JPH11332257A - 電力供給装置 - Google Patents

電力供給装置

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JPH11332257A
JPH11332257A JP10153960A JP15396098A JPH11332257A JP H11332257 A JPH11332257 A JP H11332257A JP 10153960 A JP10153960 A JP 10153960A JP 15396098 A JP15396098 A JP 15396098A JP H11332257 A JPH11332257 A JP H11332257A
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JP
Japan
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current
circuit
power supply
power
contactor
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JP10153960A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kono
新一 河野
Hideki Kagami
秀樹 加々美
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力供給装置におけるパワー素子の短絡から
派生する被害の拡大を防止し、安全を確保すること。 【解決手段】 コンバータ1には、トランジスタ11a
〜16aとダイオード11b〜16b、平滑コンデンサ
17(容量C)が使用されている。コンタクタCTと並
列に予備充電回路を設ける。制御回路10によりリレー
RLを動作させ、予備充電を開始する。正常時には減衰
性の脈動電流が電流制限抵抗R1他を通してコンデンサ
17に供給される。例えばパワー素子12aに短絡があ
れば、矢印群の如く相間で電流が流れ続ける。予備充電
時の電流は、電流検出部31と電流検出回路30で検出
される。電流推移から判定回路20、制御装置10でパ
ワー素子の短絡の有無が判定され、正常時にのみコンタ
クタCTが閉成さる。異常検出時にはアラームが出力さ
れ、コンタクタCTは閉成されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力用半導体素子
(トランジスタ、ダイオード、FET、サイリスタ等)
に代表されるパワー素子を用いた電力供給装置における
パワー素子の短絡検出のための技術に関し、更に詳しく
言えば、電源に直接的に接続されたパワー素子を有する
コンバータ、3相/単相整流回路等の電力供給装置にお
いて、本運転の開始に先だってパワー素子の短絡を検出
し、周辺回路素子の防護を図るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばコンバータ、3相/単相整流回路
等のように、負荷に対して電力を供給する装置(本明細
書では、「電力供給装置」と呼ぶ)においては、トラン
ジスタ、ダイオード、サイリスタ、FET等の電力用半
導体からなるパワー素子が、入力部に設けられたコンタ
クタ等のスイッチ手段を挟んで電源に直接的に接続され
る形で使用されている。なお、本明細書で言う「直接
的」とは、後述する予備充電回路で用いられるような実
質的に電流を制限する回路要素が電源とパワー素子の間
に存在しないことを意味している。
【0003】電力供給装置で使用されるパワー素子に、
長期使用等の要因による短絡障害が発生すると、そのパ
ワー素子を通って電源が短絡され、入力部に過大な電流
が流れることになる。
【0004】これを防止するために、入力部に流れる電
流を監視し、過電流が検出されたならばコンタクタ(接
点装置)をオフにして装置の運転を非常停止させ、アラ
ーム表示を行なわせる回路が付設されていた。
【0005】この手法を適用した場合、一旦電源がオフ
となった後は、非常停止の原因に関する情報は消失して
おり、再度の電源投入が可能な状態となっている。その
ため、オペレータは非常停止の原因が良く判らないまま
電源再投入を行なってしまうという可能性がある。
【0006】ところで、コンバータ、3相/単相整流回
路等の電力供給装置においては、電源投入時の突入電流
によりパワー素子が破壊されるのを防ぐために、予備充
電回路が設けられているのが通例である。予備充電回路
が直流部に設けられている装置の場合、非常停止の原因
を除去しないまま電源の再投入がなされると、相間に再
び過電流が流れる。この過電流は直ちに検出され、再度
非常停止がかかり、アラームが再表示される。
【0007】このような、短絡→過電流検出→非常停止
(アラーム)→電源再投入→短絡→・・・というサイク
ルは、非常停止(アラーム)の原因を解消しない限り何
度でも繰り返される可能性がある。前記サイクルを繰り
返していると、やがてパワー素子の障害が更に重くな
り、短絡を起したパワー素子から周辺要素に被害が拡大
し、パワー素子の破裂やコンタクタの溶着、パワー素子
ドライブ回路の破損等の事態に至るおそれがある。
【0008】一方、予備充源回路がパワー素子に関して
並列に接続されている装置の場合には、非常停止の原因
を除去しないまま電源の再投入がなされても、予備充電
が完了してコンタクタがオンされるまでは、パワー素子
への電流供給は抵抗を通る経路でなされるので、過電流
が流れず、従って過電流の検出も行なわれない。
【0009】しかし、予備充電が完了後にコンタクタが
オンされると相間に過電流が流れるようになる。この過
電流は検出され、再度非常停止がかかり、アラームが再
表示される。即ち、短絡→過電流検出→非常停止(アラ
ーム)→電源再投入→予備充電→短絡→・・・という経
過を辿る。
【0010】従って、この場合でも、アラームの原因と
なる障害を取り除かない限り、電源投入が繰り返されて
過電流が何度も流れてしまうことになり易い。その結
果、短絡を起したパワー素子から周辺要素に被害が拡大
し、パワー素子の破裂やコンタクタの溶着、パワー素子
ドライブ回路の破損等の事態を招くおそれがある。ま
た、そのような事態に至ることは保安上も好ましくな
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電源
に直接的に接続されたパワー素子を有するコンバータ、
3相/単相整流回路等の電力供給装置において、パワー
素子に短絡が生じても上述したような経緯で被害が拡大
することがないようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、開閉可能なス
イッチ手段を設けた入力部を通して電源に直接的に接続
される少なくとも一つのパワー素子を有するとともに、
容量を随伴した電力供給装置に適用される。
【0013】本発明の特徴に従えば、電力供給装置に随
伴した容量を予備充電するための予備充電回路がスイッ
チ手段と並列に設けられ、そのスイッチ手段を開成した
状態において予備充電回路を通して制限された電流が供
給され、その際の電流を検出した結果に基づいてパワー
素子中に短絡が発生しているかが判定される。
【0014】典型的な実施形態においては、正常/異常
(短絡の有無)の判定は、予備充電開始後の所定時間経
過時点に予備充電電流が正常に減衰しているか否かを判
断して行なわれる。そして、判定の結果が短絡発生を肯
定するものである場合にはアラームメッセージが出力さ
れる。また、判定の結果が短絡発生を否定するものであ
る場合には、スイッチ手段が自動的に閉成される。
【0015】なお、パワー素子の例としてはトランジス
タ、ダイオード、FET、サイリスタ等がある。また、
電力供給装置に随伴した容量は、予備充電対象と出来る
容量であれば良く、必ずしも電力供給装置自身の内部に
積極的に組み込まれた容量素子でない場合もあり得る。
例えば、電力供給装置自身が持つ潜在容量、電力供給装
置の出力側に接続される負荷の持つ容量が予備充電対象
とされても良い。
【0016】本発明によれば、パワー素子を配した回路
に制限された予備充電電流を流す機械を利用して電流異
常の有無を検知し、それに基づいてパワー素子の短絡の
存在を本運転に先だって検出することが出来る。そのた
め、パワー素子の短絡に気付かずに大電流を何度も流し
て他のパワー素子等に被害を及ぼす事態が避けられる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、回生機能を有するコンバ
ータに本発明を適用した回路構成の概要を記したもので
ある。同図を参照すると、3相交流を直流に変換するコ
ンバータは符号1で示した部分の回路で構成されてい
る。コンバータを構成する回路は通常のもので、パワー
素子として、トランジスタ(パワートランジスタ)11
a〜16aとダイオード(パワーダイオードト)11b
〜16bが6個づつ使用されている。また、出力側には
電力供給装置(ここではコンバータ)に随伴した容量を
構成するコンデンサ(平滑コンデンサ)17が設けられ
ている。
【0018】コンバータ1の入力部には、コンタクタC
Tに加えて予備充電回路と電流検出部31が設けられて
いる。コンタクタCTは、コンバータ1に対する本運転
のための電流供給をオン/オフするためのスイッチ手段
であり、その開閉動作は制御回路10によって制御され
る。一方、予備充電回路は、コンタクタCTと並列に設
けられており、リレーRLと電流制限抵抗R1〜R3を
備えている。
【0019】リレーRLは、予備充電回路への3相交流
入力をオン/オフするためのスイッチ手段であり、その
開閉動作はコンタクタCTと同じく制御回路10によっ
て制御される。電流検出部31は電流検出回路30に接
続されており、電流計の原理に基づき、コンバータ1の
入力部に流れる電流を検出する。
【0020】コンタクタCT及びリレーRLの動作を制
御する制御回路10は、判定回路20を介して電流検出
回路30に接続されている。判定回路20は、電流検出
回路30の出力に基づいて、コンバータ1の入力部に流
れる電流の正常/異常を判定する。次の動作の説明の中
で詳しく述べるように、正常/異常の判定は予備充電時
と本運転時に行なわれるが、両者の判定基準は異なって
いる。
【0021】制御回路10は、予備充電時の判定結果が
「正常」であればコンタクタCTを閉成するが、「異
常」であれば制御装置10に付設されたディスプレイD
Pにアラームメッセージを出力し、アラーム表示を行な
わせる。コンタクタCTの閉成は行なわない。
【0022】一方、コンタクタCT閉成後の本運転時に
「異常」の判定結果が出力された場合も、制御装置10
に付設されたディスプレイDPにアラームメッセージを
出力して、アラーム表示を行なわせ、コンタクタCTを
開成して運転を非常停止する。このような動作を行なう
ために、制御回路10は、CPU、メモリ、入出力装置
等を備えている。制御回路10及び判定回路20の関連
構成並びに処理の概要については後述する。
【0023】以上、図1に示した実施形態の構成及び各
部の機能に関する概要を述べたので、次に、全体として
の動作を順を追って説明する。説明の便宜上、初期状態
として、未予備充電の運転停止状態(コンタクタCT、
リレーRLいずれも開成、コンデンサ17は未予備充
電)を想定する。 (1)先ず、マニュアル指令入力等により、リレーRL
を動作させ、予備充電回路を3相交流電源(R、S、
T)に接続する。すると、予備充電回路を通してコンデ
ンサ17の充電が開始される。予備充電時の電流経路と
電流値の推移は、パワー素子11a〜16a、11b〜
16bのいずれにも短絡が生じていない正常時と、それ
らパワー素子11a〜16a、11b〜16bのいずれ
かに短絡が生じている異常時とで異なって来る。
【0024】[正常時の電流経路と電流値の推移];3
相交流のR相、S相、T相の電圧(瞬時電圧)の関係に
よって変化する。一例として図2に、R相が最も高い電
圧、S相が最も低い電圧となる位相における予備充電電
流経路を記した。矢印群で示されているように、予備充
電電流は、電流制限抵抗(R1〜R3の内の少なくとも
一つ)と、電流検出部31を必ず通るように流れる。電
流値は、3相交流の位相に応じて脈動しつつ、コンデナ
17の充電の進行に伴いピーク値が抑えられる。図3に
は、正常時について、予備充電開始以降の電流値の一般
的な推移がグラフで示されている。
【0025】グラフの横軸は時間t(予備充電開始時
点;t=0)、縦軸は電流値iを表わしている。但し、
電流値iは、R相、S相、T相の各瞬時電流値の内、絶
対値最大のものの値(絶対値)を指すものとする。本グ
ラフに示したように、電流値iは、コンデンサ17の容
量Cと電流制限抵抗の値R(R1〜R3共通とする)で
決まる時定数2CRで減衰する包絡線ABを持つように
推移する。包絡線ABのt=0における値(最大値)
は、21/2 Vs /2Rとなる。ここで、Vs は3相交流
の電圧振幅である。このようにピーク値が定まった時定
数を以て順調に減衰して行くような脈動電流が流れるこ
とが正常時の特徴である。
【0026】[異常時の電流経路と電流値の推移];こ
れに対して、パワー素子11a〜16a、11b〜16
bのいずれかに短絡している異常時には、短絡個所に応
じて電流経路が変わってしまう。一例として図4に、ト
ランジスタ12aに短絡が生じた場合について、R相が
最も高い電圧、S相が最も低い電圧となる位相における
電流経路を記した。
【0027】矢印群で示されているように、予備充電の
ために供給された電流は、トランジスタ12aが短絡し
ているために、コンデンサ17の充電に寄与することな
く、異なる相間(図4の状態ではR相からS相へ)で流
れてしまう。但し、異常時であっても電流は、電流制限
抵抗(R1〜R3の内の少なくとも一つ)と、電流検出
部31を必ず通ることに注意する必要がある。即ち、電
流制限抵抗により、異常時でも他の正常なパワー素子
(ここではダイオード14b)に過大な電流が流れて被
害が拡がることが回避される。また、電流検出部31を
通ることで異常電流の検知が可能となる。
【0028】電流値は、正常時と同じく3相交流の位相
に応じて脈動するが、コンデナ17の充電はわずかしか
進行せず、殆どが相間に流れる電流のため、複雑な波形
を単位として脈動を繰り返す推移を示すことになる。図
5には、異常時について、予備充電開始以降の電流値の
一般的な推移が図3と同様の描示形式のグラフで示され
ている。
【0029】図3のグラフと同じく、横軸は時間t(予
備充電開始時点;t=0)、縦軸は電流値iを表わして
いる。但し、電流値iは、R相、S相、T相の各瞬時電
流値の内、絶対値最大のものの値(絶対値)を指すもの
とする。図中、曲線ABは正常時のグラフ(図3)にお
ける包絡線ABと同じもので、t=0で最大値21/2Vs
/2Rをとり、時定数2CRで減衰する減衰曲線を表
わしている。
【0030】異常時にはコンデンサ17の充電がわずか
しか進行せずに短絡したパワー素子(図4の例ではトラ
ンジスタ12a)を通して相間に電流が流れるために、
電流値の推移は3相交流の位相でほぼ決まる。その結
果、本グラフに示したように、ほぼ一定の電流ピーク値
(絶対値)ip を持つピークp1、p2、p3・・・が
繰り返し現れることになる。ピーク値(絶対値)ip
は、パワー素子(図4の例ではトランジスタ12a)の
短絡のため、一般に減衰曲線ABの最大値21/2 Vs /
2Rより大きくなる。また、わずかながらコンデンサ1
7の充電も進行するため、ピーク間の推移波形に減衰が
生じる。
【0031】(2)上述したように、パワー素子の短絡
の有無に応じて予備充電中に異なる電流推移が生起され
る現象を利用して、種々の手法によりパワー素子の短絡
の有無を判定することが出来る。ここでは2つの例を説
明する。 [例1]図1に示した構成における制御回路10と判定
回路20を併せたものを図6に示したように、AD変換
器41とマイクロコンピュータ42を用いた構成とす
る。電流検出回路30からの電流データ(アナログデー
タ)は、所定周期で電流データをサンプリングしてAD
変換した上でマイクロコンピュータ42に渡される。マ
イクロコンピュータ42は、CPU、メモリ、入出力装
置を備えた通常構成のもので良く、図7のフローチャー
トに記した処理を実行するためのソフトウェアが装備さ
れている。
【0032】各ステップの処理の要点は次の通りであ
る。なお、予め次のパラメータがマイクロコンピュータ
に設定される。
【0033】tq ;予備充電における電流値(電流推
移)について正常/異常の判定を実行するタイミングを
定めるパラメータ。このtq は、図3に例示したよう
に、正常時の電流推移の包絡線ABが後述する判定レベ
ルIavを下回るに要する時間より十分大きく、また、3
相交流の周期よりも大きく(例;数倍程度)設定され
る。
【0034】Tav;移動平均算出処理の時定数で、異常
時(図5)の電流推移の脈動周期(3相交流の周期)と
同程度に設定される。 ts ;移動平均算出処理の開始タイミングを定めるパラ
メータ。このts は、図3、図5に例示したように、t
q より十分小さく、且つ、Tavよりは大きく設定され
る。 Iav;電流値の移動平均に基づいて、予備充電における
電流値(電流推移)正常/異常の判定を行なうための判
定レベル。図3、図5に例示したように、正常時の電流
推移の包絡線ABの最大値21/2 Vs /2Rを十分下回
るように設定される。但し、設定値が小さ過ぎるとtq
を大きく設定する必要が生じることに注意する必要があ
る。図3、図5の例示では、最大値21/2 Vs /2Rの
1/2(=21/2 Vs /4R)程度とされている。
【0035】ステップS1;リレーRLを動作させて予
備充電を開始する。これにより、上述した経路と時間推
移で電流が流れ始める。 ステップS2;マイクロコンピュータ内部のタイマをス
タートさせる(t=0)。 ステップS3;タイマ計数値がts −Tavに到達するの
を待って、ステップS4へ進む。
【0036】ステップS4;移動平均算出処理のための
電流データ(ディジタル値)のサンプリングを開始す
る。サンプリング周期は、AD変換のサンプリング周期
と同じまたは正整数倍とする。 ステップS5;タイマ計数値がts に到達するのを待っ
て、ステップS6へ進む。
【0037】ステップS6;時定数Tavで移動平均算出
処理を開始する。移動平均算出処理の結果を表わす出力
の推移は、図3、図5に例示したように、正常時と異常
時で全く異なる。図3、図5において、移動平均算出処
理の出力推移は破線h1〜h2及びf1〜f5で描かれ
ている。 ステップS7;タイマ計数値がtq に到達するのを待っ
て、ステップS8へ進む。
【0038】ステップS8;時点tq における移動平均
値Iq を判定基準Iavと比較する。図3のグラフ中に点
Q1で例示したように、パワー素子11a〜16a、1
1b〜16bがすべて正常(短絡なし)であれば、時点
tq における移動平均値Iq1は判定基準Iavよりも十分
小さい値となっている。
【0039】これに対して、図5のグラフ中に点Q2で
例示したように、パワー素子11a〜16a、11b〜
16bのいずれかに短絡が生じていれば、時点tq にお
ける移動平均値Iq2は判定基準Iavよりも十分大きく値
となっている。そこで、移動平均値Iq がIavを上回っ
ていれば「異常」と判定しステップS9へ進み、上回っ
ていなければ「正常」と判定してステップS11へ進
む。
【0040】ステップS9;アラームメッセージを出力
し、付設されたディスプレイあるいはブザー、警報ラン
プ等を用いてオペレータに放置する。 ステップS10;リレーRLを開成して予備充電を停止
し、処理を終了する。当然、コンタクタCTは開いたま
まであり、短絡したパワー素子(図4の例では12a)
及び他のパワー素子(図4の例では14b)を通して大
電流が流れてしまうことは無い。
【0041】ステップS11;コンタクタCTを閉成
し、本運転を開始して処理を終了する。この際、コンタ
クタCTの閉成前にリレーRLは開成することが好まし
い。なお、図示は省略したが本運転開始後には、新たな
短絡の発生を監視するために、本運転中の電流が電流検
出部31、電流検出回路30で検出され、デジタル変換
器41を介してマイクロコンピュータに取り込まれる。
電流値は瞬時値で監視され、本運転中の基準値I0 と比
較される。本運転中の基準値I0 は、例えば正常時に想
定される供給電流の最大瞬時値の数割増し程度に設定さ
れる。本運転開始後の短絡発生監視は周知の技術である
から、詳しい説明は省略する。
【0042】[例2]図1に示した構成における制御回
路10と判定回路20を併せたものを図8に示したブロ
ック構成を含むものとする。電流検出回路30からの電
流データ(アナログデータ)は、フィルタ51で平均化
され、演算増幅器52の+端子に入力される。演算増幅
器52の−端子には定電圧Vccを調整抵抗R10、R2
0で分割した基準電圧V0 が入力される。なお、調整抵
抗R10、R20の一方あるいは両方を可変抵抗として
も良い。
【0043】アンド回路53の一方の端子には、タイマ
スタート計数値がtq に達した時に“1(ハイ)”を表
わす信号が入力される。タイマスタートは、リレーRL
の動作時(予備充電開始時)と同期するように制御され
る。また、アンド回路53の他方の端子には、演算増幅
器52の出力(“0;ロー状態”または“1;ハイ状
態”)が入力される。 図9のタイムチャートに示した
ように、先ずリレーRLが閉成され予備充電が開始され
る一方、これと同期してタイマ(制御回路10に内蔵)
がスタートされる(t=0)。タイマには、例1と同様
の趣旨で時間tqが設定されている。時間tq が経過ま
ではタイマ出力は“0(ロー状態)”であるが、時間t
q が経過するとタイマ出力が“1(ハイ状態)”とな
り、アンド回路53の上記一方の端子に“1(ハイ状
態)”が入力される。
【0044】従って、時間tq が経過するまではアンド
回路53から“1(ハイ状態)”が出力されることはな
い。時間tq の経過後は、アンド回路53の上記他方の
端子に演算増幅器52から“1(ハイ状態)”が出力さ
れた場合に限り、アンド回路53の出力が“1(ハイ状
態)”となる。
【0045】そこで、フィルタ51の時定数を予備充電
の時定数2CR程度とする一方、基準電圧V0 を、いず
れかのパワー素子11a〜16a、11b〜16bが短
絡した場合のフィルタ出力に対応する値(例えば、図
3、図5における判定基準Iavに対応する値)とする。
これにより、いずれかのパワー素子11a〜16a、1
1b〜16bが短絡した場合には、時間tq 経過後にア
ンド回路53の出力は“1(ハイ状態)”となる。これ
に対してすべてのパワー素子11a〜16a、11b〜
16bが正常であれば、時間tq 経過後にもアンド回路
53の出力は“0(ロー状態)”のままである。
【0046】従って、時間tq 経過時点から適当に設定
された待ち時間Twaitの経過するまでにアンド回路53
の出力が“0(ロー状態)”のままであれば、すべての
パワー素子11a〜16a、11b〜16bは正常と判
断し、コンタクタCTを閉成して本運転を開始する。な
お、コンタクタCTの閉成前にリレーRLは開成するこ
とが好ましい。
【0047】一方、待ち時間Twaitの経過するまでにア
ンド回路53の出力が“1(ハイ状態)”となったなら
ば、いずれかのパワー素子が短絡が生じたと判断し、リ
レRLを開成して予備充電を停止する(コンタクタCT
を閉成せず)。
【0048】以上、パワー素子としてトランジスタ及び
ダイオードを有し、予備充電対象として平滑コンデンサ
を有するコンバータに本発明を適用した実施形態につい
て説明したが、一般に、パワー素子を備え、自身あるい
は出力側に容量を持つ電力供給装置であれば本発明は適
用可能である。パワー素子は、FET、サイリスタ等、
上記実施形態で使用されている素子を異なる種類のもの
であって良い。
【0049】また、予備充電対象とされる容量について
は、上記実施形態のように積極的に組み込まれた容量素
子でない場合もあり得る。例えば、電力供給装置自身が
持つ潜在容量、電力供給装置の出力側に接続される負荷
の持つ容量も、本発明に言う容量になり得る。これら容
量手段が、「電力供給装置に随伴した容量」を与える。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、電源に直接的に接続さ
れたパワー素子を有するコンバータ、3相/単相整流回
路等の電力供給装置において、パワー素子の短絡発生後
にオペレータが誤って装置を起動しても、予備充電段階
で異常が検出されるから、大電流が再度流れて回路に使
用されている他のパワー素子等に被害が拡大することが
なくなり、また、保安対策上も有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回生機能を有するコンバータに本発明を適用し
た回路構成の概要を記したものである。
【図2】正常時に予備充電を行なった場合の電流経路を
例示した図である。
【図3】正常時について、予備充電開始以降の電流値の
一般的な推移を表わしたグラフである。
【図4】異常時に予備充電を行なった場合の電流経路を
例示した図である。
【図5】異常時について、予備充電開始以降の電流値の
一般的な推移を表わしたグラフである。
【図6】実施形態において、予備充電時に流れる電流の
正常/異常の判定のために用いられる構成の一例につい
て説明する図である。
【図7】図6に記した構成を用いて予備充電時に行なわ
れる正常/異常の判定のための処理の概要を説明するフ
ローチャートである。
【図8】実施形態において、予備充電時に流れる電流の
正常/異常の判定のために用いられる構成の別の一例に
ついて説明する図である。
【図9】図8に記した構成を用いて予備充電時に行なわ
れる正常/異常の判定に関連したタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
1 コンバータ 10 制御回路 11a〜16a トランジスタ 11b〜16b ダイオード 17 コンデンサ 20 判定回路 30 電流検出回路 31 電流検出部 41 AD変換器 42 マイクロコンピュータ 51 フィルタ 52 演算増幅器 53 AND回路 CT コンタクタ RL リレー R1、R2、R3 電流制限抵抗 R10、R20 分割抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02M 7/219 H02M 7/219 7/48 7/48 M

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉可能なスイッチ手段を設けた入力部
    を通して電源に接続される少なくとも一つのパワー素子
    を有し、容量を随伴した電力供給装置であって、 前記容量を予備充電するための予備充電回路が前記スイ
    ッチ手段と並列に設けられ、前記スイッチ手段を開成し
    た状態において前記予備充電回路を通して予備充電電流
    を供給し、 前記予備充電電流を検出し、前記検出の結果に基づいて
    前記少なくとも一つのパワー素子の中に短絡が発生して
    いるかを判定するようにした、前記電力供給装置。
  2. 【請求項2】 前記判定が、前記予備充電開始後の所定
    時間経過時点に前記予備充電電流が正常に減衰している
    か否かを判断して行なわれる、請求項1に記載された電
    力供給装置。
  3. 【請求項3】 前記判定の結果が短絡発生を肯定するも
    のである場合にはアラームメッセージを出力するように
    した、請求項1または請求項2に記載された電力供給装
    置。
  4. 【請求項4】 前記判定の結果が短絡発生を否定するも
    のである場合には、前記スイッチ手段を自動的に閉成す
    るようにした、請求項1または請求項2に記載された電
    力供給装置。
  5. 【請求項5】 前記判定の結果が短絡発生を肯定するも
    のである場合にはアラームメッセージを出力する一方、
    前記判定の結果が短絡発生を否定するものである場合に
    は、前記スイッチ手段を自動的に閉成するようにした、
    請求項1または請求項2に記載された電力供給装置。
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