JPH11333894A - 射出成形機 - Google Patents

射出成形機

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JPH11333894A
JPH11333894A JP14800898A JP14800898A JPH11333894A JP H11333894 A JPH11333894 A JP H11333894A JP 14800898 A JP14800898 A JP 14800898A JP 14800898 A JP14800898 A JP 14800898A JP H11333894 A JPH11333894 A JP H11333894A
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Japan
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pressure
mold clamping
molding
mold
calculated
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JP14800898A
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Norio Sugano
典生 菅野
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Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形機の型締力を成形材料の射出圧力に
対応して成形型の型締力を最小に制御できるようにする
ことにある。 【解決手段】 パーティング面18から漏れる漏れ量
(Q)と比例する間隔相当距離hを求め、この間隔相当
距離hの値とパーティング面18の面粗さRaの入力値
からパーティング面18の面圧力を演算し、この面圧力
と保圧力からパーティング面の全圧力と成形キャビティ
19の内圧力から、最低型締力を演算して型締力を制御
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム又は樹脂材を
成形する射出成形機に関する。特に、成形型の型締力を
選定できるようにした射出成形機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明に関する先行技術として図10に
示す射出成形機50が存在する。図10に於て射出成形
機50は駆動装置51と射出装置52と型締装置53か
ら構成されている。
【0003】図10に於て、型締装置53には分割型6
0が取付けられている。この分割型60の一方型60a
は固定用ダイプレート54に取付けられているととも
に、分割型60の他方型60bは移動用ダイプレート5
5に取付けられている。
【0004】移動用ダイプレート55はブースタラム5
6により往復移動するように構成されている。この移動
用ダイプレート55は、ブースタラム56と固定用ダイ
プレート54とに固定された4本のガイドロッド57に
より案内される。そして、分割型60は、ブースタラム
56により移動される移動用ダイプレート55と固定用
ダイプレート54とにより型締および型開きされて射出
装置52からの成形材料の射出により成形およびその離
型により成形品が成形される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来の型締装置5
3では、成形品目の大小に関係なく、型締力は製品投影
面積×保圧力×安全率で計算していたため、安全率の大
きさにより、必要以上の型締のためのブースタラム56
の動力ロスを惹起していた。更には、両分割型60a、
60bのパ−ティング面61、61の必要以上の圧着に
より摩耗が大きいという問題があり、両分割型60a、
60bのパ−ティング面61、61からバリBを発生さ
せる原因となっている。
【0006】更に、新規成形品目の生産に於ては、新し
い分割型60で成形品の生産テストを実施し、パ−ティ
ング面61、61から、成形材料が漏れてバリが発生す
るか否か判定しなければならなかった。このため、成形
条件の調整および成形品の良否判定をくり返さなければ
ならず、段取りに多くの時間をついやす結果となってい
た。
【0007】本発明は、上述のような問題点に鑑み成さ
れたものであって、その技術的課題は、射出成形に於け
る成形型のパ−ティング面から成形材料のバリ形成漏れ
がしない最低型締力を算出して型締装置の油圧ポンプに
出力し、バリの発生を防止することにある。
【0008】又、成形型のパ−ティング面の摩耗を防止
して、成形型の寿命を長くするとともに、成形に於ける
バリの発生を防止することにある。
【0009】更に、成形に於ける型締力をテストしてバ
リ漏れから成形条件の調整、成形装置の選定をするよう
な非能率な段取作業を防止し、設定条件により自動的に
最低型締力を算出し、型締装置をこの型締力になるよう
に圧力制御して段取作業の能率化を図るとともに、ラン
ニングコストの低減を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る射出成形機
は、上述のような問題点に鑑み成されたものであって、
その技術的手段は以下のように構成されている。すなわ
ち、
【0011】請求項1の本発明に係る射出成形機は、成
形キャビティ(19)を有する成形型(15)を型締す
る型締装置(2)と、型締装置(2)を制御する制御装
置(24)とを有する射出成形機であって、制御装置
(24)は成形型(15)のパ−ティング面(18)の
間から成形材料(M)が漏れて形成される許容バリに相
当する漏れ量(Q)と比例する間隙相当距離(h)を演
算して求め、間隙相当距離(h)の値とパ−ティング面
(18)の面粗さ(Ra)の入力値とからパ−ティング
面(18)の面圧力(δ)を演算し、面圧力(δ)から
パ−ティング面(18)の全面圧力(δ×A)を演算す
るとともに成形キャビティ(19)の保圧力から成形キ
ャビティ(19)の型締方向の内圧力(Pc×S)を演
算し、全圧力(δ×A)と内圧力(Ps×S)とを加え
て型締装置(2)の最低型締力(F)を算出して入力す
るものである。
【0012】請求項2に係る本発明の射出成形機は、成
形材料(M)を射出ノズルから射出する射出部(40)
と、射出部(40)から射出された成形材料(M)を成
形する成形キャビティ(19)とパ−ティング面(1
8)とを有する成形型(15)と、成形型(15)内の
保圧力を検知する圧力センサ(31)と、成形型(1
5)のパ−ティング面(18)を型締する型締装置
(2)と、型締装置(2)の型締力を制御する制御装置
(24)とを具備し、制御装置(24)はパ−ティング
面(18)間の成形材料(M)の許容バリに相当する入
力値の漏れ量(Q)と比例関係の間隙相当距離(h)を
演算し、間隙相当距離(h)と入力値のパ−ティング面
(18)の面粗さ(Ra)から演算されるパ−ティング
面(18)の面圧力(δ)を求め、面圧力(δ)から求
められるパ−ティング面(18)の全面圧力と圧力セン
サ(35)からの保圧力(Pc)から演算される成形キ
ャビティ(19)の型締方向の内圧とにより最低型締力
(F)を演算し、最低型締力(F)の信号を型締装置
(2)に入力して型締するものである。
【0013】請求項3に係る本発明の射出成形機は、型
締装置(2)の最低型締力(F)を算出するパ−ティン
グ面(18)の面圧力(δ)が、成形型(15)の間隙
相当距離(h)とパ−ティング面粗さ(Ra)とパ−テ
ィング面(18)の面圧力(δ)との相関関係を前もっ
て実測したデータに基づき算出するように成されてい
る。
【0014】
【作用】本発明の射出成形機は、制御装置に成形型情報
データ情報と成形材料特性データ情報と許容バリを形成
する成形材料の漏れ量のしきい値を入力し、パ−ティン
グ面の面圧力を演算して、この面圧力から型締装置の最
低型締力を算出し、この最低型締力の信号により制御装
置から型締装置を制御するように成されている。このた
め、成形型のパ−ティング面は、必要以上に圧着される
ことがないから、型締装置の動力部の省エネルギーに役
立つとともに、パ−ティング面の摩耗を防止することに
なる。更に、型締装置の高速型締を可能にし、成形サイ
クルを短約することができる。つまり、パ−ティング面
の接合するまでの時間範囲が短時間となるので、成形サ
イクルが、約30%も短縮することが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る射出成形機を
図面に基づいて詳述する。
【0016】図1は、本発明に係る射出成形機1の断面
図である。又、図3は、この射出成形機1の型締装置2
に取付けられる成形型15の拡大断面図である。
【0017】図1に於て、図3に示す成形型15は、固
定用ダイプレート3と移動用ダイプレート4との間で、
成形型15の分割された右型16が固定用ダイプレート
3に取付けられるとともに、その左型17が移動用ダイ
プレート4に取付けられている。
【0018】移動用ダイプレート4は、固定用ダイプレ
ート3と駆動部であるラム5側に取付けられた4本のガ
イドロッド6に案内されてラム5により往復移動するよ
うに構成されている。この移動用ダイプレート4はラム
5に設けられたピストンロッド7に押圧されて移動する
タイプであり、所謂、直圧式である。この直圧式の代り
にトグル式を採用することもできる。そして、成形材料
Mとしては、ゴム材料や樹脂材料が用いられる。
【0019】この型締装置2を設けた射出成形機1は、
右側に射出部40が設けられているとともに、射出部4
0を作動させる制御装置24が設けられている。なお、
図1は、供給口42にゴム材料のフ−プ状の生地が先端
から導入され、溶融状態にされて成形キャビティ19内
に射出された状態の断面図である。尚、成形材料Mが樹
脂の場合は、ペレット状となり、ポッパーから供給され
る。
【0020】型締装置2は、油圧ポンプの動力部8によ
りラム5を作動させることにより行われる。このラム5
により成形型15は、型締されるとともに、射出部40
より成形材料Mは、成形型15の成形キャビティ19に
射出されることにより成形される。
【0021】射出部40の成形は、スクリューシリンダ
47に内在する射出スクリュー41が油圧モータ44a
により回動されることにより成形材料Mを溶融状態にす
るとともに、油圧シリンダ44bにより前進されること
により溶融された成形材料Mが成形型15の成形キャビ
ティ19内に射出される。尚、この射出が完了して成形
キャビティ19に成形材料が充填されても、収縮するの
で、射出圧力は一定時間を保圧する必要がある。
【0022】この射出工程を駆動する油圧モータ44a
と油圧シリンダ44bは、制御装置24の指令により制
御される動力装置45とサ−ボバルブ46を介して作動
される。そして、射出工程は、射出圧力により射出され
るとともに、成形キャビティ19に充填された後は、あ
る一定時間成形キャビティ19内の圧力を保持し、成形
材料Mの収縮に対して補充する保圧を行う。
【0023】次に、型締装置2は、制御装置24の指令
により作動する。この制御装置24は、図2に示すよう
に構成されている。射出工程が保圧状態になると、射出
ノズル43内に取付けられた圧力センサ31(この圧力
センサ31は成形キャビティ19内に取付けることもで
きる)は、保圧力のデータを制御装置24に信号として
入力する。
【0024】図2に示すように、制御装置24は、PC
(プログラマブルコントローラ)の演算処理装置(CP
U)240、メモリ242、A/D交換器244、I/
O装置246およびD/A交換器243を設けている。
そして、I/F23から入力されたアナログ形式の圧力
信号はA/D交換器244でディジタル形式の圧力信号
に変換される。同様に、I/F22から入力されたアナ
ログ形式の圧力信号はA/D交換器244でディジタル
形式の圧力信号に変換される。CPU240はメモリ2
42に記憶されている制御プログラムを動作させて後述
する制御動作を行う。その結果が、D/A交換器243
を介してディジタル形式のサーボバルブ9駆動信号とし
てI/F21に出力される。尚、設定器(プログラミン
グツール)25によりメモリ部242に型情報データベ
ース、材料特性データベース、しきい値のデータベース
および設備能力データベース等のデータを入力する。
【0025】又、型締装置2の動力部8である油圧ポン
プは、制御装置24により型締力を制御できるように構
成されている。つまり、制御装置24の設定器(プログ
ラミングツール)25よりメモリ部242に入力するこ
とにより、動力部8である油圧ポンプの圧力を制御でき
る。又、制御装置24では、後述する最低型締力の算定
をCPU240とメモリ部242とで演算処理できるよ
うに成されている。そして、その処理した情報を動力部
8(油圧ポンプ)に発信し、最低型締力に制御させるも
のである。
【0026】次に、型締装置2の最低型締力の算定方法
について述べる。まず、射出成形装置1の成形時に、成
形型15の右型16と左型17との接合する型開面、所
謂、パ−ティング面18から成形材料Mがはみ出してバ
リが発生するのを防止するため、ラム5の圧力による型
締力Fによって型締装置2を型締する。この最低型締力
Fは、パ−ティング面23の面圧力をδ、その面積を
A、キャビティ内の成形材料圧力(保圧力)をPc、成
形品投影面積をSとすると、下記の数2で表される。
【0027】
【数1】F≧PcS+δA
【0028】数1でFが右の式の値より小さくなると、
バリを形成する漏れが発生することになる。つまり、数
1の右辺の値が分かれば、成形材料Mの漏れを発生させ
ないための最低型締力Fが演算処理されてラム5の動力
部8に制御指令を出すことができることになる。この数
1の右辺は、Pcが保圧力であるから、射出部40のノ
ズル43内に第2の圧力センサ31を設けることにより
検知することができる。又、成形型15からパ−ティン
グ面の面積Aを割出すことができる。更に、成形品投影
面積Sも、成形型15から同様に知ることができる。す
なわち、パ−ティング面18の面圧力δを知ることがで
きれば、求める最低の型締力Fを演算処理して型締装置
2の動力部8の出力を最適圧力に制御することができ
る。
【0029】今、パ−ティングラインの面圧力δについ
て考察する。図1に示す射出成形機1で成形型15を型
締したとき、型締力Fと型の歪みεとの関数は図4に示
す通りである。成形型15のパ−ティング面18の面圧
力δと成形型15の歪みεとの関係は、δ1 の面圧力を
境にして変化することが認められる。つまり、A領域で
は、面圧力δと歪みεは、フックの法則線イに従わず、
歪みの増加率は徐々に減少する。一方、B領域では増加
率は一定となり、フックの法則線イに従う。このA領域
は、パ−ティング面の面積が一定でない為に生ずるもの
と考えられる。その原因としては、パーティング面18
の面圧力δの表面粗さRa及びうねり(平面度)が原因
している。
【0030】一方、B領域では、左・右型16、17の
パ−ティング面18が間隙なく密着しており、バリを発
生させる成形材料Mの漏れは認められない。従来は、安
全率を大きくしたこのB領域で成形していたため、必要
以上の型締力Fで型締し、成形型の摩耗と動力部8のエ
ネルギーロスを大きくしていた。
【0031】ところで、A領域では、必ず成形材料Mの
漏れが発生するものではないことも認められる。例え
ば、成形材料Mの粘度の大小により、パ−ティング面1
8から成形材料Mが漏れるパ−ティング面18の面圧力
の値が異なることから認められる。つまり、成形材料M
が高粘度であればパ−ティング面の面圧力δが小さくと
も成形材料Mの漏れは惹起しない傾向を示している。
【0032】図5は、パ−ティング面18の面圧力δを
決定する特性要因を理論的に、且つ実験的に求めたもの
である。このパ−ティング面18の面圧力δをバリ発生
させる漏れに置換して、これらの特性要因の関係をデー
タベース化することにより最低型締力Fを算出すること
ができる。
【0033】そして、図4のパ−ティング面18の面圧
力δ1 の値が型締装置2の最低型締力Fであることが判
明する。図1に示す型締装置2で成形型15を型締した
ときのパ−ティング面18の状態を考えたとき、図6に
示すようになる。図6は、微視的に成形型15のパ−テ
ィング面18を示す概念の断面図である。
【0034】図6のパ−ティング面18をある型締力で
型締したときのパ−ティング面18の状態を考えると、
パ−ティング面18の形状や型締力により異なるが、微
視的には、パ−ティング面18に無数の微小間隙19が
点在していることになる。これを均等間隔に置換したも
のを図7に示すように間隙相当距離hμmとすると、成
形材料Mのバリとなる漏れを考えた場合の間隙相当距離
hへの置換は、バリとなる漏れ量から理論的に計算でき
ることになる。つまり、微小間隙を流れるゴム流量は、
下記数3の式の通りに表される。そして、測定したバリ
となる漏れ量Qから数2の式中の間隙相当距離hを算出
すると、これが間隙相当距離hとなる。尚、図7は、こ
の間隙相当距離hを示す概念の断面図である。
【0035】
【数2】 但し、Q=バリとなる漏れ量 L=パ−ティング面長さ W=パ−ティング面幅 ΔP=ゴム圧力 h=間隙 m,n=材料の粘性指数
【0036】つまり、ある成形状態における間隙相当距
離hが分かれば、そのときのバリとなる漏れ量Qが推定
できることになる。そして、この値がしきい値(基準
値)未満であれば「バリ成形の漏れはない」ということ
になる。このときの成形型15の型締力が最低型締力F
である。
【0037】次に、図8は、ある材質、例えばS55C
材製の成形型15での間隙相当距離hとパ−ティング面
の面圧力δとの関係を実験により実測したものである。
図8に於て、この成形型15での成形時のパ−ティング
面18の面圧力δとパーティング面18の面粗さRaが
分かれば、間隙相当距離hは、δ1 とh1 の座標から計
算できることになる。そして、成形材料の粘性指数m、
nと間隙相当距離hを数2の式に代入することにより、
バリとなる漏れ量Qが計算できる関係にある。このQと
hとの比例関係式(数2)は他の方法でも計算できるも
のである。例えば、あるNoを付けた成形型15を成形
材料Mごとに実測してQとhとの比例関係式を求め、こ
の比例関係式に漏れ量Qの設定値を代入して間隙相当距
離hを求めることもできる。
【0038】つまり、ある材質の成形型15に於て、し
きい値以下のバリとなる漏れ量Qを測定する。そして、
このバリとなる漏れ量Qを数2の式に代入するととも
に、h以外の数字も測定されているので、これを代入す
ると、間隙相当距離hを求めることができる。又、図8
のデータから間隙相当距離hに対応するパ−ティング面
18の面圧力δkgf/mm2 を求める。この面圧力δ
が求まれば、数1の式にδを代入すると最低型締力Fが
求まることになる。
【0039】図9は、射出成形機1の最低型締力Fを算
出するフローチャートである。
【0040】〔ステップ1〕ステップ1は、射出部40
に制御装置24からの成形条件を入力する。まず成形型
15のNOを入力する。そして、成形温度と保圧力とが
少なくとも入力される。これが成形条件である。又、成
形材料の特性も入力される。
【0041】〔ステップ2〕成形型情報データベース
から成形型の材質(硬度)と成形キャビティ19の型締
方向の投影面積Sの寸法とパ−ティング面18の面積の
寸法とパ−ティング面18の面粗さRaとを入力する。
又、材料特性データベースから温度毎の粘性指数を入
力する。更に、バリ形成漏れ量の不良しきい値のデータ
ベースからバリ形成の漏れ量Qの不良境界値を入力す
る。この入力値は、成形型ごとに実測して図4のA領域
とB領域の境界δ1 の漏れ量Qのしきい値を見い出した
値、又は、JISの成形品15のバリ許容範囲からバリ
形成の漏れ量Qを設定した値を入力する(例えば、Oリ
ングのJISのバリ漏れ量0.15×0.10mm以
下)。
【0042】〔ステップ3〕ステップ2のととの
データベースからの入力データをもとに、パ−ティング
面18の面圧力δkgf/mm2 をCPUにより演算す
る。この演算は、数2の式にととのデータベース
からのデータを入力して間隙相当距離hμmを算出す
る。
【0043】〔ステップ4〕ステップ3で求めた間隙相
当距離hからパ−ティング面18の面粗さRaとパ−テ
ィング面18の面圧力δとの相関関係によりパ−ティン
グ面18の面圧力δ(kgf/mm2 )を求める。
【0044】〔ステップ5〕ステップ4で求めたパーテ
ィング面18の面圧力δから数1の式にこのパ−ティン
グ面18の面圧力δを代入して最低型締力Fを演算す
る。そして、制御装置24へ入力信号として出力され
る。
【0045】〔ステップ6〕次に、設備能力データベー
スから型締装置2の駆動部8の動力部である油圧ポン
プの油圧出力の能力(上限と下限の出力データ)を入力
する。そして、ステップ4で求めた最低型締力Fが、こ
の油圧出力の能力の範囲にあるか否か判定し、範囲内に
あれば、成形が可能できることを確認することができ
た。
【0046】この型締力算出フローチャートで求めた最
低型締力Fを図1に示す制御装置24に連結のPCで制
御することにより型締装置2のラム5の動力部(油圧ポ
ンプ)8を作動させる。
【0047】次に、図1の射出成形機1の作動について
説明する。まず、制御装置24であるPCのCPU24
0とメモリ部242に型情報データベースと、材料特性
データベースと、バリ形成漏れ量のしきい値データベー
スとの情報を入力し、数2の式に従って間隙相当距離h
を演算処理するとともに、間隙相当距離hとパ−ティン
グ面18の面粗さRaとの相関関係からパ−ティング面
18の面圧力δを求めて、数1の式を用いて最低型締力
Fを算出する。この型締力算出は、図9のフローチャー
トで説明した手順で行われる。
【0048】次に、この最低型締力Fの入力信号を制御
装置24の機器で各種信号の演算処理を行った後に、そ
の出力信号を型締装置2の動力部8である油圧ポンプへ
出力し、型締装置2を最低型締力で作動するように制御
する。
【0049】同時、制御装置2は、動力装置45とサー
ボバルブ46へ出力信号を与えて、射出部40の射出成
形を制御する。この制御は、図2のCPU240からD
/AC243を介してデジタル形式のサーボバルブ46
の駆動信号としてI/F21aに出力されるものであ
る。射出部40は、成形材料(ゴム生地)を溶融して高
速・高圧で射出ノズル43から成形型15の成形キャビ
ティ19へ射出充填する。この射出充填を行う射出スク
リュー41の駆動は、CPU240がメモリ部242に
記憶されている入力値に基づいて行う。この射出スクリ
ュー41の駆動は、成形キャビティ19内にゴムの成形
材料が満たされてくると、圧力は略一定となって進行す
る。この射出圧力を続行すると成形品にバリが発生する
ので、成形材料Mを補充するだけの保圧力に切換える。
【0050】この射出圧力と保圧力は、第2の圧力セン
サ31により検出されて、I/F23から入力されたア
ナログ形式の圧力信号はA/DC244でデジタル形式
の圧力信号に変換される。そして、UPCで数2の式の
δの値に対応するのか否かチェックされる。数2の設定
されたδ値に対応する範囲外のときは、演算処理された
信号は、型締装置2の動力部8へ入力されて型締力を制
御する。
【0051】図2に一例として示す制御装置24は、P
Cの要部である。制御装置24は、コンピュータに有す
る演算処理装置(CPU)240と、メモリ部242と
A/DC244と、I/O装置246と、D/AC24
3と、射出部40へ出力するD/AC243とを装備し
ている。そして、圧力センサ31で検出された信号は、
I/F23に入力されるとともに、アナログ形式の圧力
信号はA/DC244でディジタル形式の圧力信号に変
更される。同様に、I/F22から入力された駆動部8
の圧力信号は、アナログ形式の圧力信号にA/DC24
4でディジタル形式の圧力信号に変換される。
【0052】CPU240は、メモリ部242に記憶さ
れている前述した型締力のデータによる制御プログラム
を作動させ、型締装置2の型締制御動作を行う。同時
に、射出部40もCPU240はメモリ部242ととも
に記憶されている射出制御プログラムを作動させて射出
成形制御動作を行う。その結果、D/AC243を介し
てディジタル形式のサーボバルブ9の駆動信号としてI
/F21に出力されて型締装置2を制御することにな
る。この制御は、成形サイクルのスピードを向上させる
ためにも用いることができる。尚、ラム5にも第2の圧
力センサ31と同じように型締装置2の型締力の能力を
チェックできるように構成されている。そして、射出成
形機1の型締能力を自動的に判定することができる。
【0053】上述のように本発明の型締装置2は、成形
型15のパ−ティング面18から成形材料が漏れない範
囲で最小の型締力Fにより成形画行われるようにしたの
で、成形サイクルを向上させると同時に、成形型15の
パ−ティング面18の接合面の摩耗を防止することがで
きる。
【0054】更に、成形型15にNOを設けて、その成
形型15の間隙相当量h、パ−ティング面18の面粗さ
Ra等のデータを入力しておくことにより、制御装置2
4により、バリを形成する成形型であるか否か試験する
ことなく、判別することができる。
【0055】次に、第2の実施の形態として、駆動部5
に第1の圧力センサ30が設けられている。この第1の
圧力センサ30により駆動部5のラム内の油圧力を測定
し、インターフェース回路(I/F)22に入力された
アナログ形式の圧力信号はA/DC244に於てディジ
タル形式の圧力信号に変換される。そして、CPU24
0により型締装置2の型締力に異常があれば、エラーを
発信するように成されている。
【0056】更に、最低型締力Fが型締装置2の最大能
力よりも大きくなった時にも、同様にしてエラーを発信
し、成形して不良品により射出成形機の能力不能を確認
するような段取及び不良成形を防止することができる。
【0057】更に又、第3の実施の形態として、射出部
40の射出ノズル43に第2の圧力センサ31を設け、
パ−ティング面18から成形材料が漏れる時期の保圧力
を測定できるようにし、I/F23とA/DC244と
を介してCPU240に入力され、最低型締力Fを演算
できるように成されている。この保圧力は、前もって設
定入力することもできるが、このように第2の圧力セン
サ31から直接入力して演算を自動化することができ
る。又、この第2の圧力センサ31は、成形キャビティ
19内に設けることもできる。
【0058】
【発明の効果】本発明の射出成形機は、制御装置により
間隙相当距離を見い出してパ−ティング面圧力を算出
し、このパ−ティング面圧力から型締装置を最低型締力
で型締するように制御するので、成形型のパ−ティング
面の摩耗を防止することが可能になる。同時に、成形型
の歪みの発生も防止できる。そして、成形型の耐久性を
持続させる効果が期待できる。
【0059】更に、最低型締力は、パ−ティング面の圧
着時間を短縮することになるから、成形サイクルタイム
を短縮することができ、生産性を向上することが可能に
なる。同時に、型締装置の動力部の省エネルギーを達成
することが期待できる。
【0060】又、射出成形中の保圧力から成形キャビテ
ィ内の型締力方向の内圧力を直接算出することにより、
その他の成形型のデータ情報と成形材料のデータ情報と
成形材料の許容バリとなる漏れ量のデータ情報は制御装
置に入力ずみであるから、このデータを演算することに
より、直接最低型締力を算出して型締装置に入力して制
御することが可能となる。
【0061】又、パ−ティング面の面圧力を間隙相当距
離とパ−ティング面の面粗さから直接求められるので、
制御装置にこれらのデータは入力されているから、多種
数の各Noの成形型について直接演算することが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形機の断面図である。
【図2】本発明の制御装置(PC)のCPUを中心とし
た構成図である。
【図3】図1の成形型の断面図である。
【図4】本発明に係る成形型の歪みとパ−ティング面の
面圧力との関係図である。
【図5】本発明に係るパ−ティング面の面圧力の特性要
因図である。
【図6】本発明に係る成形型の面精度に起因する微小間
隙を概念として示す断面図である。
【図7】図6の成形型の間隙相当距離を示す断面図であ
る。
【図8】パ−ティング面の面圧力と間隙相当距離とパ−
ティング面粗さとの実測による相関関係図である。
【図9】本発明に係る最低型締力の算出フローチャート
である。
【図10】従来の射出成形装置の断面図である。
【符号の説明】
1・・・射出成形機 2・・・型締装置 3・・・固定用ダイプレート 4・・・移動用ダイプレート 5・・・駆動部(ラム) 6・・・ガイドロッド 7・・・ピストンロッド 8・・・動力部(油圧ポンプ) 8a・・・可変容量ポンプ 9・・・サーボバルブ 15・・・成形型 16・・・右型 17・・・左型 18・・・パ−ティング面(型分割面) 19・・・成形キャビティ 21〜23・・・I/F(インターフェース) 24・・・制御置(PC) 240・・・CPU 242・・・メモリ部 244・・・A/DC 246・・・I/O装置 248・・・D/AC 25・・・設定器(プログラジングツール) 30・・・第1の圧力センサ 31・・・第2の圧力センサ 40・・・射出部 41・・・射出スクリュー 42・・・供給口 43・・・射出ノズル 44a・・・油圧モータ 44b・・・油圧シリンダ 45・・・動力装置 45a・・・可変容量ポンプ 46・・・サーボバルブ 47・・・スクリューシリンダ 50・・・射出成形機 51・・・駆動装置 52・・・射出装置 53・・・型締装置 54・・・固定用ダイプレート 55・・・移動用ダイプレート 56・・・ブースタラム 57・・・ガイドロッド 60・・・分割型 60a・・・一方型 60b・・・他方型 61・・・パ−ティング面 F1 A・・・面積 B・・・バリ F・・・型締力 M・・・成形材料 Pc・・・キャビティ内の圧力 S・・・製品投影面積 X・・・境界 α・・・面圧 δ・・・面圧力

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形キャビティ(19)を有する成形型
    (15)を型締する型締装置(2)と、前記型締装置
    (2)を制御する制御装置(24)とを有する射出成形
    機であって、 前記制御装置(24)は前記成形型(15)のパ−ティ
    ング面(18)の間から成形材料(M)が漏れて形成さ
    れる許容バリに相当する漏れ量(Q)と比例する間隙相
    当距離(h)を演算して求め、前記間隙相当距離(h)
    の値と前記パ−ティング面(18)の面粗さ(Ra)の
    入力値とから前記パ−ティング面(18)の面圧力
    (δ)を演算し、前記面圧力(δ)から前記パ−ティン
    グ面(18)の全面圧力(δ×A)を演算するとともに
    前記成形キャビティ(19)の保圧力から前記成形キャ
    ビティ(19)の型締方向の内圧力(Pc×S)を演算
    し、前記全圧力(δ×A)と前記内圧力(Ps×S)と
    を加えて前記型締装置(2)の最低型締力(F)を算出
    して出力することを特徴とする射出成形機。
  2. 【請求項2】成形材料(M)を射出ノズルから射出する
    射出部(40)と、前記射出部(40)から射出された
    成形材料(M)を成形する成形キャビティ(19)とパ
    −ティング面(18)とを有する成形型(15)と、前
    記成形型(15)内の保圧力を検知する圧力センサ(3
    1)と、前記成形型(15)の前記パ−ティング面(1
    8)を型締する型締装置(2)と、前記型締装置(2)
    の型締力を制御する制御装置(24)とを具備し、前記
    制御装置(24)は前記パ−ティング面(18)間の前
    記成形材料(M)の許容バリに相当する入力値の漏れ量
    (Q)と比例関係の間隙相当距離(h)を演算し、前記
    間隙相当距離(h)と入力値の前記パ−ティング面(1
    8)の面粗さ(Ra)から演算される前記パ−ティング
    面(18)の面圧力(δ)を求め、前記面圧力(δ)か
    ら求められる前記パ−ティング面(18)の全面圧力と
    前記圧力センサ(31)からの保圧力(Pc)から演算
    される前記成形キャビティ(19)の型締方向の内圧と
    により最低型締力(F)を演算し、前記最低型締力
    (F)の信号を前記型締装置(2)に入力して型締する
    ことを特徴とする射出成形機。
  3. 【請求項3】前記型締装置(2)の最低型締力(F)を
    算出する前記パ−ティング面(18)の面圧力(δ)
    は、成形型(15)の間隙相当距離(h)とパ−ティン
    グ面粗さ(Ra)と前記パ−ティング面(18)の面圧
    力(δ)との相関関係を前もって実測したデータに基づ
    き算出するように成されていることを特徴とする請求項
    1又は請求項2又は請求項3に記載の射出成形機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201016A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Nissei Plastics Ind Co 射出成形方法
EP2404505A1 (en) 2010-07-05 2012-01-11 Meyn Food Processing Technology B.V. A method and device for slitting a chicken leg
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