JPH11335461A - 液晶配向剤 - Google Patents

液晶配向剤

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JPH11335461A
JPH11335461A JP14616698A JP14616698A JPH11335461A JP H11335461 A JPH11335461 A JP H11335461A JP 14616698 A JP14616698 A JP 14616698A JP 14616698 A JP14616698 A JP 14616698A JP H11335461 A JPH11335461 A JP H11335461A
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JP
Japan
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liquid crystal
embedded image
polyimide precursor
general formula
mol
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Application number
JP14616698A
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English (en)
Inventor
Toshimasa Eguchi
敏正 江口
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼成温度が200℃未満の低温の場合でも、
優れた液晶配向性、電気特性を示し、従来より表示不良
が発生しにくい液晶ディスプレイを製造できる液晶配向
剤を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
有するポリイミド前駆体と一般式(2)で表される繰り
返し単位を有するポリイミド前駆体を必須成分とする液
晶配向剤。 【化1】 (式中、Xは4価の有機基を表し、RはHまたはアルキル
基、nは2以上12以下の数を表す。) 【化2】 (式中、Yは4価の脂肪族基を、Zは2価の芳香族基
を、RはHまたはアルキル基表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶ディスプレイの
製造に用いられる液晶配向剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶ディスプレイの配向膜として
ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂のような有機高分子膜を使用する方法が知られてい
る。これらの中でも特にポリイミド樹脂は各種の液晶を
配向させる働きを有し、かつ耐熱性等にも優れているこ
とから工業的に広く用いられている。
【0003】一方、近年の液晶ディスプレイの特性向上
に伴い、配向膜材料に対しても従来以上に多くの特性が
要求されるようになってきた。具体的には、液晶配向膜
の機能の面においては、種々の条件下で良好な配向性が
安定して得られ、かつ良好な電気光学特性を有すること
であり、プロセス上では均一な塗膜形成性、耐ラビング
性などがあげられる。さらに近年では、プロセスの低温
化に対応し、200℃未満の焼成温度でも従来と同等以
上の上記の特性が得られることが要求されている。
【0004】従来の液晶配向剤としては芳香族ポリアミ
ド酸、脂肪族ポリアミド酸、脂肪族可溶性ポリイミドが
あるが、芳香族ポリアミド酸系配向剤は一般に電圧保持
率など液晶ディスプレイとしての電気特性が悪く、脂肪
族ポリアミド酸系配向剤は液晶の配向性に劣り、脂肪族
可溶性ポリイミドは基板への密着性が低くラビング時に
塗膜の剥がれが起きやすいといった問題がある。さらに
従来の配向剤においては、最近開発された低しきい値電
圧のネマティック液晶や、強誘電液晶、反強誘電液晶に
対して使用した場合、長期間使用すると、表示ムラや残
像等の表示不良が発生するという問題が起こっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、焼成温度が200℃未満の低温の場合でも、
優れた液晶配向性、電気特性を示し、従来より表示不良
が発生しにくい液晶ディスプレイを製造できる液晶配向
剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1. 一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポ
リイミド前駆体と一般式(2)で表される繰り返し単位
を有するポリイミド前駆体を必須成分とする液晶配向剤
【0007】
【化1】 (式中、Xは4価の有機基を表し、RはHまたはアルキル
基、nは2以上12以下の数を表す。)
【0008】
【化2】
【0009】(式中、Yは4価の脂肪族基を、Zは2価
の芳香族基を、RはHまたはアルキル基表す。)であり、 2.一般式(1)中のXが式(3)および/または式
(4)である前記のポリイミド前駆体組成物
【0010】
【化3】
【化4】
【0011】であり、 3.一般式(2)中のYが式(5)〜式(10)から選
ばれる構造である前記の液晶配向剤
【0012】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【0013】であり、 4.一般式(2)中のZが式(11)〜(14)から選
ばれる構造である前記の液晶配向剤である。
【0014】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(1)で表される
ポリイミド前駆体組成物は、極性有機溶媒中でテトラカ
ルボン酸二無水物またはそのハーフアルキルエステルと
一般式(15)で表されるジアミンを反応させることに
より得ることが出来る。
【0016】
【化15】 (式中、nは2以上12以下の数を表す。)
【0017】一般式(15)において式中のnは2以上12
以下であることが必要であり、nが2以下であると良好な
配向性が得られない場合があり12を越えても良好な配向
性が得られにくくなる。
【0018】テトラカルボン酸二無水物として好ましい
ものの例を挙げると、ピロメリット酸二無水物、3,3',
4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'
-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'
-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボ
ン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水
物、ビシクロ[2,2,2]オクト-7-エン-2,3,5,6-テトラカ
ルボン酸二無水物、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフリ
ル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無水
物、2,3,5-トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水
物、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタ
レンコハク酸二無水物等であるが、これらに限定される
ものではない。また、これらの2種以上を同時に用いて
もかまわない。これらのうち、ピロメリット酸二無水物
および/またはシクロブタンテトラカルボン酸二無水物
を用いた場合が特に良好である。
【0019】一般式(1)中のRをアルキル基とする場
合には、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-
プロパノール等のアルコールとテトラカルボン酸二無水
物を反応させてテトラカルボン酸ジエステルとした後ジ
アミンと脱水縮合するか、アルコールとポリアミド酸を
脱水縮合させて得ることができる。
【0020】本発明の一般式(1)で表される構造を含
むポリイミド前駆体は、一般式(1)で表される構造の
効果を損なわない範囲で他のジアミンを原料に用いても
かまわない。例を挙げると、p-フェニレンジアミン、m-
フェニレンジアミン、2,5-ジアミノトルエン、3,5-ジア
ミノトルエン、2,5-ジアミノ-p-キシレン、3,3'-ジメチ
ルベンジジン、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,
4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'-ジアミノジフェ
ニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、1,3-
(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-(4-アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,4-(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4-(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'-(4-アミノフ
ェノキシ)ビフェニル、2,2-ビス[4,4'-(4-アミノフェノ
キシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4,4'-(4-アミノフ
ェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス
[4,4'-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,3-
ビス(4-アミノフェノキシ)プロパン、1,4-ビス(4-アミ
ノフェノキシ)ブタン、エチレンジアミン、1,3-ジアミ
ノプロパン、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタ
ン、1,6-ジアミノヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,
8-ジアミノオクタン、1,10-ジアミノデカン、1,12-ジア
ミノドデカン1,4-ジアミノシクロヘキサン、4,4'-ジア
ミノジシクロヘキシルメタン、1,3-ビス(3-アミノプロ
ピル)テトラメチルジシロキサン、1,4-ビス(3-アミノプ
ロピルジメチルシリル)ベンゼン等であるがこれらに限
定されるものではない。
【0021】本発明の一般式(2)で表される構造を含
むポリイミド前駆体は、極性有機溶媒中で脂肪族テトラ
カルボン酸二無水物またはそのハーフアルキルエステル
とと芳香族ジアミンを反応させて得ることができる。脂
肪族テトラカルボン酸二無水物としてとして式(1)〜
式(6)で表される構造であるものが特に優れた特性を
示す。その他に用いることができる脂肪族テトラカルボ
ン酸二無水物の例を挙げると、2,3,5-トリカルボキシシ
クロペンチル酢酸二無水物、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4
-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物等である
が、これらに限定されるものではない。
【0022】本発明の一般式(2)で表される構造を含
むポリイミド前駆体を得るためのジアミンとしては各種
の芳香族ジアミンが使用できるが、p-フェニレンジアミ
ン、3,3'-ジメチルベンジジン、3,3'-ジメトキシベンジ
ジン、4,4'-ジアミノジフェニルメタンを使用したもの
が特に優れた特性を示す。これら以外のジアミンの例を
挙げると、2,4-ジアミノトルエン、2,5-ジアミノトルエ
ン、3,5-ジアミノトルエン、2,5-ジアミノ-p-キシレ
ン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'-ジアミノ
ジフェニルスルホン、1,4-(3-アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4-(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'-(4-アミ
ノフェノキシ)ビフェニル、2,2-ビス[4,4'-(4-アミノフ
ェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4,4'-(4-アミ
ノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-
ビス[4,4'-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、
1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)プロパン等である。ま
た、これらを2種類以上同時に用いることも可能であ
る。
【0023】本発明に使用されるポリイミド前駆体を合
成する際に用いる反応溶媒としては、N−メチル−2−
ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド
(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA
c)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、クレゾー
ル、γ−ブチロラクトン等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。
【0024】液晶配向剤を調製するにあたっては、上述
のような方法によって得られた一般式(1)で表される
構造を含むポリイミド前駆体と一般式(2)で表される
構造を含むポリイミド前駆体を液晶配向膜としての要求
特性に応じて所定の割合で混合するが、その際、液晶配
向性、電気特性の観点から、一般式(2)で表される構
造を含むポリイミド前駆体が、全ポリイミド前駆体のう
ち30重量%以上95重量%以下とすることが好まし
い。
【0025】樹脂成分の濃度は1%以上10%以下であ
ることが好ましく、溶剤成分としては反応溶媒として挙
げた極性溶媒や、これらとブチルセロソルブ、エチルカ
ルビトール、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエ
ーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレ
ングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等の
混合溶剤等を用いることができる。
【0026】本発明の液晶配向剤を用いて配向膜を形成
する方法として、以下のような例が挙げられる。まず、
透明電極が設けられた基板の透明電極側に本発明の液晶
配向剤をフレキソ印刷、スピンコート等の方法で塗布
し、130〜250℃の温度で焼成し、塗膜を形成す
る。その後ラビング等の配向処理を行い、必要により洗
浄および乾燥を行って配向膜とする。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、これらによって何ら限定されるものではない。
【0028】(合成例1)温度計,撹拌機,原料投入
口,乾燥窒素ガス導入管を備えた四ツ口セパラブルフラ
スコ中、1,4-ビス(4-アミノフェニル)ブタンg(0.10モ
ル)をN-メチル-2-ピロリドン(NMP)300g中に溶解
させる。原料投入口からピロメリット酸二無水物21.81g
(0.10モル)を投入した後、系の温度を10℃に保ち窒素
流入下撹拌を行いながら5時間攪拌を続けた。系の温度
を室温に戻し、ポリアミド酸のNMP溶液を得た。この
溶液をNMPとブチルセロソルブにより、樹脂成分の濃
度が5%、NMPとブチルセロソルブの比率が8:2になる
ように希釈し、ポリイミド前駆体(1)の溶液を得た。
【0029】(合成例2)温度計,撹拌機,滴下ロー
ト,乾燥窒素ガス導入管を備えた四ツ口セパラブルフラ
スコ中、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.61g
(0.10モル)をNMP300g中に分散させる。滴下ロート
中に、NMP100g、1,4-ビス(3-アミノプロピルジメチ
ルシリル)ベンゼン12.62g(0.05モル)を均一に溶解さ
せる。系の温度を10℃に保ちながら窒素流入下撹拌を行
いながら滴下ロート中の溶液を全量滴下し、3時間攪拌
を続けた。続いて、滴下ロートをはずし、1,6-ビス(4-
アミノフェニル)ヘキサンg(0.05モル)を投入し系の温
度を10℃に保ちながら5時間攪拌を続けた。系の温度を
室温に戻し、ポリアミド酸のNMP溶液を得た。この溶
液をNMPとブチルセロソルブにより、樹脂成分の濃度
が5%、NMPとブチルセロソルブの比率が8:2になるよ
うに希釈し、ポリイミド前駆体(2)の溶液を得た。
【0030】(合成例3)温度計,撹拌機,滴下ロー
ト,乾燥窒素ガス導入管を備えた四ツ口セパラブルフラ
スコ中、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.61g
(0.10モル)、メタノール6.41g(0.20モル)をNMP2
00g中に溶解させる。滴下ロートからピリジン15.82g
(0.20モル)を滴下し25℃で16時間反応を進めた。別の
滴下ロート中にジシクロヘキシルカルボジイミド41.27g
(0.20モル)をNMP100gに溶解し、これを取り付けて
系中に滴下した。滴下後、1,8-ビス(4-アミノフェニル)
オクタンg(0.10モル)を投入し、25℃で5時間攪拌を続
けた。得られたけん濁液を濾過してジシクロヘキシルカ
ルボジウレアを取り除き、ポリアミド酸メチルエステル
のNMP溶液を得た。この溶液をNMPとブチルセロソ
ルブにより、樹脂成分の濃度が5%、NMPとブチルセ
ロソルブの比率が8:2になるように希釈し、ポリイミド
前駆体(3)の溶液を得た。
【0031】(合成例4)ピロメリット酸二無水物21.8
1g(0.10モル)を3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物29.42g(0.10モル)にかえた以外は合成例1
と同様に行い、ポリイミド前駆体(4)の溶液を得た。
【0032】(合成例5)温度計、攪拌機、原料仕込み
口および窒素導入管を備えた四ツ口セパラブルフラスコ
に、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル20.02g(0.10モ
ル)、NMP200gを入れ乾燥窒素流入下攪拌した。系の
温度を20℃に保ちながら、原料仕込み口より3,4-ジカ
ルボキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸
二無水物30.03g(0.10モル)を投入し、5時間攪拌、反
応を続けた。系の温度を室温に戻し、ポリアミド酸のN
MP溶液を得た。この溶液をNMPとブチルセロソルブ
により、樹脂成分の濃度が5%、NMPとブチルセロソ
ルブの比率が8:2になるように希釈し、ポリイミド前駆
体(A)の溶液を得た。
【0033】(合成例6)4,4'-ジアミノジフェニルエ
ーテル20.02g(0.10モル)を4,4'-ジアミノジフェニル
メタン19.83g(0.10モル)に、3,4-ジカルボキシ-1,2,
3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物30.03
g(0.10モル)をブタンテトラカルボン酸二無水物19.81
g(0.10モル)にかえた以外は合成例5と同様に行い、
ポリイミド前駆体(B)の溶液を得た。
【0034】(合成例7)4,4'-ジアミノジフェニルエ
ーテル20.02g(0.10モル)をp-フェニレンジアミン108.
14g(0.10モル)に、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4-テトラ
ヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物30.03g(0.10モ
ル)を5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフリル)-3-メチル-
3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無水物26.42g(0.1
0モル)にかえた以外は合成例5と同様に行い、ポリイ
ミド前駆体(C)の溶液を得た。
【0035】(合成例8)1,8-ビス(4-アミノフェノキ
シ)オクタン32.85g(0.10モル)を3,3'-ジメチルベンジ
ジン21.23g(0.10モル)にかえた以外は合成例3と同様
に行い、ポリイミド前駆体(D)の溶液を得た。
【0036】(合成例9)4,4'-ジアミノジフェニルエ
ーテル20.02g(0.1モル)を3,3'-ジメトキシベンジジン
24.43g(0.10モル)に、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4-テ
トラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物30.03g(0.1
0モル)をブタンテトラカルボン酸二無水物19.81g(0.1
0モル)にかえた以外は合成例5と同様に行い、ポリイ
ミド前駆体(E)の溶液を得た。
【0037】(実施例1)合成例1で得たポリイミド前
駆体(1)の溶液と合成例(4)で得たポリイミド前駆
体(A)の溶液を重量比で25対75になるように混合し、
ポアサイズ0.5μmのPTFE製メンブランフィルターで
濾過して液晶配向剤とした。この液晶配向剤を透明電極
付きガラス基板の透明電極面にスピンナーにより塗布
し、180℃で1時間焼成し、厚さ約500オングストローム
の塗膜を形成させた。引き続き塗膜面をラビングマシー
ンによりラビングした。ラビング後の塗膜面を顕微鏡に
より観察したところ、剥離は観られなかった。2枚の基
板を5μmのギャップで貼り合わせ、液晶(メルク社製Z
LI-5081)を注入してTN液晶セルを作製した。液晶の
配向性を偏光顕微鏡により観察したところ全面にわたり
均一であり、150℃の恒温槽中に240時間放置した後でも
変化はしていなかった。セルの電気特性として電圧保持
率を評価したところ、熱処理前では99.4%であり、150
℃240時間処理後でも98.8%であった。
【0038】(実施例2〜7)用いるポリイミド前駆体
組成物を変えた以外は実施例1と同様にして、ラビング
後の塗膜面の観察、150℃240時間放置後の液晶の配向性
と電圧保持率を評価し、表1に示す結果を得た。
【0039】
【表1】
【0040】(比較例1)合成例1で得たポリイミド前
駆体組成物を、ポアサイズ0.5μmのPTFE製メンブラ
ンフィルターで濾過して液晶配向剤とした。この液晶配
向剤を透明電極付きガラス基板の透明電極面にスピンナ
ーにより塗布し、180℃で1時間焼成し、厚さ約500オン
グストロームの塗膜を形成させた。引き続き塗膜面をラ
ビングマシーンによりラビングした。ラビング後の塗膜
面を顕微鏡により観察したところ、剥離は観られなかっ
た。2枚の基板を5μmのギャップで貼り合わせ、液晶
(メルク社製ZLI-5081)を注入してTN液晶セルを作製
した。液晶の配向性を偏光顕微鏡により観察したところ
全面にわたり均一であり、150℃で240時間処理した後で
も変化はしていなかった。セルの電気特性として電圧保
持率を評価したところ、熱処理前では98.8%であり良好
であったが、150℃240時間処理後では87.1%に低下し
た。
【0041】(比較例2)合成例4で得たポリイミド前
駆体組成物(A)を、ポアサイズ0.5μmのPTFE製メ
ンブランフィルターで濾過して液晶配向剤とした。この
液晶配向剤を透明電極付きガラス基板の透明電極面にス
ピンナーにより塗布し、180℃で1時間焼成し、厚さ約5
00オングストロームの塗膜を形成させた。引き続き塗膜
面をラビングマシーンによりラビングした。ラビング後
の塗膜面を顕微鏡により観察したところ、剥離は観られ
なかった。2枚の基板を5μmのギャップで貼り合わせ、
液晶(メルク社製ZLI-5081)を注入してTN液晶セルを
作製した。液晶の配向性を偏光顕微鏡により観察したと
ころ、液晶の配向均一性が悪く、明暗のコントラストに
ムラが生じていた。
【0042】(比較例3)温度計、攪拌機、原料仕込み
口および窒素導入管を備えた4つ口セパラブルフラスコ
に、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ブタン27.23g(0.10
モル)、NMP150gを入れ乾燥窒素流入下攪拌し
た。系の温度を20℃に保ちながら、原料仕込み口より2,
3-ジカルボキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコ
ハク酸二無水物30.03g(0.1モル)を投入し、5時間攪
拌、反応を続けた。続いて系にトルエン60gを加え、滴
下ロートを取り外して代わりにディーンスターチ還流冷
却管を取り付けて系の温度を上昇させる。トルエンを還
流させ脱水・イミド化反応を行い、水分の発生が終了し
たら系の温度を室温に戻し、20倍量のメタノール中に滴
下してポリイミドの固形分を回収する。次に、固形分を
真空乾燥機により24時間乾燥したのち、樹脂成分の濃度
が5%になるようにγ-ブチロラクトンに溶解した。この
ポリイミド組成物を、ポアサイズ0.5μmのPTFE製メ
ンブランフィルターで濾過して液晶配向剤とした。この
液晶配向剤を透明電極付きガラス基板の透明電極面にス
ピンナーにより塗布し、180℃で1時間焼成し、厚さ約5
00オングストロームの塗膜を形成させた。引き続き塗膜
面をラビングマシーンによりラビングした。ラビング後
の塗膜面を顕微鏡により観察したところ、ラビングによ
る剥離が観られた。
【0043】実施例1〜7ではいずれも良好な結果が得
られている。比較例1では、一般式(1)で表される繰
り返し単位を有するポリイミド前駆体のみであるため、
高温放置による電圧保持率の低下が大きく良好でなかっ
た。比較例2では、一般式(2)で表される繰り返し単
位を有するポリイミド前駆体のみであるため良好な液晶
の配向性が得られなかった。比較例3では、一般式
(1)でで表される繰り返し単位を有するポリイミド前
駆体を溶液中でイミド化を行って得たポリイミドを液晶
配向剤に用いた所、ラビングの際に剥離を発生した。
【0044】
【発明の効果】本発明の液晶配向剤は、低温の加工温度
でも良好な特性の液晶配向膜を得ることができ、種々の
液晶ディスプレイに好適に用いられる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
    有するポリイミド前駆体と一般式(2)で表される繰り
    返し単位とを有するポリイミド前駆体を必須成分とする
    液晶配向剤。 【化1】 (式中、Xは4価の有機基を表し、RはHまたはアルキル
    基、nは2以上12以下の数を表す。) 【化2】 (式中、Yは4価の脂肪族基を、Zは2価の芳香族基
    を、RはHまたはアルキル基表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)中のXが式(3)および/
    または式(4)である請求項1記載の液晶配向剤。 【化3】 【化4】
  3. 【請求項3】 一般式(2)中のYが式(5)〜式(1
    0)から選ばれる構造である請求項1又は2記載の液晶
    配向剤。 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】
  4. 【請求項4】 一般式(2)中のZが式(11)〜(1
    4)から選ばれる構造である請求項1、2又は3記載の
    液晶配向剤。 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】
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