JPH11342666A - 孔版オフセット印刷装置 - Google Patents

孔版オフセット印刷装置

Info

Publication number
JPH11342666A
JPH11342666A JP14988098A JP14988098A JPH11342666A JP H11342666 A JPH11342666 A JP H11342666A JP 14988098 A JP14988098 A JP 14988098A JP 14988098 A JP14988098 A JP 14988098A JP H11342666 A JPH11342666 A JP H11342666A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
transfer roller
stencil
offset printing
printing apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14988098A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Uchiyama
耕一 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riso Kagaku Corp filed Critical Riso Kagaku Corp
Priority to JP14988098A priority Critical patent/JPH11342666A/ja
Publication of JPH11342666A publication Critical patent/JPH11342666A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 滲み、裏移りの発生を防止する。また、転写
ローラのクリーニング作業を不要とする。 【解決手段】 穿孔画像が形成された孔版原紙Sの一方
の面にインクを供給し、この孔版原紙Sの他方の面に転
写ローラ23を設置し、孔版原紙Sの穿孔画像を通過さ
せたインクを転写ローラ23に転写させ、さらにこの転
写ローラ23に付着したインクを被印刷体Pに再転写さ
せる孔版オフセット印刷装置45において、少なくとも
転写ローラ23の表面を、ゲル状物質で構成し、また、
転写ローラ23の回転方向下流側に、圧接状態に配置さ
れ、被印刷体Pへの転写後の余剰インクを掻き取るブレ
ード41を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穿孔画像を通過移
動させたインクを転写ローラに転写させた後、被印刷体
に再転写させる孔版オフセット印刷装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】オフセット印刷装置には、穿孔画像の形
成された孔版原紙を用いる孔版オフセット印刷装置があ
る。この孔版オフセット印刷装置は、孔版原紙に供給さ
れたインクを、転写ローラ(転写ブランケット)に転写
し、この転写画像をさらに被印刷体に転写するものであ
る。
【0003】図6は従来の孔版オフセット印刷装置の要
部拡大図である。孔版原紙Sの巻き付けられたインク通
過性領域を有する版胴1の下方には、転写ローラ3が設
けられている。版胴1の内部にはインク供給装置5があ
り、版胴1の内周面に対してインクを供給する。また、
転写ローラ3は版胴1に接触してその周面に版胴1に巻
装された孔版原紙Sに形成された穿孔画像を通過したイ
ンクが転写される。この転写ローラ3の下方には上下動
する圧胴7があり、この圧胴7は、転写ローラ3と圧胴
7の間に供給される被印刷体Pを転写ローラ3との間で
挟持搬送する。これにより、転写ローラ3に対して圧胴
7が被印刷体Pを押しつけ、転写ローラ3周面に転写さ
れたインクが被印刷体Pに転写されて印刷が行われる。
【0004】この孔版オフセット印刷装置は、孔版原紙
Sと被印刷体Pとが直接触れず、転写ローラ3を介する
ため、被印刷体Pの選択幅が広がり、版を傷める虞れも
少ないなどの利点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記孔
版オフセット印刷装置は、インクの粘度が低いと、図7
に示すように、版胴1に巻き付けられた孔版原紙Sと転
写ローラ3との間で毛管現象が生じやすくなり、滲みn
の原因となり印刷される画像の品質が低下する欠点を有
している。このため、従来の孔版オフセット印刷装置で
は、インクの粘度をある程度高め(硬くし)、インクを
押し出すようにして、孔版を通過させていた。
【0006】ところが、粘度の高いインクを用いた場
合、孔版の通過を確実にし鮮明な画像を得ようとするに
は、インクを押し出す圧力を大きくすることになるが、
インクの供給が過剰となってしまい、図8に示すよう
に、孔版原紙Sと転写ローラ3とが離れる際に、このイ
ンクの高い粘性力による引き合いが生じる。そして、過
剰に供給されてしまうインクにより、印刷後に被印刷体
Pを重ねた際に、上に重ねられた被印刷体の裏面にイン
クが付着する裏移りが生じやすくなる。
【0007】また、一般的なオフセット印刷装置は、版
と転写ローラとの位置精度が精密な構造とされており、
版の交換とともに転写ローラ3をクリーニングする必要
があり、その転写ローラ3のクリーニングが容易ではな
く、非常に煩雑であることから、少量の印刷には不向き
とされ、また、このクリーニングを自動化するには複雑
な機構のインク除去装置が必要となる。
【0008】このため、従来のオフセット印刷装置は、
専門の印刷業者によって使用されるものが一般的で、オ
フィス、家庭で使用できる簡便なものがなかった。
【0009】そこで本発明は上記状況に鑑みてなされた
もので、オフセットの有効性を損なうことなく、滲み、
裏移りなどを防止し、しかも、転写ローラのクリーニン
グに複雑な機構を不要とし、少量の印刷にも対応するこ
との可能な孔版オフセット印刷装置を提供することを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】次に、上記の課題を解決
するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照し
て説明する。この発明の孔版オフセット印刷装置は、穿
孔画像が形成された孔版原紙の一方の面にインクを供給
し、該孔版原紙の他方の面に転写ローラを設置し、該孔
版原紙の前記穿孔画像を通過させたインクを前記転写ロ
ーラに付着させ、さらに該転写ローラに転写したインク
を被印刷体に再転写させる孔版オフセット印刷装置にお
いて、前記転写ローラの少なくとも表面がゲル状物質で
構成され、該転写ローラの回転方向下流側には、圧接状
態に配置され、前記被印刷体への転写後の余剰インクを
掻き取るブレードが設けられていることを特徴としてい
る。
【0011】この孔版オフセット印刷装置によれば、ゲ
ル状物質よりなる転写ローラが孔版原紙における穿孔画
像の周縁に密着状態となり、低粘度のインクであって
も、毛管現象が発生しなくなる。また、低粘度のインク
の使用が可能になることから、被印刷体に余剰インクが
残らなくなる。さらに、ブレードがゲル状物質の転写ロ
ールを変形させて圧接状態で接触して余剰なインクを掻
き取ることから、簡素な構造で転写ローラの確実なクリ
ーニングが可能となる。
【0012】なお、前記インクの粘度は、1乃至10セ
ンチポイズの範囲内であることが好ましく、また、前記
ゲル状物質のアスカーC硬度が、3乃至30度の範囲内
であることが好ましい。
【0013】また、前記ゲル状物質は、油性のポリエチ
レン剤を主成分とされる素材としてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る孔版オフセッ
ト印刷装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に
説明する。
【0015】まず、本発明に係る孔版オフセット印刷装
置の第1の実施の形態を説明する。図1は本発明に係る
孔版オフセット印刷装置の概略構成を示す内部透視図、
図2は図1に示した装置要部の第1の実施の形態を示す
部分拡大図である。
【0016】図1に示すように、原稿画像読み取り部1
1は、イメージスキャナ13を有し、印刷すべき原稿の
画像を読み取る。製版部15はサーマルヘッドとプラテ
ンローラからなる製版デバイス17を有し、原稿読み取
り部11が読み取った原稿画像データに応じて孔版原紙
Sに穿孔画像を形成する。インク通過性の周壁を有する
円筒状の版胴19は、図示しない回転駆動手段により自
身の中心軸線の周りに図にて反時計廻り方向に回転駆動
される。版胴19の外周面には孔版原紙Sの一端部を係
止するクランプ手段がある。版胴19の内部にはインク
供給装置21がある。インク供給装置21は、スキージ
ローラ21aと、このスキージローラ21aの外周面に
所定の間隔をあけて位置しインクをスキージローラ21
aの表面に所定の厚さの膜状に塗布形成するドクターロ
ーラ21bとからなる。
【0017】製版された孔版原紙Sの一端部をクランプ
手段20が係止して保持し、版胴19が図1中反時計回
り方向に回転することで、刷版である製版済みの孔版原
紙Sは版胴19の周面に巻きつけられる。インク供給装
置21が版胴19の内周面にインクを供給する。
【0018】版胴19の下方には転写ローラ23が設け
られている。この転写ローラ23は版胴19に接触して
図1中時計回り方向に回転し、版胴19の外周面に巻装
された孔版原紙Sに形成された穿孔画像を通過したイン
クがこの転写ローラ23に一時的に転写される。転写ロ
ーラ23は版胴19よりも小径であり、版胴19とは異
なる回転速度で回転する。また、この転写ローラ23
は、版胴19の周面に巻きつけられた孔版原紙Sに対
し、所定の圧力で接触する。
【0019】転写ローラ23は、少なくとも表面がゲル
状物質で形成されている。この転写ローラ23は、例え
ばアルミローラの外周に図2に示すゲル層23aをイン
サート成形して形成される。また、押し出し成形で筒状
に形成したゲルを硬質ローラに嵌め込むことにより形成
してもよい。
【0020】本実施の形態のゲル状物質には、特殊ポリ
マーの3次元網目構造がオイル成分を保持する非水系高
分子ゲルが用いられる。非水系高分子ゲルとしては、例
えば、熱可塑性エラストマーにアスファルト系オイルを
複合させた材料(商品名:MNCS:ムンスク(株)ブ
リヂストン製)、可塑性エラストマーとしてポリエチレ
ンを主成分とし、鉱物油を複合させた材料(商品名:コ
スモゲル(株)コスモ計器製)等がある。
【0021】なお、ゲル層23aは、非水系高分子ゲル
によって単層で形成する他、硬度差のある複数のゲル層
によって積層状に形成してもよい。
【0022】転写ローラ23のゲル層23aは、JIS
K 6301(1975年制定)に規定されたスプリ
ング式硬さ試験機C形(アスカ−C)による測定硬度が
3〜30°の範囲内に設定される。
【0023】転写ローラ23の下方には上下動する圧胴
25がある。圧胴25は、転写ローラ23との間に供給
される被印刷体Pを転写ローラ23との間に挟んで搬送
し、被印刷体Pに印刷画像を形成する。給紙部27上の
被印刷体Pは紙捌きローラ29により1枚ずつ送りださ
れ、給紙タイミングローラ31によって圧胴25と転写
ローラ23の間に送りこまれる。印刷された被印刷体P
は転写ローラ23から分離し、ベルトコンベア機構の搬
送装置33によって排紙部35に排出される。
【0024】また、印刷が終了した孔版原紙Sは、排版
部37によって版胴19から剥ぎ取られて廃棄となる。
【0025】転写ローラ23の図2中左側隣部には、イ
ンク除去手段39が設けられている。インク除去手段3
9は、版胴19から転写ローラ23に転移したインク4
7のうち、被印刷体Pに転移せずに転写ローラ23に残
った余剰のインクを除去する。
【0026】インク除去手段39は、転写ローラ23の
周面に残留した余剰のインクを集めるクリーニング部材
としてのブレード41を、転写ローラ23の回転方向に
関して圧胴25の下流側である後方側に有している。ま
た、インク除去手段39は、ブレード41が集めた余剰
のインクを収容する収納部43を有している。
【0027】本実施の形態のブレード41は、転写ロー
ラ23の周面に、この転写ローラ23の軸線方向に沿っ
て連続して圧接する薄板状の部材である。ブレード41
は、ゲル層23aが十分に変形する程度に圧接されてい
る。ゲル層23aは、転写ローラ23が回転すること
で、ブレード41と相対摺動し、ブレード41との圧接
部分をこのブレード41の形状に追従して変形させなが
ら回転する。すなわち、転写ローラ23の周面に残留し
た余剰のインク47は、このブレード41を通過する際
に、ブレード41によって掻き取られる。
【0028】このように構成される孔版オフセット印刷
装置45において使用されるインク47は水性、油性を
問わず、被印刷体Pに対するインク離れが良く、被印刷
体Pに発色できる程度の粘性を有していればよい。イン
ク47の粘性としては、例えば、1〜10センチポイズ
が好ましい。この範囲内でインク47の粘性を設定すれ
ば、印刷時に1〜3μm程度の薄さでインク47を被印
刷体Pに転移させることができる。
【0029】本実施の形態に用いられる孔版原紙Sとし
ては、インク47を保持すると共に通過させる性質を有
したインク通過性支持体と、熱により溶融する性質を有
した感熱性の樹脂フィルムを貼り合わせたものを用いる
ことができる。インク通過性支持体側には、フッ素、シ
リコン等の撥水性、撥油性のコーティング層が形成され
ている。
【0030】次に、このように構成した孔版オフセット
印刷装置45の動作を説明する。孔版オフセット印刷装
置45は、孔版原紙Sが製版部15で正像で穿孔されて
版胴19に装着された後、印刷動作に移行する。図1に
おいて版胴19は反時計回り方向に回転駆動される。
【0031】版胴19に接触している転写ローラ23
は、版胴19とは異なる回転速度で時計廻り方向に回転
駆動される。転写ローラ23の表面(ゲル層23a)に
は、孔版原紙Sの穿孔画像を通過したインク47が転移
される。
【0032】図3に示すように、インク47が孔版原紙
Sから転写ローラ23に供給され転写されるとき、転写
ローラ23のゲル層23aが穿孔S1の周縁S2に密着
する。すなわち、穿孔S1は、ゲル層23aの表面によ
って栓をされた状態となる。これにより、低粘度のイン
ク47であっても、孔版原紙Sとの間で毛管現象が発生
せず、滲みのない明瞭な画像が転写される。また、上述
の栓構造により、転写ローラ23へのインク47の転移
する量が適量に制限され、かつ、低粘度のインク47の
使用が可能になることから、転写ローラ23には過剰な
インク47が供給されなくなる。
【0033】被印刷体Pは、転写ローラ23の回転に同
期して給紙タイミングローラ31により所定のタイミン
グで搬送され、転写ローラ23と圧胴25との間に供給
される。版胴19から転写ローラ23に転写された版画
像のインク47は、圧胴25によって被印刷体P上に転
写される。
【0034】この際、インク47は、転写ローラ23の
ゲル層23aにより、被印刷体Pの紙繊維の内部まで押
し込まれる。これにより、被印刷体Pの表面に余剰イン
クが残ることがない。従って、確実な定着が行われ、し
かも、裏移りの発生がなくなる。
【0035】被印刷体P上に転移しなかった転写ローラ
23表面の残留した余剰分のインク47は、インク除去
手段39のブレード41によって掻き取られ、この余剰
分のインク47はブレード41の下面を伝わり収納部4
3に集められる。
【0036】この際、ブレード41がゲル層23aを変
形させて接触しているので、ゲル層23aは、ブレード
41に対して大きな接触面積で接触する。言い換えれ
ば、ゲル層23aは、ブレード41の形状に追従する。
これにより、余剰インクは、ブレード41と転写ローラ
23との高い位置精度が要求されなくとも、確実に除去
されることになる。
【0037】このように、上述の孔版オフセット印刷装
置45は、転写ローラ23の表面にゲル層23aを形成
しており、これにより、ゲル層23aが孔版原紙Sの穿
孔S1に密着し、低粘度のインク47であっても、孔版
原紙Sとの間で毛管現象が発生しない。この結果、滲み
のない画像が転写できる。
【0038】また、低粘度のインク47の使用が可能に
なり、しかも、インク47がゲル層23aにより被印刷
体Pの紙繊維の内部まで押し込まれ、かつ、インク47
の被印刷体Pへの浸透(吸収)が早いので、被印刷体P
の表面に余剰インクが残ることがない。この結果、イン
ク47の過剰な供給がなくなり、被印刷体Pへの裏移り
の虞がない。
【0039】さらに、ブレード41がゲル層23aを変
形させて接触している簡素な構造で確実にクリーニング
が行えることから、装置が大掛かりにならず、オフィ
ス、家庭でも簡便に使用できる装置の提供が可能にな
る。
【0040】次に、本発明に係る孔版オフセット印刷装
置の第2の実施の形態を説明する。図4は本発明に係る
装置要部の第2の実施の形態を示す部分拡大図である。
なお、図2に示した部材と同一の部材には同一の符号を
付し、重複する説明は省略するものとする。
【0041】この実施形態に係る孔版オフセット印刷装
置51は、インク供給装置53が、インク含浸ローラ5
3aからなる。このインク含浸ローラ53aは、軟質ゴ
ムの発泡体からなる。この発泡体は、個々の発泡空間が
相互に連通した連続気泡であり、その発泡空間にインク
47が含浸されるようになっている。なお、この発泡体
の連続気泡は、軸芯に近い内周部分の気泡が粗く、外周
にかけて小径な気泡となるものとしてもよく、この場合
硬質ゴムよりなる含浸ローラ53aにて構成される。
【0042】この孔版オフセット印刷装置51によれ
ば、インク供給装置53をインク含浸ローラ53aによ
って構成したので、インク47が低粘度である場合、ス
キージローラ21a、ドクターローラ21bとからなる
上述した第1の実施の形態のインク供給装置21に比べ
て、簡素な構造で、多量のインク47の含浸が可能にな
る。また、インク47が低粘度であることから、被印刷
体Pに早く吸収(転写)されることとなり、印刷を短時
間で行える。
【0043】次に、本発明に係る孔版オフセット印刷装
置の第3の実施の形態を説明する。図5は本発明に係る
装置要部の第3の実施の形態を示す部分拡大図である。
なお、図2に示した部材と同一の部材には同一の符号を
付し、重複する説明は省略するものとする。
【0044】この第3の実施の形態に係る孔版オフセッ
ト印刷装置61は、インク供給装置63が、インク含浸
ローラ63aと、スキージローラ63bとからなる。イ
ンク含浸ローラ63aは、軸芯となるインク供給軸63
cの外周に、上述した第2の実施の形態と同様の発泡体
からなるインク含浸層63dを形成してある。すなわ
ち、インク含浸層63dには、インク供給軸63cから
インク47が供給されるようになっている。
【0045】また、インク含浸ローラ63aの下部には
スキージローラ63bが接して配置され、スキージロー
ラ63bは版胴19の内周面に接している。このスキー
ジローラ63bは、少なくとも表面が、上述の転写ロー
ラ23と同様なゲル層23aによって形成されている。
【0046】この孔版オフセット印刷装置61によれ
ば、インク供給軸63cの外周に、インク含浸層63d
が形成されているので、均一なインク供給が可能になる
とともに、多量のインク47の含浸が可能になる。
【0047】また、スキージローラ63bの表面にゲル
層23aを形成したので、スキージローラ63bの表面
が孔版原紙Sの穿孔S1(図3参照)に対応した形状に
変形し、すなわち、このスキージローラ63bの表面と
転写ローラ23の表面とで穿孔S1を挟持し、かつこの
穿孔S1に密着するので、必要以上のインク47を使用
することなくインク47の転写が行われる。これによ
り、穿孔S1からのインク47の押し出しが行われ、ま
た、このインク47の転写ローラ23への転移が行われ
る。この結果、エッジの表現能力を向上させて、転写ロ
ーラ23に形成される画質、ひいては、被印刷体Pに印
刷される画質を向上させることができる。
【0048】なお、上述した各実施の形態では、原稿画
像読み取り部11、製版部15などを備えた、すなわち
原稿から自動で製版を行い、印刷を行う孔版オフセット
印刷装置として説明をしたが、原稿を手動でセットし、
各ローラを手動で回転させるような簡素な印刷装置にも
適応でき、このような簡素な機構の印刷装置とすれば、
家庭でも使用可能な孔版オフセット印刷装置を実現でき
る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明による孔版オ
フセット印刷装置は、転写ローラの表面をゲル状物質で
構成し、転写ローラの回転方向下流側に余剰インクを掻
き取るブレードを設けた構成としたので、転写ローラの
ゲル状物質が孔版原紙に密着し、しかもこの孔版原紙の
穿孔画像の周縁に密着状態となることから、このゲル状
物質の表面により穿孔が栓をされた状態となり、低粘度
のインクであっても、毛管現象が発生することがない。
また、上記栓をされる状態となることから、転写ローラ
へのインクの転移する量が適量となり、かつ、低粘度の
インクの使用が可能になることから、転写ローラに対し
過剰なインク供給が起きず、被印刷体に対して余剰なイ
ンクにて印刷を行ってしまうことがない。この結果、滲
みのない明瞭な画像で印刷が行え、また被印刷体の裏移
りを防止することができる。
【0050】さらに、ブレードが転写ローラに対して圧
接状態に構成され、この転写ローラを変形させて接触し
ているので、転写ローラに残留している余剰分のインク
を掻き取ることとなってクリーニングが行われ、これに
より、簡素な構造で確実にクリーニングを行う印刷装置
を得ることが可能となり、装置全体が大掛かりになら
ず、転写ローラの複雑なクリーニング作業も不要とな
り、少量印刷に対応することができる。そして、これに
よりオフィスや家庭内でも簡便に使用できる装置を提供
することができる。
【0051】また、この孔版オフセット印刷装置に用い
られるインクの粘度を、1乃至10センチポイズの範囲
内とすることにより、粘度の高いインクを押し出す際に
生じやすいインクの過剰供給が発生することがない。
【0052】さらに、この孔版オフセット印刷装置によ
れば、転写ローラを構成するゲル状物質のアスカーC硬
度を、3乃至30度の範囲内としたので、孔版原紙の穿
孔画像にゲル状物質が密着し、粘度の低いインクを使用
した場合であっても、毛管現象を確実に防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る孔版オフセット印刷装置の概略構
成を示す内部透視図
【図2】図1に示した装置要部の第1の実施の形態を示
す部分拡大図
【図3】本発明の孔版オフセット印刷装置における孔版
原紙と転写ローラとの接触部の拡大図
【図4】本発明に係る装置要部の第2の実施の形態を示
す部分拡大図
【図5】本発明に係る装置要部の第3の実施の形態を示
す部分拡大図
【図6】従来の孔版オフセット印刷装置の要部拡大図
【図7】従来の孔版オフセット印刷装置における孔版原
紙と転写ローラとの接触部の拡大図
【図8】従来の孔版オフセット印刷装置における転写ロ
ーラへのインク転写状況を示す説明図
【符号の説明】
23…転写ローラ 41…ブレード 45,51,61…孔版オフセット印刷装置 47…インク P…被印刷体 S…孔版原紙

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穿孔画像が形成された孔版原紙の一方の
    面にインクを供給し、該孔版原紙の他方の面に転写ロー
    ラを設置し、該孔版原紙の前記穿孔画像を通過させたイ
    ンクを前記転写ローラに付着させ、さらに該転写ローラ
    に転写したインクを被印刷体に再転写させる孔版オフセ
    ット印刷装置において、 前記転写ローラの少なくとも表面がゲル状物質で構成さ
    れ、 該転写ローラの回転方向下流側には、圧接状態に配置さ
    れ、前記被印刷体への転写後の余剰インクを掻き取るブ
    レードが設けられていることを特徴とする孔版オフセッ
    ト印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記インクの粘度が、1乃至10センチ
    ポイズの範囲内であることを特徴とする請求項1記載の
    孔版オフセット印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記ゲル状物質のアスカーC硬度が、3
    乃至30度の範囲内であることを特徴とする請求項1又
    は2記載の孔版オフセット印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記ゲル状物質は、油性のポリエチレン
    剤を主成分とされることを特徴とする請求項1又は2又
    は3記載の孔版オフセット印刷装置。
JP14988098A 1998-05-29 1998-05-29 孔版オフセット印刷装置 Pending JPH11342666A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14988098A JPH11342666A (ja) 1998-05-29 1998-05-29 孔版オフセット印刷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14988098A JPH11342666A (ja) 1998-05-29 1998-05-29 孔版オフセット印刷装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11342666A true JPH11342666A (ja) 1999-12-14

Family

ID=15484664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14988098A Pending JPH11342666A (ja) 1998-05-29 1998-05-29 孔版オフセット印刷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11342666A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06104375B2 (ja) 印刷方法
EP0529215B1 (en) Stencil printing with no back contamination
EP3281790B1 (en) Apparatus and method for metering high viscosity pigmented inks
US5694840A (en) Printing image after-processing apparatus
JPH11342666A (ja) 孔版オフセット印刷装置
JP3547507B2 (ja) 孔版印刷装置
JPH10309858A (ja) 孔版印刷機
JP3288861B2 (ja) 孔版印刷装置
JP2018103570A (ja) 製版ユニット
JP3545817B2 (ja) 感熱孔版製版装置及びそのマスタ
JP3143281B2 (ja) 孔版印刷装置
JP5543074B2 (ja) 段ボール・ラフ紙用感熱孔版印刷装置
JP3471471B2 (ja) 孔版印刷機用インクユニット
JP3287880B2 (ja) 孔版印刷装置
JPH10166705A (ja) 孔版印刷機
JPH08142302A (ja) 印刷装置
EP0710553B1 (en) Transfer printing machine
JP2000094647A (ja) 平滑なインキの印刷機及び印刷方法
JP2002307798A (ja) 孔版印刷装置
JPH05318898A (ja) 孔版印刷装置
JPS6027005Y2 (ja) 印字装置におけるインクリボンのインキング機構
JPH10230584A (ja) グラビア印刷機
JPH07214743A (ja) 孔版印刷装置の製版装置
JPH10324047A (ja) 孔版印刷装置
JPH10250208A (ja) 輪転謄写印刷機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20041019

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050405