JPH1133266A - 水ドライ式の洗濯方法、および同装置 - Google Patents

水ドライ式の洗濯方法、および同装置

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JPH1133266A
JPH1133266A JP9193964A JP19396497A JPH1133266A JP H1133266 A JPH1133266 A JP H1133266A JP 9193964 A JP9193964 A JP 9193964A JP 19396497 A JP19396497 A JP 19396497A JP H1133266 A JPH1133266 A JP H1133266A
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JP
Japan
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washing
push plate
water
laundry
washed
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JP9193964A
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English (en)
Inventor
Eizo Teramae
栄蔵 寺前
Kenjiro Mishina
健次郎 三科
Kiyonori Kuroki
清教 黒木
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JAPAN KK
Tokyo Sensen Kikai Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
JAPAN KK
Tokyo Sensen Kikai Seisakusho Co Ltd
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Publication date
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  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯水を満たした洗濯槽7の中に被洗濯物2
a,2bを入れて水ドライ方式で洗い,濯ぐ技術を改良
し、比較的小形,軽量の洗濯槽の中に多量の被洗濯物を
収納して洗濯することができ、かつ、少ない消費動力で
効率よく水ドライ洗濯できるようにする。 【解決手段】 被洗濯物2a,2bの上に押し板(9
A,9B)を位置せしめる。該押し板は、押し板駆動機
構12により複数本のロッド10a,10b…を介して
吊持する形に支持されている。クランク機構12a,1
2bの作用により、前記の押し板は左傾動姿勢9Aと右
傾動姿勢9Bとを繰り返す形に揺動せしめられる。図示
を省略するが、上記の押し板を水平姿勢に保って上下動
させても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗剤の水溶液を用
いて衣類その他繊維製品全般を洗濯する方法、および同
装置に係り、特に、溶剤を用いたドライクリーニングに
よって除去し得なかった汚染物を除去するに好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】羊毛、獣毛,絹,木綿,麻などの天然繊
維製品や毛皮,皮革などの天然皮革類(説明の便宜上、
以下、動植物性衣類という)を洗濯する際、石鹸や界面
活性剤の水溶液で洗濯すると、被洗濯物が縮んだり硬く
なったりするので、こうした不具合を防止するため、非
水系の溶剤を用いたドライクリーニングが行なわれてい
る。しかし、非水系の溶剤は環境公害や衛生上の問題を
生じる虞れが有ったり、火災の危険性が有ったりする上
に比較的高価であるため、洗剤の水溶液で洗濯を行なっ
ても動植物性衣類を縮ませたり硬くしたりしない水ドラ
イ式の洗濯技術が開発されつつある。この水ドライ式の
洗濯は、動植物性衣類の水による変質を防止する収縮硬
化防止剤(例えば特許第1825016号)によって実
用化されるようになった。こうした薬剤を併用する水ド
ライ式洗濯の方法および装置については、例えば特開平
9−103594号公報「洗濯方法および洗濯装置」が
公知である。
【0003】図5は公知の水ドライ式洗濯装置の1例を
示し、(A)はバスケットに入れた被洗濯物を洗濯槽内
の洗濯水に浸漬して洗濯している状態の模式的な断面
図、(B)は上記水ドライ式洗濯装置の構成部材である
スペーサープレートを抽出して描いた単品斜視図であ
る。バスケット1の中に被洗濯物2a,2b…が入れら
れ、これらの被洗濯物の間に、なるべく比重の大きいス
ペーサープレート3が挟み込まれる。そして、洗濯水4
を満たした洗濯槽5の中に前記のバスケット1を吊り降
ろし、このバスケット1を往復矢印a−bのように上下
に往復動させるとともに、その側方から矢印cのように
洗濯水が噴きつけられる。本図5(A)は模式化して、
洗濯水の噴射を矢印cで表してあるが、具体的な構造と
しては洗濯水を噴射するノズルおよび洗濯水を圧送する
ポンプが設けられている。被洗濯物2a,2b…はバス
ケット1の上下動によって上下に揺り動かされ、このと
き、スペーサープレート3の慣性力が働いて、被洗濯物
に対して繰り返し押圧力が与えられる。繰り返し押圧力
を与えられるとともに洗濯水の噴射(矢印c)を受けて
被洗濯物の汚れが落ちると、同様にして水の中で濯ぎ洗
いし、その後、図示しない絞り板を被洗濯物の上方から
水平姿勢で降下させ、図示しないエアシリンダで被洗濯
物を押圧して水分を絞り出す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明した公知の
水ドライ洗濯技術によると、安価で無害な水系洗濯液を
用いて、該水系洗濯液を被洗濯物の中まで流動せしめる
ことができる。しかし、(イ)被洗濯物の中まで洗濯液
を流動させるために、該洗濯液を吹き付けるノズルやポ
ンプを設けなければならず、装置が複雑で大形大重量に
なって製造コストが高価であり、(ロ)洗濯槽の中にバ
スケットを入れ、かつ、該バスケットに向けてノズルを
設置しなければならないので、洗濯槽の内容積に比して
収納し得る被洗濯物が少なく、(ハ)被洗濯物の間にス
ペーサープレートを挟み込まねばならないので、洗濯準
備のために被洗濯物を洗濯槽内へ入れる際に手数が掛か
り、かつ、洗濯槽から被洗濯物を取り出す際にも手数が
掛かり、スペーサープレートを保管する煩雑さもあり、
(ニ)被洗濯物のみでなく、該被洗濯物を入れたバスケ
ットを水中で上下動させねばならないので所要動力が大
きく、(ホ)洗い,濯いだ被洗濯物を絞るために、該洗
い,濯ぎ用の部材以外に絞り用の部材を必要とするた
め、構成が複雑で大形,大重量の装置となり、製造コス
トがいっそう増加する。といった問題が有る。
【0005】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
であって、安価で無害な水系洗濯液を用いて、該水系洗
濯液を被洗濯物の中まで流動せしめ得るという、公知技
術(図5)の長所を損なうことなく、(a)ノズルや専
用のポンプを設けなくても被洗濯物の内部まで洗濯液を
流動せしめることができ、(b)洗濯槽と別体の大形部
材であるバスケットを設ける必要が無く、洗濯槽の内容
積に比して大量の被洗濯物を収納して洗い,濯ぎ,する
ことができ、(c)被洗濯物の間に比重の大きい剛性部
材であるスペーサープレートを挟み込む必要が無く、
(d)洗い,濯ぎに直接的に必要な構成部材を用いて、
濯ぎ終えた被洗濯物から洗濯水を絞り出すことができ
る、簡単で小形,軽量な、かつ所要動力の少ない水ドラ
イ式の洗濯技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的な原理について、その1実
施形態に対応する図1を参照して略述すると、洗濯槽7
の中へ、バスケットに入れることなく直接的に被洗濯物
2a,2b…を収納し、その上に押し板(例えば9A)
を位置せしめる。この押し板は複数本のロッド(10
a,10a′など)によって押し板駆動機構12によっ
て吊持される形に支持されており、この押し板駆動機構
12は昇降シリンダ14によって昇降せしめられる。上
記の押し板駆動機構12は、例えばクランク機構12
a,12bによって、複数本のロッドを互いに協調せし
めて上下動させ、これによって前記の押し板を図の9A
姿勢と9B姿勢との間で繰り返し往復傾動され、もしく
は水平姿勢で上下動せしめられる。この作動に際して、
洗濯槽の中に洗剤水溶液を入れておけば洗いが行なわ
れ、水を入れておけば濯ぎが行なわれる。濯ぎを終えて
排水し、昇降シリンダ14によって押し板駆動機構12
を下降させると、押し板が被洗濯物を圧下して絞り作用
が行なわれる。なお、本発明において水とはほぼ純雑な
水をいい、工業用水程度の不純物を混入していても良
い。また、洗剤とは洗濯のために水に加えられる薬剤の
総称であって、石鹸,界面活性剤,酵素剤,収縮硬化防
止剤などの総称である。洗濯水とは洗濯に用いられるお
よび/または洗濯に用いられた、水および洗剤水溶液の
総称であって、洗い落とした異物を含んでいる場合もあ
る。
【0007】以上に説明した原理に基づいて請求項1に
係る発明方法は、被洗濯物を洗濯槽の中に入れて、洗濯
水によって浸漬し、上記被洗濯物の上に押し板を位置せ
しめ、上記の押し板を、ほぼ水平な中立姿勢から交互に
反対方向へ傾斜せしめる形に、もしくは、水平面に比し
ての傾斜方向が360度全周方向に連続回転する形に、
繰り返し揺動せしめることにより、被洗濯物が受ける押
圧力の分布を周期的に変化せしめて、上記被洗濯物の押
圧力が減少した部分に洗濯水を流入せしめるとともに、
押圧力が増加した部分から洗濯液を被洗濯物の外に流出
せしめ、この作用を反復することを特徴とする。以上に
説明した請求項1の発明方法によると、被洗濯物が洗濯
液の中で押し板によって押圧されつつ、その押圧力の分
布状態が周期的に変化する。このため、被洗濯物の任意
の箇所を局部的に考察すると、押し板から受けている押
圧力が周期的に増減変化する。これにより、押圧力が減
少すると被洗濯物の内部に洗濯液が浸潤して流入し、押
圧力が増大すると浸潤していた洗濯液が被洗濯物から流
出し、この作動が繰り返し行なわれて押し洗い作用を果
たし、被洗濯物に付着していた汚染物が洗濯液の中に溶
け込んで除去される。上記の操作は被洗濯物をバスケッ
トに入れることなく洗濯槽に入れて行なわれるので、比
較的小形の洗濯槽の中へ多くの被洗濯物を入れて水ドラ
イ洗濯することができる。また、バスケットを上下に揺
り動かす必要も無いので所要動力が少なくて足りる。そ
の上、被洗濯物の間にスペーサープレートを挟み込む必
要が無いので、被洗濯物を洗濯槽内へ装入する操作を迅
速容易に行なうことができ、洗濯済みの被洗濯物を洗濯
槽から搬出する操作も迅速容易に行なうことができる。
【0008】請求項2に係る発明方法は、被洗濯物を洗
濯槽の中に入れて、洗濯水によって浸漬し、上記被洗濯
物の上に押し板を位置せしめ、上記の押し板を、ほぼ水
平な姿勢で繰り返し上下動せしめて、被洗濯物が受ける
押圧力を周期的に変化せしめて、上記被洗濯物の押圧力
が減少したとき該被洗濯物の中に洗濯水を流入せしめる
とともに、押圧力が増加したとき洗濯液を被洗濯物の外
に流出せしめ、この作用を反復することを特徴とする。
以上に説明した請求項2の発明方法によると、被洗濯物
が洗濯液の中で押し板によって押圧されつつ、その押圧
力の大小が周期的に変化する。このため、被洗濯物の任
意の箇所を経時的に考察すると、押し板から受けている
押圧力が周期的に増減変化する。これにより、押圧力が
減少すると被洗濯物の内部に洗濯液が浸潤して流入し、
押圧力が増大すると浸潤していた洗濯液が被洗濯物から
流出し、この作動が繰り返し行なわれて押し洗い作用を
果たし、被洗濯物に付着していた汚染物が洗濯液の中に
溶け込んで除去される。上記の操作は被洗濯物をバスケ
ットに入れることなく洗濯槽に入れて行なわれるので、
比較的小形の洗濯槽の中へ多くの被洗濯物を入れて水ド
ライ洗濯することができる。また、バスケットを上下に
揺り動かす必要も無いので所要動力が少なくて足りる。
【0009】請求項3に係る発明方法は前記請求項1ま
たは請求項2の発明方法の構成要件に加えて、洗濯槽の
中に入れた被洗濯物を、該洗濯槽内の床面に対して弾性
部材によって支承し、前記押し板の移動によって被洗濯
物が受ける押圧力が変化するに伴って上記弾性部材の撓
み量を変化させ、前記の洗濯水を被洗濯物の周辺で相対
的に激しく流動せしめることを特徴とする。以上に説明
した請求項3の発明方法によると、押し板を駆動して繰
り返し傾動させ、もしくは繰り返し上下動させる際、被
洗濯物が弾性部材を撓ませて繰り返し傾動し、もしくは
繰り返し上下動する。このようにして被洗濯物が洗濯水
の中で繰り返し傾動,もしくは上下動することによっ
て、該洗濯水は被洗濯物によって撹拌され、その結果洗
濯水の流動が被洗濯物に対して激しく衝突し、洗濯効果
がいっそう高められる。
【0010】請求項4に係る発明方法は前記請求項1な
いし請求項3の発明方法の構成要件に加えて、前記洗濯
槽の中に複数の被洗濯物を積み重ねて入れるとともに、
上下に隣接する被洗濯物の間に不透水性のシート状部材
を挟み込み、上記複数の被洗濯物を同時に洗濯し、かつ
該複数の被洗濯物相互の間の色移りを防止することを特
徴とする。以上に説明した請求項4の発明方法による
と、複数種類の被洗濯物を水系洗濯液の中に入れて同時
に水ドライ洗濯しても、異なる種類の被洗濯物の間で色
移りを生じる虞れが無い。このように、相互に色移りす
る虞れの有る複数の被洗濯物を同時に水ドライ洗濯し得
るようになると、直接的な作業能率が向上することは勿
論であるが、水ドライ洗濯の準備作業において動植物性
衣類の種類に従ってこれを選別する手段が省かれる上
に、選別の誤りによって色移りを生じさせる危険性が無
くなる。最近の衣類用染色技術の発達によって染料や媒
染剤の種類が増加し、しかも次々に新しい染色方法が開
発されている現状下において、水ドライ洗濯の準備とし
ての選別作業は高度の知識と熟練、および多大の時間と
労力とを要するのでこの作業を省略し得ることによる経
済的効果は大きく、万一の人為的ミス(誤選別)を生じ
る虞れを無からしめたことの実用的価値も大きい。
【0011】請求項5に係る発明方法は前記請求項1な
いし請求項4の発明方法の構成要件に加えて、前記の押
し板を移動させて洗濯した後、洗濯槽内から洗濯水を排
出し、前記押し板によって被洗濯物を押圧して、該被洗
濯物に含まれている洗濯水を絞り出すことを特徴とす
る。以上に説明した請求項5の発明方法によると、洗濯
後の絞り工程において、絞り作業専用の大形構成部材を
必要とせず、洗い工程を遂行するための機器類(押し板
およびその駆動手段)を利用して、被洗濯物に含まれて
いる洗濯水を絞り取ることができる。
【0012】請求項6に係る発明装置の構成は、水を送
入する給水手段、および、洗剤を注入する注入手段、並
びに、水もしくは水溶液を排出する排水手段を備えた洗
濯槽と、上記洗濯槽内に入れられた被洗濯物の上に位置
せしめられる押し板と、上記の押し板に接続されて該押
し板の上方に位置する、ほぼ垂直な複数本のロッド、お
よび、上記複数本のロッドの上端部に接続された押し板
駆動機構と、を具備しており、上記の押し板駆動機構は
前記複数本のロッドのそれぞれを上下に往復駆動するこ
とにより、該ロッドに接続されている押し板を「水平姿
勢に比して傾斜した状態」と、「上記の傾斜と反対方向
に傾斜した状態」とに交互に揺動せしめる構造、また
は、前記の押し板の傾斜方向が該押し板の周囲360度
に回転する形に揺動せしめる構造であることを特徴とす
る。以上に説明した請求項6の発明装置によると、押し
板駆動機構の作動によって複数本のロッドのそれぞれが
上下動せしめられて、該複数本のロッドの下端部に接続
されている押し板が被洗濯物の上面に当接した状態で繰
り返して往復傾動せしめられるので、被洗濯物は洗濯槽
に満たされた洗濯水の中で押し洗いされ、洗濯液の噴射
手段を設けなくても被洗濯物の内部まで洗濯液が流動
し、汚染物が洗濯液に溶け込んで除去される。本請求項
に係る装置の構成は、被洗濯物を収納して洗濯槽内で上
下に揺動されるバスケットを備えておらず、洗濯槽の中
へ直接的に装入するようになっているので、1回の操作
で洗濯する被洗濯物の量に比して洗濯槽を小形,軽量に
構成することができる。その上、洗濯液を噴射するため
のノズルを洗濯槽内に設けていないので、洗濯槽がいっ
そう小形,軽量で足りる。さらに、洗濯液を噴射するた
めのポンプやその駆動機構も不要であるから、装置全体
が小形,軽量かつ安価となる。しかも、剛性の有る大形
部材であるスペーサープレートを必要としないので、取
扱いが容易である上に、該スペーサープレートによって
占められるデッドスペースを生じないので、その分だけ
多くの被洗濯物を洗濯槽内に入れて水ドライ洗濯するこ
とができる。
【0013】請求項7に係る発明装置の構成は、水を送
入する給水手段、および、洗剤を注入する注入手段、並
びに、水もしくは水溶液を排出する排水手段を備えた洗
濯槽と、上記洗濯槽内に入れられた被洗濯物の上に位置
せしめられる押し板と、上記の押し板に接続されて該押
し板の上方に位置する、ほぼ垂直な複数本のロッド、お
よび、上記複数本のロッドの上端部に接続された押し板
駆動機構と、を具備しており、上記の押し板駆動機構は
前記複数本のロッドのそれぞれを上下に往復駆動するこ
とにより、該ロッドに接続されている押し板を、ほぼ水
平な姿勢に保ちつつ繰り返して上下に往復動せしめる構
造であることを特徴とする。以上に説明した請求項7の
発明装置によると、押し板駆動機構の作動によって複数
本のロッドのそれぞれが上下動せしめられて、該複数本
のロッドの下端部に接続されている押し板が被洗濯物の
上面に当接した状態で繰り返し往復上下動せしめられる
ので、被洗濯物は洗濯槽に満たされた洗濯水の中で押し
洗いされ、洗濯液の噴射手段を設けなくても被洗濯物の
内部まで洗濯液が流動し、汚染物が洗濯液に溶け込んで
除去される。本請求項に係る装置の構成は、被洗濯物を
収納して洗濯槽内で上下に揺動されるバスケットを備え
ておらず、洗濯槽の中へ直接的に装入するようになって
いるので、1回の操作で洗濯する被洗濯物の量に比して
洗濯槽を小形,軽量に構成することができる。その上、
洗濯液を噴射するためのノズルを洗濯槽内に設けていな
いので、洗濯槽がいっそう小形,軽量で足りる。さら
に、洗濯液を噴射するためのポンプやその駆動機構も不
要であるから、装置全体が小形,軽量かつ安価となる。
しかも、剛性の有る大形部材であるスペーサープレート
を必要としないので、取扱いが容易である上に、該スペ
ーサープレートによって占められるデッドスペースを生
じないので、その分だけ多くの被洗濯物を洗濯槽内に入
れて水ドライ洗濯することができる。
【0014】請求項8に係る発明装置の構成は前記請求
項6もしくは請求項7の発明の構成要件に加えて、前記
の押し板駆動機構は、洗濯槽の上方において上下方向に
移動せしめられるように案内手段が設けられるととも
に、該押し板駆動機構を上下方向に往復移動せしめる昇
降シリンダ手段が設けられており、かつ、上記の昇降シ
リンダ手段は、その出力の大小を少なくとも2段階に調
節し得るようになっていることを特徴とする。以上に説
明した請求項8の発明装置によると、押し板を吊持する
形に支持する押し板駆動機構が洗濯槽の上方において昇
降可能に案内されるとともに、その昇降をシリンダ手段
によって駆動されるようになっているので、該押し板駆
動機構を上昇させると押し板が引き上げられて、洗濯槽
内への被洗濯物の出し入れ操作が自在になる。また、上
記押し板駆動機構を下降させると押し板が下降して被洗
濯物に当接して押し洗い作用を果たし得るようになる。
さらに、洗濯槽内の洗濯水を排水して槽内を空にした状
態で、前記押し板駆動機構を強い力で下降させると、押
し板が被洗濯物を強く圧下して絞り作動を遂行する。こ
のようにして、絞り作動用の大形の専用部材や専用機器
類を設けることなく、押し洗い作動を行なわせるための
構成部分を有効に兼用して被洗濯物に含まれている洗濯
液を絞り出すことができる。
【0015】請求項9に係る発明装置の構成は前記請求
項6ないし請求項8の発明装置の構成要件に加えて、前
記洗濯槽内の底部付近に被洗濯物を載せるための台板が
設けられており、かつ、上記の台板は洗濯槽に対して弾
性部材を介して支承され、別段の外力を受けないときは
ほぼ水平な姿勢を保つとともに、前記の押し板によって
被洗濯物に加えられる押圧力の変化に伴って傾動および
/または上下動し得るようになっていることを特徴とす
る。以上に説明した請求項9の発明によると、押し板が
被洗濯物を押し下げる力の変化に伴って、弾性部材が受
ける圧下力が変化するので、該押し板の移動に伴って台
板が移動する。その結果、被洗濯物は押し板と台板との
間に挟みつけられた状態で洗濯水の中で揺り動かされ、
撹拌された洗濯水の流れが被洗濯物に対して衝突する。
洗濯水流の衝突によって生じる動圧は、絶えず変化しな
がら被洗濯物内部への洗濯水流動を促進し、洗濯効率を
いっそう向上させる。台板の上に積み上げられた被洗濯
物が、その上面を押し板で圧下されつつ、該押し板が傾
動もしくは上下動するだけの場合、上記の台板が静止部
材であると、押し板に接している上層部の被洗濯物は押
し洗い作用を強く受けるが、静止部材である台板に接し
ている下層部の被洗濯物には押し洗い作用が充分に到達
しにくい。しかし乍ら、台板が押し板に比して同じスト
ロークで同期して動いたのでは押し洗い作用が果たされ
ない。こうした事情を勘案するに、本請求項の構成によ
って台板を弾性部材で支承していることにより、該台板
は押し板に比して小さいストロークで、ほぼ同期して従
動するので、上層部の被洗濯物も下層部の被洗濯物も、
ほぼ同様に押し洗い作用を受ける。
【0016】請求項10の発明装置の構成は前記請求項
9の発明装置の構成要件に加えて、前記台板の上に、被
洗濯物を乗せ得る引出し形のスライダが設けられるとと
もに、前記洗濯槽にドアが設けられており、上記のドア
を開いて上記引出し形のスライダを洗濯槽の外へ、少な
くとも半ば引き出して、その上に被洗濯物を置いたり取
り上げたりできるようになっていることを特徴とする。
以上に説明した請求項10の発明装置によると、前記の
台板の上に設けられている引出し形のスライダの上に被
洗濯物を置くようになっているので、ドアを開いて上記
引出し形のスライダを引き出して、該スライダの上に被
洗濯物を置いて該スライダを洗濯槽内に押し入れてドア
を閉じることにより、迅速かつ容易に被洗濯物を台板上
に位置せしめて洗濯操作の準備が行なわれる。同様に、
洗濯操作(濯ぎ、絞りまで)を済ませた状態で被洗濯物
は洗濯槽内の台板の上に位置しているが、ドアを開いて
スライダを引き出すことにより、洗濯済みの被洗濯物を
迅速,かつ容易に取り上げることができ、洗濯済みの被
洗濯物を取り上げた後、そのままの状態で、次の作業サ
イクルの被洗濯物をスライダの上に乗せることもでき、
水ドライ洗濯操作全体の作業能率を向上せしめ得る。
【0017】請求項11の発明装置の構成は前記請求項
8ないし請求項8の発明の構成要件に加えて、(a)前
記の昇降シリンダ手段を作動せしめて前記の押し板駆動
機構を下降せしめ、押し板を被洗濯物に当接せしめる工
程と、(b)上記a項の工程と併行して、もしくはその
前,後に、前記の給水手段および注入手段を作動させ
て、洗濯槽内の所定の水位まで、水と洗剤とが混合され
た洗濯水を満たす工程と、(c)前記の押し板駆動機構
を作動させて押し板を揺動および/または上下動せしめ
る工程と、(d)前記の排水手段を作動せしめて、洗濯
槽内に入れられていた洗濯水を排出する工程と、(e)
前記の給水手段を作動せしめて、洗濯槽の中に所定の水
位まで水を注入する工程と、(f)前記の押し板駆動機
構を作動させて押し板を傾動および/または上下動せし
める工程と、(g)前記の排水手段を作動させて洗濯槽
の中に入っていた水を排出する工程と、(h)前記の昇
降シリンダ手段を作動させて押し板駆動機構を下降せし
め、該昇降シリンダ手段の出力を増大せしめて押し板を
圧下し、被洗濯物に含まれている水を絞り出した後、前
記押し板駆動機構を上昇せしめて押し板を被洗濯物から
離間させる工程と、を順次に行なわせる自動制御装置を
具備していることを特徴とする。以上に説明した請求項
11の発明装置によると、水ドライ洗濯方式によって、
洗い→濯ぎ→絞り、の操作を自動的に遂行せしめること
ができ、人為的な操作ミスの虞れが無い。
【0018】
【発明の実施の形態】図2は、本発明に係る水ドライ式
洗濯装置の1実施形態の概要的な外観3面図であって、
(A)は作動説明図を兼ねた正面図、(B)は同じく側
面図、(C)は背面図である。本実施形態の洗濯装置の
特徴的な構成と作動とについては図1を参照して後に詳
しく述べるが、該図1は模式化して描いてあって写実的
な投影図ではないから、本図2について主要構成部材の
配置を説明すると次ぎのとおりである。図示の6はフレ
ームであって、主要構成機器は該フレームに設置されて
いる。主要構成機器は(図2(A)参照)、床上に立っ
た作業員(図示省略)が操作し易い高さに設置された洗
濯層7と、洗濯層7の上方に位置せしめた昇降案内レー
ル13と、上記昇降案内レール13によって昇降動を案
内される押し板駆動機構12と、該押し板駆動機構12
を上下動せしめる昇降シリンダ14(図2(B),
(C)参照)と、前記押し板駆動機構12により複数本
のロッド10を介して吊持される形に支持されている押
し板9と、自動制御装置を備えた操作盤15と、であ
る。
【0019】実線で描かれている押し板駆動機構12は
下降した位置を表しており、仮想線で描かれている押し
板駆動機構12′は上昇位置を表している。押し板駆動
機構が上昇位置12′になると、ロッドは上昇位置1
0′となる。押し板駆動機構の昇降に伴って、これに吊
持形に支持されている押し板9も昇降するが、洗濯槽7
内の被洗濯物2が少量の時でも、その上面に接し得る位
置まで押し板9が下降し得るようになっている。図示の
8は洗濯槽7に設けられたドアである。ドアが設けられ
ているということは、洗濯槽の側壁(正面図(A)に正
対する側、すなわち、作業員の定位値に正対する側の
壁)に開口が設けられ、ドア8によって開閉自在に塞が
れているということであって、被洗濯物の出し入れに供
せられる。
【0020】図1は、本発明に係る水ドライ式洗濯装置
の1実施形態を示し、模式化して描いた垂直断面図であ
るが、模式的に描いてあるので必ずしもJIS投影図法
に基づく写実的な投影図ではない。7は洗濯槽であっ
て、前掲の図2(A)に示したように被洗濯物を出し入
れするドアが設けられているが、本図1においては該ド
アの図示を省略してある。上記洗濯槽7の底面には排水
管7aが設けられていて、洗濯槽内の洗濯水を排出する
ために設けられていて、図示しない電磁弁を備えてい
る。上記洗濯槽7には、水を供給するための給水管7
b、および洗剤を注入するための洗剤注入管7cが設け
られるとともに、洗い,濯ぎ用の所定の液面が設定され
ていて、この液面を自動的に保ち得るようにオーバーフ
ロー管7dが設けられている。
【0021】12は、前掲の図2で説明した押し板駆動
機構であって、昇降シリンダ14に駆動され、昇降案内
レール13に沿って昇降動せしめられる。本図1に示し
た押し板駆動機構12は昇降ストロークの中間付近に在
って、4本のロッド10a,10a′,10b,10
b′により吊持形に支持している押し板9Aを、被洗濯
物2aの上面に当接せしめた状態を描いてある。前記の
押し板駆動機構12は、クランク機構12a,12bに
よって前記のロッド10a,10bを上下動させて押し
板を傾動させる。実線で描いた押し板9Aは、水平姿勢
よりも左方に傾動した状態を表し、仮想線で描いた押し
板9Bは同じく右方に傾動した状態を表している。この
傾動駆動機構については図3を参照して後に詳しく述べ
る。洗濯槽7の底面の上に、弾性部材を介して台板16
が支持される。本実施形態においては台板支持スプリン
グ17を介して弾性的に支持した。上記の台板は被洗濯
物2a,2bを置くための構成部材であるが、本実施形
態においては台板16上に直接被洗濯物を置くことな
く、該台板16の上に引出し形のスライダ21を置き、
その上に被洗濯物2a.2bを乗せてある。このように
構成すると、図示しないドアを開けて上記引出し形スラ
イダ21を洗濯槽7の外に引き出して(完全に引き出さ
ずに半ば引き出してもよい)、容易に被洗濯物2a,2
bを洗濯槽内に装入したり取り出したりすることができ
る。
【0022】前記引き出し形スライダ21は、多孔板で
構成するなど、洗濯水が流通し得るようにすることが望
ましい。台板16の上に引出し形スライダ21を設けた
場合、該台板16の機能は引出し形スライダ21のレー
ルとして支持すれば足りる。従って、名称どおりに板状
をなしていなくても良い。被洗濯物の出し入れする際は
昇降シリンダ14を伸長させて押し板駆動機構12を上
昇させ、押し板(9A)を引き上げた状態で行なう。前
記昇降シリンダの出力は、供給流体の圧力を調節するこ
とによって少なくとも2段階に調節されるようになって
いる。図示のように被洗濯物2a,2bを押し板9Aで
押しつけるとともに、左傾姿勢9Aと右傾姿勢9Bとを
繰り返す形に揺動させて洗い、もしくは濯ぎをするとき
は、昇降シリンダ14の収縮力を弱く調節しておく。濯
ぎ終えた後、該昇降シリンダ14を強力に収縮させて押
し板で被洗濯物を強く圧下すると、被洗濯物に含まれて
いる洗濯水が絞り出される。本実施形態においては、複
数の被洗濯物2a,2b…それぞれの間に、不透水性の
シート状部材であるビニールシート22が挟みこまれて
いる。これにより、異種の被洗濯物を水系洗濯液の中に
入れて洗濯しても色移りを生じる恐れが無い。
【0023】図3は、2本のロッドを交互に上下動させ
るために構成したクランク機構の構造と作動とを説明す
るために示した模式的な分解斜視図である。ただし、原
理的な作用を説明するため模式化して描いてあるので実
施形態の装置を写実的に表した投影図形ではない。プー
リ軸17はプーリ18a,プーリ18bを回転自在に支
承しており、それぞれのプーリはベルト19によって回
転せしめられる。プーリ18aにはクランクピン12c
が、プーリ18bにはクランクピン12fが、それぞれ
取りつけられている。
【0024】ベルト19が矢印d方向に周回動してプー
リ18aを矢印e方向に回転させると、クランクピン1
2cは矢印fのように回転する。このクランクピン12
cはカム板12dのカム溝孔12eに嵌め合わされてい
る。上記カム板12dは、スライド軸受20で上下摺動
自在に支承されたロッド10aの上端に固着されてい
る。これにより、プーリ18aが回転するとロッド10
aが上下動せしめられる。同様にして、プーリ18bの
回転によりロッド10bが上下動せしめられる。前記2
個のプーリ18a,18bを等しい回転速度で回転さ
せ、かつ両者の位相差を180度に保つと、ロッド10
aとロッド10bとが交互に上下動して、図1に示した
押し板が左傾動姿勢9Aと右傾動姿勢9Bとを繰り返し
て揺動せしめられる。洗濯槽7の中に洗濯液が満たされ
た状態で、押し板を上述のようにして左右に揺動せしめ
ると、被洗濯物2a,2b…が受ける押圧力の分布が変
化する。これに応じて台板16も、台板支持スプリング
17を交互に撓ませながら実線姿勢16と仮想線姿勢1
6′との間で繰り返し傾動せしめられる。
【0025】図6は、押し板を「水平面に比しての傾斜
方向が360度全周方向に連続回転する形」に繰り返し
揺動せしめる状態を表し、(A1),(B1),(C
1)は模式的に描いた斜視図、(A2),(B2),
(C2),(D)は模式的に描いた平面図である。(A
1)〜(C1)に実線で描いた9Hは、水平姿勢の押し
板を表している。(A1)に鎖線で示した9Qは押し板
が傾斜した状態の1例を表している。この状態の押し板
9Qは、水平線Q−Qを中心として矢印q方向に傾いて
いる。この傾斜方向qの平面投影形状は(A2)に示し
た矢印qのごとくである。上記(A1)の傾斜状態の次
には(B1)のように傾く、この(B1)の状態で、押
し板は鎖線で描いた9Tのように、水平線T−Tを中心
として矢印t方向に傾いている。この傾斜方向tの平面
投影形状は(B2)に示した矢印tのごとくである。上
記(B1)の傾斜状態の次には(C1)のように傾く、
この(C1)の状態で、押し板は鎖線で描いた9Vのよ
うに、水平線v−vを中心として矢印v方向に傾いてい
る。この傾斜方向vの平面投影形状は(C2)に示した
矢印vのごとくである。
【0026】上述の作動を(A2),(B2),(C
2)について整理すると、時間の経過に伴って傾斜方向
は矢印q,矢印t,矢印vのように変化する。しかし、
(A2)の状態と(B2)の状態との間、および(B
2)の状態と(C2)の状態との間において、傾斜方向
が間欠的に変化するのではなく、連続的に無段階に変化
する。(D)に示した傾斜方向矢印qが同矢印tに変化
する際、その途中で矢印r,矢印sの状態を経過する。
すなわち、押し板9の傾斜方向は無段階に連続的に、矢
印q,矢印r,矢印s,矢印t,矢印u,矢印vのよう
に変化し、この変化は更に、円弧矢印ωのように360
度全周方向に連続して繰り返される。この図6に示した
ような運動は、例えば次のようにして駆動することがで
きる。
【0027】図7は、押し板を前掲の図6に示したよう
に繰り返し揺動せしめるための駆動機構の1例を示す模
式的な斜視図である。ただし、原理的な説明の便宜上模
式化してあるので写実的な投影図ではない。4個のクラ
ンク機構23a〜23dが設けられ、それぞれクランク
ピン24a〜24dを備えて付記円弧矢印のように等速
で回転しているが、図に表されているように90度ずつ
位相差を有している。すなわちクランク機構23aに比
して同23bの位相は90度遅れており、さらにクラン
ク機構23c,同23dの順に90度ずつ遅れ、360
度遅れて一巡してクランク機構23aに戻る。
【0028】それぞれのクランクピン24a〜24dの
動きは、カム板25a〜25dにより上下動に変換され
てロッド26a〜26dが上下動せしめられる。上記の
カム板およびロッドは、前掲の図3に示したカム板およ
びロッドと同様の構成部材である。前記4本のロッド2
6a〜26dそれぞれの下端部は球継手を介して押し板
9の四隅付近に接続されている。これにより、4個のク
ランク機構23a〜23dが前述の位相関係を保って回
転駆動されると、押し板9は前掲の図6について説明し
た揺動を繰り返す。
【0029】被洗濯物2a,2bは、押し板(9A,9
B)と台板(16,16′)とに挟まれた状態で、これ
らの部材の揺動と一緒に洗濯液の中で揺動し、洗濯液を
撹拌する。撹拌されて流動する洗濯液は被洗濯物に衝突
して洗濯効率を高める。
【0030】本実施形態の押し板は多孔板で構成した。
この押し板は、洗濯水が流通し得る構造(格子形,枠形
など)であることが望ましく、外見的に板状でなくても
良い。以上に述べたようにして押し板を左傾姿勢9Aと
右傾姿勢9Bとの間で繰り返し傾動させると、被洗濯物
2a,2b…は図の左半部と右半部とが交互に押圧され
て、これを繰り返す。該被洗濯物の一部を局部的に考察
すると、押圧されたり押圧解除されたりする。押圧を解
除された被洗濯物は、動植物性衣類自身の弾力で膨張し
つつ洗濯水を内部に吸い込む。そして押圧力を与えられ
ると吸い込んでいた洗濯水を押し出される。このように
して洗濯水が被洗濯物の内部にまで流動し、汚れを洗い
落としたり、濯いだりする効果を向上させる。
【0031】図1について以上に説明したように押し板
を傾動させる実施形態と異なる実施形態として、押し板
をほぼ水平姿勢に保ちつつ、上下動せしめて洗い,濯ぎ
を行なうこともできる。押し板を上下に平行移動させる
形に上下動させる場合は、複数本のロッド10a,10
b…の全数を、同期させて等ストロークで上下動せしめ
る。図4は、複数本のロッドを同期させて等ストローク
で上下動せしめるクランク機構の1例を説明するために
示した模式的な分解斜視図であって、必ずしも写実的な
投影図ではない。本例のプーリ軸17′は、図示しない
ベアリングによって回転自在に支承され、その両端にプ
ーリ18cと同18dとが固着され、ベルト19によっ
て矢印e,e′のように同期回転せしめられる。プーリ
18cに固着されたクランクピン12cと、プーリ18
dに固着されたクランクピン12c′とは同期回転せし
められ、ロッド10aとロッド10bとは同期して等ス
トロークで上下動せしめられる。
【0032】(図1参照)押し板がほぼ水平姿勢で上下
動せしめられると、台板支持スプリング17で弾性的に
支持されている台板16もほぼ水平姿勢で上下動する。
これにより、被洗濯物2a,2b…は押し板と台板とに
挟みつけられた形で洗濯水の中で上下に揺動せしめられ
つつ、押し板によって与えられる押圧力が周期的に変化
する。押圧力が減少すると洗濯水が被洗濯物の中に浸潤
し、押圧力が増大すると被洗濯物の中から洗濯水が絞り
出され、これを繰り返すことにより、被洗濯物に付着し
ていた汚染物が洗濯水に溶け込んで除去される。
【0033】以上に説明した図1の水ドライ式洗濯装着
の構造機能を、図5に示した従来例の洗濯装置と比較し
つつ考察すると、本発明(図1)においては、従来例
(図5)のように、洗濯槽の中にバスケットを設けた
り、洗濯水噴射手段を設けたりする必要が無いので、洗
濯槽の内容積に比して多くの被洗濯物を収納して洗い,
濯ぎ、することができる上に、装置全体を小型,軽量,
低コストに構成することができ、従来例(図5)のよう
にバスケットを上下動せしめる必要が無いので所要動力
が少なくて足り、従来例(図5)のように大形の剛性部
材であるスペーサープレートを被洗濯物の間に挟み込む
必要が無いので、被洗濯物を洗濯槽内に装入したり取り
出したりする操作を迅速,容易に行なうことができ、さ
らに、上記スペーサープレートの容積に相当する分だけ
多くの被洗濯物を洗濯槽の中に収納して洗い,濯ぎ、す
ることができ、洗い,濯ぎ用の押し板を利用して被洗濯
物を絞ることもできる。
【0034】次に、図1に示した実施例の装置を使用し
た1例について、工程順に説明する。これらの工程の操
作は、図2に示した自動制御装置を備えた操作盤15に
より、自動的に遂行されるが、図2に示したドア8を開
いて被洗濯物を洗濯槽7の中に装入する準備作業や、ド
ア8を開いて洗濯済みの被洗濯物を取り出す搬出作業は
作業員の手作業で行なう。 a.昇降シリンダ14を収縮せしめ、押し板が被洗濯物
の上面に当接するまで押し板駆動機構12を下降させ
る。このとき図1に示した目盛23を目視して被洗濯物
の容積(頂面の高さ)を読みとって昇降シリンダ14の
ストロークを手動調節することが望ましい。 b.上記a項の工程に前,後して(もしくは併行し
て)、給水管7bから洗濯槽7内に水を入れるととも
に、洗剤注入管7cから洗濯用の薬剤を注入し、洗濯用
の水系溶液(洗濯水)を調製して所定の水位まで洗濯水
を満たし、 c.押し板駆動機構12のクランク機構12a,12b
を作動させて、押し板を繰り返して左,右に傾動せし
め、および/または繰り返し上下動せしめて洗い作業を
遂行し、 d.排水管7aに設けられている電磁弁(図外)を作動
させて、洗濯済みの洗濯水を排水し、(排水後、後述す
るh項と同様の絞り工程を挿入しても良い) e.給水管7bから洗濯槽7の中へ水を給水してオーバ
ーフロー管7dによって水位を調整しつつ、 f.再び前記c項と同様に押し板を作動させて濯ぎを行
ない、 g.前記d項と同様に電磁弁(図外)を作動させて濯ぎ
作業を終えた洗濯水を排出し、 h.昇降シリンダ14を強力に収縮させて押し板で被洗
濯物2a,2bを圧縮し、該被洗濯物に含まれていた洗
濯水を絞り出す。
【0035】以上に述べたa〜hの工程は標準の作業工
程であるが、これらの工程の途中もしくはこれらの工程
の前,後に他の工程(例えば予洗や洗剤の追加など)を
挿入することも可能である。通常の場合は、図2に示し
た自動制御装置付き操作盤15によって前記a〜hの工
程が自動的に遂行されるが、特殊な作業条件のときは、
操作盤を操作することによってa〜hの内の何れか任意
の工程を省略することも可能であり、工程の一部を省略
しても本発明の技術的範囲に属する。
【0036】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明方
法によると、被洗濯物が洗濯液の中で押し板によって押
圧されつつ、その押圧力の分布状態が周期的に変化す
る。このため、被洗濯物の任意の箇所を局部的に考察す
ると、押し板から受けている押圧力が周期的に増減変化
する。これにより、押圧力が減少すると被洗濯物の内部
に洗濯液が浸潤して流入し、押圧力が増大すると浸潤し
ていた洗濯液が被洗濯物から流出し、この作動が繰り返
し行なわれて押し洗い作用を果たし、被洗濯物に付着し
ていた汚染物が洗濯液の中に溶け込んで除去される。上
記の操作は被洗濯物をバスケットに入れることなく洗濯
槽に入れて行なわれるので、比較的小形の洗濯槽の中へ
多くの被洗濯物を入れて水ドライ洗濯することができ
る。また、バスケットを上下に揺り動かす必要も無いの
で所要動力が少なくて足りる。その上、被洗濯物の間に
スペーサープレートを挟み込む必要が無いので、被洗濯
物を洗濯槽内へ装入する操作を迅速容易に行なうことが
でき、洗濯済みの被洗濯物を洗濯槽から搬出する操作も
迅速容易に行なうことができる。
【0037】請求項2の発明方法によると、被洗濯物が
洗濯液の中で押し板によって押圧されつつ、その押圧力
の大小が周期的に変化する。このため、被洗濯物の任意
の箇所を経時的に考察すると、押し板から受けている押
圧力が周期的に増減変化する。これにより、押圧力が減
少すると被洗濯物の内部に洗濯液が浸潤して流入し、押
圧力が増大すると浸潤していた洗濯液が被洗濯物から流
出し、この作動が繰り返し行なわれて押し洗い作用を果
たし、被洗濯物に付着していた汚染物が洗濯液の中に溶
け込んで除去される。上記の操作は被洗濯物をバスケッ
トに入れることなく洗濯槽に入れて行なわれるので、比
較的小形の洗濯槽の中へ多くの被洗濯物を入れて水ドラ
イ洗濯することができる。また、バスケットを上下に揺
り動かす必要も無いので所要動力が少なくて足りる。
【0038】請求項3の発明方法によると、押し板を駆
動して繰り返し傾動させ、もしくは繰り返し上下動させ
る際、被洗濯物が弾性部材を撓ませて繰り返し傾動し、
もしくは繰り返し上下動する。このようにして被洗濯物
が洗濯水の中で繰り返し傾動,もしくは上下動すること
によって、該洗濯水は被洗濯物によって撹拌され、その
結果洗濯水の流動が被洗濯物に対して激しく衝突し、洗
濯効果がいっそう高められる。
【0039】請求項4の発明方法によると、複数種類の
被洗濯物を水系洗濯液の中に入れて同時に水ドライ洗濯
しても、異なる種類の被洗濯物の間で色移りを生じる虞
れが無い。このように、相互に色移りする虞れの有る複
数の被洗濯物を同時に水ドライ洗濯し得るようになる
と、直接的な作業能率が向上することは勿論であるが、
水ドライ洗濯の準備作業において動植物性衣類の種類に
従ってこれを選別する手段が省かれる上に、選別の誤り
によって色移りを生じさせる危険性が無くなる。最近の
衣類用染色技術の発達によって染料や媒染剤の種類が増
加し、しかも次々に新しい染色方法が開発されている現
状下において、水ドライ洗濯の準備としての選別作業は
高度の知識と熟練、および多大の時間と労力とを要する
のでこの作業を省略し得ることによる経済的効果は大き
く、万一の人為的ミス(誤選別)を生じる虞れを無から
しめたことの実用的価値も大きい。
【0040】請求項5の発明方法によると、洗濯後の絞
り工程において、絞り作業専用の大形構成部材を必要と
せず、洗い工程を遂行するための機器類(押し板および
その駆動手段)を利用して、被洗濯物に含まれている洗
濯水を絞り取ることができる。
【0041】請求項6の発明装置によると、押し板駆動
機構の作動によって複数本のロッドのそれぞれが上下動
せしめられて、該複数本のロッドの下端部に接続されて
いる押し板が被洗濯物の上面に当接した状態で繰り返し
て往復傾動せしめられるので、被洗濯物は洗濯槽に満た
された洗濯水の中で押し洗いされ、洗濯液の噴射手段を
設けなくても被洗濯物の内部まで洗濯液が流動し、汚染
物が洗濯液に溶け込んで除去される。本請求項に係る装
置の構成は、被洗濯物を収納して洗濯槽内で上下に揺動
されるバスケットを備えておらず、洗濯槽の中へ直接的
に装入するようになっているので、1回の操作で洗濯す
る被洗濯物の量に比して洗濯槽を小形,軽量に構成する
ことができる。その上、洗濯液を噴射するためのノズル
を洗濯槽内に設けていないので、洗濯槽がいっそう小
形,軽量で足りる。さらに、洗濯液を噴射するためのポ
ンプやその駆動機構も不要であるから、装置全体が小
形,軽量かつ安価となる。しかも、剛性の有る大形部材
であるスペーサープレートを必要としないので、取扱い
が容易である上に、該スペーサープレートによって占め
られるデッドスペースを生じないので、その分だけ多く
の被洗濯物を洗濯槽内に入れて水ドライ洗濯することが
できる。
【0042】請求項7の発明装置によると、押し板駆動
機構の作動によって複数本のロッドのそれぞれが上下動
せしめられて、該複数本のロッドの下端部に接続されて
いる押し板が被洗濯物の上面に当接した状態で繰り返し
往復上下動せしめられるので、被洗濯物は洗濯槽に満た
された洗濯水の中で押し洗いされ、洗濯液の噴射手段を
設けなくても被洗濯物の内部まで洗濯液が流動し、汚染
物が洗濯液に溶け込んで除去される。本請求項に係る装
置の構成は、被洗濯物を収納して洗濯槽内で上下に揺動
されるバスケットを備えておらず、洗濯槽の中へ直接的
に装入するようになっているので、1回の操作で洗濯す
る被洗濯物の量に比して洗濯槽を小形,軽量に構成する
ことができる。その上、洗濯液を噴射するためのノズル
を洗濯槽内に設けていないので、洗濯槽がいっそう小
形,軽量で足りる。さらに、洗濯液を噴射するためのポ
ンプやその駆動機構も不要であるから、装置全体が小
形,軽量かつ安価となる。しかも、剛性の有る大形部材
であるスペーサープレートを必要としないので、取扱い
が容易である上に、該スペーサープレートによって占め
られるデッドスペースを生じないので、その分だけ多く
の被洗濯物を洗濯槽内に入れて水ドライ洗濯することが
できる。
【0043】請求項8の発明装置によると、押し板を吊
持する形に支持する押し板駆動機構が洗濯槽の上方にお
いて昇降可能に案内されるとともに、その昇降をシリン
ダ手段によって駆動されるようになっているので、該押
し板駆動機構を上昇させると押し板が引き上げられて、
洗濯槽内への被洗濯物の出し入れ操作が自在になる。ま
た、上記押し板駆動機構を下降させると押し板が下降し
て被洗濯物に当接して押し洗い作用を果たし得るように
なる。さらに、洗濯槽内の洗濯水を排水して槽内を空に
した状態で、前記押し板駆動機構を強い力で下降させる
と、押し板が被洗濯物を強く圧下して絞り作動を遂行す
る。このようにして、絞り作動用の大形の専用部材や専
用機器類を設けることなく、押し洗い作動を行なわせる
ための構成部分を有効に兼用して被洗濯物に含まれてい
る洗濯液を絞り出すことができる。
【0044】請求項9の発明によると、押し板が被洗濯
物を押し下げる力の変化に伴って、弾性部材が受ける圧
下力が変化するので、該押し板の移動に伴って台板が移
動する。その結果、被洗濯物は押し板と台板との間に挟
みつけられた状態で洗濯水の中で揺り動かされ、撹拌さ
れた洗濯水の流れが被洗濯物に対して衝突する。洗濯水
流の衝突によって生じる動圧は、絶えず変化しながら被
洗濯物内部への洗濯水流動を促進し、洗濯効率をいっそ
う向上させる。台板の上に積み上げられた被洗濯物が、
その上面を押し板で圧下されつつ、該押し板が傾動もし
くは上下動するだけの場合、上記の台板が静止部材であ
ると、押し板に接している上層部の被洗濯物は押し洗い
作用を強く受けるが、静止部材である台板に接している
下層部の被洗濯物には押し洗い作用が充分に到達しにく
い。しかし乍ら、台板が押し板に比して同じストローク
で同期して動いたのでは押し洗い作用が果たされない。
こうした事情を勘案するに、本請求項の構成によって台
板を弾性部材で支承していることにより、該台板は押し
板に比して小さいストロークで、ほぼ同期して従動する
ので、上層部の被洗濯物も下層部の被洗濯物も、ほぼ同
様に押し洗い作用を受ける。
【0045】請求項10の発明装置によると、前記の台
板の上に設けられている引出し形のスライダの上に被洗
濯物を置くようになっているので、ドアを開いて上記引
出し形のスライダを引き出して、該スライダの上に被洗
濯物を置いて該スライダを洗濯槽内に押し入れてドアを
閉じることにより、迅速かつ容易に被洗濯物を台板上に
位置せしめて洗濯操作の準備が行なわれる。同様に、洗
濯操作(濯ぎ、絞りまで)を済ませた状態で被洗濯物は
洗濯槽内の台板の上に位置しているが、ドアを開いてス
ライダを引き出すことにより、洗濯済みの被洗濯物を迅
速,かつ容易に取り上げることができ、洗濯済みの被洗
濯物を取り上げた後、そのままの状態で、次の作業サイ
クルの被洗濯物をスライダの上に乗せることもでき、水
ドライ洗濯操作全体の作業能率を向上せしめ得る。
【0046】請求項11の発明装置によると、水ドライ
洗濯方式によって、洗い→濯ぎ→絞り、の操作を自動的
に遂行せしめることができ、人為的な操作ミスの虞れが
無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水ドライ式洗濯装置の1実施形態
を示し、模式化して描いた垂直断面図であるが、模式的
に描いてあるので必ずしもJIS投影図法に基づく写実
的な投影図ではない。
【図2】本発明に係る水ドライ式洗濯装置の1実施形態
の概要的な外観3面図であって、(A)は作動説明図を
兼ねた正面図、(B)は同じく側面図、(C)は背面図
である。
【図3】2本のロッドを交互に上下動させるために構成
したクランク機構の構造と作動とを説明するために示し
た模式的な分解斜視図である。ただし、原理的な作用を
説明するため模式化して描いてあるので実施形態の装置
を写実的に表した投影図形ではない。
【図4】複数本のロッドを同期させて等ストロークで上
下動せしめるクランク機構の1例を説明するために示し
た模式的な分解斜視図であって、必ずしも写実的な投影
図ではない。
【図5】公知の水ドライ式洗濯装置の1例を示し、
(A)はバスケットに入れた被洗濯物を洗濯槽内の洗濯
水に浸漬して洗濯している状態の模式的な断面図、
(B)は上記水ドライ式洗濯装置の構成部材であるスペ
ーサープレートを抽出して描いた単品斜視図である。
【図6】押し板を「水平面に比しての傾斜方向が360
度全周方向に連続回転する形」に繰り返し揺動せしめる
状態を表し、(A1),(B1),(C1)は模式的に
描いた斜視図、(A2),(B2),(C2),(D)
は模式的に描いた平面図である。
【図7】押し板を前掲の図6に示したように繰り返し揺
動せしめるための駆動機構の1例を示す模式的な斜視図
である。ただし、原理的な説明の便宜上模式化してある
ので写実的な投影図ではない。
【符号の説明】
1…バスケット、2a,2b…被洗濯物、3…スペーサ
ープレート、4…洗濯水、5…洗濯槽、6…フレーム、
7…洗濯槽、7a…排水管、7b…給水管、7c…洗剤
注入管、7d…オーバーフロー管、8…ドア、9…押し
板、9A…押し板・左傾動姿勢、9B…押し板・右傾動
姿勢、10a,10b…ロッド、12…押し板駆動機
構、13…昇降案内レール、14…昇降シリンダ、15
…自動制御装置を備えた操作盤、16…台板、17…プ
ーリ軸、18a〜18d…プーリ、19…ベルト、20
…スライド軸受、21…引き出し形スライダ、22…ビ
ニールシート、23…目盛。
フロントページの続き (72)発明者 黒木 清教 東京都目黒区大橋1丁目6番2号 株式会 社東京洗染機械製作所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗濯物を洗濯槽の中に入れて、洗濯水
    によって浸漬し、 上記被洗濯物の上に押し板を位置せしめ、 上記の押し板を、ほぼ水平な中立姿勢から交互に反対方
    向へ傾斜せしめる形に、もしくは、水平面に比しての傾
    斜方向が360度全周方向に連続回転する形に、繰り返
    し揺動せしめることにより、被洗濯物が受ける押圧力の
    分布を周期的に変化せしめて、 上記被洗濯物の押圧力が減少した部分に洗濯水を流入せ
    しめるとともに、押圧力が増加した部分から洗濯液を被
    洗濯物の外に流出せしめ、この作用を反復することを特
    徴とする、水ドライ式の洗濯方法。
  2. 【請求項2】 被洗濯物を洗濯槽の中に入れて、洗濯水
    によって浸漬し、 上記被洗濯物の上に押し板を位置せしめ、 上記の押し板を、ほぼ水平な姿勢で繰り返し上下動せし
    めて、被洗濯物が受ける押圧力を周期的に変化せしめ
    て、 上記被洗濯物の押圧力が減少したとき該被洗濯物の中に
    洗濯水を流入せしめるとともに、押圧力が増加したとき
    洗濯液を被洗濯物の外に流出せしめ、この作用を反復す
    ることを特徴とする、水ドライ式の洗濯方法。
  3. 【請求項3】 洗濯槽の中に入れた被洗濯物を、該洗濯
    槽内の床面に対して弾性部材によって支承し、前記押し
    板の移動によって被洗濯物が受ける押圧力が変化するに
    伴って上記弾性部材の撓み量を変化させ、前記の洗濯水
    を被洗濯物の周辺で相対的に激しく流動せしめることを
    特徴とする、請求項1もしくは請求項2に記載した水ド
    ライ式の洗濯方法。
  4. 【請求項4】 前記洗濯槽の中に複数の被洗濯物を積み
    重ねて入れるとともに、上下に隣接する被洗濯物の間に
    不透水性のシート状部材を挟み込み、上記複数の被洗濯
    物を同時に洗濯し、かつ該複数の被洗濯物相互の間の色
    移りを防止することを特徴とする、請求項1ないし請求
    項3の何れかに記載した水ドライ式の洗濯方法。
  5. 【請求項5】 前記の押し板を移動させて洗濯した後、
    洗濯槽内から洗濯水を排出し、前記押し板によって被洗
    濯物を押圧して、該被洗濯物に含まれている洗濯水を絞
    り出すことを特徴とする、請求項1ないし請求項4の何
    れかに記載した水ドライ式の洗濯方法。
  6. 【請求項6】 水を送入する給水手段、および、洗剤を
    注入する注入手段、並びに、水もしくは水溶液を排出す
    る排水手段を備えた洗濯槽と、 上記洗濯槽内に入れられた被洗濯物の上に位置せしめら
    れる押し板と、 上記の押し板に接続されて該押し板の上方に位置する、
    ほぼ垂直な複数本のロッド、および、上記複数本のロッ
    ドの上端部に接続された押し板駆動機構と、を具備して
    おり、 上記の押し板駆動機構は前記複数本のロッドのそれぞれ
    を上下に往復駆動することにより、該ロッドに接続され
    ている押し板を「水平姿勢に比して傾斜した状態」と、
    「上記の傾斜と反対方向に傾斜した状態」とに交互に揺
    動せしめる構造、または、前記の押し板の傾斜方向が該
    押し板の周囲360度に回転する形に揺動せしめる構造
    であることを特徴とする、水ドライ式の洗濯装置。
  7. 【請求項7】 水を送入する給水手段、および、洗剤を
    注入する注入手段、並びに、水もしくは水溶液を排出す
    る排水手段を備えた洗濯槽と、 上記洗濯槽内に入れられた被洗濯物の上に位置せしめら
    れる押し板と、 上記の押し板に接続されて該押し板の上方に位置する、
    ほぼ垂直な複数本のロッド、および、上記複数本のロッ
    ドの上端部に接続された押し板駆動機構と、を具備して
    おり、 上記の押し板駆動機構は前記複数本のロッドのそれぞれ
    を上下に往復駆動することにより、該ロッドに接続され
    ている押し板を、ほぼ水平な姿勢に保ちつつ繰り返して
    上下に往復動せしめる構造であることを特徴とする、水
    ドライ式の洗濯装置。
  8. 【請求項8】 前記の押し板駆動機構は、洗濯槽の上方
    において上下方向に移動せしめられるように案内手段が
    設けられるとともに、該押し板駆動機構を上下方向に往
    復移動せしめる昇降シリンダ手段が設けられており、か
    つ、上記の昇降シリンダ手段は、その出力の大小を少な
    くとも2段階に調節し得るようになっていることを特徴
    とする、請求項6もしくは請求項7に記載した水ドライ
    式の洗濯装置。
  9. 【請求項9】 前記洗濯槽内の底部付近に被洗濯物を載
    せるための台板が設けられており、 かつ、上記の台板は洗濯槽に対して弾性部材を介して支
    承され、別段の外力を受けないときはほぼ水平な姿勢を
    保つとともに、前記の押し板によって被洗濯物に加えら
    れる押圧力の変化に伴って傾動および/または上下動し
    得るようになっていることを特徴とする、請求項6ない
    し請求項8の何れかに記載した水ドライ式の洗濯装置。
  10. 【請求項10】 前記台板の上に、被洗濯物を乗せ得る
    引出し形のスライダが設けられるとともに、前記洗濯槽
    にドアが設けられており、 上記のドアを開いて上記引出し形のスライダを洗濯槽の
    外へ、少なくとも半ば引き出して、その上に被洗濯物を
    置いたり取り上げたりできるようになっていることを特
    徴とする、請求項9に記載した水ドライ洗濯装置。
  11. 【請求項11】 (a)前記の昇降シリンダ手段を作動
    せしめて前記の押し板駆動機構を下降せしめ、押し板を
    被洗濯物に当接せしめる工程と、(b)上記a項の工程
    と併行して、もしくはその前,後に、前記の給水手段お
    よび注入手段を作動させて、洗濯槽内の所定の水位ま
    で、水と洗剤とが混合された洗濯水を満たす工程と、
    (c)前記の押し板駆動機構を作動させて押し板を揺動
    および/または上下動せしめる工程と、(d)前記の排
    水手段を作動せしめて、洗濯槽内に入れられていた洗濯
    水を排出する工程と、(e)前記の給水手段を作動せし
    めて、洗濯槽の中に所定の水位まで水を注入する工程
    と、(f)前記の押し板駆動機構を作動させて押し板を
    傾動および/または上下動せしめる工程と、(g)前記
    の排水手段を作動させて洗濯槽の中に入っていた水を排
    出する工程と、(h)前記の昇降シリンダ手段を作動さ
    せて押し板駆動機構を下降せしめ、該昇降シリンダ手段
    の出力を増大せしめて押し板を圧下し、被洗濯物に含ま
    れている水を絞り出した後、前記押し板駆動機構を上昇
    せしめて押し板を被洗濯物から離間させる工程と、 を順次に行なわせる自動制御装置を具備していることを
    特徴とする、請求項8ないし請求項10の何れかに記載
    した水ドライ式の洗濯装置。
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