JPH11334653A - 自動車ボデー用制振材料及び自動車ボデー構造 - Google Patents

自動車ボデー用制振材料及び自動車ボデー構造

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JPH11334653A
JPH11334653A JP14784698A JP14784698A JPH11334653A JP H11334653 A JPH11334653 A JP H11334653A JP 14784698 A JP14784698 A JP 14784698A JP 14784698 A JP14784698 A JP 14784698A JP H11334653 A JPH11334653 A JP H11334653A
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damping material
weight
vibration damping
vehicle body
vibration
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JP14784698A
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Inventor
Toshiyuki Komizo
敏幸 小溝
Kazuyuki Nakazato
和幸 中里
Yukihiko Aizawa
幸彦 相沢
Kazuhiko Sato
和彦 佐藤
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Cemedine Co Ltd
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Cemedine Co Ltd
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビードパネルなどに塗布し加熱発泡によって中
空皮膜を形成させパネルの剛性を向上させることと材料
の振動減衰性により車体の低周波振動を低減化させるこ
とができるようにした自動車ボデー用制振材料を提供す
る。 【解決手段】合成ゴムラテックス、アクリル樹脂及びオ
レフィン共重合樹脂から選ばれた一種又は二種以上のエ
マルジョン又はラテックス混合物からなるベース成分
と、上記ベース成分の100重量部に対して繊維状充填
材及び/又は無機充填材を50から400重量部と、上
記ベース成分の100重量部に対して発泡剤を0.1か
ら10重量部とを必須成分として含有するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の騒音、振動
の低減化を図ることができかつ自動車塗装ライン工程の
簡略化ならびに効率化を実現した自動車ボデー用制振材
料及び自動車ボデー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車ボデー構造Mとしては、図
4に示すごときものが知られている。
【0003】一般に同図に示すフロアパネル16等の略
平坦な室内側パネルはエンジンと駆動系からの振動およ
び走行中の路面凹凸に起因する振動等により低周波振動
し、自動車の乗員の足元や座席を振動させたり、上記室
内側パネルから低周波音が放射されたりして乗員に不快
感を与えることがある。上記室内側パネルの低周波振動
を低減するには、低周波振動と共振しないようにパネル
剛性を向上させることが効果的である。しかし、単にパ
ネルの板厚を増加するだけでは、重量とコスト増加を招
いてしまうため、同図に示すように自動車ボデー構造M
にはビードパネル12が使用されており、これらは車体
の軽量化をはかりつつ剛性を付与させる目的がある。
【0004】しかし、これらの構造はビード形状の直線
方向には剛性が大巾に向上するが、ビードに対し直角方
向にはパネル剛性は付与されないため、フレーム、クロ
スメンバー、レインフォース等の強度により直角方向の
剛性を持たせることが必要である。
【0005】自動車ボデー構造には静粛性等の居住性向
上と、走行性能、燃費向上の為の軽量化をバランスさせ
るためボデーの構造改良を行うことが要求されている。
【0006】自動車ボデーの剛性をあげるため上記した
ごとき各種の補強材を使用し鉄板の厚みを薄くして軽量
化をはかり、鋼鈑にビード構造をもたせ機械的強度の向
上をはかっている。しかしながら、上述したようにビー
ド構造はその軸方向には剛性が高いが横方向には弱いた
めに各種の補強を必要とするという間題点がある。
【0007】そのためにクロスメンバー、レインフォー
ス等の補強用材料の強度レベルが必要となっており軽量
化とはいっても限度がある。
【0008】また、図5に示すようにフロアパネル16
にカーペット14を敷き込む際にフロア面にビード構造
の凹凸12aがあると凹凸を修正するためウレタン発泡
体やフェルトシート18を必要としたり、シートの厚み
を確保しなければならず施工工程上の効率化をはかる上
でも問題がある。
【0009】現状のフロア面にはアスファルト成形体の
制振材が主に振動の減衰を目的に施工されているが、ア
スファルトシート15は塗装ラインの焼き付け炉の熱で
溶融して鋼鈑の上に密着するようになっている。
【0010】アスファルトシート15は加熱前には鋼鈑
への密着性がないため、成形体の形状や大きさはボデー
の形状にあわせてとりわけ垂直面などにはずり落ちない
ようにある程度大きく設計しなければならず、これも車
両の軽量化に反する問題がある。
【0011】また焼き付け炉で溶融接着されたアスファ
ルトシート15はパネルの形状に沿って硬化していくの
でビードパネル12の横方向の剛性を向上させるような
補強効果は特別に望むことはできない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記した
焼き付け型制振材を用いた自動車ボデー構造およびその
塗装方法について鋭意研究をすすめた結果、加熱発泡に
よって中空皮膜を形成させる自動車ボデー用制振材料を
用いることによりビードパネル等の凹凸構造を有するパ
ネルの剛性を重量増加を極力抑えたまま向上させ、その
結果として自動車ボデーの低周波振動を低減化しうるこ
とを見出し、本発明の自動車ボデー用制振材料並びに低
周波振動を低減可能とした自動車ボデー構造を完成し
た。
【0013】また、この自動車ボデー用制振材料をフロ
アパネルに用いることにより加熱発泡してフロア表面が
一体平面化する為、従来のウレタン発泡体やフェルトシ
ートなどを必要とせずフロアカーペットがそのまま施工
でき、材料削減、重量低減、工程改善を同時に達成でき
ることを見出し、本発明の効率的に製造可能な自動車ボ
デー構造を完成したものである。
【0014】本発明の第1の目的は、ビードパネルなど
に塗布し加熱発泡によって中空皮膜を形成させパネルの
剛性を向上させることと材料の振動減衰性により車体の
低周波振動を低減化させることができるようにした自動
車ボデー用制振材料を提供することである。
【0015】本発明の第2の目的は、自動車ボデー用制
振材料を自動車ボデーの低周波振動発生部材、例えばビ
ードパネルなどの部材に塗布し、加熱発泡によって中空
皮膜を形成させて上記部材の剛性をさらに向上させるこ
とと材料の振動減衰物性により車体の低周波振動を低減
化するとともに遮音性を向上することを可能とした自動
車ボデー構造を提供することである。
【0016】本発明の第3の目的は、上記した自動車ボ
デー用制振材料をフロアパネルに塗装し、加熱発泡して
フロア表面が一体平面化する為、ウレタン発泡体やフェ
ルトシートなどを必要とせずフロアカーペットが施工で
き、材料削減、重量低減、工程の簡略化および効率化を
行い、コスト低減を達成することができるようにした自
動車ボデー構造を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明の自動車ボデー用制振材料は、合成ゴム
ラテックス、アクリル樹脂及びオレフィン共重合樹脂か
ら選ばれた一種又は二種以上のエマルジョン又はラテッ
クス混合物からなるベース成分と、繊維状充填材及び/
又は無機系充填材と、発泡剤とを必須成分として含有す
ることを特徴とする。
【0018】合成ゴムラテックスとしては、SBR,N
BRなどの合成ゴムラテックスが使用できる。アクリル
樹脂としては、アクリル樹脂単体の他にアクリル−スチ
レン、アクリル−エチレンなどの共重合樹脂も適用でき
る。
【0019】オレフィン共重合樹脂としては、エチレン
−酢酸ビニル樹脂などが好適に用いられる。繊維状充填
材としては、ガラス繊維、プラスチック繊維等を挙げる
ことができる。無機系充填材としては、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、クレー、タルク、マイカ、ガラス微
粉末などがある。
【0020】発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、
アゾビスイソブチロニトリル、4,4−オキシビスベン
ゼンスルホニルヒドラジドなどの有機発泡剤、ブタンな
どの低沸点ガスを内包する熱膨張性マイクロカプセル系
発泡剤、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、シリコ
ンオキシハイドライド等の無機発泡剤がある。
【0021】なお、本発明においては、上記熱膨張性マ
イクロカプセル系発泡剤は有機発泡剤の範疇に含めて説
明する。
【0022】本発明においては、上記ベース成分100
重量部に対して無機系充填材及び/又は繊維状充填材5
0重量部〜400重量部、好ましくは80重量部〜20
0重量部を配合する。
【0023】上記配合の範囲を外れても本発明の実施は
可能であるが、この配合量が少なければ十分な充填補強
効果が得られず、制振性が十分に得られない。この配合
量が多すぎれば凝集力等の物性低下が大となる。
【0024】上記発泡剤はベース成分100重量部に対
して0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部
を配合する。上記配合の範囲を外れても本発明の実施は
可能であるが、この配合量が少なければ十分な発泡状態
が得られず、配合量が多すぎれば発泡性ガスの発生量が
大きすぎ均一な発泡セルが十分に形成されない。
【0025】その他の各種の添加剤として、通常のエマ
ルジョン、ラテックスに用いられる増粘剤、分散剤、凍
結融解安定剤、消泡剤、着色剤、安定剤、可塑剤、造膜
助剤、溶剤等を適宜使用できる。
【0026】本発明の自動車ボデー構造の第1の態様
は、上記した自動車ボデー用制振材料を自動車ボデーの
低周波振動発生部材、例えば、ビードパネルなどの部材
に塗布し、加熱発泡によって中空皮膜を形成させて上記
部材の剛性をさらに向上させることにより、車体の低周
波振動を低減化したものである。
【0027】本発明の自動車ボデー構造の第2の態様
は、上記した自動車ボデー用制振材料をフロアパネルに
塗布し、加熱発泡によりフロアパネル表面を一体平面化
し、フロアカーペットを、ウレタン発泡体、フェルトシ
ートなどを介在させずに、該フロアパネル表面に直接施
工するものである。上記した自動車ボデー用制振材料、
即ち制振材料の塗布厚さとしては、0.5mm〜5mm
が適当であり、1mm〜3mmが好ましい。
【0028】
【実施例】以下に本発明における自動車ボデー用制振材
料についてさらに実施例をあげて説明する。表1に示し
たごとく、各成分を配合して自動車ボデー用制振材料を
調製した。表1における配合量は重量部で示されてい
る。
【0029】
【表1】
【0030】表1において、成分1はポリトロンU−1
54〔旭化成工業(株)、アクリルエマルジョンの商品
名〕、成分2はラックスターDS−494〔大日本イン
キ化学工業(株)、SBRラテックスの商品名〕、成分
3はスミカフレックス−401〔住友化学工業(株)、
EVAエマルジョンの商品名〕、成分4はボンコート5
454〔大日本インキ化学工業(株)、アクリルエマル
ジョンの商品名〕、成分5はホワイトンSB〔白石カル
シウム(株)、炭酸カルシウムの商品名〕、成分6はN
N−500〔日東粉化(株)、炭酸カルシウムの商品
名〕、成分7はタルク青〔日本タルク(株)、タルクの
商品名〕、成分8はマイカA−70〔日本マイカ
(株)、マイカの商品名〕、成分9はハイコンS−3
〔ウォルケム(株)、無機繊維状充填剤の商品名〕、成
分10はエードプラスSP〔水沢化学工業(株)、セピ
オライトの商品名〕、成分11は25%ヘキサメタリン
酸ソーダ(分散剤)、成分12はFT−サーマル〔旭サ
ーマル(株)、カーボンブラック(着色剤)の商品
名〕、成分13はノブコNXZ〔サンノブコ(株)、消
泡剤の商品名〕、成分14はMFC−42〔松本油脂製
薬(株)、樹脂バルーンの商品名〕、成分15はイオン
交換水(粘度調整用)、成分16はAZB−3000
〔大塚製薬(株)、発泡剤の商品名〕、成分17はネオ
セルボンN−5000〔永和化成(株)、発泡剤の商品
名〕である。
【0031】表1に示した各制振材料について、その性
能試験を行ない、その結果を表2に示した。
【0032】
【表2】
【0033】表2において、試験項目1は粘度(cp
s)、試験項目2は比重、試験項目3は不揮発分(wt
%)、試験項目4は酎チッビング性(常態)(kg)、
試験項目5は制振性(20℃)(損失係数)及ぴ試験項
目6はエアレススプレー性である。なお、各試験項目の
試験方法は次の通りである。
【0034】試験項目1(粘度):BH型粘度計No.
7、20rpmにより、各塗料組成物の粘度を測定した
(単位:Poise)。
【0035】試験項目2(比重):JISK5400の
4.6.2項の比重カップ法により、各塗料組成物の比
重を測定した。
【0036】試験項目3(不輝発分):直径40mmの
アルミカッブに約1〜2gのサンプルを精秤し110〜
120℃に調整された乾燥器に2時間放置し、取出し、
デシケータ内で冷却してから質量を測定して不揮発分を
算出した。
【0037】試験項目4(耐チッピング性):150×
70×0.8mmの電着塗装鋼鈑にサンプルをバーコー
ターなどで水分乾燥後の膜厚が1mmになるように塗布
し、140℃×30分の条件で乾燥(発泡)硬化させ
た。試験片を標準状態で20〜24時間放置し試験片と
した。塗膜の膜厚はナット落下試験の前に実施する。試
験片を斜め60°の角度に固定し、高さ2mの位置から
JISB1181の3種M−4の黄銅ナット3Kgを塩
ビパイプの口にロートをつけ一挙に落下させた。試験片
の素地が露出する迄に要したナットの総重量をもって耐
チッビング強度とした。
【0038】試験項目5(制振性):150×15×
0.8mmの電着塗装鋼鈑に塗布面積110×15mm
(つかみ部40×15mm)にてサンプルを水分乾燥後
の膜厚が2mmになるようバーコーターなどで塗布し
た。試験片を140℃×30分の条件で乾燥(発泡)硬
化させた。試験片を標準状態で20〜24時間放置し、
小野測器(株)製FFTアナライザーで損失係数を測定
した。
【0039】試験項目6(エアレススプレー性):日本
グレイ(株)製エアレススプレーポンプにてスプレーガ
ンのガンチップNo.525及びNo.631を使用し
吐出圧100kg/cm2 でスプレーテストした。スプ
レーパターン巾が十分広がり、パターンのむらや塗布部
の周辺にミストをあまり発生させないなどの塗布状態を
確認した。
【0040】表2に示した結果から明らかなごとく、実
施例1〜7に示したいずれの制振材料も制振性やエアレ
ススプレー性が良好であることが確認できた。
【0041】続いて、本発明の制振材料をビード板曲面
板等に塗布した場合の制振性、剛性等についての評価試
験を試験項目7及び8として行った。
【0042】試験項目7(凹凸パネル試験例):図1に
示したような各種〜のビード状の鋼鈑20を各2枚
ずつプレスにより作製した。使用した鋼鈑は0.8mm
厚で電着塗装を施したものを準備した。試料としては実
施例1の制振材料22を調製し鋼鈑面にエアレススプレ
ーにより均一に吹き付け塗布量は面重量で3kg/m 2
(dry)(−1,−1,−1,−1,−
1,−1)、4kg/m2 (dry)(−2,−
2,−2,−2,−2,−2)となるようにし
た。塗装板は140℃で30分乾燥硬化させたところ発
泡被膜を形成して表面は均一で平滑な形状となった。乾
燥硬化後の塗装板の状態の断面図を図2に示した。焼き
付け後硬化状態の外観を観察し評価するとともに、各部
の膜厚を測定した。膜厚の測定位置は図2に矢印で示し
た位置である。
【0043】試験結果は表3のようになった。その結果
試料の塗布量とビード構造の形状の組み合わせによりビ
ード構造の本発明の制振材料による平面一体化は様々に
得られ、谷の深さが浅く間隔が短いほど平面一体化状態
が得られやすいことが示された。本来制振材の必要量は
車両の振動、騒音防止硬化の設計上決まってくるがこの
ような塗布型の制振材を使用するならパネルの構造との
組み合わせも重要な要素の一つとなりうることがあきら
かになった。
【0044】
【表3】
【0045】表3における評価基準(目視): ○:ビードの山と谷が完全に一体化して平面状となる。 △:ビードの山と谷が部分的に一体化してパネルの補強
効果がある。 ×:制振材料のフクレはあるがビードの山と谷は一体化
しない。
【0046】試験項目8(パネル振動加振実験):実施
例1にて作製した制振材料22を図3に示したようなビ
ードつき鋼鈑20にエアレススプレーにて均一に塗布し
た。塗布量はほぼ5kg/m2 dryとして140℃に
て1時間焼き付けたところ発泡皮膜24を形成して表面
は均一で平滑な形状となった。焼き付け後の塗装板の状
態の断面図を図3に示した。次に同様に比較例1の試料
を塗布し加熱乾燥したところビード形状に沿った形状の
まま硬化乾燥した。それぞれを試験体とした。
【0047】上記試験体をパネル振動加振装置を用いて
加振試験を行ったところ表4のような結果が得られた。
【0048】
【表4】
【0049】このように得られた試験結果から発泡して
均一状態となった試験体は発泡しないものと比較してパ
ネルの剛性が向上し制振性も上がることが示された。ま
た、この塗装構造による制振効果は比較的低周波数の領
域で効果がみられることがわかった。
【0050】さらに、本発明の制振材料をビードパネル
などに塗布して加熱処理すると、中空皮膜が形成され部
材の剛性が向上することが確認できた。したがって、ビ
ードパネルから構成されるフロアパネルの表面は一体表
面化されるので、フロアカーペットを該フロアパネル表
面に直接施工できることも確認した。
【0051】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明の自動車ボデ
ー用制振材料はそれ自身がすぐれた制振性を有するばか
りでなく加熱発泡し、凹凸形状の複数の凸部の上部間を
略直線的につなぐ中空皮膜を形成することにより重量増
加を極力抑えたまま凹凸構造を有する部材の剛性を向上
させ固有振動周波数を高くして低周波によるパネル振動
を低減させることが明らかである。
【0052】また、凹凸構造や曲面構造の補強効果によ
り比較的低周波振動に対しても効果がみとめられるため
自動車ボデーに使用されている補強材料の軽量化に寄与
することが可能となる。またスプレー等による作業性も
良好で垂直面や曲面にも効果的に塗布でき、結果として
現状のアスファルト成型体に比較して必要な箇所に必要
な量の制振材料を塗布でき、自動車ボデーの車体振動を
防止することができるため自動車ボデー用制振材料とし
て好適に使用されるものであるばかりでなく従来の制振
材の使用重量量も減らすことができあわせて車両の軽量
化に寄与できるものである。
【0053】さらに、本発明の自動車ボデー構造におい
ては、低周波振動が低減され、また、フロアパネル表面
にフロアカーペットを直接施工できるため、材料削減、
重量低減、工程改善を同時に行うことができるという効
果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験項目7に用いた各種の鋼鈑のビード形状
を示す説明図である。
【図2】 試験項目7において制振材料に吹き付け、乾
燥硬化した後の状態を示す断面図である。
【図3】 試験項目8において制振材料を鋼鈑面に塗布
し、焼き付けた後の状態を示す断面図である。
【図4】 一般的な自動車ボデー構造を示す斜視図であ
る。
【図5】 図4の要部の断面図である。
【符号の説明】
M:自動車ボデー、12:ビードパネル、20:鋼鈑、
22:制振材料、24:発泡皮膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/02 C08L 23/02 33/06 33/06 C09D 5/00 C09D 5/00 N F16F 15/02 F16F 15/02 Q (72)発明者 相沢 幸彦 東京都品川区東五反田4丁目5番9号 セ メダイン株式会社内 (72)発明者 佐藤 和彦 東京都品川区東五反田4丁目5番9号 セ メダイン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成ゴムラテックス、アクリル樹脂及びオ
    レフィン共重合樹脂から選ばれた一種又は二種以上のエ
    マルジョン又はラテックス混合物からなるベース成分
    と、上記ベース成分の100重量部に対して繊維状充填
    材及び/又は無機充填材を50から400重量部と、上
    記ベース成分の100重量部に対して発泡剤を0.1か
    ら10重量部とを必須成分として含有することを特徴と
    する自動車ボデー用制振材料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自動車ボデー用制振材料を
    自動車ボデーの低周波振動発生部材に塗布し、加熱発泡
    によって中空皮膜を形成させて上記部材の剛性をさらに
    向上させることにより、自動車ボデーの低周波振動を低
    減化したことを特徴とする自動車ボデー構造。
  3. 【請求項3】講求項1記載の自動車ボデー用制振材料を
    フロアパネルに塗布し加熱発泡によりフロアパネル表面
    を一体平面化しフロアカーペットを該フロアパネル表面
    に直接施工してなることを特徴とする自動車ボデー構
    造。
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