されたレーザビームをワーク上
に収束させるために集光レンズが用いられている。一
方、周知のようにレンズには球面収差があるため、レン
ズの光軸から離れた部分(レンズ周辺部)を通過したビ
ームほど球面収差による影響を受け、ワーク上の一点
(加工点)には収束されず、周辺部に拡がる。加工点の
周辺部に拡がったレーザビームはワークに余分な熱エネ
ルギーを与えるので、ワーク表面の面荒れの原因や加工
部分のエッジの溶融により鋭利さがなくなる原因とな
る。そのため、従来よりレンズ周辺部を通過したビーム
をカットするため、絞りが用いられている。
【0003】従来のレーザ加工機用レーザビームトリミ
ング装置に絞りを設けるために、第1の構成は集光レン
ズ部に隣接するように絞り板を設ける。また、第2の構
成は、レーザ発振器から集光レンズまでのレーザビーム
の伝送路内で一旦レーザビームを収束させ、収束部に絞
り板を設け、絞りを通過したビームをコリメートレンズ
により再度平行ビーム化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の第1構成の場合、絞りいたが集光レンズ近傍に固定
されているので、レーザ加工機の性能、例えばビーム径
等に応じて、その都度最適な絞り径を有するものに交換
しなければならない。ここで、レーザ加工機の性能は、
レーザビームの集光レンズ部における発振モードやレー
ザビーム径等で決定され、個々のレーザ発振器の性能
(誤差)やレーザ発振器から集光レンズまでの距離等に
より微妙に変化する。さらに、レーザ発振器やレーザ加
工機の光学部品等の汚れ等によっても変化する。従っ
て、絞り径の調整方法としては、最適な径の絞り板を選
択して取り付けなければならず、非常に複雑かつ困難で
あるという問題点を有していた。
【0005】また、従来の第2の構成の場合、少なくと
も一旦収束したレーザビームを再度平行ビーム化するた
めのコリメートレンズ及び平行光束を再収束させるため
の集光レンズを必要とする。そのため、各レンズや絞り
板の光軸の芯出しが非常に困難であり、また複数のレン
ズを用いるのでパワーロスが大きく、かつコストアップ
につながるという問題点を有していた。
【0006】本発明は、上記従来例の問題点を解決する
ためになされたものであり、構成が簡単で、かつ調整が
容易なレーザ加工機用レーザビームトリミング装置及び
レーザビームトリミング方法を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のレーザ加工機用レーザビームトリミング装
置は、レーザ発振器から出力されたレーザビームを収束
させるための集光レンズと、収束されたレーザビームが
通過するための開口を有するノズルと、集光レンズとノ
ズルとの間に設けられ、集光レンズとの距離が調節可能
な絞り部材とを具備する。
【0008】集光レンズに入射したレーザビームは、集
光レンズによりワークの被加工点に収束するように屈折
され、集光レンズからノズルの開口に向かって徐々にそ
の断面径が小さくなる。一方、絞り部材の絞り径は集光
レンズの最大有効径よりも小さな径を有しているので、
集光レンズにより屈折されたレーザビームが絞り径より
も大きな断面径を有している範囲では絞りとして機能
し、集光レンズの周辺部を通過したレーザビームをカッ
トすることが可能である。また、絞り部材の絞り径を一
定として、絞り部材が集光レンズに近いほど絞り部材に
よりカットされるレーザビームの範囲が広くなる。逆
に、絞り部材が集光レンズから遠いほど絞り部材により
カットされるレーザビームの範囲が狭くなる。すなわ
ち、集光レンズと絞り部材との距離を調節することによ
り、絞り部材の絞り径を調節するのと同じ効果が得ら
れ、レーザ加工機の性能に応じた最適な条件でワークの
加工を行うことが可能となる。また、集光レンズを1枚
しか用いないので、光学系の光軸の芯出し等も比較的容
易であり、パワーロスも少なく、コスト低減も可能であ
る。
【0009】上記構成において、集光レンズを保持する
レンズ保持部材と、集光レンズに対してノズルを相対的
に移動可能に保持するノズル保持部材と、少なくともレ
ンズ保持部材とノズル保持部材の一部を構成要素に含む
筐体の内部に設けられ、集光レンズに対して相対的に移
動可能に絞り部材を保持する絞り保持部材とをさらに具
備するように構成しても良い。この構成によれば、集光
レンズと絞り部材との距離の調節に際し、ノズル保持部
材をレンズ保持部材から取り外し、絞り保持部材をレン
ズ保持部材に取り付けた状態で絞り部材の位置を調節す
ることができ、レーザビームトリミング装置をレーザ加
工機に取り付けた状態で絞り調節が可能となる。
【0010】また、上記構成において、筐体は、その内
部にアシストガスを注入するためのガス注入口を有し、
アシストガスにより集光レンズ及び絞り部材を冷却する
ように構成しても良い。集光レンズで吸収されたレーザ
ビームや絞り部材によりカットされたレーザビームのエ
ネルギーが熱エネルギーに変換され集光レンズや絞り部
材の温度を上昇させる。温度が上昇すると熱膨張により
集光レンズの焦点距離や絞り部材の絞り径が変化し、レ
ーザビームトリミング装置の光学的性能が変化する。し
かしながら、アシストガスを筐体内部に注入し、レーザ
ビームと共に、ノズルの開口からワークの被加工点に噴
出させることにより、アシストガスが集光レンズや絞り
部材の熱を吸収し、集光レンズや絞り部材の温度がほぼ
一定に保たれる。その結果、レーザビームトリミング装
置の光学的性能が安定し、レーザ加工機を長時間連続し
て運転しても、一定の加工性能が維持される。
【0011】また、上記構成において、筐体内部にアシ
ストガスの流路を形成するための補助内筒をさらに設け
ても良い。この構成によれば、筐体内部に注入されたア
シストガスを、一旦ノズル開口から集光レンズにまで吹
き上げ、集光レンズ、絞り部材、ノズル開口の順にアシ
ストガスの流路を形成することができ、効率良く集光レ
ンズ及び絞り部材を冷却することが可能となる。
【0012】また、上記構成において、レンズ保持部材
とノズル保持部材はそれぞれ筒状体であって一方の内周
部と他方の外周部とが気密的に嵌合し、絞り保持部材は
筒状体であってレンズ保持部材の内側に固定され、絞り
部材は環状体であって絞り保持部材の内周部に嵌装して
も良い。この構成によれば、それぞれ筒状のレンズ保持
部材とノズル保持部材をそれらの軸方向に相対的に移動
させることにより、光軸の芯ずれを生ずることなく集光
レンズとノズル開口の距離を容易に調節することができ
る。同様に、絞り保持部材と絞り部材をそれらの軸方向
に相対的に移動させることにより、光軸の芯ずれを生ず
ることなく集光レンズと絞り部材の距離を容易に調節す
ることができる。
【0013】また、上記構成において、絞り保持部材の
内周部に雌ねじを形成し、絞り部材の外周部に前記雌ね
じと螺合する雄ねじを形成しても良い。この構成によれ
ば、絞り部材を回転させることにより、容易に絞り保持
部材の軸方向の位置を移動させることが可能となる。ま
た、ねじのピッチを適宜選択することにより、絞り部材
の位置の微調整が可能となる。
【0014】また、本発明のレーザ加工機のレーザビー
ムトリミング方法は、レーザ加工機のレーザ発振器から
出力されたレーザビームを収束させるための集光レンズ
と収束されたレーザビームを通過させるための開口を有
するノズルとの間に絞り部材を設け、絞り部材と集光レ
ンズとの距離を調節することにより、集光レンズの周辺
部を通過したビームをカットする。この方法によれば、
既存のレーザ加工機を改造することにより、上記本発明
のレーザビームトリミング装置と同じ効果を得ることが
可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のレーザ加工機用レーザビ
ームトリミング装置及びレーザビームトリミング方法の
一実施形態について、図1を参照しつつ説明する。
【0016】集光レンズ1は略円筒状のレンズ鏡筒2の
内周部に嵌合され、レンズ鏡筒2の内周部に形成された
雌ねじと螺合するロック環3によりレンズ鏡筒2に固定
されている。また、レンズ鏡筒2は、略円筒状の内筒4
に固定されている。レンズ鏡筒2、ロック環3及び内筒
4等は、集光レンズ1を保持するためのレンズ保持部材
を構成する。
【0017】内筒4の外周部で、かつ集光レンズ1を保
持している側とは反対側の先端部近傍には、O−リング
6等を介して略円筒状の外筒5が気密的に嵌合してい
る。外筒5の内筒4と嵌合している側とは反対側の端部
には、フランジ部材7が固定されている。フランジ部材
7には、O−リング8、ロック環9、飾り環10等を介
してノズル20が固定されている。図から明らかなよう
に、ノズル20は複数の部品を組み合わせて構成され、
開口22を有する先端の略円錐状部材21は交換可能で
ある。外筒5、フランジ部材7、ロック環9等はノズル
20を保持するためのノズル保持部材を構成する。
【0018】内筒4の外周部でかつ外筒5と嵌合してい
る部分には、例えば雌ねじ又はカム溝が形成されてい
る。また、外筒5の内周部でかつ内筒4と嵌合している
部分には、上記雌ねじに螺合する雄ねじ又は上記カム溝
を摺動する突起が設けられている。雌ねじ及び雄ねじで
構成されるねじ送り機構又はカム溝及び突起で構成され
るカム送り機構により、内筒4又は外筒5を他方に対し
て回転又は移動させることにより、集光レンズ1とノズ
ル20の開口22との距離を調節することが可能とな
る。
【0019】内筒4、外筒5及びフランジ部材7等はレ
ーザビームトリミング装置の筐体の主要部をなす。筐体
内部において、レンズ鏡筒2の集光レンズ1を保持する
側とは反対側には、略円筒状の絞り保持筒30が固定さ
れている。絞り保持筒30の内周部には、例えば雌ねじ
が形成されている。絞り部材31は、略環状又は円筒状
であり、その外周部には雄ねじが形成されている。絞り
部材31の雄ねじ部は、絞り保持筒30の雌ねじ部に螺
合しており、絞り部材31を回転させることにより絞り
部材31を集光レンズ1の光軸Lと平行な方向に移動可
能である。また、絞り保持筒30の雌ねじ部には、その
外周部に雄ねじが形成されたロック環32の当該雄ねじ
部が螺合している。ロック環32は、絞り部材31の位
置を調節した後、絞り部材31に密着させることによ
り、振動により絞り部材31の位置がずれるのを防止す
るためのものである。なお、絞り部材31及びロック環
32には、それぞれ回螺器と係合するための穴又は溝3
1b,32bが設けられている。
【0020】周知のように、集光レンズ1等のレンズで
は、球面収差によりレンズの光軸Lから離れた領域を通
過した光束ほど一点に収束せず、加工点の周辺にレーザ
ビームが拡がる。周辺に拡がったレーザビームのエネル
ギーは熱に変換されワークWに吸収される。そのため、
ワークWの加工(切断)点の周辺の表面が荒れたり、加
工部のエッジが溶融し、鋭利さがなくなる原因となる。
従って、絞り部材31により、球面収差の影響の大きな
集光レンズ1の周辺部を通過したレーザビームをカット
する必要がある。
【0021】絞り部材31の絞り31aの径(直径又は
半径)は、集光レンズ1の有効径よりも小さく、かつノ
ズル20の開口22の径よりも大きい。そのため、集光
レンズ1により屈折されたレーザビームの径が絞り部材
31の絞り径よりも大きな範囲では、絞り部材31は絞
りとして機能し、集光レンズ1の周辺部を通過した光束
(例えば図中2点差線で示す)をカットすることが可能
である。また、集光レンズ1により屈折されたレーザビ
ームの径は、集光レンズ1に近いほど大きく、集光レン
ズ1から離れるほど小さくなる。従って、絞り部材31
の絞り31aの径を固定しても、集光レンズ1の光軸L
に平行な方向における絞り部材31の位置を変化させる
ことにより、絞り部材31によりカットされるレーザビ
ームの範囲を変化させることができる。すなわち、絞り
部材31を光軸Lと平行な方向に移動させることによ
り、絞り部材31の絞り31aの径を変化させた場合と
同様の絞り調節効果が得られる。
【0022】なお、上記のように絞り部材31によりレ
ーザビームをカットする際、絞り部材31の集光レンズ
1に対向する面がレーザビームのエネルギーにより溶融
される場合もあり得る。従って、レーザ加工機に装着し
て一定の使用可能期間を確保するためには、絞り部材3
1を光軸L方向に厚くすることが好ましい。
【0023】筐体内部において、フランジ部材7には、
略円筒状の補助内筒11が固定されている。集光レンズ
1の光軸Lに直交する断面において、レンズ鏡筒2、内
筒4、外筒5、補助内筒11、絞り保持筒30の各端面
は、光軸Lを中心とする同心円上に配置され、外側から
外筒5、内筒4、補助内筒11、レンズ鏡筒2、絞り保
持筒30の順に配置される。内筒4の内周面と補助内筒
11の外周面との間及び補助内筒11の内周面とレンズ
鏡筒2及び絞り保持筒30の各外周面との間には隙間が
設けられており、後述するアシストガスの流路を形成す
る。
【0024】外筒5の側面で、かつフランジ部材7が固
定されている側の端部近傍には、補助内筒11の外周面
に対向するように、1又は2以上のアシストガス注入口
5aが設けられている。また、レンズ鏡筒2の側面にも
アシストガスの流路を形成する1又は2以上の開口2a
が設けられている。
【0025】次に、本実施形態のレーザビームトリミン
グ装置動作について説明する。レーザビームトリミング
装置をレーザ加工機に装着する場合、内筒4の集光レン
ズ1側の開口をレーザ加工機のレーザ発振器又はその鏡
筒(図示せず)に固定する。また、外筒5のアシストガ
ス注入口5aにアシストガス供給用のパイプ等を接続す
る。
【0026】レーザ発振器から出力されたレーザビーム
はコリメートレンズ(図示せず)等によりビーム径を拡
大されかつ平行化された後、集光レンズ1に入射する。
集光レンズ1に入射したレーザビームは、ワークW上の
一点に収束するように集光レンズ1により屈折される。
なお、レーザ加工中、集光レンズ1とワークWとの距離
(集光レンズの焦点距離にほぼ等しい)が一定となるよ
うに、集光レンズ1のワークWに対する高さが調節され
ることは言うまでもない。
【0027】絞り部材31の絞り31aを通過したレー
ザビームはノズル20の開口21を通ってワークW上に
収束され、ワークW上の一点を集中的に加熱し、ワーク
Wを溶融する。レーザ加工機では、例えばレーザビーム
トリミング装置とワークWとを相対的に移動させること
により、ワークWを所定形状に切断する。
【0028】一方、アシストガス注入口5aからアシス
トガスを筐体内部に注入すると、アシストガスは補助内
筒11の外周面に衝突し、外筒5の内周面と補助内筒1
1の外周面との間の空間S1を流れる。さらに、内筒4
と外筒5の嵌合部分で、内筒4の内周面と補助内筒11
の外周面との間の空間S2を通って、内筒4の内周面と
レンズ鏡筒2の外周面及び絞り保持筒30の外周面との
間の空間S3に流れ込む。空間S3に流れ込んだアシス
トガスは、内筒4のレンズ鏡筒2を保持するためのフラ
ンジ部4aに衝突し、一部はレンズ鏡筒2の開口2aを
通ってレンズ鏡筒2の内部空間S4に流れ込む。残りの
アシストガスは、補助内筒11の内周面と絞り保持筒3
0の外周面との間の空間S5を流れる。空間S4及びS
5を流れたアシストガスは、最終的にノズル20の開口
22からレーザビームと共にワークWに向けて噴出す
る。アシストガスは、レーザビームにより溶融されたワ
ークWの材料を吹き飛ばしたり、あるいは酸化反応を促
進するためのものであり、ワークWの材料が鉄等の金属
の場合、通常は酸素が用いられる。なお、ワークWの材
料がステンレス鋼の場合や非金属材料の場合はアシスト
ガスとして窒素を用いることもある。また、ワークWの
材料がアルミニウムの場合はアシストガスとして空気を
用いることもある。
【0029】一般的に、絞り部材31は反射光を少なく
するように、黒色等に塗装又はメッキされている。その
ため、図中2点差線で示すような絞り部材31に入射し
たレーザビームの大部分は絞り部材31に吸収される。
同様に、集光レンズ1に入射したレーザビームの内一部
は集光レンズ1の材料であるガラスに吸収される。集光
レンズ1や絞り部材31に吸収されたレーザビームのエ
ネルギーは熱エネルギーに変換されるので、そのままで
は集光レンズ1や絞り部材31の温度は上昇する。しか
しながら、本実施形態では、上記のように筐体内部にお
いてアシストガスの流路を形成し、集光レンズ1及び絞
り部材31の表面にアシストガスが触れるように構成し
ているので、アシストガスが冷却剤として機能し、集光
レンズ1、レンズ鏡筒2、内筒4、外筒5,補助内筒1
1、絞り保持筒30、絞り部材31等の温度はほとんど
上昇せず、熱膨張による寸法の変化もほとんどない。そ
の結果、長時間レーザ加工機を連続使用しても、集光レ
ンズ1や絞り部材31の光学的性能が変化せず、レーザ
加工機の性能が安定し、ワークWを均一に加工すること
が可能となる。
【0030】なお、絞り部材31の位置は、レーザビー
ムトリミング装置をレーザ加工機に取り付けた状態であ
っても調節可能である。例えば、ロック環9及び飾り環
10を取り外すことにより、ノズル20をフランジ部材
7から取り外す。この状態で、フランジ部材7の開口か
ら回螺器を絞り保持環30の内部に挿入し、ロック環3
2を緩め、絞り部材31を回転させて集光レンズ1に対
する絞り部材31の位置を調節する。このとき、レーザ
加工機のレーザ発振器を起動し、ワークW上に収束され
るレーザビームの径を見ながら、最適な絞り径(絞り部
材31の位置)を設定することができる。絞り部材31
の位置が設定されると、ロック環32を絞り部材31に
密着させ、絞り部材31が振動により回転(移動)しな
いようにロックする。そして、再度ロック環9等により
ノズル20をフランジ部材7に固定する。また、ノズル
20、絞り部材31及びロック環32等を容易に取り外
すことができるので、容易に集光レンズ1を清掃するこ
とが可能となる。
【0031】なお、本発明は、上記実施形態の構成に限
定されるものではなく、絞り部材31が集光レンズ1と
ノズル20の開口22との間に設けられており、集光レ
ンズ1に対して絞り部材31を集光レンズ1の光軸L方
向に移動可能であればよい。例えば、絞り保持筒30に
溝を設け、絞り部材31に溝と係合する突起を設けて、
絞り部材31の突起を溝に沿って摺動させ、絞り部材3
1を集光レンズ1の光軸Lと平行な方向に移動させるよ
うに構成しても良い。あるいは、絞り保持筒30を省略
し、レンズ鏡筒2の内周部又は外周部に雌ねじ又は雄ね
じを形成し、絞り部材31の外周部又は内周部に形成し
た雄ねじ又は雌ねじを螺合させるように構成しても良
い。さらに、絞り部材31が振動によっても容易に移動
しない場合には、ロック環32を省略しても良い。ま
た、本発明の構成によれば、絞り部材31の交換も比較
的容易であるので、絞り部材31は図示したような環状
体又は筒状体に限定されず、寿命の短い板状体やその他
の形状であっても良い。さらに、絞り31aの径の異な
る複数の絞り部材31を用意しておき、レーザ加工機の
性能にあわせて適宜絞り部材31を交換するようにして
もよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレーザ加
工機用レーザビームトリミング装置及びレーザビームト
リミング方法によれば、レーザ発振器から出力されたレ
ーザビームを収束させるための集光レンズと収束された
レーザビームが通過するための開口を有するノズルとの
間に絞り部材を設け、絞り部材と集光レンズとの距離を
調節可能とするので、集光レンズに入射したレーザビー
ムのうち球面収差の大きな周辺部を通過した収束性の悪
いレーザビームは、絞り部材によりカットされ、ワーク
上には到達しない。その結果、ワーク上の一点にレーザ
ビームが収束されるので、ワークの加工(切断)部近傍
の面荒れや切断部のエッジの溶融はほとんど生じない。
また、余分な集光レンズを用いないので、光学系の光軸
の芯出し等も比較的容易であり、パワーロスも少なく、
コスト低減も可能である。
【0033】また、アシストガスにより集光レンズ及び
絞り部材を冷却することにより、レーザビームが集光レ
ンズや絞り部材により吸収されたとしても、アシストガ
スが集光レンズや絞り部材の熱を吸収し、集光レンズや
絞り部材の温度をほぼ一定に保つことが可能となる。そ
の結果、レーザビームトリミング装置の光学的性能が安
定し、レーザ加工機を長時間連続して運転しても、一定
の加工性能が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のレーザ加工機用レーザビームトリミ
ング装置の一実施形態の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 :集光レンズ 2 :レンズ鏡筒 2a:開口 3 :ロック環 4 :内筒 5 :外筒 5a:アシストガス注入口 6 :O−リング 7 :フランジ部材 8 :O−リング 9 :ロック環 10 :飾り環 11 :補助内筒 20 :ノズル 21 :円錐状部材 22 :開口 30 :絞り保持筒 31 :絞り部材 31a:絞り 32 :ロック環
フロントページの続き (72)発明者 川出 高司 大阪市中央区北久宝寺町二丁目4番1号 新日本工機株式会社内 (72)発明者 田中 伸明 大阪市中央区北久宝寺町二丁目4番1号 新日本工機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ発振器から出力されたレーザビー
    ムを収束させるための集光レンズと、収束されたレーザ
    ビームが通過するための開口を有するノズルと、集光レ
    ンズとノズルとの間に設けられ、集光レンズとの距離が
    調節可能な絞り部材とを具備するレーザ加工機用レーザ
    ビームトリミング装置。
  2. 【請求項2】 集光レンズを保持するレンズ保持部材
    と、集光レンズに対してノズルを相対的に移動可能に保
    持するノズル保持部材と、少なくともレンズ保持部材と
    ノズル保持部材の一部を構成要素に含む筐体の内部に設
    けられ、集光レンズに対して相対的に移動可能に絞り部
    材を保持する絞り保持部材とをさらに具備することを特
    徴とする請求項1記載のレーザ加工機用レーザビームト
    リミング装置。
  3. 【請求項3】 筐体は、その内部にアシストガスを注入
    するためのガス注入口を有し、アシストガスにより集光
    レンズ及び絞り部材を冷却することを特徴とする請求項
    2記載のレーザ加工機用レーザビームトリミング装置。
  4. 【請求項4】 筐体内部にアシストガスの流路を形成す
    るための補助内筒をさらに設けたことを特徴とする請求
    項3記載のレーザ加工機用レーザビームトリミング装
    置。
  5. 【請求項5】 レンズ保持部材とノズル保持部材はそれ
    ぞれ筒状体であって一方の内周部と他方の外周部とが気
    密的に嵌合し、絞り保持部材は筒状体であってレンズ保
    持部材の内側に固定され、絞り部材は環状体であって絞
    り保持部材の内周部に嵌装されていることを特徴とする
    請求項4記載のレーザ加工機用レーザビームトリミング
    装置。
  6. 【請求項6】 絞り保持部材の内周部に雌ねじを形成
    し、絞り部材の外周部に前記雌ねじと螺合する雄ねじを
    形成したことを特徴とする請求項5記載のレーザ加工機
    用レーザビームトリミング装置。
  7. 【請求項7】 レーザ加工機のレーザ発振器から出力さ
    れたレーザビームを収束させるための集光レンズと収束
    されたレーザビームを通過させるための開口を有するノ
    ズルとの間に絞り部材を設け、絞り部材と集光レンズと
    の距離を調節することにより、集光レンズの周辺部を通
    過したビームをカットするレーザ加工機のレーザビーム
    トリミング方法。
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