JPH11336847A - 伝動ベルト用抗張体及び伝動ベルト - Google Patents

伝動ベルト用抗張体及び伝動ベルト

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JPH11336847A
JPH11336847A JP14323398A JP14323398A JPH11336847A JP H11336847 A JPH11336847 A JP H11336847A JP 14323398 A JP14323398 A JP 14323398A JP 14323398 A JP14323398 A JP 14323398A JP H11336847 A JPH11336847 A JP H11336847A
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JP
Japan
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belt
transmission belt
fiber
tension body
toothed belt
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Withdrawn
Application number
JP14323398A
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English (en)
Inventor
Masaaki Ogino
雅章 荻野
Susumu Onoe
勧 尾上
Takehiro Hayashi
丈浩 林
Hiroyuki Sakanaka
宏行 坂中
Kenichi Fukunaga
健一 福永
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】伝動ベルト1の耐屈曲疲労性を高める。 【解決手段】ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾー
ル繊維を集束してなる700〜2300deの繊維束を
一方向に式で規定した範囲の撚り係数で撚ることによ
って、伝動ベルト用抗張体2を得る。この抗張体2を用
いて伝動ベルト1を作製する。 K=T・D1/2・1/287 …… 0.5≦K≦2.5 (K:撚り係数 T:撚り数(t/10cm) D:繊
維のデニール数)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯付ベルト、Vベ
ルト、平ベルト、変速ベルト等の各種ベルトに埋設され
たベルト用抗張体及びこれを用いた伝動ベルトに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来一般にベルト用抗張体としては、ガ
ラス繊維コードが使用され、例えば、自動車用オーバー
ヘッドカム(OHC)駆動用タイミングベルトにはEC
G150−3/13または3/11構成のコードが抗張
体として用いられている。しかし該コードを抗張体とし
て用いたベルトは屈曲疲労性が悪く、特に湿気等の水分
存在下でのベルト強力低下は著しい。このため自動車走
行中にタイミングベルトの破断を招く懸念があった。こ
れに対して、ガラス繊維に代えて有機繊維であるポリパ
ラフェニレンテレフタルアミド繊維及び類似構造を有す
る繊維(以下、アミラド繊維と記す)を材料とするコー
ドを抗張体に使用するものが提案されている(特開昭5
4−9347、実開平−23856)。しかしながら、
上記抗張体を用いても高温、高張力、多屈曲、小プーリ
化といった、近年ますます厳しくなってゆくベルトの使
用条件下では耐疲労性は十分とは言えない。
【0003】ところで、近年、アラミド繊維の約2倍の
強力を有するポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾー
ル繊維(以下、PBO繊維という)が開発され、ベルト
用抗張体として期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、PBO繊維
は、その特有の剛直性のために、従来アラミド繊維で用
いられていたような構成、構造で使用した場合、フィラ
メントに過大の歪がかかり、結果としてアラミド繊維と
同等若しくはそれ以下の耐疲労特性しか得られない。
【0005】そこで、本発明は、PBO繊維をベルト用
抗張体として利用するにあたり、その特性を十分に生か
すことができるようにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題に対して鋭意研究した結果、PBO繊維を従来からベ
ルト用抗張体として用いられているポリエステル繊維、
アラミド繊維といった有機繊維で適用されている構成よ
りも少ない構成で、撚り数も少なくし、しかも片撚り糸
とすれば、繊維フィラメントに負担がかからず、結果と
して十分な耐疲労性を示すことを見いだし本発明を完成
するに至ったものである。
【0007】具体的には、PBO繊維をベルト用抗張体
として利用するために、PBO繊維を集束してなる70
0de〜2300deの繊維束を一方向に式で規定し
た範囲の撚り係数で撚ったことを特徴とする。
【0008】K=T・D1/2・1/287 …… 0.5≦K≦2.5 (K:撚り係数 T:撚り数(t/10cm) D:繊
維のデニール数) 繊維束の構成を700de以上としたのは、それより少
ないとベルト幅あたりの強力を得ることができないから
であり、2300de以下としたのは、これより多いと
コードの太さが太くなるため、コードの曲げによって発
生するコード表面層の歪が大きくなってしまい、十分な
耐疲労特性を得ることができないからである。
【0009】また撚り係数を0.5以上としたのは、そ
れより低いとフィラメントの引き揃えが悪く、所定の強
力が得られず、またコードが構造的に安定しないからで
ある。また、この撚り係数を2.5以下としたのは、こ
れより大きいとコード内部でフィラメントにかかる歪が
大きくなり、フィラメントが破損しやすくなるからであ
る。
【0010】また、上述の如くして作製された補強体
(ベルト用抗張体)は、ゴム層に埋設される前段階で、
例えばエポキシ樹脂、イソシアネート化合物、エチレン
尿素化合物、レゾルシン・ホルマリン・ラテックス(R
FL)等の接着剤による接着処理や延伸処理を施すこと
ができる。なお、接着処理方法としては、接着剤を補強
体に均一に付着させる必要上、浸漬法が望ましい。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
PBO繊維を700〜2300deの繊維束としてこれ
を一方向に式で規定した範囲の撚り係数で撚ったこと
から、耐疲労性に優れるベルト用抗張体を得ることがで
き、伝動ベルトの耐屈曲疲労性の向上を図ることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0013】図1に示す伝動ベルト1は歯付ベルトであ
り、同図において、2はベルト長さ方向に延びる抗張
体、3は抗張体2の背面側に設けられた背ゴム、4は抗
張体2の内面側に設けられ歯付ベルトの歯を構成する歯
ゴム、5は歯付ベルトの歯のある側を覆う歯布である。
上記抗張体2は、PBO繊維を集束してなる700de
〜2300deの繊維束を一方向に式で規定した範囲
の撚り係数で撚ったものである。
【0014】K=T・D1/2・1/287 …… 0.5≦K≦2.5 (K:撚り係数 T:撚り数(t/10cm) D:繊
維のデニール数) (実施例1)PBO繊維(商品名 東洋紡績社製)10
00deのヤーンを一方向に5回/10cmで片撚り
し、これを、まず、イソシアネート化合物の接着剤に浸
漬してサブコート層を形成し、次いで、レゾルシン・ホ
ルマリン・ラテックス(RFL)の接着剤に浸漬してセ
カンドコート層を形成し、しかる後、緊張下で熱処理を
施すことによってベルト用抗張体を得た。同様にして上
記方向と逆方向に片撚りし、接着処理をしてなるベルト
用抗張体も作成した。
【0015】そして、得られたベルト用抗張体を用いて
図1に示す歯付ベルト1を作製した。歯布5としては、
ベルト幅方向に延びる糸に6,6ナイロン糸を使用し、
ベルト長手方向に延びる糸に工業用6,6ナイロンのウ
ーリー加工を使用した。また、背ゴム3と歯ゴム4とし
てはクロロプレンゴムを主原料とするゴム組成物を用い
た。
【0016】なお、上記歯付ベルト1は上記各材料を用
い通常の圧入法によって成形した。歯ピッチは8mmの
STS歯型であり、歯数は113、ベルト幅は19mm
である。
【0017】(実施例2)実施例1においてPBO繊維
の1000deのヤーンを撚り数20回/10cmの片
撚りとした他は実施例1と同様にして歯付ベルトを作成
した。
【0018】(実施例3)実施例1においてPBO繊維
の1000deのヤーンを2本集めトータル2000d
eとし、撚り数4回/10cmの片撚りとした他は実施
例1と同様にして歯付ベルトを作成した。
【0019】(実施例4)実施例1においてPBO繊維
の1000deのヤーンを2本集めトータル2000d
eとし、撚り数16回/10cmの片撚りとした他は実
施例1と同様にして歯付ベルトを作成した。
【0020】(実施例5)実施例1においてPBO繊維
の1500deのヤーンを撚り数8回/10cmとした
他は実施例1と同様にして歯付ベルトを作成した。
【0021】(比較例1)実施例1においてPBO繊維
の1500deのヤーンを3本集めトータル4500d
eとし、撚り数12回/10cmの片撚りとした他は実
施例1と同様にして歯付ベルトを作成した。
【0022】(比較例2)実施例1においてPBO繊維
の500deのヤーンを5本集めトータル2500de
とし、撚り数6回/10cmの片撚りとした他は実施例
1と同様にして歯付ベルトを作成した。
【0023】(比較例3)実施例1においてPBO繊維
の1000deのヤーンを2本集めトータル2000d
eとし、撚り数20回/10cmの片撚りとした他は実
施例1と同様にして歯付ベルトを作成した。
【0024】(比較例4)実施例1において抗張体をケ
プラー119(商品名:デュポン社製)の1500de
のヤーンを3本集めトータル4500deとし、撚り数
12回/10cmの片撚りとした他は実施例1と同様に
して歯付ベルトを作成した。
【0025】実施例、比較例の構成を表1にまとめた。
【0026】
【表1】
【0027】<注水屈曲疲労テスト>供試歯付ベルトA
を図2の示すベルト屈曲試験機を構成する4つの大プー
リ31と、相隣る大プーリ31間に配置された4つの小
プーリ32(直径30mm)とに巻きかけ、ウエイト3
3にて供試歯付ベルトAに80kgfの負荷をかけた状
態で5500rpmで走行させた。屈曲回数1×10
8 回後、5×108 回後のベルト残存強力率を算出し
疲労性の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】この表2の試験データから明らかなよう
に、実施例は、ベルト強力維持率において比較例よりも
優れていた。
【0030】また、上記実施例は、歯付ベルトに関する
が、本発明がこれに限らず、例えばVベルト、平ベルト
およびVリブドベルト等の伝動ベルトにも適用できるこ
とはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】歯付ベルトの断面図。
【図2】ベルト屈曲疲労試験機の概略構成図。
【符号の説明】
1 歯付ベルト 2 抗張体 3 背ゴム 4 歯ゴム 5 歯布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂中 宏行 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 (72)発明者 福永 健一 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンドー化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾ
    ール繊維を集束してなる700〜2300deの繊維束
    を一方向に式で規定した範囲の撚り係数で撚ったこと
    を特徴とする伝動ベルト用抗張体。 K=T・D1/2・1/287 …… 0.5≦K≦2.5 (K:撚り係数 T:撚り数(t/10cm) D:繊
    維のデニール数)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されているベルト用抗張
    体を備えていることを特徴とする伝動ベルト。
JP14323398A 1998-05-25 1998-05-25 伝動ベルト用抗張体及び伝動ベルト Withdrawn JPH11336847A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7354366B2 (en) * 2001-09-10 2008-04-08 Arntz Beteiligungs Gmbh & Co. Kg Toothed belt
US7404426B2 (en) 2002-03-22 2008-07-29 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Hybrid cord for rubber reinforcement and rubber product employing the same
JP2009257344A (ja) * 2007-06-20 2009-11-05 Mitsuboshi Belting Ltd ゴム製歯付ベルト
US7780560B2 (en) 2006-10-27 2010-08-24 Veyance Technologies, Inc. Power transmission belt

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US7780560B2 (en) 2006-10-27 2010-08-24 Veyance Technologies, Inc. Power transmission belt
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Legal Events

Date Code Title Description
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Effective date: 20050802